ミュージカル界で活躍するふたりが挑む法廷劇

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アーロン・ソーキンによる傑作法廷サスペンス『ア・フュー・グッドメン』が6月、天王洲・銀河劇場で上演される。トム・クルーズの同名映画でも知られるこの作品だが、今回上演されるのは、演出の鈴木勝秀により20人に及ぶ登場人物を7人に絞り込んだ日本オリジナル版となる。 

弁護士・ギャロウェイ少佐役には「ミュージカルでは勉強できないような、しっかりと軸のあるストレートプレイの役柄をやってみたかった。お話を頂いた時、自分が変われるチャンスだと思いました」という瀬奈じゅん。検察官ロス大尉には「自分はミュージカル作品の出演が多いのですが、会話劇でありながらエンターテイメントでもあるスズカツ(鈴木勝秀)さんの作品が大好きだったので
、お話を頂いて即快諾でした」という小西遼生。ミュージカル界で活躍するふたりがストレートプレイで顔を揃えたというのも興味深い。 

意外にも? 今回初共演のふたり。しかしインタビューの中ではさまざまな共通点が見えてくる。まずはふたりとも「"法廷もの"が大好き!」
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「法定劇の魅力は、人の言葉から発するすごいエネルギー。また感情とセリフが全然違うことを言っていたりするんですよね」(小西)
「そう、それが面白い。喜怒哀楽を表現するのって楽しいんですけど、喜怒哀楽を隠しながら表現することの楽しさも法廷劇の魅力ですよね。単純じゃない取引というか」(瀬奈)
「あとは自分をコントロールできずに、ウワーってなってしまった状態での言葉のやりとりとか。この作品にはそういう魅力が詰まってる」(小西)
「緻密に積み上げていくから、アドリブが効かない怖さはありますけどね(苦笑)」(瀬奈) 

作品中で裁かれるのは、米海兵隊基地で起きた殺人事件。弁護にあたった法務総監の若きメンバーたちは、事件の背後に軍隊内の"しごき"のための暗黙の制裁があったことを知り、「正義とは?」という問いに苛まれてゆくこととなる。作品のテーマについて語り合っていた際、瀬奈が例えに出したのが「SEKAI NO OWARI」の大ヒット曲『Dragon Night』。 

「あの歌詞じゃないけど、いじめた方にもいじめられた方にも正義があって、理解ができないながらも理解しようとする働きというか......見方によってはなにが正義かわからないことってありますよね」(瀬奈)
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「相反する別のものの真理が似ている、ということもよくあるわけで。あの歌が大ヒットしてるということは、そういうことをみんな感じてるんじゃないかなと。まさにこの作品に通じる主題ですよね」(小西)
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シンプルに答えが出る問題ではないけれど、観た人が色々なことを感じ取ってもらえたら-その想いはふたりとも共通。息詰まる攻防の中に、熱い情熱が息づく作品となりそうだ。 

公演は6月19日(金)から28日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場にて。チケットは発売中。 



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法廷サスペンスの傑作に平埜生成が挑む

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トム・クルーズの同名映画で知られる傑作軍事法廷サスペンス『ア・フュー・グッドメン』。
映画公開より23年の時を経て、日本オリジナル版の上演が決定した。

 

キューバの米海兵隊基地で起きた殺人事件。
その弁護にあたった法務総監の若きメンバーたちは、
軍隊内の落ちこぼれに対する暴力的制裁「コード・レッド」の存在を知り......というストーリー。
元の作品では20人以上の人物が登場するが、今回の上演にあたり演出の鈴木勝秀が脚本を一部改定、
キャストは7人に絞りこまれた。殺人の被疑者として裁かれる若き海兵隊・ドーソンを演じるのは平埜生成。
アミューズ所属の若手俳優で構成される「劇団プレステージ」所属、
昨年は蜷川幸雄演出『ロミオとジュリエット』に出演するなど近年活躍の幅を広げている注目の俳優だ。

 

出演にあたり映画作品を観て「いろんな事を考えさせられた」という。

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法廷ものなんですけど、今よくある法廷ものとは違うんですよね。
けして華やかな演出などではないですし。あくまで法廷が舞台になっているだけというか......
裁判の争点になっているのは軍隊内部での話ですけど、
今でも色々なところにある話だと思うんですよ。
学校とか会社とか、そこでしか生きられない人たちの起こしてしまったこと、
という意味ではどこでも起こりうるなと」

けして単純な「正義対悪」の二項対立ではないこの作品。
それだけに殺人を犯し裁かれるドーソンの存在......"なぜ"彼が罪を犯すに至ったか、
そしていかなる葛藤を持っているか、ということが物語上で大きな意味を持つ。

「多分、登場人物それぞれが"間違ったこと"はしていないというか、
それぞれの正義があるんですよね。ドーソンにはドーソンの正義がある。
それをきちんと演じることで、ラストシーンがより意味を持つのでは、と思っています」

 

近年劇団以外の作品も目立ってきた彼だが、
今は「舞台に出るのが楽しくて仕方ない」という。
それは昨年の『ロミオとジュリエット』で、蜷川演出の強烈な洗礼を受けたことが大きいようだ。

