ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』開幕!

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【チケットぴあニュース】

ほとばしる若者たちの情熱をフレッシュなキャストで。城田優ほか『ロミオ&ジュリエット』開幕


城田優らが出演するミュージカル『ロミオ&ジュリエット』が9月3日、東京・東急シアターオーブで開幕した。主人公のロミオは城田、古川雄大、柿澤勇人のトリプルキャスト。ヒロインのジュリエットはフランク莉奈、清水くるみがダブルキャストで務める。
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作品は、シェイクスピアの不朽の名作を原作に、2001年にフランスで初演されたもの。日本では2010年に宝塚歌劇団星組が初演、宝塚での再演を重ねるとともに、2011年は城田らの出演で男女混合版としての日本オリジナル版も上演された。今回はフレッシュなキャストも多数加わった、待望の再演である。
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初日及び公開舞台稽古でのキャストは、城田ロミオ、フランク・ジュリエット。城田は2年前よりも格段に歌唱力、表現力が増し、ミュージカル俳優としてもひと回りもふた回りも大きくなったようだ。ジュリエットへの愛、それを失うことからの絶望をほとばしる情熱で演じるさまは圧巻で、彼のロミオを観るだけでもこの作品へ足を運ぶ価値がある。フランクも愛らしい姿はそのままに、初演時より歌声が伸びやかになり、ジュリエットの細やかな感情をうまく客席へ伝えた。ほかのキャストも熱演という言葉がぴったりで、中でも荒々しさの中に切なく純粋な感情を秘めたティボルトを作り上げた加藤和樹や、仲間たちの死を見届け最後に残されるベンヴォーリオを説得力ある演技で見せた尾上松也などが印象的。特に歌舞伎俳優である尾上の豊かな歌唱力に驚かされた。
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初日前日に行われた会見では、城田は「2年前の初演が非常に高い評価をいただいた。その再演ということで高い壁やプレッシャーとの戦いだったのですが、前回の感動を越えられるものを作っていこうと頑張ってきました。観に来てくださるすべてのお客さまのために、一回一回、愛に生きて愛に死んでいきたい」と力強く意気込みを語った。また、自分が演じるロミオについては「冒頭は夢見がちのところがあるのですが、後半、ジュリエットと引き裂かれてからの僕の作るロミオは、これでもかというくらい弱いロミオ。2幕のボロボロ感は僕が一番やばいかも(笑)。それほどまでに仲間やジュリエットという存在が大きい」とアピール。同じくロミオを演じる古川は「ロミオの透明なイメージに薄い紫を入れたような、純粋なロミオを演じたい。それがジュリエットに出会って真っ赤になる」、柿澤は「ロミオはイメージ的には王子様なのですが、実際に本を読んだらそうでもない。舞台では実際に目の前にジュリエットが現れてくれるし、まわりには仲間が常にいるので、それを情熱的に愛するだけです。あまり背伸びすることなくやりたい」と、それぞれ自身のロミオをアピールしていた。
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公演は10月5日(土)まで同劇場にて。10月12日(土)から27日(日)までは大阪・梅田芸術劇場 メインホールで上演される。チケットはともに発売中。



げきぴあでは、初日前日に行われた囲み取材の模様を詳しくお届けします。


【囲み取材レポート】

――初日を控え、衣裳などを着けた現在の心境を。

城田優「2年ぶりに、ああ、またこの時が来たなと。(初演時に)赤坂ACTシアターでこのような囲み取材をしたのと同じような気持ちで、いよいよ本番が始まるので身の引き締まる思いです。とにかくまた大きな感動を皆さまにお届けできるように頑張りたいと思う所存です」
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古川雄大「衣裳を着て稽古すると、いよいよ迫ってきていているなと思うので、すごく緊張感が高まっています。でもあまり緊張せずリラックスしながらできたらと思います」
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柿澤勇人「記者会見の時は"着せられた感"が満載だったんですが、稽古でもこの衣裳を着ていたので、やっと慣れたかなと。このままの勢いで本番も行きたいです!」
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フランク莉奈「製作発表でこの衣裳を着たときは、本当に2年ぶりで不思議な気持ちでいっぱいで、これから『ロミジュリ』の日々が始まるんだと思ったのですが、今日着ると、また本当に、今日から本格的に始まるんだと思い、違った緊張感が出てきます」
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清水くるみ「製作発表の時は小池先生にとりあえず舞台を一回楽しんでみてと言われたんですが、また明日から芝居をするということで、ちょっと今、緊張感が出てきました。わくわくとした楽しみもあるんですが、緊張感がやっとでてきました」
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――稽古中、何かハプニングなどのエピソードはありましたか?

