『RENT』稽古場レポートの続きです!
■『RENT』2015年 vol.3■
『RENT』稽古場レポートの続きです!
『RENT』稽古場レポートの続きです!
引き続き、オープニングナンバー『RENT』のシーン。
舞台セットはほぼ本番同様のものが、すでに稽古場に入っていました。
この2階建ての鉄骨のセットが、マーク&ロジャーたちが住むロフトになったり、路上になったり...と、景色を変えていきます。
別れた元恋人・モーリーンからの電話に「OK、すぐ行く!」とマーク=村井良大さん。
ギターを弾く姿がサマになっている(当たり前ですかね...)、堂珍嘉邦ロジャー。
堂珍ロジャーが動きをつけている間、少し離れたところから、同じ動きをトレースしているユナク・ロジャー。
とっても細かく動きが指定されているのは、前回のレポでも書いたとおりですが、演出のアンディ自身が時折「ギターは左手で持つんだっけ?右手だっけ?」と確認しているのが、ちょっと微笑ましいところでもあります(笑)。
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■『RENT』2015年 vol.2■
今年も『RENT』がやってきます!
今年も『RENT』がやってきます!
1996年のオフ・ブロードウェイ初演以降、世界15ヵ国で上演されている"伝説の"ブロードウェイ・ミュージカル『RENT』。
伝説である理由は、様々あります。
オフ・ブロードウェイ開幕後、わずか3ヵ月後にブロードウェイに進出。破竹の勢いで同年度のトニー賞で4部門を受賞したこと。
タブー視されていた貧困、エイズ、ドラッグ、同性愛等々の現代都市が抱える病を、ストレートに作品に反映させ、ビビッドに"今"を描き出したこと。
ヒットチャートに乗るような、生き生きとしたロックで綴られていること。
原作・作詞・作曲・脚本を手がけたジョナサン・ラーソンがまさに開幕前夜、35歳の若さで夭折したこと...。
様々な要素が絡みあい、世界でカルト的人気を得ているのが『RENT』。
日本でもたびたび上演されていますが、今回は前回公演(2012年)に続き、オリジナル版(オフ・ブロードウェイ&ブロードウェイ)の演出を手がけたマイケル・グライフが、新たに2011年に手がけた新演出版での上演。
そして『RENT』といえば、いわゆるミュージカル俳優や舞台俳優に限らない、超・個性的な面々が集うのも特徴。2015年版も、カラフルなキャストとなりました。
げきぴあでは2012年公演に続き、2015年版『RENT』も、詳しく追っていく予定です!
【バックナンバー】2012年『RENT』連載
まずは8月上旬の某日、稽古場を取材してきました。
物語は、20世紀末のNY・イーストヴィレッジが舞台。
彼女に女性の恋人ができてフラれた上に、家賃(レント)を滞納しクリスマス・イブに電気も暖房も止められたビデオ・アーティストのマーク。
同居人のロジャーは元ロックバンドのボーカルで、元ジャンキーの引きこもり。下の階に住むミミに惹かれながら、自分がHIV陽性であることから厭世的になっている。
ほかにも、お互いHIVに感染していることを知りながら瞬く間に恋に落ちたゲイのカップル、コリンズとエンジェルら、貧困やエイズといった問題を抱えつつも、今を大切にしながら夢を追いかける若者の姿を描く群像劇です。
この日はオープニングナンバー『RENT』の稽古中。
今回、Wキャストの人たちは別々の稽古日になっていることが多いそうで、マーク&Wロジャーが揃う稽古場は、なかなか貴重!とのこと。
この楽曲は、マークが映像作家であったり、ロジャーが元ロッカーだったりと、彼らの現在の状況が語られると同時に、若者たちの爆発しそうなパワーが伝わる、熱いナンバー。
マーク=村井良大さん。
村井さんは、雰囲気がもう、すでにマークなんです。
HIVポジティブではない彼は、仲間たちを、一歩引いたところから見つめている。そんな冷静さと、孤独をも感じさせるマークです。
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劇団四季の新しい専用劇場「名古屋四季劇場」の建設が決定しました。
場所は愛知県名古屋市。
「名駅南エリア」(名古屋駅から徒歩10分)という利便性の高い場所に位置します。
劇場は2階建て、最大1200席。
四季劇場[春][秋]、電通四季劇場[海]、大阪四季劇場、四季劇場[夏]の設計思想を経て、「舞台と客席に一体感がある、濃密な空間」をコンセプトに作られるとのことですので、これらの劇場同様、どの席からも観易いものになると思われます。

こけら落としの演目も気になりますね!
