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■『シークレット・ガーデン』特別連載 vol.5■


バーネットによる名作児童文学『秘密の花園』を原作にしたミュージカル『シークレット・ガーデン』が、石丸幹二、花總まりらの出演で今年、日本初演されます。

初日が目前に迫ってきましたが、本日は5月末の某日に行われた「通し稽古」のレポート後編をお届けします。secretgarden05_01_6638.JPGsecretgarden05_02_6704.JPG

 
両親を亡くし、イギリスに住む叔父アーチボルドの屋敷に引き取られてきた少女メアリー
心を固く閉ざしていたメアリーですが、少しずつ、変化が訪れます。

まずはメイドのマーサ

訛の強い、ずけずけとものを言う女性です。
パワフルで、土の匂いがするような明るさがあり、今までに見たことのないチャーミングな昆夏美さんに会えそうですよ!secretgarden05_11_6612.JPG

インドではメアリーはお嬢様としてかしずかれていて、自分でボタンを留めたこともなかったのでしょう。
そんな彼女に、「自分でやってみなさい」とマーサ。
突き放すのではなく、それもまた優しさです。
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■『シークレット・ガーデン』特別連載 vol.4■


バーネットによる名作児童文学『秘密の花園』を原作にしたミュージカル『シークレット・ガーデン』が、石丸幹二、花總まりらの出演で今年、日本初演されます。

先日、稽古場取材レポートをお届けしましたが、5月末の某日、改めて「通し稽古」を取材してきました!secretgarden04_01_6635.JPG

インドで暮らしていた少女メアリーが、コレラで両親を一度に亡くし、イギリスに住む叔父アーチボルドのところへ引き取られていく......という筋は、原作のとおり。

このミュージカルでも、そのシーンから始まります。
インド風の音楽もあります。secretgarden04_11_6526.JPG
チャントを詠唱するのは、苦行僧役の太田翔さん。
太田さん、インド僧っぽく、ジャージを斜め掛けして袈裟っぽくし、雰囲気を出していました。secretgarden04_13_6522.JPG

コレラがすべての人の命を奪った...かと思われた屋敷で、ひとりメアリーが発見されます。
ライト中尉=鎌田誠樹さん、ホームズ少佐=石鍋多加史さん。secretgarden04_14_6537.JPG

「この子がコレラから逃れたなんて、本当に奇跡です...」
気がついたら、父も母も、使用人も、すべてがいなくなっていたメアリー。
物語冒頭から、観ていて胸が痛みます...。

声楽出身で、『ラ・マンチャの男』『屋根の上のヴァイオリン弾き』などのミュージカルでもお馴染みの石鍋さん。さすがの美声。secretgarden04_16_6542.JPG

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6/9(土)~6/10(日)に東急シアターオーブで開催される『アンドリュー・ロイド=ウェバー ミュージカル・コンサート』。毎回、様々なテーマにそって海外のミュージカルスターを招いて催される東急シアターオーブの「ワールド・ミュージカル・コンサート」シリーズですが、今回のテーマはタイトルの通り、巨匠アンドリュー・ロイド=ウェバーが手がけた作品にフォーカス!

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ロイド=ウェバー作品といえば、全国各地で繰り返し翻訳上演されている『キャッツ』『オペラ座の怪人』『エビータ』『サンセット大通り』と大ヒットミュージカルが目白押し。クラシックの手法をベースに、ありとあらゆる音楽技法を駆使したロイド=ウェバー作品の魅力は、ドラマティックでメロディアスな旋律。そんな名曲の数々はミュージカルという枠を超え、オペラやポップス歌手たちも好んで歌い、CD化もされているほどです。

今回のコンサートでは、そんな多くの人を虜にする感動作品からの選りすぐりの名曲を、ブロードウェイやウエストエンドなどでロイド=ウェバー作品の主役として名を馳せる4人のミュージカル・スターたちの歌声で堪能できるまたとないチャンス! 開幕前のリハーサル見学とともに、ご出演される4人にもお話をうかがってきました!

