


イキウメの前川知大が、ドストエフスキーの「地下室の手記」を現代の日本に置き換え演劇にした。
"カタルシツ"(語る室)と銘打ち、ホームベースとしているイキウメからはみ出したものをやるための別館を作ったという前川。
その第一回が今回の「地下室の手記」だ。
世間から軽蔑され虫けらのように扱われた男は、自分を笑った世界を笑い返すため、自意識という「地下室」に潜る。
世の中を怒り、憎み、攻撃し、そして後悔の念からもがき苦しむ、終りのない絶望と戦う元小官吏のモノローグ。
舞台は帝政ロシアから現代日本に。
ネットのストリーミング生放送で、カメラに向かって理路整然と罵詈雑言。
「......それでも俺は四十までは頑張ってきたんだ。他人と、社会と上手くやろうと努力したんだ。だがよく聞けボンクラども、もうこれ以上我慢できん。俺はもう降りる。こんな人生はウンザリだ。」
地下室の訪問者に小野ゆり子を迎え、コメントにブチ切れる大人を、安井順平が実演します。
(前川知大)
----チラシより----
7月27日(土)に一般発売を迎えましたONEOR8「猿股のゆくえ」公演の軌跡第二回をお届けします。