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撮影:平岩享

劇団ハイバイの岩井秀人が、平均年齢78.7歳の「さいたまゴールド・シアター」の人たちとタッグを組む。それだけでも楽しみなのに、これまで各地で名作を生みだしている「ワレワレのモロモロ」をゴールドとやっちゃうってんだから、ちょっと心が躍らないか?

----「ワレワレのモロモロ」はワークショップから作品を立ち上げるんですよね?

ええ。車座になって座って「みなさんそこそこ生きてらっしゃって、ひどい目にあった話があると思いますが、話せる範囲そんな話を教えてください」って。で、これぞっていうのを二つくらい選んで「こっちチームは彼女の話を、こっちチームは彼の話を演劇にしてください、20分で」みたいな感じです。

­­----でも、そういうところでそう言われてもなかなか喋れないんじゃないですか?

あるところでやったときには、まず先にそのころ書いていた「夫婦」に出てくる自分の話をしました。「父が、医者だったのに医療過誤みたいなので死んだんですよ、ゲラゲラゲラ」

----ゲラゲラって

そしたら他の人も父親が亡くなった話をして、そんで次の人が「じゃあ、私も死ネタつながりでー」って 話し始めて、「死ネタ」って言葉ぼくも初めて聞いたし、でも一瞬にしてポップカルチャーになったなって。その時点でもう結構なことだなって。

­­----結構なことをできていると?

ええ。その人もそのことを他人に話したのは初めてだそうで、本当にヘビーな話で......。
結婚することになって、離れて暮らしていた飲んだくれの父親を訪ねて、「お世話になりました。でも、どうか結婚式の時にはお酒を飲まないでください」って頼んだのに、聞く耳持たずにメチャクチャなこと言う父親に、初めて言い返したんですって。「今まで私はずっとガマンしてきたけど」って。そしたら次の日に母親から電話がかかってきて、「お父さんいないんだけれど......」って。

­­----えっ?!

さらにその次の日くらいに、井戸端会議をしていた近所のおばちゃんたちの脇の側溝を、誰かがスゥーって流れていって。「あれぇ?」って。でもフタに隠れて見えなくなっちゃって。

----いやいや

けど、そこ海の近くで、潮の満ち引きがあるから、行ったり来たり現れたり隠れたりしてて......「今の〇〇さんのとこのお父さんじゃない?」って発見されて。

----いやいやいやいや

まー、重たい空気でその話は進んで、「やべぇ、どうすっかなぁ」って思ったんですけど、いたって明るい様子で「じゃ、もう片方のお父さんが練炭自殺しちゃった話と分かれて二チームに作ってもらいます、よーいドン」みたいな。

----あははは

でも、それやらないと、なんだかその話をしてくれた意味がなくなっちゃう気がしたんで。そしたら、まあー、とんでもない名作が二つできて。みんなで泣いちゃって、側溝のシーンでみんなで爆笑するみたいな。
話した本人にとっては、父親の死について自分が何割か加担しているんじゃないかって方向からしか考えられなくなっていたのに、近所のオバチャンたちからの視点や、さらには「側溝を流れてきた父を表現するために苦労した」という謎の要素まで加わったみたいで。

­­----客観視できるようになった?

そうですね。話してる時は思い詰めたような顔してた人が、他のチームが自分の父親のことをなんとか表現しようとしているのをゲラゲラ笑いながら見ている。それはすごくおもしろいことだし、ちょっとでも意味があることじゃないかなって。

げきぴあ3DSC_1160.jpg撮影:平岩享

­­----表現の可能性を感じますよね。

ええ。いろいろ心配してたけれど、結構どこまでも行けるんだなって。「演劇」として何かをするっていう僕の中での基準がグーンと下がったっていうか、普通の人の体験を立ち上げようとするっていうことだけでものすごくドラマチックなことだって......

­­----しっかりした作品にするっていうことの重要性ではなくて

そう。見たことがある形式に仕上げるだけが価値ではないなって。前々から、そう思ってはいたんですけどね。人の生き死に関することを当事者がいる中で立ち上げるって、「結構なことしてるよこの人たち!」って思ったんです。それは他の人も自分のことを語って、何かが分け合われた状態だからこそのことなんでしょうね。
僕の場合は人のことを知りたくて、同時に自分のことを知りたくて、すごく乱暴なワークショップに見えるけれども、根源的なことをやれているんじゃないかなと思っています。

­­----そして今回、ゴールド・シアターのみなさんから出てくるのは、やはり戦争などの社会的な物語が多いのでしょうか?

「運動」とか「組合」とかね。でもねやっぱり自分が体験しているからこそ、そんな大きな物語にはならないんですよね。
ほんとに右も左も豊かな人たちがいるのでそういう言葉の意味合いが人によって変わるんですけど、どっちでもいいって言っちゃあれなんですけれど、どっちが正しいかってことよりも、あなたが今どう思っているのかってところを聞きたい。

­­----それにしても、いろんな人生経験がある人たちだから、まとまらないんじゃないですか?

まとまらないのは、モロモロの武器っていうか。冷蔵庫を買ったってだけの話の人もいるし。

­­----あの大変な時代にようやくわたしの家にも冷蔵庫が来ました、みたいな?

いや、ぜんぜん現代で。「夫と相談して買い替えを決め、カタログを集めた」みたいな(笑)
「ディティールを細く書きたいんで、もうちょっと待ってください」って

­­----ほう

「冷蔵庫のサイズとかを調べているから」って......

­­----ディテールって、そこですか!

それでもこの物語、聞いただけでワクワクするようなアイデアを岩井から授けられて、ご本人と岩井の間を往復しながらすくすくと育ってきているという。はたして「冷蔵庫物語」は採用されるのか、期待しつつ待とうではないか。

ひとは歳をとると涙もろくなると言うが、それはけっして衰えを意味してはいない。むしろ個人史を積み重ねることで想像力が増し、誰かの一見なんでもない言動の裏にあるさまざまな事がらを想像できるようになるからこそ、我が事のように心が揺さぶられるのだ。
色とりどりの人生経験を重ねてきたゴールド・シアターというワレワレ。そして、十代の後半にひきこもっていたという、若くしてギュッと濃い体験をした岩井だからこそ聞くことができる、人の生き死にという根源的なところまでも含んだモロモロ。この出会いは、単なる「あるある話」を普遍的な方へと深化させるに違いない。
そこのキミ、ゴールド・シアターと岩井秀人という最強タッグの必殺技「ワレワレのモロモロ」、くらわないという手はないんじゃないか?!