「本当にきつかったです(苦笑)。でもボロボロになって
『今の自分には価値がない』ということに気付かされたから、
今"演じる"ことがどんどん面白くなってます」

物語上のキーマンともいえる役柄に抜擢されたことで、やはりプレッシャーもある模様。「ドキドキですよ(笑)」と語るが、新たな出会いがもたらす刺激への期待が上回っているようだ。さらなる成長を遂げた姿を舞台上で観られるのも楽しみに待ちたい。

公演は6月19日(金)から28日(日)まで天王洲・銀河劇場で上演される。

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キレのあるダンスと、エレガントなタップで「アステア・バイ・マイセルフ」「ミー&マイガール」など数多くのミュージカルに出演し、演出・振付家としても活躍する、本間憲一。フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースが主演した映画「TOP HAT」を原作にした宝塚歌劇・宙組公演の同名舞台ではタップの振付を手掛けた。今年の秋は、英国版の舞台「TOP HAT」が日本に初上陸する。彼に作品やタップダンスの魅力、日本のタップダンス界事情など多岐にわたって語ってもらった。

本間憲一_MG_9665.jpg――はじめに、本間さんとフレッド・アステアとの出会いを聞かせて下さい。
 
高校生のとき、「奥様洋画劇場」というテレビ番組で放映していた映画「足長おじさん」で初めてアステアを見ました。アステアがレスリー・キャロンと共演した作品です。僕は、ミュージカルに何の興味も持っていなかったのですが、出てきたのが彼。その中の曲「ドラム・クレイジー」でドラムを叩きながら、床にドラムスティックを投げ、タップを踏むシーンがあったんですよ。タップというより、エンターテインメントだったんです。それを見て、何じゃこりゃ!と思って。それがきっかけで、フレッド・アステアの名前がインプットされ、これはタップをしなきゃいけないと。それまで、表現するなんて全く興味がなかったのに。当時、「フレッド・アステアダンス学校」という教室(笑)が東京の赤坂にあって、そこに通うことになりました。だから、アステアでこの世界に入ったといっても過言ではないですね。当時の僕の師匠はアステアとジンジャー・ロジャース、ジーン・ケリーが大好きで、ビデオがない時代だから、映画館で映画を一日中見て、踊りを盗んだというすごい方です。

今回宝塚で「TOP HAT」の振付をしてみて思ったのは、個人プレーが多いんですよ。エンターテインメントをできる人がやらないと、群舞でごまかせるものではない。非常にハードルの高い作品なんです。出演していた宙組の皆さんはすごく大変だったと思う。本当によくやってくれました。
 
――アステアの偉大さはどこにあると思いますか?
 
やればやるほど遠い存在に感じるんです。僕も30年近くタップをやっていますし、タップダンサーのHIDEBOHさんとも話しますが、神様ですよ。アステアの振付を盗んで、踊ったりしますが、やればやるほど距離を感じる人。ただ、僕らの栄養源でもあるから、落ち込んだときは「TOP HAT」を見ますね。そこで、"ああ、やっぱり本物はこうだよな"と思う。偽物ではない、本物とは何かを教えてくれた人ですね。僕の師匠は「俺を師匠と思うな。師匠はここにいるだろ」といっていた。それは、アステアだったり、ボージャングル(ビル・ボージャングル・ロビンソン)だったりするんですよね。

本間憲一_MG_9587.jpg――宝塚の「TOP HAT」の振付をされることになったのは、先方からオファーがあったのでしょうか。
 
そうです。でも、僕は手を挙げてでもやりたかったんです。実は、「TOP HAT」をロンドンで見た僕の生徒から「本間先生、この作品をぜひ、観に行って下さい」と言われていて。分かった、行く!と行ったときにはもう終わってたんですよ(笑)。そんなときに、宝塚歌劇団から話をいただいて、何がなんでもやらせて下さいという気持ちでした。僕が過去に宮本亜門さんのミュージカル「アステア・バイ・マイセルフ」に出演していたこともあったからかと思います。アステアとは節々に縁があるのですよね。この世界でやろうと思ったのも、亜門さんがアステアの作品を作るから出ないかと言われたのが始まりです。宝塚公演の振付をするのは、楽しかったですよ。出演者の皆さんはタップの経験値は少ないから最初は緊張していましたが、楽しんでいたと思います。
 
――宝塚の出演者の方たちも、プレッシャーがあったでしょうね。アステアとロジャースがやった役を演じるのですから。
 
僕らにとってもあの二人は触れてはいけない神のような存在です。それはでも、英国版「TOP HAT」に出演する人も同じだと思う。世界中のダンサーにとってそうでしょう。
 
――振付されるにあたって、英国版「TOP HAT」の映像はご覧になられたのですか?
 
ツアーバージョンの映像はいくつか拝見しました。でも、僕は、アステアのオリジナルバージョンのエッセンスを宝塚公演で入れたかった。
 
――大変ではありませんでしたか?

