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演出・宮本亜門×主演・山崎育三郎で、12月8日(木)から29日(木)まで東京・日生劇場にて上演されるミュージカル『プリシラ』。その稽古場レポート第2弾をお送りします!(あらすじなどは第1弾でチェックしてみてくださいね)
突然ですが、これはなんでしょ!?
刷毛...ではあるけど、刷毛ではございません! 次の写真はAAAでご覧になってピンとくる方もいらっしゃるはず...!
そう!衣裳なんです!
『プリシラ』の魅力のひとつである奇抜でカラフルで楽しいデザインの衣裳は、基本的には本国と同じもの。見ているだけでも元気になりそうでしょう?
ちなみに主演の山崎育三郎さんはなんと22回も着替えるそうですよ!そんなにたくさんの衣裳が見られるというだけでも楽しみですよね。
というわけで、今回は衣裳つきの稽古場レポートをお届けします!
開幕中の『プリシラ』稽古場レポート・その2の続きを読む
12月19日、ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』の稽古場が報道陣に公開されました。
『ロミオ&ジュリエット』は2001年にパリで開幕、その後世界各国で上演されて500万人以上を動員している世界的ヒットミュージカル。
日本でも再演を重ねていますが、4年ぶりの上演となる今回は振付・美術・衣裳が一新された"新バージョン"演出で登場します。
この日はキャストによる囲み取材もありましたが、まずは公開稽古の様子を写真でお伝えします!
披露されたのは3つのナンバー。
いずれも、作品を代表するシーンです。
♪「いつか」
まだ出会う前のロミオとジュリエット。
恋に恋している...という感じの、初々しい、それでいて希望に満ちているふたりの表情に注目です。
ロミオ=古川雄大さん
ジュリエット=木下晴香さん
これが初舞台となる木下さん。
透明感があり、それでいて安定感のある歌声、素敵でした。
岸谷五朗さんの呼びかけで1993年からスタートした、エイズ啓発チャリティイベントAAA(アクト・アゲインスト・エイズ)「ザ・バラエティ」。その24回目となる『Act Against AIDS 2016「THE VARIETY 24」~魂の俳優大熱唱!助けてミュージシャン!~』が、今年も世界エイズデーの12月1日に東京・日本武道館で開催されました!
毎年、"この日限りのエンターテインメントショー"として、さまざまなキャストが登場するこのイベント。今年は、俳優やミュージシャン23組56人が出演し、全34曲をタイトル通り、"大熱唱"!ジャンルを越えたキャストが登場して、会場を盛り上げます。このイベントの収益金は全額チャリティとなり、国内外の感染者、患者への支援に役立てられるそうです。
そんなAAAで今回レポートするのは...12月8日に開幕した『プリシラ』!
演出・宮本亜門×主演・山崎育三郎で、12月8日(木)から29日(木)まで東京・日生劇場にて上演されるミュージカル『プリシラ』。
原作は1994 年公開の同名映画。3 人のドラアグクィーンたちのドタバタ珍道中を描いた作品で、少ない予算で製作されたにもかかわらず世界中で大絶賛を浴びました。さらに、その奇抜でオリジナリティ溢れる衣裳はアカデミー賞衣裳デザイン賞も受賞!劇中の音楽とともに一大ブームが巻き起こった作品なのです。
ミュージカル版は、2006 年に映画同様オーストラリアで初演。マドンナやドナ・サマーなど誰もが知るヒット・ソングを散りばめたディスコ・ミュージック、個性的で華やかな衣裳で歌って踊るエンターテイメント満載の舞台で、ロンドン・ウエストエンド、NY・ブロードウェイを含む15か国以上で上演されてきました。今回は、満を持しての日本初上陸! 宮本亜門さん演出のもと、山崎さんはもちろんユナクさん(超新星)と古屋敬多さん(Lead)のWキャストや陣内孝則さんなどバラエティ豊かなキャスト陣で、キラキラ輝くファビュラスな世界を作り上げます。
今回、そんな『プリシラ』の稽古場を3回にわたりリポートします!
開幕中の『プリシラ』稽古場レポート・その1の続きを読む
現在、東京・日生劇場にて日本初演が上演中のミュージカル『プリシラ』。
3人のドラァグクイーンが、1台のバス「プリシラ号」で旅をするドタバタ珍道中を描いた、派手で華やか、かつハートフルなミュージカルです。
劇中に登場する、往年のヒット・ソングの数々も楽しい一作!
