■浦井健治ソロコンサート『Wonderland』#4■
ミュージカル界が誇る若手実力派スター・浦井健治さんが、デビュー15周年を記念し、ソロコンサートを9月29日(木)に開催します!
8月にリリースしたソロデビューアルバムと同じく『Wonderland』とタイトルを冠したこのコンサート、浦井さんの15年のヒストリーをたどるようなコンサートにもなりそう。
コンサートまでの道のりを追っている当連載、前回に引き続きその稽古場をレポートします!
前回は歌稽古の模様をレポートしましたが、もちろん動きもだんだんついてきているのです。
この日お邪魔した稽古場でメインで動いていたのはこのおふたり。
ダンサー、加賀谷真聡さんと、振付のTETSUHARUさん。
余談ですが、浦井さんとTETSUHARUさんが一緒にいた稽古場というと、担当、この公演を思い出します...→★
ここで歌っていたナンバーは、比較的最近の作品でした(ちょっと内緒)。
カッコよく、ビシッと決まる場面になりそうです!
続けて、男女のデュエットナンバーを、AKANE LIVさんと。
演出の荻田浩一さんが動きをつけています。
いいですね、このふたりの距離が。ふたりの間で、何か物語が生まれる空間ですよね!
浦井さん越しの、AKANEさん。
AKANEさんを遠くに見つつの、浦井さん。
さて、この日の稽古場とはほぼ関係ない流れなのですが、本日はこの作品で浦井さんのファンになった方も多そうな、劇団☆新感線の2作品を振り返りましょう。
about ... 劇団☆新感線『薔薇とサムライ~GoemonRock OverDrive』/『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックIII』
『薔薇とサムライ』は2010年3~5月に東京・赤坂ACTシアター、大阪・梅田芸術劇場メインホールで上演。
『ZIPANG PUNK』は2012年12月~2013年2月に東京・東急シアターオーブ、大阪・オリックス劇場で上演。
劇団☆新感線の作品レパートリーの中でも、音楽に重きを置いた"R"シリーズ。
その中で劇団の看板俳優・古田新太が大泥棒の石川五右衛門に扮した「五右衛門ロックシリーズ」はこれまでに3作発表されている(プラス、『五右衛門vs轟天』などにも五右衛門は出演)。
浦井は第2弾の『薔薇とサムライ』で、天海祐希扮する女海賊のアンヌに恋する隣国の王子シャルル・ド・ボスコーニュをキラキラオーラと笑いを振りまくハジけた演技で怪演。新たなファンを多数掴んだ。
その人気を受けてか、続編の『ZIPANG PUNK』にも同じくシャルル役として登場。
★ぴあバックナンバーから振り返る『薔薇とサムライ』/『ZIPANG PUNK』★
意外と残っていました!
★浦井健治さんが語る『薔薇とサムライ』/『ZIPANG PUNK』★
――この作品で浦井さんのファンになった方も多いのでは?
「本当にありがたいです! 『薔薇とサムライ』、そして引き続いて『ZIPANG PUNK』と、Rシリーズ2作続けて同じ役で出るというのは、なかなかないことだと思います。演出のいのうえひでのりさん、脚本の中島かずきさん、音楽の岡崎司さん、作詞の森雪之丞さん...、たくさんの方がシャルルを愛してくださったからだと思います。
シャルルは勝手に育っていったところもあって、役がひとり歩きして、お客さまに愛される役になりました。キャラクターが僕を引っ張ってくれて、そこで僕はちょっとエネルギーの発散のしどころを間違えて、結果、古田さんに「...落ち着け。」と言われるといったこともありましたけど(笑)。でもそんな貴重な経験を、楽しみながらやることができたのもシャルルだったから。あと1回で僕、準劇団員になれるんで、また呼んでもらえるように頑張りたいです!」
――劇団☆新感線には3回出ると準劇団員になれるシステムが!?
「3回出たら準劇団員って呼んでもいいんじゃないか説があるんですよ(笑)」
――そしてアルバム『Wonderland』にも、『薔薇とサムライ』の後日談にあたる『シャルルの小冒険』というシャルルのスピンオフ曲が収録されました。
「僕のソロアルバムのために皆さんが新曲を作ってくださって! 新感線の劇団員の方をはじめ大勢の方がこの新作を作るためにどれだけの時間と労力と愛をかけてくださったのか。感謝しかないです!!」
――でもそれこそ、それまでの浦井さんはすごくマジメなイメージだったので。シャルルでひと皮剥けた感が。
「シャルルもマジメですよ~!! マジメにアンヌを愛しているんです。でも今回、『シャルルの小冒険』を録る時に右近(健一)さんが「シャルルが戻ってきた~!」と仰った瞬間があって。実はシャルルを演じるまでは大変なんです。振り切って、汗をかくところまでいかないとシャルルにはならないんです。シャルルは体力を使います」
――そうなんですね...あれが浦井さんの素だと思っちゃだめですね...。
「素では、ありませんっ!...でも素の一部ではあるかな(笑)?」
▽劇団☆新感線「ZIPANG PUNK(ジパングパンク)~五右衛門ロック3」 DVD予告編(イーオシバイチャンネルより)
取材・文・撮影:平野祥恵(ぴあ)
【浦井健治『Wonderland』バックナンバー】
【浦井健治『Wonderland』公演情報】
・9月29日(木) 東京国際フォーラム ホールA