ミュージカル・ショーの最近のブログ記事

チケット情報はこちら

 
日本初演のミュージカル『アンクル・トム』が10月18日(金)より開幕します。

オリジナルは、韓国の「大邱ミュージカルフェスティバル」で今年発表された作品。
ここではトライアウトのような形での発表だったため、今回日本での上演にあたり、かなり練り直されているとのこと。つまり、ほぼ"日韓共同新作"と言っても過言ではない...のではないでしょうか!
ut1-01_1923.JPG
物語は、作家志望の男が、隣人の書いた小説を盗んで発表したことからはじまるミステリー。
たった4人のキャストが、虚と実が入り混じり観客をも騙すサスペンスフルな物語を紡いでいきます。

出演者は、まず、
上口耕平、池田有希子、内藤大希、新納慎也の4人。
ut1-02_1744.JPGut1-03_1830.JPG

そして、〈エンカレッジデー〉として公演期間中3回、若手キャストによる上演があります。
その〈エンカレッジメンバー〉は、山田元、高畑こと美、ユーリック武蔵。ここに本役である新納慎也が加わります。
この〈エンカレッジデー〉は次世代の俳優育成を目的とした設定とのこと。素敵な企画ですね。

10月某日、そのミュージカル『アンクル・トム』を取材してきました!

稽古の合間に、演出の落石明憲さんにお話も伺ってきましたので、落石さんのコメント付きで稽古場レポートをお届けします。

 
日本初演ですので、ストーリーも少しご紹介。
舞台は1980年代のイギリス。
サッカーのワールドカップのニュースが効果的に挟まれていきます。

「(韓国のオリジナルから)ベースは変えていませんが、より、日本人に感じやすいようにはしています。韓国で僕が観たときは、正直あまり"ロンドン感"が伝わってこなかったので、今回は場所や時間をしっかり出していっています。もちろん原作のイ・ヨンギュさんの許可を取った上でですが、音楽の入れ替えなどもあります。彼としても、今年韓国でやったものが初披露でしたので、間に合わなかったけど実はこうしたかった...というところはあったようで、本来彼がやりたかった形なども反映しました。だから、今回の日本版が、ほぼ"初演"じゃないでしょうか! ...こんなこと言ったらまずいかな(笑)?」落石

▽紀元由有さんによる振付け中ut1-12_1719.JPGut1-11_1705.JPG

主人公、ケビン=上口耕平さん。
小説家志望ですが、なかなか思うように小説が書けず悩んでいます。
...なのですが、この写真のシーンは、ケビン絶頂期、なのです。この笑顔!
ut1-15-11上口_1782.JPG


ケビンの隣人、トム=新納慎也さん
とあるきっかけでケビンと知り合ったトムですが、たまたま彼も小説を書いています。そして実は大病を患っています。
小説『操られた殺人』を書き上げたトムは、ケビンにそれを読ませ、意見を求めるのですが、そこで倒れてしまい...。
...なのですが、この写真のシーンはトムではない新納さんです...。
何せ出演者4名ですので、皆さん、色々と出てきます。
ut1-15-14新納_1716.JPG

チケット情報はこちら

■『ビッグ・フィッシュ』2019 vol.1■


ティム・バートンの傑作映画をもとにしたミュージカル『ビッグ・フィッシュ』
多くの人々に愛された感動作が今年、ふたたびやってきます!

父と息子の和解、家族の愛という普遍的なテーマを、ティム・バートン監督らしいファンタジックな世界観の中で描いていく物語。2013年にアメリカで初演されたミュージカル版では、映画版と同じくジョン・オーガストが脚本を手掛け、アンドリュー・リッパによる美しく印象に残る音楽が彩っています。

日本では白井晃演出で2017年に初演。
ファンタジックなシーンはミュージカルならではの華やかさで描き、シリアスな現実シーンは演技巧者の俳優陣がしっかりと登場人物たちの人生を紡ぎだし、夢のようでありながらも心に染みる作品として、多くの観客の心を掴みました。

この作品を愛していたのはファンのみならず、キャスト、スタッフも同じ(それ以上!?)だったようで、主人公のエドワード・ブルーム役の川平慈英さん以下、なんと初演の主要メンバーが全員続投という、奇跡の再演が実現!

