『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』製作発表レポート

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レオナルド・ディカプリオ&トム・ハンクス主演、スティーブン・スピルバーグ監督映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』
パイロット、医者、弁護士になりすまし、若くして大金を手にした天才詐欺師、フランク・アバグネイルと、彼を追い続けるFBI捜査官カール・ハンラティの追跡劇を描き、日本でも大ヒットしたこの映画がミュージカル化、2011年にブロードウェイで上演されこちらも大ヒット。
そのミュージカルが、日本初上陸を果たします。

3月11日、出演する松岡充福井晶一新妻聖子菊地美香彩吹真央今井清隆、演出の荻田浩一が登壇し、製作発表会見が行われました。
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あり得ない大胆かつ鮮やかな手口で詐欺を繰り返し、捜査官を翻弄するフランク・アバグネイルですが、彼は実在する人物。映画も実話が元になっています。

翻訳・訳詞・演出を手掛けるのは荻田浩一
「現実離れした話を、いかに現実を飛び越えたエンターテインメントに仕上げるかというのを、頑張ってやっていきたい。日本初演ですので、"印象に残るエンターテインメント"になるようにしたい」と意気込みを。
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また作品の見どころを
「台本的には、フランクがハンラティに自分の半生をみせる、全体がひとつのショーという形になっている。実話を元にした現実の話でありながらあまりにも現実離れした話ですが、ショー・シーンが盛り込まれることで、リアリティがありながらファンタジーに飛べる。音楽もいかにもブロードウェイ的な華やかなものですし、フランクの嘘に翻弄される人たちが見ているジェットコースターのような夢物語、という風に見えてくるのが、映画と違う面白さ」と解説。


主人公・フランクを演じるのは松岡充
「僕は初めてミュージカルに出演したのが『タイタニック』という作品でした。初主演で意気込んでいましたが、その時に「え、ディカプリオの役をやるの?」と言われ倒してムカムカしたので(笑)、ようやくディカプリオさんがやった役が来ました!」と意気込み(?)を。
...ミュージカル『タイタニック』では主人公はタイタニック号の設計士。あの映画との関係性はまったくなく、別作品でした。
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役に対する意気込みは
「実在する人物で、本当にあったこと。普通に考えたら、嘘は人を傷つけ、いろんな人に迷惑をかける。でもそこから生まれた様々な作品が、観る方の幸せや笑顔につながる。人を傷つけたり騙したりすることは悪いことですが、それで終わらず、(作品となり)誰かの幸せに昇華していった。僕はこの作品でフランクとして、最後は幸せに変えるんだということを念頭においた嘘をつき通したい」と話していました。


カール・ハンラティは福井晶一が扮します。
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「映画を観て、よく出来た話だなという印象があって、それが実話だと後で知った時に本当に驚きました。この素晴らしいストーリーの中に音楽とダンスが入ってきて、どんなミュージカルになるのかとワクワクしています。本当に楽しくて、最後にはほろっと泣ける、心温まるミュージカルになると思います」と話します。
また役柄については
「僕の役は松岡さん演じるフランクを捕まえることが使命。その中で彼がどうしてそういう犯罪に手を染めたかという心の闇、孤独の部分、そこに僕自身が触れて、それを引き出していけたら」と語っていました。


フランクの恋人、ブレンダ役は新妻聖子菊地美香のダブルキャスト。

新妻さんは「映画はすごく面白くて、最後は泣き、そしてエンドロールで実話だというテロップが出て、まんまと映画のマジックに引き込まれた、そんな作品でした。それがミュージカル作品になるということで、荻田さんがどんな風にクッキングしてくださるのかと楽しみ。キャストの皆さんの顔ぶれを拝見しただけできっと楽しい作品になるなと私自身とってもワクワクしています。唯一、菊地美香ちゃんと共演できないのが残念なんですが、みなさんと仲良く力をあわせて頑張りたいと思います」と挨拶。
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菊地さんもそれを受けてか、
「新妻聖子ちゃんとWキャストということで、びっくり飛び上がり、泣きました。本当に歌もお芝居もパワフルで尊敬している女優さんなので、同じ役を演じるということが信じられず...」とまずはこのWキャストへの感想を。
(新妻さん、「えーほんとう?どうしよ~」と照れ笑い!)
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そして「良く食べ良く笑う新妻さんのパワーをもらいながら、そして諸先輩方のすばらしい歌声、お芝居を拝見させていただいて、真似できるところはいっぱい真似させていただいて、自分もステップアップできるように頑張りたいと思います」とキュートな笑顔で話していました。
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おふたりは演じるブレンダという役どころに関しては
「ブレンダはフランクと結婚寸前までいく役なんですが、非常に切ない役。映画では傷を負った彼女がフランクによって癒されていく、真実の愛に目覚める。この人と生きていこうと決めた矢先にその人がいなくなる、もしくは自分から思い切る。まだ若い役というのもあり、恋は盲目の部分とか、まっすぐ誰かを好きになる気持ちとかを重点的に掘り下げていけたら」(新妻)
「まっすぐで若くて無知な分、深い愛を持って、彼を追い続けて。最後は自分から手放す、背中を押す。そこで歌うナンバーがあるのですが、どんな風な歌詞になるのか今からとても楽しみです」(菊地)
とのことでした。