げきぴあ②DSC_1293.jpg撮影:平岩享

取材・文 鈴木励滋(演劇ライター/生活介護事業所「カプカプ」所長)

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さいたまゴールド・シアター番外公演

『ワレワレのモロモロ ゴールド・シアター2018春』

【公演期間】
2018年5月10日(木)~5月20日(日)
彩の国さいたま芸術劇場 大稽古場

【構成・演出】
岩井秀人

【出演】
さいたまゴールド・シアター ユニット

石井菖子、大串三和子、神尾冨美子、小林允子、佐藤禮子、谷川美枝、田村律子、
百元夏繪、益田ひろ子、小川喬也、高橋清、竹居正武、遠山陽一、森下竜一

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「男の子達が、男の子だけで集まって、何を語って、何を考えているの!?」を描く超リアル男子会をテーマに、2013年6月に初演、2014年12月に第2弾を上演し大好評だった『BOYS☆TALK』シリーズ。3年半ぶりに、さらに今回はちょっとディープなオトナの男子会『DANDYS ☾TALK』も同時上演!6月6日(水)~17日(日)に東京・CBGKシブゲキ!!で上演されます。

約3年半ぶりの復活となる『BOYS☆TALK』第3弾に出演する、神里優希さん辻 凌志朗さんにお話をうかがいました。前半に続き、どんどん自由になっていくおふたりの"ボーイズトーク"にご注目ください!

なんでこんなヤツに心開いちゃったんだ!(笑)

――男子会はしますか?
 :男数人でご飯行ったりするよね。
神里そうね。
辻 そこでお互いのこととか、夢のこととか話す...
神里(遮って)ほら今!カッコつけてる!!何が夢やねん!
辻 なんで! 優希もずっと夢語ってたのに!
神里読者はそういうのが読みたいわけじゃないって!
辻 夢語ってもいいじゃん!
<・・・しばし爆笑しながら揉める・・・>
 :しばらく夢は語らないようにします。
神里俺はそういう凌志朗が好きっすね!
 :(笑)

――では気を取り直して、男子会ではどんな話をするんですか?
神里(遠くを見ながら)まあでも夢とか語ってますよね。
ふたり (笑)
神里ただ僕は大人数になるとあんまり喋らなくなる。
 :ああ!そう!それこそカッコつけてますよ。
神里あははは!
 :ひとり端っこで「俺、エレガント」みたいな。
神里そんな空気、出したことない!(笑)
 :淡々とお酒飲んでるんですよ。

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――そういうとき辻さんはどうされてるんですか?
辻 俺は「びぴょーん!」とか言ってる。
神里びぴょーん!?(笑)

――そこだけ聞くと真逆のタイプですが、さっきのお話だと似たところがあるんですね。
神里甘えん坊なところがね(笑)。そして寂しがり屋。
辻 そうね。人といたいときあるよね。
神里でも俺は誰でもいいわけじゃないよ。
辻 優希はそういうとこあるね。
神里だから大人数の飲み会だとあんまり喋らないし。話したい人と話す。
 :そう。だから俺、福岡で話したとき、めっちゃ嬉しくて。「神里優希が遂に本音を喋った」みたいな。やっと言ってくれた、みたいな。
神里心を開くと、とことんですから。

――どうして辻さんには心を開いたんですか?
神里なんでだろうな。.........なんでだろうな!?なんでこんなヤツに開いちゃったんだ!(笑)
辻 (笑)
神里フィーリングだよ。
 :でも僕もみんなには開けないんですよ。弱音とかは気心知れた人じゃないと話せないし。
神里わかる。弱音は言えない。

――お互いの弱音は聞いたことありますか?
ふたり あります。

――だったらこの舞台上でも思わず喋っちゃうことが出てきそうですね。
 :確かに!
神里ちょっと気をつけようか(笑)。

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共通点はサッカー、足速い、服

――ほかに共通点はありますか?
辻 服とサッカーじゃない?
神里そうだ!
辻 あ、足も速い。
神里足速い!
 :合宿でみんなで走ったとき、俺、2位だったよね。
神里ちょっと、待って!俺が2位だったよ!!!
 :俺が2位だよ!
神里違う!これだけは絶対譲らへんから!マジで!!
辻 覚えてないの!?
<・・・しばし本気で揉める・・・>
辻 多分それ他のときと間違ってるよ。
神里あ、そうかも......。
辻 僕ら、足が速いコンビです。
神里でも納得いかない。違うときに2位だったのかな。
辻 そうだよ。

――(笑)。
神里(気を取り直して)共通点はサッカー、足速い、服ですね。前に凌志朗に服をもらったこともある。
 :そうなんです、似合いそうな服を。

――仲良しですね。神里さんはあげたりしないんですか?
辻 もらってないです。
神里あげないです。
ふたり (笑)

――この舞台でお互いの見てみたい面はありますか?
 :優希は闇を持ってそうだから...
神里持ってねえ!(笑)
辻 闇を持ってない楽天家な優希を見てみたい。
神里僕は凌志朗にはずっとクールでいてほしい。
 :そうなの!?
神里結局ボロが出ると思うから。
辻 (笑)
神里そのはじける瞬間をお客さんにも見てほしいです!

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――では最後にげきぴあ読者の皆さんに一言お願いします。
 :こんな作品は他にないと思いますし、ぜひリラックスして、気軽に笑いに来てほしいです。その中で、僕たちが作品を面白くしようとしている姿勢も感じてもらえれば嬉しいですね。

――ありがとうございます。
 :次、優希、いいこと言ってくれるんだろうな。
神里ああ!嫌いなタイプや。
 :(笑)
神里俳優本人なのか役なのか、そのグレーゾーンが魅力の舞台だと思います。役を観に来るでもなくて、本人を観に来るでもなくて、男子会を覗き見しに来てほしいです...気軽にね。
辻 それ俺が言ったやつだけどな!
神里(笑)。渋谷だし、僕らの男子会を観た後、それをネタにお客さん達が女子会をしてくれるような、そんな作品にできたらいいなと思います!!!