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この日、プレス向けに披露されたのは「エニー・ドリーム・ウィル・ドゥ」(『ヨセフと不思議なテクニカラー・ドリームコート』より)「ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド」(『ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド』より)の2曲。皆さん、本番を間近にひかえ準備万端の様子で、素敵な歌声を聞かせてくれました!

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レベッカ・ルーカーさんは今回が初来日。『オペラ座の怪人』のクリスティーヌ役でブロードウェイ・デビュー。オリジナルキャストのサラ・ブライトマンのあとを継いだのは彼女でした。舞台のほかにも、オペラ歌手のプラシド・ドミンゴとレコーディングしたCDを発売するなど、歌手としても活躍されています。
ロイド=ウェバーについて彼女は「実はつい最近、ハワードさんと一緒にワークショップに参加して、その中で自分が知らなかったロイド=ウェバーの曲にも触れたのですが、本当に素晴らしい作曲家だと思いましたし、彼に対する尊敬の念もますます大きくなりました」。今回のコンサートについては「今まで歌ったことがなく、そしておそらく自分はキャスティングもされないだろう役の歌を歌えるのが今から楽しみ。具体的には『サンセット大通り』と『エビータ』ですね」と楽しみにされている様子。

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セリンダ・シューンマッカーさんはオランダ出身で、現在はロンドンをベースに、ミュージカルからオペラまで歌いこなす歌声の持ち主です。『レ・ミゼラブル』のファンテーヌ役でウエストエンドデビューの後、『オペラ座の怪人』にクリスティーヌ役で出演。ウエストエンド30周年記念公演でヒロインを演じ、スペシャル・カーテンコールではベン・フォスター、ジョン・オーウェン・ジョーンズ、シエラ・ボーゲスらと共演して注目を集めました。
東京が大好きというセリンダさんは「(ロイド=ウェバー作品の)キャラクターを自分で演じてきているので、その役柄への解釈はできていると思います。それをもって日本の皆様に歌をお聞かせできるのは素晴らしい機会を与えてもらえたと思っています。演じたことのない役の歌についても楽しみながら歌いたいですね」

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ハワード・マクギリンさんは3度目の来日。ブロードウェイで活躍するベテラン俳優である彼の代表作といえば、なんといっても『オペラ座の怪人』。彼のファントム役はブロードウェイ最多出演回数を誇り、未だにその記録は破られていません。まさに"ミスターファントム"の異名をとる彼の歌声を生で聴けるチャンスです。

ロイド=ウェバーについては「本当に素晴らしいメロディを書く作曲家。初めて日本にきたときのコンサートでのことだったと思うのですが、冒頭の曲の、最初のいくつかの音を聞いただけで、お客さんから拍手が沸き起こったんです。これは稀なことだと思うんです。最初の数音を聞いただけで、人の心をつかむことができる。そんなメロディを作れる作曲家はそんなに多くいないが、ロイド=ウェバーはそれができるひと。今回もファントムの歌を歌わせてもらいますが、何度歌ってもうれしい気持ちになる。また、『ジーザス・クライスト=スーパースター』の曲を歌えるのも楽しみ。『ジーザス~』の初演時のことはよく覚えていて、アメリカのミュージカルシーンになかった、今までとまったくちがう、それまでのルールや伝統を打ち破った作品なので、今回歌えることで当時の思い出が蘇ってくるような気がします」

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マイケル・ゼイヴィアさんは2016年にウエストエンド、そして2017年にブロードウェイで上演された『サンセット大通り』でグレン・クローズの相手役としてジョー・ギリス役を演じた実力派英国人俳優です。昨年、東急シアターオーブで記念すべきワールド・プレミア公演を開催した『プリンス・オブ・ブロードウェイ』のブロードウェイ公演にも出演して話題になりました。今回のコンサートについては「ミュージカルの中ではひとりの登場人物を演じる中で歌うが、コンサートではいろんなキャラクターのいろんな歌を歌うことができる。ロイド=ウェバーの素晴らしい歌を歌え、実際にはキャスティングされないだろう歌を歌えるのが楽しみ」。そしてロイド=ウェバーについては「あまり知られていないと思いますが、すごくユーモアがあって、チャリティや未来のスターを育てるためにも寄付を行っている素晴らしい方」と作品以外の一面についても教えてくれました。

