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2010年のトニー賞で作品賞を含む4冠を達成したミュージカル『メンフィス』。1950年代のアメリカで、当時タブーとされた黒人の音楽であるブルースをラジオやテレビ番組で紹介した実在の白人DJ、デューイ・フィリップスの半生をモチーフにしたミュージカルです。

日本初演は2015年。伝説のDJ、ヒューイ役を山本耕史さん、ヒューイが恋する黒人シンガー、フェリシア役を濱田めぐみさんが演じ、全編を彩るグルーヴ感満載のソング&ダンスとともに大好評を博しました。その『メンフィス』が、主演の二人をそのままに今年12月に再演が決定! 前回に引き続き演出・振付を手掛けるジェフリー・ページさんに意気込みを伺いました。

――この『メンフィス』という作品をジェフリーさんはどう捉えていらっしゃいますか。
「どの社会にもメインストリームというものがあって、自分たちの思う美しさと違うからという理由で、あえて目に入らないようにしている、無視している物や人って、たくさんあると思うんです。そうした埋もれた物や人に美しさを見いだせる男性(ヒューイ)がメンフィスという街に現れる。彼は自分が見つけた美しいものを世界中の人たちに知らしめるということをやってのけるんですけれども、それが本作のテーマだと僕は思っています。物語で描かれる黒人社会と白人社会の分裂は、あくまでメタファーの一つにすぎないんですよ」

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2018年3月に上演が決定した、本格文學朗読演劇 極上文學シリーズの第12弾『風の又三郎・よだかの星』。

「極上文學シリーズ」とは、日本文學の上質な世界観を立体的に表現し、ワンランク上のこだわり、"読み師"と"具現師"からなる構成でビジュアルと音楽、動いて魅せるスタイルが人気の文學朗読演劇シリーズ。

今回は新たな試みとして、6人の声優陣からなる"語り師"も加わり、さらに期待値がアップ。マルチキャスティング制で、日替わりの組み合わせで上演し、変化のある公演も人気を集めています。

その第12弾で読まれるのが、宮沢賢治の『風の又三郎』と『よだかの星』。名作です!!

演出はキムラ真さん(ナイスコンプレックス)、脚本は神楽澤小虎さん(MAG.net)が手掛ける本作、果たしてどんな作品になるのか...ビジュアル撮影の現場におじゃまして、『風の又三郎』の又三郎役・深澤大河さん『よだかの星』のよだか役・三浦海里さんを直撃。作品のことに加え、かつては同じアイドルグループで活動していたおふたりの舞台作品初共演についてもお聞きしました。

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shakko_top.jpg 舞台「斜交」インタビュー 中島歩・高橋正徳・近藤芳正・筑波竜一

水戸芸術館主催公演「斜交」が11月23日から水戸芸術館で上演される。本作の出演者・近藤芳正、筑波竜一、中島歩と、演出の高橋正徳にインタビュー取材した。

本作は昭和38年に実際に起こった誘拐事件「吉展ちゃん事件」をモチーフに、劇団チョコレートケーキの古川健が書き下ろした新作舞台。

捜査一課の生え抜き刑事・「落としの八兵衛」の異名を持つ平塚八兵衛をモデルにした刑事と、誘拐犯人との取調室での攻防を描いた作品だ。

ベテラン刑事・三塚九兵衛を演じるのは近藤芳正。誘拐犯は筑波竜一、若手刑事を中島歩が演じるほか、福士惠二 五味多恵子 渋谷はるかが出演する。演出は文学座の高橋正徳が手掛ける。

STORY
昭和の名刑事・三塚九兵衛とある誘拐事件の容疑者との息詰まるような攻防。
そして、そのすべてを見届けようとする若い刑事。

昭和40年、取調室、最後の10日間。

東京オリンピックの輝かしい波に乗れなかった男の心の闇を見つめる刑事は、時代の光と影のクロスロードに立ち尽くす・・・。

 
果たしてどんなお芝居になるのか?
聞きなれない「斜交(しゃっこう)」という言葉は何を表すのか?

本作の稽古場で、近藤芳正、筑波竜一、中島歩と演出の高橋正徳にインタビュー取材し、本作の魅力について聞いた。動画は鬼気迫る取調室でのお芝居と、インタビュー部分をまとめたもの。【動画3分】

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(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ

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2018年1月に上演される、ハダカ座公演 vol.1『ストリップ学園』。

全貌があまり明かされていないこの作品、ハダカ座??ストリップ???と、気になっている方も多いのでは!?

