浦井健治ソロコンサート『Wonderland』#7 通し稽古に密着!その2

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■浦井健治ソロコンサート『Wonderland』#7■


浦井健治さんのデビュー15周年を記念したソロコンサート『Wonderland』、いよいよ明日に迫ってきました!

コンサート目前ですが、この連載は本日も更新。
前回に引き続き、「通し稽古」レポートをお伝えします。
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浦井さんが「その作品の楽曲を歌うと、体と喉が、細胞レベルでその役を覚えている。その曲のまわりにあった楽曲すべて、対峙していた役、共演していたみんなの顔も見えて、作品の3時間、その空間の認識込みで1曲が歌える」インタビューで語っていたように、よくあるヒットソングメドレーのコンサートではありません。

浦井さん、1曲1曲、役を演じているようです。

みてください、この表情の違いを。
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そして3人のゲストが、作品世界へ誘う強力なサポートをしてくれます!
AKANE LIVさん、柔らかな歌声が心地よい。
AKANEさんご本人は出演していない楽曲でも、「この役、AKANEさんで観たい!」と思ってしまったものすらありました。
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照井裕隆さんは張りのある高い声から響く低音まで自在な歌声でさまざまなキャラクターに扮します!
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加賀谷真聡さんはキレのあるダンスと、それに相反するような可愛い笑顔が...ちょっとずるいです(笑)。
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素敵な空気が、流れていますよ。
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このあたりは、もう解説ナシでも何の曲かわかってしまいそうな...?
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男性3人のハーモニーで歌われるこの楽曲は、3人とは思えない美しさと重厚感でした!
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さて、コンサートへの道のりを辿るとともに、浦井さんの15年を振り返っているこの連載。
ご紹介したい作品ばかりですが、駆け足であと4作、ピックアップしましょう。

about ... 『ダンス オブ ヴァンパイア』


2006年7月、帝国劇場にて初演。

ロマン・ポランスキー監督映画『吸血鬼』を元にウィーンでミュージカル化された作品。
ゴシックホラー的設定の中、個性豊かな登場人物が時に哲学的に人生の深淵を語るも、全編をナンセンスな笑いが彩るエンターテインメント作。

日本では2006年初演以降、過去4回の上演を重ねるが、主役のクロロック伯爵はすべて山口祐一郎が務めている。
浦井は初演から2012年まで、伯爵と対決するアブロンシウス教授の助手・アルフレートを演じた。


★ぴあバックナンバーから振り返る『ダンス オブ ヴァンパイア』★

担当のおススメは、ヘタレなアルフレート君のアワアワした表情も可愛い稽古場レポートです!この時ダブルキャストだった浦井さんと山崎育三郎さんの役作りの違いも面白い。

そして浦井さんご出演回ではありませんが...



about ... 『ロミオ&ジュリエット』


2001年にパリで開幕、その後世界各国で上演されて500万人以上を動員している世界的ヒットミュージカルで、近年の"フレンチ・ミュージカル"ブームの火付け役にもなった作品。

日本では2010年7月に宝塚歌劇団星組が初演。
その後、演出を変え2011年9月に"日本オリジナル版"と呼ばれる男女混合のミュージカルとして東京・赤坂ACTシアターにて上演。
両バージョンとも、再演を繰り返す人気作で、来年1月にも再演が予定されている。

浦井は2011年9月の日本オリジナル版初演でロミオの仲間であり、最後にひとり残される難役、ベンヴォーリオを演じた。


★ぴあバックナンバーから振り返る『ロミオ&ジュリエット』★

●2011年『ロミオ&ジュリエット』
●2013年『ロミオ&ジュリエット』
●2017年『ロミオ&ジュリエット』



about ... ミュージカル『デスノート THE MUSICAL』

開幕直前囲み取材より(15年4月6日配信)
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2015年4~5月に東京・日生劇場、大阪・梅田芸術劇場 メインホール、愛知県芸術劇場 大ホールで上演。

