【ダンス オブ ヴァンパイア 2019 #5】
ロマン・ポランスキー監督映画『吸血鬼』をもとに、『エリザベート』の脚本家であるミヒャエル・クンツェが脚本・歌詞を手掛けたミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』。
吸血鬼のクロロック伯爵と、ヴァンパイア研究の権威・アブロンシウス教授の対決を軸に、一風変わった登場人物が入り乱れ、笑いと恐怖(?)の渦の中、熱狂のフィナーレへとなだれこむ......。
日本でも2006年の初演以来、観る者をとりこにし、劇場を熱く賑わせてきました本作が今年、4年ぶりに上演されます。
開幕が間近に迫った2019年版『ダンス オブ ヴァンパイア』稽古場レポートの第3弾です!
宿屋の娘・サラと教授の助手アルフレート、若いふたりが恋に落ちたかな? というドキドキニヤニヤのシーンを経て、山口祐一郎さん扮する吸血鬼のクロロック伯爵が登場します。
山口さんはもうさすがに慣れたものという感じで、しょっぱなから何の違和感なく「伯爵登場!」でした......。
伯爵に魅入られ、外の世界への憧れが浮かんでくるWサラの表情も自然です。
サラ=神田沙也加さん
サラ=桜井玲香さん
まだセットのない稽古場で、部屋の柱の影から登場するところなども、山口さんさすが...!です。
一方で人間たちは、「吸血鬼が出た!」と一気に大騒ぎに。
十字架をかざす母レベッカ=阿知波悟美さん。
父シャガール=コング桑田さんは「またお風呂に入ったのか!」と娘を叱ります。
え、いま気にするところ、そっち!?
......というようなことが面白くもあり、人間ってそういうところあるよなぁ、と思ったり。
このあとのサラのお尻を叩くシーンは、何度も皆さんがやっていたところでもあります。
音楽にあわせてやるので、なかなかタイミングが難しそう。
普通(?)の人々がそんなパニック状態になっている中、我関せずわが道を行くのがアブロンシウス教授=石川禅さん。
そもそも教授は吸血鬼研究のためにやってきたので、「吸血鬼が出た!」となれば、そりゃそうではあるのですが。
「何かが腐ったような臭い!」と周囲を調べたり、水質検査してみたり、記録したり。
教授とアルフレート君のコンビネーションも、『ダンス オブ ヴァンパイア』の見どころのひとつです!
お風呂を真ん中に、どっちから回りこんで......というような動線を確認している石川教授とWアルフレート。
石川教授&相葉裕樹さんアルフレート
石川教授&東啓介さんアルフレート
2019年版は、どんな師弟コンビになるのかとっても楽しみですが、取り急ぎ、教授のうしろをキョドりながらひょこひょこついて行く姿が、とってもおふたりともアルフレートらしかった!というご報告を記しておきます。
石川さん、アルフレートに指示を出すシーンで別のセリフを言ってしまい、一気に稽古場が沸いちゃいました(笑)。
いや、そこまでの稽古でずーっとセットで寝ていた(待機していた)教授、やっとの登板でしたからね......どうやら前回までのセリフが口をついて出てしまったようです。
そうこうしている間に、ダンサーさんたちがウォームアップを始めています。
稽古場レポート、なんとまだ続きます!
今日のオマケショット=石川アブロンシウス教授!
取材・文・撮影:平野祥恵(ぴあ)
【2019年版バックナンバー】
#1 サラ役 桜井玲香インタビュー
#2 アルフレート役 相葉裕樹&東啓介インタビュー
#3 稽古場レポート Part1
#4 稽古場レポート Part2
【公演情報】
11月5日(火)~27日(水) 帝国劇場(東京)
12月15日(日)~21日(土) 御園座(愛知)
1月1日(水・祝)~7日(火) 博多座(福岡)
1月13日(月・祝)~20日(月) 梅田芸術劇場メインホール(大阪)