公演は、6月6日(水)から17日(日)まで東京・CBGKシブゲキ!!にて。チケット一般発売は2018年5月5日(土・祝) 昼12:00から。

取材・文 中川實穗 / 撮影 川野結李歌

【脚本・演出】伊勢直弘
【公演日程】2018年6月6日(水)〜6月17日(日)
【劇場】CBGKシブゲキ!!
【出演】※各項目毎 五十音順
《BOYS☆TALK》
大原海輝、大海将一郎、神里優希、川隅美慎、谷 佳樹、辻 凌志朗(辻は一点しんにょう)、深澤大河、山中健太、横井翔二郎、 和合真一、鷲尾修斗
《DANDYS☾TALK》
鎌苅健太、KIMERU、郷本直也、佐藤貴史、寺山武志、米原幸佑
[日替わりゲスト]
磯貝龍虎、碕 理人、平野 良、平牧 仁、米原幸佑
【公式HP】https://www.clie.asia/bt3/
【推奨ハッシュタグ】#BOYSTALK #DANDYSTALK
企画・製作:CLIE ©BOYS★TALK 製作委員会

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2013年6月に初演、2014年12月に第2弾を上演し大好評だった『BOYS☆TALK』シリーズ。「男の子達が、男の子だけで集まって、何を語って、何を考えているの!?」を描く超リアル男子会が2018年6月に豪華キャストで大復活!さらに今回はちょっとディープなオトナの男子会『DANDYS ☾TALK』も同時上演!6月6日(水)~17日(日)に東京・CBGKシブゲキ!!で上演されます。

伊勢直弘氏が脚本・演出を手掛ける本作は、役者本⼈と一文字しか違わない役名や本人に寄せたキャラ設定で、どこからが本音でどこまでが台詞なのかわからない"超リアル男子会"。

約3年半ぶりの復活となる第3弾に出演する、神里優希さん辻 凌志朗さんにお話をうかがいました。

*****

俳優としての腕が試される作品

――普段とは毛色が違う作品ですが、出演が決まっていかがですか?
神里過去作品の映像を見たのですが、俳優本人と役とが混ざったような芝居で、面白そうだなと思いましたね。
 :"男子会を作品として成立させる"ということが難しそうだと思いましたし、そこを楽しみにもしています。俳優としての腕が試されるところなのかなって。
神里そうだよね。役もきっとつくり込みすぎると普通の役になっちゃうし。そうじゃなくてあくまで自然体で、尚且つ作品として完成させるのが難しそう。

――なにか既にイメージしているものはありますか?
 :第2弾の映像を見て思ったのは、宮下雄也さんが面白過ぎて(笑)。あそこまでの腕は持ってないですけど。
神里あそこを目指してやっていけばいい......のかな?
――(笑)。演出・脚本は伊勢直弘さんですが、神里さんは初タッグ、辻さんは『Like A』の脚本で関わられていますね。
 :そうですね。ただ、『Like A』のときは打ち上げでお会いしたくらいで。そのときに「よかったよ!」と言ってくださったので、今回演出でお世話になるのはとても楽しみです。
神里伊勢さんのインタビューを読んだのですが、この作品では、本番中は常に舞台袖にいて、指示を出してくれるっておっしゃってました。
 :バラエティー番組みたいだよね。

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――そういうつくり方の作品は経験ありますか?
神里ないです。「舞台袖に演出家さんがずっといる」ということがまずないので。それがもうこの作品ならではなのかなって。

一人が好きな寂しがり屋!?

――おふたりは普段からよく喋るタイプですか?
神里ふたりだと喋りますね。
辻 :前に共演した作品(ミュージカル『テニスの王子様』 3rdシーズン)の福岡公演のときに、夜中2時くらいまでふたりでさ...
神里あったね(笑)。
 :それこそ男子会をしましたよ!

――何を話したんですか?
神里お互いの夢の話とか、今後どうしていきたいかとか、
 :日常の話もしましたし...男同士の会話です。

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――この作品は、そういう会話を芝居なのかリアルなのかわからない感じでやるのだと思うのですが、演じる側はどこに面白さを感じますか?
 :より「自分自身」が重要になってくると思うんですよ。普段、役を演じるときは、いかに「役を育てられるか」ですけど、この作品は「本人」も大事なのかなって。
神里本人を育てなきゃ!
辻 でも俺、優希がどうなるのか楽しみ。優希ってミステリアスな印象があるから。お客さんの前でどういう面を見せるのか、すごく楽しみです。
神里一番危険じゃない?
 :何言うつもりなの!?
神里自分でも怖い。「素でいいんだ」と思っちゃったらなんか...何を言うかわからない(笑)。
辻 見てみたい、そういうとこ。役もそうだし、本人もそうだけど、クールな姿を多く見てきたから。こういうところでどうなるのかなって。
神里新境地をね。

――「自分でも怖い」というのは、見せてない部分がいっぱいあるということですか?
神里そうだと思いますね。
辻 優希ってどういう人なん?
神里え(笑)。急にインタビューされてるやん。
辻 どういう人なの、普段。
神里普段......こういう感じよ。のほほんとしてる。なんも考えてないんじゃない?(笑)
辻 スイッチ入ると喋るよね、関西人だから。
神里うん。スイッチ入るとめっちゃ喋る。ただ逆に入らないと本当に喋らないので。舞台でスイッチが入らなかったら終わりだな。

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――終わりですか(笑)。
神里スイッチ入らない日が怖いですよ。
 :日替わりなの!?
神里(笑)。ちゃんと喋ります!

