成河&深田恭子の主演で贈るミュージカル『100万回生きたねこ』がまもなく開幕します。
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成河&深田恭子の主演で贈るミュージカル『100万回生きたねこ』がまもなく開幕します。
1977年の初版からロングセラーを重ねる、佐野洋子の同名絵本を原作にしたミュージカル。イスラエルの奇才、インバル・ピント&アブシャロム・ポラックが演出・振付・美術を務め2013年に上演、大好評を得た作品が、新キャストで2年半ぶりに再演されます。
深田恭子の初舞台作ということも話題。
初日を目前にした8月13日、フォトコールが行われ、作品の一部が報道陣に公開されました。
【バックナンバー】
物語は、100万回生まれ変わり様々な飼い主に飼われながらも自分のことしか好きにならなかった"とらねこ"が、ある時彼に見向きもしない1匹の白いねこに出会い、初めて愛情を知る...というもの。
成河がとらねこを、
深田恭子が白いねこ と、女の子のふた役を演じます。
■『ダンス オブ ヴァンパイア』vol.6■
2006年の日本初演の千秋楽には、当日券を求めファンが1200人以上並んだという人気ミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』が4年ぶりに帰ってきます!
主役のクロロック伯爵は日本初演からこの役を務めている山口祐一郎。
伯爵と対決する、アブロンシウス教授は石川禅。
続投するこのふたりに加え、サラ役に神田沙也加と舞羽美海、
アルフレート役に平方元基、良知真次が初参加!
8月11日、この作品の製作発表記者会見が開催されました。
会見の会場となったのは、なんと教会。
クロロック伯爵にとっては"敵地"ではないですか...!
みんなのアイドル、こうもりのリー君(←この作品を宣伝してくれる愛すべきキャラクターです)の姿も。
十字架に怯む、クロロック伯爵。
十字架攻撃をしているのは...
アブロンシウス教授と平方アルフレート。
(平方さん、会場への登場第一声も「プロフェッサ~~!」でした)
そんなこんなで、舞台衣裳のキャストが揃い、華やかかつ賑やかに会見はスタートしました。
氷点下の恐怖! 岡田将生&勝村政信が贈るホラー芝居
岡田将生と勝村政信が英国ホラー演劇の傑作に挑む話題作『ウーマン・イン・ブラック〈黒い服の女〉』が8月7日(金)に東京・PARCO劇場にて開幕する。開幕を目前に控えた6日、舞台稽古が報道陣に公開されるとともに、岡田と勝村が意気込みを語った。
中年の弁護士が、かつて体験した恐怖体験。それは顧客の遺産整理のために訪れた田舎町の屋敷で出会ったもの。今でもその影に悩まされる彼は、若い俳優を雇い、忌まわしき過去を"劇"の形で再現していくことで、その恐怖の呪縛から逃れようとするが......。ロンドンでは今年27年目を数えるロングランを続け、世界でも40余国で上演されている大ヒット作。劇中劇をたくみに利用した構造、照明や音響から直接肌に感じる恐怖に加え、何よりも観客の想像力によって恐怖が倍増されていく、演劇ならではのホラー作品だ。日本では1992年より上演を重ね、今回で7度目の上演。両役とも新キャストとなったが、若い俳優を演じる岡田の爽やかな素直さ、中年弁護士を演じるベテラン勝村の手練れた老獪さのコントラストが、物語の行く末を謎に満ちたものにし、ビビッドな恐怖を生み出した。
会見では、岡田が「今日(舞台稽古で本番用の)照明を全部当てて演じましたが、めちゃくちゃ怖かったです。(結末を)知っているのに怖い。知らなかったらもっと怖い」と語り、勝村も、客席での体感気温は「氷点下でしょうね! 地球全体が凍ってしまうという"全球凍結"に近い瞬間がある」と、そのホラーぶりをアピール。
また舞台出演2作目で、ふたり芝居という難易度の高い作品に出演する岡田は「舞台での立ち方、しゃべり方、一から勝村さんが教えてくださった。色々なことを吸収して、この『ウーマン・イン・ブラック』で成長した姿を勝村さんに見てもらいたい。先輩の足をひっぱらないよう一生懸命くらいつきたい」と意気込み。その岡田を勝村は「将生君は過剰なことをせず、シンプルに色々な表現ができる人。僕ら年配者はどうしてもちょっとずつエンターテインメント寄りに作ってしまったりするので、僕としても勉強になった。...ご覧になってわかるように、身長も顔も、基本的に何も、言うことはないですよね...」と、高く評価している模様。そんな息のあったふたりが生み出す恐怖の物語で、この猛暑を少しひんやりさせてみては。
公演は8月7日(金)から30日(日)まで同劇場にて。その後愛知、新潟、大阪でも上演される。チケットは発売中。
初日直前 囲み取材レポート
ひと足先に<チケットぴあニュース>にてお伝えした、『ウーマン・イン・ブラック〈黒い服の女〉』の開幕ニュースですが、げきぴあでは初日前日にあたる8月6日に行われた、岡田将生さんと勝村政信さんの囲み取材のレポートをもう少し詳しくお届けします!
――明日初日を迎えるにあたっての意気込みを。
岡田「先輩の足をひっぱらないよう一生懸命くらいついて、本番のこの一ヶ月を乗り越えたいなと思います。ふたり芝居で掛け合いも面白いですし、そこから来る恐怖もあるので、ぜひ劇場にきていただけたら嬉しいです」
勝村「この作品はロンドンでもいまだにロングランされていますし、日本でも長い期間上演されてきているもの。先輩たちの作り上げた素晴らしいものに、泥を塗らないようにしていきたい。ふたりでずっと夏を味わうことなく頑張ってきましたので、ぜひ劇場に足を運んでいただければと思います」
日本人でありながら、中国の歌姫「李香蘭」として生きた女性・山口淑子の数奇な半生を綴る『ミュージカル 李香蘭』。
日中戦争を背景に、戦中は日本軍の宣伝工作に利用され、戦後は祖国反逆者として中国の法廷で裁かれた実在の歌姫の姿を、戦争の悲劇や当時の軍部の思惑、その中でもほのかに咲く恋、そして日劇での華やかなショーなど、様々な要素を織り交ぜ描き出していく作品です。
日本オリジナルミュージカルの中でも高い人気を誇り、1991年の初演よりコンスタントに上演され続けている傑作が、<浅利慶太プロデュース公演第2弾>として、終戦70年目の今年、ふたたび上演されます。
<浅利慶太プロデュース公演>は、劇団四季の創設者であり、元代表の浅利慶太氏が、
「組織のトップとしての束縛から解放され、自由に、しなやかに仕事ができる居場所が欲しい」(『ラ・アルプ』3月号より)と今年発足させたプロジェクト。
『ミュージカル李香蘭』は、4月に上演された第1弾公演『オンディーヌ』に続く、2作目です。
そして李香蘭はこれまでに様々な女優が演じてきていますが、その中でもこの作品の"李香蘭"といえば、多くの観客がこの人の顔を思い浮かべるでしょう。
初演からこの役を演じている、野村玲子さんにお話を伺ってきました。
◆ 野村玲子 INTERVIEW ◆
――久しぶりの『ミュージカル李香蘭』ですね。今、お稽古に参加されていてどんなお気持ちですか?