僕は「アステア・バイ・マイセルフ」で自分のネタでやっていて、全部のナンバーが体に染みついている。ただ、それを舞台でやるのは難しいんですよ。それに、タップだけではなく、ステッキや帽子などの小道具も使う。それもエンターテインメントの一部なんです。なかなか女性でそれをこなせる人はいないんですが、宝塚の「TOP HAT」でアステアが演じた役(ジェリー・トラバース)の朝夏まなとさんは、本当によくやってくれたと思います。
 
――映画で、アステアが、ロジャースが眠る寝室の真上の部屋でタップを踏むシーンは面白いですね。あの場面は、本間さんも振付された宝塚公演でも、忠実に再現されていました。
 
あのアイデアはいいですよね。僕も面白いことするなと思いました。英国版でもあのシーンは忠実に再現されるのではないかと思います。
 
――本間さんが英国版「TOP HAT」に期待されることは何でしょうか。

アステアとロジャースがやった主役の二人はもちろん注目ですね。去年、日本で来日公演があった、アダム・クーパー主演の「SINGIN'IN THE RAIN 雨に唄えば」も、アダム・クーパーが、オリジナルのジーン・ケリーと比べられてしまう。それと同じですよね。宝塚公演とはまた違い、オリジナルの男性と女性が混じっているわけですから、そのクオリティーはどうなのか楽しみですね。宝塚は彼女たちしかできない宝塚の美学がある。英国版はまた違う魅力があるでしょうね。

――ちなみに、アダム・クーパーの「雨に唄えば」は私も拝見しましたが、いかがでしたか?

良かった...。泣いちゃった。情けないぐらい(笑)。川平慈英君と観ていて、おううっと二人で嗚咽をもらした(笑)。
 
――分かります! あれは素晴らしかったですよね。

「雨に唄えば」のほうが日本では有名でしょうね。ミュージカルファンではなくても映画を知らない人はいないぐらい、シンボリックな作品だから。それにしても舞台版は良かったです。「ピーコ&兵動のピーチケ・パーチケ」でご一緒したピーコさんもおっしゃっていたのですが、「TOP HAT」の内容はとてもシンプル。男女の勘違いから起こるコメディはこの時代のパターンです。オーソドックスなコメディのセンスをどう出してくるのか、お芝居としての興味もありますね。なかなかそういう軽い笑いは、日本人がやるのは難しいんですよ。コテコテのものは得意でも。
 
――皆で燕尾服を着てタップで踊るのが圧巻の「TOP HAT」のシーンは見せ場の一つですね。
 
あのシーンは映画のタイトルにもなっているナンバーですからね。それは大事な場面です。自分でもやりましたが、非常に難しくもあり、あんまり頑張ってはいけないんですよ。
 
――なるほど。そうなんですか。
 
エンターテインメントは汗かいて、頑張ってまーす!というところがあるから。でも、アステアやジーン・ケリーはエレガントだから、どんなに大変でも楽に見えるように、力技ではないように見せなくてはいけないんですよ。

本間憲一_MG_9430.jpg――本間さんから見て、いいタップダンサーとは、どういうところをチェックされるのですか?
 
タップダンサーという見方よりも、エンターテイナーかどうかですね。タップの技術がすごいという人は若手でもいるけれど、タップ以外の付加価値のほうが大事だと思う。エンターテイナーとして、タップ以外に何ができるかというほうが僕は興味がありますね。英国版「TOP HAT」の出演者の皆さんもタップダンサーではないわけです。歌も芝居も、小道具の扱いもすべてしなきゃいけない。
 
――ほかはどこが魅力でしょうか。
 
アーヴィング・バーリンの曲。「Puttin'on the Ritz」をはじめ、楽曲が全部いいですね。2幕の最後の「Let's Face the Music and Dance」も。観劇中に、たとえ寝ちゃったとしても、ああ、いい音楽だなと思うでしょう(笑)。
 
――曲がいいから振付しやすいというのはあるのですか?
 
いやー、難しいんですよ。例えば「TOP HAT」は、「タッタッタララッタ...」と続くから、どこで切ったらいいのか。ただ、一回聞いたら忘れられないので、すごく印象には残ります。この時代のミュージカルは、作曲家のバーリン、アステア、振付家のハーミズ・パンという巨匠たちが同じ空間にいて、一緒に「せーの!」で作り上げたものなんですよ。ちょっとここのフレーズ短くしてよなんて会話してたんでしょうね。
 
――はじめに曲ありきではないんですね。
 
すべて同時進行なわけです。
 
――今だと、ブロードウェイやウエストエンドでされているミュージカルの制作の方法なのですね。
 
そうですね。きっと現場ではアステアのために作っていたんでしょうね。
 
――歌いながらあのタップを踏むのも大変だと思われます。
 
難しいですよ。でも映画だと、後からアステアが音を入れている。この時代は、同時録音ではない。タップシューズにもチップは付いていないんです。唯一、チップが付いていて同時録音だった映画が「踊るアメリカ艦隊」。でもそれは、ノイズが入ってしまっている。そういう意味で、舞台で「TOP HAT」をやるのはとてもハードルが高い。歌もごまかしがきかないし、タップの音を聞かせなくてはいけない。
 
