インタビューの最近のブログ記事

チケット情報はこちら

 
■ミュージカル『1789』2018年版特集vol.6■



フランス生まれ、日本では2015年に宝塚歌劇団で初演され、翌2016年には東宝版として新たに上演されたミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』
待望の再演が現在、帝国劇場で上演中です!
1789_2018_05_11_0408.JPG1789_2018_05_12_2TA_0333.JPG
『1789』をはじめとするフランス生まれのミュージカルは、打ち込みなども多用された斬新なサウンドも印象的ですが、本作は特に、今までの日本ミュージカル界にはあまりない手法が取り入られ、音楽的にも面白いものとなっています。

その『1789』の音楽的魅力について、音楽監督の太田健さんにお話を伺ってきました!

1789_2018_05_01_2201.JPG

●太田健 プロフィール●
1970年大阪生まれ。京都市立芸術大学大学院、米国マネス音楽大学大学院で学び、2002年2月、宝塚歌劇団に入団。2004年1月、花組公演『天使の季節』で作曲家デビュー。『太王四神記』『オーシャンズ11』『るろうに剣心』『ポーの一族』など、小池修一郎の演出する一本立て作品で音楽を担当することが多い。また『スカーレット・ピンパーネル』などフランク・ワイルドホーン作品の音楽監督も多く務めるほか、SMAPの21枚目のアルバム『Mr.S』(2014年)に「Theme of Mr.S」を提供するなど、劇団外部でも活躍。
 

◆ 太田健 INTERVIEW ◆

 
―― まずは音楽監督とはどんなお仕事なのか、教えてください。

「基本的に、音楽全般を取り仕切るのが音楽監督です。特に外国の作品を上演する場合は...今回でしたら『1789』のフランスの著作元があり、それを上演する権利を日本が買います。それをまったくそのままやるのか、もしくは色々な手を加えてやるのかということを演出家(小池修一郎さん)と相談しつつ、音楽のアレンジに関する作業を進めていきます」


―― 『1789』はけっこう、日本版のアレンジが加わっていますね。

「演出の小池先生から「この曲はこちらに使いたい」「この曲はもっとこんなアレンジに変えて欲しい」ということがたくさん出てきますので、日本版はこんな形にしたいんだとフランスの著作権元に相談し、許可を得て、日本版の楽譜上のすべてをやっていく、というのが最初の仕事。そのあと、最終的に稽古場で全体の流れが固まった段階で、あちらの雰囲気そのままでやりたいものはそれを再現するオーケストラの譜面を書き、日本版アレンジや新曲は、イチからオーケストラのアレンジをする。歌のことは歌の先生がやってくださっているので、"それ以外の音楽のこと全般" ですね」1789_2018_05_02_2195.JPG


―― いま「あちらの雰囲気そのままでやりたいものは再現をするオーケストラの譜面を書く」と仰ったのですが、オーケストラは全部日本で録っているんですか? 私は『1789』は生オケではなく録音だときいて、フランスで使っていた音源をそのままもらってやっているのかと思っていたのですが。

「全部、こちらで録り直しています。『ロミオとジュリエット』からずっとその形です。プレイヤーも日本のスタジオミュージシャンの方たちです。「録音したものをあげるよ」とフランス側は言うんですが、でもやっぱりちょっとテンポ感が違うんですよね。フランス語だとあのテンポでいいけれど、日本語だと少しテンポを上げないと違和感がある曲があったり。ほとんどフランス版と同じテイストで良いものは頂いたものを使うことも出来ますが、そうなると今度は日本でったものと向こうでったものを混ぜることになる。そうするとどうしても音源の雰囲気が変わるので、結局、統一感を出すために全部、日本で作り直しています。ちなみに "打ち込み" も、日本でイチからやっていますよ


―― そんな苦労をして、全曲録音、打ち込み。生では出せない音があるということでしょうか。

「"リズムの感じ" ですね。コンピュータで作る音って、簡単に言うと「今風」。フランスのミュージカルは曲自体はとてもクラシックなのですが、ベースが今風のリズムなんです。そうすると、その音を生オケで出すことは難しい。フランスのオリジナルがもともと全曲録音で、やっぱりそれを基本として欲しいということなので。例えば『ロミオとジュリエット』などは、ロンドン公演はアレンジも変えてすべて生オケで上演していたりと、国ごとに色々なことをやっているのですが、日本版ではやはりオリジナル版の匂いそのままやりたいね、とプロデューサーや小池先生とお話して、録音でいくことになりました」


―― 特に初演の時は、帝国劇場で、生オケではなく録音ということに、ファンも様々な思いを抱いたと思います。うがった見方をすれば「経費削減ではないか」とか。

「帝劇という劇場は、もともとオーケストラを使う作りになっていますからね。ただ、この公演に関しては経費のために...ということはまったくなく、大元のフランス版がテープだからというだけなんです。実際に録音も、シンフォニー・オーケストラくらいの莫大な人数で、丸2日くらいかけてやっています。さらに全曲打ち込みをしていますから、経費的にはけっこうな額がかかっているんですよ」

チケット情報はこちら


■『うつろのまこと』特別連載 vol.2■


劇団InnocentSphereを率い、様々な社会問題をエッジのある切り口で舞台作品として贈りだしている西森英行

同時に、歌舞伎をはじめとする古典作品にも造詣が深く、これまでにも歌舞伎三大名作のひとつ『義経千本桜』を "義経は実は女だった" という切り口でアレンジした『新版 義経千本桜』、同じく歌舞伎の名作を力強い壮大な歴史絵巻として描く『新版 国性爺合戦』など古典に材をとった作品の数々も好評を博しています。

