原作は累計5900万部を超える大ヒット、アニメ化・映画化もされた、和月伸宏による大人気コミック『るろうに剣心』が、宝塚歌劇団により初のミュージカル化!
幕末に伝説の人斬りとして恐れられ、明治維新後は"不殺"を誓った剣客・緋村剣心を主人公に、個性的な登場人物が繰り広げる歴史活劇です。
演じるのはこちらも話題になった『ルパン三世』の舞台化で、粋でオシャレ、かつユーモラスなルパン三世を作り上げ、大好評を博したトップスター・早霧せいな率いる雪組の面々。
演出は、『エリザベート』等を手がける演劇界の鬼才・小池修一郎です。
これは期待大!
原作で描かれたストーリーを中心にしつつ、宝塚版のオリジナルキャラクターを絡めて描き出すとのこと、どんなものになるのでしょうか...。
10月20日、本作の制作発表会見が開催されました。
なんと、雪組生8名も登壇、扮装姿のパフォーマンスも披露された、豪華な会見でした!
まずは、そのパフォーマンスの模様から。
主人公・緋村剣心はもちろんこの人、雪組トップスター早霧せいな。
"不殺"を誓い、"逆刃刀"を手にする心優しき剣豪。
原作の和月さん曰く、これは「二律背反と贖罪の物語」。
その厳しさと優しさが、すでに伝わってきます。
一方で剣心のキュートな口ぐせ「おろ?」も飛び出ました~!
神谷薫=雪組トップ娘役・咲妃みゆ。
薫は神谷活心流道場師範代でもある、活発な女の子。
演技巧者・咲妃さんが、どう演じるのかも楽しみ。
早霧さん&咲妃さん自身の仲の良さもにじみ出る、いい雰囲気の剣心&薫です。
脚本家・演出家として活躍する、末満健一の代表作とも言える『TRUMP』が今年11月に上演される。
描かれるのは、若き吸血種「ヴァンプ」たちの生と死と永遠を巡る、閉じない円環の物語。2009年に初演、2013年にはD2(現D-BOYS)によるDステ12th公演として上演。2014年には世界を同じくする『LILIUM』、今年6月には『SPECTER』が上演されてなお、その全貌は未だ明かされず、観る者を魅了し続ける作品だ。
『TRUMP』の配役は実に独特。対となる役が入れ替わる「TRUTH」と「REVERSE」の2バージョンとともに、稽古を経て配役が決まる「MARBLE」が上演される。
新たな座組で届けられる本作に、2013年の公演から唯一、続投。物語の要となるクラウスとアレンを演じる、陳内将 に話を聞いた。
撮影:源 賀津己
「同じ『TRUMP』ですが、再演とはちがうと思っています。D2全員の公演とは共演者も異なるし、より世界を掘り下げた『LILIUM』、『SPECTER』を経ての本作なので、気持ちとしては新しい場所に飛び込むつもりでいるんです。
だから、改めて演出家とぼくと役と、そして共演する方々とでクリエイティブな作業を楽しみたい。D2公演では年長組として、まとめることも意識しましたが、今回はシンプルに役に挑みます」
対となるアレンとクラウスをともに演じるのは、武田航平。
同じく対となるソフィとウルを演じるのは高杉真宙と早乙女友貴で、いずれも初の共演となる。
「先日、ビジュアル撮影がありましたが、すぐに仲良くなれて4人でずっと話したり、ふざけたりしていました。それぞれが対となる役を演じますが、単純に同じ役をやるということではなく、別の存在として演じるのでTRUTHとREVERSEのどちらから観るかで、物語の印象も変わってくると思います。そのうえでMARBLEも観てもらえたらうれしいです」
けれど気負うことなく、意気込まない、と明かす。
「むしろなにも考えず、ニュートラルな気持ちで臨みたい。それはノープランで行くということではなく、まずは稽古場に立ち、そこで見える景色と求められることを受けて、応えたい。ぼく、稽古場の時間が好きなんです。
その後にみんなで食事に行ってわいわいやって、そこで話したことが翌日に生かされて、幕が開いて、終わってまた次へ......というのが楽しい。もちろん、楽しいだけでなく病むときは病みますが(笑)、それも含めて大切にしています。前作を観た方にも、初めて観る方にも納得してもらえるよう新たなクラウスとアレンを創り、楽しんでいただくので、待っていてください」
おーちようこ
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公演は11月19日(木)から29日(日)まで、
東京・Zeppブルーシアター六本木、12月5日(土)・6日(日)に大阪・サンケイホールブリーゼにて。
■ミュージカル「プリンス・オブ・ブロードウェイ」■