――神里さんから見た辻さんはどんな人ですか?
神里それこそ変ですよ。
 :変!?
神里変わってますね。急に変な声出したりするんですよ。
 :あはは! 変な声というか、「わー!」って叫んじゃうんだよね。これは本当に仲のいい人にしか見せない素顔です。
神里人ってそういうもんだよ。でもなんでそうするの?ストレス?
 :(笑)。違う違う!なんだろう、そう育っちゃったんだよ。
神里どう育ったんだよ(笑)!でも多分、一人が好きなんだと思いますよ。
辻 ああ、そうだ。
神里でも寂しがり屋、みたいな。
 :あああ!そうそう。
神里僕もそうなので。

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――似たタイプなんですか?
辻 思考とかけっこう似てるところあるよね。
神里いや違う。一緒にするな。
 :(笑)
神里俺はやだ!
辻 なんだよ(笑)!俺が歩み寄った途端に!
ふたり あははは!
 :でも初めて会ったときは優希のほうからきてくれたんですよ。そのおかげで入りやすかった。

――神里さんはツンデレっぽい感じなんですか?
 :そう!ツンデレ感がある。
神里あはは!でも前作で「ツンデレな女の子は好きか」ってトークテーマあったよね。
 :あったあった。俺、大好き。

――じゃあ神里さんのことも大好きです?
 :男はまた別ですよ!ツンのときに「この人、カッコつけてる」って思っちゃうし。
神里そうやな。でも凌志朗もあるよ。「あ、今、カッコつけてるな」ってとき。
辻 ほんとに!?

お二人のボーイズトークは後編に続きます!

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公演は、6月6日(水)から17日(日)まで東京・CBGKシブゲキ!!にて。チケット一般発売は2018年5月5日(土・祝) 昼12:00から。

取材・文 中川實穗 / 撮影 川野結李歌

【脚本・演出】伊勢直弘
【公演日程】2018年6月6日(水)〜6月17日(日)
【劇場】CBGKシブゲキ!!
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《BOYS☆TALK》
大原海輝、大海将一郎、神里優希、川隅美慎、谷 佳樹、辻 凌志朗(辻は一点しんにょう)、深澤大河、山中健太、横井翔二郎、 和合真一、鷲尾修斗
《DANDYS☾TALK》
鎌苅健太、KIMERU、郷本直也、佐藤貴史、寺山武志、米原幸佑
[日替わりゲスト]
磯貝龍虎、碕 理人、平野 良、平牧 仁、米原幸佑
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■ミュージカル『1789』2018年版特集vol.7■



フランス生まれ、日本では2015年に宝塚歌劇団で初演され、翌2016年には東宝版として新たに上演されたミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』
待望の再演が現在、帝国劇場で上演中です!

「フランス革命」に材をとったこの作品、若者たちが自由と平等を求め、自分たちの生きる場所をよりよい世界にしようと戦う熱き物語ですが、作中ではロベスピエールダントンデムーランという実在した人物たちも登場。

映画や舞台など、様々な作品でも描かれる彼ら革命家たちは、その後それぞれが苦難の道へと歩んでいきますが、このミュージカル『1789』では彼らの若き青春の日々が描かれ、とにかくカッコ良く登場します!

その革命家たちを演じるのが三浦涼介上原理生渡辺大輔

3人に作品の見どころや、自分たちの役どころについて、そして『1789』で描かれているテーマについて...などなど、色々とお話を伺ってきました!

※インタビュー中、物語の展開に触れています。ご注意ください。

三浦涼介上原理生渡辺大輔 INTERVIEW ◆

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● ロベスピエール、ダントン、デムーラン、それぞれのキャラクターについて


―― 皆さんはそれぞれロベスピエール、ダントン、デムーランという、歴史上の人物を演じていらっしゃいます。史実があり、実在した人物ではありますが、このミュージカルではそれぞれ、どういうキャラクターとして捉えているかを教えてください。まず三浦さんは、マキシミリアン・ロベスピエールですね。

三浦「僕は初演の資料映像を観させていただいたり、演出の小池(修一郎)さんから「これを読んでおいて」と本を渡されたりと、入る前から情報源が多かったんです。ただ本に書かれているロベスピエール像のすべてがこの『1789』で見せられるわけではありませんので、若い頃の彼の、彼なりのまっすぐさというようなところを大切にしたいと思いました」

上原「ロベスピエール、熱いよね!」

三浦「どうやら初演はロベスピエールの中の要素として "冷" という字も入っていたようなのですが、今回は本当にまっすぐさと熱さ、みんなを引っ張っていく力...というところをすごく、小池さんにも言われたんです。でもなかなか上手くいかなくて、本番に入ってやっと、皆さんの熱量に自分も感化されて出来上がった感じです」


―― 三浦さんは、再演メンバーが多い中で今回からの参加ですから、大変なところもあったのでは。

三浦「最初は(初演でロベスピエールを演じた)古川雄大さんのイメージがすごく強くて、僕はすごくそこに惑わされていたんです(苦笑)。再演の作品に新メンバーとして加わるプレッシャーもあり、色々考えすぎちゃっていたんですよね。いつもだったらすんなり出来ているようなこともまったく進まず、すごくまわりに迷惑をかけてしまって。お稽古のあいだ、自分のロベスピエールが全然つかめずに本番に入ってしまった感じでした。でもゲネプロあたりで、この帝国劇場というステージに立って「こんな感覚なんだ」「こういうキャパなんだ」と実際にわかって(心が)開いた。それまで「帝国劇場に立つからにはこうじゃないと」というような固定的な意識があったところが取っ払われて、僕はたぶん今、そういうことをことごとく無視してやっているんだと思います(笑)。だから今は、僕は僕のロベスピエールをやろう、やってみようという気持ちでやっています」

▽ マキシミリアン・ロベスピエール(三浦涼介)1789_2018_07_11_0001.JPG


―― 上原さんは、演じるジョルジュ・ジャック・ダントンを、どういうキャラクターだと思っていますか。

上原「うん...。お酒を飲んでるだけですね」

三浦渡辺「(笑)!」

上原「根底は人情家。プチブルジョワだけど、一番 "シトワイヤン(市民・生活者)" と呼ばれる貧困層の人たちとも分け隔てなく接している。パレ・ロワイヤル(広場)でも、皆で一緒に飲んで、色々な意見を交わしたりしてるのかなぁ~、と思って。そういう熱さがあって、3人の中では、ほかの人々の架け橋となっているような存在なのかなって、自分では思っています」

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■ミュージカル『1789』2018年版特集vol.6■



フランス生まれ、日本では2015年に宝塚歌劇団で初演され、翌2016年には東宝版として新たに上演されたミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』
待望の再演が現在、帝国劇場で上演中です!
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『1789』をはじめとするフランス生まれのミュージカルは、打ち込みなども多用された斬新なサウンドも印象的ですが、本作は特に、今までの日本ミュージカル界にはあまりない手法が取り入られ、音楽的にも面白いものとなっています。

その『1789』の音楽的魅力について、音楽監督の太田健さんにお話を伺ってきました!