城田「そんな大きなハプニングはなかったんですが、これだけキャストもいますし時間も全然なくて...。正直言うと僕はロミオ、1回しか通し稽古してないです。これいいっていいのかな、今、言ってしまったことがハプニングです(笑)」

柿澤「でもだいたい3回稽古するんですよ。最初城田さん、次に古川さん、僕、の順なんです。僕の時はだいたいみんな疲弊しきっちゃって...」

城田「ダンスナンバーとかね」

柿澤「(ダンサーたちが)可哀想なかんじでした(笑)」
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――同じ役を演じる相手の印象を教えてください。

城田「僕が見る古川ロミオはすごく影があって、ちょっとミステリアス、内気な部分がある印象。天真爛漫というよりは自分の世界を常に持っている。でも友情にも篤いし、ジュリエットと出会ってからの愛の花の咲き方が一番キレイに咲くのかなと思っています。
カッキーのロミオは、わりと最初から自分の意思がある。常に自分の思い描く理想というものを追いかけているように感じます。そんな中でジュリエットと出会ってその追い求めていた理想、考えていた空想の世界の人にばっちり出会ってしまったような。パズルのピースがばっちりはまったという感覚。カッキーは、もともと芯が一本通っていたところに、さらにジュリエットという存在が入ることで、ひとりの人間が完成される。そんなまったく正反対のイメージです。どちらも繊細ですごく優しくて素敵なロミオです」

古川「城田さんのロミオは、この作品のテーマでもある純粋さがすごく出ているロミオだと思います。本当に18歳なんです、声のトーンからしゃべり方まで。すごくフレッシュで純粋で愛に溢れるロミオだなと思います。
柿澤君のロミオはすごく情熱的。ジュリエットと出会ってから本当に人生が変わる情熱的なロミオだと思います」

柿澤「古川君は炎で例えると赤じゃなくて青い炎。うちに秘めている感じがあって、壊れそうな繊細なイメージ。城田さんはすごく可愛らしい感じ。みんなに愛されるロミオです。それは舞台から離れた時でも、カンパニーの皆が城田さんにそういうイメージを持ってると思うし、等身大のロミオなんだなと思います。一方でティボルトを見るとまったく違う風に変えてきているので、それが本当にすごいと思うし尊敬します」

フランク「くるみジュリエットは本当に純粋で子供みたいにかわいくて、起きた出来事にとまどっている感じが見ていて愛おしいです」

清水「莉奈ジュリエットはすごく芯の強くて、自分をちゃんと持っている。大人っぽい部分も持ちながらすごい可愛らしい部分もある、すごい素敵なジュリエットです」

城田「お客さまにもそう思ってもらえるよう、我々頑張りたいと思います!」


――顔合わせの当初から、印象が変わった人はいますか?

城田「いますね! ほぼみんな、最初からイメージは一緒なんですが、ひとりだけちょっと違う。...くるみはいい意味でやっと素が出てきたのか、初めましてのときの印象と僕、180度違いますね。僕だけじゃなく4人とも同じ答えだと思いますが。いい部分はまったく変わってないんですが、すごく静かでおしとやかそうな、わりとお嬢様っぽい雰囲気だったのですが...ちょっと、とんちんかんといいますか、壊れてる時がたまに...(笑)。何かおこるとすぐ、たいして面白くないのに「おもしろーい」って言うんです。それがすごく僕らツボで、ずっと僕なんかくるみの真似してるんです」

清水「そんなこと言わないです」

城田「言わないですか?ほんとに言わないですか?」

清水「あー、ちょっと言うかもしれません...」
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「結構言うんですよ。それがなんかリラックスできる空気というか。すごくこのカンパニーのムードを作るというか、いじられキャラというか...。あと古ちゃんも天然なんだよな」

フランク「あ、ケータイを出すシーンでミンティアを出したことある!」

古川「あれは、ケータイがなくて、かわりにミンティアを。何もないよりは形のあるやつを出した方がいいかなと!...ごめんね」


――自分のロミオ、ジュリエットはこうだ、という部分は?