「今回は終戦70年ということと、昨年、李香蘭(山口淑子)さんがお亡くなりになり、今回の公演の最中に一周忌を迎えます。今まで以上に山口先生と出会えたこと、この作品に出会えたことに対する感謝と、平和への思いを胸に刻んで、お稽古に参加しています」
――野村さんはこの作品に初演から関わっていらっしゃいますが、初演当時の思い出など教えていただけますか。
「李香蘭さん...山口淑子さんの半生には、ミュージカル化するというような話もまったく出ていない時に、本で出会いました。初めてその本を読んだ時、ちょうど『エビータ』という作品を上演している最中だったんです。エバ・ペロン(エビータ)は1919年生まれで、李香蘭さんは1920年生まれ。ほぼ同時期に、地球の真裏で人生を歩まれた方たちの半生を同時期に体験し、本当に数奇な運命を生きられた方たちっていらしたんだわ...って思いました。その後、舞台化するときいて、どんな作品になるんだろうと、ワクワクしていました。
...でも、実際に一番最初の、たたき台の台本を頂いて、そもそもバックボーンである歴史自体をしっかり学んできていなかった世代でしたので、自分の無知さを思い知らされて、それはそれは大変でしたね。まず勉強しろ、と」
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■『トロイラスとクレシダ』vol.7■
男女の愛と裏切り、そして国と国の戦いの物語、『トロイラスとクレシダ』。
シェイクスピア戯曲の中でも"問題劇"と呼ばれ、上演機会も非常に少ないこの作品に、演出家・鵜山仁と、浦井健治、ソニン、岡本健一、渡辺徹、吉田栄作、江守徹ら名優たちが挑み、先日千秋楽を迎えた東京公演も、大評判&大入りとなっていました。
げきぴあではキャストインタビューや演出の鵜山さんのインタビュー、会見レポート等、その魅力を多角的に追っていますが、今回は、シェイクスピア研究者であり、本作の翻訳も手がける小田島雄志さんを講師に迎え開催された朝日カルチャーセンターの講座「『トロイラスとクレシダ』と現代」の模様をご紹介。
ゲストは演出の鵜山仁さんと、主演の浦井健治さん!
講義では、作品を深く味わえそうな、非常に興味深いお話がたくさん飛び出していました。
講義ということでしたので...受講ノート風にレポートしましょう。
以下、小田島先生のお話の要約です。
●問題劇とは何か(小田島さん)
シェイクスピア作品の中で、男女の名前を重ねたものを題名としているものは
『ロミオとジュリエット』『アントニーとクレオパトラ』『トロイラスとクレシダ』
の3本のみ。
前者ふたつははっきりとした"ラブ・トラジェディ"、愛の悲劇ですが、『トロイラスとクレシダ』だけ分類が難しく、19世紀頃から"問題劇"と言われています。
悲劇とは、主人公が死ねばだいたい悲劇になります。
トロイラスもクレシダも最後まで死なないので、愛の悲劇というのはあてはまらない。
一方でヨーロッパの演劇界で"問題劇"と言えば、だいたいがイプセンの問題劇を指します。
社会問題を扱った芝居を"問題劇"と呼ぶ、というのが演劇界の常識。
ただし、シェイクスピアで言うところの"問題劇"は少し違う。
「僕自身が一番わかりやすかったのは、あらゆる芸術家というのは、いい芸術作品を作りたいという欲望をもつ。絵描きはいい絵を描きたいし、作曲家はいい曲を作りたい。劇作家もいい芝居を書きたい。それぞれ芸術家としての意識がある。
ところが、芸術家といっても人間なので、人間として生きている以上、色々な問題に遭遇する。
その時に、芸術家としていい作品を作りたいという意識と、人間とは何かという問題意識と、どちらが上回るか。
シェイクスピアも、人間としての問題をどう考えればいいのかということを考えた。
そしていい作品を書こうという欲望を抑えて、それ以上に人間とは何かを考えたくなったのが、問題劇。いい作品を書くよりも、仮に作品としてめちゃくちゃになっても、問題を強く打ち出していく。
シェイクスピアの問題劇とはそういう性質のもの、というのが僕には一番わかりやすい」と小田島さん。
ノーベル賞作家でもある、アメリカを代表する偉大な劇作家、ユージン・オニールの『夜への長い旅路』がこの秋上演されます。
"演劇史上最高の自伝劇"と呼ばれる本作は、ユージン自身の凄まじい家族関係を赤裸々に描いたもの。
オニール自らが「涙と血で刻みつけた、古い悲しみの原稿」と記し、死後25年間は発表することを禁じたほどの作品です。
キャストもこの傑作に相応しく、実力派の俳優たちが揃います。
麻薬中毒の母・メアリーに麻実れい。
かつてシェイクスピア俳優であったが近年は金のために商業演劇で同じ役ばかりを演じている父・ジェイムズは、益岡徹。
酒に溺れ自堕落な生活を送る兄・ジェイミーに田中圭、そして肺結核に冒された弟・エドマンド(オニール自身)に満島真之介。
さらにこの戯曲を、2010年の『おそるべき親たち』以降、手がける作品すべて大きな話題となっている気鋭の演劇人・熊林弘高が演出します。
このキャスト・スタッフのお名前を見ただけでも、素晴らしい演劇体験が出来そうな、そんな予感がひしひしとしてきます!