ウエスト・エンドやブロードウェイで活躍するミュージカル俳優、ラミン・カリムルーが、日本で開幕する新作ミュージカル『プリンス・オブ・ブロードウェイ』出演のために来日中だ。
ウエスト・エンドでは史上最年少の28歳で『オペラ座の怪人』の主役に抜擢、その後続編の『ラブ・ネバー・ダイズ』では主人公ファントムをオリジナルキャストとして演じ、さらには全世界のミュージカルファンの注目を集めた、たった2日間のみのプレミアム公演『オペラ座の怪人 25周年記念ロンドン公演』でも主演を務めた伝説のファントム役者である。
ウエスト・エンドでは史上最年少の28歳で『オペラ座の怪人』の主役に抜擢、その後続編の『ラブ・ネバー・ダイズ』では主人公ファントムをオリジナルキャストとして演じ、さらには全世界のミュージカルファンの注目を集めた、たった2日間のみのプレミアム公演『オペラ座の怪人 25周年記念ロンドン公演』でも主演を務めた伝説のファントム役者である。
また2014年にはブロードウェイの『レ・ミゼラブル』で主人公ジャン・バルジャンを演じ、トニー賞主演男優賞にもノミネート。
そんな、世界を代表するミュージカル・スターが、大評判を得た『レ・ミゼラブル』の次の出演に選んだ作品『プリンス・オブ・ブロードウェイ』のこと、そして彼自身のこと...現在の思いを語ってもらった。

★ ラミン・カリムルー INTERVIEW ★
――『プリンス・オブ・ブロードウェイ』は、ブロードウェイの巨匠ハロルド・プリンス氏の新作にして、彼のこれまでの軌跡を辿るショーでもあります。実際にハロルドさんの演出を体験してみて、いかがですか?
「素晴らしい体験です。多くのことを学んでいますし、素晴らしいカンパニーとご一緒できて、感謝以外の言葉はないですね。今まで持っていた情熱に、もう一度火がついた感じです」
――ハロルドさんの代表作のひとつであり、ラミンさんにとっても大きな役であろう『オペラ座の怪人』のシーンもありますね。今回またファントムを演じ、何か新しい発見はありましたか?
「その場その場できちんと自分に対して真実を持とうと思っています。目の前で起こっていることにオープンでさえあれば、日常の中でも新しいことはあり、常に学んでいけます。その延長ですね、きっと。今回披露する『ミュージック・オブ・ザ・ナイト』は、自分にとっては曲ではなくシーンなんです。毎公演歌うごとに、違うものになっていくんですよ」
――あなたのファントムをまた観ることが出来て、日本のファンも喜ぶと思います。ファントムはあなたの人生にとってどんな存在ですか。
「人生が変わりました。ファントムによって、自分も家族も大きなチャンスをもらった、そういう作品です。最初に日本に来られたのも、ファントムのおかげです。今回は本当に小さなシーンですので、ファントムに戻った...という感じではないんですが、それも、心の中のすごく大事なところをファントムが占めているので、ただそこに「戻る」ということはしたくなかったんです」
――おそらくもうファントムを演じることはないだろうと以前仰っていました。
「これからは『オペラ座の怪人』のファンでいたい、という思いです。ですが、日本では今まで英語版の『オペラ座の怪人』の公演はやっていないそうですね? 日本で英語の『オペラ座の怪人』を上演することがあれば、やりたいですよ! 市村(正親)さんに、いくつか学ばせてもらって(笑)。楽しいだろうな! そもそも、『プリンス・オブ・ブロードウェイ』も、日本初演だったから「Yes」って言ったんですよ。これこれこういう作品で......とお話を訊いて、最後に「日本でやるんだよ」と言われ「あぁ、だったらやる!」と」
――それは日本の一ファンとして、嬉しいです! でも、どうして?
「もちろん今までの来日の経験から感じたことでもありますし、このような作品を初演する時、日本のお客さま非常によく作品を理解してくださるんじゃないかなと思ったんです。今後、もしこの作品がブロードウェイに乗るようなことがあれば、それは日本のお客さまのおかげだと思う。日本にまず最初に来たということは、本当に重要です」
出演者の皆さんが続々と稽古場に集まります。
ストレッチをしたり、声出しをしたりとそれぞれが稽古スタートにむけてコンディションを整えていきます。
稽古スタート前 素敵な笑顔の美津乃あわさん
劇団員同士はもちろんのこと、今回ゲストとして参加する
久保田秀敏さん、愛加あゆさん、水石亜飛夢さん、
萩野崇さんも和気あいあいとした雰囲気で準備をしている姿が印象的でした。
そうして稽古場がスタート。
このシーンは一体何なのか、、、それは劇場でのお楽しみ!