――舞台で聞くタップの音は迫力があります。
 
これも大変でした。歌のために頭部に付けるワイヤレスマイクのほか、右足、左足にもワイヤレスマイクを付けましたが、ガサガサッと衣擦れの音が入ってしまって。どうやったら心地いい音になるのか試行錯誤の連続でした。生のオーケストラとのバランスも大切ですし、すごく難しかった。大人数がマイクを付けてるから、どうしてもハウリングしてしまう。なかなか大勢でタップを踊るショーは少ないからスタッフで経験がある人もあまりいないんです。
 
――それは大変だったのですね。ところで、英国版の「TOP HAT」の振付家もアステアのオリジナルの振りは入れているのでしょうか。
 
「Puttin' on the Ritz」「TOP HAT」をはじめすべて入れていましたね。大事な部分は全部。ブロードウェイもそうだけど、欧米の人たちはリニューアルがうまい。オリジナルの振付を壊さない。いいところは残しつつ、全部アレンジする。アダム・クーパーの「雨に唄えば」もそうでした。ガラっと変えることはまずないんです。この時代のいいところは変えないで別物にはしない。
 
――それなら、アステアファンも、アステアを知らない人も両方楽しめるわけですね。それに、ミュージカルでタップだけで見せるショーは日本では少ないですからね。
 
僕も長年やってきて、5本もないです。とくにこれだけの大人数だと。
 
――今の若い人はタップダンスを見たことがない人もいるわけです。
 
ただね、逆にいうと、タップの人口は増えている。ストリートでやる、リズムタップ。黒人がやる、HIDEBOHさんや熊谷和徳さんがされているタップです。
 
――現代の黒人スタイルのタップの神様、セヴィアン・グローバーが世に広めたタップですね。
 
そうそう。テクニシャンは増えているんです。でもアステアやジーン・ケリーのシアターダンス系のタップを踊れる人はいない。だから、僕らぐらいの年齢になった人がやるしかないというのが現状です。
 
――本間さんから見て、セヴィアンのタップはどう思われますか?
 
スタイルとしてはすごいです。ただ、ダンスの踊り手としては、アステアやジーン・ケリーとは違う。彼は、上半身で踊っているわけではないから。セヴィアンのキャラクターとしてのダンスが成立しているんです。燕尾服を着て踊るのとは違いますね。アステア系のシアターダンスは、踊りができることが基本で、次にタップができるかなんです。
 
――今の若い人は、マイケル・ジャクソンやストリートダンスで、ダンスを始めた人が多いそうですね。もう少し前の世代ですと、本間さんのようにアステアにガーンときて、始めた人が大半なんでしょうね。
 
YouTubeにマイケル・ジャクソンがタップを踏む映像がアップされているんですよ。オーソドックスに「アイ・ガット・リズム」なんかをやっている。若い頃です。感動しますよ。彼はアステアが大好きで、映画「バンド・ワゴン」の衣装をコピーしたり、アステアへのオマージュもしている。マイケルもタップを踏むんだよと、そういうところからタップの良さを知ってもらえればうれしいですね。

本間憲一_MG_9647.jpg――本間さんが振付されたとき、アステアの良さを出すために心がけたことはありますか?

宮本亜門さんにいわれたのが、「見せるな」と。その通りなんです。いわゆるレビューやショーはビッグスマイルでガーッと笑って"顔踊り"みたいなところがあるでしょう(笑)? アステアはそれとは違う。ジーン・ケリーはどっちかというと、"顔踊り"の要素があるんです(笑)。アステアは自分で楽しんでるのが、見ていてもカッコいい。そのニュアンスは共感できますね。「ハーイ!イェーイ!」ではない。自分がやっていることを俯瞰して見るのが美しいというのがアステア流です。そういうエンターテインメントができる人はなかなかいない。英国はソーシャルダンスの歴史もあるし、彼らは無意識のうちにそういう美学が備わっている。だから英国版「TOP HAT」のキャストも自然にそれはできるのだと思いますよ。朝夏まなとさんも、そこはよく理解してくれて、アステア流に踊ってくれました。川平君にはできなかったのに(一同爆笑)。英国版「TOP HAT」のチラシを見ても統一感があるでしょう。アンサンブルは群舞に徹することに美学があるんだから。良くいえば存在感があるんです。「TOP HAT」では、存在感をいい意味で殺さなくてはいけない。
 
――アステアが演じた主役の人も「オレオレ」ではダメなんですね。
 
そういう人はまず選ばれないです(笑)。まぁ、ジーン・ケリーはガーッといきますけどね。
 
――アステアは本間さん寄りですね。
 
そうですね(笑)。すごいレベルの話になってきましたね(笑)。
 
――ところで、「TOP HAT」を見た後に、タップを習いたいと思う人もでてくると思います。どうしたら踊れるようになりますか?
 
まず、詳しくは、僕が出演する関西テレビの番組「ピーコ&兵動のピーチケ・パーチケ」(5月20日(水)25時25分~放送予定、再放送予定5月23日(土)5時10分~)を見てください(笑)。
それはさておき、イロハのイで、靴はいて、トントントンと、音に合わせる。難しいことをやるんではないんです。最初からハードルを上げるのではなく、シンプルなことから入っていけば。そうして1曲踊れて、皆に披露できるように、まずは忘年会を目標にしてください(笑)。タップは楽器と一緒です。僕は、歌と踊りにタップができるといつもいっています。踊りの中にタップを入れない。芸事の一つです。別物の楽器なんです。そういう楽しみ方もできる。
 
――本間さんは踊るときどんなことを考えているのですか?
 