この作品でメアリーを演じる麻実れいさんにお話を伺ってきました。
◆ 麻実れい インタビュー ◆
"ユージン・オニール"には、到底近寄れない何かがある
――『夜への長い旅路』はアメリカ近代文学の巨匠、ユージン・オニールの自伝劇です。まず最初に戯曲を読まれて、どんな印象を受けましたか?
「つい先日、ラフな本読みをして、まだ"ほんのはじまり"なのですが(※取材時は7月上旬)。出版されている翻訳本で読んだ時は、あまりのセリフの多さと、古い言葉が多かったので、大変だなと思いました。でも今回、木内宏昌さんが新たに翻訳されて、いま暗記する作業に入っているのですが、どんどんこの作品に惹かれています。
やはりユージン・オニールという響きは...先日やった『海の夫人』(今年5月、新国立劇場)のイプセンもそうなのですが、自分の中で、進んでは入らなかった気がするんですよね。例えばシェイクスピアだと今までも何作か出演していますし、すんなり入れるのですが、オニールやイプセンはもっと"離れた"印象で、何か異質の圧力みたいなものを感じていました。でも今回、今まで外から抱いていた印象と、脚本の中に入って少しずつ物語を感じている今とでは、全然違うなと感じました。やはり作品の大きさ、そして作品の持つ豊かさ、深さがすごいなと思いますし、今この作品に出会わせていただいたことに感謝をし、緊張していますが、なんとか素敵な作品として皆様の前にお出ししたいな、という気持ちがどんどん強くなってます」
『夜への長い旅路』麻実れいインタビューの続きを読む
■『ダンス オブ ヴァンパイア』vol.5■
ヴァンパイアのクロロック伯爵と、ヴァンパイア研究者・アブロンシウス教授との対決を軸に、一風変わった登場人物が入り乱れる『ダンス オブ ヴァンパイア』。
ゴシック・ホラーかと思いきや爆笑!?の展開がクセになる、熱狂の大人気ミュージカルです。
キャストインタビュー&ビジュアル撮影レポート第5弾は、前回に続きアルフレート君が登場。
今回は良知真次さんです!
ヴァンパイアの研究に勤しむアブロンシウス教授の助手として、肉体的にも精神的にも、様々な困難に遭遇していくアルフレート君。
ひと目ぼれした宿屋の娘・サラへその思いは届くのでしょうか?
◆ ビジュアル撮影レポート ◆
良知アルフレートの武器は"聖書"。
表情からは、なかなか反骨精神のありそうなアルフレート君のような...?
ちなみに聖書と十字架、ふたつ用意されていたアルフレート君のアイテム、どちらが何を手にするかは...早い者勝ち、でした。
世界で一番売れているマンガ『ONE PIECE』が歌舞伎になる!
