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7月20日(土)、赤坂RED/THEATERにて、開幕した、『ハンサム落語 2ndシーズン』。

古典落語を若手実力者が演じ、落語で引き付け、声で聞かせ、演技力で魅了する『ハンサム落語』。「二人一組」の掛け合いで行う独自のスタイルが人気のシリーズ。
今回、タイトルを一新した2nd シーズンでは、古典落語を若手実力派俳優が皆様にお届けするという部分は変わらず、出演者を「ハンサム」「二つ目(につめ)」「真打(まうち)」とチーム分けした新しい形になりました。

全出演者の中から、日替わりで5 人が登場し、同じ演目でも組み合わせによる変化を楽しめる。演目は「天狗裁き」「狸の賽」「鴻池の犬」「子別れ」。演出・脚色は初演より引き続き、なるせゆうせいが務める新シーズン。

7月19日(金)、開幕に先駆け公開ゲネプロとマスコミ向けのフォトセッションと挨拶行われ、出演者らがコメントしました。

河原田巧也_HR14452.JPG

河原田巧也:「音や照明の入った舞台のセットの中で初めてやらせて頂いたのですが、稽古とはガラッと違っていて...「ハンサムチーム」が先頭の演目をやるのですが、トップバッターの演目は凄く緊張します。ですが、その緊張感に負けずにしっかりと地に足を付けて頑張りたいなと思います。そして自分の出番が終わったら「二つ目チーム」「真打チーム」のみなさんの演目を楽しみに見たいと思います。頑張ります!!」

深澤大河_HR14249.JPG
深澤大河:「今回から『ハンサム落語』初参加という事で。『ハンサム落語』は歴史のある舞台なのでド緊張しております、もう私は隠さず言います(笑)だけど、緊張はしているのですが稽古をやっている段階から物凄く楽しいので、その楽しさが見に来て下さるお客さまに伝わったら良いなと思っております。そして「ハンサムチーム」は初めて参加するメンバーで構成されているので、私達の"初めて"を皆さまに是非見て頂きたいですし、先輩方のお胸をお借りして...(お胸?!とざわつく一同...)堂々とやっていきたいと思います!」

横井翔二郎_HR14588.JPG

横井翔二郎:「「ハンサムチーム」は新参者なので、最初の稽古から手探りで始まったのですが、和合さんと稽古をした時に"あの和合さん"がこんなに頼もしく思えるんだと..(笑)現場が一緒になった事がある方もいれば、本気で初めましての方もいて、同じ演目やるにしても良い意味でバラけて色の違いが出るのが『ハンサム落語』の良いところなのかなと稽古をやりながら思いました。緊張しますが、自由に楽しくやっていけたらいいなと思います。先輩方の"お胸"をお借りしてね(笑)やっていきたいと思います。応援よろしくお願い致します!」

和合真一_HR15067.JPG


和合真一:「緊張しています...(笑)私は『ハンサム落語』第九幕、『ハンサム落語』第十幕と出演させて頂いて、今回『ハンサム落語2ndシーズン』という変わり目に携われた事がまず嬉しいです。また、フレッシュな面々と楽しく新しい『ハンサム落語』の風を巻き起こせるという事で、どんな本番になっていくのか非常に楽しみでございます。今回「ハンサムチーム」「二つ目チーム」「真打チーム」という形でお送りしていくのですが、1作目から出ている方もいてプレッシャーのある「真打チーム」とは今回は別チームという事で(笑)『ハンサム落語2ndシーズン』生き生きと出来ると思います(笑)『ハンサム落語』は落語を掛け合う格闘技ですから、素敵な試合を1回1回みなさまにお届けできれば嬉しいなと思っております。」

寺山武志_HR15010.JPG
寺山武志:「『ハンサム落語』第九幕に続いての、2回目の出演となります。和合さんの言った通り、『ハンサム落語2ndシーズン』から「ハンサムチーム」「二つ目チーム」「真打チーム」と3つに分かれておりまして、僕ら「二つ目チーム」は中間管理職みたいな感じです。新しい風が下から来るのに、「真打チーム」の技術には及ばないというとっても辛いポジションでございます(笑)ですが、今回の公演の目標としましては、「真打チーム」の林 明寛を引きずり落して僕がそのポジションに入るというトレード革命を起こしたいと思います!(笑)」