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■『シークレット・ガーデン』特別連載 vol.3■


バーネットによる名作児童文学『秘密の花園』を原作にしたミュージカル『シークレット・ガーデン』が、石丸幹二、花總まりらの出演で今年、日本初演されます。
その稽古場レポート、第2弾をお届けします。

※稽古場レポート、第1弾は→コチラ

前回ご紹介した『A Girl in the Valley』のシーンより少し遡って、アーチボルド(石丸幹二さん)のお屋敷にやってきたメアリーが、ひとりで夜を過ごしている場面。
楽曲としては『I Heard Someone Crying』というナンバーが披露されるところです。

泣いているのは誰なの?
と、生きている人々(アーチボルドとメアリー)が問いかけます。secretgarden03_11_5991.JPG

ここでもリリーや、ドリーマーズが幻のように出てきます。
皆さん、なんの舞台効果もない稽古場の段階で、雰囲気がすでに、儚い感じ!


メアリー=池田葵さんsecretgarden03_12_6010.JPG
しかしメアリー、池田さんも上垣ひなたさんも、芝居も歌声もとてもしっかりしていて素晴らしいです。
ご紹介している前半部分の段階では、まだメアリーの明るい表情は見られないのですが、物怖じしないその姿の根底に、池田さんメアリーには聡明さが、上垣さんメアリーには快活さが感じられました。

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■『シークレット・ガーデン』特別連載 vol.2■


亡くなった美しい女性が愛し、その死後、固く閉ざされてきた庭。
両親を亡くした少女がその庭の鍵をみつけたことから、愛する者を亡くし時間を止めていた人々の心も少しずつ再生していく......。

バーネットによる名作児童文学『秘密の花園』を原作にしたミュージカル『シークレット・ガーデン』が今年、日本初演されます。
5月末、その稽古場を取材してきました。secretgarden02_20_6068.JPG

演出は、ブロードウェイやカナダでもこの作品に関っているスタフォード・アリマさん。
彼のもと、稽古は順調に進んでいるようで、初日まで2週間近くある中での取材でしたが、すでにカンパニーは何度か「通し稽古」もやっているようです。

取材したのはそんな中、シーンごとに細かく振り返る稽古でした。


こちらは、先日開催された「歌唱披露会見」でも歌われた、
『A Girl in the Valley』のシーン。

物語は、インドで暮らしていた少女メアリーが、両親をコレラで亡くし、イギリスにい住む叔父アーチボルドに引き取られるところから始まりますが、アーチボルドもまた10年前に妻のリリーを亡くしていて......。
屋敷で鬱々と暮らす彼が、亡きリリーとの思い出に浸っている......という場面です。


アーチボルド=石丸幹二さん。
先日の会見で石丸さん、アーチボルドのことを「ひどい人」と表現していましたが、おそらくひどいのは、彼を取り巻く状況。
最愛の妻を亡くし心を閉ざし、彼女を思い出させる(彼女と血の繋がりのある)メアリーとも距離をとってしまいます。
そんなアーチボルドの「閉ざされた心」を切ない芝居でみせる石丸さんsecretgarden02_11_6055.JPG

一方、リリーの花總まりさんは、アーチボルドの思い出の具現として登場しますので、美しく優雅で、優しい笑顔を浮かべています。secretgarden02_12_6021.JPG

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■『うつろのまこと』特別連載 vol.4■


その歌舞伎作品など古典にも造詣が深く、これまでも数々の作品を贈り出してきている西森英行が日本を代表する浄瑠璃・歌舞伎作者、近松門左衛門に挑む『うつろのまこと―近松浄瑠璃久遠道行』
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様々な名作を生み出していく近松自身の物語を縦軸に、
彼が生み出した『出世景清』『曽根崎心中』『心中天網島』の物語を横軸として絡め、
近松がどういう状況で、どういう思いでこれらの作品を生み出していったのか、
手を組んだ竹本座の座頭・竹本義太夫とはどんな関係性の中で、当時の時流をどう掴み、駆け上っていったのか、を描く物語。

