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コンテンポラリーダンス界で注目を集める、新進気鋭の若手振付家・北尾亘率いるダンスカンパニーBaobabが、まもなく第10回目の本公演を行う。
9/8(木)~11(日)吉祥寺シアターを皮切りに、北九州、京都、仙台の4都市で上演する。
タイトルは『靴屑の塔』。
チラシのビジュアルからも予想できるが、ただのダンス公演に留まらず、かなりコンセプチュアルな要素を含むようだ。
8月の終わり、絶賛作品創作中の稽古場にお邪魔して取材を行なった。振付・構成・演出を担当する北尾亘のインタビューを終え、まず伝えるべきは今作品のコンセプト/テーマだと思う。
「笑って、泣けて、考えさせられて、カッコいい」、そんな芝居とド迫力のアクションが一体となったエンターテイメント作品を発信し続ける30-DELUXが2015年7月に新たな試みとして上演したDynamic Arrangement Theater『新版 義経千本桜』。歌舞伎の三大名作を独自の解釈と大胆なアレンジで上演し、公演は大成功!
その後、初の海外公演も果たし、その勢いはとどまることを知らない30-DELUXがDynamic Arrangement Theater第二弾として選んだのは近松門左衛門の人形浄瑠璃の傑作『国性爺合戦』。主演は『デスティニー』以来、3年ぶりの30-DELUX参戦となる佐藤アツヒロ。
いよいよ本格的な稽古が始まろうとする8月某日、主宰の清水順二、主要メンバーの森大、田中精に話を聞いた。
シェイクスピアの不朽の名作を、情熱的で美しい音楽でミュージカル化した『ロミオ&ジュリエット』。
2001年にパリで開幕、その後世界各国で上演されて500万人以上を動員している、世界的ヒット作です。
日本では2010年に宝塚歌劇団星組が初演、その後宝塚でも繰り返し上演されるとともに、2011年・2013年には男女混合の日本オリジナルバージョンも登場。ともに、大反響となりました。
魅力は、モンタギュー家とキャピュレット家の対立を表すアクロバティックな激しいダンス、青春を謳歌する若者たちのまぶしさと一転して起こる悲劇の対比、登場人物の上に覆いかぶさる"死"の影、そしてその中に咲くロミオとジュリエットの愛の純粋さ......。
耳に残る印象的なロックナンバーとともに、ドラマチックな物語が繰り広げられる、これぞ"フレンチ・ミュージカル"の傑作です。
【『ロミオ&ジュリエット』バックナンバー】
●2011年公演
・開幕記事
●2013年公演
・開幕記事
さて、4年ぶりの待望の上演となる2017年、キャストはオーディションを経てガラリとフレッシュな顔ぶれに!
しかも今回は"新バージョン"となることが発表されており、注目を集めています。
そんな2017年版、ロミオは古川雄大さんと大野拓朗さん。
ジュリエットは乃木坂46の生田絵梨花さん、そして新人・木下晴香さんがキャスティング。
ほぼ全配役が新キャストとなる中、2013年公演に引き続きの出演となるロミオ役・古川雄大さんにお話を伺ってきました。
◆ 古川雄大 INTERVIEW ◆
――4年ぶりのロミオ役ですね。2回目のロミオに挑戦しようと思ったのはなぜでしょう。
「何かをやり残したという感覚もありますが、単純にロミオは魅力的な役。男だったらたぶん、誰しもがやりたいような役だと思います。やりたいという憧れの気持ち...でしょうか。もちろん、前回感じた悔しさを晴らしたいという思いもありますが」
――近年、古川さんは大作ミュージカルにひっきりなしにご出演ですが、2013年公演はグランドミュージカルとしては初主演でしたよね。大劇場でセンターに立ったお気持ちはいかがでしたか?
「やっぱり(カーテンコールで)一番最後に出ていく時には、なんだかもう...。何て言えばいいんでしょう。感動もあり、複雑な気持ちもあり...」
――複雑、とは。
「最後に拍手で迎えられる瞬間というのは、ちゃんと"背負った"人しか出ちゃいけない、というような重みがあるんです。前回は、城田優君という存在が、船長としていましたので...。でも、やっぱり感動ではありました」
――そうなんです、『ロミオ&ジュリエット』といえば、初演からずっと城田優さんが作品をひっぱってきたイメージがあります。今回はその城田さんが卒業し、作品としても新しい一歩となりそうですが、その中でダンサーさんを除けば古川さんだけが、唯一の作品経験者です。
「はい、僕が城田君みたいな存在になれるように頑張りたいな、と思ってます。前回とはちょっと違うプレッシャーのかかり方が予想されますよね...。(大野)拓朗は「頼ります」って言ってくるんですよ。といっても彼も..."ちゃんとした子"ですから(笑)。ふたりで一緒に作品を引っ張っていけたらなと思っているんですが。...僕、あんまり頼られたりするタイプじゃないので(苦笑)」
昨日、待望の続編が開幕した舞台『遙かなる時空の中で5 風花記』の稽古場を取材してきました!