井上芳雄さんがホストを務め、日本ミュージカル界のレジェンドたちをゲストにトークをする「レジェンド・オブ・ミュージカル」

鳳蘭さんをゲストに迎え、6月23日に開催された「vol.4」のレポートをお届けします。
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このシリーズは井上さんが「昨今ミュージカルブームと言われて久しく、東京に限らず様々なミュージカルが上演されています。ありがたい状況なのですが、逆に言えばなぜ今、こういう状況なのか? と考えます。才能ある若いミュージカル俳優もどんどん出てきていますが、未来を考えるためには過去を知らないといけない。日本のミュージカルの創生期はどういう雰囲気で、どういう方々がどんな苦労と喜びを持ってやっていらっしゃったのか知りたいと思って」と自ら企画し、はじめたもの。
その趣旨のもと、第1回は草笛光子さん、第2回は宝田明さん、第3回は松本白鸚さんをレジェンドとして迎え、先人の苦労やエピソードを紐解いてきました。

 
そして第4回のこの日、迎えたレジェンドは鳳蘭さん。

★鳳蘭★
1964年に宝塚歌劇団に入団。1970年に星組トップスター就任。1976年『ベルサイユのばら』、1977年『風と共に去りぬ』など今に続く名作に主演し、1978年に宝塚退団。

その後1980年に『ファニー・ガール』で東宝作品に初出演、今年も冬にミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』の出演が控えており、40年にわたり第一線で活躍し続けています。

 
井上さんも「とにかく "華がある" ミュージカル俳優の代表格。僕もけっこう「華がある」と言われるんですが(笑)、僕なんかの華はたいしたことないんだなと思い知らされました」と語るほどのスターであり、宝塚の"トップ・オブ・トップ"。

そんな鳳さんを迎えてのトークは、名MC・井上芳雄ですら制御不能!? な、爆笑の鳳蘭劇場となりました。
 


 
● スター星のもとに生まれたふたり!?

 
鳳さんのプロフィールを紹介した後、ご本人を呼び入れた井上さんに対し鳳さん、第一声は「お話上手ですね! 美貌があってスタイルも良い、歌うまい、お芝居うまい、お話上手。悪いところ、なに!?」
対して井上さん「悪いところ...ちょっと口が悪い?」

...と、しょっぱなから「新たな名コンビ誕生か!?」という掛け合いを見せてくれるおふたりですが、これまでに共演経験はなく、この日がほぼ「初めまして」状態だそう。
ただ鳳さん曰く、「文学座にいってる下の娘(女優の荘田由紀さん)があなたのすごいファンなんですよ。あんまり娘が『芳雄さま、芳雄さま』言うから、どんな方なんだろうと思っていて」という縁があるそうです。

井上「そうですか、お嬢さんが」

 「いい趣味しているなって思います」

井上「僕もそう思います(会場笑)(由紀さんも)素晴らしい女優さんですよね」

 「まあ、そりゃ私のDNAが」(客席大盛り上がり)

井上「謙遜というのを知らない人種ですね...! でも僕も同じ系です! それにしても、先ほど華々しい経歴をご紹介しましたが...」

 「本当に、華はあると思います(客席爆笑)。すれ違う人はだいたい、バっと振り返るんですよね。そのたびに、また私の華にやられたな~、って思って!」

開始早々、鳳さんのスター☆な人となりが炸裂です!
先に宣言しますが、この日のトーク、終始、この調子です。
その後、お互いを「芳雄ちゃん」「ツレさん」と呼び合うことが決定し...。

井上「生まれ持ってるんですね」

鳳 「私、目の前にいる人がニコニコ笑っているのが好きなんです。悲しそうにしていると、どうやってこの人を明るい気持ちにしようと思っちゃう。今日はすごくいいですよ、みなさん笑っているから。異常なサービス精神の持ち主なんですね。とにかく、前にいる人が幸せでないと嫌なの

井上「もう最初から...宝塚に入る前からそうですか?」

 「生まれつき? 子どもの頃の写真をみたら、妹がまじめな顔をしている隣で満面の笑顔でこんなことをして(↓)私が写っています。本当に...スター星(に生まれついた)?」(客席笑)

井上「あぁでも、わかります。僕もちょっと同じ星...スター星の方面の人間なので(笑)。人前に出ると、やっぱり皆さんに笑ってほしいですよね」

▽「こんなことをして」のポーズ
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鳳さんの小気味よいトークに、いつもの当シリーズでは少し緊張気味の井上さんも、今回ばかりは爆笑モード。ツッコミも冴えます!