本作は、9月に上演された10周年記念公演『豪雪』も好評だったgood morning N゜5の澤田育子さんが脚本・演出を手掛ける、前代未聞のドラマチック&乙女チック&エキセントリックなストリップステージ。ストリップといえば女性のイメージがありますが、出演者はほとんど男性で、「常識禁!?常識なんか捨てて丸裸になれ!」をコンセプトに、"非常識人の非常識人による非常識人のための非常識なステージ"になるそうで...まったく想像がつきません。

というわけで、ビジュアル第一弾で清楚な女装姿を披露した、藤原祐規さん古谷大和さん芹沢尚哉さんにお話をうかがいました。

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斬新な振付で数多くの話題作を発信し続ける謝 珠栄が手掛けるオリジナルショー『Pukul』。
アジア各国の音楽や民族舞踊の要素を取り入れつつ、星たちの誕生と、美しくも時に脅威ともなる自然を神秘的に描くACT1、そして、馴染みあるジャズやポップスで、この地球で命を授かった人々の人生をスタイリッシュにたどっていくACT2の2幕構成。ミュージカル・ダンス界のトップスター達が様々な"鼓動"(Pukul)をテーマに、歌・ダンスで壮大な時間の旅へ導きます。

先日、構成・演出:謝 珠栄さんのインタビューを掲載しましたが、今回は、謝さんが語っていた世界観を作り上げる、衣装デザイン、装置デザイン、映像を担当するスタッフの皆さんへのインタビューをお送りします。
壮大なスケールで展開する本作。その裏側へとさらに迫っていきます。

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今年も"劇場"でアメリカのクリスマスを体感、堪能できるショー「ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド2017」がやってくる。NYの冬の風物詩「ラジオシティー・クリスマス・スペクタキュラー」など、アメリカ各州では様々なクリスマスショーが上演され、毎年家族で楽しく見る人々が多いのだとか。劇中では、ミュージカル・ダンス界のスター達が有名なクリスマスナンバーを歌って踊り、タップダンスやラインダンスも披露。さらにはアイスショーまで!とエキサイティング&キラッキラなシーンの連続なのだ。昨年、日本に初上陸した本公演がブロードウェイのプロデューサーが日本向けにアレンジを加え、今年も東急シアターオーブにて12月15日〜25日まで上演される。

そこで、今回は2年連続で応援サポーターを務めるフィギュアスケーターで女優の本田望結さんとホテルの料金比較サイト「トリバゴ」のCMをきっかけにバラエティ番組の出演などブレイク中、本公演にもシンガーとして出演する事が決まったシンガーソングライター、ナタリー・エモンズさんの対談インタビューをお届けしよう。

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■『アダムス・ファミリー』特別連載(2)■


印象的なBGMと妖しい出で立ち、ちょっと不気味でユニークな一家 "アダムス・ファミリー" 。
映画でもよく知られるお化け一家がミュージカルとなったステージ
ブロードウェイ・ミュージカル『アダムス・ファミリー』
が、2014年の日本初演の好評を経て、2017年、ふたたびやってきます!


真っ白な肌と真っ黒な髪、アダムス家のお母さんモーティシアを演じるのは、真琴つばさ壮一帆(ダブルキャスト)。
そして怪しげなアダムス家と交流する人間の一家、バイネッケ家のお母さんアリスは、樹里咲穂が演じます。

宝塚歌劇団出身の女優さんであるこのお三方に、作品の魅力からちょっと懐かしい話題まで、色々と伺ってきました!

真琴つばさ × 壮一帆 × 樹里咲穂 INTERVIEW ★

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● それぞれの役についてと、ミュージカル『アダムスファミリー』への印象



―― 『アダムスファミリー』は、世の中一般的にも映画の印象が強い作品だと思われますが、このミュージカル版は日本では2014年に初演。今回が3年ぶりの再演です。真琴さんは初演にも出演されていましたね。

真琴「はい。とても魅力的な作品です。再演版のお稽古も始まり、本当に楽しいな、私、この作品に出てたんだという喜びをひしひしと感じています」


―― そして壮さんと樹里さんは、今回からの参加。演じる役柄の説明をお願いできますか?