いろんなことを考えます。次の仕事のこととか。無になる? なれませんよ。無になれたら楽しいでしょうね。いつか、無になれたらいいなぁ...。
 
――アステアはどういうことを考えて踊っていたのでしょうね。
 
本で読んだのは、一つのテクニックを、例えば、ステッキを投げて遠くに入れるのを、100発100中なのに、「NO」と言って何回も練習していたらしいです。ボブ・フォッシーでさえそれを見て、何がNOなのか分からなかったみたい(笑)。そこが普通ではない。超完璧主義者なんです。飲んでる最中に素振りに行くイチロー選手と一緒ですね。次元が違う。僕は踊りながら、お腹すいたなーとか考えてしまう。踊りながら眠いと言ったら、皆、大笑いするんですが(笑)。僕ぐらいになると、踊りながら眠れるよ(笑)。心地いいんだから。違いはそこですかね(笑)。
 
――アステアに思いを馳せながら、英国版「TOP HAT」を観劇するのもいいですね。来日公演にますます、期待が高まります。
 
映画を見たことがない人でも、予備知識はなくてもOKだと思うんです。字幕もありますから。とにかく、観に行って、素晴らしい音楽と、古き良き時代の空気に浸ってもらいたい。靴どうなってんの? どこで音が鳴ってんの? というところから始まってもいい。燕尾服やドレスなど紳士淑女の華やかな衣装も楽しめます。そして、僕らより先輩のアステアやロジャースを知っている世代の方もぜひ、行っていただきたいですね。あの時代を懐かしんでもらえれば。その後に映画を見るのもいい。でも、舞台を一回見たら、何度でも見たくなると思いますよ。僕はお金の許す限り、何回でも見に行くつもりです!

ミュージカル「TOP HAT」は9月30日(水)から10月12日(月・祝)まで東京・東急シアターオーブ、10月16日(金)~25日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演。5月30日(土)のチケット一般発売に先駆け、5月25日(月)まで先行先着「プリセール」を実施中。

取材・文:米満ゆうこ

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★本間憲一さん出演情報★

関西テレビ放送(8ch)
「ピーコ&兵動のピーチケ・パーチケ」
にて本公演特集を放送!

出演者によるタップダンス挑戦!?
■放送日
5月20日(水)25:25~25:55 放送予定
■再放送
5月23日(土)朝5:10~5:40 放送予定

※関西テレビ放送 受信エリア外にお住まいのお客様はご視聴いただけませんので、予めご了承ください。
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劇団四季の新作ミュージカル『アラジン』の開幕が近づいてきました!
本日は5月18日に開催された、『アラジン』作曲家アラン・メンケン取材会レポートをお届けします。

『アラジン』公開稽古の様子はコチラ→前編 後編
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ミュージカル『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』の作曲家として一気に脚光を浴びたアラン・メンケン
ディズニー映画の音楽を数多く手掛け、日本でもおなじみの『美女と野獣』『リトルマーメイド』『ノートルダムの鐘』なども彼の作品。
アカデミー作曲賞、アカデミー歌曲賞の受賞・ノミネートも数多い、ミュージカル界の大巨匠です!

ちなみに『アラジン』を代表するナンバー『ア・ホール・ニュー・ワールド』もアカデミー賞の歌曲賞を受賞(1992年)。メンケン氏にとっては、前年の『ビューティー・アンド・ザ・ビースト』(『美女と野獣』)と2年連続の同賞受賞となりました。

この日、通し舞台稽古を観終えて会見場にきたメンケン氏。
まず感想を
「いま舞台を観させていただき、とってもとっても喜んでいます。見た目も美しいですし、今までも日本で自分の関わった作品をたくさん観ていますが、その中でも特に日本にぴったりの作品だなと思いました。本当に興奮していますし、とてもワクワクしています。とってもハッピーです」と絶賛の言葉で語りました。


――日本にぴったりというのは具体的にはどういった点が?

「自分の直感でしか語れませんが、観ていて本当に、皆さんがとても自然にそこに存在している、キラキラ輝いていると感じました。おそらく日本の皆さんがご覧になった方が、どういったところがぴったりかというのは感じていただけるかと思いますが、皆さんがとても自然にこの作品を受け入れてくださって、とても自然にそこに存在していたという点だと思います」

Memorable Moment「GIFT」 稽古場レポート

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日本トップクラスのコレオグラファーKAORIaliveを中心として活動する『表現系ジャズ ダンス』チーム「Memorable Moment」

特にクオリティの高いユニゾンとメッセージ性の強い独自の世界観あふれる振付作品は、演出力、表現力のどれをとってもハイレベル・ハイクオリティーとの評価が高くストリートダンス界、ジャズダンス界、コンテンポラリー界でいま最も注目されるチーム。そんな彼女たちが贈るのは「GIFT」というタイトルの、ダンスで紡ぐメッセージ。
2015年6月6日(土)東京・シアター1010での公演を控え、5月上旬に行われた稽古場を取材しました。


