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梅田芸術劇場10周年を記念するミュージカルコンサート『Golden Songs』、ついに開幕しました!
まずはひと足先に配信しましたニュースより。
大阪・梅田にある梅田芸術劇場の10周年を記念する『Golden Songs』が2月13日(金)、東京国際フォーラム ホールCで開幕する。劇場に縁のあるミュージカルのナンバーを、縁のある出演者が歌い継ぐコンサート。12日に行われた最終舞台稽古では、安蘭けい、石井一孝、伊礼彼方、湖月わたる、姿月あさと、樹里咲穂、中川晃教、春野寿美礼、平方元基、マテ・カマラス、山崎育三郎ら主役級の豪華キャストが揃い、素晴らしい歌声とパフォーマンスを披露した。
ミュージカルからストレートプレイ、宝塚歌劇の公演など幅広いジャンルのステージを上演している梅田芸術劇場だが、ミュージカルファンにとっては関西圏で大型ミュージカルが上演できる数少ない劇場のひとつとして認知度が高い(今年もこの後『レ・ミゼラブル』などの大作の上演が控える)。また単なる"箱"としての劇場というだけでなく多くのオリジナル作品を送り出し、"梅田芸術劇場ブランド"は日本ミュージカル界で大きな存在となっている。
このコンサートでは、劇場の10年を彩った数々の作品から選りすぐった人気ナンバーを数珠繋ぎで披露。『エリザベート』『モーツァルト!』『ファントム』『アイーダ』『MITSUKO』etc、etc。どの曲をとっても名曲ばかり。しかも、ところどころサプライズはありつつも、大半は実際に作品でそのナンバーを歌った俳優が歌うので、1曲1曲に説得力がある。出演者たちの思いのこもった熱唱に、観ながらに一気に物語に誘われ、その曲の背景にある世界までもが見えてくる。同時に、やっぱり感じるのは、いつ聴いても何度聴いても感動が湧き上がる、楽曲の素晴らしさ。歌唱力抜群のキャストで、素晴らしい音楽を堪能できる幸福感にひたる、夢のようなショーだ。
ほかに日替わりの出演者も。公演は2月23日(月)まで東京国際フォーラム ホールC、2月26日(木)から3月1日(日)まで梅田芸術劇場 メインホールにて。チケットは発売中。
稽古場からバッチリこの公演に張り付いていたげきぴあでは、さらに詳しくその魅力をご紹介いたします!
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開幕直前!
梅田芸術劇場10周年を記念するミュージカルコンサート『Golden Songs』、稽古場レポートの第3弾です。
今回は『蜘蛛女のキス』『ファントム』『モーツァルト!』、そしてオープニングのジャズメドレーのシーンをご紹介します。
石井一孝さんは『蜘蛛女のキス』『CHESS in Concert』等のコーナーに登場。
こちらは『蜘蛛女のキス』より『She's a Woman』、切ない石井モリーナです...。
梅田芸術劇場10周年を記念するミュージカルコンサート『Golden Songs』がまもなく開幕します!
豪華なキャストの顔ぶれを見るだけで、あの傑作が、あの名作が脳裏に蘇る...という方も多いのではないでしょうか。
ミュージカルファン必見、私も今から楽しみでなりません。
2月某日、そんな『Golden Songs』の稽古場を覗いてきましたよ。
すでに予定楽曲が公式HP等々で発表になっていますが、このコンサート、大きな流れとしてはいくつかの(もちろん、梅田芸術劇場で上演された)作品ごとのブロックから構成されています。
※それだけではない部分は、おいおいゆっくりと...。
その数、日替わり含め今のところ15演目分!(メドレー除く)
やっぱりそれは外せないよね、というものから、懐かしのあの演目まで、様々な楽曲が登場します。
全シーンご紹介したいのは山々なのですが、それももったいないですので、いくつかのシーンに絞ってレポートすることにします。
まず今回はミュージカル『アイーダ』のシーンを軸にお届けいたしましょう。
こちらは梅田芸術劇場のオリジナルミュージカル。
もとは、宝塚歌劇団で『王家に捧ぐ歌』として上演され、2003年度芸術祭演劇部門優秀賞を受賞した大作です。
エジプト対エチオピアの戦いを背景に、エジプト将軍ラダメスと、エジプトに捕らえられたエチオピアの王女アイーダの悲恋を描いた物語です。
その、2003年星組での初演で、主人公ラダメスを演じていたのが湖月わたるさん。アイーダを演じていたのが安蘭けいさん。
さらに2009年には、宝塚を退団した安蘭さんを再びアイーダに迎え、タイトルも新たに『アイーダ』として梅田芸術劇場が上演。この時のラダメスは伊礼彼方さん。
ちなみに今年、宝塚歌劇団でも宙組で再演が決まっています。
ということで、初代アイーダ&ラダメス、そして2009年のアイーダ&ラダメスが今回は揃っています!