先日開催された合同取材会の模様もどうぞ...→

ただし劇場が初演の日生劇場から、ひとまわり小さいシアタークリエとなり、サブタイトルに『12 chairs version』と冠する新バージョン。
演出の白井さん曰く「初演はアンサンブル含めて22人のメンバーだったのですが、今度は主要メンバーだけに絞った12人のバージョン」とのことで、また新しい『ビッグ・フィッシュ』の表情が観られそう。

とはいえ、あの愛すべき物語、そしてキャスト・スタッフ陣の "ビッグ・フィッシュ愛" も、変わりません!
ということで、初演時も9回の長期連載をしたげきぴあ、2019年版も、作品を追いかけたいと思います!!

さっそく10月某日、スタッフ・キャストが一堂に会する "顔寄せ" の現場を取材しました。

初演時の連載は、こちらからまとめてどうぞ →

BF2019-15IMG_1657.JPG

チケット情報はこちら

【ダンス オブ ヴァンパイア 2019 #1】
 
ロマン・ポランスキー監督映画をもとに、1997年にウィーンで初演されたヴァンパイア・ミュージカルの傑作『ダンス オブ ヴァンパイア』
日本では2006年の初演以来、山口祐一郎が主演をつとめ、熱狂的に支持されている人気ミュージカルです。

物語は吸血鬼のクロロック伯爵と、ヴァンパイア研究の権威・アブロンシウス教授の対決を軸に、時にコミカルに、時に哲学的に、人生の深淵を描く内容。
ひと癖もふた癖もある登場人物たちのやりとりひとつとっても楽しい作品です。

この中で、ヒロイン的ポジションなのが、伯爵に憧れる女の子、サラ
娘を大事にしすぎる親の庇護下を飛び出し、新しい世界を見たいと望む好奇心旺盛な少女ですが、ほかのキャラクター同様、この子もなかなかひと筋縄ではいかない人物です。
なんと言っても、お風呂が好きすぎる...!?

そんなヒロインに今回初挑戦する桜井玲香さんにお話を伺ってきました!

乃木坂46の初代キャプテンとしてファンからもメンバーからも愛された桜井さんは、9月1日の「乃木坂46 真夏の全国ツアー2019」千秋楽公演をもって乃木坂を卒業。
このインタビューはその翌週、卒業したばかりのタイミングで行われました。

※サラ役は神田沙也加さんとダブルキャスト。

◆ 桜井玲香 INTERVIEW ◆

TdV2019-1-1_34146.jpg
―― 乃木坂46をご卒業されたばかりですね。卒業公演の映像をニュースなどでもたくさん拝見しました。今の感覚は...寂しいですか?


「まだあんまり実感が湧かなくて。ライブ(9/1の卒業公演)が終わった翌日も、2代目キャプテンになった秋元(真夏)の出演舞台のゲネプロがあって(舞台『サザエさん』)、それをメンバーのみんなと観に行って。あんなに涙のお別れをした次の日に、十数人のメンバーと会っちゃいました(笑)。でも、こんなによくしてもらっていいのかっていうくらい、最後までみんなの愛を感じた卒業でした。大満足です」
 
 
―― そしてこの『ダンス オブ ヴァンパイア』が卒業後、舞台としては新たな一歩になると思いますが、その前に、桜井さんは昨年末から今年のあたまにかけての『レベッカ』"わたし" 役が、グランドミュージカル初挑戦でした。まずこの時の思い出から伺わせてください。初日のこと、覚えていますか?
 
「緊張しすぎて、覚えてません(笑)」
 
 
―― 『レベッカ』って、"わたし" のソロから始まりますよね。緊張もひとしおだったと思いますが...。

「そうなんです、あたまが真っ白でした(笑)。稽古場でさえあの第一声を出すのは緊張していたので、慣れないまんま初日を迎えてしまった......という感じでした。"わたし" は、ご一緒した大塚千弘さんが初演から演じていらっしゃるんですが、千弘さんもあのオープニングがトラウマらしく「玲香ちゃん、もうホント、緊張するからー!」「すごいから!」って仰っていて。仰るとおりとても緊張はしたのですが、千弘さんがあえてそう仰ってくれたから私も素直に「怖いです」って言えたし、千弘さんでさえ緊張するんだ、っていう安心感もあり、とても助かりました」
 
 
―― 緊張しても仕方ない、と。

「はい。でもまさか(本格ミュージカル出演)1作目で、物語の先陣を切るパートを担当するとは思っていなかったので、ちょっと作品を間違えたかな!? って思ったのですが(苦笑)。だって、指揮を見て歌うのも初めてだったんです!」

チケット情報はこちら


『ジキル&ハイド』『スカーレット・ピンパーネル』『マタ・ハリ』等、数々のヒットミュージカルの音楽を手掛けるフランク・ワイルドホーン
彼の生み出した珠玉の名曲たちを、豪華スターが歌いつぐミュージカルショーFRANK WILDHORN & FRIENDS 2019が10月に東京にて開催されます。

メインアクトレスは柚希礼音
元宝塚歌劇団星組トップスターとして人気を誇り、退団後はミュージカルに、音楽活動にと活躍中。
昨年はワイルドホーンの手掛けた『マタ・ハリ』日本初演に主演したのも記憶に新しい彼女。
今年は芸能活動20周年を迎え、いっそう精力的に活動しています。

女優としてひっぱりだこの柚希さんですが、いわゆる「ミュージカルコンサート」に出演するのは意外なことに、今回が初。

柚希さんにワイルドホーンさんの楽曲の魅力や、コンサートに挑む心境などをお伺いしました。

★ 柚希礼音 INTERVIEW ★

FW1chany_DSC5818fr.jpg
―― 柚希さんはこれまでにフランク・ワイルドホーンさんの作品は『スカーレット・ピンパーネル』(2008年の宝塚星組公演)、『マタ・ハリ』(2018年)にご出演されています。ワイルドホーンさんは日本でも、その楽曲はもちろんご本人の人柄もミュージカルファンの間ではお馴染みですが、最初にお会いしたのは『スカーレット・ピンパーネル』の時でしょうか?

「はい。わざわざ来日されて歌稽古をしてくださったのですが、その時に初めてお会いしました。ワイルドホーンさんがいらっしゃる前にも稽古は進めていたのですが、彼がピアノを弾いてくださって、それにあわせて歌ったときに「なんて素晴らしい楽曲なんだ!」って思ったんです。緩急やテンポが、ドラマチックなんですよね。この方がこの素敵な音楽を作ったんだ......いや、こういう方が作られる楽曲だから素敵なんだ......って思ったのを覚えています」
 
 
―― 中でも『スカーレット・ピンパーネル』で柚希さんが演じたショーヴランには、『君はどこに』という素敵なナンバーがありますね。

「そうなんです、まさに『君はどこに』で思ったんです。"タラララ、タラララ"と音取りをしている段階では「これはどういう歌なんだろう...?」と思っていたのに、ワイルドホーンさんが弾いてくださったら、切なさや複雑な感情が一気に伝わってきて「こんな素敵な曲なんだ!」とわかった(笑)。元々ご自分でピアノを弾きながら作曲される方だからでしょうか、さすがですよね。その後『マタ・ハリ』の時も思ったんです。まだ役作りが見えていないときから、音楽が役作りを引っ張ってくれるようだな、と」

チケット情報はこちら

 
5人のイケメン&5人の美女たちが織り成す恋の駆け引き。
『ラヴズ・レイバーズ・ロスト -恋の骨折り損-』 が10月1日(火)に開幕します!

日本では『恋の骨折り損』として知られるシェイクスピアの戯曲ですが、このミュージカルは、演出の上田一豪さんく「シェイクスピアだってことはいったん忘れて、現代のぶっとんだコメディだと思って観に来てほしい」という、まったく新しい作品になっています。

出演も、村井良大、渡辺大輔、入野自由、大山真志、三浦涼介 という今をときめく若手イケメン俳優に、
沙央くらま、中別府葵、田村芽実、伊波杏樹、樋口日奈 という様々なジャンルで活躍する個性豊かな美女たち!

宣伝ビジュアルもオシャレでゴージャスな雰囲気ですよね。

9月某日、通し稽古を取材してきました。
演出の上田さんのコメントとともに、その様子をお届けします。

LLL1-01_ZZZ6053.JPGLLL1-02_ZZZ5594.JPG
舞台はアメリカのとある高級リゾート地。
大学卒業後5年たち、その間放蕩生活を送っていた国王ファーディナンドと学友のビローン、デュメーン、ロンガヴィルですが、国王は「これから3年間は恋愛禁止、ひたすら勉学に身を捧げる」と誓いをたて、友人たちにもその勅令を出します。しかも「女性は我が宮殿の1マイル以内に近付いてはならない」とまで...!
だが隣国の王女が病の父王に代わり大使として国王に面会に来る約束になっていたため、この時だけ特例として許可が下りたものの、やってきた王女とその友人たちは、国王と学友たちとかつて恋心を抱きあった相手で...!?
「恋愛禁止」の誓いを立てた若者たちが、しかし押さえきれない恋心に振り回されてしまう、コミカルなストーリーです。

