ミュージカル・ショーの最近のブログ記事

 
井上芳雄
さんがホストを務め、日本ミュージカル界のレジェンドたちをゲストにトークをする「レジェンド・オブ・ミュージカル」

松本白鸚さんをゲストに迎え、昨年12月14日に開催された「vol.3」のレポートをお届けします。
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ここ数年、日本ミュージカル界には追い風が吹いています。
上演される作品もブロードウェイ作品、ウェストエンド作品のみならず、バラエティに富んだタイプの作品が上演され、さらにミュージカル俳優の映像進出も広がり、客層もどんどん広がっています。

長年 "ミュージカル界のプリンス" の称号と重責を背負っている井上さんは、「この状況をありがたく思う度に、日本ミュージカルの創生期に活躍された先輩方の情熱に思いを馳せて」きたそうで、「どうやってここまでたどり着いたのだろう」「過去を知ることは、未来を知ること」「これから先、どうすれば日本のミュージカル界はもっと盛り上がっていけるのか探りたい」と、このシリーズを自ら企画。第1回は草笛光子さん、第2回は宝田明さんをレジェンドとして迎え、先人の苦労やエピソードを紐解いてきました。
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そして第3回の今回、「最高潮に緊張しています」と話しながら、白鸚さんのプロフィールを紹介。


★松本白鸚
初代松本白鸚の長男。初舞台は3歳。
歌舞伎だけでなく現代演劇、映画、ドラマとあらゆる方面で半世紀以上第一線を走り続けている名優。
1949年に市川染五郎(六代目)、1981年に松本幸四郎(九代目)を襲名。
そして昨年・2018年1月に「二代目松本白鸚」を襲名した。

なお、東宝が初めて海外ミュージカルを上演したのが、1963年の『マイ・フェア・レディ』。
その2年後の1965年に22歳で白鸚さんは日本初演のミュージカル『王様と私』(日本初演)に初主演。
翌1966年、『心を繋ぐ6ペンス』を芸術座で初演。
1967年、日本初演の『屋根の上のヴァイオリン弾き』にモーテル役で出演。
1969年、日本初演の『ラ・マンチャの男』に主演。
1970年には、『ラ・マンチャの男』で、日本人として初めてブロードウェイで主演。
1972年、オリジナルミュージカル『歌麿』に主演。
1990-91年、『王様と私』でウェストエンドで主演。


白鸚さんのミュージカルでの代表作でもある『ラ・マンチャの男』は今年・2019年公演も発表になっています。
実に半世紀にわたり演じてきた『ラ・マンチャの男』の話、歌舞伎俳優である白鸚さんがミュージカルに出演することになったいきさつ、「ブロードウェイ」といっても日本人の大半がピンと来なかった当時の話etc...を、軽快な井上さんのMCで、たっぷり語ってくださいました。
 


 

白鸚さんの第一声は、自身の登場前にそのプロフィールを語った井上さんに対し、「あなた上手いですね、司会が」
その後、この日の会場である日比谷・シアタークリエの客席を見渡し「この劇場、懐かしい。昔は芸術座と言いましたが、19歳の時に出演していたんです......その頃、井上ヨッシーなんていなかったもんね」という話から、「娘の松たか子がヨッシーと呼ぶから......。ヨッシーでいいですか?」
井上さん、恐縮しきりです。
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■『レベッカ』特別連載vol.7■
 
 

『エリザベート』『モーツァルト!』『レディ・ベス』『マリー・アントワネット』で知られるミヒャエル・クンツェ(脚本・歌詞)&シルヴェスター・リーヴァイ(音楽・編曲)のゴールデンコンビが手掛けたミュージカル『レベッカ』 、東京公演が8年ぶりに開幕しました!


