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2020年1月、シアタークリエで上演される『シャボン玉とんだ 宇宙(ソラ)までとんだ』
もともとは「音楽座ミュージカル」がその旗揚げ作品として1988年に初演した作品です。

いま現在活躍するミュージカル俳優の多くが影響を受けた名作『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』はどんな経緯で誕生したのか。
音楽座ミュージカル チーフプロデューサーの石川聖子さんにお話を伺いました。
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●『シャボン玉~』誕生秘話
 
―― 最初に『シャボン玉~』を創ることになった経緯を教えてください。音楽座ミュージカルさんの、旗揚げ作品ですよね。

石川「劇団音楽座という、桐朋学園の演劇科の卒業生で作った劇団があり、彼らが株式会社サマデイを経営していた前代表(故・相川レイ子氏)のところにスポンサードを依頼してきたのが始まりです。前代表自身は事業家で、当初は作品には口出ししませんでした。でも1987年に主要メンバーの大半が抜け、劇団がガタガタになる事件が起こった。その時に相川が残ったメンバーを集め、「これからは自分が創りたい作品を、自分のやり方で創る。それに賛同するのなら残ってください」と話したら、メンバーは全員、一緒にやりたいと言った。そこから始まったのが"音楽座ミュージカル"なんです」
 
 
―― ちなみに石川さんはいつから音楽座ミュージカルに?

石川「前代表がサマデイグループを起業(1979年)したときから一緒にいました。劇団を引き取るという話が出た時に、一番反対したのが、私(笑)」
 
 
―― そうなんですね。そしてそんな波乱万丈の出発だった音楽座ミュージカルが旗揚げ作に『シャボン玉~』をやることにしたのは。

石川「その時にすでに翌年・1988年5月に(もともとの劇団音楽座で)何かやるつもりで本多劇場を押さえてあったんです。何をやりましょうか、となり、筒井広志さんの小説『アルファ・ケンタウリからの客』はどうかという提案があった。劇団員のひとりがだいたいの粗書きを持ってきて.....あの、前代表って変わった人で、ちゃんと読まないんですよ(笑)。パラパラっと最初と最後に目を通しただけで「これでいいわ、これでいきましょう」って」
 
 
―― 何かピンと来るものがあったのでしょうね。

石川「ただ、その時の粗書きは、今の脚本に100分の1も残っていないと思います(笑)。私、その時まで、代表が脚本や演出の才能があんなにある人だって知らなかったんです。いろいろな事業をやる人で、絵画・映画・哲学・物理学に造詣が深い人ではあったのですが、『シャボン玉~』から始まって、こんなに一連の作品を創り上げる才能がある人だって長年一緒にいたのに知りませんでした。音楽座ミュージカル12作品には、相川の強烈な哲学が流れています。脚本から演出から何から何まで、すべてにすごいセンスがあった。相川は物語の枠組みを使って、自分の思いを作品に入れたい、と言っていました」
 
 
―― ご自分の思い、ですか。

石川「相川は自分が生きていく上で必要なものをそこに入れ込んだのだと思います。そばにいて、大きな穴ぼこを抱えているような人だと感じていました。それを埋めるために音楽座ミュージカルを創ったのかなと。こういう風に生きれば自分も生きていけるんだって、自分を励ますために創った作品群。それが、観る方の共感を生んだのではないかなと思います」
 
 
―― 音楽座さんの作品群に登場するキャラクターは、皆、一生懸命生きていますね。

石川「はい、ご覧になっている方はおわかりかと思いますが、いろいろな手法を使っていろいろな題材をやっていながら、言っていることは常に同じ。けっして立派な人が出てくるわけではない。私たちと同じように問題を抱え、過去や葛藤と闘い、傲慢さや卑怯さもあり。弱い心を持つ人間が、いったいどうやったらちゃんと生きられるんだろうということを、作品に仮託し、歌とダンスという抽象性の高い手法で、説明ではなく感じてもらう...というものです」
 
