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今週末8月7日(金)にパルコ劇場にて『ウーマン・イン・ブラック』<黒い服の女>が開幕します。
たった二人の男優で語る英国ホラー演劇の傑作。日本では7年ぶりとなる本作は岡田将生さん、勝村政信さんという新キャストを迎えての上演です。
開幕を前に岡田将生さんよりコメントが到着しました~!
この作品はとてもシンプルなのに、力強さを感じるお芝居。稽古を続けているうちに、その演劇ならではの力の強さをますます感じています。世の中には、いろいろなエンターテインメントがありますが、この『ウーマン・イン・ブラック』には二人芝居の面白さだけでなく、他の作品からは決して味わえない独特の世界がある。この舞台は、お客様にどれだけ想像していただけるかが重要になってきますが、台詞や演出効果から感じる《怖さ》を楽しみながら、この世界にどっぷりと浸っていただきたいです。
僕の友達や周囲の人たちの中に、初舞台『皆既食~Total Eclipse~』(14年)をきっかけに観劇の面白さを知って、舞台を観に行く機会が増えたと言ってくれる人がいるんです。それを聞いて、嬉しくなりました。これまで、あまり舞台をご覧になったことがない方も、この『ウーマン・イン・ブラック』を選んでいただき、舞台にハマっていただけると嬉しいです。
せっかく劇場に足を運んでくださった皆様に、楽しんでいただけるお芝居を、スタッフの皆さん、勝村政信さんと一緒に作っていますので、ぜひ観に来てください! お待ちしています。(岡田将生)
撮影:御堂義乘
スタイリスト=大石裕介(DerGLANZ)/衣裳協力=WACKO MARIA
ヘアメイク=池上豪(NICOLASHKA)
是非、今年の夏は劇場でヒヤッと体験してみませんか??
ノーベル賞作家でもある、アメリカを代表する偉大な劇作家、ユージン・オニールの『夜への長い旅路』がこの秋上演されます。
"演劇史上最高の自伝劇"と呼ばれる本作は、ユージン自身の凄まじい家族関係を赤裸々に描いたもの。
オニール自らが「涙と血で刻みつけた、古い悲しみの原稿」と記し、死後25年間は発表することを禁じたほどの作品です。
キャストもこの傑作に相応しく、実力派の俳優たちが揃います。
麻薬中毒の母・メアリーに麻実れい。
かつてシェイクスピア俳優であったが近年は金のために商業演劇で同じ役ばかりを演じている父・ジェイムズは、益岡徹。
酒に溺れ自堕落な生活を送る兄・ジェイミーに田中圭、そして肺結核に冒された弟・エドマンド(オニール自身)に満島真之介。
さらにこの戯曲を、2010年の『おそるべき親たち』以降、手がける作品すべて大きな話題となっている気鋭の演劇人・熊林弘高が演出します。
このキャスト・スタッフのお名前を見ただけでも、素晴らしい演劇体験が出来そうな、そんな予感がひしひしとしてきます!
この作品でメアリーを演じる麻実れいさんにお話を伺ってきました。
◆ 麻実れい インタビュー ◆
"ユージン・オニール"には、到底近寄れない何かがある
――『夜への長い旅路』はアメリカ近代文学の巨匠、ユージン・オニールの自伝劇です。まず最初に戯曲を読まれて、どんな印象を受けましたか?