 
まず稽古場に入って抱いた感想は「若い!」。
休憩時間もすでに、熱気に溢れています。
上田さんによると「僕の稽古場、だいたいこんなかんじです。ワイワイ仲良くやってます(笑)」

そして稽古場の2階部分にとっても気になるとある小道具が鎮座。この記事の写真にもチラリと写りこんだりしていますが、それは「残念ながら実際には使いません。(劇中で登場する)箱に入らなかったんですよ~」上田)とのこと。とはいえ、ちょっぴり作品を象徴するような? 存在でもあります。

通し稽古の前には上田さんから「今日は "お風呂" もあります」といった説明が。

お風呂!
そう、このミュージカル、ある方の入浴シーンがあります!お楽しみに!!

さて、物語は前述のように、国王が学友たちと「恋愛禁止」の誓いを立てるところからはじまります。

煩悩断ち(?)する男子たち...。グラビア写真といったものから、PS4まで。若者が好きなものをボンボン箱にしまっています。LLL1-11_ZZZ5466.JPG

もっとも未練たらたらなのがビローン=村井良大さん
国王から「じゃあいいよ、帰って」とまで言われてあわててとりなすビローン...。なんだかその気持ち、よくわかります(笑)。
LLL1-12_DSC8054.JPG

↓ 男の子~!
LLL1-13a_DSC8071.JPG

チケット情報はこちら

■新作ミュージカル『怪人と探偵』 vol.3■


あの怪盗二十面相明智小五郎を題材にした、新作ミュージカル『怪人と探偵』
その稽古場レポートの、ラストとなる第3回をお届けします!

名作詞家・森雪之丞の作・作詞・楽曲プロデュースということで、セリフや歌詞の美しさ、音楽の高揚感はやはりピカイチ!な本作。耽美な舞台作りに定評がある白井晃演出も、ハマること間違いなしの世界観で、期待が高まります。出演は、中川晃教加藤和樹大原櫻子といった実力派たち。kaitan2019-3-21_DSC9674.JPGkaitan2019-3-22_ZZZ2708.JPG

さて前回は、怪人二十面相明智の密な関係性をお伝えしましたが、演じる中川さん&加藤さんも、よく一緒に行動し、動きやセリフの相談、練習をしていました。
例えば、二十面相がステッキを中村警部(六角精児)に突きつけ、彼の行動を制限するという場面。加藤さんが「こんな風に」と実践して、中川さんにアドバイスしていたのです。

ステッキをまず胸の前に突きつけて動きを止める。kaitan2019-3-11_ZZZ2927.JPG


そしてその後、首にステッキを持っていき、後ろから押して動きをコントロールする、といった風に。kaitan2019-3-12_ZZZ2930.JPG


この華麗なステッキさばきに、「さすが!」と唸る中川さん。胸から首に移す動作の素早さといい、惚れ惚れするほど格好良かったです。

チケット情報はこちら

■新作ミュージカル『怪人と探偵』 vol.2■


森雪之丞が作・作詞・楽曲プロデュース、白井晃が演出を務め、中川晃教加藤和樹大原櫻子らの出演で送る、新作ミュージカル『怪人と探偵』

その稽古場レポート、第2回をお届けします。


大怪盗・怪人二十面相と、名探偵・明智小五郎の対決を、一人の女性・リリカの存在を挟み描く本作。
前回は1幕1場の流れをザッとお伝えしましたが、もう少し詳しく稽古の様子を見ていきましょう!kaitan2019-2-01_ZZZ2795.JPG

 

"首飾りを盗む" という犯行予告が届いた博物館で、明智探偵団や警官たちが二十面相の登場を警戒しています。

そして犯行予告の時刻。柱時計の鐘が鳴ったものの、二十面相は現れない......? 動揺する一同。しばし訪れる静寂が、さらに緊張感を煽ります。キャストの息遣いも聞こえるような静けさに、見ている側もドキドキ。