劇中、ピックアップされる近松作品は『出世景清』『曽根崎心中』『心中天網島』の3作。
近松33歳、義太夫35歳という、ふたりが出会い最初に作り上げた『出世景清』を巡る【出世之章】
一世を風靡したものの、その後人気に少しかげりが出てきた近松51歳、義太夫53歳の頃、葛藤の中で傑作『曽根崎心中』を生み出した時代を描く【名残之章】
そして義太夫の死後、近松68歳で次世代の竹本座に書いた『心中天網島』を巡る【生瓢之章】
の3章から成る構造です。

初日迫る5月末日、その稽古場を取材してきました!
今回は稽古場レポートの後編をお届けします。

 

◆ 稽古場レポート 後編 ◆

 
前編より続く)

役者さんたちも熱演に続く熱演。もちろんまだ時折台詞がつかえる場面もあるのだが、そうした失敗こそが稽古場で上を目指す為に必要なこと。演出の西森英行さんも細かいミスには全く頓着せずに、役者の気持ちが向かう先を見定めているのがとても素敵だ。目の前で繰り広げられる情念の世界に引き込まれていると、今さんの義太夫が近松の筋運びに疑問を投げかける展開に!伊藤さんの近松が天才ならではの気難しさと誇り高きアーティストを見事に体現しているだけに「えぇ、そんなこと言っちゃって大丈夫?」とこちらがハラハラドキドキ。でも、案の定一触即発の様相になるところから、この対立が向かう先が、あまりにもドラマチックで、これは絶対に劇場空間の濃密な空気の中での完成版を観たい!!という気持ちにさせられた。

▽近松門左衛門役の伊藤裕一さん2IMG_5849.JPG

▽竹本義太夫役の今拓哉さん42IMG_5980.JPG

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■『うつろのまこと』特別連載 vol.3■


劇団InnocentSphereを率い、様々な社会問題をエッジのある切り口で舞台作品として贈りだしている西森英行

同時に、歌舞伎をはじめとする古典作品にも造詣が深く、これまでにも歌舞伎三大名作のひとつ『義経千本桜』を "義経は実は女だった" という切り口でアレンジした『新版 義経千本桜』、同じく歌舞伎の名作を力強い壮大な歴史絵巻として描く『新版 国性爺合戦』など古典に材をとった作品の数々も好評を博しています。

その西森さんが日本を代表する浄瑠璃・歌舞伎作者、近松門左衛門に挑むのが今作『うつろのまこと―近松浄瑠璃久遠道行』
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様々な名作を生み出していく近松自身の物語を縦軸に、
彼が生み出した『出世景清』『曽根崎心中』『心中天網島』の物語を横軸として絡め、
近松がどういう状況で、どういう思いでこれらの作品を生み出していったのか、
手を組んだ竹本座の座頭・竹本義太夫とはどんな関係性の中で、当時の時流をどう掴み、駆け上っていったのか......。

後の世まで語り継がれる作品を生み出していった近松と義太夫の真実を描き出す、渾身の一作になりそうです。

劇中、ピックアップされる近松作品は『出世景清』『曽根崎心中』『心中天網島』の3作。
近松33歳、義太夫35歳という、ふたりが出会い最初に作り上げた『出世景清』を巡る【出世之章】
一世を風靡したものの、その後人気に少しかげりが出てきた近松51歳、義太夫53歳の頃、葛藤の中で傑作『曽根崎心中』を生み出した時代を描く【名残之章】
そして義太夫の死後、近松68歳で次世代の竹本座に書いた『心中天網島』を巡る【生瓢之章】
の3章から成る構造。

そして出演する俳優は、近松の〈現実世界〉を演じるもの、
近松の書いた〈劇中世界〉を演じるものに分かれ、
多重構造の物語を浮かび上がらせていきます。

初日迫る5月末日、その稽古場を取材してきました!
稽古場レポートの前編をお届けします。

 