物語は、ヒロインの「わたし」がイギリスの大金持ちである上流紳士のマキシムと恋に落ち結婚するも、彼の所有する広大な屋敷 "マンダレイ" に色濃く落ちる前妻・レベッカの影に追い詰められていき......というもの。
アルフレッド・ヒッチコック監督映画でも知られる名作ですが、このミュージカルではサスペンスフルな展開に、巨匠リーヴァイ氏の流麗な楽曲がマッチし、独特の世界を生み出しています。

この作品、日本初演は2008年。前年に開場したシアタークリエのこけら落としシリーズとしての上演で、クリエでの3作品目、ミュージカル作品としては1本目の登場でした。
そんな記念すべき作品が、10年ぶりに同劇場に帰ってきました!
(2010年の再演は帝国劇場での上演でした)


今回は1月4日に行われた、<初日前会見>の様子をレポートします。
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初演から主人公マキシムを演じている山口祐一郎さんは次のように意気込みを。
「この3人(大塚、平野、桜井)のエネルギーに圧倒されないように......できれば楽日まで生き残れるように(笑)。そんな意気込みで頑張っています。ミュージカルをご存知の方も、あまりミュージカルを観たことのない方も、ぜひこの3人が一体どういうことになるのか観に来て欲しい。むしろそちらの方が楽しみなんじゃないかなと思っています(笑)」REBECCA2018_07_11_3177.JPG


ヒロイン「わたし」は、今回はトリプルキャスト。
まずはこの方、初演から同役を演じている大塚千弘さん
「ドキドキハラハラします。8年ぶりに同じ役をやらせていただいていますが、やりながらこんなにドキドキハラハラする作品だったんだなって改めて思います。皆さんにも、「わたし」の目線になって、新年からドキドキハラハラ一緒に楽しんでいただけるのではないかと思っています。私はこの作品に本当に思い入れがあります。8年経って、同じ役をやらせてもらうということは本当にまれなこと。より新鮮に、(初演・再演を)経験した分、豊かにできるように頑張りたいです」REBECCA2018_07_12_3186.JPG


近年、ミュージカルで重要な役を次々任されている平野綾さんは「わたし」役に初挑戦。
「最初にこの『レベッカ』という作品を知ったのは小説からだったのですが、映画にもなっていますし、初演が10年前ということでたくさんの方に人気のある作品です。サスペンスの要素ももちろんあるのですが、その中ではぐくまれる愛など、みどころ満載です。自分としては、(山口に向かって)ミュージカル界の世界遺産って言われてましたよね?祐さん。(山口「そうなんだ?」)なんかそんな感じのことを市村さんから言われた気が......。そんな山口さんと夫婦役、相手役をさせていただけるのが本当に夢のようなので、その時間を大切にしたいなと思っています」REBECCA2018_07_13_3155.JPG


普段は乃木坂46のメンバーとして活躍している桜井玲香さんも「わたし」役初挑戦......どころか、翻訳ミュージカル初挑戦!
「ミュージカルの華やかさもありつつ、ミステリーですので、キャラクターの心情も絡まりストーリーも複雑。観れば観るほど毎回色々な感情が湧きますし、色々な目線で色々なストーリーが見えてくるような、深いミュージカルです。私は今回翻訳ミュージカルに初めて挑戦させていただいているのですが、皆さんにすごく助けていただきながら、どうにか踏ん張って毎回舞台に立っているような状態です。少しでもこの機会に成長できるように頑張りたいと思います」REBECCA2018_07_14_3190.JPG

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東急シアターオーブのお正月恒例となったミュージカルの祭典『ニューイヤー・ミュージカル・コンサート 2019』。今年も豪華なキャストが揃い、見応えは十分だ。

アリス・リプリーはブロードウェイを代表するベテラン女優。オリジナルキャストとして『サンセット大通り』ベティ役や『サイド・ショウ』ヴァイオレット役など大役を務め、『ネクスト・トゥー・ノーマル』ダイアナ役でトニー賞最優秀主演女優賞を受賞。

ダニエル・ウィリアムソンは若手注目株。ブロードウェイで『メンフィス』フェリシア役を、『天使にラブ・ソングを...(シスター・アクト)』デロリス役、『ウィキッド』エルファバ役、『ノートルダムの鐘』エスメラルダ役など演じてきたパワープレイヤー。

アダム・カプランは2016年『キンキーブーツ』来日公演で主役チャーリーを演じて人気に。ブロードウェイの『ニュージーズ』でメインキャスト、『ブロンクス物語』では主人公カロジェロ役に抜擢された。