と、ここで、演出の白井さんは、鐘が鳴っている間の緊張感を、さらに高めるようキャストに要求。首飾りを気にしつつ周囲を警戒している様子や、その後、警部の笑い声でフッと緊張が解けるまでの流れを丁寧に説明した上で、「ここは出だしのシーンだし、もっと緊張感が欲しい。今の3割増しくらい、大盛りで。体のキレももっと欲しい!」と訴えかけます。すぐに対応し、さらに熱気を込めて演じてみせるキャストたち。この瞬発力はさすがですね。

チケット情報はこちら

 
ミュージカル俳優として、シンガーソングライターとして、そしてあの大人気ユニット「MonSTARS」のメンバーとして活躍する石井一孝。
彼が原案・作曲・主演を務める"一人芝居ミュージカル"『君からのBirthday Card』が9月15日(日)、東京・浜離宮朝日ホールで上演されます。
IMG_0162.jpg
昨年"Story Live"と銘打ち上演されたこの作品は、もとは石井さんの既存の楽曲から構成した「カタログ・ミュージカル」が出来ないか?という発想からスタートしたそう。

この作品が今年はさらにバージョンアップして、再登場。
作品にこめる思いを石井さんに伺ってきました。

  

◆ 石井一孝 INTERVIEW ◆

ishii_DSC2118.JPG 
――『君からのBirthday Card』、これは昨年初演された、石井さんの一人芝居ミュージカルとのことなのですが、そもそもなぜ "一人芝居ミュージカル" をやろうと思われたのか、そのきっかけを教えてください。

「僕、ミュージカル界にお世話になって27年になるのですが(1992年『ミス・サイゴン』でデビュー)、もともとシンガーソングライター志望だったので、曲を書くのも好きなんです。曲を書くのが好きで、歌を歌うのが好き、芝居をするのが好き。となったらいつかは自分でミュージカルを作りたいと思っていました。その夢は15年くらい前からずっと持っていたかな。でもやっぱりそれはとても労力のいる作業だし、なかなか一歩が踏み出せなかったのですが、『Swing in the Midnight Blue』というアルバムを出した時に、姿月あさとさんとのデュエットソングを入れたんですよ。その時に雑談でそんな話をしたら、ズンちゃん(姿月)が「書けるじゃないですか、オリジナルソングがいっぱいあるんだから」って言ってくれて。つまり、それまでに書いた曲ぜんぶあわせると100曲くらいあるんですよ。その中で気に入った曲で構成して、ストーリーをつけて......いわば『マンマ・ミーア!』方式だよね(笑)。その手があったか! と。それならゼロから作るのに比べたら半分くらいの労力でできる、しかも自分の曲を勝手に使ってカタログミュージカルにする俳優は世界をみてもなかなかないんじゃないか、このヘンテコな感じも俺っぽいんじゃないか、と、やり始めたわけです(笑)」
 
 
―― まず音楽ありきだったんですね。

「そうそう。最初はストーリーもなかった。それで(劇中歌の)『No rain,No rainbows』『夜の雲』『HAPPY BIRTHDAY』、このあたりは昔からライブでよくやっている曲で、これは入れたいな、どうやったら『No rain,No rainbows』を入れられるだろう、というようなところからストーリーを考えていきました。そうしたらやっぱりメインテーマが欲しいな、パーティソングや、『テナルディエ・イン』(レ・ミゼラブルの『宿屋の主人の歌』)みたいな"にぎやかし"の曲、パロディソングも欲しいな、となって、結局半分は新曲、半分は既存曲、という着地になりました」ishii_DSC2083.JPG

チケット情報はこちら

 

稲垣吾郎さんの主演舞台『君の輝く夜に ~FREE TIME, SHOW TIME~』が、現在東京・日本青年館ホールで上演中です。

 

kimino_mein_pia.jpg

 

夏の終わりの国道沿いのダイナーを舞台に、ひとりの男と3人の女性たちのひと晩を描く本作。

稲垣吾郎さん、安寿ミラさん、北村岳子さん、中島亜梨沙さんの4人のキャストが、ジャズミュージシャンの生演奏にのせて、歌やダンスを存分に披露し、おしゃれでゴージャスな"大人が楽しめる"ステージを展開しています。

ぴあでは、このステージの魅力をインタビューやイベント、稽古場、そしてゲネプロと様々な視点でご紹介してきました。

そこで、過去のニュース記事をまとめてみました!!