「アダムス家の母、モーティシアという役です。橋本さとしさん演じるゴメスの妻。真琴さんと同じ役をやらせていただきます。まずはビジュアルの印象が強い! いつだって「眉毛があがっています」的な(笑)。でも舞台と映画ではやっぱり違いますし、なにせ映画より断然セリフが多いんです。昨日マミさん(真琴)がお稽古されているのを見ていても、モーティシアの感情の振り幅がすごく大きいなと思いました。「ここまで出していいんだな」と思いながら拝見していました」

真琴「振り幅が大きいと言ってもらったのですが、それは私、忘れているところがすごくあって、どうしようどうしよう...ってドキドキしてたから(笑)。自分の心模様なんですよ。壮さんは今回初ですが、自分はひと公演経験していますので、ある程度のレベルまではちゃんと達していなきゃ、という...ドキドキも(笑)」


―― いま「感情の振り幅がすごく大きい」というお話でしたが、もともとこの一家、あまり感情を表に出さないといいますか、一定のトーン...ローテンションで会話しているような印象もあります。でもその中にやはり感情を見せていく、というのが大変そうだなと思ったのですが。

真琴「そうですね。でも、感情をあまり表に出さないように見せておきながらも、結構起伏は激しい人たち。その爆発の仕方が、ヒステリックな方向に行かないというのは、自分自身にも通じるところがあり、私は逆にやりやすかったです」

▽ 真琴つばさaddams2017_02_7_6768.JPG


―― その真琴さんのモーティシアは、初演で "恐いほど完璧" と好評でしたね。壮さん、その役を真琴さんとダブルキャストだと言われた時は...。

「もう、恐れ多くて...! いまここにいるのも恐縮なんです...! 私は初演の舞台、残念ながら拝見できていないんです。資料映像ですら、今は観ちゃダメと言われています(笑)」

真琴「ダメなの?」

「ダメというか、お願いしているけど、貸していただけない(笑)」

真琴「あー、でも、確かにやめておいたほうがいいかも」

樹里「私は映像をお借りして見ました(笑)」

「えっ」

樹里「(笑)。私も、自分の出演舞台と丸かぶりしていて、初演は観られなかったんです。でも、本当に映像は資料で、細かいところは見えないですよ。それでも「あぁ、日本版はこういう風になっているんだ」って、すごく面白かったです」

真琴「樹里さんは、NYで観たんだよね?」

樹里「そうなんです」


―― そうなんですね! その樹里さんが演じるのが、アリス。人間の一家、バイネッケ家のお母さんですね。

樹里「はい。『アダムスファミリー』は、NYで観て、大好きになって。その時、一気に10作品くらい観たのですが、その中で一番好きで、帰国する前にもう一度観に行ったくらい。CDも買って、日本で初演される前から、ずーっと聴いていたんですよ。わりとアップテンポのものが多くて、稽古前とかに聞くと元気が出て、攻めていける気持ちになる(笑)。それで、その中でも黄色いドレスを着た人間のお母さん役の人がすごく印象に残っていたんです!」

「すごーい!」

樹里「初演の時は、「わぁ、日本でやるんだ。お母さんは友近さんがされるんだなぁ」と実は思っていて。そうしたら...!」

真琴「引き寄せた!」

樹里「はい。3年半経って、まさかの! この役が回ってきました。一切、やりたいとかアピールしていないんですよ。言うと来ないんですよね。今までも「この役、私やりたいな」と思うものはたくさんあったんです。でもそう思うと来ない。「やりたい」とは思わず、ただただ、好きだと来るんですよねぇ」

真琴「愛だねぇ~...」

樹里「純粋に好きでいると、いいことがありますね(笑)」


―― 今、音楽のお話もちょっと出ましたが、いい音楽多いですよね。

樹里「ただ、今回の私のナンバーは、コンサートでは歌えない(笑)」


真琴「そう! 全体的にこの作品の曲は、ディナーショーとかでは無理ね(笑)。♪死は近くにいる♪とか、いきなり歌えないでしょう」

「(笑)」

樹里「どうした、どうした!? ってなりますもんね(笑)。前もって説明してからじゃないと無理ですよね」
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――皆さんは今回、オーディションによる選出とのこと。オーディションを受けたきっかけは、演出がルーマニア演劇を代表するシルヴィウ・プルカレーテさんということがやはり大きかったのでしょうか?