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●太田健 プロフィール●
1970年大阪生まれ。京都市立芸術大学大学院、米国マネス音楽大学大学院で学び、2002年2月、宝塚歌劇団に入団。2004年1月、花組公演『天使の季節』で作曲家デビュー。『太王四神記』『オーシャンズ11』『るろうに剣心』『ポーの一族』など、小池修一郎の演出する一本立て作品で音楽を担当することが多い。また『スカーレット・ピンパーネル』などフランク・ワイルドホーン作品の音楽監督も多く務めるほか、SMAPの21枚目のアルバム『Mr.S』(2014年)に「Theme of Mr.S」を提供するなど、劇団外部でも活躍。
 

◆ 太田健 INTERVIEW ◆

 
―― まずは音楽監督とはどんなお仕事なのか、教えてください。

「基本的に、音楽全般を取り仕切るのが音楽監督です。特に外国の作品を上演する場合は...今回でしたら『1789』のフランスの著作元があり、それを上演する権利を日本が買います。それをまったくそのままやるのか、もしくは色々な手を加えてやるのかということを演出家(小池修一郎さん)と相談しつつ、音楽のアレンジに関する作業を進めていきます」


―― 『1789』はけっこう、日本版のアレンジが加わっていますね。

「演出の小池先生から「この曲はこちらに使いたい」「この曲はもっとこんなアレンジに変えて欲しい」ということがたくさん出てきますので、日本版はこんな形にしたいんだとフランスの著作権元に相談し、許可を得て、日本版の楽譜上のすべてをやっていく、というのが最初の仕事。そのあと、最終的に稽古場で全体の流れが固まった段階で、あちらの雰囲気そのままでやりたいものはそれを再現するオーケストラの譜面を書き、日本版アレンジや新曲は、イチからオーケストラのアレンジをする。歌のことは歌の先生がやってくださっているので、"それ以外の音楽のこと全般" ですね」1789_2018_05_02_2195.JPG


―― いま「あちらの雰囲気そのままでやりたいものは再現をするオーケストラの譜面を書く」と仰ったのですが、オーケストラは全部日本で録っているんですか? 私は『1789』は生オケではなく録音だときいて、フランスで使っていた音源をそのままもらってやっているのかと思っていたのですが。

「全部、こちらで録り直しています。『ロミオとジュリエット』からずっとその形です。プレイヤーも日本のスタジオミュージシャンの方たちです。「録音したものをあげるよ」とフランス側は言うんですが、でもやっぱりちょっとテンポ感が違うんですよね。フランス語だとあのテンポでいいけれど、日本語だと少しテンポを上げないと違和感がある曲があったり。ほとんどフランス版と同じテイストで良いものは頂いたものを使うことも出来ますが、そうなると今度は日本でったものと向こうでったものを混ぜることになる。そうするとどうしても音源の雰囲気が変わるので、結局、統一感を出すために全部、日本で作り直しています。ちなみに "打ち込み" も、日本でイチからやっていますよ


―― そんな苦労をして、全曲録音、打ち込み。生では出せない音があるということでしょうか。

「"リズムの感じ" ですね。コンピュータで作る音って、簡単に言うと「今風」。フランスのミュージカルは曲自体はとてもクラシックなのですが、ベースが今風のリズムなんです。そうすると、その音を生オケで出すことは難しい。フランスのオリジナルがもともと全曲録音で、やっぱりそれを基本として欲しいということなので。例えば『ロミオとジュリエット』などは、ロンドン公演はアレンジも変えてすべて生オケで上演していたりと、国ごとに色々なことをやっているのですが、日本版ではやはりオリジナル版の匂いそのままやりたいね、とプロデューサーや小池先生とお話して、録音でいくことになりました」


―― 特に初演の時は、帝国劇場で、生オケではなく録音ということに、ファンも様々な思いを抱いたと思います。うがった見方をすれば「経費削減ではないか」とか。

「帝劇という劇場は、もともとオーケストラを使う作りになっていますからね。ただ、この公演に関しては経費のために...ということはまったくなく、大元のフランス版がテープだからというだけなんです。実際に録音も、シンフォニー・オーケストラくらいの莫大な人数で、丸2日くらいかけてやっています。さらに全曲打ち込みをしていますから、経費的にはけっこうな額がかかっているんですよ」

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■『うつろのまこと』特別連載 vol.2■


劇団InnocentSphereを率い、様々な社会問題をエッジのある切り口で舞台作品として贈りだしている西森英行

同時に、歌舞伎をはじめとする古典作品にも造詣が深く、これまでにも歌舞伎三大名作のひとつ『義経千本桜』を "義経は実は女だった" という切り口でアレンジした『新版 義経千本桜』、同じく歌舞伎の名作を力強い壮大な歴史絵巻として描く『新版 国性爺合戦』など古典に材をとった作品の数々も好評を博しています。

その西森さんが日本を代表する浄瑠璃・歌舞伎作者、近松門左衛門に挑むのが今作『うつろのまこと―近松浄瑠璃久遠道行』
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様々な名作を生み出していく近松自身の物語を縦軸に、
彼が生み出した『出世景清』『曽根崎心中』『心中天網島』の物語を横軸として絡め、
近松がどういう状況で、どういう思いでこれらの作品を生み出していったのか、
手を組んだ竹本座の座頭・竹本義太夫とはどんな関係性の中で、当時の時流をどう掴み、駆け上っていったのか......。

後の世まで語り継がれる作品を生み出していった近松と義太夫の真実を描き出す、渾身の一作になりそうです。

劇中、ピックアップされる近松作品は『出世景清』『曽根崎心中』『心中天網島』の3作。
近松33歳、義太夫35歳という、ふたりが出会い最初に作り上げた『出世景清』を巡る【出世之章】
一世を風靡したものの、その後人気に少しかげりが出てきた近松51歳、義太夫53歳の頃、葛藤の中で傑作『曽根崎心中』を生み出した時代を描く【名残之章】
そして義太夫の死後、近松68歳で次世代の竹本座に書いた『心中天網島』を巡る【生瓢之章】
の3章から成る構造。

そして出演する俳優は、近松の〈現実世界〉を演じるもの、
近松の書いた〈劇中世界〉を演じるものに分かれ、
多重構造の物語を浮かび上がらせていきます。

今回はすべての章を通して出演するキーマン・近松門左衛門を演じる伊藤裕一さんのインタビューをお届けします。
 

◆ 伊藤裕一 ロングインタビュー ◆

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●「西森さんは、実際に江戸まで行って取材をしてると思います(笑)」

――伊藤さんは今回、元禄の三大文豪と謳われる近松門左衛門役を演じられます。お話がきた時は、どんな気持ちでしたか?