◆ 稽古場レポート 前編 ◆


稽古場に近づくと、すでに浴衣姿や、袴姿の役者さんたちが出入りしている。舞台はもちろんなのだが、稽古場は更に作品を、役柄を高みへと押し上げる演出家さんをはじめとしたスタッフの方々と役者さんの真剣勝負の場。そこに足を踏み入れる取材は、いつもながらこちらもキュッと身が引き締まる思いがする。

▽ 物語は、近松門左衛門役の伊藤裕一さん、竹本義太夫役の今拓哉さんのシーンから始まる。こちらは今さん。3IMG_5786.JPG

その稽古場に「どうぞ」と案内されて1歩足を踏み入れた途端、稽古場中に美しい歌声が響き渡っていた!竹本座座頭 竹本義太夫を演じる今拓哉さんが、音楽のかみむら周平さんと共に懸命の音取りを続けているのだ。まだ稽古前なので、稽古場には食事をする人、黙々と柔軟体操などのアップ作業をする人が入り乱れているが、今さんの歌稽古は、周りからまるでスポットライトで抜け出したかのような集中度で進んでいく。折々にかみむらさんのアドヴァイスが入り、知らぬ人とてない歌唱力の持ち主の今さんが、その美声で観客を酔わせてくれるまでには、こうした努力の積み重ねがあるんだな、と改めて感じさせられる。

やがてかみむらさんが満面の笑みでOKを出すと、今さんが「できた!」とガッツポーズ。すると振付の広崎うらんさんがすかさず駆け寄り「カッコいい~!」と感嘆。「ちゃんと歌えてる?」と今さんが訊き返し、和やかな会話が続いたところで、いよいよ稽古開始の時間になった。

▽ 今さんは、音楽のかみむら周平さんと「義太夫節」のような立ち位置になることも。7IMG_5812.JPG

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■『不徳の伴侶 infelicity』特別連載 vol.3■


作・演出家 荻田浩一が、盟友と呼ぶ音楽家 福井小百合と手を組んで贈る新作『朗読(クローゼット)ミュージカル 不徳の伴侶 infelicity』が、現在上演中です。

その稽古場レポート、後編です。
※前編は→コチラ
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彩乃かなみさんが演じるのは、スコットランド女王メアリー・スチュアート

この時代、16世紀半ばのヨーロッパは、カトリック対プロテスタントで大きく二分されており、王族同士の結婚を通じ、カトリックはカトリック同士、プロテスタントはプロテスタント同士で手を結んでいるようなところがありました。

スコットランドはカトリックで、隣国イングランドはプロテスタント。
小国であるスコットランドは、同じカトリックであるフランスを後ろ盾に、イングランドに対抗しています。
そんな思惑で、メアリーはたった5歳でフランスへ。しかし夫となったフランス王フランソワ二世は、16歳の若さで亡くなってしまいます。

...と説明をしていくと、とても複雑に思えますが、荻田浩一さんの脚本はわかりやすく、また朗読とはいえ、皆さんが動きながら演じる部分もありますので、当時のヨーロッパ情勢がすんなりアタマに入ってきますのでご安心を。

物語は、フランス育ちのメアリーが、故郷スコットランドに帰るところからスタート。
futoku03_11_5333.JPG彩乃かなみさん演じるメアリーは、聡明でありながらも、どこか頼りない儚さもある。
歴史の波に翻弄されていく女王の姿です。
彩乃さんの歌声も、少女らしい透明感があって耳に優しいのです。
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藤岡正明さんが演じるのはスコットランド貴族 ボスウェル伯ジェームズ・ヘップバーン
のちに、メアリーの三番目の夫になりますが、彼女がフランスから故郷へ帰るときからすでに、彼女の警護をしています。
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...少し離れたところからヒロインを見守るぶっきらぼうなヒーロー、という感じでカッコいい!のですが。
この物語の先は、どう展開していくのでしょうか...?
藤岡さん、落ち着いた声色でセリフを語り、そして一転してナンバーでは迫力たっぷりにリズミカルに超カッコよく歌い上げます!藤岡さんの美声を存分に堪能できる楽曲をお楽しみに。futoku03_15_5317.JPG