これから公演を観る方、すでにご覧になられた方もぜひチェックしてみてください。

 

★このページの最後にゲネプロの未公開写真も掲載しています。

 

 


 

▼稲垣吾郎が挑んだ、新たなミュージカルの形がここに!

記事を読む

稲垣吾郎さんのインタビューです。

 

inagaki_pianews190719.jpg

   

 

▼稲垣吾郎、「オーダーメイド」な役を楽しむ『君の輝く夜に』

記事を読む

本作の作・演出を務めた鈴木聡さんと、キャストが登壇したイベントです。

音楽監督を務められていた、ジャズピアニストで作曲家の佐山雅弘さんのお話も!

※佐山さんは昨秋ご逝去されました。 

 

inagaki_kaiken190730.jpg

 

 

▼稲垣吾郎がタップダンスに挑戦!主演舞台の「ショウタイム」は見どころ満載

記事を読む


稽古場レポートのダイジェスト版です。

inagaki_pianews190823.jpg

 

ロングバージョンはげきぴあに掲載しています!

稽古場ロングバージョン<前編>

稽古場ロングバージョン<後編>

  

 

チケット情報はこちら

  

 

喜劇作家・演出家の鈴木聡とジャズピアニスト・作曲家の佐山雅弘、そして主演は稲垣吾郎という強力タッグで大きな話題を呼んだ大人のためのミュージカル、〈恋と音楽〉シリーズ。

昨年、シリーズの決定版とも呼ぶべき『君の輝く夜に~FREE TIME,SHOW TIME~』が京都劇場で上演されましたが、今秋、いよいよ東京・日本青年館ホールで開催されます。

ショウシーンを大幅にリニューアルして"東京版"ともいうべき〈ショウタイム〉を盛り込んだ今作。

 

_DSC3383.jpg

 

ショウ稽古の様子と、キャストのコメントをお伝えした稽古場レポート【前編】に続いて、【後編】では、芝居の稽古の様子に加え、演出の鈴木さんと、音楽担当の佐山雅弘さんの息子で、今回のバンドマスター(以下バンマス)とピアノを担当する佐山こうたさんの対談をお届けします!

 

***

 


物語は夏の終わり、海の見えるダイナーに、ジョージ(稲垣)がやってくるところから始まります。ドアを開けて少し謎めいた男ジョージが入ってくると、ダイナーの女主人ライザ(北村岳子)がたちまち色めきだす様子が、なんともおかしい!

 

_DSC3193.jpg

  


......ちなみに本作の舞台は日本なので、登場人物も当然日本人の名前なのですが、ライザ・ミネリファンの自称"ライザ"が、ジョージや、のちほど登場するビビアン(安寿ミラ)、ニーナ(中島亜梨沙)にもそう呼び名を付けたので、物語はこの名前で進みます。

 
さて、ジョージは誰かを待っている様子。外を眺めながら物想いにふける稲垣さんの横顔に、さまざまな想像がかき立てられます。

そんな観る側の気持ちを代弁するかのように、「女性を待っているのね」「もしかして、今日会う約束をした昔の彼女?」などとストレートに聞くライザには、共感しかありません。

 
"圧の強い(笑)"ライザをさりげなくいなしながらも、尋ねられたら自然体で答える姿は、稽古前にスタッフたちと和やかに話していた稲垣さんそのまま。

一方、ズケズケとした物言いで、隙あらばジョージに迫ろうとするライザを嫌味なく演じられる北村さんは、普段から稽古場のムードメーカーだからこそなせる技。鈴木さんの"あて書き"の魅力を改めて感じました。

  

_DSC3310.jpg

カテゴリー

ジャンル

カレンダー

アーカイブ

劇団別ブログ記事

猫のホテル

文学座

モナカ興業

谷賢一(DULL-COLORED POP)

劇団青年座

劇団鹿殺し

 はえぎわ

柿喰う客

ONEOR8

M&Oplaysプロデュース

クロムモリブデン

演劇集団 円

劇団チャリT企画

 表現・さわやか

MONO

パラドックス定数

石原正一ショー

モダンスイマーズ

ベッド&メイキングス

ペンギンプルペイルパイルズ

動物電気

藤田記子(カムカムミニキーナ)

FUKAIPRODUCE羽衣

松居大悟

ろりえ

ハイバイ

ブルドッキングヘッドロック

山の手事情社

江本純子

庭劇団ペニノ

劇団四季

演劇チケットぴあ
劇場別スケジュール
ステージぴあ
劇団 石塚朱莉