続報を待ちましょう。
なお、「名古屋四季劇場」の開場に伴い、現在の「新名古屋ミュージカル劇場」(中区・栄)での継続的な上演活動は、9月20日開幕の『オペラ座の怪人』ロングラン公演の千秋楽をもって一旦終了となるそうです。
ボウリング場を前身とし、その躯体を半分程度再利用したユニークな構造で知られ、エントランスの広さなど独特の魅力を誇ったこの劇場の(一旦の)ラスト公演も、注目です。
元宝塚星組トップスターの湖月わたるが、12月の来日公演『シカゴ』にアメリカカンパニーの一員として出演を果たす。シカゴSPマチネ(8公演限定)での出演ながら、ブロードウェイ版キャストとの共演は快挙。元ヴォードヴィルダンサーのヴェルマ・ケリー役を全編英語で演じる。
湖月は2012年『DANCIN' CRAZY 2』のダイジェスト版で同役を演じ、2014年には宝塚OGバージョン『シカゴ』で全編ヴェルマを演じ切った。その努力が素晴らしい形で実ったのだ。今作は連続テレビ小説『マッサン』のシャーロット・ケイト・フォックスが悪女のヒロイン、ロキシー・ハートを演じるのも話題。この来日公演が決定したとき、「『私も参加したい!』と心がザワザワしちゃったんです」と明るく話す。女性だけで堂々と演じたOGバージョン。実はその前から週1回を目標に英会話教室に通い、英語で歌や台詞を覚えていた。「ヴェルマの英語の使い方に彼女の性格が見えて、役作りでの発見が多かった。あちらのスタッフの方に『英語を話せることが世界に出る大きなカギなんだよ』と言われて夢が膨らみました。私は昔から頑張っていれば誰かが見てくれていると信じ、諦めないでいろんな準備をしておくことを大切にしてきたけど、英会話教室の門を叩いたことが今回大きな後押しに。そうでなかったらヴェルマ役に手を挙げられなかった! こんな人生を賭けられる経験ができて"奇跡"ですね」と屈託なく笑う。
ロキシーとヴェルマを中心に、虚飾と退廃に満ちた世界観の中で名ナンバーが次々と繰り広げられる『シカゴ』。トニー賞にも輝きブロードウェイ歴代2位のロングランを記録する名作を、湖月は何十回も観劇している。「罪を犯してでものし上がる!という女性の、がむしゃらに生きる姿に勇気づけられ、毎回最後はハッピーな気分に。出演したときはクリエイティブ・スタッフの方たちの、ボブ・フォッシーさん(初演版演出・振付)への愛が詰まっていることに感動しました。フォッシー・スタイルは"シンプル・イズ・ザ・ベスト"、10を1の動きで見せるセクシーな魅力が。私はバレエのバーレッスンや、身体の部分部分を動かす"アイソレーション"などでインナーを鍛えました」。
身体に染みついているヴェルマ役だが、今回来日版のキャストといつ合流できるか未定で「そういう意味でもプロの厳しさをかみしめています。共演する大澄賢也さんは『シカゴ』を知り尽くしているので頼りにしています」。ロキシーと敵対しながらも手を組もうとするヴェルマ。長身でパワフルな湖月にはぴったりな印象だが、タフなだけではないヴェルマを模索中だ。「実は根はピュアで可愛い人だと思います。冒頭のナンバー『ALL THAT JAZZ』はとにかく格好よく、あとはどんどん叩かれて不器用に生きる姿をお客様が応援したくなるようなヴェルマを演じたいです」。
公演は12月4日(金)から23日(水・祝)まで東京・東急シアターオーブ、12月26日(土)から27日(日)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演。チケットは発売中。
取材・文:小野寺亜紀
20世紀のアメリカが生んだ偉大な劇作家であり、ノーベル賞作家でもあるユージン・オニールの戯曲で、オニールの死後、発表された衝撃作が舞台化される。演劇史上最高の自伝劇と呼ばれている本作は、シェイクスピア俳優であったものの近年では金のために同じ役ばかりを演じている父ジェイムスと、過去の辛い出来事から抜け出せず、麻薬中毒に陥っている母メアリー、酒に溺れ自堕落な生活を送る兄ジェイミー、そして肺結核に冒された弟エドマンドの一家の、ある夏の一日を描いている。
出演は、ジェイムスに益岡徹、メアリーに麻実れい、ジェイミーに田中圭、エドマンドに満島真之介と実力派そろいの楽しみな顔ぶれ。家族の関係を赤裸々に描く注目作に挑む4人と、演出を勤める熊林弘高から、開幕を前にコメントが届いた。
■麻実れいコメント