名前を書かれた人間は40秒以内に死ぬ"死神のノート"を手に入れた青年が、正義の名の下、社会の悪を粛清していく......というセンセーショナルな内容で社会現象にもなった大ヒットマンガ『DEATH NOTE』。
原作コミックは世界で3000万部超の売り上げを記録、映画化・ドラマ化もされ、それぞれに大ヒットしたこの人気コンテンツを世界で初めてミュージカル化した。
日本から発信していくオリジナルミュージカルとして一流スタッフが集結、作曲にはフランク・ワイルドホーンを迎えた意欲作となった(実際に翌年には、日本版の演出のまま上演される"ライセンス上演"の形で韓国に上陸した)。

浦井は主人公の夜神月を柿澤勇人とのダブルキャストで演じた。


★ぴあバックナンバーから振り返る『デスノート THE MUSICAL』★

担当のオススメは、すでにライトが降りてきているかのような姿が印象的だった、製作発表会見の歌唱披露です!


about ... ミュージカル『アルジャーノンに花束を』

開幕レポートより(14年6月17日配信)
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2006年2~3月に東京・博品館劇場で初演。2014年に再演。
日本でも販売部数300万部を超えるダニエル・キイスによる大ヒットSF小説を原作に、荻田浩一演出、浦井健治主演で制作されたオリジナルミュージカル。

32歳になってもなお、幼児なみの知能しか持たない青年チャーリー・ゴードンが、白ネズミのアルジャーノンとともに臨床試験の被験者として脳の手術を受け、天才へと変貌していくという物語を、美しい音楽と演出、そして浦井ら俳優の熱演で大評判に。

浦井は本作がミュージカル初主演。
この成果を受け2005年度菊田一夫演劇賞を受賞するなど、様々な評価にも繋がった。
また再演での成果は2015年、第22回読売演劇大賞 最優秀男優賞の受賞にと結びついている。

2017年には矢田悠祐主演での再演が決定している。


★ぴあバックナンバーから振り返る『アルジャーノンに花束を』★

●2014年公演



★浦井健治さんが語る『アルジャーノンに花束を』★

――初主演作であり、これで大きな演劇賞をとったりと、浦井さんにとってもターニングポイントになった作品なのでは?

「賞を頂いたことはもちろん嬉しくもあるのですが、自分の中では、なぜ自分がこれで賞をいただけたのかというたくさんの問いも生まれ、より身が引き締まりました。
...という思いはあるのですが、それは後からついてきたものですので、やっている最中は、何よりもオリジナルミュージカルをゼロから作っていくことが嬉しかった。音楽も何もかもが、カンパニーから生まれていった。その中で主役を初めてやらせていただいた、あの時間と経験こそが僕にとっての財産です。あれがあったからこそ、荻田さんは自分にこれだけ、良いものも悪いものもダイレクトに何でも言ってくださるようになったと思います」


――チャーリィという役も、難役でしたね。

「表現するにはとても難しい役でした。でも役と自分の垣根がなくなる瞬間というのも経験しました。その中で学んだことは、いま僕が"芝居歌"と呼んでいるものの基盤に、実はなっています。今度、『王家の紋章』で共演した矢田君の主演での上演が発表されていますが、最近感じている、演劇界・ミュージカル界を俯瞰して"バトンを渡していく"という意味でも、僕の関わったこの作品が受け継がれていくことを嬉しく思っています」



さて、浦井さんヒストリーの振り返り、いかがでしたでしょうか?

いよいよ「浦井健治 KENJI URAI 15th Anniversary Concert ~Wonderland~」開催は、29日(木)。

「今回のコンサートでは、ズバリ『脳内コスプレ』をして頂ければ」と浦井さんが語るように、作品を観た方はあの舞台の情景や空気を思い出し、観ていない方も想像し、浦井さんの歌の後ろに広がる物語世界を感じながら、コンサートを楽しみましょう!
その想像力を広げる手助けに、この連載がなれば嬉しく思います。
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