「つい先日、ラフな本読みをして、まだ"ほんのはじまり"なのですが(※取材時は7月上旬)。出版されている翻訳本で読んだ時は、あまりのセリフの多さと、古い言葉が多かったので、大変だなと思いました。でも今回、木内宏昌さんが新たに翻訳されて、いま暗記する作業に入っているのですが、どんどんこの作品に惹かれています。
やはりユージン・オニールという響きは...先日やった『海の夫人』(今年5月、新国立劇場)のイプセンもそうなのですが、自分の中で、進んでは入らなかった気がするんですよね。例えばシェイクスピアだと今までも何作か出演していますし、すんなり入れるのですが、オニールやイプセンはもっと"離れた"印象で、何か異質の圧力みたいなものを感じていました。でも今回、今まで外から抱いていた印象と、脚本の中に入って少しずつ物語を感じている今とでは、全然違うなと感じました。やはり作品の大きさ、そして作品の持つ豊かさ、深さがすごいなと思いますし、今この作品に出会わせていただいたことに感謝をし、緊張していますが、なんとか素敵な作品として皆様の前にお出ししたいな、という気持ちがどんどん強くなってます」
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■『ダンス オブ ヴァンパイア』vol.5■
ヴァンパイアのクロロック伯爵と、ヴァンパイア研究者・アブロンシウス教授との対決を軸に、一風変わった登場人物が入り乱れる『ダンス オブ ヴァンパイア』。
ゴシック・ホラーかと思いきや爆笑!?の展開がクセになる、熱狂の大人気ミュージカルです。
キャストインタビュー&ビジュアル撮影レポート第5弾は、前回に続きアルフレート君が登場。
今回は良知真次さんです!
ヴァンパイアの研究に勤しむアブロンシウス教授の助手として、肉体的にも精神的にも、様々な困難に遭遇していくアルフレート君。
ひと目ぼれした宿屋の娘・サラへその思いは届くのでしょうか?
◆ ビジュアル撮影レポート ◆
良知アルフレートの武器は"聖書"。
表情からは、なかなか反骨精神のありそうなアルフレート君のような...?
ちなみに聖書と十字架、ふたつ用意されていたアルフレート君のアイテム、どちらが何を手にするかは...早い者勝ち、でした。
実力派俳優として幅広く活躍する小出恵介が、舞台『虹とマーブル』で主演を務める。作・演出を手掛けるのは、コメディーからシリアスな作品まで、人間の奥底に潜む本能や内面を鋭利に切り取る劇作家・倉持裕。今作で1960年代から1980年代までの30年間、日本を駆け抜ける"昭和の男"を演じる小出に意気込みを聞いた。
小出が演じる主人公の鯨井紋次は東京大空襲で両親を亡くす。「最初は貧乏人で、厳しい中で育ち、いい状況だったとはいえない。でも野心を持っていて、高嶺の花である女性、権威、お金といったあらゆるアイコンを手にいれるため、仕掛け人・プロデューサーになる人物なんです」。その後、黒島結菜が扮する芹沢蘭と出会い、映画事業やプロレス興行にのめり込み、蘭を女優としてスターダムに押し上げていく。「蘭とラブ的なことが起こり(笑)、三角関係にも陥る。作品はコメディータッチですが、ロッキード事件をはじめ、モハメド・アリとアントニオ猪木の異種格闘技戦など、社会的な事件を交えて時代性を反映させるそうです」
背景となる60年~70年代は小出にとっては親の世代だ。「演じていてとても好きな時代ですね。NHKの連続テレビ小説『梅ちゃん先生』でも、家を飛び出して会社を興す人を演じましたが、一代で成り上がることが起こりうる、熱い時代だと思います。学生運動のように主体性があって、参加意識が強く、自分たちが時代を変えられると信じ、キラキラしている。昭和という時代はきれいに見えるし、過去に出演した舞台『MIWA』でもそうでしたが、もう顧みる時代になっているんですね」。今回の紋次も「暑苦しい部分がある、前のめりのキャラクター」だと分析する。「山っ気もありますし。僕は全然なくて、ぬるぬるっとやっている感じです(笑)。でも、どの役でも演じるときは、共感を見いだすことはしない。自分とは別だと切り離すことが多いですね。ただ、その役を愛せればいい」
倉持作品は初出演で、その魅力は「作品によって全然雰囲気が違うところ」だと語る。蜷川幸雄や野田秀樹ら奇才たちと舞台で経験を積み、今作で2年振りにステージに立つ。「時間が空きすぎると怖くなるので、1年か2年に一度はやりたいですね。舞台は作品として残っていくものですし、その世界に貢献したい。今回も絶対面白い芝居になりますよ」。どこか飄々としながら、熱さも感じさせる。どんな成り上がりの昭和の男に豹変するのか見逃せない。
取材・文:米満ゆうこ
撮影:奥村達也
8月22日(土)~9月6日(日) 東京・世田谷パブリックシアター
9月8日(火) 島根・島根県民会館 大ホール
9月10日(木) 広島・広島JMSアステールプラザ 大ホール
9月12日(土) 福岡・そぴあしんぐう 大ホール
9月17日(木) 宮城・電力ホール
9月20日(日) 大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
9月22日(火・祝)・23日(水・祝) 愛知・刈谷市総合文化センター 大ホール
9月25日(金) 静岡・アクトシティ浜松 大ホール
■『ダンス オブ ヴァンパイア』vol.4■
ヴァンパイアのクロロック伯爵と、ヴァンパイア研究者・アブロンシウス教授との対決を軸に、一風変わった登場人物が入り乱れる『ダンス オブ ヴァンパイア』。
ゴシック・ホラーかと思いきや爆笑!?の展開がクセになる、熱狂の大人気ミュージカルです。
キャストインタビュー&ビジュアル撮影レポートを連載中のげきぴあですが、お待たせしました、第4弾は愛されヒーロー・アルフレート君!
