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平間壮一主演のColoring Musical『Indigo Tomato』 の再演が現在、いわき公演を皮切りに全国で上演中です。
昨年初演され、好評を博した小林香 作・演出のオリジナルミュージカル
開幕レポートも先日お届けしていますが、独自取材の公演レポートも掲載します!
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物語は自閉症スペクトラムなどの障害がある一方で、数学や記憶に突出した才能を持つサヴァン症候群の青年タカシが主人公。
その才能に目をつけたテレビマンにクイズ番組への出演を誘われたことをきっかけに、タカシが一歩踏み出し、また彼を取り巻く人々にも少しの変化が生まれていくさまを、優しく描いていく作品です。

革命や戦いといったドラマチックな出来事はおこりませんが、日常にあるありふれたものが持つきらめきに改めて気付かせてくれるような、そんな素敵なミュージカル
たった5人のキャストが存分にその魅力を発揮し、オリジナルの美しい楽曲(特に中盤の『青い星座』は名曲!)もとても印象的です。

主人公タカシ=平間壮一さん は、初演時もその熱演が絶賛されていましたが、今回はさらに自然に、タカシ君が"そこ"にいます。
タカシは自閉症スペクトラムで、毎日きまった行動を繰り返すことに安心をする。突発的なことが苦手。そして数学の天才、共感覚の持ち主。
自分の世界に閉じこもりがちだった彼ですが、家族を思う気持ちから、一歩社会に踏み出すことを決意します。
好きなものは、トマトジュース。
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11月1日、東京・歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」が開幕しました。

ところで、11月の歌舞伎座興行にはなぜ"顔見世"と付くのか知っていますか?
その起源は江戸時代に遡ります。

当時、座元と役者の契約期間は1年で、向こう1年この顔ぶれでやりますよ、と観客にお披露目する"顔見世"興行は一大イベントでした。

けれども時代の変化とともにそうした習慣がなくなり、一時期途絶えていましたが、昭和32年に歌舞伎座の"顔見世"が復活します。

それから60余年、今ではすっかり秋の風物詩となった顔見世興行。

その昼夜の舞台を観劇してきました。

 

 
当月は、昼の部『研辰の討たれ』『関三奴』『髪結新三』

夜の部『菊畑』『連獅子』『市松小僧の女』の6演目を上演しています。

 
さて、『研辰の討たれ』と聞くと、演劇ファンなら野田秀樹が十八代目勘三郎(当時は勘九郎)と創った『野田版 研辰の討たれ』を思い浮かべる方も多いでしょう。

今月歌舞伎座で上演しているのは、作・木村綿花、脚色・平田兼三郎の言うなればオリジナル版"研辰"です。

この作品、上演機会はそれほど多くなく、歌舞伎座での上演は今から37年前の昭和57年以来となります。

 

物語は、元町人で研屋の守山辰次が殿様にうまいこと取り入り、武士に取り立てられたものの、元来の自分本意な性格と口達者が災いし、家老の逆鱗に触れてしまいます。家老への遺恨から騙し討ちで殺したあげく逃亡してしまう辰次。

親を殺された家老の息子たちは、仇討ちをすべく辰次を追って旅に出る。

かくして辰次の運命は、、、というお話。

 

なりふり構わず逃げ回る辰次の行動がコミカルに描かれているので、喜劇として見れば笑える場面が随所にあります。

一方で、武士の矜恃であったり、仇討ちを見物する群衆心理の怖さなど、何が正しくて何が間違っているのか、善悪だけでは語れない観る側に問いかけを残すような側面もあるちょっと変わった作品です。

 

辰次を演じるのは幸四郎

7年前に大阪松竹座で勤めているので2度目の挑戦です。

臆病者で卑怯者という好感度ゼロに等しい男をどう演じるかでドラマの見え方が大きく変わりそうですが、幸四郎は徹底的に"生"に執着する姿を笑いに転換させ、憎めない辰次像を創り上げていました。

特筆すべきは幸四郎の"オモシロ"へのこだわり。

ザ・ドリフターズ好きを公言しているだけあって、そこまでやるの!?と思うような場面も多々あり。

汗だくで奮闘している姿に思わず"アッパレじゃ!"と声援を贈りたくなりました。

 

201911gekipia_togitatsu.jpg『研辰の討たれ』

左より平井才次郎=坂東亀蔵、守山辰次=松本幸四郎、平井九市郎=坂東彦三郎

 