オーランド・ブルーム主演、デヴィッド・ルヴォー演出のブロードウェイ版『ロミオとジュリエット』が映画館で上映中です。

 

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本作は、2013年9月にニューヨーク・ブロードウェイで開幕し、ブルームはこの舞台でブロードウェイデビューを果たしました。

オーランド・ブルームと言えば、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』のウィル・ターナー役や『ロード・オブ・ザ・リング』のレゴラス役で世界的に有名な大スター。

そのブルームがシェイクスピア4大悲劇のひとつ『ロミオとジュリエット』でロミオ役に挑戦した話題の舞台です。

演出は日本でも名の知れた演出家デヴィッド・ルヴォーが手がけました。

演劇ファンには説明不要のルヴォーですが、少しだけ経歴に触れると、トニー賞を受賞したアントニオ・バンデラス主演の『NINE』をはじめ、ジェシカ・ラングの『ガラスの動物園』、日本で上演した、宮沢りえ、堤真一出演の『人形の家』などビッグネームとタッグを組み数々の作品を世に送り出してきました。昨年の草なぎ剛主演『道』の演出は記憶に新しいところ。

そんなプレミアム感満載の舞台を、日本語字幕付きで映画館で鑑賞できるチャンスを見逃す手はないとばかりに、早速映画館へ足を運びました。

 

R&J_gekipia_main.jpg(C)Carol Rosegg

 

『ロミオとジュリエット』は14世紀ごろのイタリア・ヴェローナが舞台として描かれていますが、ルヴォー版では現代を思わせる演出となっています。

例えば、ロミオがバイクにまたがって登場したり、衣裳もTシャツにジーンズという装いでこの物語が現代とどこか地続きになっているかのように感じます。

  

R&J_gekipia_sun.jpg(C)Carol Rosegg

 

オーランド・ブルームのロミオは、登場した瞬間から観客の視線を一気に集め、美しい顔立ちと凛とした佇まいで"モンタギュー家"の一人息子を体現。

誠実さと大人の色気が混在した魅力的なロミオに、ジュリエットがたちまち心を奪われてしまうのは無理からぬことと妙に納得してしまいました。

少しネタバレになりますが、ジュリエットの乳母がロミオのことを悪く言いたいのに、思わず「ハンサム」と口にしてしまう場面は可笑しかったです。

  

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(C)Carol Rosegg

 

敵対する"キャピュレット家"の一人娘ジュリエットは、舞台を中心に活躍している実力派女優のコンドラ・ラシャドが務めます。アフリカ系アメリカ人の彼女は大きな瞳がくるくると動き、活発で可愛らしいジュリエット像を造形していました。

 

R&J_gekipia_mon.jpg(C)Carol Rosegg

 

前半のふたりが恋する場面では、詩のように流麗なセリフがこれでもかと繰り出され、衣裳やセットといった視覚面ではなく、言葉によって甘美なシーンが構築されていました。また、時折挟み込まれるコミカルなセリフや仕草に度々笑いが起こり、この作品が喜劇的要素を含んでいることを改めて実感。観客の感度の高さはさすがブロードウェイですね!

 

演出面では、作品のテーマのひとつである"炎"が効果的に使われていました。
その意味するところは、舞台だからこそ成立する表現方法なのだと思います。

 
今回の上映は、松竹が本場ブロードウェイの舞台を映画館で楽しめるようにと立ち上げた【松竹ブロードウェイシネマ】の第二弾。

東京・東劇では、3週間の限定公開で、大阪、名古屋のほか、全国でもロードショー予定とのこと。公開期間が限定されているようなので、鑑賞される予定の方は事前に公式アカウント等で確認されると良いと思います。

 

<公式アカウント>
https://www.instagram.com/shochikucinema/
https://www.facebook.com/ShochikuBroadwayCinema

