劇団四季ミュージカル『アラジン』作曲家アラン・メンケン取材会レポート

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劇団四季の新作ミュージカル『アラジン』の開幕が近づいてきました!
本日は5月18日に開催された、『アラジン』作曲家アラン・メンケン取材会レポートをお届けします。

『アラジン』公開稽古の様子はコチラ→前編 後編
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ミュージカル『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』の作曲家として一気に脚光を浴びたアラン・メンケン
ディズニー映画の音楽を数多く手掛け、日本でもおなじみの『美女と野獣』『リトルマーメイド』『ノートルダムの鐘』なども彼の作品。
アカデミー作曲賞、アカデミー歌曲賞の受賞・ノミネートも数多い、ミュージカル界の大巨匠です!

ちなみに『アラジン』を代表するナンバー『ア・ホール・ニュー・ワールド』もアカデミー賞の歌曲賞を受賞(1992年)。メンケン氏にとっては、前年の『ビューティー・アンド・ザ・ビースト』(『美女と野獣』)と2年連続の同賞受賞となりました。

この日、通し舞台稽古を観終えて会見場にきたメンケン氏。
まず感想を
「いま舞台を観させていただき、とってもとっても喜んでいます。見た目も美しいですし、今までも日本で自分の関わった作品をたくさん観ていますが、その中でも特に日本にぴったりの作品だなと思いました。本当に興奮していますし、とてもワクワクしています。とってもハッピーです」と絶賛の言葉で語りました。


――日本にぴったりというのは具体的にはどういった点が?

「自分の直感でしか語れませんが、観ていて本当に、皆さんがとても自然にそこに存在している、キラキラ輝いていると感じました。おそらく日本の皆さんがご覧になった方が、どういったところがぴったりかというのは感じていただけるかと思いますが、皆さんがとても自然にこの作品を受け入れてくださって、とても自然にそこに存在していたという点だと思います」

――舞台化にあたって加えられた楽曲の効果は?

「まず映画のために書いた曲が5曲ありますが、それらも舞台版で使うにあたりある程度手直しをしています。例えば映画の中にも出てきた『アラビアン・ナイト』という曲は大分長くなっており、その上でそれぞれのキャラクターを紹介しているという面もプラスされています。ほかにもともとハワード・アッシュマンとともに作って映画では使用されなかった曲、『プラウド・ユア・ボーイ』や『バブカック、オマール、アラジン、カシーム』といった曲もあります。さらに舞台版の脚本家チャド・ベグリンと作った曲として『壁の向こうに(These Palace Walls)』『果てしない彼方へ(A Million Miles Away)』『君の味方(Somebody's Got Your Back)』などがあります。
どんな作品であっても、アニメから舞台化するとなると、膨らませる作業があり、映画に入れ込むことができなかった部分を舞台の上で表現することができます。『アラジン』ではそういう部分が本当にたくさんあり、キャラクターに関しては例えばアラジンの仲間たちなど、映画では入れ込むことができなかった人たちを舞台では出したり、アラジンがお母さんのことを思って歌う曲...これはもともと映画のために書いたものですが、それを入れたりしています。
そして曲を足すにあたって、スタイルも新しいものを足していきたいという思いもありました。ハリウッドの雰囲気、例えばビング・クロスビーのロードもの(珍道中もの)のような、そういった空気も出し楽しい要素、愉快な要素、新しいスタイルを足すというようなこともやっています」
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――日本向けにアレンジした部分があるそうだが、そこはどう受け止めたか

「どんな作品であってもだと思いますが、この作品は特にユーモアの部分が大きな役割を占めています。その笑いの部分は、その文化特有のところがあると思いますので、例えばもともとアメリカの文化的なものにかけて笑いをとっているところは、おそらく日本のお客さまが観たときも笑いが取れるようにアレンジが加えられていると思います。私は(日本語がわからないので)詳しくはわかりませんが、自分がいつも笑いが聞こえるところで、今日も客席から笑いがおきていました」


――アラジンをブロードウェイでミュージカル化しようと思ったのはいつ?