手塚 僕はもう大ファンでしたんで。プルカレーテさんの作品を観ると毎回、どうやって作っているのかが全く想像つかない。何か雑に見えるところが後でものすごく緻密なシーンになっていたりするんですけど、そういう組み立てがエチュードなのか、あるいは最初からがっちり決まっているのか。それが知りたいなぁと思ったのが最初ですね。だから本当にコロスの一人でもいいから出たかったし、ご本人にお会いしたいという一心でした。

今井 僕は大雑把に言うと"シンプルで力強い"舞台というのが肌に合うというか、好きなんですね。プルカレーテさんの舞台は来日公演の『ルル』(2013年)を観ていますが、そういう印象が残って、すごくいい舞台だなと。なのでオーディションの話を聞いたとき、「ぜひお願いしたい」と言いました。

植本 僕はプルカレーテさんの作品は映像でしか観たことがなかったんですけど、この舞台がもしかしたらオールメール(全員男優)になるかもしれないという噂はなんとなく聞いていたんですね。

だったら、うちの劇団(花組芝居)が男ばっかりで現代劇をやっている特殊な劇団なので、そういう企画には1人ぐらい入らないとダメだろうと。

手塚今井 (笑)。

――お話に出たように、この 『 リチャード三世 』 は渡辺美佐子さん以外オールメールで上演されます。

手塚さんが主人公リチャード三世の妻となるアン、今井さんが王妃マーガレット、植本さんが王妃エリザベスと、お三方とも女性役。植本さん以外の方は、女性役は初めてですか?

手塚 長年やっているので記憶が定かじゃないです、初めてだと思います。基本的に、男性女性ってあんまり考えないで演じていたりするとこ、あるんで。

植本 常人の役があんまりないんじゃ(笑)。

手塚 そうそう。普通の人間の役ってのがあんまりないんで(笑)、そもそも性別がないとか。

今井 精神的に女性みたいな人の役はやったことありますけど、女性の役は初めてです。オーディションが進むにつれてそんな話になり、「おっと、そうきたか」と(笑)。ただキャストに純さん(植本)がいらっしゃるというのを聞いて、女性役で純さんと比べられたらキビしすぎると思いましたね(笑)。

でも話を聞くと、女形として女性を見事に具現して欲しいとかそういうことではなさそうだったので、だったら何かできるかもと。

植本 求められているのは、エッセンスとしての女役。だから僕の場合は、普段自分がやっていることをどこまで封じられるかというのもあるし、どこまで出していいのかダメなのかというのも今せめぎ合いですね。

こないだ、(佐々木)蔵之介くん(=リチャード三世役)と1対1のシーンをやったんですけど、やっていることは同じ女役なのに、普段の芝居と感覚が全く違うんです。

つまり自分がそこまで女性の方に振り切っていない部分がある。例えば、「ここは素でやってください」と言われるシーンがいくつかあるんですけど、そういうときもどこまで素なのかっていう。自分は女形をやるとき、1回女のスイッチを押して、そこから役柄のスイッチを押すことが多いんですが、「素で」と言われたときに役柄のスイッチだけオフにして女だけ残す、あるいは全部オフなのかとか、今探っている最中です。

――「 素でやってください 」ということ自体、大胆で面白い演出ですね。

手塚 「ここで1分、みんなで雑談してください」なんてシーンも。物語に関係なく、本当に雑談です。『リチャード三世』という作品で見せるのは何年分もの時間が過ぎていく過程なんだけども、"1分の雑談"というシーンを入れることによって、舞台上の1分と客席の1分が重なる。

たぶんプルカレーテさんの中では舞台上の役も客も同一に観ていて、動物園の動物じゃないけど(笑)僕らをどう見せるのか、それをどう面白がれるのかどうかが一番なんだろうって感じるんですね。ま、そのシーンが本番で残っているかどうかはわからないんですけど。