その西森さんが日本を代表する浄瑠璃・歌舞伎作者、近松門左衛門に挑むのが今作『うつろのまこと―近松浄瑠璃久遠道行』
uturo_full.jpg
様々な名作を生み出していく近松自身の物語を縦軸に、
彼が生み出した『出世景清』『曽根崎心中』『心中天網島』の物語を横軸として絡め、
近松がどういう状況で、どういう思いでこれらの作品を生み出していったのか、
手を組んだ竹本座の座頭・竹本義太夫とはどんな関係性の中で、当時の時流をどう掴み、駆け上っていったのか......。

後の世まで語り継がれる作品を生み出していった近松と義太夫の真実を描き出す、渾身の一作になりそうです。

劇中、ピックアップされる近松作品は『出世景清』『曽根崎心中』『心中天網島』の3作。
近松33歳、義太夫35歳という、ふたりが出会い最初に作り上げた『出世景清』を巡る【出世之章】
一世を風靡したものの、その後人気に少しかげりが出てきた近松51歳、義太夫53歳の頃、葛藤の中で傑作『曽根崎心中』を生み出した時代を描く【名残之章】
そして義太夫の死後、近松68歳で次世代の竹本座に書いた『心中天網島』を巡る【生瓢之章】
の3章から成る構造。

そして出演する俳優は、近松の〈現実世界〉を演じるもの、
近松の書いた〈劇中世界〉を演じるものに分かれ、
多重構造の物語を浮かび上がらせていきます。

今回はすべての章を通して出演するキーマン・近松門左衛門を演じる伊藤裕一さんのインタビューをお届けします。
 

◆ 伊藤裕一 ロングインタビュー ◆

utsuro02_1_1038_fix.JPG

●「西森さんは、実際に江戸まで行って取材をしてると思います(笑)」

――伊藤さんは今回、元禄の三大文豪と謳われる近松門左衛門役を演じられます。お話がきた時は、どんな気持ちでしたか?

「近松門左衛門は、NHK大河ドラマ(1995年の『八代将軍吉宗』)にナビゲーターとして登場するなど、誰もが知っている人物。でも一方で、本人がメインで描かれた作品がそんなにあるわけではないので、自由に作っていくこともできる役なのかなと思いました。その意味では楽しみですが...逆に言うと、僕の作り方次第で間違った近松のイメージを植え付けてしまう可能性もあるから、そこは恐怖でもありますね(笑)」


――プロットを読む限りでは、近松の "演劇人としての情熱" が前面に出る描き方、という印象があります。同じ演劇人として、共感できる部分もあるのでは?

「あるとは思いますが、片や近松門左衛門、片や伊藤裕一なので(笑)、共感できると言ってしまうのは恐れ多いなと。ただやはり、これから演じるなかで、三大文豪と呼ばれる天才がどんなことを感じながら創作していたのかを理解はしていくはず。その上で自分自身の創作活動にあたれるのは、今後の僕にとって大きなことじゃないかと思います」
utsuro02_4_0976_fix.JPG
――伊藤さんご自身は、プロットを読んでどんな第一印象を持たれたのでしょうか。

「最初はやはり難しかったというか、前回出させていただいた『フェイス』(2017年、西森が作・演出を手掛けた伊藤と坂元健児の二人芝居)もそうだったんですが、「西森さんの "本気" を見た」という感じがありました。近松役については、西森さんご自身が投影されているのかな、と。西森さんは綿密な取材をした上で脚本を書かれる方で、解離性同一障害を題材にした前回は、実際に病院にまで行かれたとおっしゃってたんですよ。だから今回はきっと、実際に江戸にまで行かれたに違いないと思ってるんですが(笑)、そんな西森さんが題材に選んだということは、近松もそういう人だったんじゃないかなと。劇中で描かれる3つの近松作品のうち、2つは当時実際に起こった事件を元にした世話物ですが、きっと近松はあまり脚色せずそのまま書いたんじゃないかと想像しています」


――西森さんは今回、いつにも増してじっくりと取材をされたと聞きました。

「うわあ、じゃあ本当に僕が江戸に行かない限り敵わないですね(笑)。『フェイス』の稽古中、「解離性同一障害のことが5分でわかる本があるよ」と言われてお借りしたんですが、それが5冊あったので結果的には25分かかって(笑)。今回もきっと、西森さんはたくさんの資料をお持ちだろうし、聞けば何でも教えてくださるのだと思います。でも教えていただいてばかりというのも悔しいので、「西森さん、これ知ってます?」って言えるくらい(笑)、しっかりと準備をして稽古に臨みたいですね」
utsuro02_6_1010_fix.JPG

チケット情報はこちら


■『うつろのまこと』特別連載 vol.1■


劇団InnocentSphereを率い、様々な社会問題をエッジのある切り口で舞台作品として贈りだしている西森英行

同時に、歌舞伎をはじめとする古典作品にも造詣が深く、これまでにも歌舞伎三大名作のひとつ『義経千本桜』を "義経は実は女だった" という切り口でアレンジした『新版 義経千本桜』、同じく歌舞伎の名作を力強い壮大な歴史絵巻として描く『新版 国性爺合戦』など古典に材をとった作品の数々も好評を博しています。