この作品の中で、ドラァグクイーンとして華やかなショーに立ちながらも自分のジェンダーに悩み、妻と別居し息子と対面する勇気がもてない主人公・ティックを演じているのが山崎育三郎さん。
12月12日、その山崎さんと、来年開幕するフランス版でティック(※フランス版ではDick)を演じる"フレンチ・ミュージカル界の貴公子"ローラン・バンさんのアフタートークが開催されました。
その模様をレポートします!
終演後、すぐに開催されたこの日のトークショー。
観劇されたお客さまがそのまま参加されました。
「今日はスペシャルイベントということで、なんとフランスからお客さまがいらっしゃっています。この『プリシラ』は世界中で上演されていますが、日本では今回が初上演。そしてこの日本の次に上演されるのが、2017年2月、フランス・パリの公演です」という説明のあと、山崎さんが客席にいたローラン・バンさんを呼び入れました。
山崎さん曰く「フランス・ミュージカル界の貴公子」というローランさん。
映画『オペラ座の怪人』のフランス語吹き替え版でファントムを務めているほか、『ノートルダム・ド・パリ』『ゾロ』『ロックオペラ モーツァルト』など数々の舞台にひっぱりだこ。
アジア圏でもとっても人気の高い俳優さんです。
シアタークリエ開場10周年を飾るシリーズ1作目として、2017年1月4日(水)に開幕するマイケル・メイヤー演出、柚希礼音主演の『お気に召すまま』。2007 年トニー賞最優秀演出賞を受賞したマイケルさんに何年も前からコンタクトを重ね、やっと実現したという記念すべき日本初演出作品です!
原作はシェイクスピアの傑作喜劇『お気に召すまま』ですが、今作はマイケル・メイヤー版として新たな世界観で描かれます。キービジュアルからもわかる通り、時代設定をマイケルが「アメリカが一番自由で幸せだった時代」という1967 年に置き換え、劇中の"アーデンの森"はサンフランシスコのSummerof
Love (10 万人のヒッピーが集まったイベント)に、"宮廷"は当時のワシントンDCに!
マイケルさんのポップな世界と、"シェイクスピア作品で最も幸福な喜劇"と言われるロマンティックな世界が融合した本作が一体どうなるのか...気になりますよね! そこで、『お気に召すまま』の名台詞「人生は舞台
ひとは皆役者に過ぎぬ」を語る登場人物・ジェイクイーズを演じる橋本さとしさんにお話を聞かせていただきました。
■2016年版『ミス・サイゴン』 vol.10■
先週11月23日、2016年の『ミス・サイゴン』東京公演が幕を下ろしました。
1992年の初演以来25年目、この日時点の国内上演回数は1426回。
そのうち839回をエンジニア役として務め上げていた市村正親さんが、今期で作品を"卒業"されることが発表になっています。
その市村エンジニアの帝劇公演最終日でもあったこの日は、キャストの皆さんの熱演と、客席の熱気が入り混じり、素敵な劇場空間となっていました。
スペシャルなサプライズもあったこの日の特別カーテンコールのレポートをお届けします。
まずはトリプルキャストで頑張った小さな俳優、この日のタム(キムの息子)役は君塚瑠華ちゃん。
「おつかれさまでした。ありがとうございました。」
と可愛らしい声で(笹本さんのマイクを使って、かな?)ご挨拶です。
12月に開幕する、劇団四季の海外新作ミュージカル『ノートルダムの鐘』。
1996年に公開されたディズニー長編アニメーションに基き、2014年にアメリカで開幕したミュージカルの、日本初演です。
劇団四季では今までにも数多くディズニーミュージカルを上演していますが、今回はアニメ映画でお馴染みの楽曲なども使われますがそのストレートな舞台化ではなく、ヴィクトル・ユゴーの原作小説を最重視し、作ったミュージカル。
アニメでは描かれなかったシビアでシリアスな面も描かれた、大人のための演劇作品になっています。
11月24日、その稽古場取材会が開催されました。
その模様をレポートします。
物語は15世紀末のパリが舞台。
街の中心に存在するノートルダム大聖堂の鐘突き塔に住んでいる、カジモドという名の鐘突きは、その容貌からこの塔に閉じ込められて、外の世界と隔離されている。