アルフレートは、アブロンシウス教授の助手。
気が弱く臆病な青年ですが、ヴァンパイア研究で訪れた旅先のとある宿屋の娘・サラにひと目ぼれ。
この恋を通して彼もひと回り成長する...か!?
代々、人気イケメンミュージカル俳優が演じてきているアルフレートですが、今回は平方元基&良知真次のWキャスト。
まずは平方さんにご登場いただきましょう。
◆ ビジュアル撮影レポート ◆
アブロンシウス教授とともに、ヴァンパイアに立ち向かっていくアルフレート。
手には彼らの武器・十字架を。
不敵な笑みを浮かべる平方さん、カッコいいですね~。
【チケットぴあニュース】
劇団四季が上演しているミュージカル『ライオンキング』が7月15日、日本公演通算10000回に達した。10000回の大台に達した公演は日本国内ではほかになく、日本演劇史に残る快挙だ。『ライオンキング』は現在、東京・四季劇場[春]と、大阪・大阪四季劇場の2会場で同時上演中だが、当日は両劇場で特別カーテンコールが実施された。
アフリカのサバンナを舞台に、ライオンの子シンバの成長を通し"生命の連環"という深遠なテーマを描き出す『ライオンキング』は、1997年にブロードウェイで初演され、翌1998年には早くも日本上陸。四季劇場[春]のこけら落とし公演として開幕した。以降、東京公演は開幕から途切れることなく16年以上のロングランを続行、並行して大阪、福岡、名古屋、札幌でも上演されている。この日までの観客動員数は1015万人、出演した俳優の人数は950人。"ミュージカルの王者"の呼称も納得の記録を樹立している。
この日の公演では、東京、大阪とも、事前に行った"『ライオンキング』ナンバー人気投票"の上位曲によるスペシャルカーテンコールが行われた。通常のカーテンコールが終了すると、ヤングシンバとヤングナラがステージ上に再登場。ふたりの掛け声で幕が再度上がると、そこには「ライオンキング10000回 2015.7.15」と記された将棋型の大看板と、ライオンキング仕様の高崎だるまが。そのオブジェの前で、『早く王様になりたい』『ハクナ・マタタ』等、作品を代表する人気ナンバーがメドレー形式で披露されていく。最後はキャスト全員が揃い『サークル・オブ・ライフ』を合唱。場内は大きな拍手と歓声に沸いた。
東京公演ではラフィキ役の青山弥生が、大阪公演ではシンバ役の南晶人が代表して挨拶、「本日10000回という大きな節目を迎えられましたのも、ひとえにお客さまのご支援があればこそ」と感謝を伝えるとともに、「この10000回は通過点。今後もお客さまへ作品の感動をお届けできるよう、一回一回の舞台を精一杯務めてまいります」と決意を述べていた。
チケットは現在、東京公演は12月31日(木)まで、大阪公演は11月29日(日)まで発売中。
==東京公演 特別カーテンコールレポート==
ヤングシンバ、ヤングナラの「いくぞ!」「よーし!」の掛け声で、ふたたび幕が上がり、特別カーテンコールスタート!