「この素晴らしい作品は上演される機会が少なく、私たちはその機会に恵まれました。簡単に言えば家庭崩壊劇で、大変哀しい結末にまっすぐ進んでいく訳ですが、その中に家族愛があり、そしてものすごく哀しみが美しい。作品の豊かさ深さを感じる非常に魅力のある本。特に学生の方に見ていただきたいなと思います」(麻実)
■田中圭コメント「家族の愛の物語ですが、すごくいびつな形というか、それぞれが抱えている問題や家族間の関係性がすごく繊細で危ういけど、その根底にはすごい愛情があるという4人の家族の話です。ぜひ劇場に足を運んでいただいて、皆さんも、自分の家族はこうだな、とか、理想の家族はこうだなとか帰り道に話していただけるような作品になるだけでも幸せです」(田中)
■満島真之介コメント「出演者4人の濃厚な家族劇になっています。 今、家族というものにもう一度向き合わなきゃいけない時期かなあと思っているので、 この作品を通して、自分の家族に立ち返ったり、過去を振り返ったり、 僕らを通じて家族の深い愛情を感じて頂ければ幸いです」(満島)
■益岡徹コメント「色々発見するところが多い芝居だと思うのでそれが楽しみであり、みんなで発見したものを見ていただくのが見どころ。愛情の量と、憎しみもそれと同じくらいあるみたいな、こういう物語は、救いがないような描かれ方をするし、大悲劇のようなんですが、それでも愛情の総量というか、人間の思いの大きさというものを感じとっていただけたらと」(益岡)
「言葉で相手を傷つけながら求め合っている家族、けんかをしながら一緒にいる家族の物語。自分にとって、この『夜への長い旅路』はどういう意味を持つのでしょう。ぼくは去年父を亡くし、10年前に母も亡くしています。ひとりっ子だったぼくには、『夜への長い旅路』の家族のような、人間の尊厳を賭けた会話を、父や母とした記憶がない。ぼくが家族劇を演出する理由、その中で、人間同士の激しい愛と憎しみを表現する理由は、それが欠けたピースを埋める作業だからでしょう。今まで演出した家族劇の中で、今回が一番の難関、難所。この作品を乗り越えて初めて、家族というものを、自分の中のある落としどころに落とすことができると思うんです」(熊林)公演は9月26日(土)から29日(火)まで、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで上演。チケット発売中。
ミュージカル「HEADS UP!」の製作発表が行われ、演出を手掛けるラサール石井と、キャストが意気込みを語った。
ミュージカル「HEADS UP!」は二人の「舞台監督」を中心に描く、いわゆるバックステージもの。ラサール石井が10年以上も構想してきたものが今年11月に上演される。
脚本は倉持裕。主演はこれがミュージカル初出演となる哀川翔だ。また、若手注目株のミュージカル俳優 相葉裕樹、劇団☆新感線の橋本じゅん、元宝塚トップスターの大空祐飛、圧倒的な歌声を持つ中川晃教など、個性的なキャストが集まった。
本作の製作発表が行われ、ラサール石井と、メインキャストたちがこの一風変わった作品についての思いと、意気込みを語った。
以下の動画はこれを収録したもの。【動画13分】
(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ)
■『ダンス オブ ヴァンパイア』vol.7■
ロマン・ポランスキー監督映画をもとに、1997年にウィーンで初演されたヴァンパイア・ミュージカルの傑作『ダンス オブ ヴァンパイア』。
吸血鬼のクロロック伯爵と、ヴァンパイア研究の権威・アブロンシウス教授の対決を軸に、一風変わった登場人物が入り乱れ、熱狂のフィナーレへとなだれこむ......。ゴシック調の荘厳さを漂わせながらも、ユーモアと、哲学的味わいがある作品で、日本でも2006年の初演以来、観る者をとりこにし、劇場を熱く賑わせてきました。
本作で、主人公・クロロック伯爵を日本初演から演じているのは山口祐一郎。
その迫力の歌声、孤高の存在感、時折見せるユーモア...は、もはやこの人しか考えられないほどのハマり具合!
四演目となる2015年は、どんな深みでクロロック伯爵を魅せてくれるのか、今から楽しみです。
2015年版『ダンス オブ ヴァンパイア』ビジュアル撮影風景取材を連載中のげきぴあですが、お待たせしました。
大トリはいよいよクロロック伯爵の登場です!