▼オーランド・ブルーム主演 ブロードウェイ版「ロミオとジュリエット」予告
https://www.youtube.com/watch?v=TcLi5fhoazY

 

野田秀樹が作・演出を務め、2017年8月に歌舞伎座で上演された歌舞伎『野田版 桜の森の満開の下』がシネマ歌舞伎として4月5日より全国公開された。

公開後、ほどなくして東銀座の東劇を訪ねた。

客席は年配の女性を中心に比較的埋まっている。

若い男女や男性の姿も見られ、客層は広い印象だ。

 

 

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本作はもともとは現代劇だ。

坂口安吾の小説『桜の森の満開の下』と『夜長姫と耳男』を下敷きに野田秀樹が書き下ろし、1989年、当時野田が率いていた劇団夢の遊眠社の第37回公演として『贋作 桜の森の満開の下』という題で初演された。

その後、1992年に同劇団が再演、2001年にキャストを一新して新国立劇場で再演、昨年2018年にはNODA・MAP第22回公演として野田が芸術監督を務める東京芸術劇場のほか、パリ国立シャイヨー劇場でも上演されるなど、野田作品の中でも屈指の人気作品だ。

その『桜の森~』をいつか歌舞伎にしようと野田と話をしていたのが十八世中村勘三郎。
勘三郎と野田は1955年生まれの同い年だったこともあり、ふたりが30代のころに出会ってからすっかり意気投合。

野田作品を歌舞伎として上演したいと考えていた勘三郎(当時勘九郎)からの依頼で、野田が初めて歌舞伎の台本を書き下ろしたのが2001年8月に上演した『野田版 研辰の討たれ』だ。

この時の思い出を野田はこう語っている。

 

「勘三郎と私は、突然怖くなった。

浮かれてこの芝居を作ってしまったけれど、本当に大丈夫か?

四十代半ばだ った私たちが突然半分涙目になるほど、大きな犯罪をやってしまった共犯者の気持ちになった。

初日の舞台が終わっ た。

ありえないことが起こった。

かつて歌舞伎座でおこったことのないスタンディングオベイションが起こったのだ。

その時 の興奮を、私たちは今でも忘れない」

(シネマ歌舞伎『野田版 研辰の討たれ』プログラムより一部抜粋)

  

 

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■音楽劇『ライムライト』vol.4■
 

【開幕ニュース】人生の哀愁を温かく照らす――音楽劇『ライムライト』開幕レポート

 

石丸幹二が主演する珠玉の音楽劇『ライムライト』が4月9日、東京・シアタークリエで開幕する。喜劇王チャールズ・チャップリンが晩年に監督・主演・音楽などを手掛けた名作映画をもとに、2015年に同劇場で世界初演された感動作だ。チャップリン生誕130年に当たる今年、装いも新たによみがえる。limelight2019-4-01_6684.JPG

客電が落ち、チャップリン作曲の名ナンバー『エターナリー』のメロディが流れ始めるや、"ライムライト(舞台上を照らすための器具/「名声」の意も持つ)" の光にいざなわれるかのように物語の世界へ――。limelight2019-4-12_6444.JPG

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【開幕ニュース】

ミュージカル『最終陳述 それでも地球は回る』が本日、2月14日(木)に開幕する。ガリレオ・ガリレイの人生を軸に、男優ふたりのみで贈るミュージカル。韓国で初演され、日本にはこれが初上陸となる。

