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現代のフラメンコ界における最高のダンサーとの呼び声も高いエバ・ジェルバブエナ。彼女の来日公演が、2019年3月22~24日に東京・有楽町の東京国際フォーラム、3月26日に大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演されます。約1年半ぶりの来日が迫るエバより、今回の上演作に対するコメントが届きました!

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写真:『Quentos de Azúcar~砂糖のものがたり~』より

「様々なコラボレーションは、常に私の創作のインスピレーションの元となってきました。」時代の第一線で活躍するアーティストとのコラボレーションも多いエバは語る。今回、共同で新作を作り上げたのが奄美出身の民謡歌手の里アンナだ。
「日本文化の中には、神話や伝承と非常に強く結びついていると感じることが多くあります。それは日本の奄美の文化が、フラメンコと通じる部分でもあり、私にとっては、世界中の様々な人間が、ことばや文化の違いに関わらず、同じ人間同士であるということを示しているという発見でもありました。」
今回上演となる『Cuentos de Azúcar~砂糖のものがたり~』で扱っている題材は、グラナダと、奄美に共通するある歴史に基づいている。
「人間は、物事を「ヒストリー(物語)」として理解し、語るのだと思っています。だからこそ、私のヒストリーであるフラメンコを通して、異なる文化や歴史を語り、交流することに興味を持ったのです。」
様々な文化やジャンルを取り入れるエバの作品は唯一無二であり、それゆえに現代最高峰のダンサーと称えられる。しかしながら同時に、「グラナダ・スタイル」といわれる強いステップを伴うエバのダンステクニックは、直球で正統派であり、フラメンコの神髄とも言われている。今回上演される『Flamenco Cardinal~フラメンコの粋~』(3月24日のみの上演)は、日本の初心者のオーディエンスにとっても、フラメンコの魅力を伝えられる、正統派の作品でありながら、ファンにとってもそのテクニックを堪能できる作品となっている。
「フラメンコには様々なセンスやスタイルのものがありますが、そのどれもがフラメンコたるべき本質の部分で共通しており、フラメンコの神髄に忠実なものです。」
そんなエバから、来日を待ちわびるファンへメッセージをお願いします。
「素敵な物語を分かち合い、子供の様に戯れましょう。」


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関西での年末公演は今年で17回目。今年もコンドルズが大阪にやってくる。初めてコンテンポラリーダンスを観るならば、彼らほどそのハードルの低いダンスカンパニーもないだろう。彼らを形容すると、コンドルズはかっこいい。かわいい。おもしろい。笑える。群舞もあればソロダンスもある。ロックで踊る。音楽もキャッチー。ダンスだけでなくコントや人形劇、映像・アニメなど、あの手この手で観客を飽きさせない。とにかく彼らは楽しませることに一所懸命だ。

年末の公演は、コンドルズ大阪限定クリスマス会×忘年会公演「2019年ネオユニバース」。12月22日(土)・23日(日) に大阪・ナレッジシアターにて上演される。毎年、夏には全国ツアーを行う彼らだが、冬の大阪公演は意識がちがうという。コンドルズの主宰であり、構成・映像・振付を手がける近藤良平に話を聞いた。

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「もともと僕たちはまず東京からスタートして、京都が2000年くらいから。そしてそのあと大阪公演が定期的になりました。僕たち的に大阪でやるということは、最初のころはちょっと怖かったところがあって、僕たちの作品って笑いの要素があるんですけど、大阪で僕たちの笑いが通じるのだろうか?みたいな(笑)。そこに挑戦する感じが昔はありましたが、でもコンドルズらしくいこうって、コンドルズのスタイルみたいなことを続けていたら、それに大阪のお客さんもついてきてくれて。場合によっては、より熱く観てくれたり語ってくれたり。それは年々変わっていったなっていう印象があります」