『遙かなる時空の中で』は、コーエーから発売されている人気ゲームシリーズ。
龍神の神子としての宿命を持ったヒロインが、過去のある時代に似た異世界へ跳び、彼女を守る男性キャラクターらとともに、世界の崩壊を食い止めるために戦う和風ファンタジーゲームの傑作です。
作品ごとに、ヒロインが行く"過去のある時代"が異なっているのですが、「5」は幕末~明治維新期(に似た世界)が舞台。
『風花記』は、その「5」の続編ですが、続編とはいえパラレルワールド的に、「5」とも少し異なるところもあるため、前作を見ていなくても大丈夫!...です。
が、もちろん「5」と同じキャラクター、そして2014年に舞台化されたときにも出演していた俳優さんも再登場していますので、ファンの方はそこは見どころのひとつですね!
現代と怨霊のはびこる異世界の幕末、ふたつの世界は密接に繋がっており、片方の世界の崩壊は、もうひとつの世界の崩壊を招きます。
現代に生きる女子高生・ゆきは、「5」で様々な試練を乗り越え、彼女を守る"八葉"とも心を通わせ、世界を救ったかと思われましたが...。
現代に戻っても、そこは砂の荒地でした...。
世界を救うことができる選ばれし存在"白龍の神子"蓮水ゆき=君島光輝さん。
君島さんは新キャスト!
ひたむきでまっすぐな思いが伝わる、素敵なゆきになりそうですよ。
殺陣もキレがありました!
小返しで演出を受けている時の素の笑顔はキュート!
ゆきと一緒に、現代から異世界へ旅をするのがこのふたり。
ゆきの家に引き取られて一緒に育てられた、兄のような存在である桐生瞬=越智友己さん
感情をあまり表に出さない、年上の敬語キャラ!
でも、一緒に育ったゆきを誰よりも大切に思っているのが伝わってきます。
【連載企画③】「イヌの日」稽古場座談会~第二弾~の続きを読む
『イヌの日』で、防空壕の外の世界にいる人々を演じる五人(村上航、玉置玲央、本折最強さとし、尾上寛之、菊池明明)の俳優たち。彼が見た演出家・松居大悟とは? それぞれの関わりから感じてきた印象を話してもらった。
【連載企画②】「イヌの日」稽古場座談会~第一弾~の続きを読む
こんにちは、ゴジゲンの松居です。
こちらに書くの遅れてしまいましたが(すみません!)、現在稽古の真っ只中でして、来週から演出する舞台の幕が開けます。
阿佐ヶ谷スパイダース、長塚圭史さんの名作
「イヌの日」!!!
を同世代のメンバーで作っております。
小学5年生の時の初恋の女の子や近くにいた3人を、防空壕に15年間監禁する話。
夏のうだるような暑さ。草いきれの匂い。太陽の眩しさ。生命力溢れた面白い小劇場!の感覚を目指してます。
何それ何それめっちゃ面白そう!うひょー!!!
うおーーーー!!!
こんなん落ち着いてられるかよ!!!
息を吸うのでやっとだよ!!!
いい劇見ないで何を見るんだよー!!!!
先月から始まりました稽古はとにかく熱を帯びてまして、、
鍋を作ったり
並んで眠ったり
しております。
おっと誤解しないでくれ
稽古中は写真撮ってないので、食ったり眠ったりの人間の欲求をむさぼるような写真しかなかったんだ
でもきっと劇そのものも、物語以上に、生きてるってことを感じられるものになるはずです
だからこの写真はあながち間違ってないですね(言い訳)
昨日は衣裳合わせだったのですが、舞台美術や衣裳も攻めまくっていて。
生きてるうちに
目撃したほうがいい!!!