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天動説が信じられている時代に地動説を唱えた偉大な科学者ガリレオ・ガリレイと、今なお生み出した作品が世界中で上演され続けている偉大な劇作家ウィリアム・シェイクスピア。この同じ1564年生まれの偉人ふたりが、もし天国で出会ったら......? ファンタジックな設定の中に、自分の信念を貫くこと、夢を追いかけることの難しさや尊さを描く物語。出演は、ガリレオ・ガリレイ役にLE VELVETSの佐賀龍彦、伊勢大貴、山田元(トリプルキャスト)、シェイクスピアをはじめとするその他の登場人物をすべて演じる"マルチマン"に野島直人、加藤潤一(ダブルキャスト)。個性豊かな俳優たちが100分間出ずっぱりで、ノンストップミュージカルを熱演する。
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天動説と地動説、宗教裁判......と、一見とっつきにくそうな題材をモチーフにしながらも、時代も場所も飛び越えたガリレオの"天国での旅路"というストーリーは、コミカルで笑いもたくさん。プトレマイオスやコペルニクスといったガリレオの理論に接点のある歴史上の人物から、フレディ・マーキュリーといった意外なキャラクターまで登場するにぎやかさ。奇想天外な物語にふさわしく、音楽もポップで楽しい。
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配役はトリプルキャスト、ダブルキャストのため、組み合わせの妙も楽しめそう。2月13日の舞台稽古の感触では、ガリレオ佐賀×マルチマン加藤の組み合わせは俳優個人の愛らしさが際立ち、ガリレオ伊勢×マルチマン加藤の組み合わせはコメディセンスが抜群で、ガリレオ山田×マルチマン野島の組み合わせではシリアスな面も捉えた物語の芯が伝わる......といったところか。他の組み合わせや、実際に観客が入ってどう変化するのかも、楽しみにしたい。

公演は2月14日(木)から3月17日(日)まで、東京・浅草九劇にて。チケットは発売中。
※写真は舞台稽古のものであり、ヘアメイクなど本番と一部異なります。

 
井上芳雄
さんがホストを務め、日本ミュージカル界のレジェンドたちをゲストにトークをする「レジェンド・オブ・ミュージカル」

松本白鸚さんをゲストに迎え、昨年12月14日に開催された「vol.3」のレポートをお届けします。
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ここ数年、日本ミュージカル界には追い風が吹いています。
上演される作品もブロードウェイ作品、ウェストエンド作品のみならず、バラエティに富んだタイプの作品が上演され、さらにミュージカル俳優の映像進出も広がり、客層もどんどん広がっています。

長年 "ミュージカル界のプリンス" の称号と重責を背負っている井上さんは、「この状況をありがたく思う度に、日本ミュージカルの創生期に活躍された先輩方の情熱に思いを馳せて」きたそうで、「どうやってここまでたどり着いたのだろう」「過去を知ることは、未来を知ること」「これから先、どうすれば日本のミュージカル界はもっと盛り上がっていけるのか探りたい」と、このシリーズを自ら企画。第1回は草笛光子さん、第2回は宝田明さんをレジェンドとして迎え、先人の苦労やエピソードを紐解いてきました。
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そして第3回の今回、「最高潮に緊張しています」と話しながら、白鸚さんのプロフィールを紹介。


★松本白鸚
初代松本白鸚の長男。初舞台は3歳。
歌舞伎だけでなく現代演劇、映画、ドラマとあらゆる方面で半世紀以上第一線を走り続けている名優。
1949年に市川染五郎(六代目)、1981年に松本幸四郎(九代目)を襲名。
そして昨年・2018年1月に「二代目松本白鸚」を襲名した。

なお、東宝が初めて海外ミュージカルを上演したのが、1963年の『マイ・フェア・レディ』。
その2年後の1965年に22歳で白鸚さんは日本初演のミュージカル『王様と私』(日本初演)に初主演。
翌1966年、『心を繋ぐ6ペンス』を芸術座で初演。
1967年、日本初演の『屋根の上のヴァイオリン弾き』にモーテル役で出演。
1969年、日本初演の『ラ・マンチャの男』に主演。
1970年には、『ラ・マンチャの男』で、日本人として初めてブロードウェイで主演。
1972年、オリジナルミュージカル『歌麿』に主演。
1990-91年、『王様と私』でウェストエンドで主演。


白鸚さんのミュージカルでの代表作でもある『ラ・マンチャの男』は今年・2019年公演も発表になっています。
実に半世紀にわたり演じてきた『ラ・マンチャの男』の話、歌舞伎俳優である白鸚さんがミュージカルに出演することになったいきさつ、「ブロードウェイ」といっても日本人の大半がピンと来なかった当時の話etc...を、軽快な井上さんのMCで、たっぷり語ってくださいました。
 


 

