2016年7月アーカイブ
◆ シルヴェスター・リーヴァイ氏 インタビュー ◆
西田シャトナー作・演出 『ソラオの世界』 が7月に上演されます。
『ソラオの世界』は、西田シャトナー氏の代表作のひとつ。
2009年の初演から4度の上演を経て、自身の作品を上演する"SHATNER of WONDER"シリーズ第四弾として、戯曲段階から再構築して上演されます。
本作は、昏睡状態に陥り自分の夢の中に閉じ込められてしまったソラオが見る、夢の世界の物語。
現実の世界で、自分は動かず"誰かがやってくれる"ことで楽しんできたソラオ。夢の世界に閉じ込められても、「きっと誰かが起こしてくれる」と人任せで楽しんでしまうが――。
今回、主人公・ソラオを演じるのが、多和田秀弥さん!
ミュージカル「テニスの王子様」2ndシーズンの手塚国光役や、「手裏剣戦隊ニンニンジャー」のスターニンジャー/キンジ・タキガワ役を演じ、現在はテレビドラマ「不機嫌な果実」や「めざましテレビ」(リポーター)にも出演中と幅広い活躍をされています。
舞台は約1年ぶりの出演。そして今作が初主演です!
そんな多和田さんに、『ソラオの世界』への想いを語っていただきました。
――出演が決まったときの感想を教えてください。
「率直に嬉しかったです。これまでの経験から、主演の人の姿を思い返すと『責任を持たなきゃいけない』っていうプレッシャーから不安にもなりました。」
――それって主演の方を役だけじゃなく本当にそばで見てきたからこそ感じることですね。
「そうですね。それがなかったら普通に『やったー』っていう感じだったかもしれないです。
でも多分『やったー』だけで挑むより、そういう想いを持って挑むほうがいいと思います。」
――演出の西田シャトナーさんとはお話しされましたか?
「まだ作品については詳しく話してないですが、舞台を観て、楽屋でお会いしたときの一言目が『おもろかったやろ?』だったんですよ。演出家の方がここまで自信を持って言うって、演者もすごく頼もしいだろうなと感じました。
この方が『行こう!』って言うところで、一緒に同じ方向に走れたらって思います」
――『ソラオの世界』はご覧になりましたか?
「拝見しました。けっこう突発的だし、セットをものすごく動かしたりして。勢いが重要なんだと感じました」
――今回のソラオという役はどうですか?
「もしかしたら僕に近い役かもしれないです。『ソラオの世界』を観たとき、
ソラオを昔の自分のように感じて。だから今までと違う、多和田秀弥が演じる新しいソラオをお見せしたいです」
――パワーマイムもありますが。
「いやー......(不安な表情)。パントマイムが苦手で、『さっきとドアの位置違う』ということになりそう。
でも作品に欠かせないものですし、これを経験することで、絶対この先の自分の財産になりますし、新たな挑戦にもなるので、がんばりたいって思っています」
――楽しみにしてることはありますか?
「舞台セット、空間が楽しみです。シャトナーさんのイメージ図を見たのですが、シンプルなんだけどそこにいる自分を想像するとワクワクしました。それと歌。舞台上で歌うのは久しぶりなので、ガツンといきたいです!」
――この作品にも挑戦がありますが、最近は『めざましテレビ』リポーター、連ドラ出演(『不機嫌な果実』)、CM出演とチャレンジが多いですね。
「そうですね。この6月で、初めて舞台に立ってから5年経つんですよ。
その中でもこの2015年から2016年の1年間はすごく怒涛だったなって思います」
――その中でこの作品へのチャレンジってどんなものですか。
「僕個人としてもすごく重要だと思っています。ここで新たな扉を開けたいです。そこからまた新しい道が待っていると思うので、自分にプレッシャーをかけてやらなきゃいけない......勝負どきです」
――ソラオは夢の話でもありますが、多和田さんの夢は?
「例えば歌番組でアーティストが歌ったり踊ったりしているのを見て、自分もあそこに入ってみたいな。
僕はダンスが好きなので、ステージで踊ってるところを想像したり。朝ドラにも出たいです。いろいろと想像しちゃいますね」
――それは、叶えるつもりで夢をみてますね。
「叶えたいものしか想像してないです。叶えていくと充実感もありますし、どんなことでも無理とは思わずにやりたい。この作品も、未来の自分を想像できれば楽しくやれるんじゃないかなって思います」
――最後に作品を楽しみにされてる方、ファンの方にメッセージをお願いします。
「シャトナーさんの作品を愛している方々には、『おもしろかったよね』って言ってもらえるように誠心誠意ソラオとして世界を生きたいと思います。そして、僕を楽しみにしてくださる方々には、いつもの僕とは違う姿を絶対に見せたいです。
暑い時期ですが、劇場にはソラオの世界が待ってるので、浸りに来てください!」
SHATNER of WONDER#4『ソラオの世界』は
7月28日(木)から31日(日)まで、東京・Zeppブルーシアター六本木にて。
(中川實穗)
『ママと僕たち』 ~たたかえ!!泣き虫BABYS~が、7月8日に東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoで開幕しました!