「近松門左衛門は、NHK大河ドラマ(1995年の『八代将軍吉宗』)にナビゲーターとして登場するなど、誰もが知っている人物。でも一方で、本人がメインで描かれた作品がそんなにあるわけではないので、自由に作っていくこともできる役なのかなと思いました。その意味では楽しみですが...逆に言うと、僕の作り方次第で間違った近松のイメージを植え付けてしまう可能性もあるから、そこは恐怖でもありますね(笑)」


――プロットを読む限りでは、近松の "演劇人としての情熱" が前面に出る描き方、という印象があります。同じ演劇人として、共感できる部分もあるのでは?

「あるとは思いますが、片や近松門左衛門、片や伊藤裕一なので(笑)、共感できると言ってしまうのは恐れ多いなと。ただやはり、これから演じるなかで、三大文豪と呼ばれる天才がどんなことを感じながら創作していたのかを理解はしていくはず。その上で自分自身の創作活動にあたれるのは、今後の僕にとって大きなことじゃないかと思います」
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――伊藤さんご自身は、プロットを読んでどんな第一印象を持たれたのでしょうか。

「最初はやはり難しかったというか、前回出させていただいた『フェイス』(2017年、西森が作・演出を手掛けた伊藤と坂元健児の二人芝居)もそうだったんですが、「西森さんの "本気" を見た」という感じがありました。近松役については、西森さんご自身が投影されているのかな、と。西森さんは綿密な取材をした上で脚本を書かれる方で、解離性同一障害を題材にした前回は、実際に病院にまで行かれたとおっしゃってたんですよ。だから今回はきっと、実際に江戸にまで行かれたに違いないと思ってるんですが(笑)、そんな西森さんが題材に選んだということは、近松もそういう人だったんじゃないかなと。劇中で描かれる3つの近松作品のうち、2つは当時実際に起こった事件を元にした世話物ですが、きっと近松はあまり脚色せずそのまま書いたんじゃないかと想像しています」


――西森さんは今回、いつにも増してじっくりと取材をされたと聞きました。

「うわあ、じゃあ本当に僕が江戸に行かない限り敵わないですね(笑)。『フェイス』の稽古中、「解離性同一障害のことが5分でわかる本があるよ」と言われてお借りしたんですが、それが5冊あったので結果的には25分かかって(笑)。今回もきっと、西森さんはたくさんの資料をお持ちだろうし、聞けば何でも教えてくださるのだと思います。でも教えていただいてばかりというのも悔しいので、「西森さん、これ知ってます?」って言えるくらい(笑)、しっかりと準備をして稽古に臨みたいですね」
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■『うつろのまこと』特別連載 vol.1■


劇団InnocentSphereを率い、様々な社会問題をエッジのある切り口で舞台作品として贈りだしている西森英行

同時に、歌舞伎をはじめとする古典作品にも造詣が深く、これまでにも歌舞伎三大名作のひとつ『義経千本桜』を "義経は実は女だった" という切り口でアレンジした『新版 義経千本桜』、同じく歌舞伎の名作を力強い壮大な歴史絵巻として描く『新版 国性爺合戦』など古典に材をとった作品の数々も好評を博しています。

その西森さんが日本を代表する浄瑠璃・歌舞伎作者、近松門左衛門に挑むのが今作『うつろのまこと―近松浄瑠璃久遠道行』
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様々な名作を生み出していく近松自身の物語を縦軸に、
彼が生み出した『出世景清』『曽根崎心中』『心中天網島』の物語を横軸として絡め、
近松がどういう状況で、どういう思いでこれらの作品を生み出していったのか、
手を組んだ竹本座の座頭・竹本義太夫とはどんな関係性の中で、当時の時流をどう掴み、駆け上っていったのか......。

後の世まで語り継がれる作品を生み出していった近松と義太夫の真実を描き出す、渾身の一作になりそうです。

劇中、ピックアップされる近松作品は『出世景清』『曽根崎心中』『心中天網島』の3作。
近松33歳、義太夫35歳という、ふたりが出会い最初に作り上げた『出世景清』を巡る【出世之章】
一世を風靡したものの、その後人気に少しかげりが出てきた近松51歳、義太夫53歳の頃、葛藤の中で傑作『曽根崎心中』を生み出した時代を描く【名残之章】
そして義太夫の死後、近松68歳で次世代の竹本座に書いた『心中天網島』を巡る【生瓢之章】
の3章から成る構造。

そして出演する俳優は、近松の〈現実世界〉を演じるもの、
近松の書いた〈劇中世界〉を演じるものに分かれ、
多重構造の物語を浮かび上がらせていきます。

この『うつろのまこと―近松浄瑠璃久遠道行』、げきぴあでは特別連載としてご紹介していく予定ですが、まずは4月某日に行われた、ビジュアル撮影現場に潜入!

