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■ミュージカル『ビューティフル』特別連載 vol.6■


数々の名曲を生み出しているアメリカのシンガーソングライター、キャロル・キングの半生を描いたミュージカル『ビューティフル』日本初演公演が、現在好評上演中です。
主人公のキャロル・キングには日本のディーバ、水樹奈々平原綾香のふたりが扮し、キャロルの波乱万丈の半生と、彼女たちが作り出す名曲たちを帝国劇場のステージ上に煌かせています。

そしてキャロルの夫であり、作詞家として彼女とパートナーを組むジェリー・ゴフィンを好演しているのが、伊礼彼方

キャロルの人生のターニングポイントたる"波乱"を巻き起こしていくのが、この悩める夫・ジェリーだと言っても過言ではないかと思うキーマンですが、そのジェリーを演じる思い、作品への思い、ふたりのキャロルの魅力などを、伊礼さんが熱く語ってくれました!

◆ 伊礼彼方 INTERVIEW ◆

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●『ビューティフル』は、ミュージカルの型に囚われていない作品です


―― 最近、当サイトでは常連となっている伊礼さんですが、今回の『ビューティフル』は伊礼さん、特に楽しそうですね!

「はい。楽しいです。プロデューサーにも言われました、今回の伊礼君はいつもと違うよねって(笑)! その理由、知りたいですか?」


―― ぜひ。

「僕は以前から主張しているんですが、ミュージカルであっても、一番大事にしなきゃいけないのは"芝居"であるべきなんです。僕、(『エリザベート』で)ルドルフをやってる時か...再演時は特に小劇場でストレートプレイ(『今は亡きヘンリー・モス』、2010年)を体験したこともあって、「いやいや、芝居が大事でしょ」って思いました。それなのにずっと「お前は何もわかってない、それよりも歌の練習、ダンスの練習だ」って芝居は後回しにされてきたの! でも今回の作品は、ミュージカルとして一番に求めているものが"芝居"。だから、楽しいんです」



―― なるほど。

「もちろん、伝統的なミュージカルの作り方をした方が良さが出る作品もありますよ。でもこの『ビューティフル』は、新しい感じがするんです。この演劇界で歴史ある東宝が、フリーダムな新しい風を送りこんでくれたことにまずは感謝したいです。ミュージカルの型に囚われていない。変に古い文化がないんです。演出家が外国の方だということもあるし、集まったメンバーも、ミュージカル畑ではない幅広いところから来ている。それでもって、全員がこの作品にかける強い思いがある。だから僕も、自らできることから始めようと思って、宣伝さんに相談して、宣伝部長の肩書きをもらいました(笑)」


―― ああ、ツイッターやインスタにキャストの動画をこまめに上げたりされていますよね!

「そうそう。現場の風景を撮ったり。外国のライセンス作品ですので契約もあるでしょうから、そのあたりは相談させてもらいつつなんですが、そういうことをやっていくと、他のキャストも「ここまで出していいんだ」ってわかってくれたりして、どんどんみんな積極的にやってくれるようになって。それに宣伝さんも、普段は自分たちから踏み込めない領域というのがあったみたいで、そこを(中にいる)僕らは踏み込んでやれるというのもあった。それでお客さんから「伊礼さんが上げてくれた動画を見て劇場に行ったから、アンサンブルの人たちを観るのも楽しかった、楽しみが倍増しました」というような感想をもらって、本当に嬉しかった。僕は常にチケット代が安く感じるくらい、より作品を楽しんでもらいたいと思ってるんです。でも今回特にそう思えるのは、この『ビューティフル』がそもそも"作品力"があるからですよね」beautiful06_11_4875.JPG

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kamadukashi_01.jpg M&Oplaysプロデュース「鎌塚氏、腹におさめる」フォトコールより 三宅弘城と二階堂ふみ

三宅弘城が完璧なる執事・鎌塚アカシを演じる人気シリーズの第4弾「鎌塚氏、腹におさめる」が8月5日から本多劇場で上演される。今回のヒロイン役は二階堂ふみ。

完璧なる執事・鎌塚アカシが登場する「鎌塚氏」シリーズはこれまで、『鎌塚氏、放り投げる』『鎌塚氏、すくい上げる』『鎌塚氏、振り下ろす』と3作上演されてきたが、今回、第4弾『鎌塚氏、腹におさめる』が8月5日から上演される。