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「東京公演はルーティーンでやってるんですけど、大阪は毎回、緊張を伴うというか。今年やったら、来年はできないかもなっていう緊張感があるんですよ。ほかの地域ではそういうことあまりないのですけど、大阪という大都会で続けるという楽しみなりの緊張がある。以前、京都で毎年12月に公演をやっていて、一年の締めくくりは京都!みたいな感じで盛り上がっていた時期があったんですが、劇場の都合で京都でやらなくなってからはコンドルズの年末は大阪がメイン。今年もやりたいし、来年もやりたい。そういう長いスタンスで考えてますね」

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主宰の近藤良平は今年50歳。50代のメンバーも多いが、カンパニー全体では20代から30代のダンサーも多く、年齢層は幅広い。近年の作品では特に若手のメンバーの躍進に目を見張る。

「いまコンドルズが22年目。20周年の時に、ものすごく限定した形で、コンドルズの作品を若手だけでやるっていうのを冗談半分で上演したのですよ。ちょっとやってみろよ、みたいな感じで。でも、そうしたらコンドルズの若手メンバーがマジになってやってくれたんです。ただ僕たちのやったことを模倣するだけではなくて、一個一個ちゃんと受け止めてくれて。結局、僕たちはそれを観て、ものすごく感動したんです。みんなぼろぼろ泣いちゃって。そのときに、若者は若者で考えがあって、何かを築き上げたいとか、コンドルズとしてみせたいとか、そういう思いがあるんだなっていうのを初めて知った。おそらくそこから、もっと若者をちゃんと見せるべきだなって、ちょっと変わったかな。今は上の人たちも若者たちを認める感じでやっているので、若者と老舗のマッチングは今年の公演から非常にいいですね(笑)。それによって逆に50歳以上のメンバーが輝ける雰囲気がでてきたような気もするし。総合的なチーム感が今でてるなって感じです」

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ではさて、今回のネオユニバースはどのような公演になるのだろうか。「今年釣りあげたおもしろいもの、夏公演を経て見えてきたものを拾い上げて、それを『ネオユニバース』バージョンではやると思いますね」と言いつつも、年末に締めくくる1年のベスト盤のようなものではないと言う。「今まで僕たちが築き上げてきたいろんなおもちゃがあって。こういう方法、こういう見え方、こういう伝わり方。いろんなピースがありますよってことを指し示す会になったら。すごく立派な作品ということよりも、コンドルズならではの要素のあるものが、コレクションのようにみられるっていう感じがいいかなと思っています」年末の大阪は総集編でもあり、実験的な場でもある。

今年のコンドルズの締めくくり。初めてコンテンポラリーダンスを見るという方だけでなく、毎年コンドルズを見ているという方にとっても、この大阪公演は刺激的な舞台になるだろう。

公演は12月22日(土)・23日(日) に大阪・ナレッジシアターにて。クリスマスパーティー付き指定席は完売。公演前日まで当日引換券を発売中。

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注目の若手俳優、木内健人さん&百名ヒロキさんが主演するACT×DANCE『ダブルフラット』の稽古場を取材してきました。
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創世記第四章、いわゆる「カインとアベル」の物語をベースに、兄弟の愛憎を繊細な筆致で、そして多彩なダンスと素敵な音楽で描いた作品。

2017年の初演も話題でしたが、キャストを一新し、待望の再演が今月末に開幕します。

タイトルに「ACT×DANCE」とあるように、身体表現もふんだんに使う作品ですので、主演のふたりをはじめ、5人のキャストは踊りまくり!

少数精鋭のキャストが集中してまっすぐに作品と対峙している、気持ちのよい稽古場でした。
ちなみにダンス公演というわけではなく、オリジナル曲・カバー曲あわせ歌もたくさんありますので、ミュージカルファンにもぜひ注目して欲しい作品です!