その西森さんが日本を代表する浄瑠璃・歌舞伎作者、近松門左衛門に挑むのが今作『うつろのまこと―近松浄瑠璃久遠道行』
uturo_full.jpg
様々な名作を生み出していく近松自身の物語を縦軸に、
彼が生み出した『出世景清』『曽根崎心中』『心中天網島』の物語を横軸として絡め、
近松がどういう状況で、どういう思いでこれらの作品を生み出していったのか、
手を組んだ竹本座の座頭・竹本義太夫とはどんな関係性の中で、当時の時流をどう掴み、駆け上っていったのか......。

後の世まで語り継がれる作品を生み出していった近松と義太夫の真実を描き出す、渾身の一作になりそうです。

劇中、ピックアップされる近松作品は『出世景清』『曽根崎心中』『心中天網島』の3作。
近松33歳、義太夫35歳という、ふたりが出会い最初に作り上げた『出世景清』を巡る【出世之章】
一世を風靡したものの、その後人気に少しかげりが出てきた近松51歳、義太夫53歳の頃、葛藤の中で傑作『曽根崎心中』を生み出した時代を描く【名残之章】
そして義太夫の死後、近松68歳で次世代の竹本座に書いた『心中天網島』を巡る【生瓢之章】
の3章から成る構造。

そして出演する俳優は、近松の〈現実世界〉を演じるもの、
近松の書いた〈劇中世界〉を演じるものに分かれ、
多重構造の物語を浮かび上がらせていきます。

この『うつろのまこと―近松浄瑠璃久遠道行』、げきぴあでは特別連載としてご紹介していく予定ですが、まずは4月某日に行われた、ビジュアル撮影現場に潜入!

【名残之章】に出演、劇中作『曽根崎心中』の主人公・徳兵衛を演じる戸谷公人さんの撮影現場を取材してきました。utsuro01_04_4032.JPG
 

◆ 戸谷公人ビジュアル撮影レポート&インタビュー ◆

撮影現場は、こんな雰囲気。utsuro01_00_4004.JPG

まず驚くのは、この扮装です。

江戸時代を描く作品ですが、和服でもなければ、和を感じさせるものでもありません。
普通に現代のスタイリッシュな洋服です。
ううむ、一体どんな舞台になるのでしょう!?utsuro01_01_3986.JPG

チケット情報はこちら

035げきp@い.jpg

――2007年から活動してきた「サンプル」は昨年、劇団としては解体し、この『グッド・デス・バイブレーション考』から、松井さんのソロユニットへと"変態"します。その理由やいきさつを、松井さんの言葉で改めて聞かせてください。
松井 わかりやすく言うと、バンドが解散するみたいな感じなんですけど。劇団員もだいたいみんな40を過ぎて、それぞれのやりたいことがいろんな方向に行き始めるようになりました。僕自身も越後妻有(新潟)でワークショップをやったりして、メンバー以外の、演劇を初めてやる方や年配の方と作品を作ることも面白くて。これまでの、いわゆるバンドの固定メンバーと作品を作るってことから、全然違う人と会いたいという気持ちが増えてきたんですね。で、去年がちょうど10周年だったので、ここで解散してみんなが好きなことをしようかと。もちろん、新しいメンバーを入れるってやり方もあったと思うんですけど、そこはやっぱりバンド感覚というか、いつも一緒にいるメンバーとやっていくことを選んでいたので、新陳代謝という方向には進まなかったなとは思っています。もちろん、劇団としてやってきたことに後悔は全然していないんですけど。

――そして、再始動する「サンプル」の第一弾『グッド・デス・バイブレーション考』が間もなく開幕。現在稽古中ですが、感触はいかがですか?

松井 やっぱり面白いですね。今回、戸川純さんをお迎えします。僕の中では歌い手としてのイメージが強い方なので、どんな芝居をされるんだろうと思っていたんですけど、わりと全力で演じてくださる(笑)。役を自分に近づけようと常に考えていて稽古でバーンと出してくる、そういう熱やエネルギーをすごく感じる方で、まずそこがすごくびっくりしました。家族の話なんですけど、周りの人たちもそういう戸川さんに反応しながら作るっていう状況が、一種の家族を生み出しているみたいな感じがします。

――戸川さんへのオファーは、松井さんのアイデアですか?
松井 そうです。これまでキャストは小劇場の中の人たちでやっていたんですけど、サンプルが変わっていくときに、そこをもうちょっと越えて、化学変化を起こしていかないとなって。それが新しく始めるモチベーションでもあるので。そして戸川さんは、僕が大学生ぐらいから曲を聴いていて、ずっと憧れの存在というか。俳優としても強烈な印象があって、戸川さんが出ていた『刑事ヨロシク』(1982年)というドラマがすごく好きでした(笑)。主演の(ビート)たけしさんとの掛け合いが、毎回ほんとに面白くて。

――『グッド・デス・バイブレーション考』は深沢七郎の小説『楢山節考』を下敷きにしていますが、戸川さんありきの企画だったんでしょうか? それとも題材が先に?
松井 『楢山節考』を元にしたいというのは最初からあって、戸川さんの出演が決まってから、戸川さん仕様に話を考えて今に至るという感じですね。原作では母親である戸川さんの役を父親にしているのは、やっぱり戸川さんは性を超えている感じが似合うんじゃないかなって気がしたから。それこそ"変態"じゃないですけど、変身しているっていう状態が。

001げきぴ.jpg

――『楢山節考』という題材はどこから来たものですか?