植本 今とにかく、作っては壊し、作っては壊し。

今井 その言葉どおり。

そうおっしゃる演出家に何人かお会いしていますけど、やっぱりそう簡単に壊せるものじゃない。ここまで「あ、やめた」って平気で言える人はなかなか(笑)。

植本 次の日に変わるときもあるし、休憩を挟んでもう変わるときも(笑)。

手塚 僕も演出もたまにやりますが、こういうことはとても僕にはできない。いろんな勇気がないですね。

今井 でもあれだけ大胆に壊せるということは、根っこ、まあ核といってもいい部分に揺るぎないものがあるからだと思うんですよ。それすらもおぼつかないと、ほんとに壊したときに2度と積み上げられなくなっちゃう。そういうことが感じられるので、「ああ、そんなに壊しちゃうんだ」と思っても(苦笑)、「じゃあ次のプランでいきましょう」って気にこっちもなれるんです。

植本 そして変わったときの方が「なるほど。それも面白いね」って思えるし。

――『 リチャード三世 』 はシェイクスピア作品の中でも有名ですが、いま話題に出た要素だけでも相当革新的な 『 リチャード三世 』 になることは予想できますね。

手塚 なんかときどき、シェイクスピアというのを忘れることがあります(笑)。英語圏の人でもとまどうようなテキストレジ(=台本の修正・変更)で、僕らは今シェイクスピアをやっている。(台詞を)削いで削いでこの1行だけ残すとか、半ページぐらいでひとつの幕が終わっちゃうとか。だから現在の台本は、シェイクスピアなのに1時間もののドラマぐらいの厚さなんです。

でもそうしてもなおこの台詞を残しているという意味合いが演出家の中にあって、その言葉でひとつの場面を成立させるためのいろんなパターンを、プルカレーテさんは持っている。やはりルーマニアは少し前まで社会主義の国だったんで、そこで演劇をやっていくことのリスクとプライドの比重がものすごく大きいんだと思います。

かつては実際に、下手したら死刑になるかもしれないという検閲の中でやっていたわけですから。『リチャード三世』ならチャウシェスクに結び付けて彼が崩壊していく様を見せるというのを、たぶんいろんなオブラートに包みながら、でも客にはその政治的メッセージがわかるように作っていったんでしょう。

そういう社会性とエンターテインメントとの行き来をいっぱいやってきた人なので、方法論の豊富さなどに、他の国の演出家よりも「うわ、手練れだな」と思うことが多いですね。

今井 この作品にはアクセントになるような庶民のシーンがなくて、王宮にいる人たちだけで展開していく。言ってみれば、登場人物は権力の側にいる人たちばっかり。リチャード1人が悪党で、周りがそれに翻弄されるという描き方もできるけど、「こいつら全部権力の側で、じゃあほぼ一緒」というような感覚が、プルカレーテさんの中にあるのかなと。稽古場で見ていても、権力の側にいる人たちへの皮肉の持ち方が強烈だなと感じることが何度かありましたね。

手塚 プルカレーテさんはおとぎ話であるとか、シェイクスピアの"物語"というものに、どこか信用を置いていないっていう。その根本に何を描いているのかが大事で、そこに到達する物語には重きを置いていないんです。それは誘導であるし、誘導とはひとつの権力だから、そこに自分は乗っからないし乗っかりたくないと思っている人が作る演劇というのは、やっぱり面白いんですよね。

だからシェイクスピアの戯曲ではなく、プルカレーテさんの持っているテーマを僕らがどう汲み取って形にしていくか、その発見を毎回やっていくことが稽古になっている。

僕らが通常の稽古でやっているような練習や反復ってこととは、あまり関係なかったり。だから劇場に行ったらまたゼロに戻る可能性が十分あるという中で稽古をしていて、そのスリリングに僕らがどのぐらい耐えられるかっていうのもあるんですけど(笑)。

植本 逆に初日とか、緊張しなさそう。スーッと入っていって、台詞忘れたら考えて喋ればいいかな、みたいな(笑)。今回は瞬発力とか対応力を求められている気がするから、そこを頑張りたいです。

今回はとにかく、答えを急ぎすぎたら負けなんだっていう(笑)。

手塚 ま、完成なんて結局しないですからね、演劇なんて。

取材・文 武田吏都

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「リチャード三世」

■10月18日 (水) ~2017年10月30日 (月) 

※10/17(火)プレビュー公演

■東京芸術劇場 プレイハウス

作:ウィリアム・シェイクスピア

翻訳:木下順二
演出・上演台本:シルヴィウ・プルカレーテ

出演:

