■浦井健治ソロコンサート『Wonderland』#2■
ミュージカル界が誇る若手実力派スター・浦井健治さんが、デビュー15周年を記念し、ソロコンサートを9月29日(木)に開催します!
8月にリリースしたソロデビューアルバムと同じく『Wonderland』とタイトルを冠したこのコンサート、いったいどんなものになるのでしょうか...。
その歌稽古を少し、覗いてきました!
浦井さんはもちろん、構成・演出の荻田浩一さん、ゲストボーカルのAKANE LIVさん、照井裕隆さん、ダンサーの加賀谷真聡さん、音楽監督のかみむら周平さん......。
皆さん顔を揃えています。
▽ 浦井さん、熱唱中。
▽ AKANE LIVさん
浦井さんとは『CHESS in Concert』などで共演経験あり。
AKANEさん、歌声はもちろん、素の彼女が醸し出す柔らかで明るいオーラも素敵です。
▽ 照井裕隆さん
照井さん、浦井さんとは『蜘蛛女のキス』などで共演しています。
この日はその『蜘蛛女のキス』のナンバーで、かみむらさんが「あれ?譜面とちょっと譜割りが違う?」という指摘から、浦井さんと照井さんで「(舞台で)みんなであわせやすいように、こうやって歌ってたんですよ。それが身体に染み付いちゃってて...」というような話も。
...結局、本番で歌ってた形に揃えた模様でした。
▽ 加賀谷真聡さん
"ダンサー"としてクレジットされていますが、ガッツリ、コーラスにも参加していました!
加賀谷さん、『王家の紋章』にも出演されていましたね。
私が聴けたのは数曲なのですが、4人のコーラスワークが非常に厚く、迫力があります!
そして曲によって異なって聞こえる、浦井さんの声。
単純なボーカリストとしての歌い方ではなく、やはり役者として歌っているのだなあと感じた瞬間でした。
重厚なナンバーでは、浦井さんの顔つきも違う!
荻田さんからは「ここはもうすこし溜めて歌ってもいいと思う」といったような指摘が、随所で差し込まれていきます。
照井さん、加賀谷さんにアドバイス中?
笑顔です!
あの、ミュージカル界屈指の人気ナンバーは、浦井さん&照井さんで!
(何の曲でしょう!?)
さて、実は担当、以前『ボンベイドリームス』の公演レポートで
「切ない思いを繊細な歌声で聴かせる『The Journey Home』は劇場の空気を清浄にするかのような透明感があった」
と書いたことがあるのですが、この日の歌稽古でも、浦井さんの『The Journey Home』は空気を清浄にしていました......!!
今日の振り返りのコーナーは、そんな『ボンベイドリームス』、そして『The Journey Home』の話題です。
about ... 『ボンベイドリームス』
2015年1・2月に東京国際フォーラム ホールC、大阪・梅田芸術劇場メインホールで上演。
『ムトゥ・踊るマハラジャ』『スラムドッグ$ミリオネア』などの音楽を手掛けた"インドのモーツァルト"、A.R.ラフマーンが作曲し、あのアンドリュー・ロイド・ウェバーがほれ込んだ作品の、日本初上陸だった。
インド音楽特有のリフレインの多いメロディは中毒性が高く、華やかでありつつも、インドのカースト制度の現実や、そこで生きる人々の葛藤がシビアに描かれた物語。
浦井はスラム育ちで、ひょんなことからボリウッドスターへとなっていく青年アカーシュを演じた。
演出は、今回のコンサート『Wonderland』も手がける荻田浩一。
▽ 『ボンベイドリームス』舞台映像ダイジェスト(梅田芸術劇場公式より)
★浦井健治さんが語る『ボンベイドリームス』★
「『ボンベイドリームス』、僕も本当に好きだった。すみれさんや加藤和樹くん、川久保拓司くん、たくさんの人とこの作品をやれて、良かったと思っています。そしてあの時期に『The Journey Home』を歌えたのは、実は僕にってターニングポイントになっています。この1曲の中に、アカーシュというひとりの青年が、自分の中の信じたいもの、その真実に気付いていくという"成長"が描かれていると思うんです。それが、自分にとっても具体的なものとして感じることができた。あの時期だからこそ、この作品の中でこの曲を歌えたのはすごく幸せだった。
だからこそ、今回もこれは絶対に歌うべきだと思ったし、アルバムの中にもこれは残したいと思ったんです。しかも今回、かみむら周平さんは、今の僕の歌唱と表現したいことに照準をあわせて編曲してくださった。だからよりお客さまに、僕の思いがダイレクトに伝わる形になっているんじゃないかな。
CD(8月にリリースされた1stソロアルバム『Wonderland』)にも、1曲目に収録しています。僕の中では、1曲目は絶対に『The Journey Home』だと思っていました。それは、今までの自分、今の自分、そしてこれからの自分を見据えるという歌だから。ある意味では、自分にエールを贈る歌。ひとつの目標を掲げた旗なのかもしれません。行き着く先でもあり、今もうすでに存在している場所でもあるんだけど、絶対失いたくないし、見失ってはいけないものを描いている楽曲。真っ白な曲でもありますので、最初にこの曲からスタートして新たな一歩、まっさらな自分からスタートしていきたい、という意味もあり、CDでは1曲目にピックアップしたんです」
★げきぴあバックナンバーから振り返る『ボンベイドリームス』★
# 開幕レポート
マサラ映画さながらに派手でノリのいい"マサラ・ミュージカル"!
...と思っていたら、非常に繊細に心の機微が描かれていて、心にしみる作品でした。
ちなみに当時、稽古場では、けん玉ブームだった模様です。
取材・文・撮影:平野祥恵(ぴあ)
【浦井健治『Wonderland』バックナンバー】
【浦井健治『Wonderland』公演情報】
・9月29日(木) 東京国際フォーラム ホールA