松井 これもずっと昔から好きなテーマというか。やっぱり、どう読んでいいかがすごく難しい本だと思うんです。"姥捨て"というのが非常に非近代的で人権的に問題があるようなことだと思うんですけど、でも原作の中ではそういう感覚ではなく、生き物の中に当たり前に組み込まれた生態みたいな感じで書かれている。人が増えたから古い者からいなくなっていくっていう、残酷なんだけど生き物の知恵みたいにも読めるし、ちょっと人間を超えて動物的というか、物語というより"生き物の記録"みたいな。それがずっと引っかかって、好きな部分なんじゃないかなと思います。そして実際に僕自身も子育てと介護に挟まれる世代で、晩婚化や長寿高齢化によって、これからはそれがたぶん普通になる。じゃあそういう今、『楢山節考』的な世界を観てもらったら、観客はどういう風に考えるのかな、感じるのかなっていうのが、やってみようと思った理由です。もうひとつ、共同制作をするKAAT(神奈川芸術劇場)の白井(晃/同劇場の芸術監督)さんと、今埋もれているけどすごく面白いものが日本文学の中に何かあるんじゃないかっていう話を以前にしていたからっていうのもありますね。

――さっきおっしゃった"非近代的"な物語の舞台を近未来に設定したのが、斬新だけれども正解だなという感じがしました。
松井 高齢者がドンと増えた状態の社会で、「新世代に道を開けよう」と、きれいな死を装うような一大キャンペーンが起きたりしたら、なんかノセられていくような感じが近未来で起きてもおかしくない。生も死も国家がコントロールする、個人にまでそういう管理を行き届かせるような社会がわりとすぐ来るんじゃないかなっていう(笑)。人権があるのかないのかっていう『楢山節考』の前近代的な世界は、現代よりも、個人が確実に政府にコントロールされるそういう社会に似ているのかもしれないですよね。そういう意味では、現代は過渡期なのかもしれないですけど。

――作品で描かれている、"恋愛は差別"って感覚がすごく面白かったです(笑)。これだって今、真顔で言い出す人がいてもおかしくないですよね。
松井 だったら合同結婚というか、マッチングされる方が平等だっていう考えはあるのかなと。で、もっと個人的な欲望はバーチャルなもので叶えてくださいっていう(笑)。

――最初は「ありえない!」って思うんですが、「いや、こういうことってあるかもしれない」とだんだん設定に取り込まれていくこの感覚こそ、松井さんの作品の真骨頂ですよね。私は最初に観たのが『地下室』初演(2006年)なのですが、そういう感じを覚えるのは当時から変わらないし、言ってみれば、松井さんが描くテーマのようなことも昔からあまり変わっていない印象です。

松井 全然変わってないです! やっぱり家族や集団っていうものが気持ち悪かったり面白かったりするっていうのを、形を変えてやっているなって感じがします。テーマ的なことは結局、『地下室』の頃からほとんど変わっていない。

――変わらない一方で、"変態"が、サンプルを示す重要なキーワードでもありますよね。形態を変えるという意味合いと、いわゆる異常な状態の"ヘンタイ"の両方の意味合いにおいて。

松井 自分がやっていることって別にヘンタイだとは思っていなかったですけど、やっぱりよく言われているうち(笑)、ここにきて重要なキーワードであるような気がしてきたっていうのはありますね。つまり、「常識としてこうだよね」ってものがひっくり返る瞬間みたいなものを、結局追っているというか。そういう意味では"ヘンタイ(変態)"って、言われてみればそのとおりだなって。

015げきぴ.jpg

――余談かもしれませんが、"変態(=形態を変える)"を謳う松井さんご自身のルックスが、若いときからほとんど変わっていないのが面白いなと(笑)。サンプルにも松井さんにも、ちょっと時が止まったような感覚があるというか。

松井 そうですかね。これにスーツ着てカメラ提げたら、「典型的な日本人みたい」とはよく言われますが(笑)。

――という意味でも、「サンプル」という名前はぴったりだなと(笑)。

松井 見た目を無理やり変えたりして、「こう見られたい」みたいな感じを出すのは苦手かもしれないです。僕自身が俳優だからなのか、何にでもなれるような気はしているというか。変態するのはあくまで内側で、"変わらないから変わっている"っていうのかな。世の中にあんまり流されないように、とは思っています。そういう意味では逆に考えると、頑固なのかもしれないですね。

--------------------

KAAT×サンプル 「グッド・デス・バイブレーション考」

【公演期間】
2018年05月05日(土)~2018年05月15日(火)

【会場】
KAAT 神奈川芸術劇場 中スタジオ

【作・演出】
松井周

【出演】
戸川純 野津あおい 稲継美保 板橋駿谷 椎橋綾那 松井周

チケット情報はこちら

チケット情報はこちら

 
ホットポットクッキングの第4回公演『GJ』
が4月13日(金)より、赤坂RED/THEATER にて上演されます。

ホットポットクッキングは、元アイドリング!!!のメンバーを中心に、<あらゆるジャンルの美味しい人材を、そのキャリアに関わらず、演劇という鍋に大胆に投げ込んでコトコト煮込み、舌がトロける美味しい舞台作品を作り上げるために結成した演劇プロジェクト>

第4回公演となる今回の『GJ』は、旗揚げ公演から連続出演している高橋胡桃玉川来夢橋本瑠果を軸に、Wake Up, Girlsの吉岡茉祐永野愛理、そして元宝塚雪組トップ娘役・愛加あゆ らが参加します。
HPC_GJ_3_00_3786.JPG
この、女子力が高そうな面々とタッグを組むのは、なんと "男芝居" を得意とするスズカツこと鈴木勝秀さん!