ロベール・マリアンはブロードウェイ、ロンドン、パリ、モントリオールで『レ・ミゼラブル』バルジャン役を演じてきた。『ノートルダム・ド・パリ』フロロ役としても知られ、このコンサートシリーズの常連。

そしてトニー・ヤズベックは、ブロードウェイの主役級俳優。『シカゴ』ビリー・フリン役、リバイバル版『オン・ザ・タウン』ゲイビー役、『ファインディング・ネバーランド』主演バリ役などで観客を魅了。タップの名手であり、名ダンサー。今回も素晴らしいステップで私たちを虜にしてくれそうだ。

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左からアリス・リプリー、ロベール・マリアン、ダニエル・ウィリアムソン、アダム・カプラン、トニー・ヤズベック

互いの声を合わせてリハーサルした後、キャスト5名にインタビューしました。

――今回、自身が歌うナンバーから、ぜひ聴いてほしい一曲を教えてください。

アリス 『コーラスライン』の「愛した日々に悔いはない」です。私の十八番の歌ですが、アメリカでは歌う機会がなく、絶対にキャスティングされない役でもあるので、日本で歌えて嬉しいです。あのオーケストラの音色を聴いたら、楽しみで仕方ないわ!『コーラスライン』は最初に恋した作品で、出演したことはないけど、歌も作品も大好き。特にこの歌は私にとって大切なんです。もし『コーラスライン』に出るならどの役か?演出家のザックかな(笑)。ダンサーとして出ることもできるけど、私はトニーみたいなザ・ダンサーじゃないしね。

ダニエル 『ドリームガールズ』の「アイ・アム・チェンジング」。私はこの役を演じる機会はないでしょう。エフィを演じるには、もっと太らなきゃ(笑)。個人的にこの歌にはとても通じるところがあって。人生で自分が何者か、他の人に自分がどう見られているか、気にしていた時期もあったわ。何をやるにしても批判されがちな仕事でもあるし。そんな時、自分に自信を持つことは大事だと教えてもらった曲です。

トニー 「雨に歌えば」ですね。ジーン・ケリーへの敬意を込めて。彼へのオマージュでありつつ、自分独自のステップを入れて構成しました。全く新しいパフォーマンスになっているよ。

アダム 『ウエスト・サイド・ストーリー』は僕が6歳の時、父に連れて行ってもらった初めてのミュージカル。俳優になろうと決めた特別な作品です。トニー役を演じるのは僕の夢。オーケストラの伴奏で「マリア」を歌えることがとても嬉しい。一生に一回はトニーを演じたいと思っているけど、今は全くの新作を作ることに興味があって...。

トニー アダムは、あと15年はトニーやれるよ!

アダム (笑)。『ブロンクス物語』は17歳の役を演じていたし。

ロベール 「蜘蛛女のキス」は1996年に『ブロードウェイ・モントリオール』というカナダで開催した自分のコンサートで歌って以来。今日、23年ぶりにオーケストラと合わせたよ(笑)。いい思い出が詰まった曲です。

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2016年に上演されたブロードウェイ版は、翌年のトニー賞で最多12部門ノミネート。
大きな話題となったミュージカル『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』が、日本初上陸を果たします。

その稽古場レポート、後半です!
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前回は、その特殊でスペシャルな劇場構造の紹介に終始してしまいましたので、今回は物語の中身についてお伝えします。comet1812_2_02_2599.JPG

★稽古場レポートPart1はコチラ
 

  
物語はロシアの文豪トルストイの傑作『戦争と平和』が原作。
ロシア文学なんて難しそう、理解できるかな......、そうお思いの方もいるのでは。
確かに、物語は簡単とはいえないし、ロシアの人名は長いし慣れない!