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■『ビッグ・フィッシュ』2019 vol.5■

ティム・バートン監督の傑作映画をもとにしたミュージカル『ビッグ・フィッシュ』が11月1日、東京・シアタークリエで開幕した。日本では白井晃演出で2017年に初演。ファンタジックな世界観の中に家族の大切さをしっかり描き出し、好評を博した。今回はその好評を受け、2年半ぶりの再演。川平慈英浦井健治霧矢大夢夢咲ねねらオリジナルキャストが揃い、夢のように美しくも、観る者が自分の人生と照らしあわさずにはいられない普遍的な作品を紡ぎだしている。
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物語の主人公は、自らの体験談を現実にはありえないほど大げさに盛って語る男、エドワード。小さい頃に魔女に自分の死に方を予言された話、人魚と恋をした話、洞窟の巨人と友だちになった話、サーカスで最愛の女性と出会った話......。その奇想天外な話を聞いて育った息子のウィルは、大人になるにつれ現実味のない父親の話を信じなくなり、さらにはあることをきっかけに父子の間には大きな亀裂が入ってしまう。だがエドワードが病気になり、ウィルは父の話の真実がどこにあったのかを探ろうとする......。
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劇場を初演の日生劇場よりひとまわり小さいサイズのシアタークリエに移し《12 chairs version》と冠するアザーバージョンでの上演となった今年の公演。だが演出の白井晃が「シンプルな空間にしようとは思っていない、初演の空間をできるだけ凝縮した形に」と語っていたように、物足りなさは一切感じない。白井の繊細な演出や、印象的な美しい舞台セットも健在だ。キャストは初演時の22名から12人の少数精鋭となったが、その分キャストひとりひとりが様々なシーンに登場。浦井や霧矢、夢咲らメインキャストも、めまぐるしく衣裳を替え、様々な役に扮する。特に彼らがエドワードが語る冒険譚のキャラクターとして登場することが増えたことから演劇ならではの面白さが増し、さらに劇中劇感が色濃くなったことで"物語を紡ぐ楽しさ"がより強く伝わってくる。これは『ビッグ・フィッシュ』という作品が訴える大きなテーマにも通じる。人生には物語が、夢が大切だ。誰もが自分の人生の主人公だ――。それは、泣きたくなるほどにあたたかく優しく、力強い人生賛歌だ。

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現在歌舞伎座にて「芸術祭十月大歌舞伎」が上演中です。

第74回文化庁芸術祭参加公演として上演されている、夜の部を観劇してきました。

 

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演目は、通し狂言『三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)』舞踊『二人静(ふたりしずか)』のふたつです。

『三人吉三巴白浪』を歌舞伎座で序幕から大詰まで通しで上演するのは2004年以来、15年ぶり。

同じ"吉三"という名を持つ3人の盗賊たちと、百両の金と短刀をめぐる因果話を描いています。

和尚吉三を尾上松緑、お坊吉三を片岡愛之助、お嬢吉三を尾上松也(偶数日)と中村梅枝(奇数日)がダブルチャストで勤めます。

通称『三人吉三』と呼ばれる本作は、河竹黙阿弥の代表作のひとつと言われ、特に序幕の「大川端庚申塚の場」は上演回数も多く非常に人気があります。

振袖姿の美しい女に化けた男=お嬢が、正体を現して「月も朧に白魚の~」と謳うように聞かせる七五調の名台詞は、大向こうから「待ってました!」と声がかかるほど有名な場面。

他にも、百両の金を巡って斬りあっていたお坊とお嬢を諌める和尚の男気や、3人が兄弟の契りを結ぶ場面も粋な演出で、見どころ満載です。

 

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 ▲『三人吉三巴白浪』
(左よりお嬢吉三=尾上松也、和尚吉三=尾上松緑、お坊吉三=片岡愛之助)

 

けれども、『三人吉三』の本当の面白さは、物語そのものにあります。

「庚申丸」と呼ばれる名刀、そして百両の金にまつわる因果話は、彼らの親の代にまで遡るなかなかに根深い話なのです。

主人と従者、親と子、男と女、悪事と祟り、、、様々な要素が絡まりあう中、巧妙なパズルを解き明かしていくようにやがてひとつに繋がっていくと......抗いようのない宿命を背負った3人の姿が浮き彫りになっていきます。