今回は主人公のジュンコ役・高橋胡桃さん、その母親役の愛加あゆさん、そして作・演出を手掛ける鈴木勝秀さんのインタビュー<後編>をお届けします。
インタビュー<前編>はコチラ
HPC_GJ_3_01_3741.JPG

 

高橋胡桃愛加あゆ鈴木勝秀 INTERVIEW ★

 
―― 高橋さんが演じられるジュンコ、大変な役ですよね。

鈴木「まあジュンコは大変ですよね」

高橋「台本をいただいたときは、ページめくるごとに役名のないページがなくて(笑)。早く覚えなきゃ!って必死でした」
HPC_GJ_3_08_a_3744.JPG

―― 今回初めてこの作品に触れられた高橋さん、愛加さんにとって、ストーリーの印象はいかがでしたか?

愛加「私はまさに今、両親が祖父母の家の相続をどうするかとか、そういう話もちょこちょこ聞いているような歳なんです。そういう時にこの題材が来たので、おおう! という感じでしたし(笑)、そういったことを改めて考えるきっかけにもなりました。 家族って一体どういう形が正しいのかな、とか、色々と考えてます。何が正解かはまだわからないのですが...。そんなことを考えるのも、自分が母親役だというのも大きいのかも」HPC_GJ_3_11_3772.JPG

チケット情報はこちら

 
ホットポットクッキングの第4回公演『GJ』
が4月13日(金)より、赤坂RED/THEATER にて上演されます。

ホットポットクッキングは、元アイドリング!!!のメンバーを中心に、<あらゆるジャンルの美味しい人材を、そのキャリアに関わらず、演劇という鍋に大胆に投げ込んでコトコト煮込み、舌がトロける美味しい舞台作品を作り上げるために結成した演劇プロジェクト>

第4回公演となる今回の『GJ』は、旗揚げ公演から連続出演している高橋胡桃玉川来夢橋本瑠果を軸に、Wake Up, Girlsの吉岡茉祐永野愛理、そして元宝塚雪組トップ娘役・愛加あゆ らが参加します。
HPC_GJ_2_01_3686.JPG
この、女子力が高そうな面々とタッグを組むのは、なんと "男芝居" を得意とするスズカツこと鈴木勝秀さん!

稽古場レポートに続き、今回は主人公のジュンコ役・高橋胡桃さん、その母親役の愛加あゆさん、そして作・演出を手掛ける鈴木勝秀さんのインタビュー<前編>をお届けします。

HPC_GJ_2_02_3770.JPG

高橋胡桃愛加あゆ鈴木勝秀 INTERVIEW ★

 
―― この作品は、2006年にスズカツさんが上演された『MYTH』という作品を下敷きにされているんですよね。どういう経緯でそうなったのでしょう?

鈴木「まず、ホットポットクッキングのメンバーたちで舞台を...という企画のご依頼をいただき、色々と考えたんです。たまたま去年、僕が20代のときにやった『ノール』という作品を、恵比チリDANという若手の子たちで上演したんですね。僕がかつて書いたものを、今の若い人たちにやらせたらどうなるんだろう? と思ってやってみたんですけど、これが結構面白かったんですよ。また、『シスター』というリーディングドラマも再演を繰り返していただいてることもあり、「自分が書いた作品を、色々な俳優が演じる」というのが面白い時期なんです。あの頃自分が書いていたこと、考えていたことは僕の中には変わらず存在はしている、でもそれを違うキャスト、若い女の子でぶつけてみたらどうなるだろうと」

▽ 高橋胡桃HPC_GJ_2_11_a_3755.JPG
▽ 玉川来夢HPC_GJ_2_12_3789.JPG
▽ 橋本瑠果HPC_GJ_2_13_3691.JPG


―― しかも、『MYTH』は父親と息子という男性同士の話でしたもんね。

鈴木「そう。それをそのままのセリフでやるとどうなるんだろう? と。で、実際に稽古してみたら面白かったんですよ。それは「僕にとって」なんだけどね(笑)。男4人のために書いた芝居が、女の子中心になって出演者の人数も増えた。ほとんどシチュエーションは同じなのにもかかわらず、こんな風になってくるのか! と。これは今後もこういうのをやってみたいな、とすら思ってます」

チケット情報はこちら

歌舞伎界の新星であり、7代目・清元栄寿太夫を襲名したばかりの尾上右近さんが、『ウォーター・バイ・ザ・スプーンフル』で満を持して「三足目のわらじ」となる現代劇に初挑戦! 

げきぴあでは、そんな右近さんが初舞台を踏むまでの過程に密着!!

作品の魅力も存分に紹介しつつ、注目の若き才能がさらにステップアップしていく姿を皆様にお届けします!




NL0_2940.jpg≪尾上右近さん≫




2012年のピューリッツァー賞戯曲部門賞受賞作『ウォーター・バイ・ザ・スプーンフル』が日本初上演される。邦題に"スプーン一杯の水、それは一歩を踏み出すための人生のレシピ"とサブタイトルをつけられたそれは、様々な問題を抱えた人たちが、それぞれに自分の人生を取り戻していく物語だ。

戯曲を手がけたのは、ミュージカル『イン・ザ・ハイツ』の脚本で知られるキアラ・アレグリア・ヒュディス。今作の上演を熱望したG2が、自ら翻訳し、演出を担当する。

そして、主演に歌舞伎界の新鋭・尾上右近を据え、篠井英介南沢奈央葛山信吾鈴木壮麻村川絵梨陰山泰といった実力派が集結。珠玉の物語を紡いでいく。まずそのストーリーを紹介しておこう。