とにかく笑いあり、笑いあり、笑いあり!
「稽古場だから静かにしていなければ、、、」
という私の決意は清々しいほどに打ち砕かれました。
(思わず途中で声を出して笑ってしまうほど)
久保田さんがあんなことに、愛加さんがあんな姿に、、、!
ああ、言いたいけれどこれは劇場でぜひ皆様に直接観ていただきたいです。
稽古中、あるシーンで演出の吹原幸太さんが出演者の皆さんに
「ここは、こうしたいんだけど、、、」と呼びかけ、出演者の皆さんがアイデアを出すという状況に遭遇しました。
この話し合いから新たなセリフが生まれ、動きが生まれ、
きっと稽古場で観たものとはまた違うものが本番では観れると思うと、本番が待ち遠しい~!
実は今回、公演当日は仮装して来場すると
終演後の写真撮影会に参加できるんです!
終演後に出演者との仮装パーティーが楽しめる日もありますので
この秋渋谷でハロウィンを楽しむ方は、ぜひシブゲキCBGK!!にお越しください★
■ミュージカル「プリンス・オブ・ブロードウェイ」■
『ウエスト・サイド・ストーリー』『エビータ』『オペラ座の怪人』『蜘蛛女のキス』等々、演出家として、プロデューサーとして、数え切れないほどの名作を送り出している"ミスター・ブロードウェイ"ハロルド・プリンスの新作が、まもなくこの日本の地で、世界初演の幕をあけます。
その作品は『プリンス・オブ・ブロードウェイ』。
彼が生み出した名作の中から名シーンを選りすぐり紹介していく構成で、プリンス自身の人生を紡いでいく...という、新作でありながら名曲オンパレードのステージになりそう!
出演する俳優も、現在のブロードウェイの第一線で活躍する、豪華スターが揃います。
10月15日、この舞台の稽古場を取材してきました!
まず最初に、ハロルド・プリンス本人から、取材陣に簡単なご挨拶がありました。
曰く、稽古場をNYから日本に移し、1週間ぶりの通し稽古であること、少し忘れているところがあるかもしれないがなるべく止めないで1幕を通す予定であること...。
そして「どうぞお楽しみください」との言葉。
取材陣もゲストとして扱うホスピタリティに溢れるこのひと言、ブロードウェイ流だなぁ、とちょっと感動...。
また、ハロルド・プリンスに加え、共同演出・振付のスーザン・ストローマン(『クレイジー・フォー・ユー』等の演出家!)、さらにハロルドの隣には演出助手として新進気鋭の演出家ダニエル・カトナー(日本では『4Stars』等の演出でおなじみ!)の姿も...。
なんて豪華な稽古場!
こんなビッグネームが揃うこと、ブロードウェイでも珍しいのでは?
アメリカ演劇界最高の名誉・トニー賞受賞者がゴロゴロしています...。
そして始まった1幕の通し稽古ですが、まずは軽快なテンポのオーバーチュアからして、『オペラ座の怪人』や『エビータ』といった聴き覚えのあるナンバーのフレーズが少しずつ織り込まれていて、ミュージカルファンの心をぐっと掴みそう!
続いてオープニングナンバーは『フローラ、赤の脅威』より「ALL I NEED IS ONE GOOD BREAK」。
豪華出演者がワンフレーズずつ歌い継いで登場。さながら顔見世の雰囲気。
ケイリー・アン・ヴォーヒーズさんに始まり、ジョシュ・グリセッティさん、ブリヨーナ・マリー・パーハムさん、トニー・ヤズベックさん、ナンシー・オペルさん、シュラー・ヘンズリーさん、エミリー・スキナーさん、マリアンド・トーレスさん、ラミン・カリムルーさん......それぞれ、ブロードウェイで活躍する人気スターです。
さらに最後に、日本から唯一参戦する元宝塚トップスター・柚希礼音さんが登場、テンションのあがるオープニングです!