......でも、このミュージカルを作ったのはブロードウェイ、アメリカです。
おそらくアメリカ人たちも、我々日本人の大半が抱く思いと同様に、「ロシア文学って難しそう」「ロシアの人名、全然覚えられない!」と思っているのではないでしょうか。

冒頭1曲目はまさにそんなナンバー。
「あらすじを理解したかったら売店でプログラムを売っているよ」
「ロシア人、名前が9個もあるもんね」といった内容。
なんだか安心します。

そしてもう少し進むと、そのロシア的名前を羅列するような楽曲もあります。
つまりこのミュージカルの作者は、ロシア文学ってヤヤコシイよね、ロシア人の名前ってこんな長いんだよ(笑っちゃうよね、だからそこまで覚えなくてもいいよ)......と暗に言っている......のでは、ないでしょうか。


とはいえ、あらすじをざっくり覚えてから観る方が、理解しやすいのは事実です。
ということで、今回のレポートでは登場人物とその関係性などもご紹介していきましょう。

<登場人物相関図(公式サイトより)>
※クリックで大きくなりますstory_zu_l.jpg

 
舞台背景は、19世紀初頭モスクワ。ナポレオン戦争(フランスの皇帝ナポレオンがロシアに侵略してきた)の時代です。原作ではなんと559人のキャラクターが登場する群像劇ですが、このミュージカルでは、その中の一部分(全4巻中、2巻の一部)を描いています。

井上芳雄さん扮する主人公ピエールは、伯爵の私生児。
父の財産を継いで大金持ちになっていますが、育ちは暗い。
そして今風に言えば「ひきこもり」的なところがあるようで。
井上さん、いつものプリンスオーラは消して、ちょっとモサい男性になってます!
劇中では「リッチな変人」「猫背で寂しそう」と歌われていました。そして「いい人」とも。comet1812_2_12_2638.JPGcomet1812_2_11_2783.JPG

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2016年に上演されたブロードウェイ版は、翌年のトニー賞で最多12部門ノミネート。
大きな話題となったミュージカル『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』が、日本初上陸を果たします。
出演は、井上芳雄生田絵梨花ほか。comet1812__2593.JPG

物語は、ロシアの文豪トルストイの傑作『戦争と平和』が原作です。

......と聞くと、ちょと難しめな、お堅いお芝居だと思ってしまいそうですが、実は正反対。

ブロードウェイ版(及びオリジナルのオフ・ブロードウェイ版)では、むしろ「革新的」な面こそが賞賛された作品です。

大きな特徴としては、その劇場構造。
ブロードウェイ版、オフ・ブロードウェイ版では、一般的な劇場、つまりプロセニアム・アーチをはさんで舞台と客席が対面する形の劇場ではなく、客席の間を縫うようにアクティングエリアが作られ、そこで俳優たちが演技をするというものでした。
近年増えてきている、観客があたかも作品内に取り込まれるように感じる「イマーシブ・シアター」という形式です。

そして日本版では、そんな「イマーシブ(没入)」な体験の中にも、ストーリーの奥深さ、文芸作品ならではの感動が伝わるミュージカルになりそう!


......ということで、前置きが長くなりましたが、『ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812』、稽古場を取材してきました!

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■『レベッカ』特別連載vol.6■
 
 

『エリザベート』『モーツァルト!』『レディ・ベス』『マリー・アントワネット』で知られるミヒャエル・クンツェ(脚本・歌詞)&シルヴェスター・リーヴァイ(音楽・編曲)のゴールデンコンビが手掛けたミュージカル『レベッカ』 が、現在8年ぶりに上演中です。

▽ 山口祐一郎、大塚千弘REBECCA2018_06_01_29B_0309ohtsuka.jpg
▽ 左から大塚大塚、保坂知寿REBECCA2018_06_02_29A_0539hosaka.JPG


物語は、ヒロインの「わたし」がイギリスの大金持ちである上流紳士のマキシムと恋に落ち結婚するも、彼の所有する広大な屋敷 "マンダレイ" に色濃く落ちる前妻・レベッカの影に追い詰められていき......というもの。
アルフレッド・ヒッチコック監督映画でも知られる名作ですが、このミュージカルではサスペンスフルな展開に、巨匠リーヴァイ氏の流麗な楽曲がマッチし、独特の世界を生み出しています。

これまでもキャストインタビュー、稽古場レポートなどで本作品をご紹介しているげきぴあ、今回はフランク・クロウリー役の石川禅さん、ジャック・ファヴェル役の吉野圭吾さんのインタビューをお届けします。

2008年の初演、2010年の再演でも同じ役を演じているおふたりならではの深い役の解釈や、2018-19年版の見どころなどをじっくりお話くださっています!