 
―― 『シャボン玉~』初演時の現場はどんな感じだったのでしょう


石川「前代表が「演出に横山(由和)さんを呼びましょう」と言い出して、彼は(もともとの劇団音楽座から)去っていたメンバーのひとりですから、劇団員たちは怒りましたよ(笑)。結局代表の意向でお迎えしたんですが、現場にはものすごい葛藤と憎しみが渦巻いていましたね(笑)。大混沌の中で生まれた作品なんです。そういう意味ではエネルギーがあったかもしれませんが、けっして、美しい枠組みの中で出来た美しい物語ではないんです(笑)」

▽音楽座ミュージカル『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』より 土居裕子、佐藤伸行saboon1 .jpg

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日本オリジナルミュージカルの金字塔『シャボン玉とんだ 宇宙(ソラ)までとんだ』が2020年1月に上演されます。
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1980年代から数々のオリジナルミュージカルを発信している「音楽座ミュージカル」
『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』はその旗揚げ作品として1988年に初演、その後も幾度となく上演を重ねている名作中の名作。

子どもの頃、思春期の頃に観たというミュージカルファンも多いと思いますし、
現在活躍中のミュージカル俳優の中にも、『シャボン玉~』を観たことがきっかけでその道に進んだ、と公言する人も少なくありません。
日本ミュージカル界のDNAに刻まれている、そんな作品なのです。

ミュージカルというジャンルが大きな盛り上がりをみせている近年、良質な海外産の輸入もいいけれど、日本オリジナル作品を生み出したい! という機運も高まっています。
昭和63年に初演され、いまなお愛されている『シャボン玉~』こそ、日本オリジナルミュージカルの原点のひとつであるのかもしれません

その、昭和から続く名作が令和の時代に、新たなプロダクションで上演されます!
しかも、ミュージカル界きっての大スター井上芳雄が主演。
さらに初演でヒロイン・佳代を演じていた『シャボン玉』の代名詞たる土居裕子をはじめ、畠中洋吉野圭吾、濱田めぐみといったかつて音楽座で本作に出演していたレジェンドキャストも出演!
...という、新しい世代も喜び、オールドファンは感涙する超豪華キャストです!

大注目の新生『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』の稽古場を取材しました。
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物語は、筒井広志による小説『アルファ・ケンタウリからの客』が原作。
作曲家を志すちょっと頼りない青年・悠介と、スリで生計を立てている少女・佳代というふたりを主人公に、宇宙規模の壮大な視点で描かれていくSFであり、愛をいつくしむ普遍的なラブストーリーでもあります。
宇宙人が登場するあたり、80-90年代の小劇場らしいファンタジックさも。

作曲家志望の青年・三浦悠介=井上芳雄さん
ミュージカル界が誇るプリンスオブプリンスが、頼りないユーアンちゃん!? どうなるんだろう!
...と思いきや、いい感じに人の良さそうで、でも愛情深そうな青年になっています!さすが。
井上さんもこの作品について「舞台中継を録画したビデオは何度も何度も見ました。どの曲も歌えるくらいです」というコメントを発表しています。sabon1-11IMG_0766.JPG

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劇団四季が上演しているミュージカル『ライオンキング』が12月20日、日本初演から21周年を迎えた。1998年12月20日に旧四季劇場[春]のこけら落とし公演として開幕以来、東京では日本演劇史上初の無期限ロングランを継続中(現在は四季劇場[夏]にて上演中)。観客動員数はのべ1260万人を超えるというから、日本人の約10人にひとりは観劇している計算になる。
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作品はアフリカのサバンナを舞台にした、ライオンの子シンバの成長物語。"生命の連環"という深遠なテーマを内包する壮大なストーリーが、インドネシアの影絵や日本の歌舞伎・文楽などアジアの伝統芸能要素を盛り込んだ美術、アフリカンビートが力強い印象を残す楽曲で描かれていく。目にも耳にも刺さる独創的なミュージカルで、世代問わず幅広い層に受け入れられている、まさに"ミュージカルの王者"だ。
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屋良朝幸主演ミュージカル『ロカビリー☆ジャック』 が現在シアタークリエにて好評上演中です。
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ロカビリーに魅せられた売れない歌手ジャック(屋良)が、スターになることと引換えに悪魔と契約を交わす、いわゆる "クロスロードの伝説" を彷彿とさせる内容から、物語は意外な方向へ...!?
若者たちの成功への夢や友情、恋にまつわるドタバタなどがポップに展開していく、明るく楽しいコメディ・ミュージカル。パワフルな登場人物たちに前向きな気持ちをもらえるので、一年の "観劇納め" にも良さそうですよ!!