舞台上にはこんなオブジェが...。
この日披露されたパフォーマンスは、事前に実施された"『ライオンキング』ナンバー人気投票"の上位曲で構成。応募総数は12879件もあったそうです。
♪早く王様になりたい♪
「月刊プリンセス」で1976年から現在に至るまで連載を続けている、少女マンガの金字塔『王家の紋章』の初舞台化が決定した。
現代と古代エジプトをまたにかけた、壮大な物語。演出を手がけるのは、宝塚歌劇団出身の演出家・荻田浩一。音楽は『エリザベート』『モーツァルト!』のシルヴェスター・リーヴァイが手がけ、ミュージカルとして2016年8月、帝国劇場にて上演される。
古代エジプトの若き王メンフィスは、浦井健治が帝劇初主演で務める。ミュージカル界を代表する若手実力派だが、今年は『デスノート THE MUSICAL』で主役・夜神月を見事に演じ、二次元との相性の良さも証明してみせただけに、今回も期待したいところ。ヒロインのアメリカ人少女キャロルは、宮澤佐江と新妻聖子がWキャストで務める。ほか、山口祐一郎、濱田めぐみといったミュージカル界の大スターが顔を並べる豪華布陣だ。
原作の細川智栄子あんど芙~みん氏の作品では、昨年『伯爵令嬢』が宝塚歌劇団にて舞台化されたが、累計発行部数4000万部を誇り、彼女らの代表作である『王家の紋章』の舞台化は、少女マンガファン、ミュージカルファンにとっても嬉しいビッグニュースだ。現時点で単行本59巻まである物語だけに(7月16日に最新刊60巻が発売)、どの場面が舞台化されるのか等も気になるところ。来年8月の舞台を期待して待とう。
【キャスト】
メンフィス...浦井健治
キャロル...宮澤佐江/新妻聖子(Wキャスト)
イズミル...宮野真守/平方元基(Wキャスト)
ライアン...伊礼彼方
アイシス...濱田めぐみ
イムホテップ...山口祐一郎
【公式HP】
肖像画に描かれた若く美しい自分に嫉妬した美貌の青年、ドリアン・グレイのたどる数奇な運命......。
世紀末文学の傑作と呼ばれる、オスカー・ワイルドによる怪奇幻想物語『ドリアン・グレイの肖像』が、中山優馬の主演で上演されます。
演出を手がけるのは、『グランドホテル』『タイタニック』などを手がけた、イギリス演劇界の名匠、グレン・ウォルフォード。
共演には徳山秀典、舞羽美海、仲田拡輝(ジャニーズJr.)、金すんら といった華やかな顔ぶれが揃います。
7月13日、その製作発表が都内にて行われました。
"圧倒的な美青年"であり、"輝ける青春"とあだ名されるドリアン・グレイには、今回初ストレートプレイ出演にして、初主演となる中山優馬。
「本当に素晴らしい作品に出させていただきますので、一生懸命、自分の持っている力を出し切って頑張りたい」と挨拶を。
「緊張やプレッシャーもあったのですが、グレンさんに最初にお会いした時、「私のことを信じてくれれば大丈夫」と仰ってくださった。それに、キャストの皆さんが本当に優しい方たちで、稽古場に行くのが楽しみになっている。皆さんに助けてもらいながら、自分なりに精一杯いいものを作りたい」と意気込みを語ります。
そしてドリアンと自分、似ているところは...という質問には、
「ドリアン・グレイという人は、すごく純粋な人だと思います。自分の生きたいように生きている人で、肖像画が歪んできたりというようなリアルではない物語が、自分の中ではリアルに感じる。でもなかなか自分と似ているところを探すほうが難しいのですが...あえてこういう答えをしたいと思います。美少年であるというところが似ていると思います!」と宣言!