ラダメス将軍の力強いナンバー『エジプトは領地を広げている』は、ふたりのラダメスの競演で!
湖月わたるさんと...
伊礼彼方さん。
ふたりが「私だ!」「私だ!」と張り合う様も、カッコよくも新鮮です。
鹿賀丈史と市村正親がゲイ夫婦役に扮する『ラ・カージュ・オ・フォール』が2月6日に東京・日生劇場で開幕した。1983年にブロードウェイで開幕し、トニー賞6部門を受賞した傑作ミュージカル。日本では1985年よりコンスタントに上演を重ね、今年で日本初演30周年を迎える。初日を目前に控えた5日、最終舞台稽古が公開された。
舞台は南仏サントロぺ。ゲイクラブ「ラ・カージュ・オ・フォール」のオーナーのジョルジュと、看板スターの"ザザ"ことアルバンのカップルは20年連れ添い、ちょっと倦怠期気味。そんな彼らには愛するひとり息子ジャン・ミッシェルがいる。彼はジョルジュが"たった一夜のあやまち"で出来た実の息子であり、アルバンが母親代わりになって育ててきた。そんな息子が、風紀に厳しい保守的な議員の娘と結婚したいと言い出し、ついては両家の顔合わせの場にはマトモな家庭であるように見せるために実の母親を呼びたいと言い出して...。
同性愛者ならではのままならなさ、悲しみもある。それでも「ありのまま、言い訳などするものか」と胸を張る彼らの潔さは気高い。市村や鹿賀といった経験値の高い俳優たちだからこそ、その姿勢にいっそうの説得力が生まれる。そんなジョルジュとアルバンのお互いを思う愛を筆頭に、息子に注ぐ愛、ジャン・ミッシェルと婚約者アンヌの愛......。様々な形の愛情に溢れた物語だ。そして、そんなシリアスなテーマを柔らかく包むユーモアも絶品で、特にジャン・ミッシェルのためにアルバンが"男らしい仕草"を特訓するシーンなど、市村や鹿賀のキュートな魅力が全開で、公開稽古という場にも関わらず、客席からは大きな笑いが沸き起こっていた。
市村正親アルバン、鹿賀丈史ジョルジュで贈る、日本初演から30年目の『ラ・カージュ・オ・フォール』。
開幕も目前です!
本日は1月末に取材した稽古場レポートの後半をお届けします。
★前半は→コチラ
20年連れ添ったゲイカップルのアルバンとジョルジュ。
ふたりの愛する息子(正確にはジョルジュの実の息子です)ジャン・ミッシェルが結婚したい!ついては相手の両親に、マトモな家庭であることをアピールするために実の母親を呼んで!と言い出したことが、ちょっとした事件を巻き起こしていきます。
つまり男同士の両親ではなく、男女の両親が必要...と言っているわけで、ということは、母親代わりとしてジャン・ミッシェルを育ててきたアルバンは、両家の顔合わせの場には不要だということ。
ジャン・ミッシェルの結婚を喜ぶアルバンに、ジョルジュはそのことを伝えられずにいます。
切ない...。
昨日公演レポートをUPしたミュージカル『ボンベイドリームス』ですが、本日は初日の前日に行われた「囲み取材」の模様をレポートいたします。
登壇者は、浦井健治、すみれ、加藤和樹、川久保拓司、朝海ひかるの5名。
スラムで育ち、映画スターへとなっていくアカーシュ役の浦井健治さん。
「このカンパニーならでは、荻田(浩一)さん演出版『ボンベイドリームス』に仕上がっていると思います。A.R.ラフマーンさんの作曲を含め、ノリノリになって帰っていただけるはず。平井堅さんもミュージックビデオでインド人に扮していますが、それも参考にしました(笑)。みんなで楽しんでいただけたら」
とご挨拶。
浦井さんのヒーローっぷり、大スターっぷり(それでもやっぱりどこか憎めないお茶目さがあるのが浦井さんらしいのですが)にご注目!
