『ロミオ&ジュリエット』会見こぼれ話

●ヒラノの演劇徒然草●

7月7日にミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の制作発表が行われました。
ひと足先にニュースでもその模様はお伝えしましたが、そちらに載せ切れなかった話題を今回もげきぴあでお伝えいたします。

『ロミオ&ジュリエット』はフランス生まれのミュージカル。
日本では昨年、宝塚歌劇団で初演されました(この時のタイトルは『ロミオとジュリエット』。)
演出の小池修一郎さん曰く「去年、宝塚で上演したときが26ヵ国目」だったそうで、全世界で500万人以上を動員している、世界的ヒット作です。

小池演出で、宝塚で日本初演、その後(男優を含めた一般的な)ミュージカルバージョンとして上演、というと、かの大ヒット作『エリザベート』を想起させますが、この『ロミオ&ジュリエット』も早くも大ヒットの予感。会見場の記者の数もかなりのものでした。
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ロミオはWキャストで、城田優山崎育三郎
城田さんは前述の『エリザベート』のトート役で、山崎さんは『モーツァルト!』のタイトルロールで、ともに小池作品に出演経験アリ。

城田さんは
「僕は正直、舞台の上で演技をすることがけっこう苦手で、怖くてプレッシャーに弱くて臆病なんですが、そんな僕が自発的にやってみたいなと思った作品がこの『ロミオ&ジュリエット』です。ほんとうにこの作品を楽しみにしていましたし、またこうやって小池先生とふたたびご一緒できるということ、そして数少ない同い年でミュージカルのフィールドで活躍している山崎育三郎君とはじめてご一緒できることが嬉しい。とにかく今この僕らにしかできない、この歳だからこそできる『ロミオ&ジュリエット』を全力でやりきりたいと思っています」
と挨拶。
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山崎さんは
「この世界的名作のロミオ役をやらせていただけるということは役者として本当に光栄なこと。僕も今しかできないロミオを作りたいと思います。僕は普段ミュージカルの現場にいくとだいたい最年少なんですが、今回は年齢の近いみなさんばかり。この新しい世代で、今日本でもっとも注目されているこの作品で、ミュージカル界を、演劇界を盛り上げていきたいと思います」とアピール。
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そしてオーディション告知から数ヶ月、注目のジュリエット役は昆夏美フランク莉奈
昆さんは現役大学生、フランクさんは現役高校生!

「小さいときからミュージカルの役者になることを目標にレッスンしてきました。プロとしての初舞台、二十歳という節目の年にこのようなすばらしい作品に出演できること、本当にうれしく幸せに思います。このジュリエット役がわたしの第一歩になります。この第一歩を全身全霊をかけて、全力で大切に演じていきたいと思います」と昆さん。
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フランクさんは「ジュリエット役に選んでいただいて、正直まだ信じられない。オーディションの結果の連絡をいただいたときは、言い表せないくらい嬉しく、今はそれに加えてちょっと不安や、緊張も入り混じった気持ちです。ただお芝居と歌が本当に大好きなので、素晴らしい先生方、先輩方に囲まれて舞台に立たせていただけることにほんとに感謝しています。とにかく精一杯がんばりますのでよろしくお願いいたします」とご挨拶。
RJ11070705rina.JPGふたりとも本当に初々しく可愛らしかったです。
会見ではふたりのジュリエットに対して、ロミオたちの感想も訊かれたのですが、

「みなさんと誤差5分です(笑)。はじめましてが(会見場の)裏だったので、まだお話もできていないので、見た目の印象しかないのですが...」と城田さん。でも「昆ちゃんは(←まだ会って5分なんですが勝手に呼んじゃいます、と城田さん)小さくてすごい華奢、でもすごい芯が強いイメージ。目ヂカラがあって、ピュアさもある。莉奈は、僕の妹もリナでして、あと同じハーフだよね? 同じ匂いといいますか(笑)妹をみるような目で、かわいいなーという。ほんとに目がキラキラしてるんですよ。ほんとにこのピュアな目で舞台上で見つめられてたらロミオは一瞬で恋におちるだろうなって思います」。

山崎さんからは「僕もまだ話していないので...。さっき近くにいったらイイ匂いがするなあと(笑)。ジュリエットが決まったら4人で飲みにいこうね、なんて話をしてたんですが、まあ未成年ということでマクドナルドくらいに変更になりました(笑)」という話が。


ベンヴォーリオ役は浦井健治。浦井さんはシングルキャストです。
「この『ロミオ&ジュリエット』にすごく出たかったんです。僕はウィーンで初めて観たんですが、言葉はわからないんですが、すごいエネルギッシュな舞台に大感動して涙が出たのを覚えていて、いつか出たいと思って、念願がようやく叶ってベンヴォーリオとして出ることができることになりました。この役は最後まで生き残っていまうんですね。なので、ロミオの友人であり、両家の血で血をを洗うような悲しい悲劇を最後まで客観的にみなければいけないという責任をちゃんと感じながら、節電の中ですが僕らは節電はせずにエネルギッシュなパワーを夏にふりまいていけたらなと思います!」
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キャピュレット夫人役は涼風真世
「フレッシュな素敵な共演者なのみなさん、大好きな小池先生のもとでこの作品に出させていただける幸せを感じています。私も初心に戻ってキャピュレット夫人、大切に演じたいと思います。...30年若ければジュリエットのオーディションを受けていたなと思います(笑)」
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ティボルトは、上原理生平方元基
ティボルトはこのミュージカルでは従姉妹のジュリエットに恋をしつつ、その母であるキャピュレット夫人とも怪しい関係になっているということで、小池先生に「人生うまくいかない男の代表のような役」と解説されていました。

それを受けて上原さん、
「人生うまくいかない男、ティボルト役の上原理生です...」とご挨拶。「僕は2作目の出演。前回は革命にひた走る青年でしたが、今回は片思いをしながら不倫関係にある複雑な役。前回にない要素を楽しみにしていきたいなと思っています」
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平方さんも「人生うまくいかない男2、平方元気です(笑)。今回僕ははじめてミュージカルに挑戦させていただくんですが、今にしかできない、はじめてだからこそ出せる魅力をぶつけていきたい」

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マーキューシオ役も、良知真次石井一彰のWキャスト。
こちらは「ちょっとキレたプッツン野郎。こういう青春モノに出てくる、一番最初に死んでしまう一番かわいそうなヤツ」という味のある小池解説です。

良知さんは「ずっと小池先生と一緒に仕事させていただきたいと思っていたことが、今日からこうして現実になった。素晴らしい皆さんと一緒に、自分も俳優としてステップアップできるような作品にするつもりで、今年の夏、いちばんかわいそうな男を演じたいと思います」とご挨拶。
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石井さんは「僕は小池修一郎先生の舞台に出たいという夢がありました。それが叶ってものすごく感謝しています。それにこんなに素晴らしいキャストの皆さんとご一緒できて本当に光栄です。全力でみなさんの足をひっぱらないよう頑張りたい」と話していました。
RJ11070711ishii.JPG公演は9月7日(水)から10月2日(日)に東京・赤坂ACTシアター、10月8日(土)から20日(木)に大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて。チケットは発売中です!

取材・文・撮影:平野祥恵

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