【『ロカビリー☆ジャック』バックナンバー】
# 開幕レポート
# 平野綾さんインタビュー

 
すでにご観劇された方はご存知かもしれませんが、本作、クリスマスシーズンにもぴったりの内容!
そして本日からはさらにクリスマス気分を盛り上げる《クリスマスウィーク》が開催されます。
クリスマススペシャルカーテンコールでは、クリスマスソング数曲をキャストが歌い継いでいくそうですので、あの人やあの人の美声で歌われるお馴染みのあの曲が聴けるかも...!?

 

《クリスマススペシャルカーテンコール》
12月19日(木)13時/18時
12月20日(金)13時
12月24日(火)13時/18時
12月25日(水)13時


《特製マスキングテーププレゼント》
12月24日(火)13時/18時
12月25日(水)13時

 
舞台写真も到着しましたのでご紹介...。

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日本を代表する作詞家・森雪之丞が作・作詞・楽曲プロデュースを手掛け、岸谷五朗が演出、屋良朝幸が主演するオリジナルミュージカル『ロカビリー☆ジャック』 が12月5日(木)から東京・シアタークリエにて上演されます。

森雪之丞&岸谷五朗&屋良朝幸は、大ヒットした2013・15年『SONG WRITERS』のゴールデントリオ!
さらにテーマ音楽は斉藤和義が手掛け、さかいゆう福田裕彦が作曲に加わる、日本ポップス界も注目の布陣がクリエイターとして名を連ねています。

物語は、ロカビリー音楽をテーマに、スターになるために悪魔と契約をかわすシンガーを中心に描かれる若者たちの青春エンターテインメント。どんでん返しに次ぐどんでん返しで、最後までまったく予想のつかない内容だとか......!
登場するキャラクターも個性豊かで楽しそう。

悪魔と契約しスターになるロカビリー・シンガー、ジャック=屋良朝幸の前に立ちはだかるラスベガスのクラブの女ボス サマンサ・ロッシ役の平野綾さんに作品の魅力を伺ってきました。
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平野綾 INTERVIEW


●「共演経験のある海宝君、昆ちゃん、圭吾さんも、今まで見たことのない表情やお芝居をしています」
 
―― 平野さんは岸谷五朗さんの演出作品に出演されるのは初めてですね。

「はい、初めてです。岸谷さんのお稽古場の噂は聞いていたのですが、毎日マット運動をし、柔軟して......ってところから始まるんです。まず稽古場にマットがあるということにびっくりしたのですが(笑)、それが岸谷さんの稽古場専用のマットなんです。マットに色々な方のサインが書いてあるんですよ」
 
 
―― なんと。平野さんも書きました?

「書きました(笑)。(自分の名前もここに)刻まれた~! って思いました。毎日誰かしらがサインしていくみたいです(笑)。側転したり、でんぐり返しをしたり......こんなことをやるのは学生時代ぶりです。皆さんすごく軽快にこなしていらして、わたし一人、まだ側転が出来ない(苦笑)。今回の作品自体はそれほどアクションが多いわけではないのですが、何かあったときに日ごろから動いていたら対応が出来るというのと、あとは "床と仲良く" と言われました」
 
 
―― いわゆる"ボールと仲良く"みたいな(笑)?