すうはあ!すうはあ!(呼吸音)
8月10日~21日まで、下北沢スズナリ。
劇場でお待ちしております。
松居
「イヌの日」
公演期間:2016/8/10(水)~21(日)
会場:ザ・スズナリ
席種:前方ベンチシート自由席 4,500円 、指定席 4,500円
[作]長塚圭史
[演出]松居大悟
[出演]尾上寛之 / 玉置玲央 / 青柳文子 / 大窪人衛 / 目次立樹 / 川村紗也 / 菊池明明 / 松居大悟 / 本折最強さとし / 村上航 / 加藤葵 / 一色絢巳
■ミュージカル『王家の紋章』#15■
連載開始から40年を迎える少女漫画の金字塔『王家の紋章』。
その、世界初のミュージカル化の舞台の開幕が、いよいよ近づいてきています。
キャストインタビューから会見レポートと、半年以上前からこの作品を追っているげきぴあですが、貴重な稽古場レポートの第3弾をお届けします。
Part1はコチラ→★
Part2はコチラ→★
今回のレポートは、舞台となる古代エジプトと敵対する古代ヒッタイト(トルコ)の人々が登場しますよ!
ヒッタイトといえば...主人公メンフィスと人気を二分するイケメンキャラがいますね...☆
その前に、メインであるエジプト側の某シーン。
いい雰囲気になったと思ったメンフィスとキャロルですが、あることをきっかけにメンフィス、激高します。
メンフィス王=浦井健治さん。
90年代、小劇場界で人気を博した関西発の劇団惑星ピスタチオ。
白血球といったミクロの世界から大群衆、果ては宇宙までを繊細かつパワフルに描く物語世界、そしてカメラワークを駆使された映像を見ているかのような独特の効果を俳優の肉体と観客の想像力で生み出す演出方法は、当時の演劇界に大きな衝撃を与えた。
その脚本・演出を担当していたのが西田シャトナーである。
シャトナーは2000年の劇団解散後も、舞台『弱虫ペダル』など人気作を数多く手掛けているが、彼の戯曲を上演するプロジェクトが「シャトナー of ワンダー」。
これまでも自らの作品を新しく再構築してきたこのシリーズ第4弾は、2009年に初演されて以来、上演を繰り返している代表作『ソラオの世界』に挑む。
なぜ今この物語を上演するのか、2016年版『ソラオの世界』の見どころは、そして自身が求める「一生で一本の作品」とは......。
西田シャトナーに話を聞いた。
●あらすじ(公式サイトより)
ある日昏睡状態に陥り、自分の夢の中に閉じ込められてしまったソラオ。
普通なら目覚めようと必死になるところだが、人一倍能天気なソラオは、どうせ目覚められないのならと、
夢の中を楽しんで過ごしはじめる。
現実の世界ではテキトーだったバンド活動もメジャーデビューを果たし、
現実の世界では片思いだった年上の女性ヨルダさんとも恋人同士になり、
夢の世界でのソラオの生活は光り輝いてゆく。
だがやがて、この世界の遠い果てから、夢の主を食い殺すほどに凶暴な魔物たちが近づいてくる。
それは所詮、夢の中の出来事にすぎないのか?
それとも夢の中では済まされないほど恐ろしい何かの
始まりなのか?
答えを知りたくないソラオは、最愛のヨルダを連れて、夢のもっと奥深く、誰も来ることのできない海の向こ
うの孤島へと逃げようとするのだった。
果たしてソラオに目覚めの日はくるのか...?
我々の住んでいるこの世界も、誰かの見ている夢なのかもしれない――。
人類の永遠の疑問をめぐる、孤独なソラオの冒険譚。
◆ 西田シャトナー INTERVIEW ◆
――『ソラオの世界』は2009年の初演から数えて、これで5回目の上演ですね。今ふたたびこのタイミングでやろう、と思ったのはどうしてですか?
「実は公演中止になった2008年版というものもありますので、それを入れると6回目ですね。確かに、かなりやっています。でも僕、あまり上演するタイミングを考えたことはなくて。そもそもどんな作品も、常に上演は終わっていないと思っています。もちろんみんなのスケジュールもありますし、劇場がとれている日程で公演は終わりますが、それはビジネス的側面でいったん休止を余儀なくされているだけ。もともとお芝居ってそういうものですよね。今日7時に公演が終わって、明日5時にまた幕が開く、その間休んでいるというのと同じだと思うんです。『ソラオの世界』も僕の中では上演は終わっておらず、上演できるのは第一にビジネス的にやらせてもらえる日が来た、というだけで、僕の心の中ではずっと続いていたんです」
――ご自身の中では終わっていなかった。しかも常にどんな作品も、ですか?
「そうです。あらゆる表現形態の中でも芝居の面白いところは、料理と同じで、作り手がここにいる限り、今日も明日も新しいものを作って出すということ。そして作り手とお客さまがその時間、一緒に過ごす。『ソラオの世界』も料理と同じで、注文が来たからお出しできることになりましたし、いつでも出せるよう、磨いていました」