舞台には、白い積み木のような箱がいくつか。
これをキャストが動かし、形を変えることで、シーンが変化していきます。DoubleFlat10_2290.JPG

 

兄・カイ=木内健人さん。
好奇心旺盛で、目に映るものすべてが不思議でならないピュアな気持ちを持っています。
兄は弟に「なぜなぞ」という問題を出すのが日課のようです。
演じるのは、近年めきめきとミュージカル界でも注目度急上昇中の木内さん。
『グランドホテル』『パジャマゲーム』『タイタニック』とトム・サザーランド作品常連、ほかにも『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』『グレート・ギャツビー』などの話題作に次々と出演。実力の証!
しかし、こんなに踊る木内さんを見られるのも、珍しいと思います!

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弟・ベル=百名ヒロキさん。
ひたすらピュアで、まるで天使のようなベル。そしてカイのことが大好きなベル。
百名さんも『マタ・ハリ』、『タイタニック』をはじめ、ミュージカル、ストレートプレイと話題作で鮮烈な印象を残す注目株。
イノセントなベルは百名さんにピッタリです。DoubleFlat12_2322.JPG

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制作発表でのパフォーマンスの様子

1999年の初演以来、世界トップレベルのダンサーたちによる圧倒的なパフォーマンスで、ブロードウェイを始め、幾度となく ワールドツアーを行い世界30ヵ国以上で観客を熱狂の渦に巻き込んできた『バーン・ザ・フロア』

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様々なジャンルの音楽にのせて繰り広げられる、ワルツタンゴサンバルンバなど、ダンスの魅力がたっぷりと詰め込まれたステージは、まさにダンスのフルコースといえるでしょう。ステージから次々と押し寄せる熱気と興奮が会場全体を包み込み、ダンサーと観客が一体となって盛り上がるパワフルでドラマティックなパフォーマンスは、ニューヨーク・ブロードウェイ公演や、ロンドン・ウエストエンド公演でも成功を収め、ショービジネスの中心からもその実力は折り紙つき!もちろん日本でも、来日のたびに大ヒットを記録するダンスエンタテインメントです。

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そんな至極のダンスエンタテインメント集団が今年2018年にお届けする最新作は、カンパニーの創設20周年とともに、2002年の初来日以来、今回で10回目の来日を迎えるスペシャル・アニバーサリー公演!日本での公演は世界でも類を見ないほどの盛り上がりを見せると語る彼らが、20年分の感謝と喜びを爆発させる、まさに「ベスト・オブ・ベスト」のステージになることでしょう。

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4月2日には制作発表が開催され、スペシャルサポーターの紫吹淳さん、柴田英嗣さん(アンタッチャブル)、金光進陪さん(競技ダンス選手。ラテンアメリカン、ショーダンス両部門で4年連続世界選手権出場を果たし、昨年現役を引退)が登壇、またプロスケーターの村上佳菜子さんがVTR出演。さらに日本公演出演ダンサーが登場し、パワフルでダイナミックでパフォーマンスが披露されました。

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burn_the_floor_03.jpg 「バーン・ザ・フロア Joy of Dancing」制作発表より

「バーン・ザ・フロア Joy of Dancing」の制作発表が行われ、ダンスパフォーマンスが披露された。

「バーン・ザ・フロア」は1999年の初演以来、世界トップレベルのダンサーたちによる圧倒的なパフォーマンスでブロードウェイをはじめ、世界30ヵ国以上の観客を魅了してきたダンスエンタテインメント。

日本では2002年に初上陸。今回で10回目の公演となる。

本作の制作発表が行われ、出演ダンサー7人によるダンスパフォーマンスが披露された。動画はこれを抜粋したもの。【動画2分】

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(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ

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「空白に落ちた男」、「ジギルとハイド」、「シレンシオ」に続く、演出家の小野寺修二と首藤康之の新作第4弾公演が決定いたしました!