この日は、「GIFT」の1シーン『No War』の練習が行われていました。
『No War』はKAORIaliveさんの振付作品として、「Legend Tokyo chapter.4」最優秀賞"レジェンド"、審査員賞ダブル受賞作品であり、「World Of Dance Los Angels」 3位、ベストテーマ賞を受賞するなど、国内外で数多くの賞を受賞している作品です。

めまぐるしく変わる構成により、観ているものの視覚にスピード感与え、様々なアングルが展開されることで「映画のワンシーン」を観ているような感覚に引き込まれる作品です。

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GIFTの中で最も大人数で踊るシーンですが、東京公演では2014年の4月に行われた大阪・シアターBRAVA!公演から新演出を加え、さらに人数が増え進化したシーンとして上演される予定だそうです!

この日も、大人数での場面であるため、全員の動きがピタリと合うまで、何度も何度も同じシーンを繰り返し練習。リーダーのKAORIaliveさんが全体の動きを細かく指導。気になるところは全員で何度も確認。メンバーは真剣な表情で聞いていました。

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でも、決して練習中はピリピリした雰囲気ではなく、さすがは関西出身の彼女たち。この日の練習もほぼ9割が女性ダンサーだったため、関西弁が飛び交い、ワイワイガヤガヤ。ときには笑い声があがり、仲の良いリラックスした雰囲気。稽古とはいえ見ているこちらが思わず微笑んでしまいます。

しかし、いざシーンの練習が始まると一変。悲壮で真剣な表情で演じ切る姿は思わず見入ってしまうほど。
KAORIaliveさんの拍に合わせて、出だし、キメの部分を繰り返し練習。


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この日の稽古場でKAORIaliveさんが指導していた際に印象に残った言葉がありました。

「この動きは何を表しているのか」を考えて動くこと。
シーンを演じるにあたり、目線や次の動き(シーン)への連動を常に意識すること。
ダンスは気持ちと動きで50:50のバランスを保たないといけない。どちらかの割合が多くても、いけない。振りだけを完璧にしても、中身が空っぽ(気持ちが無い)だと、薄っぺらいシーンになってしまう。
ひとつのポーズにもっと時間をかけて、中身の無いダンスにならないように意識すること。

この言葉に、Legend TOKYO Chapter.4 最優秀作品賞"レジェンド"審査員賞W受賞して、この「GIFT」を東京にて再演することをMemorable Momentが決意した重みが感じられました。

この「GIFT」を東京で上演するのは約2年ぶりとなりますが、恵比寿アクトスクエア初演時にはMemorable Momentのメンバー9名のみで上演。しかし、2015年6月に行われる東京公演では、Memorable Momentメンバー以外にも厳しいオーディションで選出されたダンサーが出演することで、規模・内容ともに大きく進化している彼女たちの姿を見ることができます。

ストリートダンス界で今最も注目されるMemorable Moment。
単独公演「GIFT」は『No War』だけではない、彼女たちの魅力がいっぱい詰まった作品です。
「GIFT」東京公演にぜひ足をお運びください!

Memorable Momentを更に詳しく知りたい!という方に>

◆Legend Tokyo Chapter.4 WINNER!! | Memorable Moment | title "No War"
https://www.youtube.com/watch?v=X5cCCBMf1J0

◆Memorable Moment NAVERまとめ

http://matome.naver.jp/odai/2141077098551244201

◆Memorable Moment公式ホームペー ジ
http://memorable-moment.net/


<公演情報>
Memorable Moment 「GIFT」 東京公演
公演日:6月6日(土) 14:00/18:30 
会場:THEATRE1010 
料金:前売-4800円 当日-5,000円
演出/出演:Memorable Moment 
出演:No War Dancers

チケット絶賛発売中!(座席選択可能)



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宝塚歌劇花組『カリスタの海に抱かれて/宝塚幻想曲(タカラヅカファンタジア)』東京公演が5月15日、東京宝塚劇場で開幕しました。
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今回の公演は人気脚本家・大石静が書き下ろしたオリジナル・ミュージカル『カリスタの海に抱かれて』と、レヴューロマン『宝塚幻想曲(タカラヅカファンタジア)』の二本立て。
前半の『カリスタの海に抱かれて』は、フランス革命前夜、地中海に浮かぶカリスタ島が舞台。島で生まれフランスで育ったフランス軍将校シャルルを中心に、彼が幼なじみとの友情と島の娘アリシアとの間で苦しみながら、島の独立運動に奔走する姿をドラマチックに描いていきます。
後半のレビュー『宝塚幻想曲』は、8月に第二回宝塚歌劇団 台湾公演で上演されることも決まっており、日本の四季の魅力や、和太鼓・三味線などの音色を取り入れた"和"テイストなステージ。
ともに、花組トップスター明日海りおの正統的なカッコよさ、この公演が大劇場お披露目となる新娘役トップ・花乃まりあのフレッシュさが堪能できる作品です。
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初日に先駆け同日、最終舞台稽古が公開されるとともに、明日海、花乃が取材に応じました。
その会見の様子をレポートします。