日本ではあまり知られていない作品からの曲ですが、「たったひとつのチャンスがあればいい」という明るいナンバーは、市村正親さんの声で語られる「自分のキャリアにとって、運がどれだけ重要だったか」というハロルドの言葉とあいまって、本作のテーマを貫きます。
以下、順不同で、この豪華キャストそれぞれの見せ場をメインにご紹介。
まずは柚希礼音さん。
2009年から今年5月まで6年間、星組トップスターとして活躍。100周年を迎えた宝塚の顔として、宝塚の人気を牽引してきた"トップ・オブ・トップ"。
これが宝塚退団後、初ミュージカル出演になります。
こちらのシーンは、『くたばれ!ヤンキース』より、「WHATEVER LOLA WANTS」。
名ダンサーである柚希さん、キレのあるダンスでトニー・ヤズベックさんを誘惑していきます。大胆かつコケティッシュ、そして可愛い!
そしてセクシーなアルトの歌声は、この豪華キャストの中にいてもひときわ個性的で、よく響きます。

WEBデザイン:瀬川祐
同公演は、映画『日々ロック』などの脚本で知られる吹原幸太が主宰を務める劇団「ポップンマッシュルームチキン野郎」とぴあの共同プロデュースで行われる。学者によって機械人間に改造され、死ぬ事ができなくなった男、ジャック役を俳優の久保田秀敏が務める。そのほか、女優の愛加あゆ、俳優の水石亜飛夢、萩野崇などが出演。
同公演の上演に際し、脚本・演出・出演を務める吹原は「ハロウィンの渋谷で、最も派手で過激で楽しい空間...それがポップンマッシュルームぴあ野郎が『錆びつきジャックは死ぬほど死にたい』を上演するシブゲキです。古代ギリシャの天才学者・アルキメデスによって機械人間に改造され、永遠に死ぬことを許されなくなった気弱な男が、悠久の時の中で様々な事情を抱えた人々と繋がり、人生の意味を見い出していく...そんな物語を観て、アナタも人生観をひっくり返してみませんか。最高の俳優達と最高の舞台作品を作ってお待ちしております」とコメントを寄せている。
舞台『ポップンマッシュルームぴあ野郎「錆びつきジャックは死ぬほど死にたい」』は10月28日(水)から11月3日(火・祝)まで、東京・CBGKシブゲキ!!にて上演。チケットは発売中。
今年、創立30周年を迎えている劇団スタジオライフ。
男優のみで文学性の高い硬質な舞台を創作するスタジオライフですが、そのスタイルは現在の日本演劇界を席巻しているイケメン舞台の元祖とも言えますし、少女マンガの舞台化なども数多く手がけているという面で言えば、「2.5次元舞台」のはしり、とも言えます!
その彼らが10月7日、都内にて、30周年記念公演 下半期製作発表を開催。その模様をレポートします。
まずは、すでに発表済み・30周年記念公演第4弾『PHANTOM THE UNTOLD STORY』の制作発表です。
原作は、ミュージカルでもおなじみ『オペラ座の怪人』にインスパイアされた、スーザン・ケイの小説『ファントム』。
『オペラ座の怪人』では語られなかった、怪人と呼ばれる青年エリックの苦悩の半生を描く人間ドラマです。
スタジオライフでは前編の『The Unkissed Child』を2011年に、後編の『The Kiss of Christine』を2012年にそれぞれ初演、今回は初の前・後編を一挙に交互上演となります。
演出を手がける倉田淳は
「『ファントム』は、本に出会って10年くらい温めていました。いっぺんではまって、いつかやりたいと思っていたのですが、ファントム=エリックが生まれ落ちたフランスの片田舎から、ゴージャスなオペラ座までをどう舞台に表現するか。ずっと悩み、10年くらいあっというまに経ってしまいました」
と、ずっとやりたかった作品であることを話します。

その先頭に立つのが主演の二人、ブロードウェイのミュージカル・スター、ジェリー役を演じるアラン・バーキットと、美しいモデルのデイル役を演じるシャーロット・グーチだ。


パフォーマンス終了後、関西テレビの山本悠美子アナウンサーが、「すごい運動量なんですよね?」と声をかけると、アランはにこやかに「息がきれますね」と笑う。さらに観覧者たちの多くがカメラや携帯電話を構えるなか、撮影のためにと、改めてポスターのメインヴィジュアルの足上げポーズを披露。またもや拍手が起こる。

アランは「皆さんにもぜひたくさん笑って踊って歌いながら舞台を楽しんで頂きたいです。それが私たちの大きな活力になります」と。見どころについては「アーヴィング・バーリンの素敵な音楽はもちろん、タップダンス、社交ダンスなどいろんな要素が交じったダンスの振付も素晴らしいですよ」とアランは話す。「ハリウッド映画のあの時代にタイムスリップできる作品です!」とシャーロットもアピールを忘れない。

取材・文:小野寺亜紀