ストーリー展開の巧みさや、ままならない運命に翻弄される登場人物たちの切ない思いは、通し上演で観てはじめて全貌がわかる仕掛けなのです。

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その1.出会い

それは4年前のニューヨークのサミュエル・フレンチという演劇書専門の本屋さんでのこと。「3Winters」というタイトルと女性の顔が三つ重なっている本の表紙に惹かれてこの戯曲を手に取りました。裏面にはクロアチアの現代史について書かれた作品だということと、女性作家の作品だということ、ひとつの家族の歴史ということが紹介されていました。いわゆるジャケ買いでこの戯曲を購入し、拙い英語力で読んでみたら面白いぞと確信し、翻訳家の常田景子さんに無理やり翻訳を頼み込みました。常田さんも大いに気に入ってくれてこの作品が日本で上演される第一歩が始まりました。

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▲ NYの本屋さんで運命的な出会いとなった「3Winters」の戯曲本。

その2.企画が通るまで

文学座はアトリエ公演も本公演も、熾烈な競争の先に企画が決まります。この企画を提出して、何度か落選しました。大きな理由は、クロアチアという場所の馴染みのなさと、私のプレゼン力だったように思います。ユーゴスラヴィアが解体し、クロアチアという国家がEUに加盟していくという時代背景は日本人には分かりにくいのではないかという危惧もわからなくもありません。しかし今作は、毎日家族にご飯を食べさせ、子どもを育て、夫の世話もしてという、愛に溢れた女性の目線で社会問題が描かれている点で、日本の女性にも訴えかけることが多いのではないかと思いました。私の祖母や母の時代は、女性が教育を受けることへの偏見が日本でもあったように、クロアチアが舞台のこの作品でも、女性の差別された歴史が感じられます。そこで落選してから2回、企画を出し続けました。そしてやっと、この作品を皆さんと共有する機会を得たのです。

その3.下調べの時間

そもそも翻訳劇というのは奇妙なものなのかもしれません。アジアに住む私たちが、アリサとかルツィアとか呼び合って、知りもしない内戦の傷跡を感じている人間を表出するのですから。そのために、私も俳優もいろいろリサーチをしました。内戦についての資料の本は読んでいるだけで胸が苦しくなるものも少なくありません。クロアチアにも行ってみました。行ったのは首都ザグレブと世界遺産のドブロブニクですが、この美しい場所でそんなに遠くない過去に内戦があったなんてにわかには信じがたいと思いました。けれど、私よりずっと若い人が、内戦時代の記憶を語ってくれたり、戦争という言葉が、平和ボケした私たちよりずっと身近にあるのだなと感じました。クロアチアには大きな経済基盤がないので、大学は出たけど職はなしという状況が続いているようです。愛国心はあって、プライドもある人たちが、しかし経済的には苦しく、その為に"よりどころ"を欲して排他的になって行くというのは、日本だけではなく、クロアチアでもアメリカでも世界のいたるところで起きていることなのだなぁと実感させられる旅でした。

今回の作品は4世代の女たち、100年の歴史が語られています。それぞれの時間を、俳優さんたちに如何に理解してもらい、想像力の翼をはばたかせてもらうのか、そのために、年表を作ったり、はたから見たら小学生の夏休みの宿題のようなこともしました。

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▲ 2018年にドブロブニクを訪れた松本。

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▲ ザグレブにあるクロアチア国立劇場でも本作『スリーウインターズ』が上演されました。

ぴあ写真5ザグレブ街並み.jpg▲ ザグレブの街並み

4.稽古が始まって

生身の俳優という存在が目の前にいると、時に、自分の思っていたことが見えなくなるというか、いろいろな要素が立ち昇って来て、取り込めるところは積極的に取り込みたいという欲望もあって、自分が揺らいでいると感じることもあります。それは、私の演出家としての甘さなのだとは自覚しながらも、より一層、作品世界を豊かにするために何が必要なのかを考え続けています。そして、己に問いかけます。どうして、この作品が好きなのか、やらねばならないと思い込めたのか。その根幹を信じてきちんと観ていただく方に、お届けするのが私の使命ですものね。

創作ノートを公開するというのがこの読み物の眼目なのですよね。しかし、創作ノートというのはどう提示していいか難しいものでもあります。

いろんなメモ書きをします。舞台美術の模型も時には作ります。漫画のコマ割りみたいなものを書く時もありますし、key wordを書き連ねることもあります。選曲するために、ものすごい数の曲を聞きます。それから、またメモ書きをして、新しい発想が出ない時はもがき苦しみます。