「そんな感じらしいです(笑)」
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【開幕ニュース】
 
森雪之丞(作・作詞・楽曲プロデュース)、岸谷五朗(演出)、屋良朝幸(主演)という、2013・15年に好評を博した『SONG WRITERS』の強力トリオが放つ、新作オリジナルミュージカル『ロカビリー☆ジャック』。ロカビリー音楽を題材に、悪魔と契約することで成功を手にした歌手の、愛と友情の顛末を描いた本作が、いよいよ本日12月5日(木)、東京・シアタークリエで開幕する。初日前日に行われた、熱気あふれるゲネプロの様子をお伝えしよう。

▽ 写真はすべて初日前日の囲み取材より01IMG_0477.JPG


売れないロカビリー歌手のジャック(屋良朝幸)は、彼を慕いマネージャーとなった昔馴染みのビル(海宝直人)とともに田舎からラスベガスに出てくる。だが既にロカビリーは下火、かつジャックの女癖の悪さが災いして、なかなか目が出ない。ついに小さなクラブさえクビになったジャックの前に、悪魔(吉野圭吾)が現れ、ある契約を持ちかける。それは、シンガーとしての成功と引き換えに、やがて彼の中に"愛"が大きく育った時、その愛と命をもらう、というものだった......。

世に伝わる"クロスロード伝説"(早逝のミュージシャン、ロバート・ジョンソンが悪魔と契約して才能を手に入れたという伝説)を彷彿とさせる設定だが、もちろんおどろおどろしさは皆無で、登場人物たちは皆、欠点を抱えつつも憎めない人間らしさに満ちている。その最たるものが、屋良朝幸演じるジャックだろう。女遊びにうつつを抜かす時もあるが、元来人がよく、ビルの境遇を思いやる優しさや、愛した女性ルーシーの葛藤を受け止める大きさを持ち合わせた、魅力的な男性。屋良の、キュートかつ一本気な個性が大いに生きた配役だ。

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2016年に日本初演され、その年の演劇賞を総なめし、2018年に再演されたミュージカル『ジャージー・ボーイズ』

2018年公演大千秋楽からちょうど1年たった今年11月11日、
『ミュージカル ジャージー・ボーイズ 2018年キャスト ハイライト・ライヴ録音盤』が発売になりました。
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当日は、発売を記念し発売初日イベントが開催され、先行予約をしたお客さまの中から抽選で選ばれた200名に、イベント限定の先行特典がキャストである中川晃教さん、中河内雅貴さん、福井晶一さんから手渡されました。
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CDリリースの発表があったのが、大千秋楽の11月11日。首を長くして待っていたファンの方も多いことと思います...!

日本版キャストCD発売も発表された、大千秋楽カーテンコールレポート

このイベントと、これに先立って行われた囲み取材の模様をお送りします。
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★『ジャージー・ボーイズ』については、こちらのアーカイブからどうぞ!

中川晃教×中河内雅貴×福井晶一 囲み取材◆

 
●ライブの魅力がありながら、いい音質で聴いていただけるクオリティの高さのあるCDになりました(中川)
 
―― まずは出来上がったCDの感想を。

中川「ライブレコーディングとはちょっと思えないくらい音が良くて、「本番に撮ってたんだって!?」いうくらいのクオリティ。そしてミュージカルの醍醐味である生バンドで、あたりまえのことなのですが僕たちも生歌唱、そのライブ感のある瞬間が収められています。ライブ感の魅力がありながら、いい音質で聴いていただけるクオリティの高さを感じました」
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中河内「本当にこのCDが出来たことをとても嬉しく思います。CDを聴いただけでミュージカルを思い出せる、作品に入っていける。スタッフさんは(音楽やセリフを)抜粋するのに苦労があったんだろうなと伺えますが、でもすごく素敵なところを残してくださったのが嬉しかったです。また、この素敵な歌声がいつでも聴ける状況を皆さんにお届けできるというのが幸せだなととても感じています」
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福井「まずは(発売の発表から)1年お待たせしてしまったのは、お客さまにとって長かっただろうと思うのですが、待っていただいた分いいものが出来たんじゃないかなと思います。僕たちも本当にアッキー(中川)の素晴らしい声をCDという形で残せたのがすごく嬉しいし、そこに一緒に携われたのも嬉しい......『ジャージー・ボーイズ』はハーモニーが一番ですので。また、曲だけでなくセリフも入っているというのが、ただ音楽を楽しむだけじゃなく本番の臨場感を一緒に体感できる。観ていない方でもひとつの作品として楽しめるCDになっているなと思います。僕は聴いていて当時のことを全部思い出しちゃって、色々なところでうるっときちゃった(笑)。お客さまもきっと同じように楽しんでいただけるんじゃないかなと思ってます」
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ここで中川さんと中河内さんが「(福井さんの声が)いい声...」「ヒーリングボイスみたい...」とつぶやく一幕が(笑)。

