歌舞伎俳優の中村吉右衛門、中村又五郎、中村歌昇が5月22日に都内で会見を開き、全国公演「松竹大歌舞伎 東コース」の製作発表を行いました。
(左から)中村歌昇、中村吉右衛門、中村又五郎
演目は『角力場』『三代目又五郎 四代目歌昇 襲名披露口上』『傾城反魂香』です。
会見で三人はそれぞれ次のようにコメントしました。
◆吉右衛門さん
又五郎さんと歌昇くんの襲名はだいぶ前でございますが、役者は襲名で飛躍すると申します。襲名の時は気も張っておりますし、皆様からもそういう目で見て頂けますが、その後が大変でございます。私も襲名した後、父の初代吉右衛門のように追い付くことが出来ず、やっと足元を掴んだかなというくらい大変なことでございます。
又五郎さんは言うに及ばず、歌昇くんも襲名公演から今までの間にとても活躍してくれまして、皆さまに認めてもらうようになっておりますので、播磨屋の一門としてはとても嬉しく思っております。
今度の巡業、又五郎さんは『傾城反魂香』浮世又平という大変難しいお役でございます。歌昇くんは私と舞台の上で五分に渡り合う『角力場』放駒長吉に挑まれます。先日相撲で白鵬が連勝していて初めて土がついた時、「勝ったと思ったのが油断だった」と言っておりました。私も舞台で勝ったと思わないで、土俵の砂にうずめる気でやりますから、どうぞ歌昇くんはそのつもりでいて頂ければ(笑)。
巡業はあちこちに行って肉体的には大変ですが、色々な土地の方と舞台と客席で交流ができて私はとても好きです。体調に気をつけて頑張っていきたいと思います。