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撮影:たかはしじゅんいち

■公演概要
NAPPOS PRODUCE『斜面』

■作・演出:小野寺修二
■出演:首藤康之、王下貴司、雫境、藤田桃子、小野寺修二

■公演日程:6月9日(土)~6月17日(日)

■会場:東京芸術劇場 シアターウエスト

【チケット発売】4月14日(土)

公式サイト  napposunited.com/shamen

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■夢幻朗読劇『一月物語』特別連載 その3■


芥川賞作家・平野啓一郎の代表作を、音楽・バレエを融合したあたらしい形の朗読劇として上演する夢幻朗読劇『一月物語』 がまもなく開幕します。

作品は、明治の日本・十津川村を舞台に、格調高く流麗な文体で綴られた幻想的な物語。

幽玄の世界と、その擬古典的文体があいまって、「現代の神話」とも称される名作を手掛けるのは 谷賢一
その、谷の演出のもと、元宝塚雪組男役トップスターの水夏希、世界的バレエダンサーの横関雄一郎ら実力派が出演する注目作です。

初共演ながら、作品に対するストイックさや、語る言葉のクレバーさで似通った雰囲気をかもし出している水夏希さん、横関雄一郎さんのおふたりにお話を伺ってきました。

●あらすじ(オフィシャルより)
明治三十年、奈良県十津川村。
神経衰弱の気鬱を逃れ、独り山中をさまよう青年詩人・真拆は、老僧に毒蛇から救われ、山寺に逗留する。
俗世から隔絶された奇妙な時空の中で、真拆は、いつしか現実と夢界の裂け目に迷い込み、運命の女と出逢った。 それは己の命を賭けることでしか成就しない愛、だが、刹那に失われる運命の愛だった......。
古典的風格さえ漂う端麗な筆致で描かれた聖悲劇。

水夏希 × 横関雄一郎 INTERVIEW ●

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●「今まで経験した朗読劇とは、全然違います」(水)



―― 先日読み合わせを拝見しましたがとても面白かったです。横関さんもその時は踊らず、俳優さんたちの語りをずっと聴いていらっしゃいましたね。感想は、いかがですか?

横関「聴いているのが、すごく楽しいです。毎日でもずっと聴いていたい」

「(自身の稽古じゃない時間も)ほとんどお稽古場にいらっしゃいますもんね」

横関「毎日幸せです(笑)。僕、こういった朗読劇への出演は初めてなのですが、演出の谷(賢一)さんが突き詰めていく奥行き、それを演者の方が自分なりに変換していくスピードのはやさ、本当にすごいなと思いながら聴いています」

「稽古を重ね、本当に1回1回すごく変わっていくんですよ」

横関「僕、水さんの「岩棚に腰を下ろす」ってセリフが好きです(笑)」

「あはは(笑)、あそこは谷さんのOKも出ています。"岩棚に腰を下ろす感"が出てる、と」


―― 今回、水さんは "高子" 役と、"地の文" を担当されています。いわゆる鍵括弧のセリフ、キャラクターの発言に感情を乗せて語るのは俳優さんの得意とするところかなと思いますが、地の文はいつもの "演じる" という作業とは、勝手が違うのでは?

「もう、全然違います。地の文を読む朗読ってほとんどやったことがないんですよ。2015年に石丸さち子さんとやった『サンタ・エビータ~タンゴの調べに蘇る魂』では少しありましたが、あの作品は全体がエビータの手記、自分が自分のことを語っているという形でした。今回は別の人の行動や心情を語ったり、状況を語ったりする。さらにその時によって、真拆を揺さぶるように言ったり、真拆のことをクールに解説していたり。はたまた淡々と情景を描写したり、観客に問いかけるように語りかけたり。忙しいです(笑)。ただ、『エビータ~』で「扉代わりになっている布をどけると...」という文章のところで、石丸さんが実演してみせてくれたものが、本当に「扉、今開けた、見えた!」と衝撃を受けたのを覚えています。その後『ヴォイサリオン』(2016年)で声優の方々とご一緒した時も、あの方たちは声のプロですから、もう声だけで「振り向いた」とか、わかるんですよ。そういうものは意識しますし、経験値となっています」