『ボンベイドリームス』初日前日囲み取材レポートの続きを読む
【公演レポート】
宝塚歌劇団や劇団四季の一部のシリーズなどを除き、日本のエンタメ界では"ショー"というものが上演される機会は非常に少ない。ミュージカルは多種多様なものが次々と登場しているのに対し、少々歯がゆい現状である。そんな中、演出家・小林香が手掛ける<SHOW-ism>が気を吐いている。新しいショーの形を目指し、小林が2010年よりコンスタントに続けている人気シリーズで、毎度チケット争奪戦になるほど。2月1日、東京・シアタークリエにて開幕した第8弾『SHOW-ism Ⅷ「∞/ユイット」』も、早々にチケットは完売。そんなファンの期待の高さに応えるように、今回もシックでオシャレ、小林の美意識が詰まった素敵なステージとなっている。
舞台は現代のパリ。豪華ホテル"オテル・ド・ユイット"には暇を持て余した奇妙な人々が住んでいる。1から7まで、部屋の番号でお互いを呼ぶ住人たち。そして8番目の部屋はずっと空室。そしてこのホテルでは探し物が必ず見つかるという噂が...。
日本初演から30周年を迎える今年、『ラ・カージュ・オ・フォール』が帰ってきます!!
舞台は南仏サントロぺ。
ゲイクラブ「ラ・カージュ・オ・フォール」のオーナーのジョルジュと、看板スターの"ザザ"ことアルバンのゲイカップルを中心に、彼らと彼らを取巻く人々の愛情が優しい目線で描かれた物語です。
クラブ「ラ・カージュ」の華やかなショーシーンも見どころ!
1983年にブロードウェイで開幕した本作、日本では1985年に初演。
1993年から市村正親がアルバンを務め、さらに2008年からはジョルジュ役に鹿賀丈史を迎えて上演を重ねています。
市村・鹿賀という、日本ミュージカル界の二大巨頭であり、公私共にでも盟友であるこのコンビでの『ラ・カージュ~』は史上最高・最強との評判。
今年のふたりはどんな愛を紡ぎ出してくれるのでしょうか...。
1月末の某日、この稽古場を取材してきました。
この日は、それまで「稽古場ピアノ」で稽古を重ねてきたキャストが実際にオーケストラと音を合わせる"オケ合わせ"の日。
稽古場にはオーケストラが入り、スペースが...「狭っ」という感じになります。
俳優たちが演技する舞台エリアとスタッフたちのいるスペースの間にオケが入るため、演出台がとっても高いところに設えていました。
こちらは演出の山田和也さん。
そしてみんなの人気者・指揮&音楽監督の塩田明弘さん。
塩田さんの指揮は、周りをパァっと明るくしますね!
オーケストラがオーバーチュアを奏で出したとたん、市村さんもノリノリで指揮棒を振るアクションで...。
◆ 開幕レポート ◆
浦井健治が主演するミュージカル『ボンベイドリームス』が1月31日、東京国際フォーラム ホールCにて開幕した。舞台をインド・ボンベイに置き、『ムトゥ・踊るマハラジャ』『スラムドッグ$ミリオネア』などの音楽を手掛けたインドのモーツァルトA.R.ラフマーンが作曲を担当した本作は"マサラミュージカル"と銘打たれている。そのキャッチコピーのとおりインド感満載の作品ながら、観劇前に抱いていたイメージをいい意味で大きく裏切った、心に染みる作品になっている。
主人公アカーシュはボリウッドの映画スターを夢見るスラム育ちの青年。彼は幼なじみのスウィーティに連れていかれた美女コンテストがきっかけで、映画スターへの道を掴む。そこで映画監督志望の美女プリヤに恋に落ちるも、彼女には敏腕弁護士の婚約者がいた。その弁護士ヴィクラムは、アカーシュが生まれ育ったスラム街の再開発に関わっている。スラムを追い出されることになる住人たちだが、彼らにはなすすべもない。そんな中、スラム出身との噂が立ったアカーシュは自らその噂を否定する......。