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■『不徳の伴侶 infelicity』特別連載 vol.2■


作・演出家 荻田浩一が、盟友と呼ぶ音楽家 福井小百合と手を組んで贈る新作『朗読(クローゼット)ミュージカル 不徳の伴侶 infelicity』が、5月29日(火)から上演されます。

5月某日、その稽古場を取材してきました!futoku02_01_5275.JPG

タイトルに "朗読ミュージカル" とありますが、俳優が椅子に座って手に持った台本を読む...という、一般的な "朗読劇" とは、まったく趣の違うものになりそうです!
(といっても、最近は多種多様な朗読劇がありますが...)

動く!
皆さん、けっこう動きます!
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なんか、楽しそうです。futoku02_04_5306.JPG


作品は、16世紀に実在したスコットランドの女王メアリー・スチュアートと、彼女の3度目の配偶者であるボスウェル伯ジェームズ・ヘップバーンの関係を軸に、陰謀渦巻く時代を描いた物語。

メアリー・スチュアートは生後6日でスコットランドの王位を継承、その後フランスの王妃となるも18歳の若さで夫を亡くし帰国、再婚を繰り返したのち故国を追われ、最後には血縁であるエリザベス一世により処刑されるという、波乱にとんだ人生を送ります。

メアリー・スチュアートは彩乃かなみさん、
ボスウェル伯は藤岡正明さん。futoku02_11_5347.JPGfutoku02_12_5303.JPGfutoku02_13_5356.JPG

ふたりの立ち位置、距離もシーンごとにくるくる変わっていきます。
このふたりが "不徳"の関係なのですが......。
しかし、前半部分を拝見した感覚では、ものすごくドラマチックなラブロマンスに感じました!

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2004年女優の深井順子により設立した「FUKAIPRODUCE羽衣」。5月24日に初日を迎えた今作の稽古場日誌もついに最終回。

作家部の平井寛人さんが、小屋入り日の様子を綴った稽古場日誌。金子愛帆さん撮影の、舞台写真も届きました。「FUKAIPRODUCE羽衣」の世界を、ぜひご覧ください。

★DSC_4658.jpg

***

こんにちはこんばんは。平井寛人です。作家部という部署にて、FUKAIPRODUCE羽衣にいます。主に脚本を書いたり演出をしたりをしています。のどかな気持ちにふと陥ることもありますが、特に誰にもバレません。こっそりのんびりとした時間を集団行動の裏腹で過ごしていたりします。だいたい何とかなる上に、何でも受け入れてしまった方が良く、むしろ不干渉であることや、不干渉にされる前提で過ごして、あとで修正する方が、色々楽なことにも21歳にして気づきました。そうした、ひっそりとした思惑の中で、こっそりした視点から『春母夏母秋母冬母』の稽古場を見ていきたく思います。羽衣を覗き見するような視点での、稽古場日誌です。

舞台写真:金子愛帆

――

冬忘れて、なおも凍えて。普通に寝て食べてが出来ているだけでも幸せであると謳って、どんなに辛いときでも、友達といる時くらい、あるいは尊敬できる人に面と向かっている時くらいには心に温もりが通っているふりでもしましょうが、一人になってそんな事が嘘だったのだと分かってしまうと、現実はただただあんまりにも寒々しいものであったりもします。糸井さんの作品には温もりがあるといいます。その効能はつまりこうです。『春母夏母秋母冬母』の通しを観ました。2日続けて観ました。寒い体を包み込んで温めてくれる布団のような世界であったり、湯治に近いものを感じて、頭に残り続けるメロディ・フレーズは万年継続ホッカイロのように体を温めてくれます。現代演劇に貴重な、生活を食い破る体験型です。とてもとても厳しく冷たくなった気持ちの時の方が、力のままに優しさを本当は発揮できるとも僕は思います。続けることは何事も大変なもので、生き続ける事とて。続ける為には、何事にも理由を持つ為の工夫が必要です。

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