―― 地の文というのはひとりで何役もやっているようなものですね。平野啓一郎さんの原作も、日本語の美しさや装飾的な言葉が地の文に表れていて、まさに地の文が主役という感じがしました。

「そうなんです。ただ、最初はそう思わず、「これ、真拆の物語だな、高子が全然出てこないな」って思っていました(笑)。何度か読んで、地の文の重大さに気付きました」


―― 特に今回の『一月物語』は典雅で普段遣いではない日本語も多い。でも水さんの朗読がとても豊かで、するすると耳に入ってきました。

「ありがとうございます! 谷さんには「もっと、もっとやって」って言われています(笑)」


―― おふたりとも最初にこの物語に触れたとき、どんな印象を受けましたか?

「私はこういう摩訶不思議なストーリーが大好きなので、「この話、良い!」と思いました。出演のご相談をいただいたときには「すごくいいと思う!」と即決です。怖くて、おどろおどろしくて、ちょっと官能的で、でも夢があって......という、人間の世界を超越した物語、みたいなところが大好き」

横関「読むごとにちょっとずつ印象が違うんです。その日の自分のコンディションや感情で、印象が変わっていく。日によっては "ロミジュリ" っぽさを強く感じたり、日によっては「(真拆と高子の)ふたりは、これでよかったんだ」と思ったり、日によってはすごく泣けたり......。多面性を持つお話だなと思いました」


―― いま "ロミジュリ" という言葉もありましたが、谷さんの演出も面白いですね。真拆と高子はロミオとジュリエットだ......と仰っていたのも、面白い解釈だなと思いました。

「そうそう、"薄っぺらく言うと"、ロミジュリだと仰っていました(笑)。お話をきいていると、谷さん自身が真拆と似ている気がするんです。文学青年で、情熱的だけど実は繊細、というところが。ご自身でも、真拆の情熱や何かを突き詰めるところ、突き詰めた上で行き場のなくした情熱......そういう思いがすごくわかると仰っていました。キャラクターの心情を解説していただいて「なるほど!」と思うことがたくさんあります。またこの物語の舞台になった十津川にもひとりで行かれていて、熊野古道の闇や音のない感覚、真拆が感じたであろう孤独といった感覚も伝えてくださって、そのお話にこちらも想像力がかきたてられるんです。谷さん、本当に面白いです」ichigetsu03_05_1094.JPG

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世田谷パブリックシアター開場を飾ったオープニング・シリーズの一つとして、1998年に初演された『ABSOLUTE ZERO』が、同劇場の開場20周年記念公演として6月に再演されます。

勅使川原三郎の構成・美術・照明・出演により初演時に話題を呼んだ本作。
初演の翌年、1999年に同劇場で再演後、2001年までイギリス、オランダ、イタリア、フランス、ドイツ、台湾、オーストリアの各国をまわり、高い評価を獲得しました。
80年代から日本のダンスシーンを牽引し、現在に至るまで国内外の観客の圧倒的な支持を集め続けている勅使川原三郎の<究極のダンス>が、約20年ぶりに、誕生の地・世田谷パブリックシアターで甦ります!

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5月17日の稽古場より勅使川原さんのコメントが到着しました。

「アブソルートゼロ 絶対零度」と共に
       
1998年の世田谷パブリックシアターでの初演以来、数多くの国、都市を巡り、約20年ぶりの世田谷での再演です。創作した作品は作られた時に持った力や価値が、公演を重ねることによって様々な経験を経て成長し成熟していくものです。人間のように。初演当時、ダンスキャリアが始まったばかりの佐東利穂子は今や世界最高レベルのダンサーとして成長していますが、彼女が作品をより高度に推し進めることは間違いありません。彼女の特異な身体制御が生み出す美しく際どいダンスは今までに無かった価値を与えるはずです。「アブソルートゼロ」が新たな生を得て活き活きと世田谷に帰っきます。しかし再演というより新作公演の心意気で今準備しています。
初演の清々しい呼吸を基に、矛盾を恐れずに私たちは調和を踊ります。                        