現在発行されている第78巻までの累計発行部数は3億2000万部という、日本が誇る大ヒットマンガ『ONE PIECE』。これが、市川猿之助の「スーパー歌舞伎II」とコラボ、この秋、東京・新橋演舞場にて上演されます。
7月28日、この舞台「スーパー歌舞伎II『ワンピース』」の製作発表記者会見が開催されました。
すでに『ワンピース』が歌舞伎になる...ということは発表されていましたが、この日新たに配役も発表に。
こちらです。
ドーン!
市川猿之助...ルフィ、ハンコック、シャンクス
市川右近...白ひげ
坂東巳之助...ゾロ、ボン・クレー、スクアード
中村隼人...サンジ、イナズマ
市川春猿...ナミ、サンダーソニア
市川弘太郎...はっちゃん、戦桃丸
市川寿猿...アバロ・ピサロ
市川笑三郎...ニョン婆
市川猿弥...ジンベエ、黒ひげ(ティーチ)
市川笑也...ニコ・ロビン、マリーゴールド
市川男女蔵...マゼラン
市川門之助...つる
福士誠治...エース
嘉島典俊...ブルック、赤犬サカズキ
浅野和之...レイリー、イワンコフ、センゴク
猿之助さんがルフィ、ハンコック、シャンクスの3役!
右近さんが白ひげ!
巳之助さん、隼人さんという若手イケメンがゾロとサンジ!
そして福士誠治さんがエース!
さらに、今回歌舞伎化されるのが<頂上戦争編>だということも併せて発表されました。
楽しみですね。
原作の尾田栄一郎さんも
「演劇と歌舞伎の境界線はどこにあるのかと尋ねると「全ての所作が美しいのが歌舞伎です」と猿之助さんは言われました。
僕はONE PIECEを美しく描いたことはありません。
つまりこれは、海賊と美しさのコラボレーション。
歌舞伎というフィルターを通すと、海賊たちがどんな美しさを放つのか。
制作の片鱗を見せていただくに、すごいものになるという予感しかいたしません。
言わずもがな、市川猿之助さんという才能に超ご期待ください!」
と期待のコメントを寄せました。
■ミュージカル『プリンス・オブ・ブロードウェイ』■
『ウエスト・サイド・ストーリー』『エビータ』『オペラ座の怪人』『蜘蛛女のキス』...
数え切れないほどの名作を作ったブロードウェイの巨匠、ハロルド・プリンスの新作が日本で世界初演の幕をあけます。
その注目のミュージカルは、『プリンス・オブ・ブロードウェイ』。
ハロルド・プリンスの名作の中から、名ナンバー、名シーンを選りすぐったものを縦軸に、さらに彼自身の人生を横軸に織り成していくとのこと。
すべてが見どころの作品になりそうな、そんな予感が今からします。
出演者も、ブロードウェイ第一線で活躍している俳優たちという豪華布陣です。
その中で日本から唯一参戦するのは、元宝塚星組トップスター柚希礼音。
絶大な人気を誇った彼女は2009年から今年5月まで6年間、星組トップスターとして活躍。
星組の顔としてのみならず、100周年を迎えた宝塚の顔として、宝塚の人気を牽引してきました。
彼女の退団公演の千秋楽、5月10日には、劇場周辺にファンが1万2千人も集まったほど!
その彼女が宝塚退団後1作目に選んだのが本作『プリンス・オブ・ブロードウェイ』。
柚希さんが作品にかける思いを、伺ってきました。
【バックナンバー】
★ 柚希礼音 INTERVIEW ★
――宝塚退団後、初の舞台がハロルド・プリンスの新作。びっくりするほどのビッグ・ネームです。
「そうなんですよ。私もびっくりしました(笑)!」
――この話が来たとき、どんなお気持ちでしたか?