 

◆ 石川禅×吉野圭吾 INTERVIEW ◆

▽ フランク役、石川禅REBECCA2018_06_11_29A_0031.jpg
▽ ファヴェル役、吉野圭吾REBECCA2018_06_12_29B_0350.jpg

● 初演から10年経ちました

  
―― 初演が2008年。再演を経て三度目の『レベッカ』ですが、おふたりは10年前の初演にも出演されているオリジナルキャストです。

石川「初演、10年前だよ......、若かったよね、ふたりとも(笑)。でも、10年経った感じがしないよね?」

吉野「そうですね......10年かぁ......。でも今回、僕はファヴェルをとても自然にやれている気がします。彼は自分の欲のためにガンガン行く男なのですが、今までは年上の方を相手に若造が頑張ってるってところがちょっとあった。でも今回その感覚があまりない。やっとファヴェルをやれる年になったのかな、と思っています」

石川「圭吾ちゃんの芝居を見ていても思うけど、やっぱりみんな、大人になっていますよね。今回、すごく大人の雰囲気を感じます。皆さん10年分の経験を踏まえて新たに挑んでいるから、作品全体が、しっとりと落ち着いている。「......いいじゃない、リアルで」って頷いちゃうような、そんな進化を遂げていますよ」


―― 石川さんがフランク・クロウリー、吉野さんがジャック・ファヴェル。今回の公演が発表になったときにおふたりのお名前があって喜んだファンは多いと思います。

石川「本当ですか(笑)」

吉野「でも祐さん(山口祐一郎)が出るなら、僕らもやりますよね!」

石川「うん。大塚千弘さんや、2010年から参加している涼風真世さんと、ほかにも続投メンバーも多いし、目に映る風景は10年前と同じだよね、みんな平等に年をとっているから(笑)」

吉野「なんというか、みんながそれぞれ10歳大人になって、改めてこの『レベッカ』と対峙すると、ものすごくシンプルになりましたよね。内容も、それから舞台セットとかも」

石川「なりましたねぇ。大変シンプルです」

吉野「レベッカってこれでいいんだ、って感じがする。ドーン!と派手に見せるだけじゃなくて。ミュージカルなんだけど、ストレートプレイっぽい部分もある作品だなって今回、思っています」

石川「初演の時は、(オリジナルである)ウィーン版の絢爛豪華さに対抗するために、あえて日本的な侘びさびの世界で表現する、ってところがあったけど、今回はウィーンとの比較じゃないよ、っていう。作品にシンプルに向き合って、シンプルに研ぎ澄ましたら、こんな美しいやり方があるんだ......っていうのが今回の日本版。美術も演出も、とっても素敵だと思います」

吉野「振付、ステージングも変わって。それもまた、良い方向に作用していますね」
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神秘の聖剣エクスガリバー、これを引き抜いた者は王となるだろう――。神話時代のヨーロッパで生まれた有名なアーサー王伝説を元に紡ぎだす、新たな英雄譚。OSK日本歌劇団の最新作『円卓の騎士』が12月21日、大阪・近鉄アート館で開幕した。

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王の息子として生まれながらも魔法使いマリーンに育てられた青年アーサーが、様々な試練を糧に真の王として覚醒していく様は、明快にして痛快。裏切りや隠された真実といったドラマや、聖剣を手にしたものが実力に関係なく最強になるという構図もゲーム的で面白い。ともすれば子供向けのおとぎ話に終始しそうな題材だが、そこはファンタジーの旗手、作・演出の荻田浩一。子供には痛快なヒーロー物語として、大人には示唆に富んだ奥深い作品として楽しめるよう手腕を発揮する。登場人物が出揃う1幕はテンポよく要点をまとめつつ、台詞では語りきれない役の心情やムードを歌やダンスが補い効果的。2幕では各キャラクターが真価を発揮する見せ場もあり、小気味良いエンタテインメントに仕上がっている。