【名残之章】に出演、劇中作『曽根崎心中』の主人公・徳兵衛を演じる戸谷公人さんの撮影現場を取材してきました。utsuro01_04_4032.JPG
 

◆ 戸谷公人ビジュアル撮影レポート&インタビュー ◆

撮影現場は、こんな雰囲気。utsuro01_00_4004.JPG

まず驚くのは、この扮装です。

江戸時代を描く作品ですが、和服でもなければ、和を感じさせるものでもありません。
普通に現代のスタイリッシュな洋服です。
ううむ、一体どんな舞台になるのでしょう!?utsuro01_01_3986.JPG

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――2007年から活動してきた「サンプル」は昨年、劇団としては解体し、この『グッド・デス・バイブレーション考』から、松井さんのソロユニットへと"変態"します。その理由やいきさつを、松井さんの言葉で改めて聞かせてください。
松井 わかりやすく言うと、バンドが解散するみたいな感じなんですけど。劇団員もだいたいみんな40を過ぎて、それぞれのやりたいことがいろんな方向に行き始めるようになりました。僕自身も越後妻有(新潟)でワークショップをやったりして、メンバー以外の、演劇を初めてやる方や年配の方と作品を作ることも面白くて。これまでの、いわゆるバンドの固定メンバーと作品を作るってことから、全然違う人と会いたいという気持ちが増えてきたんですね。で、去年がちょうど10周年だったので、ここで解散してみんなが好きなことをしようかと。もちろん、新しいメンバーを入れるってやり方もあったと思うんですけど、そこはやっぱりバンド感覚というか、いつも一緒にいるメンバーとやっていくことを選んでいたので、新陳代謝という方向には進まなかったなとは思っています。もちろん、劇団としてやってきたことに後悔は全然していないんですけど。

――そして、再始動する「サンプル」の第一弾『グッド・デス・バイブレーション考』が間もなく開幕。現在稽古中ですが、感触はいかがですか?

松井 やっぱり面白いですね。今回、戸川純さんをお迎えします。僕の中では歌い手としてのイメージが強い方なので、どんな芝居をされるんだろうと思っていたんですけど、わりと全力で演じてくださる(笑)。役を自分に近づけようと常に考えていて稽古でバーンと出してくる、そういう熱やエネルギーをすごく感じる方で、まずそこがすごくびっくりしました。家族の話なんですけど、周りの人たちもそういう戸川さんに反応しながら作るっていう状況が、一種の家族を生み出しているみたいな感じがします。

――戸川さんへのオファーは、松井さんのアイデアですか?
松井 そうです。これまでキャストは小劇場の中の人たちでやっていたんですけど、サンプルが変わっていくときに、そこをもうちょっと越えて、化学変化を起こしていかないとなって。それが新しく始めるモチベーションでもあるので。そして戸川さんは、僕が大学生ぐらいから曲を聴いていて、ずっと憧れの存在というか。俳優としても強烈な印象があって、戸川さんが出ていた『刑事ヨロシク』(1982年)というドラマがすごく好きでした(笑)。主演の(ビート)たけしさんとの掛け合いが、毎回ほんとに面白くて。

――『グッド・デス・バイブレーション考』は深沢七郎の小説『楢山節考』を下敷きにしていますが、戸川さんありきの企画だったんでしょうか? それとも題材が先に?
松井 『楢山節考』を元にしたいというのは最初からあって、戸川さんの出演が決まってから、戸川さん仕様に話を考えて今に至るという感じですね。原作では母親である戸川さんの役を父親にしているのは、やっぱり戸川さんは性を超えている感じが似合うんじゃないかなって気がしたから。それこそ"変態"じゃないですけど、変身しているっていう状態が。

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――『楢山節考』という題材はどこから来たものですか?

松井 これもずっと昔から好きなテーマというか。やっぱり、どう読んでいいかがすごく難しい本だと思うんです。"姥捨て"というのが非常に非近代的で人権的に問題があるようなことだと思うんですけど、でも原作の中ではそういう感覚ではなく、生き物の中に当たり前に組み込まれた生態みたいな感じで書かれている。人が増えたから古い者からいなくなっていくっていう、残酷なんだけど生き物の知恵みたいにも読めるし、ちょっと人間を超えて動物的というか、物語というより"生き物の記録"みたいな。それがずっと引っかかって、好きな部分なんじゃないかなと思います。そして実際に僕自身も子育てと介護に挟まれる世代で、晩婚化や長寿高齢化によって、これからはそれがたぶん普通になる。じゃあそういう今、『楢山節考』的な世界を観てもらったら、観客はどういう風に考えるのかな、感じるのかなっていうのが、やってみようと思った理由です。もうひとつ、共同制作をするKAAT(神奈川芸術劇場)の白井(晃/同劇場の芸術監督)さんと、今埋もれているけどすごく面白いものが日本文学の中に何かあるんじゃないかっていう話を以前にしていたからっていうのもありますね。

――さっきおっしゃった"非近代的"な物語の舞台を近未来に設定したのが、斬新だけれども正解だなという感じがしました。
松井 高齢者がドンと増えた状態の社会で、「新世代に道を開けよう」と、きれいな死を装うような一大キャンペーンが起きたりしたら、なんかノセられていくような感じが近未来で起きてもおかしくない。生も死も国家がコントロールする、個人にまでそういう管理を行き届かせるような社会がわりとすぐ来るんじゃないかなっていう(笑)。人権があるのかないのかっていう『楢山節考』の前近代的な世界は、現代よりも、個人が確実に政府にコントロールされるそういう社会に似ているのかもしれないですよね。そういう意味では、現代は過渡期なのかもしれないですけど。

――作品で描かれている、"恋愛は差別"って感覚がすごく面白かったです(笑)。これだって今、真顔で言い出す人がいてもおかしくないですよね。
松井 だったら合同結婚というか、マッチングされる方が平等だっていう考えはあるのかなと。で、もっと個人的な欲望はバーチャルなもので叶えてくださいっていう(笑)。

――最初は「ありえない!」って思うんですが、「いや、こういうことってあるかもしれない」とだんだん設定に取り込まれていくこの感覚こそ、松井さんの作品の真骨頂ですよね。私は最初に観たのが『地下室』初演(2006年)なのですが、そういう感じを覚えるのは当時から変わらないし、言ってみれば、松井さんが描くテーマのようなことも昔からあまり変わっていない印象です。

松井 全然変わってないです! やっぱり家族や集団っていうものが気持ち悪かったり面白かったりするっていうのを、形を変えてやっているなって感じがします。テーマ的なことは結局、『地下室』の頃からほとんど変わっていない。

――変わらない一方で、"変態"が、サンプルを示す重要なキーワードでもありますよね。形態を変えるという意味合いと、いわゆる異常な状態の"ヘンタイ"の両方の意味合いにおいて。