白鸚さんの第一声は、自身の登場前にそのプロフィールを語った井上さんに対し、「あなた上手いですね、司会が」
その後、この日の会場である日比谷・シアタークリエの客席を見渡し「この劇場、懐かしい。昔は芸術座と言いましたが、19歳の時に出演していたんです......その頃、井上ヨッシーなんていなかったもんね」という話から、「娘の松たか子がヨッシーと呼ぶから......。ヨッシーでいいですか?」
井上さん、恐縮しきりです。
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神秘の聖剣エクスガリバー、これを引き抜いた者は王となるだろう――。神話時代のヨーロッパで生まれた有名なアーサー王伝説を元に紡ぎだす、新たな英雄譚。OSK日本歌劇団の最新作『円卓の騎士』が12月21日、大阪・近鉄アート館で開幕した。

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王の息子として生まれながらも魔法使いマリーンに育てられた青年アーサーが、様々な試練を糧に真の王として覚醒していく様は、明快にして痛快。裏切りや隠された真実といったドラマや、聖剣を手にしたものが実力に関係なく最強になるという構図もゲーム的で面白い。ともすれば子供向けのおとぎ話に終始しそうな題材だが、そこはファンタジーの旗手、作・演出の荻田浩一。子供には痛快なヒーロー物語として、大人には示唆に富んだ奥深い作品として楽しめるよう手腕を発揮する。登場人物が出揃う1幕はテンポよく要点をまとめつつ、台詞では語りきれない役の心情やムードを歌やダンスが補い効果的。2幕では各キャラクターが真価を発揮する見せ場もあり、小気味良いエンタテインメントに仕上がっている。

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「僕はダメなんだ...」と両親の愛を知らず、どこか盲目的に人生を送る青年アーサー。王の証である聖剣エクスガリバーを手にした後も不安げな表情をのぞかせるが、そんな揺れる主人公の心情を、主演の楊琳が澄んだ瞳で繊細かつ雄弁に物語る。なかでも、愛を知り加速度的に感情を解き放っていく2幕での変化は人が変わったよう。抜群の集中力で感情の振れ幅を表現している。ヒロインの王妃グウィネヴィアには舞美りら。アーサーの目を開かせる重要な役どころだ。舞美は登場から光を得たような存在感で場の空気を変えていく。愛嬌たっぷりのヒロインがアーサーと終盤、どんな愛の旅路を辿るのかも見所のひとつ。また、愛ゆえに混乱を招く好敵手ランスロットには翼和希。陽気で逞しい剣士ぶりが甘いマスクによくハマる。そして、アーサーの人生を左右するキーマンとして、魔法使いマーリンと湖の乙女の存在も外せない。マリーン役の愛瀬光は抑えた演技にも威厳を漂わせ、年齢不詳のキャラクターを造形。湖の乙女役の朝香櫻子も確かな表現力が光り、観客をファンタジックな劇世界へと誘う。人ならざるものの佇まいと幻想的な歌声はさすがだ。

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例えば、他国から異なる価値観を持ち込むヒロインや、魔術で生み出された騎士モードレッドには、移民問題や共生が進むAIの存在など、極めて今日的なテーマを深読みすることができる。と同時に「愛とは」「生きるとは」といった普遍的なテーマも届けられ、語り継がれる名作の所以を思わずにはいられない。とりわけ、アーサー王最後の台詞に託された、タイトルにも通じるメッセージは、あまりの純粋さに心洗われる思いだ。本編後にはプチショーも付いてお得感満載。家族での観劇にもぴったりの作品といえそうだ。

公演は12月27日(木)まで大阪・近鉄アート館にて、2019年1月24日(木)から27日(金)まで東京・博品館劇場にて上演。チケット発売中。

取材・文:石橋法子

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2016年6月からスタートしている新作落語の会『実験落語neo』の第12弾、『実験落語neo〜シブヤ炎上ミックス〜』が渋谷の劇場・CBGKシブゲキ!!で開催された。

この日は、「ハメもの」と呼ばれる、三味線や太鼓など音楽の入った演目に限定した、特別な会とのこと。

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トップバッターの立川吉笑は、腹話術とテレパシーをテーマに、ハメものが入った名人の落語の音源を用いた「ハメモノ落語neo」をネタおろし。尖りに尖った実験的な演目で、客席を爆笑の渦に巻き込んだ。

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2番手の浪曲師・玉川奈々福は、初心者にも聴きやすく、浪曲のいろはを説明しながら披露したのは、「浪曲百人一首・恋歌編」。五七五七七の和歌を節に乗せて、色鮮やかに歌い上げた。