■STORY■

フィラデルフィアのサブウェイで働いているエリオット(尾上右近)は、25歳のプエルトリコ人。少し足を引きずっているのは、イラク戦争に出兵して負傷したためだ。戦場でのあるできごとによって身体ばかりか心にも傷を負い、帰還後はモルヒネ中毒にもなった。人生の目的を見失ったエリオットの良き理解者である従姉弟で大学の非常勤講師のヤズミンも、離婚調停中で人生に行き詰まっている。

そんなとき、育ての母であり伯母であるジニーが亡くなったことをきっかけにエリオットの周りの人間関係がつながり始めた。中心にいるのは、エリオットの実の母でドラッグ中毒者のサイトを運営しているオデッサ(篠井英介)だ。彼女自身も元中毒者で、そのためにかつて幼い娘を見殺しにした過去があるが、今は中毒にあえぐ人々を救おうとしているのである。

そして、そのサイトに集まっている多種多様な人間たちにも、リアルな世界での関係が生まれていく。他者とつながりたいと願いながら、拒絶し、葛藤し、その末に新たな人生の行方を見つけていく人々。そのありようは、現代社会の光となり得るか!?

◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 

イラク戦争、ドラッグと、戯曲の背景に登場するのはアメリカ現代社会の闇である。しかし、登場人物たちが交わす会話は(主にネット上で)、今の日本に生きる私たちと無縁なものではない。おまけに、実は日本人も日本も登場するという、親近感を覚えずにはいられない戯曲なのである。 

げきぴあではこれから、主演の尾上右近に密着。日本初上演となる本作の魅力をどんどん深掘りしていく予定だ。

 

◆ ◇ ◆ ◇ ◆


第1回の今回は、スチール撮影に臨んだ右近さんのインタビューと撮影風景レポートをお届けする。

 
右近さんは、朗読劇『ラヴ・レターズ』の経験はあるものの、現代劇に出演するのはこれが初めて。もちろん現代劇のスチール撮影も初体験だ。だが、昨年のスーパー歌舞伎Ⅱ『ワンピース』で市川猿之助の代役を見事にやり遂げた勘の良さと集中力を、ここでもいかんなく発揮。みるみる世界観を作り上げていった右近さんが演じるエリオット、早くも期待大である。

NL0_2929.jpg

▲「エリオット」を意識して(!)で用意したという
自前のお洋服でインタビューにもお答えいただきました。

チケット情報はこちら

脚本・作詞・演出・石丸さち子×音楽・和田俊輔によるRock Musical『5DAYS 辺境のロミオとジュリエット』が、4月3日にKAAT神奈川芸術劇場 中スタジオで開幕! 現在上演中です。

げきぴあでは、開幕直前のKAATで主演の東啓介さんの稽古の様子を取材&プチインタビューしてきました!!

本作は、シェイクスピアの恋愛悲劇「ロミオとジュリエット」を下敷きに、舞台を現代にうつし、血縁や国境、性別、人種、宗教、経済など見えない"ライン"に隔てられた若者が、その"ライン"をも飛び越え命を燃やした5日間の恋を描くオリジナルミュージカルです。主演は東啓介さん、ヒロインは豊原江理佳さん、そして柳下大さん、中山義紘さん、大山真志さん、マルシアさんが出演します。

DSC05879.jpg

*****

この日、稽古が行われていたのは、愛するリェータ(大原)の兄シーラ(大山)を刺したハワル(東)が逃げた先でドゥーシャ(マルシア)と話をするシーン。
「ロミオとジュリエット」では長く描かれる場面がギュギュッと濃縮され、ハワルにとってリェータと会えないということが何よりの絶望であることが、ドゥーシャとの会話によって鮮烈に描かれます。

ドゥーシャと話しているうちに感情が抑えきれなくなる東さんの芝居を見ていると、小さな表情の変化や呼吸音まですべてが客席に届くということが意識されていると感じました。取り乱したハワルは残酷な台詞を言うのですが、その感情が全身から剥き出しで表現されているからこそ、台詞を超えた想いを受け取ることができ、なんともいえない切なさを感じるシーンになっていました。

ここではハワルがセットを滑り落ちるシーンの確認も。身長187㎝の東さんが斜面を滑っていく姿はインパクト大で、その姿から無意識に感じてしまう痛みがハワルの心情ともつながりました。これもこの劇場のサイズ感ならではの感覚ですよね(東さんはその滑り落ち方や倒れ方を何度も練習していました!)。

そして歌にもぜひご注目を!『マタ・ハリ』やミュージカル『薄桜鬼』などをご覧になった方はご存知だと思いますが、ストレートプレイでの東さんしか観たことない方は、その歌から広がる鮮やかな世界にきっと驚くはずです!