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■『ビッグ・フィッシュ』2019 vol.7■


ティム・バートンの傑作映画をもとにしたミュージカル『ビッグ・フィッシュ』
多くの人々に愛された感動作の再演が現在好評上演中です。

父と息子の和解、家族の愛
という普遍的なテーマを、ファンタジックな世界観の中で描いていく物語で、日本では2017年に初演。
今年は《12 chairs version》と冠し、少数精鋭12人で上演する新バージョンになりますが、主人公のエドワード・ブルーム役の川平慈英さん以下、なんと初演の主要メンバーが全員続投という奇跡の再演が実現した、というのは既報のとおり。

初演よりキャストの人数は少なくなりましたが、だからこそ家族の物語がいっそう濃密になり、より心に刺さる舞台になった、と再演版も大きな評判を呼んでいます。

父と息子だけでなく、母と息子の関係もまた、深くなりました。

今回の更新は、エドワードの息子のウィル=浦井健治さんと、エドワードの妻サンドラ=霧矢大夢さん母と息子コンビインタビューです!
東京公演も終盤に差し掛かった某日、本番後にお話を伺ってきました。
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★インタビュー中、物語の展開や、おふたりの演じる役柄について触れています。舞台を未見の方はご注意ください。
 

●ストーリー●
自分の体験をワクワクするような冒険譚にでっちあげて語る父・エドワード。
少年時代に"沼の魔女"から、自分の死期を予言された話。
故郷の洞窟に住んでいた巨人・カールとの友情。
サーカスで最愛の女性・サンドラと出会い、彼女の情報ほしさに団長のエイモスのもとで働いた話。
...幼い頃は、父の語る冒険譚が大好きだったけれど、成長して父の大げさな話に飽き飽きしている息子・ウィルとエドワードの間には、いつしか溝ができてしまっています。
しかし父が病に倒れたことから、ウィルは"父の話の真実"を知りたいと強く思うようになって...。

 

浦井健治×霧矢大夢 INTERVIEW ◆

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●父親と息子だけでなく、母親と息子の関係もグッと来ます


――『ビッグ・フィッシュ』は父と息子の葛藤と和解が軸に描かれていますが、特にこの再演では妻サンドラ、新しく家族になるお嫁さんのジョセフィーンも含めブルーム家の "家族" の物語、というところが色濃くなったな、と思いました。母子の関係性も、さらにグッと来ます。

霧矢「サンドラの曲が変わって(1幕中盤で歌われる『彼の中の魔法』)、私も今回、すごくウィルと向き合っているなと感じています。あと今回私は、ウィルが "お母さんっ子" になった気がします(笑)」

浦井「そうなんですよ。僕自身、慈英さんと霧矢さんを尊敬していて、ふたりが"おとん・おかん"って感じがすごくするんです。本当は "お兄ちゃん・お姉ちゃん" なので恐縮なのですが」

霧矢「いえいえ。健ちゃん(浦井)は息子としての甘えが良い意味で出ているよね。私がツボなシーンは、その『彼の中の魔法』を歌う前、ウィルが『知らない人(Stranger)』を素晴らしく歌い上げた後に、かかってきた電話に「あ、母さん?」って言う声(笑)」

浦井「アハハハハ! 細かいよ~(笑)」
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霧矢「すごく優しい声で、あれがキュンとくる。いや、自分が母に対して「(少しぶっきらぼうに)もしもし、何?」って言ったりしているので......それは母と娘の関係だからちょっと違うというのもあるのですが。でも母親に対して照れてぶっきらぼうになる息子もいるじゃない? そうじゃなくウィルはとても優しく「母さん?」って言う。この子、優しい子だわぁ、すごい母さんのこと大事にしてくれてる子やなぁ、って」