フランクの母、ポーラ・アバグネイル役は彩吹真央
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彩吹さん、母親役ということで「わたしの中でも新しいチャレンジの役」と話し、
「この作品を引張っていくヒーロー的存在である松岡さんを生む母として、きっと今井さんが作られるパパ像と私が作るママ像のDNAを受け継いだ息子・松岡さんが"この親にしてこの子あり"と見えるよう、いろんなところをいろんな角度で探っていきたい」
「やさしい旦那さんがいてかわいい息子がいて、幸せな家庭の妻。でもその妻が自分の生きる道を選んでしまう。妻である前に母親である前に女性なんだという部分を突き詰めていかないといけないので、わたしの中の女性らしさを掘り起こして頑張りたい」
と役と向き合っている様子でした。


そして、フランクの父、フランク・アバグネイルSr.を演じるのは今井清隆
「松岡君演じるフランクに、父として人生の生き方、泳ぎ方を教えるという役なんですが、私の方が教えていただきたいと思うくらい松岡君が賢かった(笑)。作品は、とにかく音楽が素晴らしい。ショー・ナンバーもたくさん出てくるので、多分皆さんにダンサーとしての私をお見せできるんじゃないかと楽しみにしています!」
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会見ではユニークな質問もありましたので、少しそちらも披露。

「フランクは作中、様々な職業に扮しますが、皆さんが一日だけ違う職業につくとしたら?」という問いには

荻田「別荘の管理人とかしたいですね。ぼーっとできて、景色もよくて、人がいない間にプールの枯葉をかき集めたり...。のんびりしたことをしたい」

松岡「教師とか憧れますね。こう見えて教員免許持ってるんです、高校の英語の先生。でも英検は4級です。恩師は横山先生。いつも口癖のように「今は何をするときぞ」って言ってました!」

福井「僕は小学校から高校まで本格的に野球をやっていまして。だから大リーガーになってスタジアムで活躍したいです」

松岡「僕も野球やっていました。一応センバツに出たことあるんですよ!ファーストです」

新妻「怒らないで聞いていただきたいのですが...アイドルになりたいです。歌って踊りたいです。東京ドームとかで。1日だけ。2日目はいいです...」

菊地「生まれ変わって男の人だったら野球選手になりたいですし、いまこのまま違う職業に就くのでしたら、パン屋になりたいです」

松岡「パン屋は厳しいよ!天然酵母とイースト菌を噛み分けないといけないよ!大変だよ!...パンも焼くんですよ僕。あとパンを食べて天然酵母かどうか噛み分けることもできます!」

彩吹「私の小さい頃からの夢は宝塚の舞台に入ることだったので、それは実現できたので...全然関係なく保母さんになってみたい」

今井「このあいだ国際宇宙ステーションの船長になった若田さんにお会いしたのですが、憧れますね。今からじゃ無理でしょうけどやってみたいです」

...と、個性豊かな回答連発!
そしてフランクさながら口八丁で絡んでいく松岡さん...。
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松岡さん、「東宝ミュージカルに出演するのは初めて。僕の親父が東宝の大株主なのですが、株主だからといって良い役をもらったと言われるとシャクなので精一杯頑張りたい」
(自分の隠れた才能は、と訊かれ)「隠せないんですよねー何でも出来ちゃうんで、僕。ホントに。いやもう。どうしようかな~。隠そうと思っても出ちゃうんですよね~」
...等々、どこまでが本当!? という発言の連発。


しまいには囲み取材で記者に「今日の会見で本当だったことって、どこですか?」と訊かれてしまう始末...。
教員免許は?と言われ「あるワケないじゃないですか!」
と、シタリ顔。
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最後のご挨拶も「松岡ディカプリオ充です。『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』、本当に観ないとソンします。東京大阪名古屋、そのあとロスに飛びます。ロスから今度はアジアツアー。世界中でチケットがほとんどソールドアウトです。今なら大丈夫。ぜひいらしてください!」と立て板に水...。
...フランクを地でいってる!?


荻田さんも
「(キャストに関しては)すごい期待を寄せて、いま話をきいています。松岡さんはすでに完璧で会場を翻弄していらっしゃる(笑)。福井さん今井さんと大きな役をやってこられただけあって、人生を感じさせるような雰囲気。新妻さん、彩吹さん以外は初めてご一緒する方ばかりで、彩吹さんも宝塚卒業してからは初めて。すごく楽しみですね。今ここにいる方たちだけでも人種が違うというか、出身がみんなあまりにも違う。多民族国家アメリカを表現するにはちょうどいいのではないかと思います(笑)。そういう賑やかさが舞台に繋がってくればいいかな」と期待を語っていました!


荻田さんのおっしゃるとおり、皆さん個性的。
さらにウィットに富んだトークが続き、この、頭脳戦という面もあるミュージカルにぴったりのキャストが揃ったという印象を受けました!
日本版『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』、期待しましょう。

取材・文・撮影:平野祥恵(ぴあ)


【公演情報】
・6月21日(土)~7月13日(日)シアタークリエ(東京)
 一般発売:4/12(土)
・7月16日(水)愛知県芸術劇場 大ホール
 一般発売:4/19(土)
・7月18日(金)~20日(日)梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ(大阪)
 一般発売:5/10(土)

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