「私がブロードウェイに憧れていたことを、皆さん知っていたんですか!? と。あまりに希望どおり、ピンポイントに素晴らしいお話でしたので。ただ、さすがに挑戦が過ぎるかなとか、ファンの皆さまは退団後1作目は自分が主役の舞台を観たいのかなとか、色々悩みました。やっぱりファンの皆さまのおかげで、本当に幸せに宝塚を卒業できたので。でも、ファンの方は守りに入っている柚希礼音より、挑戦している姿の方が、何かを感じ取ってくださるかなと思い、出演を決意しました。トップ時代のように出番も多くはないと思いますし、脇役に回ることもあると思います。でもこの作品は出られるだけですごいこと。自分もいっぱい勉強をしたいと思います」
――ブロードウェイに憧れていたというのは、いつ頃からなのですか?
「高校生の時に、アメリカン・バレエ・シアターに入りたくて願書を取り寄せていたんですよ。でも家族が心配してもっと日本で勉強するべきだ、海外はまだダメだということになり、そこから宝塚を知り、今に至ります。いまは宝塚に行って本当に良かったと思っていますが、一方で海外留学を諦めた感じはずっと心の中にあったんです。ですので、宝塚を辞めたあと、どこか(海外のステージ)にちょっとだけでも出られたらいいなとか、留学して勉強しようかとか色々考えていたのですが、その時にちょうどこのお話をいただいて、本当に嬉しかったです。自分としては、まったく違う道に進んだと思っていたのですが、宝塚に行ったからこそ、こんなお話が頂けた。大切なことは、ひとつひとつ、目の前にあることをやっていくことなんだなと思いました」
ミュージカル『SONG WRITERS』が7月20日、東京 シアタークリエにて開幕した。森雪之丞が脚本・作詞・音楽プロデュースをし、岸谷五朗が演出を手がける作品。「世界に通用する本格派・日本オリジナルのミュージカルを作りたい」という熱い思いでふたりが作り上げた本作は2013年に初演、大きな話題になった。この作品が屋良朝幸、中川晃教、島袋寛子、武田真治ら、初演と同じキャストにて待望の再演となる。
物語は、世界が驚愕するミュージカルを創ろうという夢を見る自信過剰な作詞家エディ(屋良)と、気弱な作曲家ピーター(中川)が主人公。その夢が実現へと近づく中、エディは現実と物語の境界線を越えてしまい、虚構の物語はいつしか現実の世界で巨大な犯罪組織への招待状へ...。
初日を目前にしたキャストが意気込みを語ったその様子をご紹介します!
屋良朝幸(作詞家エディ・レイク役)
「前回よりさらにエネルギーが詰まった作品になりました。演じたり歌ったりする中で僕も感じるのですが、観にきてくれた皆さまも、何か時空を超えられる感覚があると思います。僕ら演者とお客さまとの境目がなくなる瞬間があるので、それを楽しみに来て欲しいです」
中川晃教(作曲家ピーターフォックス役)
「この舞台には夢を持った人たちがたくさん出てくるんです。きっと進路に悩んだり、何を目指せばいいんだろうと思ってる人たちも、日常の生活の中で、きらびやかな世界に触れたいと思っている人も、歌やダンスが好きな人も、エンターテインメントというものの生まれる瞬間にこの作品は立ち会える。そこが『SONG WRITERS』の一番の魅力なのかなと思います。お客さまも出演者なんです。そんな素敵な作品なのでぜひ劇場へ、足を運んでください」
島袋寛子(聴く者すべてを魅了する歌声の持ち主 マリー・ローレンス役)
「毎日、楽しいことだけじゃなく、悲しいこと、つらいこと、色々あると思うのですが、森雪之丞さん書かれた「この世に100の悲しみがあっても101個めの幸せを書き足せばいい」、このメッセージがたくさん詰まっています。何かしら受け取れるものがあると思うので、ぜひたくさんの皆さんに観ていただけたら嬉しいです」
武田真治(音楽出版社のディレクター ニック・クロフォード役)
「この作品はエンターテインメントのすべてが凝縮されていると思います。笑いあり、涙あり、お色気あり、アクションあり、これぞミュージカルというダンスナンバーも入っているので絶対楽しめる。たくさんの方に足を運んでいただけたら」