==『カリスタの海に抱かれて』==
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==『宝塚幻想曲(タカラヅカファンタジア)』==
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明日海りお&花乃まりあ 囲み取材

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明日海昨年の『エリザベート』は11月16日まででしたので、東京公演はほぼ半年振りになります。久しぶりにこの劇場に来られて、また新たな気持ちで頑張りたいと気合いを入れているところです」

花乃「明日海さんが花組のトップになられて初めての2本立ての公演。お芝居もショーも、とても楽しい作品となっていると思います。精一杯頑張っていきたいと思います」

「スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE」
先日発表になった主演の横浜流星さんに続き、第2弾キャストが発表になりました!
キャストからのコメントをご紹介させていただきます♪


◆田中眼蛇夢役 井上正大さんコメント◆
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皆さんこんにちは、田中眼蛇夢役の井上正大です。
ダンガンロンパはアニメで全て見させていただきました。
今回ゲームに出てくる新キャラクターでとても個性的なキャラクターなので、
「スーパーダンガンロンパ2」を舞台にした時に田中眼蛇夢としてどんな魅力を出すことができるのか今から楽しみで仕方ないです。
是非、劇場に足を運んで、「スーパーダンガンロンパ2」の世界観を楽しんでください。


◆十神白夜役 西洋亮さんコメント◆
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皆さん初めまして、十神白夜役で出演いたします西洋亮です。
大好きなダンガンロンパにまさか自分が参加できるなんて、感激しています!
超高校級の御曹司という、なかなか演じるチャンスのない役どころに挑みます。原作の素晴らしさを活かしつつ、舞台でしか表現できない十神白夜をお見せできるように頑張ります!
原作ファンの方もそうでない方も、『スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE』お楽しみに!


チケットぴあでは引き続き「スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE」を応援します!
続報をお待ちください♪

◆公演情報◆
「スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE」
日時:2015年12月3日(木)~2015年12月13日(日)
会場:Zeppブルーシアター六本木

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大貫勇輔_MG_9118.jpg長い手足を使ってスピンし、優雅にセクシーに踊りまくる。史上最年少でそんな"踊るフック船長"を、昨年、ブロードウェイミュージカル「ピーターパン」で魅せた、ダンサーの大貫勇輔。今年は初の連続ドラマにも出演し、注目を集めた彼が、再び、「ピーターパン」で大暴れする。役にかける思いを聞いた。

大貫勇輔_MG_8967.jpg「昨年一年間、歌と芝居をみっちり勉強して、両方とも進歩したと思います」と、自信をみせる。昨年の取材時には、「歌は課題で特訓中」と話していたが、「前よりは少し自信はつきました。でも、あるオーディションで『もっと聞いていたくなるような歌声を目指して』といわれて。歌を歌うのに精いっぱいでそこまで考えたことがなかった。感動させる歌声というステップに上がろうと奮闘しています」。

「ピーターパン」では、一人二役で、ウェンディの父親ダーリング氏も演じる。フック船長としてはワイルドに、一方、ダーリング氏としては、飼い犬を追いかけながらゆるいテンションで踊ったりと、何の苦労もなく二役をこなしていたように見えたが、「実は、これまでの人生で一番キツイ舞台でした(笑)。とくに、フック船長での殺陣のシーンは、重い衣装とカツラを身に着けたまま、歌って踊り、えらそうにセリフを言わなくてはいけない。ゼーハーゼーハーと息をしたいのを我慢して演じているので、舞台裏では倒れ込んでいたんです(笑)」。また、ピーターパンと戦うシーンでは「子どもたちから『やめてー!』と声がかかり戸惑い、セリフが飛んだことも(笑)。今年はもっと余裕を持って自然にセリフを返したいですね。それに、僕は『アンパンマン』を見ていても、バイキンマンを応援するひねくれた子どもだった(笑)。怖いけど子どもたちにマネされるフック船長が目標です」。

今年はドラマ「セカンド・ラブ」に出演し映像でも活躍。「今まで歌うポジション、歩き方のポジションなど、ダンサーの立場から演技をしていた。今の演技のままでは、内面の動きが足りないことを実感。心のポジションを確立しないことには、いい演技はできないと感じました」。芝居の面白さにさらにはまり「早く『ピーターパン』で実践したくてたまらない」という。その表情や姿勢は、グングンと伸びていく新芽や木々を思わせる。「アダム・クーパーやヒュー・ジャックマンのような何でもできるエンターテイナーになるのが夢。目の前のことをひとつひとつ大切にこなせば、いつかたどり着けると思うんです」。大きく成長した彼を目撃してほしい。

大貫勇輔_MG_9059.jpgブロードウェイミュージカル「ピーターパン」は、7月20日(月・祝)から30日(木)まで東京・東京国際フォーラム ホールC、8月2日(日)には大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演。東京公演のチケットは発売中。大阪公演は5月30日(土)の一般発売に先駆け、5月17日(日)23:59まで先行先着「プリセール」実施中。

取材・文:米満ゆうこ

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今回は満島真之介さんのインタビューコメントをお届けします!