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「僕はダメなんだ...」と両親の愛を知らず、どこか盲目的に人生を送る青年アーサー。王の証である聖剣エクスガリバーを手にした後も不安げな表情をのぞかせるが、そんな揺れる主人公の心情を、主演の楊琳が澄んだ瞳で繊細かつ雄弁に物語る。なかでも、愛を知り加速度的に感情を解き放っていく2幕での変化は人が変わったよう。抜群の集中力で感情の振れ幅を表現している。ヒロインの王妃グウィネヴィアには舞美りら。アーサーの目を開かせる重要な役どころだ。舞美は登場から光を得たような存在感で場の空気を変えていく。愛嬌たっぷりのヒロインがアーサーと終盤、どんな愛の旅路を辿るのかも見所のひとつ。また、愛ゆえに混乱を招く好敵手ランスロットには翼和希。陽気で逞しい剣士ぶりが甘いマスクによくハマる。そして、アーサーの人生を左右するキーマンとして、魔法使いマーリンと湖の乙女の存在も外せない。マリーン役の愛瀬光は抑えた演技にも威厳を漂わせ、年齢不詳のキャラクターを造形。湖の乙女役の朝香櫻子も確かな表現力が光り、観客をファンタジックな劇世界へと誘う。人ならざるものの佇まいと幻想的な歌声はさすがだ。

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例えば、他国から異なる価値観を持ち込むヒロインや、魔術で生み出された騎士モードレッドには、移民問題や共生が進むAIの存在など、極めて今日的なテーマを深読みすることができる。と同時に「愛とは」「生きるとは」といった普遍的なテーマも届けられ、語り継がれる名作の所以を思わずにはいられない。とりわけ、アーサー王最後の台詞に託された、タイトルにも通じるメッセージは、あまりの純粋さに心洗われる思いだ。本編後にはプチショーも付いてお得感満載。家族での観劇にもぴったりの作品といえそうだ。

公演は12月27日(木)まで大阪・近鉄アート館にて、2019年1月24日(木)から27日(金)まで東京・博品館劇場にて上演。チケット発売中。

取材・文:石橋法子

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注目の若手俳優、木内健人さん&百名ヒロキさんが主演するACT×DANCE『ダブルフラット』の稽古場を取材してきました。
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創世記第四章、いわゆる「カインとアベル」の物語をベースに、兄弟の愛憎を繊細な筆致で、そして多彩なダンスと素敵な音楽で描いた作品。

2017年の初演も話題でしたが、キャストを一新し、待望の再演が今月末に開幕します。

タイトルに「ACT×DANCE」とあるように、身体表現もふんだんに使う作品ですので、主演のふたりをはじめ、5人のキャストは踊りまくり!

少数精鋭のキャストが集中してまっすぐに作品と対峙している、気持ちのよい稽古場でした。
ちなみにダンス公演というわけではなく、オリジナル曲・カバー曲あわせ歌もたくさんありますので、ミュージカルファンにもぜひ注目して欲しい作品です!


舞台には、白い積み木のような箱がいくつか。
これをキャストが動かし、形を変えることで、シーンが変化していきます。DoubleFlat10_2290.JPG

 

兄・カイ=木内健人さん。
好奇心旺盛で、目に映るものすべてが不思議でならないピュアな気持ちを持っています。
兄は弟に「なぜなぞ」という問題を出すのが日課のようです。
演じるのは、近年めきめきとミュージカル界でも注目度急上昇中の木内さん。
『グランドホテル』『パジャマゲーム』『タイタニック』とトム・サザーランド作品常連、ほかにも『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』『グレート・ギャツビー』などの話題作に次々と出演。実力の証!
しかし、こんなに踊る木内さんを見られるのも、珍しいと思います!