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仲入り前に登場したのは、柳家権太楼。古典落語の爆笑王で名高い権太楼がかけたのは、小佐田定雄作の新作落語「幽霊の辻」。案内人の老婆を演じる権太楼がなんとも愛らしく映る。

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仲入り後に登場したのは、神田松之丞。講談界・若手の星として活躍中である松之丞の新作講談は、前座時代に作ったという「しゅうまい」。人と人の距離、人と物との距離をしゅうまいという斬新な切り口から描いている作品に、観客がドッと沸いた。

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トリは、実験落語の祖、三遊亭円丈。古典落語を改作した「双蝶々スカイツリー」。高座に台本を持ち込むリーディング型の落語が定番となりつつある円丈だが、その声色、風貌、全てにおいて長年の芸に裏打ちされた凄みがある。近年のニュースをギャグとして差し込むなど、「今」を落語に反映させる姿勢に、新作落語のレジェンドたる所以を感じさせ、大盛況のうちに幕を閉じた。

次回は、2019年2月8日に開催予定。

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三遊亭円丈ほか、実験落語neoの常連である神田松之丞の師匠である、神田松鯉が満を持して登壇。全国行脚中の柳家三三、若手注目株の柳家わさびが初参戦。勢いが止まらない桂宮治が二度目の参戦と、多彩な顔ぶれに目が離せない。

<次回 実験落語neo 公演概要>

CBGKシブゲキ!!『実験落語neo~シブヤ炎上2019 立春~』

[⽇程] 2019 年2⽉8⽇(⾦) 19 時開演
(18 時開場及びロビーにて、三遊亭はらしょうによるウエルカム落語上演)
[会場] CBGKシブゲキ!!(渋⾕区道⽞坂2-29-5 ザ・プライム6F)
[出演者]
三遊亭円丈
神⽥松鯉(講談)
柳家三三
柳家わさび
桂宮治
[料⾦]3,800 円(全席指定・税込)
[発売⽇]⼀般発売 2018 年12 ⽉8⽇(⼟)10︓00〜 予定
[主催/問合せ先] CBGKシブゲキ!! info@cbgk.jp 03-6415-3363

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【公演レポート】ガラリ刷新、ミュージカル『マリー・アントワネット』11年ぶりに日本上陸
 
 
ミュージカル『マリー・アントワネット』 が現在、東京・帝国劇場で上演中だ。遠藤周作の小説『王妃 マリー・アントワネット』を原作に、脚本・歌詞をミヒャエル・クンツェ、音楽・編曲をシルヴェスター・リーヴァイという『エリザベート』『モーツァルト!』で知られる巨匠コンビが手掛け、2006年に日本で世界初演された作品だ。この作品はその後世界各地での上演を経てブラッシュアップされたが、中でも好評を博したロバート・ヨハンソン演出版(2014年に韓国で初演)が日本初上陸。日本産の大作ミュージカルとしてファンの中で記憶が刻まれている作品が、大胆にリニューアルされ、11年ぶりに日本の観客の前に登場した。
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物語は18世紀フランスが舞台。豪華な生活で散財をしている王妃マリー・アントワネットが、やがて巻き起こる革命の嵐の中、王妃としての自分を自覚し断頭台の露と消えていくまでを、家族愛や恋人であるスウェーデン貴族フェルセン伯爵との許されざる愛を絡めながら描いていくもの。マリー像としては、『ベルサイユのばら』など数多の作品で描かれている姿と大きく乖離することはないが、このミュージカルでは王妃と同じイニシャルを持ち、革命に身を投じる貧しい娘マルグリット・アルノーの存在が肝。ふたりの "MA" の生き様が時に対となり、時に重なることで、物語全体に奥深さを出している。
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大幅リニューアルとなった今回の上演は "新演出版" と謳われているのだが、実際に観ると、想像以上に初演とは別の作品になっている。入り口と出口は一緒でも、途中の道(エピソード)がまったく違う。追加された曲は16曲、登場するキャラクターも初演時の重要キャラクター数名がカットされ、代わりに別の主要キャラクターが追加されていたり......と、これはもはや、"新版" と銘打った方がいいのではと思える刷新ぶりだ。0 HTA_1106.JPG

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