ヒラノの演劇徒然草の最近のブログ記事
水夏希、凛々しくも切ない義経を熱演!
迫力のアクションで魅せ、"笑って、泣けて、考えさせられて、かっこいい"演劇を作り出している30-DELUXの最新作、『新版 義経千本桜』が7月16日、東京・サンシャイン劇場で開幕した。主演は元宝塚雪組トップスターの水夏希。
源平合戦の時代を背景に、勝利大将でありながら兄頼朝に謀反を疑われ都落ちしていく源義経を軸に、壇ノ浦から逃れた平家の大将たちの姿、そして武士たちの戦いに巻き込まれた庶民たちの悲劇...と、歴史の「if」が描かれていく『義経千本桜』。その歌舞伎の三大狂言として知られる本作を、30-DELUX流に大胆にアレンジ。渡海屋銀平、いがみの権太、狐忠信といった人気のキャラクターたちのエピソードもしっかり描き、原作の要素を活かしながらも、オリジナリティもたっぷり加えた、切なく、面白く、そして熱い時代劇が誕生した。
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■『ダンス オブ ヴァンパイア』vol.4■
ヴァンパイアのクロロック伯爵と、ヴァンパイア研究者・アブロンシウス教授との対決を軸に、一風変わった登場人物が入り乱れる『ダンス オブ ヴァンパイア』。
ゴシック・ホラーかと思いきや爆笑!?の展開がクセになる、熱狂の大人気ミュージカルです。
キャストインタビュー&ビジュアル撮影レポートを連載中のげきぴあですが、お待たせしました、第4弾は愛されヒーロー・アルフレート君!
アルフレートは、アブロンシウス教授の助手。
気が弱く臆病な青年ですが、ヴァンパイア研究で訪れた旅先のとある宿屋の娘・サラにひと目ぼれ。
この恋を通して彼もひと回り成長する...か!?
代々、人気イケメンミュージカル俳優が演じてきているアルフレートですが、今回は平方元基&良知真次のWキャスト。
まずは平方さんにご登場いただきましょう。
◆ ビジュアル撮影レポート ◆
アブロンシウス教授とともに、ヴァンパイアに立ち向かっていくアルフレート。
手には彼らの武器・十字架を。
不敵な笑みを浮かべる平方さん、カッコいいですね~。
今年正月、『ルパン三世』の舞台化で話題をさらった、早霧せいな率いる宝塚歌劇団雪組。
その、新体制となった雪組の2作目となる公演『星逢一夜(ほしあいひとよ)』『La Esmeralda(ラ エスメラルダ)』がまもなく開幕します。
6月に行われたこの作品の制作発表会見の模様をお届けします。
会見は、『星逢一夜』のパフォーマンス披露からはじまりました。
『星逢一夜』は、江戸時代中期の九州、とある藩で起きた叛乱を背景に、藩主の息子・天野晴興(紀之介)と、身分なき娘・泉との恋、そして晴興の親友であり、泉に思いを寄せる源太との三角関係を哀切に描くもの。
パフォーマンスは3人の子ども時代からスタート。
身分も関係なく、星見に興じる3人が、大人になり、それぞれの切ない思いを胸に秘めていく姿を丁寧に演じていきます。
雪組が誇るスターたちの子ども姿、なんと可愛いことか...!