◆ ビジュアル撮影レポート ◆
撮影現場はこんな雰囲気です。
憂い顔の伯爵様も素敵ですね。
80年代、90年代の小劇場界を牽引し、2002年に惜しまれつつ解散した劇団、遊◎機械/全自動シアター。
その看板女優・座付脚本家として活躍していた高泉淳子が、劇団活動と並行し1989年から上演していたのが『ア・ラ・カルト』。
小さなレストランを舞台に、お芝居と生演奏で、愛すべき登場人物の人生のひとコマをオムニバスで綴るこの作品は25年にわたり愛され、毎年冬に青山円形劇場で上演される風物詩となった。
同劇場を収容する「こどもの城」の閉館にともない、昨年この公演もファイナルを迎えたが、その台本を書き上げている高泉が、新たな挑戦として上演するのが『風味体感レストラン恋物語 高泉淳子 Reading Live Show「アンゴスチュラ・ビターズな君へ」』だ。
『アンゴスチュラ・ビターズな君へ』は、もともとは『ア・ラ・カルト』の戯曲を、高泉自らが小説化した書籍。
ステージではこの小説をもとに、レストランにやってくる人々の会話を、オムニバス形式のテーブルストーリーとして、フレンチ・ジャズとリーディングで繰り広げていく。
『ア・ラ・カルト』から生まれた、ただし『ア・ラ・カルト』とはひと味違うステージの開幕を目前にした高泉淳子さんに、話を訊いてきました。
◆ 高泉淳子 INTERVIEW ◆
なんといっても25年も続き、二世代、もしくは三世代にわたってのファンもいるほどに愛された『ア・ラ・カルト』。今風に言えば"『ア・ラ・カルト』ロス"に陥っている人には、『アンゴスチュラ・ビターズな君へ』の上演は嬉しいニュースだ。今回は、今年2月に1日だけ開催された東京文化会館公演に続いての上演となるが、実は同じタイトルを冠する公演は、以前から行っている。
「もともとは『ア・ラ・カルト』が20回目を迎えたときに、20回分の台本から、自分で選んだ物語と、編集者に選んでもらった物語から、5つ話を選んで小説にしたのが『アンゴスチュラ・ビターズな君へ』。本を出したあとに一度、兵庫で公演をやらせて頂きましたが、その時は"One Hour シアター"ということで1時間で出来るものということで、ミュージシャンもふたりだったかな? そんな形でやりました。あとは、ライブをやることが多かったので、ライブ会場だと(凝った)お芝居は出来ないでしょう。その中で『ア・ラ・カルト』を紹介するために作ったシーンをリーディングしたり、というのは何度かやってきました」
基本形は以前からありつつも、形態が変わってきている、ということでしょうか?
「あとお話も違ってきていますね。だいたい4つの大きな話から成っているのですが、新しい話がひとつふたつ...と入ってきて。『ア・ラ・カルト』が新しくなるにつれ、こちらにも新しい物語を組み込んだりしていますので。例えば、もともと小説には"老人の話"はないんですよ」
成河&深田恭子の主演で贈るミュージカル『100万回生きたねこ』がまもなく開幕します。
1977年の初版からロングセラーを重ねる、佐野洋子の同名絵本を原作にしたミュージカル。イスラエルの奇才、インバル・ピント&アブシャロム・ポラックが演出・振付・美術を務め2013年に上演、大好評を得た作品が、新キャストで2年半ぶりに再演されます。
深田恭子の初舞台作ということも話題。
初日を目前にした8月13日、フォトコールが行われ、作品の一部が報道陣に公開されました。
【バックナンバー】
物語は、100万回生まれ変わり様々な飼い主に飼われながらも自分のことしか好きにならなかった"とらねこ"が、ある時彼に見向きもしない1匹の白いねこに出会い、初めて愛情を知る...というもの。
成河がとらねこを、
深田恭子が白いねこ と、女の子のふた役を演じます。
■『ダンス オブ ヴァンパイア』vol.6■
2006年の日本初演の千秋楽には、当日券を求めファンが1200人以上並んだという人気ミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』が4年ぶりに帰ってきます!
主役のクロロック伯爵は日本初演からこの役を務めている山口祐一郎。
伯爵と対決する、アブロンシウス教授は石川禅。
続投するこのふたりに加え、サラ役に神田沙也加と舞羽美海、
アルフレート役に平方元基、良知真次が初参加!
8月11日、この作品の製作発表記者会見が開催されました。
会見の会場となったのは、なんと教会。
クロロック伯爵にとっては"敵地"ではないですか...!
みんなのアイドル、こうもりのリー君(←この作品を宣伝してくれる愛すべきキャラクターです)の姿も。
十字架に怯む、クロロック伯爵。
十字架攻撃をしているのは...
アブロンシウス教授と平方アルフレート。
(平方さん、会場への登場第一声も「プロフェッサ~~!」でした)
そんなこんなで、舞台衣裳のキャストが揃い、華やかかつ賑やかに会見はスタートしました。














