根本は、どうしてこの作品をやりたいのだろうかということだと思います。

それを観ていただいた人に、感じてもらうために作っているのだと思います。そして往々にして、こちらの意図を超えて、観客は自分の価値観と感性とに照らし合わせて作品を理解しようとし受け止めます。それは、作り手からすると、恐怖と恍惚です。少なくとも、語りたい作品になるべく、幼児の書き連ねるメモ書きのようなものを書いたり、それを嫌になってゴミ箱に放り投げながら、クロアチアと日本の境界線が曖昧になって、彼の国の女の生き様や苦しみと、私たちの生き様と苦しみが共鳴して、今の日本の問題に目線が行くように作品を創って行こうと思っています。

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▲ 松本祐子

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▲ 寺田路恵

ぴあ写真8倉野.jpg▲ 倉野章子

ぴあ写真9増岡、石田.jpg▲ 左から、増岡裕子、石田圭祐

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▲ 前東美菜子

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▲ 上川路啓志

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▲ 稽古初日に撮影した集合写真

◆公演概要◆

【タイトル】文学座アトリエの会 『スリーウインターズ』

作/テーナ・シュティヴィチッチ 訳/常田景子 演出/松本祐子

【日程】2019年9月3日(火)~ 9月15日(日)

【会場】文学座アトリエ

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世界中に熱狂的なファンを持つ『ブラスト!』。パーカッション、金管楽器を中心とした60種類の楽器を演奏するマーチングバンドと、フラッグやバトンを操るダンサーたちによって構成されたエンターテインメント集団です。

その魅力はコンサートとも違い、またミュージカルでもなく、まるで自分も参加しているような気分になる圧倒的な興奮に包まれる喜び。入団20年目を迎え、これまでブラストを牽引してきたパーカッショニストの石川直さんは「ホームパーティのよう」と表現してくれました。

日本には2003年に初上陸。毎回、テーマを変えて壮大なショーを繰り広げており、今年は、国境を越え、世代を超えて愛されているディズニーの名曲をひっさげた『ブラスト!:ミュージック・オブ・ディズニー』を開催。7月10日より全国ツアーが開幕し、ますますの注目を集めています。

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8月20日(火)には、待望の東京公演がスタート。会場の東急シアターオーブは、小さなお子さん連れのファミリーから学生さん、若いカップル、熟年夫婦まで文字通り老若男女が集まり満員御礼。スペシャルサポーターとしてツアーを盛り上げてきた武田真治さんと小島瑠璃子さんも会場に駆けつけ、渋谷にブラストフィーバーが巻き起こりました。

楽曲は、不朽の名曲「星に願いを」を筆頭に、大ヒット作「美女と野獣」「アラジン」「リトル・マーメイド」「パイレーツ・オブ・カリビアン」のほか、昨年公開された「メリー・ポピンズ リターンズ」のテーマ曲。さらに「ジャングル・ブック」「ターザン」「ファンタジア」といったデイズニーファンにはたまらない名曲もしっかり盛り込まれたコアファンも大歓喜のラインナップです。

さて、幕開けは「星に願いを」をBGMに登場したバトンパフォーマーとともに。スクリーンに映る流れ星と戯れる姿はティンカーベルそのもの! 自由気ままにステージを駆け回り、バトンを魔法のステッキのごとく操りかざして観客を魔法の世界に誘っていきました。

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第一幕では9曲を披露。注目は1950年に公開された映画「シンデレラ」の挿入歌「夢はひそかに」です。近代的なアレンジで生まれ変わった楽曲に、ブラストの代名詞であるフラッグを使ったパフォーマンスは、まさに華麗の一言! 空中で優雅に翻るフラッグがやがて舞踏会で舞い踊る貴族たちのドレスのイメージと重なってくるから不思議です。

そんなスペクタクルに満ちた会場にドカンと衝撃が刺さるのが前半戦のクライマックス「Storm」。入団20年目を迎えるパーカッショニスト石川直さんたちによる、迫力に満ちたオリジナルメドレーです。

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スクリーンに映るのは降りしきる雨。そこに石川さんのカウベルが最初は静かにポツポツとリズムを刻み、徐々にリズミカルになり、やがて肉体の限界かと思われるまでたたましく鳴り響き、その間、神聖な時間が流れていきます。やがてメンバーが1人、2人と加わり、ステージいっぱいに伸びたドラムを一斉に打つ鳴らす圧巻のパフォーマンスが始まると、今度はあまりの迫力に脳が痺れだし、爽快感ときたら!