作・演出は倉持裕。
鎌塚氏を演じる三宅弘城をはじめ、二階堂ふみ、眞島秀和、谷田部 俊、玉置孝匡、猫背椿、大堀こういちが出演する。

今回は屋敷で起こった「殺人事件」の解決に、鎌塚氏と綿小路家の令嬢チタル(二階堂ふみ)が挑む。

動画は初日前会見とフォトコールをダイジェストにしたもの。【動画2分】

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(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ

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ジョニー・デップが主演し、アカデミー賞7部門にノミネートした映画『ネバーランド』(2004年)を舞台化したブロードウェイミュージカル『ファインディング・ネバーランド』。

2015年にブロードウェイで開幕し、あらゆる世代が楽しめる演出で多くの観客を魅了してきた本作が、今秋に来日。主演のビリー・ハーリガン・タイさんに話を伺った。

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2016年11月30日、高円寺のアトリエファンファーレで近江谷太朗さんのプロデュース公演としては8作目となります"yataPro(ヤタプロ)"が産声を上げました。タイトルは「世界を繋ぐ方法」。作・演出に笹峰愛さん、キャストは高橋由美子さん、大内厚雄さん、近江谷太朗さんの3人。その濃密な3人芝居が好評を博し、12日間17ステージで1123人の動員を達成したそうです。

そして待望の第2弾は「劇団東京フェスティバル」きたむらけんじさんを作・演出に迎え、避難所での人間模様を"社会派人情喜劇"に定評のあるきたむらさんが取材を重ねて得た事実を元に鋭く、楽しく、温かく描き出します。出演者も魅力あふれる実力者が揃いました。

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小劇場の全盛期から舞台に立ち続ける藤井びんさん、樋渡真司さん、西牟田恵さん!お笑い界でもお馴染み"ピンクの電話みやちゃん" 竹内都子さん

才能あふれるフレッシュな二人、平均年齢下げてます(笑)一色洋平さん、木村玲衣さん!ミュージカル界で知らない人はいないでしょう 今拓哉さん

「無心」「幸福な職場」「テレビが一番つまらなくなる日」「泡」等々、次々と話題作を産み出してきた、きたむらけんじさんとこのメンバーで面白くないはずがありません。

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近江谷太朗から一言

ある程度、年を重ねてきた大人がまだまだ人生頑張ろうと思えるような、

何か大切なものを失った人が少しでも希望や癒やしを感じてもらえるような、

とにかく観劇後にちょっとでも元気が出るような、

そういった作品を目指して力の続く限り続けていきたいと思っています。

将来的には地方公演を行い、地域にも貢献したいと考えています。

また、普段応援してくれている方々を身近に感じ、感謝の気持ちを伝える場となれば幸いです。

公演概要

yataPro vol.2『エール!』

作・演出: きたむらけんじ (劇団東京フェスティバル)

出演:近江谷太朗 今拓哉 樋渡真司 竹内都子 西牟田恵 一色洋平 木村玲衣 (演劇集団キャラメルボックス ) 藤井びん

公演期間: 2017 年9月9日( 土)~ 18 日( 月・祝 ) 全16公演

会場:テアトル BONBON

チケット:全席指定/前売4,800円・当日5,000円(税込)

※未就学児の入場はご遠慮ください。

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①P7310194.JPGのサムネイル画像8月1日に初日の幕が上がった大竹しのぶ主演のミュージカル「にんじん」。前日にはゲネプロ、囲み取材が行なわれ、出演者が登壇した。 自身が22歳で演じた役を、60歳となる今、また演じることとなる大竹しのぶ。個性豊かな豪華出演陣がそろい、また演出は大竹しのぶが信頼を寄せる栗山民也が務める。今作は世界中で愛されているジュール・ルナールの児童文学「にんじん」を原作にしたミュージカル。フランスの片田舎を舞台に、"にんじん"と呼ばれる真っ赤な髪の少年を取り巻く家族の物語は1979年8月に日生劇場で大竹しのぶ主演で初演された。そして今年還暦を迎える大竹が、「もしこれまでに演じた役でもう一度演じるなら?」と聞かれ希望したのがこの"にんじん"だ。