浦井「全力でお母さんを愛してますから。僕はそのガレージのシーンの霧矢さんの背中! 霧矢さんってダンスもトップレベルの人で "踊れる人の体型" なんです。若かりし母親のシーンの背中はすっとしているんですが、ウィルが結婚する年になった時のサンドラになると、姿勢のポジションを変えていらっしゃるんですよ。ちょっと、寂しい感じを出す。その時の背中に本気で「あぁ、母さん、小さくなったなぁ」って思うし、そう僕に思わせる技術を持っていらっしゃる。それを存分に利用させてもらってウィルとしてやっています」

霧矢「...いやいや(照れる)。でも再演であのシーンの曲が変わって、言っている内容はそんなに変わらないのですが、サンドラの苦悩、哀しみも出せるようになりました。エドワードがもうすぐいなくなるしウィルも遠くにいる、しかもふたりがもめている...という悲しさを出せる瞬間です」

浦井「あと、一番泣けるのが霧矢さんのソロ『屋根はいらない』なんです。あれはねぇ、泣く! 歌詞も、描かれているメッセージも素晴らしいですよね。この夫婦、素敵だなって思う。稽古場で一度霧矢さんが、これは泣くと歌えない、でもどうしても(泣いちゃって)ダメだ......って時があったんです。嗚咽に近い感じで声を詰まらせながら歌っているのを見てたら、僕はもらい泣きしていました」

霧矢「そうなんですよね。初演の時にも稽古場で一回、歌えなくなってしまった時があって、これはアカンわと心を鬼にしてやって、初演はちゃんと千秋楽まで乗り越えたんです。そして、再演の稽古が始まって、久しぶりやな......よしよし、きたきた......って(初演の心を鬼にした感覚を思い出しながら)やっていたのですが。慈英さんの身の委ね方などが、やっぱり再演だとまた変わっていて」

浦井「あのシーン、慈英さんも素晴らしいんですよ、本当に」

霧矢「しかもその前のシーンが変わったじゃない?(西部劇風の『Showdown』から再演では『二人の間の川』に)エドワードとウィルがお互いをなじりあい、私とジョセフィーンの苦悩も描かれ、エドワードがもうボロボロになっているんですよ。自分もそういうエドワードを守ってあげなければいけない、強くいなければいけないという気持ちがあるのですが、稽古中にヒュッとそのタガが外れて、一度歌えなくなってしまいました。......でも! そこで自分の感情の満タンがここだってわかったので、そこからは泣かずに歌えています(笑)」

浦井「でもそこまで入り込めるって、本当に尊敬します」

霧矢「いやいや、涙を流しながら綺麗に歌える方とかいらっしゃいますし、私もそれが出来たらいいのですが、出来ないから」

浦井「本物の感情には敵わないですよ! すごい素敵だと思う」
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―― 浦井さんも、ウィルが終盤に歌う『次のこと』。観客としてはあそこは号泣ポイントで、プロの方に失礼ですが、よく泣かずに歌えるなといつも思います。

浦井「あそこのシーン、僕も実は稽古場では泣いてしまって。いまも......でも今では、一番楽しいシーンにもなりました」

霧矢「うん! すごいよね、健ちゃん。私もたまに袖から見ているのですが、最後の歌い上げなんか、どこのロック歌手さんかってくらい(笑)。この物語の中で、エドワードが "動" だとしたらウィルは "静"。終始客観的で冷めたポジションにいる。そのウィルが、飛び跳ねながら歌っているのは、見ていても楽しいし、エドワードの思いを受け継いでいるのがよくわかる」