......とそんな白熱した稽古の合間に、東さんにプチインタビューを敢行!開幕に向けての気持ちを語ってもらいました。

――本日稽古最終日ですが、開幕を目前に控えての気持ちを聞かせてください。
 楽しみです。稽古最終日まで、つくっては壊し、つくっては壊しという作業をしてきたので、幕が開いて、お客さんがどう受け止めてくれるのか、どう反応してくださるのかなって。この作品が愛されればいいなとも、今すごく思っています。

――今だから言える作品の魅力はどこですか?
 「愛」でできた作品だということです。まず(石丸)さち子さんの愛があって、そこからキャストみんながいろんな想いをもって芝居をつくって...。物語としても、「誰に向けての愛なのか」というものが描かれているし、愛がギュッと詰まった作品になったなと思います。

――東さんはこの作品をどう感じていますか。
 ミュージカルでありながらストレートプレイの要素もたくさんありますので、新鮮ですし、すごくいろいろ考えました。体力的にも精神的にもエネルギーをつかう作品だなと思いますね。

――考えたというのはどんなことですか?
 この作品はオリジナルミュージカルの初演なので、キャストもまるで作家のように作品づくりに携わってきたんです。その中で、やっぱり自分の役のことだけではなく、芝居全体のことや、お客さんのことも考えて、みんなでつくってきましたね。

DSC05864.jpg

――カンパニーのことはどんなふうに感じていますか?
 和気あいあいとしてるけど、やるところはピシッとやる、いいカンパニーです。いろんなことをみんなで乗り越えてきました。最初に話した「つくっては壊す」のってやっぱり大きな作業なんです。だけどそれをやってこれたのはこのカンパニーだからだし、先陣切って走ってくれているのがさち子さんだからだなというのはすごく思います。

――和田俊輔さんの音楽も素敵ですね。
 音楽の力ってすごいなと改めて思いましたし、歌うのが楽しい曲ばかりです!オケが出来上がるとイメージがより掴めて、芝居も変わったりしました。

――ハワルを演じていて楽しいことは?
 これほどまでに感情が揺れ動くことは、なかなかないなと思います。そこはすごく新鮮でもありますし、苦労もありましたし、でも楽しいっていう、いろんな思いがありますね。

――役に関して稽古の初めの頃から何か変化はありますか?
 一つひとつが濃くなっています。なんのためにここまで生きてるんだろうとか、なんでここまで(リェータが)好きなんだろうとか、そういういうこともすごく考えました。今は、人の思いは儚いなって感じています。

――この作品を観た方はどんなことが受け取れると思いますか?
ベースが「ロミオとジュリエット」なので悲劇ではあるのですが、ひとつの希望をみなさんに抱いていただけたらと思います。生きる活力でもいいし、人に会いたいという思いでもいいし、誰かに影響を与えたいとかでもいい。そういう"なにか"に繋がっていったらいいなとすごく思いますね。「言わなくていいかな」とか「今じゃなくても」が、「行動してみよう!」になる力になったらいいなって。

――最後に読者のみなさんに一言をお願いします!
 この一か月間、稽古で"つくって壊して"を何度も繰り返してきました。稽古場見学で観てくださった方も本番を観たらきっと「全然違う」という発見もあると思います。ぜひ皆さんに新鮮な気持ちで観に来ていただきたいです。そして「ロミオとジュリエット」を知ってる方も知らない方も、全く新しい『5DAYS』という作品ができあがっているので。ぜひ楽しみにして劇場にお越しください!


公演は 4月 23日(月)まで神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 中スタジオにて上演中!

文:中川實穂

撮影:源賀津己

DSC05846.jpgDSC05875.jpgDSC05845.jpg

チケット情報はこちら

チケット情報はこちら

 
■『リトル・ナイト・ミュージック』特集vol.5■


ミュージカル界の大巨匠スティーヴン・ソンドハイムの最高傑作と称されるミュージカル『リトル・ナイト・ミュージック』 が4月に上演されます。

19世紀末のスウェーデンを舞台に、大女優と元カレ、年の差夫婦、年下の義母へ恋する息子、愛人の浮気を本妻に調べさせる旦那......などなど、様々な恋と思惑が入り乱れるラブ・コメディ。

主役である大女優デジレは、エリザベス・テイラーをはじめ、ジュディ・デンチ、キャサリン・ゼタ=ジョーンズといった名だたる女優たちが演じてきた役。

劇中デジレが歌う『ピエロたちの喜劇(Send in the Clowns)』は多くの女優たちに愛され、歌われてきた名曲です。

このデジレに今回、日本が誇る大女優・大竹しのぶが挑みます!
大竹さんに作品について、役柄について等々、お話を伺ってきました。

 

 ◆大竹しのぶ INTERVIEW ◆

LNM2018_05_11_0384.JPG
●「夢みたいに面白おかしい中に、人間の本質を突く辛辣さがあるところが魅力」


――大竹さんにとって、『スウィーニー・トッド』以来2作目のソンドハイム作品になります。まずは今回、ご出演を決められた理由をお聞かせいただけますか?

「『スウィーニー~』をやっている時に、共演の市村(正親)さんが『リトル・ナイト・ミュージック』のデジレをやったほうがいいよ、と言ってくださったんです。その時の私は、作品のことを知らなかったんですね、観たこともなかったですし。でも色々と調べてみたら、デジレはジュディ・デンチをはじめ素晴らしい女優さんたちがやってこられた役だと分かって、音楽もすごく素敵ですし、できたらいいなと夢見るようになりました」


――そんな時に、ちょうどオファーが?

「というか、市村さんが「しのぶちゃんで『リトル・ナイト~』を」って、もうことあるごとに言ってくださっていたので(笑)、それを聞いたプロデューサーの方々が実現してくださったのだと思います。...市村さん、自分が出るわけでもないのに(笑)。「僕の役はないし、僕も忙しいからね!」って、私の出演だけを勧めてくださいました(笑)」


――大竹さん、そして市村さんの夢が叶ってのご出演なのですね(笑)。稽古が始まった今あらためて、この作品のどんなところに魅力を感じていらっしゃいますか?