城田「僕が考えている自分のロミオ像は、前半は物思いにふけっている、夢見がちな部分があって、わりとひとりの時間が好き。でもジュリエットと出会ってからはすごく強くなれる。だから2幕冒頭でまわりの友だちに責められるシーンも、いや君たちはわかってないんだ、愛することは本当にに素晴らしいんだよって言えるんですが、その後マーキューシオが殺され自分がティボルトをあやめてしまってジュリエットと引き裂かれてしまってからの僕の作るロミオは、これでもかというくらい弱いロミオ。それほどまでに仲間やジュリエットという存在が自分にとって大きかったんだなと自分で演じていて思います。2幕のボロボロ感は僕が一番ヤバいかもしれないですね(笑)」

古川「僕は純粋なロミオを演じたいなと思います。ロミオのイメージって、透明な感じだと思うのですが、そこに薄い紫を入ったようなロミオを演じたい。それがジュリエットに出会って真っ赤になる。でもちょっとパステルカラーの真っ赤を目指して作っています」

柿澤「『ロミオとジュリエット』のロミオってイメージ的には王子様、貴公子的なかっこいい存在かもしれないんですが、実際に本を読んでみたらそうでもなくて、あまり背伸びすることなく自分のことをやろうかなと思います。実際にに目の前にジュリエットが現れてくれるし、まわりにはマーキューシオ、ベンヴォーリオという仲間が常にいるので、そこを情熱的に愛する、それだけです」

フランク「私はジュリエットの強さ、意志の強さを大切にしたいと思っています。ジュリエットは子供で天真爛漫で普通の女の子ですが、ロミオと出会ってどんどん大人になっていく過程、もともと持っていた強い意思が表に出てくるという部分を出していきたいなと思っています」

清水「私は無邪気で可愛いジュリエットを演じたいと思っています。でもロミオに出会ってから、ロミオが好きという気持ちに必死で突っ走る。ロミオのためにという気持ちで強くなっていく女性を演じたいです」


――最後にひと言ずつ意気込みをお願いします。

清水「初舞台なのでどんな感じなのかも全然想像がつかないんですが、とりあえず、感情で突っ走りたいと思っています。ジュリエットとして舞台上で生きていきたいと思いますし、舞台の楽しさを味わいたいと思います」

フランク「私は『ロミオ&ジュリエット』という作品とジュリエットという役は本当に大切で思いいれのある作品と役。今回2度目で絶対に成長した自分をみせなければならないというプレッシャーもあるんですが、1日1日精一杯に命がけでヴェローナでジュリエットとして生きて、ロミオを愛していきたいと思っています」

柿澤「僕は残念ながら大阪には一緒にいけなくて東京公演オンリーの参加のみなんですが、回数にすると10回、りなとは4回、くるみと6回、その10回命がけでやります」

古川「『ロミオ&ジュリエット』という作品も素晴らしいですし、歌も演出も衣裳も素晴らしいので、最高の演技をするだけだと思っています。最後まで熱量のある舞台をみなさんにお届けできればと思います」

城田「2年前に初演をさせていただいて、非常に高い評価をいただいた作品の再演ということで、本当に高い壁、プレッシャーとの戦いだったのですが、やれることはキャスト・スタッフ一丸となってやり、前回の感動を超えられるものを作っていこうと頑張ってきました。観にきてくださるすべてのお客さまのために一回一回、愛に生きて愛に死んでいきたいと思います。ぜひ劇場でこの感動を体感していただければと思います」
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公演は、
10月5日(月)まで 東京・東急シアターオーブ
10月12日(土)~27日(日) 大阪・梅田芸術劇場 メインホール
で上演されます。
チケットは発売中です。

取材・文・撮影:平野祥恵(ぴあ)

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