左から 咲妃みゆ、早霧せいな、望海風斗
無邪気な少年時代は過ぎ、大人になっていきます。
天野晴興役、早霧せいな
泉役、咲妃みゆ
源太役、望海風斗
【チケットぴあニュース】
劇団四季が上演しているミュージカル『ライオンキング』が7月15日、日本公演通算10000回に達した。10000回の大台に達した公演は日本国内ではほかになく、日本演劇史に残る快挙だ。『ライオンキング』は現在、東京・四季劇場[春]と、大阪・大阪四季劇場の2会場で同時上演中だが、当日は両劇場で特別カーテンコールが実施された。
アフリカのサバンナを舞台に、ライオンの子シンバの成長を通し"生命の連環"という深遠なテーマを描き出す『ライオンキング』は、1997年にブロードウェイで初演され、翌1998年には早くも日本上陸。四季劇場[春]のこけら落とし公演として開幕した。以降、東京公演は開幕から途切れることなく16年以上のロングランを続行、並行して大阪、福岡、名古屋、札幌でも上演されている。この日までの観客動員数は1015万人、出演した俳優の人数は950人。"ミュージカルの王者"の呼称も納得の記録を樹立している。
この日の公演では、東京、大阪とも、事前に行った"『ライオンキング』ナンバー人気投票"の上位曲によるスペシャルカーテンコールが行われた。通常のカーテンコールが終了すると、ヤングシンバとヤングナラがステージ上に再登場。ふたりの掛け声で幕が再度上がると、そこには「ライオンキング10000回 2015.7.15」と記された将棋型の大看板と、ライオンキング仕様の高崎だるまが。そのオブジェの前で、『早く王様になりたい』『ハクナ・マタタ』等、作品を代表する人気ナンバーがメドレー形式で披露されていく。最後はキャスト全員が揃い『サークル・オブ・ライフ』を合唱。場内は大きな拍手と歓声に沸いた。
東京公演ではラフィキ役の青山弥生が、大阪公演ではシンバ役の南晶人が代表して挨拶、「本日10000回という大きな節目を迎えられましたのも、ひとえにお客さまのご支援があればこそ」と感謝を伝えるとともに、「この10000回は通過点。今後もお客さまへ作品の感動をお届けできるよう、一回一回の舞台を精一杯務めてまいります」と決意を述べていた。
チケットは現在、東京公演は12月31日(木)まで、大阪公演は11月29日(日)まで発売中。
==東京公演 特別カーテンコールレポート==
ヤングシンバ、ヤングナラの「いくぞ!」「よーし!」の掛け声で、ふたたび幕が上がり、特別カーテンコールスタート!
舞台上にはこんなオブジェが...。
この日披露されたパフォーマンスは、事前に実施された"『ライオンキング』ナンバー人気投票"の上位曲で構成。応募総数は12879件もあったそうです。
♪早く王様になりたい♪
「月刊プリンセス」で1976年から現在に至るまで連載を続けている、少女マンガの金字塔『王家の紋章』の初舞台化が決定した。
現代と古代エジプトをまたにかけた、壮大な物語。演出を手がけるのは、宝塚歌劇団出身の演出家・荻田浩一。音楽は『エリザベート』『モーツァルト!』のシルヴェスター・リーヴァイが手がけ、ミュージカルとして2016年8月、帝国劇場にて上演される。
古代エジプトの若き王メンフィスは、浦井健治が帝劇初主演で務める。ミュージカル界を代表する若手実力派だが、今年は『デスノート THE MUSICAL』で主役・夜神月を見事に演じ、二次元との相性の良さも証明してみせただけに、今回も期待したいところ。ヒロインのアメリカ人少女キャロルは、宮澤佐江と新妻聖子がWキャストで務める。ほか、山口祐一郎、濱田めぐみといったミュージカル界の大スターが顔を並べる豪華布陣だ。
原作の細川智栄子あんど芙~みん氏の作品では、昨年『伯爵令嬢』が宝塚歌劇団にて舞台化されたが、累計発行部数4000万部を誇り、彼女らの代表作である『王家の紋章』の舞台化は、少女マンガファン、ミュージカルファンにとっても嬉しいビッグニュースだ。現時点で単行本59巻まである物語だけに(7月16日に最新刊60巻が発売)、どの場面が舞台化されるのか等も気になるところ。来年8月の舞台を期待して待とう。
【キャスト】
メンフィス...浦井健治
キャロル...宮澤佐江/新妻聖子(Wキャスト)
イズミル...宮野真守/平方元基(Wキャスト)
ライアン...伊礼彼方
アイシス...濱田めぐみ
イムホテップ...山口祐一郎
【公式HP】
肖像画に描かれた若く美しい自分に嫉妬した美貌の青年、ドリアン・グレイのたどる数奇な運命......。
世紀末文学の傑作と呼ばれる、オスカー・ワイルドによる怪奇幻想物語『ドリアン・グレイの肖像』が、中山優馬の主演で上演されます。
演出を手がけるのは、『グランドホテル』『タイタニック』などを手がけた、イギリス演劇界の名匠、グレン・ウォルフォード。
共演には徳山秀典、舞羽美海、仲田拡輝(ジャニーズJr.)、金すんら といった華やかな顔ぶれが揃います。
7月13日、その製作発表が都内にて行われました。
"圧倒的な美青年"であり、"輝ける青春"とあだ名されるドリアン・グレイには、今回初ストレートプレイ出演にして、初主演となる中山優馬。
「本当に素晴らしい作品に出させていただきますので、一生懸命、自分の持っている力を出し切って頑張りたい」と挨拶を。
「緊張やプレッシャーもあったのですが、グレンさんに最初にお会いした時、「私のことを信じてくれれば大丈夫」と仰ってくださった。それに、キャストの皆さんが本当に優しい方たちで、稽古場に行くのが楽しみになっている。皆さんに助けてもらいながら、自分なりに精一杯いいものを作りたい」と意気込みを語ります。
そしてドリアンと自分、似ているところは...という質問には、
「ドリアン・グレイという人は、すごく純粋な人だと思います。自分の生きたいように生きている人で、肖像画が歪んできたりというようなリアルではない物語が、自分の中ではリアルに感じる。でもなかなか自分と似ているところを探すほうが難しいのですが...あえてこういう答えをしたいと思います。美少年であるというところが似ていると思います!」と宣言!