★満島真之介さん INTERVIEW★
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■本作品と、ご自身が演じられる「弟役」に対して、どうアプローチされたいと考えてらっしゃいますか?
自分自身が、熊林さんと麻実さんとご一緒した作品(「おそるべき親たち」)で、この世界でのデビューが始まっていること、そこから今までに得てきた経験と、その時に感じていたような信頼関係が合致すれば、とても大きな力が生まれる気がしているので、不安はあまり感じていません。
でも、なぜか自分の人生にとってこの作品はひとつの分岐点になるような気がしているんです。まずは稽古が始まるまでの生活を日々しっかり生きていきたいなと思っています。

今まで演じてきたのがアグレッシブな役ばかりだったので、病気を抱えている人の役をやるにあたっては、「静」の人生がどういうものかをみんなと話しながら、誰しもが持っている「動」と「静」を共有しながら、自分の中にある「静」の部分をどんどん見つけていきたいなと思います。
自分がいつ安らぐのか、呼吸だけを感じて穏やかになれるのはどういうときか。静かな幸せに満ちた瞬間が生活の中でどこに潜んでいるのかを探すこと。そうすると多分、自分の中の「静」の部分が役の台詞をもらって喋ることによって、役と自分が融合していくような気がします。
役的にも、ただ暗いものにはしたくないなと思っています。光を求めているけど体がついていかないだけで、心の中にはキラキラ光る人間本来の生きるパワーが宿っているような、人物を描けるといいなと思います


■「分岐点」とおっしゃいましたが、ご出演にあたって、今どんなお気持ちですか?
本当に楽しみで、ワクワクしています。みんな顔見知りで一緒に作品を作ってきた仲間ばかりなので、そこに入って、いっぱい引き出しを開けていけたらなと思います。こんなに楽しみなのは久しぶり。今の自分のすべてを出せるはずです。
あとはどういう作品になっていくのか。俳優にとってはこの作品をやることはかなり幸せで、責任のあることだなと思います。戯曲だけれどもノンフィクションのような作品なので、時代が違えど、生きてきた人が言葉に残したものを自分の魂に響かせたいと思います。ワクワクの中にも緊張感はありますけど、それさえできればきっと大丈夫だと思ってます。


■あらすじだけを読むとドロドロとしてそうな印象を受けますが、心の中に「キラキラ」したものを持った弟を演じたいということで、ご自身としてはこの作品をどういう風に見ていらっしゃいますか?
作品に描かれているテーマの中に、普遍的なものはたくさんあると思う。母と子、父と息子、兄弟の関係だとかが、密に描かれすぎてるから暗く見えるだけで、ふとした光は常にある気がします。暗い中に、たまにぽつんと光るきれいなものが家族の生活にはあると思うので、「本当はちゃんと愛してるんだな、愛情が強すぎたからこうなっちゃったんだな」とか、愛が根底にはあるというのが関係性の中から見えるといいなと思います。


■ご覧になられるお客様に対して、どんな自分を見てもらいたいですか?
「動」ではない「静」の自分自身を、僕自身でもあまり見たこと無くて、どういうことになるか分からないんですけど、新たな自分が見える気がするので、それもひとつの楽しみにしていただきたい。分岐点と言いましたけど、「終わりの始まり」のような、新しい人間が生まれ変わるような感覚が生まれそうな気がします。それを一人でも多くの人が目撃してくれたら嬉しいです。


★ ★ ★

前回の「夜への長い旅路」☆チラシ画像到着+田中圭さんインタビュー☆はコチラからどうぞ~
前々回の撮影風景レポートはコチラからどうぞ~

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キャラメルボックス30周年の第2弾「カレッジ・オブ・ザ・ウィンド」が8年ぶりに神戸で開幕

5/30(土)~6/14(日)サンシャイン劇場で行なわれる東京公演のイベントが発表されました!

スペシャルイベントは平日夜公演限定で行なわれます。


★等身大のカーテンコール

俳優がロビーでお客様をお見送りします。

6 2() 19:30  

610() 19:00


30周年記念300人限定バックステージツアー

畑中智行さん、筒井俊作さん、多田直人さん、関根翔太さんがエスコートします。

6 4() 19:00 

6 9() 19:00  

612() 19:00


畑中智行1507ステージ記念1507秒ソロトーク

畑中智行さん本人企画の1507(20)のトークイベント!うちわのプレゼント付きす。

6 5() 19:00  


成井豊演劇生活35周年記念アフタートーク

トークメンバー:成井豊さん、大森美紀子さん、福本伸一さん
司会:加藤昌史さん、真柴あずきさん

611() 19:00 

イベントの詳細はこちらキャラメルボックス特設ページ

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撮影:伊東和則

「劇団結成30年ですので、過去の代表作を再演をせねばと思ったらやっぱりこの作品しかない。さらに、今だったら過去3回と比較してもベストの『カレッジ~』を作れる役者が揃った。一番ベストのタイミングで、"満を持して"ですね」と作・演出の成井豊さん。

ヒロイン・ほしみを演じるのは入団7年目の健康的で溌剌とした笑顔が魅力の原田樹里さん。

ベストかつ意気込み充分なキャストで名作が生まれ変わった舞台を観にサンシャイン劇場へお越しください。


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