「夢みたいに面白おかしい中に、どこか辛辣さがあるところが、やっぱりソンドハイム作品だなあって思います。誰もが孤独を抱えているとか、若さというのはすごくキラキラしたものであるとか...描かれていることが、人間の本質を突いているんですよね。日が沈みかけて、太陽と月が一緒に出ている夕暮れ時なのか、それとも星がそろそろ出てきたのか、そういうワケの分からない感じの時間に起こる出来事ですが(笑)、音楽と詞を聴いているとイメージがどんどん膨らんで、「人生にもこういうことっていっぱいあるな」と思えてくるんです。マリアが今、そんな世界を具体的にするような演出をつけてくれているから、私たちがちゃんとその通りにやれば、きっとすごく素敵なミュージカルになると思います」
LNM2018_05_18_0748.JPG

チケット情報はこちら

 
■『リトル・ナイト・ミュージック』特集vol.4■


ミュージカル界の大巨匠スティーヴン・ソンドハイムの最高傑作と称されるミュージカル『リトル・ナイト・ミュージック』 が4月に上演されます。

19世紀末のスウェーデンを舞台に、年の差夫婦、大女優と元カレ、年下の義母へ恋する息子、愛人の浮気を本妻に調べさせる旦那......などなど、様々な恋と思惑が入り乱れるラブ・コメディ。

主役の大女優デジレに大竹しのぶ、その昔の恋人である弁護士フレデリックは風間杜夫
この、焼けぼっくいに火がつきそうな元カップルを中心に、様々な恋愛模様が入り乱れていくことになりますが......。

フレデリックを演じる風間杜夫さんにお話を伺ってきました。

大竹さんと風間さん、ともに映像のみならず舞台も多数ご出演されているベテラン俳優ですが、意外なことに共演は27年ぶり、舞台に限って言えば初共演とのこと!
作品や役柄について、そして大竹さんとの共演についてなど、たっぷりお話いただいています。
  

 ◆風間杜夫 INTERVIEW ◆

LNM2018_04_18_0374.JPG
●吉幾三とソンドハイムには共通点がある?

――ミュージカル初挑戦ということで、今なぜこのオファーを受けられたかをまずはお聞かせください。

「まずは、僕は師匠のつかこうへいに「日本で一番踊ってはいけない役者」と言われていたわけですけど(笑)、今回は踊らなくてもいいっていうことがひとつ。それから、今回のプロデューサーとは一緒にカラオケをしたことがあって、だいたい僕は吉幾三先生の演歌を歌うんだけど、その歌い方でいいと言われたんですよ。それなら、しのぶちゃんと久々に共演できるのも嬉しいし、やってみようかなと。そんな軽い気持ちで受けたから、今「騙された!」と思ってますよ。吉幾三先生とソンドハイムのどこに共通点があるんだ!ってね(笑)。最初から楽曲を聴いていたら、絶っ対に引き受けてなかったと思います。ははは!」


――踊らなくて良かったはずが、ワルツのシーンもあるとか...?

「そうなんですよ。ワルツの稽古を1時間もやるともう足がつっちゃって、昔買った自動按摩器で毎日ウイーンウイーンって揉まなきゃ稽古場に来られない状況です。もう本当に、満身創痍だね(笑)」


――大竹さんとの共演も決め手のひとつだったとのことですが、27年ぶりに一緒の現場で過ごされてみて、あらためてどんな印象をお持ちですか?

「27年前に映画で共演した時は、僕は30代で、しのぶちゃんは20代。待ち時間になると、ふたりして控室でダラダラゴロゴロしてたことを思い出します。そこはふたりとも、未だに変わっていなくてね(笑)。この間も、しのぶちゃんがソファでゴロっとしながらストレッチをしてたから、「本当はただゴロっとしたいだけなのに、それだと何か言われるかもしれないと思ってストレッチする振りをしてるんでしょ?」って言ったら、「どうして分かるの?」「そんなのお見通しですよ」って(笑)。でも、休憩中はそんな感じなのに、芝居となるとやっぱりすごい。昔も今も、一緒に芝居をするのが楽しい女優さんですね」


――特にどんなところにすごさを感じられるのでしょう。

「立ち稽古の初日から、もちろんセリフは全部入ってますし、すでにデジレっていう女性の目になってるんですよ。パッとスイッチが入った時の芝居の光り方というかね、そういう天才的なところは、若い頃から変わっていないと思います。加えて今は風格も出て、カンパニーをまとめるパワーも持っている。まあそれは、順番的なこともあるのかもしれないですけどね。上の先輩がだんだんいなくなって、最近では僕なんかも"演劇界の重鎮"とか言われちゃってますから。冗談じゃないよ、まだまだチンピラだよって言いたいですよ(笑)」
LNM2018_04_12_0360.JPG

カテゴリー

ジャンル

カレンダー

アーカイブ

劇団別ブログ記事

猫のホテル

文学座

モナカ興業

谷賢一(DULL-COLORED POP)

劇団青年座

劇団鹿殺し

 はえぎわ

柿喰う客

ONEOR8

M&Oplaysプロデュース

クロムモリブデン

演劇集団 円

劇団チャリT企画

 表現・さわやか

MONO

パラドックス定数

石原正一ショー

モダンスイマーズ

ベッド&メイキングス

ペンギンプルペイルパイルズ

動物電気

藤田記子(カムカムミニキーナ)

FUKAIPRODUCE羽衣

松居大悟

ろりえ

ハイバイ

ブルドッキングヘッドロック

山の手事情社

江本純子

庭劇団ペニノ

劇団四季

演劇チケットぴあ
お得なチケット
劇場別スケジュール
ステージぴあ
劇団 石塚朱莉