「お世辞かもしれませんが、この舞台への出演が決まってから、色々なところで「美青年の役でしょ、でもぴったりですよ」と言っていただける。自分では何も意識せず、自分は美青年なんだ、これからは自分は美青年であると受け入れて生きていこうと...それだけでございます」と話し、場内の拍手を浴びていました。
ドリアンの友人であり、純真無垢な彼に様々なことを教え、自分の色に染めていこうとする快楽主義者、ヘンリー・ウォットン役は、徳山秀典。
「グレンさんの演出にすべて任せようと、あえて白紙の状態で挑もうと思っています。初めてお会いしたときに、優馬くんが本当に驚くほど聡明な方だったので、(快楽主義者の役としては)どうしてやろうかなと思い(笑)、本番を楽しみにしています」と話します。
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30-DELUX(サーティーデラックス)の新たな挑戦、歌舞伎三大狂言のひとつを斬新に再構築する『新版 義経千本桜』。
先日レポートした<顔合わせ>に続き、<本読み>稽古の様子も取材してきました!
『新版 義経千本桜』、これまでもご紹介していますが、源平合戦の時代が舞台で、平氏を滅ぼした源義経が主人公。
勝利大将でありながら兄・頼朝から謀反を疑われている義経が、その追っ手を逃れながら、壇ノ浦の戦いから逃れた平氏方の大将たちの行く手を探す中で起きる様々な物語を描いていきます。
この源平の戦いは当の武士たちのみならず様々な階級にも影響は及び、朝廷・武士・庶民、そして人外のモノ...多様なドラマが生まれるのです。
<本読み>は各演者が座ったままで自分の役のセリフを読み進めていくのですが、30-DELUXの場合、演出助手さんが<ト書き>の部分を読む形で進めていくようです。
そしてこの脚本、その<ト書き>の部分までカッコいい!
体言止めの多い、淡々とした言葉が、逆に雰囲気を盛り上げ、時代ものならではの熱量を伝えていきます。
これは...テンション上がります!!
そんな、いかにもカッコいい雰囲気の中、義経役=水夏希さんの凛々しい声がさらにカッコよく空間を切り裂きます。
アルトの落ち着いた声で語られる七五調のリズムが心地よく、「されど」とか「ならぬ」とか、時代劇ならではの言葉遣いも、ピシッと決まります。
■『ダンス オブ ヴァンパイア』vol.3■
勝つのは知性か、欲望か!?
ヴァンパイアのクロロック伯爵と、ヴァンパイア研究者・アブロンシウス教授との対決を軸に、一風変わった登場人物が入り乱れる『ダンス オブ ヴァンパイア』。
ゴシック・ホラーかと思いきや爆笑!?の展開がクセになる、熱狂の大人気ミュージカルです。
げきぴあではキャストインタビュー&ビジュアル撮影レポートを連載中。
第3弾は、レベッカ役として初参戦する、出雲綾さんの登場です。
宝塚歌劇団出身、その後もミュージカルを中心にさまざまなステージで活躍している出雲さん。
本作が帝国劇場初出演となりますが、『マンマ・ミーア!』など劇団四季の舞台にも立っており、宝塚、劇団四季、帝国劇場...という日本ミュージカル界を代表する3つのビッグステージに出演するというのはかなり珍しく、凄いこと!
そして出雲さんといえば、華やかな美声!!