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第2幕のスタートは、現在、新作公開中の「ライオン・キング」のテーマ曲。サバンナをイメージしたセットに登場する金管楽器奏者たちのパフォーマンスは、ミュージカルさながらの楽しさ。シンバが登場するあの有名な一コマをトロンボーン奏者が「命」のポーズで登場したり、ウサギたちが岩間からぴょこぴょこと顔を出すシーンをトランペットで再現したり、ディズニーファンならずとも思わずクスリと笑ってしまう演出がいっぱいでした。

もちろん、演奏も超一流。魂が震える荘厳なメロディーが会場に響きわたると観客たちは自然にリズムを奏で、パフォーマーが客席後部から登場するやムードはすっかりカーニバル! ステージと会場の垣根を超えて大興奮に包まれました!

その他の楽曲もどこを切り取っても見所ばかり。「魔法使いの弟子」では、フルート奏者がミッキーマウスさながらに大立ち回りをしたり、「ラプソディー・イン・ブルー」はニューヨークの町並みを切り取ったようなモダンな演出にワクワク。リトルマーメイドでは深海を漂う魚になったようなロマンティックな演出にうっとりし、他にもコミカルなトランペットソロ、かっこいいドラム対決と、ここで書き尽くせないほどの次から次へと素晴らしいパフォーマンスが続きます。例えるなら、なかなか終わらないエレクトリカルパレードを目の前で見ているかのよう!

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そして、東京公演初日のアンコールには、スペシャルサポーターの武田真治さんがミュージシャンとして登場。オフィシャルTシャツをご自身でアレンジした上腕二頭筋をあらわにしたスタイルで高らかにサックスを響かせると興奮のボルテージは頂点に。いつもバラエティ番組で見せるお茶目な姿とは大違いなクールダンディな魅力を振りまいていました。

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その様子に、小島瑠璃子さんもうっとり。

小島「ただただかっこよかったですね〜。金管楽器の中にサックスがいらっしゃらないので、登場された時、雰囲気が変わってすごくかっこよかったです!」

武田「今回は、決められた尺の中で自由に演奏していいといっていただいたのでアレンジもさせてもらったんです。ただただ贅沢な時間でした」

こうして約2時間の公演が終了。世界で愛されるディズニーミュージックを近代的にアレンジした華やかなパフォーマンスに、子どもも大人も満面の笑みに。コンサートでもない、ミュージカルでもない、ブラストだけの華麗なエンターテインメントショーに、誰もが感無量の思いで会場を後にしていきました。

ちなみに、最後の最後までブラストのおもてなしは続き、ロビーには楽器を手にしたメンバーがお客さんと触れ合う姿を発見。「至れり尽くせりだな!」という声がどこからか聞こえてきて、思わず「ウンウン」とうなずいてしまった筆者でした。

『ブラスト!:ミュージック・オブ・ディズニー』東京公演は、東急シアターオーブにて9月1日(日)まで。その後、神奈川、兵庫、奈良、長崎、熊本、宮崎、鹿児島をめぐり、9月16日(月・祝)に福岡公演でフィナーレを迎えます。チケットはぴあにて好評発売中。

撮影・取材・文:浅水美保

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7月20日(土)、赤坂RED/THEATERにて、開幕した、『ハンサム落語 2ndシーズン』。

古典落語を若手実力者が演じ、落語で引き付け、声で聞かせ、演技力で魅了する『ハンサム落語』。「二人一組」の掛け合いで行う独自のスタイルが人気のシリーズ。
今回、タイトルを一新した2nd シーズンでは、古典落語を若手実力派俳優が皆様にお届けするという部分は変わらず、出演者を「ハンサム」「二つ目(につめ)」「真打(まうち)」とチーム分けした新しい形になりました。

全出演者の中から、日替わりで5 人が登場し、同じ演目でも組み合わせによる変化を楽しめる。演目は「天狗裁き」「狸の賽」「鴻池の犬」「子別れ」。演出・脚色は初演より引き続き、なるせゆうせいが務める新シーズン。

7月19日(金)、開幕に先駆け公開ゲネプロとマスコミ向けのフォトセッションと挨拶行われ、出演者らがコメントしました。

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河原田巧也:「音や照明の入った舞台のセットの中で初めてやらせて頂いたのですが、稽古とはガラッと違っていて...「ハンサムチーム」が先頭の演目をやるのですが、トップバッターの演目は凄く緊張します。ですが、その緊張感に負けずにしっかりと地に足を付けて頑張りたいなと思います。そして自分の出番が終わったら「二つ目チーム」「真打チーム」のみなさんの演目を楽しみに見たいと思います。頑張ります!!」