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■ミュージカル『ビューティフル』特別連載 vol.5■


【公演レポート】


ミュージカル『ビューティフル』が7月26日に東京・帝国劇場で開幕した。『You've Got a Friend』『A Natural Woman』といった名曲を数々送り出したアメリカのシンガー・ソングライター、キャロル・キングの半生を、彼女自身の曲を使って描きだすミュージカル。トニー賞、グラミー賞、オリヴィエ賞などを世界各国の名だたる賞を受賞した作品の、日本初演だ。主人公キャロル・キング役は、水樹奈々平原綾香がWキャストで務める。さっそく両バージョンを観劇した。

beautiful05_01_0913.jpg△水樹奈々

beautiful05_02_0148.jpg△平原綾香


多くのスターたちに楽曲を提供し『Will You Love Me Tomorrow?』『The Locomotion』などのヒット曲を作曲、さらに自身のアルバム『つづれおり』は2500万枚の売上げを記録したキャロル・キング。本作は、60~70年代にアメリカのみならず世界でヒットした彼女の楽曲が散りばめられた、いわゆる"ジュークボックス・ミュージカル"だ。ミュージカルファンのみならず、キャロル自身のファンも、懐かしい名曲目白押しのステージを楽しめるに違いない。


......と書き出したものの、正直なところを言えば、筆者は「キャロル・キング」をほとんど知らない。かろうじて2・3曲、なんとなく聴き覚えがある程度である。なので、「あの曲がこのシーンで!」といった、ジュークボックス・ミュージカルならではの楽しみ方は残念ながら出来なかったのだが、しかし、それが何の問題があろうかと思えるほど、ミュージカルとして極上の作品だ。キャロル・キングの生き様はドラマチックでありながらも、観る者の背中をも押してくれるような優しい力強さに満ち、その物語を彩る楽曲は、世界の多くの人に愛されたという事実が納得できるキャッチーさ。ブロードウェイ仕込みのオシャレで洗練された舞台美術・演出も観ていて楽しく、何よりも、英語圏以外では初めて上演されるというこの日本版キャスト陣が、素晴らしい歌唱と演技で魅せている。

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ボリショイ・バレエのプリンシパル、オルガ・スミルノワとセミョーン・チュージンが8月に上演される『ルグリ・ガラ〜運命のバレエダンサー〜』に出演。公演への思いを語った。

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ninjin_entre_01yoko.jpg ミュージカル「にんじん」大竹しのぶ

大竹しのぶが38年ぶりに同役に挑むミュージカル「にんじん」が8月1日から開幕。

ジュール・ルナール原作の「にんじん」はフランスの片田舎を舞台に、にんじんのような真っ赤な髪、そばかすだらけの顔をした少年「にんじん」と、その家族を描いた物語。
日本では1979年に大竹しのぶ主演で舞台化された本作が、38年の時を経て新橋演舞場に帰ってくる。

主人公の『にんじん』を演じるのは初演と同じく大竹しのぶ。にんじんの兄役に中山優馬、姉役に秋元才加。さらに中山義紘、真琴つばさ、今井清隆、宇梶剛士、キムラ緑子が出演する。

本作の公開舞台稽古が行われた。動画ははこちらをダイジェストにしたもの。【動画1分】

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(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ

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ookabuki_01.jpg 松竹大歌舞伎「義経千本桜 すし屋」に出演する中村獅童

病気療養中だった中村獅童が11月1日から上演される松竹大歌舞伎で舞台復帰する。

今回上演される演目は「義経千本桜 すし屋」と「釣女」。中村獅童は「すし屋」でいがみの権太を初役で演じる。中村亀鶴、片岡亀蔵などが出演する。

本作の製作発表が行われ、中村獅童登壇した。【動画2分】

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(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ

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「夏の終わりの、とびきり幸福なバレエの贈り物」

舞踊評論家:岡見さえ

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近年、テレビや新聞では、日本人ダンサーの世界的コンクールや権威ある賞での受賞や、世界のバレエ団での活躍が頻繁に報じられている。身近に目を向けても、町にはジュニアから大人向けまでさまざまなバレエ教室があり、日本のバレエ文化は高いレベルと大きな広がりをもっていることが実感されるだろう。

