■『マイ・フェア・レディ』2016 #7■
霧矢大夢と真飛聖を新ヒロインに据え、2013年に日本語訳・演出等が一新されフレッシュに生まれ変わった名作が、ヒギンズ教授の寺脇康文、ピッカリング大佐の田山涼成らおなじみメンバー、そしてヒギンズ教授の母親役に高橋惠子、イライザに恋をするフレディに水田航生が新たに加わり、待望の再登場。
その"リボーン版"『マイ・フェア・レディ』3年ぶりの再演がついに7月10日に開幕しました!
開幕しましたが、まだフレディ役の水田航生さんが稽古場レポーターとして知られざる稽古場の様子を密着取材する〈水田航生トライアル!〉は続きますよ!
今回は水田さん、どなたに突撃レポートするのでしょうか。
まずはこちら、アインスフォードヒル夫人役の麻生かほ里さん!
水田さん扮するフレディのお母様ですね。
「こんな可愛い息子が出来て幸せです」と麻生さん。
この母子、とっても仲が良さそうで、水田さんインタビュアーのはずが、早々に麻生さんから「今回初めて出演してみて、どうですか」と逆質問が。
水田「緊張感はあるのですが、やるしかないという気持ちを前面に出して、フレディという役をやっていこうと思っています。あとは何と言っても、お母さんが本当に僕をサポートしてくれるから...!」
麻生「本当に可愛い息子で、手塩にかけて育てたら、こんなになっちゃった。夢見る...」
水田「(フレディは)"夢見る夢子ちゃん"なんですよね。でも(今回は"お母さんが大好きなフレディ"にアレンジさせてもらっています。でも作る、とかではなく...(素で出来る)」
麻生「いつもタクシーを拾ってくれるんだよね~」(※フレディの登場シーンです)
...というおふたりの会話のほんわか具合がとても微笑ましいですので、こちらもぜひ動画でどうぞ。
(そして何気ない会話からも伝わる、麻生さんの美声っぷり!麻生さんといえば、ディズニーアニメ映画『アラジン』のジャスミン姫の声ですよね~!!)
そしてお次も、〈水田航生トライアル!〉に初出演のこのお二方中心にインタビュー。
まずはピアス夫人役・寿ひずるさん。
通し稽古をやってみての感想を「通してみて改めて、やっぱりいい作品だなと。懐かしいという気持ちもあります。それまでは、個々に(シーンを)やっていたから」と話します。
ピアス夫人は、寺脇さん扮するヒギンズ教授邸の家政婦です。
ちなみに担当、この日の通し稽古を見学させてもらったのですが、3年前に比べてピアス夫人が強くなっていると言いますか、ヒギンズ教授の扱い方がぞんざいになっていると言いますか...そのことによってヒギンズ教授の女心を解さない朴念仁っぷりも際立っている気がして、可笑しさが増していると同時に、とても素敵だと思いました!
もうひと方が、イライザの父ドゥーリトル役・松尾貴史さん。「酔っ払っている姿がお上手だなと思います」と水田さんが話題を振ると
「役作りで毎日毎晩、研究してますね。酔うとこうなるのか、というのをちゃんとね。僕、お酒あまり好きじゃないので、本当に大変なんですよ」と本気トーンで話す松尾さんですが、まわりの皆さんの笑い声で、それが冗談だとバレています!
ちなみに松尾さん、3年前の『マイ・フェア・レディ』がミュージカル初出演でした。
その時は「ミュージカルはなぜ感極まって歌い出すのか。酔っ払いが歌うんだったらいいけど、と昔から言っていまして、そうしたら酔っぱらって歌う役が来たので断る理由がなくなった」と話していましたが...。
その後音楽劇に、ミュージカルにと、酔っ払って歌う以外の役でも出演されてます。
今年なんて、出演者がたったふたりのミュージカルにも出演されてましたよね...!
で、「(松尾さんの)歌声が変わられた!」と寿さんから話題をふられ、
真飛「すごい伸びやかになられた」
松尾「声帯の手術をしました。レーザーですけどね!」
水田「...(笑)。ホンマかな、と一瞬思ってしまいました」
動画では、大阪人なのに、皆さんの自由な発言になかなかツッコめない水田さんの姿や(後ほど悔しがっていらっしゃいました...)、愛妻弁当を頬張る田山さんの姿なども。
完成レポート動画〈水田航生トライアル!〉は、コチラ!
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最後に、寿さんからは「新鮮なフレディを、ぜひ皆さんお楽しみに!」、松尾さんからは「劇場に足をお運びいただくしかないです。(イライザがふたりなので)2バージョンありますから、両方押さえていただいて、さらに最初のほうと最後の方でどう変わっているかも観ていただくというのも必要ですので。おひとり4公演以上、よろしくお願いいたします」とアピールポイントが語られました!
皆さんに拍手で労わられる、水田フレディ。
取材・文・撮影:平野祥恵(ぴあ)
【『マイ・フェア・レディ』2016 バックナンバー】
#2 公開稽古レポート〈前半〉
#3 公開稽古レポート〈後半〉
【公演情報】
7月10日(日)~8月7日(日) 東京芸術劇場 プレイハウス
8月13日(土)・14日(日) 愛知県芸術劇場 大ホール
8月20日(土)~22日(月) 梅田芸術劇場メインホール(大阪)