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弟・ベル=百名ヒロキさん。
ひたすらピュアで、まるで天使のようなベル。そしてカイのことが大好きなベル。
百名さんも『マタ・ハリ』、『タイタニック』をはじめ、ミュージカル、ストレートプレイと話題作で鮮烈な印象を残す注目株。
イノセントなベルは百名さんにピッタリです。DoubleFlat12_2322.JPG

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■『レベッカ』特別連載vol.5■
 
 

『エリザベート』『モーツァルト!』『レディ・ベス』『マリー・アントワネット』で知られるミヒャエル・クンツェ(脚本・歌詞)&シルヴェスター・リーヴァイ(音楽・編曲)のゴールデンコンビが手掛けたミュージカル『レベッカ』 が8年ぶりに上演されます。

物語は、ヒロインの「わたし」がイギリスの大金持ちである上流紳士のマキシムと恋に落ち結婚するも、彼の所有する広大な屋敷 "マンダレイ" に色濃く落ちる前妻・レベッカの影に追い詰められていき......というもの。
アルフレッド・ヒッチコック監督映画でも知られる名作ですが、このミュージカルではサスペンスフルな展開に、巨匠リーヴァイ氏の流麗な楽曲がマッチし、独特の世界を生み出しています。

主人公である大富豪、マキシム・ド・ウィンターを演じるのは、初演から変わらず、山口祐一郎

「わたし」を優しく包み込むようでいて、謎めいたところもある上流紳士のマキシム。
8年ぶりにマキシム役に挑む、山口さんにお話を伺いました。
 

◆ 山口祐一郎 INTERVIEW ◆

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―― 8年ぶりの『レベッカ』です。ずいぶん久しぶりの上演ですね。

「本当に光栄なことだと思います。よく生きてこの日を迎えることが出来ました、という感じでしょうか(笑)。また皆さんとこの『レベッカ』という作品を通じて、劇場空間で、時をともに過ごせる。それは一体どんなことが起こるんだろう、そういう思いでいます」


―― 日本初演は2008年4月。シアタークリエのオープニングシリーズでした。何か思い出深いことはありますか?

「人の鼓動をマイクを通じて聴いた......という、生まれて初めての体験をしました。どなたのかは、申し上げられませんが」


―― それは......何らかの効果ということではなく?

「いえいえ、偶然の産物です。でもサスペンスなので、それもアリかもしれません。その時は、マイクって人の鼓動まで拾うんだな、と思ったのですが。今考えるとその心臓の音が、この作品に命を吹き込む何かの合図だったのかもしれません」
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■『レベッカ』特別連載vol.4■
 
 

『エリザベート』『モーツァルト!』『レディ・ベス』『マリー・アントワネット』で知られるミヒャエル・クンツェ(脚本・歌詞)&シルヴェスター・リーヴァイ(音楽・編曲)のゴールデンコンビが手掛けたミュージカル『レベッカ』 が8年ぶりに上演されます。

物語は、ヒロインの「わたし」がイギリスの大金持ちである上流紳士のマキシムと恋に落ち結婚するも、彼の所有する広大な屋敷 "マンダレイ" に色濃く落ちる前妻・レベッカの影に追い詰められていき......というもの。
アルフレッド・ヒッチコック監督映画でも知られる名作ですが、このミュージカルではサスペンスフルな展開に、巨匠リーヴァイ氏の流麗な楽曲がマッチし、独特の世界を生み出しています。

これまでも桜井玲香さん、保坂知寿さん、平野綾さんのインタビューを掲載してきた当連載ですが、今回は稽古場レポートをお届けします!

▽ 左から 山口祐一郎、大塚千弘
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◆ 稽古場レポート ◆

 
稽古場に伺ったのは11月上旬の某日。
まだ初日まで20日以上あるタイミングのため、脚本の理解をキャストみんなで共有したり、ステージングをひとつひとつ確認したりという段階で、いわば作品の土台を作っている最中......というところか。

この日、まず最初にあたっていたのは、2幕後半・マンダレイの「書斎」のシーン

『レベッカ』という作品は、山口祐一郎扮するマキシム・ド・ウィンターの前妻・レベッカの死の謎が全編を覆っており、そもそもその死は事故死とされていたが、物語後半、レベッカのヨットが発見されたことで、話は大きく舵を切る。マキシムは「レベッカの事故死を再調査する予備審問」に召集され、そこで、レベッカの死の真相に迫る重大な事実が発覚する。

事故死でないとしたら、自殺か殺人か。
殺人だとしたら、誰が犯人か。


▽ 左から 山口、平野綾REBECCA04_31_0599.JPG

▽ 左から 山口、桜井玲香REBECCA04_32_0656.JPG

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