勅使川原三郎

公演は6/1(木) ~ 6/4(日)まで世田谷パブリックシアター (東京都)にて上演。

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princess002.JPG  近ごろバレエ関連のニュースがメディアをにぎわせている。ローザンヌをはじめとする国際バレエコンクールにおいて日本の若いダンサーが相次いで受賞し、"バレエ界のアカデミー賞"と称されるブノワ賞を2014年と2016年 に日本出身者が獲得した快挙も話題になった。昨年、英国ロイヤル・バレエ団に吉田都以来となる2人の日本人プリンシパル(最高位のダンサー)が誕生した際に大きく報じられたのも記憶に新しい。

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princess003.JPG 日本のバレエ界は卓越した踊り手を続々輩出し、その点に関しては世界レベルにあろう。しかし公演となると――。来日公演や日本を代表するバレエ団である新国立劇場バレエ団の公演に通う熱心な観客もいるが、本格的な舞台に接したことのある方はまだまだ少ないはず。バレエと聞けばチュチュを付けたバレリーナがキラキラと舞い踊るおとぎ話を想像される方が多いかもしれない。でも、それは表面的なこと。人間の身体が珠玉の音楽とともに奏でる夢の世界は奥深く、見る人の心を潤す。だからこそ五輪を目指すフィギュアスケーターたちもバレエの門を叩き、そのエッセンスを吸収しようとするのだろう。

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 そうしたバレエ芸術の豊かな魅力をあらためて感じたのが昨年(2016年)3月、東京で初演された「バレエ・プリンセス~バレエの世界のお姫様たち~」(主催:チャコット株式会社)。古典バレエのヒロインであり、女性の永遠の憧れであるプリンセス=お姫様に焦点をあて、「白雪姫」(音楽:チェレプニン)に始まり、「シンデレラ」(音楽:プロコフィエフ)、そして古典バレエの代名詞「眠れる森の美女」(音楽:チャイコフスキー)という誰もが知る物語で構成されていた。とはいえ単なるダイジェストや子供向けではない。バレエを習う愛らしい少女アンが登場し、悪役のヴィランにほんろうされたり、善の精に優しく導かれたりしながら3つのプリンセスの物語を旅する。良質のアニメーション映画に接しているかのような目くるめく展開とバレエならではの華やかな踊りを楽しめる快作で、好評を受けて今年は金沢・東京で上演される運びとなった。

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演出・振付は伊藤範子。名門・谷桃子バレエ団のプリマバレリーナとして名をはせたが振付にも並々ならぬ才能を発揮し、先ごろミラノ・スカラ座での研修を終えて技量を一層磨き上げている。おとぎ話を楽しく感動的に盛り上げ、センスあふれる秀作に仕上げた腕前は非凡だ。宣伝画を少女漫画の巨匠・萩尾望都が担当しているのも注目点である。 3人のプリンセスをはじめとして出演者も豪華だ。「眠れる森の美女」のオーロラ姫を踊る米沢唯、「シンデレラ」、「白雪姫」それぞれのタイトル・ロールの池田理沙子、木村優里は新国立劇場バレエ団の公演で主役を務める。なかでも米沢は平成28年度(第67回)芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞したばかりで、現在最も見るべきバレリーナのひとり。善の精の西田佑子、悪役ヴィランの逸見智彦(牧阿佐美バレヱ団)も日本バレエ界の至宝である。王子役の橋本直樹(「シンデレラ」)、浅田良和(「眠れる森の美女」)も、日本バレエ界を束ねる日本バレエ協会の公演でも主役を務める実力者である。ソリスト、アンサンブルも精鋭がそろい(前述した世界的コンクール受賞経験者も多数出演)、2014年のローザンヌ国際バレエコンクール第1位に輝き、世界最高峰のパリ・オペラ座バレエ団と短期契約も交わした二山治雄が「眠れる森の美女」でブルーバードを踊るのも見逃せない。