佐々木蔵之介

手塚とおる 
今井朋彦 
植本純米(植本潤改メ)

長谷川朝晴 
山中崇

山口馬木也
河内大和 
土屋佑壱 
浜田学 
櫻井章喜

八十田勇一
阿南健治
有薗芳記
壤晴彦

渡辺美佐子

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10月1日(日)~31日(火)の1ヵ月間、大阪府内のさまざまな会場で伝統芸能や演劇・演芸、音楽、アートなどさまざまなプログラムを展開する「大阪文化芸術フェスティバル2017」。10月7日(土)・8日(日)にはABCホールで、劇団そとばこまちの人気作『のぶなが』が上演される。公演を前に、ヒロインの濃姫をWキャストで演じる南園(なんえん)みちな、明智光秀役の田中尚樹に見どころや意気込みを聞いた。

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2013年に初演され、2016年にはよしもとクリエイティブ・エージェンシーとのコラボで再演された本作。今回もよしもとから、織田信長役でミサイルマンの岩部彰、濃姫役で吉本新喜劇の福本愛菜が参加している。「岩部さんも福本さんも、前回と同じ役で出演していただいているのですが、一回目の稽古ですべて完璧(笑)。セリフも段取りも全部頭に入っていたので、気が引き締まりました」(田中)

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Wキャストで福本と濃姫を演じる南園は、「前回はお互いに合わせていく感じだったのですが、今回は性格も表現の仕方も、全然違う濃姫になっていると思う。お互いに刺激し合える関係になっていると思います」と語る。

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史実では、本能寺の変で明智光秀が謀反を起こし、信長を討ち取ったと語られることが多いが、本公演では「天王寺砦の戦い」で孤立した光秀を救うべくやってきた信長が、雑賀衆の銃に撃たれて死ぬところから始まる。信長が死んだことを隠しながら、信長不在のまま天下を狙う織田軍。そこに武田信玄や雑賀衆が絡み合い、物語を展開していく。「僕たちは"明日も元気になろうと思える芝居作り"をモットーに、観た人の活力になれるような作品を届けていきたいと思っています。この作品は、頑張って生きていこうという人たちが最後にグッと力を合わせる物語なので、観劇後にエネルギーやパワーは受け取ってもらえるものになっていると思います」(田中)。

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また本作は"エンターテインメント時代劇"と称した人気シリーズ。殺陣ありダンスありの迫力あるステージを繰り広げるのも見どころの一つだ。「オープニングダンスとエンディングダンスを取り入れていまして、それを観たいからという理由で来てくださる方も多いんです。物語はもちろんですが、ダンスや殺陣を観ていただくだけでも結構な満足感を得ていただけると思います」(南園)。

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■『レディ・ベス』2017年公演特別連載 vol.5■



3年ぶりに再演されるミュージカル『レディ・ベス』 、開幕が近づいてきました!
今回は演出の小池修一郎さんのインタビュー、後編をお届けします。

後編では初演にはいなかった子役がキャスティングされたことで明確になった物語のテーマ性、そして『エリザベート』『モーツァルト!』でもタッグを組んだミヒャエル・クンツェ&シルヴェスター・リーヴァイ作品の魅力について、語っていただいました!


★前半は→コチラ
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◆ 今回は、初演にはいなかった子役がキャスティングされています


「物語の最初の方に、イギリスの歴史、エリザベス一世の来歴を語るところに出てきます。非常に短い出番ですが、全体を通して振りった時に、彼らが登場したことで物語への導入としては非常にスムーズなものになっていると思います。子役だけではなく、その親たち......もともと初演でもアン・ブーリンは冒頭のシーンに出ていましたが、メアリーの母親やヘンリー八世(ベス、メアリーの父王)も出てきます。いわば "人間紙芝居" といった形ですね。でもそのことで、彼らが残したもの、そしてその娘たちが成長してからの物語だということがわかりやすくなると思います。

特にメアリーの印象は、相当変わると思いますよ。子役が出ることにより、宗教もですが、対立せざるを得なかった姉妹が和解する...という、『ウィキッド』のようなところが(笑)、よりクリアになりました。姉妹がそうせざるを得なかったんだ...ということは、非常に明確になっています」LadyBess17_05_02_8266.JPG


★その冒頭の様子、稽古場レポートでチラリ!→コチラ

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