友と言えば、何故か彼を前にした時に生命を宿す石像(ガーゴイル)と、鐘だけ。彼は塔の上から町を眺め、いつも自由になることを夢見ていた...。
稽古場で披露されたのは3つのシーン。
まずは主人公・カジモドが外の世界への憧れを歌うナンバー『陽ざしの中へ』。
日本では『僕の願い』というタイトルで親しまれている、作品を代表するナンバーですね。
カジモド役候補・海宝直人さん。
この物語、原題は『The Hunchback of Notre Dame』となっているとおり、カジモドはHunchback(せむし男と訳されることが多い)という外見的特徴を持っています。
登場した海宝さんを見て、正直なところ「よくこの演技をしながら歌えるな...!」と思ってしまいました。
身体の使い方も、声の出し方も普段とは違っています。
海宝さん、熱演。
【開幕レポート】
ウィーン発のミュージカル『貴婦人の訪問 THE VISIT』が、プレビュー公演を経て11月12日にシアタークリエで開幕した。昨年、山口祐一郎、涼風真世ら、日本ミュージカル界が誇るスターたちの競演で日本初演され好評を得、1年3ヵ月のスピードで再演が決まった人気作だ。
舞台は財政破綻寸前の街・ギュレン市。若かりし日をここで過ごし、今は億万長者となった未亡人クレアが久々に街に帰ってきた。人々はクレアが街に経済援助をしてくれることを期待している。そして彼女を歓迎する晩餐会で、皆の期待どおりクレアは多額の寄付金の援助を申し出た。だがその交換条件として突き付けたのは、かつての恋人アルフレッドの「死」だった......。
■2016年版『ミス・サイゴン』 vol.9■
ミュージカル『ミス・サイゴン』が現在、帝国劇場で上演中だ。ベトナム戦争という重くシリアスな史実を背負った作品ながら、エンタテインメントとしての華やかさも併せ持つミュージカル。世界各地で公演され、日本でも1992年以降コンスタントに上演され続けている。大作ミュージカルらしく、プリンシパルキャストはダブル・トリプル制をとっているが、今回も個性豊かな顔ぶれが揃った。キャスト評含め、2016年版『ミス・サイゴン』の感想を記す。
舞台は1970年代ベトナム戦争末期。村が焼かれ、両親を失った17歳の少女キムは、サイゴンの町でナイトクラブを営む男・エンジニアに拾われる。エンジニアやクラブの女たちは、ベトナムを出て自由の国・アメリカで暮らすことを夢見ていた。そんな中で初めて店に出たキムは、アメリカ兵クリスと出会い、恋に落ちる。だがサイゴン陥落の混乱の中、引き裂かれてしまうふたり。3年後、戦争が終わり社会主義国家となったベトナム。クリスとの息子・タムを生んでいたキム、相変わらずアメリカ行きの夢を諦められないエンジニアを中心に、キムの許婚トゥイら、様々な人々の思惑は絡まり、キムの運命はさらに過酷な渦の中に。一方アメリカでは、帰国したクリスがエレンと結婚、しかしいまだ、戦争の悪夢に苦しんでいる。そしてキムが生きていること、息子がいることを知るのだが...。
戦争という極限状態の中で、それでも激しく誰かを愛し、あるいは憎み、また生に執着する生々しい人間の姿を切り取った作品だ。特に新演出になった2012年以降は感情のひだをいっそう繊細に表現、悲しいほどに必死に生きる人々の姿が浮き彫りになった。今回も舞台上に出てくる登場人物すべて、舞台の隅に至るまで全員がリアルに、地に足を付けて生きている。そしてベトナム人もアメリカ人も、等しく傷付いていく。この作品は「戦争は何も生み出しはしない」という人類の反省と、平和への祈りがテーマ。そのことをキャスト全員が深く重く受け止め、覚悟を持って作品に向き合っているのだろう。メインキャラクターがたどるドラマチックな物語に引き込まれながらも、時折視線をはずすと、サイゴンやバンコクの街角で、必死な目をしている人の姿が目に入りハッとする。やはり『ミス・サイゴン』は、ほかのミュージカルとは何か違うのだ。観ているこちら側も、背筋が伸び、彼らが訴えかけることをきちんと受け止めねば、と思う。
とはいえやはりアラン・ブーブリルとクロード=ミッシェル・シェーンベルクによる珠玉の楽曲は美しく、悲壮なだけではないミュージカルらしい楽しみももちろんある。逆に、ミュージカルという広く大衆に訴えかける手法の中に描かれるからこそ、シリアスなテーマがストンと素直に心の中に落ちてくるのかもしれない。