「お世辞かもしれませんが、この舞台への出演が決まってから、色々なところで「美青年の役でしょ、でもぴったりですよ」と言っていただける。自分では何も意識せず、自分は美青年なんだ、これからは自分は美青年であると受け入れて生きていこうと...それだけでございます」と話し、場内の拍手を浴びていました。
ドリアンの友人であり、純真無垢な彼に様々なことを教え、自分の色に染めていこうとする快楽主義者、ヘンリー・ウォットン役は、徳山秀典。
「グレンさんの演出にすべて任せようと、あえて白紙の状態で挑もうと思っています。初めてお会いしたときに、優馬くんが本当に驚くほど聡明な方だったので、(快楽主義者の役としては)どうしてやろうかなと思い(笑)、本番を楽しみにしています」と話します。
『ドリアン・グレイの肖像』製作発表レポートの続きを読む
1936年にノーベル文学賞受賞。アメリカで最も権威のあるピューリッツァー賞の受賞は4回。ユージン・オニールは、アメリカだけでなく、近代劇全体を代表する最重要人物と呼ぶにふさわしい。
彼の代表作にして最高傑作『夜への長い旅路』は、戯曲の冒頭で作者自身が「涙と血で刻みつけた、古い悲しみの原稿」と呼んでいるように、この作家の自伝的な作品、しかも、痛切で壮絶な悲劇である。崩壊寸前の家族が、それぞれの人生を賭けて激突した、ある一日の物語。その自伝的内容ゆえか、作家はこの戯曲をナーバスに扱った。原稿を厳重に封印して保存庫におさめ、死後25年間は出版禁止を指示。だが、遺族の判断により、作者没後3年の1956年、この戯曲は出版の陽の目を見る。「涙と血で刻みつけた、古い悲しみの原稿」は、こうして、わたしたちの前にある。
この戯曲、『夜への長い旅路』の演出を熊林弘高が手がけるというのは、うれしいニュースだ。
2010年、ジャン・コクトーの家庭崩壊劇「おそるべき親たち」を、当時はまだ無名の存在だったこの演出家は、麻実れい、佐藤オリエ、中嶋しゅう、中嶋朋子、満島真之介といったそうそうたるキャストをまとめ、切れば血の出る鮮烈なリアリズムで鋭く描き切った。この舞台が、2014年、同じキャストで改訂上演されたほどの声望を集めたことは、すでにご存じの通り。この作品以外にも、演出家クレジットに彼の名前を見る機会は増えてきた。
気鋭の演劇人・熊林弘高に、『夜への長い旅路』上演の狙いを訊いた。
【インタビュー】気鋭の演劇人・熊林弘高!の続きを読む
30-DELUX(サーティーデラックス)の新たな挑戦、歌舞伎三大狂言のひとつを斬新に再構築する『新版 義経千本桜』。
先日レポートした<顔合わせ>に続き、<本読み>稽古の様子も取材してきました!
『新版 義経千本桜』、これまでもご紹介していますが、源平合戦の時代が舞台で、平氏を滅ぼした源義経が主人公。
勝利大将でありながら兄・頼朝から謀反を疑われている義経が、その追っ手を逃れながら、壇ノ浦の戦いから逃れた平氏方の大将たちの行く手を探す中で起きる様々な物語を描いていきます。
この源平の戦いは当の武士たちのみならず様々な階級にも影響は及び、朝廷・武士・庶民、そして人外のモノ...多様なドラマが生まれるのです。
<本読み>は各演者が座ったままで自分の役のセリフを読み進めていくのですが、30-DELUXの場合、演出助手さんが<ト書き>の部分を読む形で進めていくようです。
そしてこの脚本、その<ト書き>の部分までカッコいい!
体言止めの多い、淡々とした言葉が、逆に雰囲気を盛り上げ、時代ものならではの熱量を伝えていきます。
これは...テンション上がります!!
そんな、いかにもカッコいい雰囲気の中、義経役=水夏希さんの凛々しい声がさらにカッコよく空間を切り裂きます。
アルトの落ち着いた声で語られる七五調のリズムが心地よく、「されど」とか「ならぬ」とか、時代劇ならではの言葉遣いも、ピシッと決まります。