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所属の垣根を越え第一線で活躍する、いま旬のスターたちが集結し、1つの作品のなかで一丸となって共演するのは極めてまれだ。それが実現したのは「バレエファンを1人でも多く増やしたい」という強い想いがあるからに違いない。今回の公演はバレエ鑑賞普及啓発公演と銘打たれた特別公演だが、バレエ好きも必見の濃い内容である。美の極みであるプリンセスの世界に誘われ、そのきらめくオーラを全身に浴び、生き返ったような清々しい気分で帰路につけるだろう。ぜひ劇場へ足を運ばれてはいかがだろうか。

舞踊評論家:高橋森彦
(写真:瀬戸秀美)


<公演情報>
バレエ・プリンセス ~バレエの世界のお姫様たち~
6/4(日) 石川・北陸電力会館 本多の森ホール
7/20(木) 東京・新宿文化センター 大ホール

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ダンス界のカリスマ、新上裕也
ダイナミックさと繊細さを併せ持ち、独特の世界を創造するそのダンスは日本だけでなく海外でも高い評価を集めている。

その活躍はダンス界のみならず、ミュージカル界でもよく知られており、人気ミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』では初演よりヴァンパイア・ダンサー(伯爵の化身)として出演し続けるなど、小池修一郎、山田和也、荻田浩一など人気演出家の作品にも多数出演。
また振付家としては昨年の話題作『王家の紋章』を担当、彼が手がけた戦闘シーンのダンスは、作曲家のシルヴェスター・リーヴァイ氏が絶賛したという。

その彼が吉本真悟(ヴァルナ世界国際バレエコンクール金賞受賞)、蔡暁強(元劇団四季、脅威の身体能力を誇るダンサー)、大野幸人(マシュー・ボーン作品や『CHESS THE MUSICAL』など数々の人気作に出演)、横関雄一郎(ローザンヌ世界国際バレエコンクール一位)というハイレベルなスキルを持つ男性ダンサーとともに、待望のオリジナル作品を上演する。

タイトルは CRAZY DANCE SHOW「WEDNESDAY」
新庄を中心に公演にかける思い、また共演の4人のダンサーにも意気込みを訊いた。


★ 新上裕也 ×  吉本真悟、蔡暁強、大野幸人、横関雄一郎  INTERVIEW★


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△ 左から横関雄一郎、吉本真悟、大野幸人、蔡暁強、新上裕也


●区切りの年に、"再生"をしたい(新上)

―― 昨年はミュージカル『王家の紋章』の振付やKバレエ・カンパニーの振付など、大作続きで大忙しだった新上さんですが、構成からご自身で手がける新作は少し久しぶりですね。なぜこのタイミングで新作をやろうと思ったのでしょう。

新上「もともと僕はダンス人生の中で、色々な時に、色々なことをやりたいと思っていたんです。その中でたまたま2017年は僕の個人的なことでキリの良い、節目になる年。ここから先、今まで積み重ねてきたものをなくすことはできないけれど、ひとつ生まれ変わりたい、"再生"したいな、思いました。なので、テーマも『2030年』という、もうさほど未来でもない、次に行く時代、というような設定にしています。「次の時代に進んでいく」という気持ちですね。舞台は2030年12月25日の水曜日なんです」


――タイトルがなぜ『Wednesday』なのか、と一番最初に思いました。

新上「水曜日..."(週の)真ん中"というのと、あと"水の日"、"大いなる水"というイメージがあります。大いなる水がすべてを洗い流してくれる...これも、先ほどの"再生"という意味にも繋がります。「空、風、水、火、土」という5つのエレメントの中で、水だけが大陸と海とか、何かと何かを"繋げる"ものだと思っています。伝えていく、繋げていく、ということも含めて、水の日である『Wednesday』です」

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