「もちろん私ひとりの発案ではありませんが、とても時間をかけてゆっくり発展してきました。まず最初に『アラジン・ジュニア』というものがありました。これは学校向けで、子供たちに見せようというもの。そこからブロードウェイ向けの作品を作っていくことになりました。
そのアイディアを初めてきいた時にまず最初に思ったのは、もともとハワードと私が作った、宝箱いっぱいにつめこめるくらいの曲があり、そしてこの舞台化にあたり今度はハワードがいないので(1991年死去)新しいハワード・アッシュマンの曲は生まれない。ですのでできるだけ、以前にふたりが作った曲をたくさん舞台版に入れ込みたいという思いが自分の頭をよぎりました。それが2008年頃の話です」
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――今日舞台を観て気になった、気に入ったキャストは?

「その質問はなかなか答えづらいです(笑)。本心から、本当に皆さんが素晴らしいと思っています。自分たちがイメージしていた理想どおりにそこに生きていてくれたし、我々がブロードウェイの作品を作った時にこういう風に思いを込めて欲しいと思ったところをしっかり捉えて存在してくださいました。皆さん素晴らしく賢い人たちだなと思いました。特にひとりをピックアップすることができないほど皆さん素晴らしかったです」


――演出のケイシー・ニコロウについて

「『アラジン』のプロダクションがどうしてこんなに素晴らしいかというひとつの大きな要素として、ディズニーと、演出家のケイシー・ニコロウがタッグを組んだというところではないかと思います。彼はいま乗りに乗ったブロードウェイの演出家で、今現在でもヒット作品が3本ブロードウェイでかけられています。コメディセンスが素晴らしいですし、身体を使ってそれを表現するというところが長けています。いきいきと舞台上で生きること、作品の構造を上手く表現するといったところで大きな才能を持った人です。
ケイシーは本当にたくさんの作品を演出しており、たとえば『ドロウジー・シャペロン』、『モンティ・パイソンのスパマロット』、『ブック・オブ・モルモン』、『サムシング・ロッテン!』などがあります。今日まさに彼から聞いたことなのですが、そんなにたくさんの作品に関わっている彼ですが、自分が演出した作品を英語以外の言語で観るのは今日が初めてだったそうですよ」


――そもそもこの『アラジン』という題材のどこに魅力を感じていますか?また、西洋の文化とは異なる中東が舞台になっていますが、どうして西洋でうけると思ったのでしょうか。

「作品の魅力は、エキゾチックな要素、実物大より誇張されたミステリアスな部分、普遍的な、時間軸など関係ないといったような雰囲気。あとは若く孤児である男性が大きな野望を持っているという要素はミュージカル作品を考えるにあたってとても大切なものだと思いますが、そういう部分をまず持っている。
そしてハワードと最初に作品作りを考えていた時に、ちょっと言葉を変えてみたり冗談めかして面白くするというのは最初から考えていました。ただその中で繊細さを失ってはいけないなと思いました。文化的なところを面白おかしくするのは考えましたが、中近東、アラビアの人たちに対して、繊細にアプローチするのは忘れてはいけない。ある文化を面白おかしく表現するというのは、『ヘラクレス』や『美女と野獣』、『リトルマーメイド』などでもやっていますが、そういった中でも繊細は失わないような表現をしようとしています。
あとは物語にある普遍的な愛ですが、中近東に暮らしている方もディズニーに対する愛、人気はあると思いますので、作品そのものが持っている要素や作品そのものを皆さんが受け入れてくださっているんじゃないかなと思います。1ヵ月ほど前にブロードウェイの『アラジン』を覗きにいきましたが、かなり多くのお客さんがアラブ、中近東から来ていらしていただいていたので、彼らもこの作品を愛してくださっていると感じています」



【公演情報】
5月24日(日)大同生命ミュージカルシアター 電通四季劇場[海]にて開幕!
※チケットは2016年5月31日(火)公演分まで発売中

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取材・文・撮影:平野祥恵(ぴあ)

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