松井 自分がやっていることって別にヘンタイだとは思っていなかったですけど、やっぱりよく言われているうち(笑)、ここにきて重要なキーワードであるような気がしてきたっていうのはありますね。つまり、「常識としてこうだよね」ってものがひっくり返る瞬間みたいなものを、結局追っているというか。そういう意味では"ヘンタイ(変態)"って、言われてみればそのとおりだなって。

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――余談かもしれませんが、"変態(=形態を変える)"を謳う松井さんご自身のルックスが、若いときからほとんど変わっていないのが面白いなと(笑)。サンプルにも松井さんにも、ちょっと時が止まったような感覚があるというか。

松井 そうですかね。これにスーツ着てカメラ提げたら、「典型的な日本人みたい」とはよく言われますが(笑)。

――という意味でも、「サンプル」という名前はぴったりだなと(笑)。

松井 見た目を無理やり変えたりして、「こう見られたい」みたいな感じを出すのは苦手かもしれないです。僕自身が俳優だからなのか、何にでもなれるような気はしているというか。変態するのはあくまで内側で、"変わらないから変わっている"っていうのかな。世の中にあんまり流されないように、とは思っています。そういう意味では逆に考えると、頑固なのかもしれないですね。

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KAAT×サンプル 「グッド・デス・バイブレーション考」

【公演期間】
2018年05月05日(土)~2018年05月15日(火)

【会場】
KAAT 神奈川芸術劇場 中スタジオ

【作・演出】
松井周

【出演】
戸川純 野津あおい 稲継美保 板橋駿谷 椎橋綾那 松井周

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ホットポットクッキングの第4回公演『GJ』
が4月13日(金)より、赤坂RED/THEATER にて上演されます。

ホットポットクッキングは、元アイドリング!!!のメンバーを中心に、<あらゆるジャンルの美味しい人材を、そのキャリアに関わらず、演劇という鍋に大胆に投げ込んでコトコト煮込み、舌がトロける美味しい舞台作品を作り上げるために結成した演劇プロジェクト>

第4回公演となる今回の『GJ』は、旗揚げ公演から連続出演している高橋胡桃玉川来夢橋本瑠果を軸に、Wake Up, Girlsの吉岡茉祐永野愛理、そして元宝塚雪組トップ娘役・愛加あゆ らが参加します。
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この、女子力が高そうな面々とタッグを組むのは、なんと "男芝居" を得意とするスズカツこと鈴木勝秀さん!

今回は主人公のジュンコ役・高橋胡桃さん、その母親役の愛加あゆさん、そして作・演出を手掛ける鈴木勝秀さんのインタビュー<後編>をお届けします。
インタビュー<前編>はコチラ
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高橋胡桃愛加あゆ鈴木勝秀 INTERVIEW ★

 
―― 高橋さんが演じられるジュンコ、大変な役ですよね。

鈴木「まあジュンコは大変ですよね」

高橋「台本をいただいたときは、ページめくるごとに役名のないページがなくて(笑)。早く覚えなきゃ!って必死でした」
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―― 今回初めてこの作品に触れられた高橋さん、愛加さんにとって、ストーリーの印象はいかがでしたか?

愛加「私はまさに今、両親が祖父母の家の相続をどうするかとか、そういう話もちょこちょこ聞いているような歳なんです。そういう時にこの題材が来たので、おおう! という感じでしたし(笑)、そういったことを改めて考えるきっかけにもなりました。 家族って一体どういう形が正しいのかな、とか、色々と考えてます。何が正解かはまだわからないのですが...。そんなことを考えるのも、自分が母親役だというのも大きいのかも」HPC_GJ_3_11_3772.JPG

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ホットポットクッキングの第4回公演『GJ』
が4月13日(金)より、赤坂RED/THEATER にて上演されます。

ホットポットクッキングは、元アイドリング!!!のメンバーを中心に、<あらゆるジャンルの美味しい人材を、そのキャリアに関わらず、演劇という鍋に大胆に投げ込んでコトコト煮込み、舌がトロける美味しい舞台作品を作り上げるために結成した演劇プロジェクト>

第4回公演となる今回の『GJ』は、旗揚げ公演から連続出演している高橋胡桃玉川来夢橋本瑠果を軸に、Wake Up, Girlsの吉岡茉祐永野愛理、そして元宝塚雪組トップ娘役・愛加あゆ らが参加します。
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この、女子力が高そうな面々とタッグを組むのは、なんと "男芝居" を得意とするスズカツこと鈴木勝秀さん!

稽古場レポートに続き、今回は主人公のジュンコ役・高橋胡桃さん、その母親役の愛加あゆさん、そして作・演出を手掛ける鈴木勝秀さんのインタビュー<前編>をお届けします。

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高橋胡桃愛加あゆ鈴木勝秀 INTERVIEW ★

 
―― この作品は、2006年にスズカツさんが上演された『MYTH』という作品を下敷きにされているんですよね。どういう経緯でそうなったのでしょう?

鈴木「まず、ホットポットクッキングのメンバーたちで舞台を...という企画のご依頼をいただき、色々と考えたんです。たまたま去年、僕が20代のときにやった『ノール』という作品を、恵比チリDANという若手の子たちで上演したんですね。僕がかつて書いたものを、今の若い人たちにやらせたらどうなるんだろう? と思ってやってみたんですけど、これが結構面白かったんですよ。また、『シスター』というリーディングドラマも再演を繰り返していただいてることもあり、「自分が書いた作品を、色々な俳優が演じる」というのが面白い時期なんです。あの頃自分が書いていたこと、考えていたことは僕の中には変わらず存在はしている、でもそれを違うキャスト、若い女の子でぶつけてみたらどうなるだろうと」

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▽ 玉川来夢HPC_GJ_2_12_3789.JPG
▽ 橋本瑠果HPC_GJ_2_13_3691.JPG


―― しかも、『MYTH』は父親と息子という男性同士の話でしたもんね。

鈴木「そう。それをそのままのセリフでやるとどうなるんだろう? と。で、実際に稽古してみたら面白かったんですよ。それは「僕にとって」なんだけどね(笑)。男4人のために書いた芝居が、女の子中心になって出演者の人数も増えた。ほとんどシチュエーションは同じなのにもかかわらず、こんな風になってくるのか! と。これは今後もこういうのをやってみたいな、とすら思ってます」

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