本作は『ママと僕たち』シリーズ第3弾。
ですが、「3作目ってことは、今から観ても内容がわからない?」なんて心配は無用!
この作品単体で観ても100%楽しめる作品です。シリーズを観てこられた方は120%で楽しめます!
毎回注目の赤ちゃん役ですが、今回はシリーズ全作に出演中の原嶋元久さんをはじめ、佐藤永典さん、木戸邑弥さん、井澤勇貴さん、三浦海里さん、上村海成さんの6人!
井澤さんは3歳児、上村さんはおもちゃのピカール君役、それ以外のメンバーは0歳児の役です。
撮影:渡部俊介
今回の舞台は、「おもちゃの国入口」駅のなかにある保育園"夢のきしゃぽっぽ保育園"。
そこに原嶋さん演じる公彦が入園するところから物語は始まります。園に通う赤ちゃんたちのママは育児と仕事で大忙し。
そんな姿を赤ちゃんたちは心配そうに見つめつつも、保育園では、おもちゃのお人形が突然命を宿したり、何でも願いを叶えてくれるという怪しいおもちゃが現れたりと賑やか。
さらに、"地球侵略を目論むエイリアン"まで襲来して――!?
まずすごいのが、赤ちゃんの赤ちゃんっぷり。立ち方や重心、目の動かし方、表情まで、とにかく赤ちゃんで、大人が演じていることをふと忘れてしまうほど。
甘ったれで泣き虫なのに「ママを助けたい」とがんばる純粋な愛情は、特に子供がいる人はホロリときそう。
かわいさ100%の赤ちゃんの中で、井澤勇貴さん演じる愛之助くんの3歳児らしい、やや打算の入った泣き方もポイント。
甘える姿もキュートでした!
健気で忍者(?)な柾くん(佐藤永典さん)や、
頼れるリーダーの朝陽くん(木戸邑弥さん)など、赤ちゃんそれぞれのキャラクターも個性的。
脚本・演出の村上大樹さんが「あて書き」とおっしゃっていましたが、俳優さんそれぞれとピッタリなんです。
少々マニアックですが「村上さんの目から見たこの俳優さんはこんなイメージなんだな」と思って見るのもまた面白そうですね。
もちろん「赤ちゃんかわいい!」だけで終わらないところが『ママ僕』の魅力。
脇を固める大人役には、うたのおにいさんであるしんじろうお兄さん役として全作出演中の今井ゆうぞうさん、まさかのデーモン閣下のほか、山田まりやさんや上地春菜さん、内藤大希さん、佐藤貴史さんなど、あらゆるジャンルの実力派の方々が集結!
赤ちゃんのかわいさに負けない強烈で濃厚なお芝居を繰り広げます。
撮影:渡部俊介
閣下の歌はもうそれだけでも観に来た甲斐がある、と感じさせられる美声ですし、演じるキャラクターはなんともチャーミング。
また、今井さんの存在感も『ママ僕』の見どころのひとつ。
実際にうたのおにいさんとして活躍してこられた今井さんならではの空気感で客席を何度も笑わせてました。
ぜひご期待ください!
そんな閣下とうたのおにいさん(今井ゆうぞうさん)の異ジャンル対決は...見なきゃ損ですよ!
デーモン閣下を含む大人チームも"日替わり"で参加するこのLIVE、赤ちゃんたちがアイドル的な衣装に着替え、シリーズの人気曲を披露するのですが、これがまた楽しい!
しかも全部名曲!歌詞は赤ちゃんらしくてかわいいし、ダンスもキレッキレだし、観ているだけで元気になること間違いなし。
ペンライトを持って参加するともっと楽しめます。
楽しくて、笑えて、だけど気持ちが温かくなるこの舞台。
「イケメン達が赤ちゃん役」というとマニアックな印象を受けるかもしれませんが、脚本・演出の村上大樹さんが開幕に際して「『いい大人が赤ちゃん役とかヤバくない!?』そんな先入観を抱いているみなさんにこそ見て欲しい!」とコメントされていた通り!
どんな人が観ても楽しめる舞台です。もし迷っているなら背中を押したい!
そして一度観たら絶対また観たくなるので、そのときは会社の同僚とか、ママ友とか誘って、一緒に盛り上がってほしいなと思います。
公演は、7月8日(金)から18日(月・祝)まで東京・AiiA 2.5 Theater Tokyo、7月22日(金)から24日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ にて。