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深澤大河:「今回から『ハンサム落語』初参加という事で。『ハンサム落語』は歴史のある舞台なのでド緊張しております、もう私は隠さず言います(笑)だけど、緊張はしているのですが稽古をやっている段階から物凄く楽しいので、その楽しさが見に来て下さるお客さまに伝わったら良いなと思っております。そして「ハンサムチーム」は初めて参加するメンバーで構成されているので、私達の"初めて"を皆さまに是非見て頂きたいですし、先輩方のお胸をお借りして...(お胸?!とざわつく一同...)堂々とやっていきたいと思います!」

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横井翔二郎:「「ハンサムチーム」は新参者なので、最初の稽古から手探りで始まったのですが、和合さんと稽古をした時に"あの和合さん"がこんなに頼もしく思えるんだと..(笑)現場が一緒になった事がある方もいれば、本気で初めましての方もいて、同じ演目やるにしても良い意味でバラけて色の違いが出るのが『ハンサム落語』の良いところなのかなと稽古をやりながら思いました。緊張しますが、自由に楽しくやっていけたらいいなと思います。先輩方の"お胸"をお借りしてね(笑)やっていきたいと思います。応援よろしくお願い致します!」

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和合真一:「緊張しています...(笑)私は『ハンサム落語』第九幕、『ハンサム落語』第十幕と出演させて頂いて、今回『ハンサム落語2ndシーズン』という変わり目に携われた事がまず嬉しいです。また、フレッシュな面々と楽しく新しい『ハンサム落語』の風を巻き起こせるという事で、どんな本番になっていくのか非常に楽しみでございます。今回「ハンサムチーム」「二つ目チーム」「真打チーム」という形でお送りしていくのですが、1作目から出ている方もいてプレッシャーのある「真打チーム」とは今回は別チームという事で(笑)『ハンサム落語2ndシーズン』生き生きと出来ると思います(笑)『ハンサム落語』は落語を掛け合う格闘技ですから、素敵な試合を1回1回みなさまにお届けできれば嬉しいなと思っております。」

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寺山武志:「『ハンサム落語』第九幕に続いての、2回目の出演となります。和合さんの言った通り、『ハンサム落語2ndシーズン』から「ハンサムチーム」「二つ目チーム」「真打チーム」と3つに分かれておりまして、僕ら「二つ目チーム」は中間管理職みたいな感じです。新しい風が下から来るのに、「真打チーム」の技術には及ばないというとっても辛いポジションでございます(笑)ですが、今回の公演の目標としましては、「真打チーム」の林 明寛を引きずり落して僕がそのポジションに入るというトレード革命を起こしたいと思います!(笑)」

井上芳雄さんがホストを務め、日本ミュージカル界のレジェンドたちをゲストにトークをする「レジェンド・オブ・ミュージカル」

鳳蘭さんをゲストに迎え、6月23日に開催された「vol.4」のレポートをお届けします。
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このシリーズは井上さんが「昨今ミュージカルブームと言われて久しく、東京に限らず様々なミュージカルが上演されています。ありがたい状況なのですが、逆に言えばなぜ今、こういう状況なのか? と考えます。才能ある若いミュージカル俳優もどんどん出てきていますが、未来を考えるためには過去を知らないといけない。日本のミュージカルの創生期はどういう雰囲気で、どういう方々がどんな苦労と喜びを持ってやっていらっしゃったのか知りたいと思って」と自ら企画し、はじめたもの。
その趣旨のもと、第1回は草笛光子さん、第2回は宝田明さん、第3回は松本白鸚さんをレジェンドとして迎え、先人の苦労やエピソードを紐解いてきました。

 
そして第4回のこの日、迎えたレジェンドは鳳蘭さん。

★鳳蘭★
1964年に宝塚歌劇団に入団。1970年に星組トップスター就任。1976年『ベルサイユのばら』、1977年『風と共に去りぬ』など今に続く名作に主演し、1978年に宝塚退団。

その後1980年に『ファニー・ガール』で東宝作品に初出演、今年も冬にミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』の出演が控えており、40年にわたり第一線で活躍し続けています。

 
井上さんも「とにかく "華がある" ミュージカル俳優の代表格。僕もけっこう「華がある」と言われるんですが(笑)、僕なんかの華はたいしたことないんだなと思い知らされました」と語るほどのスターであり、宝塚の"トップ・オブ・トップ"。

そんな鳳さんを迎えてのトークは、名MC・井上芳雄ですら制御不能!? な、爆笑の鳳蘭劇場となりました。
 


 
● スター星のもとに生まれたふたり!?