宝塚で何度もエトワールを務めたあの美しい声が帝劇に響きわたる日が楽しみです。
◆ ビジュアル撮影レポート ◆
ヒロイン・サラの母親であるレベッカは、2006年の日本初演からこれまで阿知波悟美さんが演じていましたが、今回は阿知波さんと出雲さんという、初のWキャスト体制です。
撮影はこんな雰囲気ですすめられています。
■ミュージカル『プリンス・オブ・ブロードウェイ』■
"ミスター・ブロードウェイ"と呼ばれるブロードウェイの巨匠、ハロルド・プリンス。
なぜそう呼ばれているのか...。それは彼が手がけた作品名を並べるだけで「納得」なのです。
プロデューサーとして...
『パジャマ・ゲーム』『くたばれ!ヤンキース』『ウエスト・サイド・ストーリー』『屋根の上のバイオリン弾き』etc、etc
演出家として...
『キャバレー』『リトル・ナイト・ミュージック』『キャンディード』『太平洋序曲』『スウィーニー・トッド』『エビータ』『オペラ座の怪人』『蜘蛛女のキス』etc、etc
このきらびやかな作品の数々!
まさにブロードウェイ・ミュージカルの歴史とともにある人なのです。
その彼の新作が、ここ日本で世界初演を迎えます。
それが『プリンス・オブ・ブロードウェイ』。
↓製作発表の模様
しかもその内容は、彼がこれまでに生み出してきた名作の中から、名ナンバー、名シーンを選りすぐりそれを縦軸に、さらに彼自身の人生を横軸に織り成していくとのこと!
巨匠ハロルド・プリンスの集大成といった内容になりそうで、期待も高まります。
出演者も、ブロードウェイ第一線で活躍している俳優たち&日本からは元宝塚星組トップスター柚希礼音、という豪華布陣!
★製作発表レポートはコチラ(チケットぴあニュース)
その巨匠、ハロルド・プリンスにお話を伺ってきました!!
★ ハロルド・プリンス INTERVIEW ★
――この作品は、これまでのプリンスさんの作品のナンバーやシーンを縦軸に、プリンスさん自身の人生を綴るものになるとのこと。なぜこのような作品を創作しようと思われたのでしょう?
「正直なところ、これは自分の発案ではなく、持ち込まれたアイディアでした。そして、その案を聞いたとき、はじめは躊躇しました。自己アピールしているみたいで気まずいでしょう(笑)。でも、魅力も同時に感じました。というのは、私は本当に"運(LUCK)"に恵まれていたんだと思ったからです。
そして長いこと芝居を創っていますが、その間、演劇を取り巻く環境にも著しい変化があった。例えば国際化。私が演劇を始めたころは、国際性といってもアメリカとイギリスの2ヵ国くらいだった。こんにちのブロードウェイには、色々な国の方がいらっしゃっています。これは素晴らしいこと。同時に、我々がいままで作り上げたものは伝統として守っていかないといけないとも思いました。守ると同時に、オープンマインドで進化も遂げる。両方やることで、演劇界を広げていきたい。だから、(今作のような形で)皆さんと"遺産"を分かちあうことも必要だと思ったのです」
■音楽劇『ライムライト』vol.4■
石丸幹二が主演する音楽劇『ライムライト』が7月5日、東京・シアタークリエで開幕した。喜劇王・チャップリンの晩年の傑作映画を、世界で初めて舞台化する注目の作品だ。
物語は落ちぶれた老芸人・カルヴェロと、若きバレリーナ・テリーの純愛を描くもの。もとが映画作品であることを意識してか、フィルムの回転する音で始まるこの舞台はしかし、"チャップリンの映画"という印象に縛られることなく、物語の本質を掘り下げることで、新たな『ライムライト』の世界を再構築した。たとえば、石丸扮するカルヴェロには、ちょび髭といったいかにもチャップリンなアイコンはない。だが逆に、その純化した物語の中にこそ、チャップリンの精神が浮き彫りになるようだ。それは人生の悲哀を見つめながらも、日々をけなげに生きる人間に深い愛情を注ぐ、優しいまなざしだ。登場人物たちが時に自分に言い聞かせ、時に相手を励ます言葉は美しくシンプルで、心を打たれる瞬間が何度も訪れる。
音楽も美しい。何度もリフレインされる名曲『エターナリー』は、その都度、甘さや切なさを運んでくる。また、カルヴェロが最後の舞台で歌うナンバー『You are the Song』はとりわけ祈りのような崇高さで響く。もともとチャップリンの未発表作『The freak』のためのこの曲が効果的に活きた。さらにこれらチャップリンが作った音楽に加え、荻野清子が書き下ろしたナンバーが美しく溶け合い、作品世界を色づける。"音楽劇"という手法が物語に見事にマッチした。