■ミュージカル『二都物語』 華麗なるその世界 vol.9■
【チケットぴあニュース】
7月18日、東京・帝国劇場にてミュージカル『二都物語』が開幕した。開幕に先駆け17日、最終舞台稽古が報道陣に公開されるとともに、井上芳雄、浦井健治、すみれら出演者が意気込みを語った。
作品はチャールズ・ディケンズの名作を原作に、2007年にアメリカで初演されたもの。フランス革命期の動乱の中、パリとロンドンを舞台に、愛する人のためにすべてを捧げる無償の愛の物語が紡がれていく。日本では今回が初演で、メインキャストであるシドニー・カートンとチャールズ・ダーニーを、ミュージカル界の若手実力派スター、井上芳雄と浦井健治が演じるのが話題。鵜山仁の演出は、革命へと向かう民衆たちの怒りや時代の流れを色濃く描く反面、シドニーやカートン、そして彼らふたりから愛されるルーシーの心のうちは繊細に描き、その対比も美しい、ドラマチックな舞台になった。そしてなんといってもミュージカルの舞台としては5年ぶりの共演となる井上、浦井の熱演に圧倒される。魂をぶつけるかのような彼らの演技が物語に太い芯を通すとともに、現在の彼らの俳優としての充実度も伝わる作品になっていた。
同日行われた取材では、「昔の話ではありますが、今生きている僕たちの感覚を反映させた『二都物語』になっています。とてもドラマチックなストーリーですが、どのようにこの話がお客さまに届くのかなとワクワクしています」(井上)、「群像劇と言ってもいいほど、それぞれのキャラクターが際立つものに鵜山さんが演出してくださいました。ひとりひとりの登場人物にお客さまが感情移入ができる内容になっている。涙をいっぱい流しにきていただけたら」(浦井)とそれぞれアピール。ヒロインのルーシーを演じるすみれは、子どもを持つ役柄を初めて演じることに触れ「舞台裏では娘というより妹みたいな感覚ですが、実際舞台に立ったら、女性として無理せず自然に母親になれました」と話し、さらに初の帝国劇場出演についても「役として舞台に出たら、何の緊張もなかった」と自然体でステージに臨んでいる様子。また、フランス革命の渦中にいるドファルジュ夫妻を演じる濱田めぐみ、橋本さとしは「私自身も舞台稽古に入り、皆さんがいきいきと演じるのを観て、出来上がりが楽しみになってきました。ぜひ劇場で皆さまとこの空間を共有したい」(濱田)、「社会の大きなうねりの中で愛し合うことの究極さも問われている作品だと思います。スケール感のあるストーリーの中で僕たちもキャラクターとしていきいきと生きられるこの日本初演のミュージカルに出演出来ることを、本当に光栄に思います」(橋本)と、作品の魅力を話していた。
公演は8月26日(月)まで、帝国劇場にて。チケットは発売中。
こちらの記事でご紹介した舞台写真は、先日掲載した<通し稽古>の模様をお届けした記事と同じシーンをセレクトしてみました。
<通し稽古>レポートも、ぜひ併せてご覧ください。
稽古場の段階で、すでに皆さん、本当に良い表情をされていましたが、やはり本番舞台はさらに研ぎ澄まされ、胸に迫るものがあります。
『二都物語』、ストーリーの表面だけをなぞると"悲劇"ではありますが、最後に涙だけではなく、大きなメッセージが心に残ります。
登場人物の生き様に、その選択に、心が洗われるような、こちらの背筋も伸びるような...。
ぜひ日本初演のこの舞台、劇場で味わってください!
稽古場の段階で、すでに皆さん、本当に良い表情をされていましたが、やはり本番舞台はさらに研ぎ澄まされ、胸に迫るものがあります。
『二都物語』、ストーリーの表面だけをなぞると"悲劇"ではありますが、最後に涙だけではなく、大きなメッセージが心に残ります。
登場人物の生き様に、その選択に、心が洗われるような、こちらの背筋も伸びるような...。
ぜひ日本初演のこの舞台、劇場で味わってください!