 
鳳さんのプロフィールを紹介した後、ご本人を呼び入れた井上さんに対し鳳さん、第一声は「お話上手ですね! 美貌があってスタイルも良い、歌うまい、お芝居うまい、お話上手。悪いところ、なに!?」
対して井上さん「悪いところ...ちょっと口が悪い?」

...と、しょっぱなから「新たな名コンビ誕生か!?」という掛け合いを見せてくれるおふたりですが、これまでに共演経験はなく、この日がほぼ「初めまして」状態だそう。
ただ鳳さん曰く、「文学座にいってる下の娘(女優の荘田由紀さん)があなたのすごいファンなんですよ。あんまり娘が『芳雄さま、芳雄さま』言うから、どんな方なんだろうと思っていて」という縁があるそうです。

井上「そうですか、お嬢さんが」

 「いい趣味しているなって思います」

井上「僕もそう思います(会場笑)(由紀さんも)素晴らしい女優さんですよね」

 「まあ、そりゃ私のDNAが」(客席大盛り上がり)

井上「謙遜というのを知らない人種ですね...! でも僕も同じ系です! それにしても、先ほど華々しい経歴をご紹介しましたが...」

 「本当に、華はあると思います(客席爆笑)。すれ違う人はだいたい、バっと振り返るんですよね。そのたびに、また私の華にやられたな~、って思って!」

開始早々、鳳さんのスター☆な人となりが炸裂です!
先に宣言しますが、この日のトーク、終始、この調子です。
その後、お互いを「芳雄ちゃん」「ツレさん」と呼び合うことが決定し...。

井上「生まれ持ってるんですね」

鳳 「私、目の前にいる人がニコニコ笑っているのが好きなんです。悲しそうにしていると、どうやってこの人を明るい気持ちにしようと思っちゃう。今日はすごくいいですよ、みなさん笑っているから。異常なサービス精神の持ち主なんですね。とにかく、前にいる人が幸せでないと嫌なの

井上「もう最初から...宝塚に入る前からそうですか?」

 「生まれつき? 子どもの頃の写真をみたら、妹がまじめな顔をしている隣で満面の笑顔でこんなことをして(↓)私が写っています。本当に...スター星(に生まれついた)?」(客席笑)

井上「あぁでも、わかります。僕もちょっと同じ星...スター星の方面の人間なので(笑)。人前に出ると、やっぱり皆さんに笑ってほしいですよね」

▽「こんなことをして」のポーズ
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鳳さんの小気味よいトークに、いつもの当シリーズでは少し緊張気味の井上さんも、今回ばかりは爆笑モード。ツッコミも冴えます!

オーランド・ブルーム主演、デヴィッド・ルヴォー演出のブロードウェイ版『ロミオとジュリエット』が映画館で上映中です。

 

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本作は、2013年9月にニューヨーク・ブロードウェイで開幕し、ブルームはこの舞台でブロードウェイデビューを果たしました。

オーランド・ブルームと言えば、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』のウィル・ターナー役や『ロード・オブ・ザ・リング』のレゴラス役で世界的に有名な大スター。

そのブルームがシェイクスピア4大悲劇のひとつ『ロミオとジュリエット』でロミオ役に挑戦した話題の舞台です。

演出は日本でも名の知れた演出家デヴィッド・ルヴォーが手がけました。

演劇ファンには説明不要のルヴォーですが、少しだけ経歴に触れると、トニー賞を受賞したアントニオ・バンデラス主演の『NINE』をはじめ、ジェシカ・ラングの『ガラスの動物園』、日本で上演した、宮沢りえ、堤真一出演の『人形の家』などビッグネームとタッグを組み数々の作品を世に送り出してきました。昨年の草なぎ剛主演『道』の演出は記憶に新しいところ。

そんなプレミアム感満載の舞台を、日本語字幕付きで映画館で鑑賞できるチャンスを見逃す手はないとばかりに、早速映画館へ足を運びました。

 

R&J_gekipia_main.jpg(C)Carol Rosegg

 

『ロミオとジュリエット』は14世紀ごろのイタリア・ヴェローナが舞台として描かれていますが、ルヴォー版では現代を思わせる演出となっています。

例えば、ロミオがバイクにまたがって登場したり、衣裳もTシャツにジーンズという装いでこの物語が現代とどこか地続きになっているかのように感じます。

  