浦井「また、そのあとに続く慈英さんのソロである『終わり方』の中で、カール(深水元基)、キャロウェイ(ROLLY)、ドンとザッキー(藤井隆&東山光明)、魔女(JKim)と出てくるんですが、みんなが最高の笑顔で、こんなに優しい目をするんだ......っていうほど素敵な眼差しをエドワードに向けているんですよ。それに対して慈英さんも「クー!」って顔して(笑)。涙は止めどなく溢れてくるんですが、なぜか明るい気持ちになるんです。毎回終わると幸せな、ふわふわした感覚で、不思議な奇跡を見ているような感じなんです。白井(晃)さんの演出がとにかく僕の心に刺さるんですよ」
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平間壮一主演のColoring Musical『Indigo Tomato』 の再演が現在、いわき公演を皮切りに全国で上演中です。
昨年初演され、好評を博した小林香 作・演出のオリジナルミュージカル
開幕レポートも先日お届けしていますが、独自取材の公演レポートも掲載します!
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物語は自閉症スペクトラムなどの障害がある一方で、数学や記憶に突出した才能を持つサヴァン症候群の青年タカシが主人公。
その才能に目をつけたテレビマンにクイズ番組への出演を誘われたことをきっかけに、タカシが一歩踏み出し、また彼を取り巻く人々にも少しの変化が生まれていくさまを、優しく描いていく作品です。

革命や戦いといったドラマチックな出来事はおこりませんが、日常にあるありふれたものが持つきらめきに改めて気付かせてくれるような、そんな素敵なミュージカル
たった5人のキャストが存分にその魅力を発揮し、オリジナルの美しい楽曲(特に中盤の『青い星座』は名曲!)もとても印象的です。

主人公タカシ=平間壮一さん は、初演時もその熱演が絶賛されていましたが、今回はさらに自然に、タカシ君が"そこ"にいます。
タカシは自閉症スペクトラムで、毎日きまった行動を繰り返すことに安心をする。突発的なことが苦手。そして数学の天才、共感覚の持ち主。
自分の世界に閉じこもりがちだった彼ですが、家族を思う気持ちから、一歩社会に踏み出すことを決意します。
好きなものは、トマトジュース。
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小林香が作・演出を手掛け、昨年誕生したColoring Musical『Indigo Tomato』 の再演が現在、いわき公演を皮切りに全国で上演中です。出演は平間壮一、長江崚行大山真志川久保拓司(Wキャスト)、安藤聖剣幸彩吹真央(Wキャスト)。

物語は自閉症スペクトラムなどの障害がある一方で、数学や記憶に突出した才能を持つサヴァン症候群の青年タカシが、弟マモルや、出会った人々との関りあいのなかで少しずつ自分の殻を破っていく...というもの。タカシだけでなく、彼を取り巻く人々にもあたたかな変化が表れてくるさまを、繊細かつ優しい筆致で描いています。

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物語良し、キャスト良し、演出良し、音楽良しの珠玉のオリジナルミュージカルとして好評を博し、約1年半の短い期間で再演を決めた本作を生み出した小林香さんと、小林作品の常連であり、初演に引続き再演にも出演する彩吹真央さんに作品の魅力を伺ってきました!
彩吹さんが演じるのは、主人公タカシに関る"女性たち"。5役を早替わりもアリで演じています。
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小林香彩吹真央 INTERVIEW ◆

―― 『Indigo Tomato』は昨年初演、早くも今年再演です。初演時に拝見した『Indigo Tomato』は小林さんらしいカラーがありつつ、"新しい小林香" という印象を受けたんです。小林さんがどんな思いでこの作品を作ったのかということをまずお伺いできますか。

彩吹「作ったのは不惑の年ですか?」

小林「あぁ、そうですね、書いたのは。でも40歳になって何か心境の変化があったというより、自分が仕事を始めて20年近く経って、色々なことがひと巡りし、"作りたいもの" がはっきりしたのかもしれません。色々なものをやってきた中でそぎ落とされたものがあって、自分のやりたいものがくっきりした。もちろん自分に息子が産まれて...ということの影響もあると思うのですが、それより以前から自分に甥っ子が出来たりする中で、世の中の色々なニュースに触れると、やっぱり「若い人が希望を持てる世の中になっていくために、私たち大人は何が出来るんだろう」とすごく考えるんです。そういう意味では "齢" も関係あるかもしれません。今までは足し算で生きてきたんだけど、考え方が引き算にシフトしている。自分たちが色々なものをもらってきた、これからは自分が何をあげられるんだろう、というのを真面目に考えだして、それで産まれたのがこの作品なんだろうと思います」

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