雪がまだ残る開幕を迎えた2月中旬、男七人が熱く接戦し合うM&Oplaysプロデュース「サニーサイドアップ」の稽古場を訪れた。
荒川良々を主演にある男の一生を描くこの物語。作・演出を務め、また自らも出演するノゾエ征爾はこう語る。
「荒川さんのことを考えていたら一本の物語ができました。
赤堀さんや小野寺さん、はえぎわ男子もそこに重ねていったらさらに膨らみました。
このメンバーだからこその作品に行き着きました。
ある男の一生と、彼を取り巻く男たちの、壮大?な喜劇です。」
と。
訪れたこの日も物語は、可能性の膨らみを増していっていた。
父親役の町田水城と息子役の荒川良々が会話をしながら進めるシーン。
通したあと、町田からノゾエに「右手はこういう動き方のほうがいいかな」と問いかけ、動きが決まっていく。また荒川も「この方がいいんじゃない」と提案し、ノゾエの意図するものを体現していく。
荒川の、よりわかりやすく、より面白くしようと積極的に提案していく姿が印象的だった。