R&J_gekipia_sun.jpg(C)Carol Rosegg

 

オーランド・ブルームのロミオは、登場した瞬間から観客の視線を一気に集め、美しい顔立ちと凛とした佇まいで"モンタギュー家"の一人息子を体現。

誠実さと大人の色気が混在した魅力的なロミオに、ジュリエットがたちまち心を奪われてしまうのは無理からぬことと妙に納得してしまいました。

少しネタバレになりますが、ジュリエットの乳母がロミオのことを悪く言いたいのに、思わず「ハンサム」と口にしてしまう場面は可笑しかったです。

  

R&J_gekipia_tus.jpg

(C)Carol Rosegg

 

敵対する"キャピュレット家"の一人娘ジュリエットは、舞台を中心に活躍している実力派女優のコンドラ・ラシャドが務めます。アフリカ系アメリカ人の彼女は大きな瞳がくるくると動き、活発で可愛らしいジュリエット像を造形していました。

 

R&J_gekipia_mon.jpg(C)Carol Rosegg

 

前半のふたりが恋する場面では、詩のように流麗なセリフがこれでもかと繰り出され、衣裳やセットといった視覚面ではなく、言葉によって甘美なシーンが構築されていました。また、時折挟み込まれるコミカルなセリフや仕草に度々笑いが起こり、この作品が喜劇的要素を含んでいることを改めて実感。観客の感度の高さはさすがブロードウェイですね!

 

演出面では、作品のテーマのひとつである"炎"が効果的に使われていました。
その意味するところは、舞台だからこそ成立する表現方法なのだと思います。

 
今回の上映は、松竹が本場ブロードウェイの舞台を映画館で楽しめるようにと立ち上げた【松竹ブロードウェイシネマ】の第二弾。

東京・東劇では、3週間の限定公開で、大阪、名古屋のほか、全国でもロードショー予定とのこと。公開期間が限定されているようなので、鑑賞される予定の方は事前に公式アカウント等で確認されると良いと思います。

 

<公式アカウント>
https://www.instagram.com/shochikucinema/
https://www.facebook.com/ShochikuBroadwayCinema

▼オーランド・ブルーム主演 ブロードウェイ版「ロミオとジュリエット」予告
https://www.youtube.com/watch?v=TcLi5fhoazY

 

野田秀樹が作・演出を務め、2017年8月に歌舞伎座で上演された歌舞伎『野田版 桜の森の満開の下』がシネマ歌舞伎として4月5日より全国公開された。

公開後、ほどなくして東銀座の東劇を訪ねた。

客席は年配の女性を中心に比較的埋まっている。

若い男女や男性の姿も見られ、客層は広い印象だ。

 

 

sakura_main350.JPG

 

 

本作はもともとは現代劇だ。

坂口安吾の小説『桜の森の満開の下』と『夜長姫と耳男』を下敷きに野田秀樹が書き下ろし、1989年、当時野田が率いていた劇団夢の遊眠社の第37回公演として『贋作 桜の森の満開の下』という題で初演された。

その後、1992年に同劇団が再演、2001年にキャストを一新して新国立劇場で再演、昨年2018年にはNODA・MAP第22回公演として野田が芸術監督を務める東京芸術劇場のほか、パリ国立シャイヨー劇場でも上演されるなど、野田作品の中でも屈指の人気作品だ。

その『桜の森~』をいつか歌舞伎にしようと野田と話をしていたのが十八世中村勘三郎。
勘三郎と野田は1955年生まれの同い年だったこともあり、ふたりが30代のころに出会ってからすっかり意気投合。

野田作品を歌舞伎として上演したいと考えていた勘三郎(当時勘九郎)からの依頼で、野田が初めて歌舞伎の台本を書き下ろしたのが2001年8月に上演した『野田版 研辰の討たれ』だ。

この時の思い出を野田はこう語っている。

 

「勘三郎と私は、突然怖くなった。

浮かれてこの芝居を作ってしまったけれど、本当に大丈夫か?

四十代半ばだ った私たちが突然半分涙目になるほど、大きな犯罪をやってしまった共犯者の気持ちになった。

初日の舞台が終わっ た。

ありえないことが起こった。

かつて歌舞伎座でおこったことのないスタンディングオベイションが起こったのだ。

その時 の興奮を、私たちは今でも忘れない」

(シネマ歌舞伎『野田版 研辰の討たれ』プログラムより一部抜粋)

  

 

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