実際にレッスンでバレエに親しんでいる人、これからバレエに触れてみたいという人、そしてもちろんバレエ通にもお勧めなのが、この「吉田都×堀内元 Ballet for the Future」だ。

 その理由はまず、国内外の第一線で活躍するダンサーからプロを目指す若手まで、さまざまなダンサーを一度に見られること。なかでも、このプロジェクトの中心人物の吉田都と堀内元(芸術監督も務める)は、まさにレジェンド。共にローザンヌ国際バレエコンクールでの受賞を機に世界に羽ばたき、吉田は英国ロイヤル・バレエ団、堀内はニューヨーク・シティ・バレエ団という世界一流のバレエ団に入団、しかも日本人女性、日本人男性としてそれぞれ初めてプリンシパル(最高位)ダンサーに昇進し、活躍した。

気品溢れる踊りでロイヤルのドラマティックな全幕バレエで唯一無二の輝きを放った吉田、アメリカで独自のスタイルを生み出した天才振付家バランシンを知り抜く堀内。この二人が踊る貴重な機会は、見逃せない。新国立劇場バレエ団からは、強い技術と豊かな感受性を持つ米沢唯、伸びやかで爽快な福岡雄大の両プリンシパルと、ファースト・ソリストの寺田亜沙子が参加。

げきぴあ1)吉田都.jpg吉田都

げきぴあ2)堀内元.jpg堀内元


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米沢唯

アメリカからもセントルイス・バレエを中心に若手が集まり、所属バレエ団の枠組を超えて踊る趣向も面白い。吉田と堀内の豊かな経験が、この公演を通して後輩たちに伝えられていく。堀内直伝で、バランシン作品に挑戦する国内コンクール1位受賞者のパフォーマンスにも注目だ。

 もう一つの理由は、古典から最先端の現代バレエまで網羅する5演目で、バレエ芸術の歴史と今を体感できること。プティパ振付『ライモンダ』第3幕は、中世フランス貴族の令嬢ライモンダが、困難を経て恋人の騎士と結ばれる華やかな婚礼の場。憂いを帯びたメロディにのせ、異国情緒が漂うソロ、デュオ、男女8組の踊りが立体的に展開し、絢爛なステージを繰り広げる。吉田都と福岡雄大が中心に、19世紀末ロシアで生まれた古典バレエの美を堪能させてくれるに違いない。

対してバランシン振付『タランテラ』は、筋書きは無く、イタリア発祥の速い舞曲にのせて難技巧を次々繰り出し、踊り続けるエネルギッシュなペアダンス。さらにこの公演ならではの演目は、2000年からセントルイス・バレエ芸術監督を務める堀内による振付作品、『Haydn Cello Concerto』と『Passage』。物語を排し、ムーヴメントと音楽が純粋に結びつく抽象バレエを創造したバランシンの系譜に連なる堀内は、18世紀の古典派ハイドンのチェロ協奏曲と、現代イタリアの作曲家エイナウディの楽曲を選び、異なる二つの世界を表現する。音楽が喚起する感覚が、振付と鍛え上げられたダンサーによって視覚化されていくダンスは、刺激に満ちた経験になるだろう。『Passage』での堀内と米沢唯の出演にも期待が高まる。

さらに、日本初演のエメリー・ルクローン振付『And My Beloved』。スタイリッシュな作風で注目される気鋭の振付家が、アメリカ・バレエの旬を運んでくれる。

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2016公演より

 バレエのレッスンを受けている人なら、さまざまなレベルでの気付きや学びがあるだろう。バレエを初めて見る人なら、バレエの多様な可能性、伝統とコンテンポラリーの魅力を発見できるに違いない。そして誰もが実感するのは、バレエの美は、ダンサーの誠実な努力と真摯な対話から実現し、次の世代へ大切に引き継がれていくということ。好評を博した過去2回の公演も、ダンサーたちの踊りへの情熱と、経験を伝え、分かち合うことの喜びが観客にも届き、感動と心地よい余韻が残った。

灼熱の夏を経て、やがて来る豊かな実りの季節へ-夏の終わりを彩る忘れられない晩になるだろう。

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2016公演カーテンコールより

舞台写真: 瀬戸秀美 (吉田都×堀内元Ballet for the Future より)

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