舞台「夜が私を待っている」が東京・紀伊國屋サザンシアターで開幕した。
本作は英国人作家エムリン・ウィリアムズにより1935年に書かれた心理サスペンス劇。
演出を手掛けるのは河原雅彦。出演は入江甚儀、秋元才加、前田美波里のほか、明星真由美、久ヶ沢徹、岡部たかし、弘中麻紀、白勢未生が出演する。
本作の公開舞台稽古と、囲み取材が行われ、意気込みを語った。【動画1分】
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(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ)
11月より『錦秋特別公演2016』が全国で開催。それに先駆け公演の見どころを、僕、中村鶴松がご案内する短期連載の4回目です。今回は主演のおひとりである中村七之助さんのご紹介をします!
僕が感じる七之助さんの一番の魅力は、なんといっても女形としての美しさです。僕も最近は女形を演じさせていただく機会が多いので、体の動きや衣装の着こなし方、それにお化粧の仕方をいつも勉強させてもらっています。七之助さんからはいつまで経っても、「ブス、ブス」って言われてますけどね(苦笑)。また、七之助さんのすごさは、演目ごとに違った美しさを表現できるところにもあります。綺麗さや妖艶さはもちろん、昨年、歌舞伎NEXTの『阿弖流為』で演じたようなカッコいい強さを持った女性も本当に美しく表現される。それに、たとえ派手ではない演目であっても、観る人を惹きつけて放さないオーラがあるんですよね。よく、"歌舞伎の見得には存在感を大きく見せるような力がある"と言われますが、七之助さんの見得にはまさしく迫ってくるような迫力がある。僕も同じ舞台で共演していると、その圧倒的なパワーをいつも感じます。特に今回の公演で七之助さんが演じられる『汐汲』は、切なさや哀愁などさまざまな表現が詰め込まれた演目ですからね。僕が感じている七之助さんのすごさを、皆さんもきっと体験していただけると思いますよ。
【公演情報】
◆ 飯田洋輔 INTERVIEW ◆
Dステがシェイクスピア没後400年に贈る、青木豪×シェイクスピア×Dステの本格的喜劇作品 Dステ19th「お気に召すまま」。Dステにとっては『ヴェニスの商人』『十二夜』に続くシェイクスピアシリーズ3作目です。
本番を目前に、熱がこもる稽古場からキャストの皆さんからメッセージが届きました!
さて、いよいよ今回が当連載も最終回! 最後にメッセージを寄せていただいたのは、
シルヴィアス役を演じる大久保祥太郎さんと、、、
マーテクスト役とフィービー役を演じる山田悠介さんのおふたり!
まずは大久保祥太郎さんから。
Q1 Dステ19th「お気に召すまま」のここが面白い!というポイントは?
大久保「言葉が面白いです。これはどのシェイクスピア作品にも言えるのですが。言葉遊びが御洒落で綺麗で滑稽で素敵です。『お気に召すまま』は喜劇的笑いが多く、演じていて楽しいです。初めてシェイクスピア作品をご覧になる方にも楽しんでいただけると思います。観劇後はハッピーな気持ちになっていただけましたら幸いです」
Q2 青木豪さんの演出についてお聞かせください。
大久保「ものすごく楽しいです。役者に直接的な答えは与えず、絶妙な言葉で答えまで御導きくださるので色々試させていただき、一日の稽古があっという間に終わってしまいます。良いものは良い!ダメなものはダメ!と言ってくださるので、答えを模索しながら楽しんでます」
Q3 稽古をしていていかがですか?
大久保「演出の青木豪さんが"人間は嫉妬で生きている"とおっしゃっていたのですが、その言葉を稽古場でひしひしと感じております。僕が演じさせていただくシルヴィアスはフィービー(山田悠介)に恋する羊飼いなんですが、追いかけても追いかけても振り向いてもらえない。それでもあきらめずに好きで追いかけるのは違う方を向いているフィービーへのある種の嫉妬だと思うんです。その嫉妬する姿や恋に悩む姿を表現することで、シルヴィアスに深みが出ると思うので、稽古でいろいろと試行錯誤しています」
Q1 御自身の役どころを教えてください。
山田「マーテクスト/フィービーの二役を演じます。実にマーテクストは三言しかしゃべらない上に、ストーリーのキーにもならない役どころです。三言で存在感を出したいと思います。フィービーは相手役・シルヴィアス(大久保祥太郎)との息の合った掛け合いが見どころです。初の女性役ですが、自由に演じたいです」
Q2 稽古をしてみていかがですか?
山田「石田圭祐さん、松尾貴史さん、鈴木壮麻さん、今回Dステに参加していただく御三方の引き出しの多さには驚かされます。稽古中から笑いが絶えません。僕も御三方のように歳を重ねたいです」
Q3 共演者のここがおすすめというところを教えてください。
山田「今回ロザリンドを演じる前山(剛久)のストイックぶりに感心させられています。気迫がすごいです。今年は彼と仕事で半年くらい一緒にいるんですが、現場ごとに全く違う顔を見せるので僕も負けられない!と気合いが入ります」
大久保「どれだけ振り向いてもらえなくても真心を持って想い続ければ、いつか叶う。恋っていいな、人間っていいなと心から思える作品です。観れば観るほど深みが増し、面白くなる舞台だと思うので、いろんな登場人物に感情移入して純粋な気持ちで何回も楽しんでいただけたら嬉しいです。青木豪さん×シェイクスピア×Dステ×松尾貴史さん×石田圭祐さん×鈴木壮麻さん。この化学反応を劇場でお楽しみください」
山田「マーテクスト/フィービーの二役以外にも、様々な場面で舞台上に登場します。僕のことを探してみてください。体を張って頑張っていますので、見つけてもらえたら至極嬉しいです。見どころ満載ですので、皆さん、ぜひ!」
【公演情報】 Dステ19th「お気に召すまま」
2016/10/14(金)~10/30(日) 東京・本多劇場
2016/11/19(土)~11/20(日) 兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール