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11月に上演される舞台『光より前に~夜明けの走者たち~』。谷賢一さんが脚本・演出を手掛ける本作は、1964年の東京オリンピックで銅メダルを獲得した円谷幸吉(つぶらや・こうきち)と、その4年後のメキシコオリンピックで銀メダルを獲得した君原健二(きみはら・けんじ)の物語を初めて作品化する舞台です。

げきぴあでは、主演の宮崎秋人さん、木村了さん、和田正人さんが参加した、谷さんのワークショップと合同取材会の様子を連載でお届けします!

IMG_3214_和田正人_木村了_宮崎秋人_谷賢一.jpg▲(左から)和田正人さん、木村了さん、宮崎秋人さん、谷賢一さん

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早速ワークショップの様子をお届けする、その前に......まずはこの作品で描かれる、円谷幸吉さんと君原健二さんとはどんな方なのかをザックリとご紹介します!

<円谷幸吉> 演:宮崎秋人

1940年5月13日福島県に生まれた円谷さんは、長距離・マラソンランナーとして、1964年東京オリンピックに出場。男子10000m6位入賞(※日本男子の陸上トラック競技では戦後初の入賞)、そして男子マラソン銅メダル(※東京五輪の陸上競技において日本が獲得した唯一のメダル)という素晴らしい結果を残した方です。次の1968年メキシコシティオリンピックでの金メダルを宣言しますが、当時の環境やプレッシャー、上官の命令によるコーチ左遷や婚約破棄などさまざまな出来事の末、1968年1月に27歳という若さで自殺し、この世を去りました。その際に残した「父上様母上様 三日とろろ美味しうございました」から始まり、「幸吉は、もうすっかり疲れ切ってしまって走れません」と語る遺書は、聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

<君原健二> 演:木村了

1941年3月20日福岡県に生まれた君原さんは、長距離・マラソンランナーとして、1964年東京オリンピック、1968年メキシコシティオリンピック、1972年ミュンヘンオリンピックと三大会連続で出場。東京オリンピックではメダルを期待されるも8位という結果に終わり、一度は陸上部への退部届を出すほどに落ち込みましたが、コーチ(高橋進さん)の導きや結婚を機に復活。次のメキシコシティオリンピックで銀メダルを獲得します。それからもさまざまな大会で素晴らしい成績をのこし、77歳を迎えられた現在も走り続けていらっしゃる方です。

円谷さんと君原さんはライバルであり友人。谷さんが本作に寄せたコメントで「円谷幸吉と君原健二の人生は、「走る」という共通点だけがあり、それ以外はすべて好対照・正反対でした」と語ったそんなふたりが、ほんの短い時間を共に過ごし生まれた物語です。今まで一度もドラマ化も映画化もされていない「物語のように美しい二人の人生」(谷さん)が今回、初めて描かれます。

IMG_3028.jpg▲円谷さんと君原さんを演じるおふたり!

というわけでここからはワークショップのレポートです!

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参加したのは、円谷役の宮崎秋人さん、君原役の木村了さん、円谷のコーチである畠野洋夫役の和田正人さん。

IMG_3124_宮崎秋人.jpg

宮崎さんは現在、公演に向け走っているのだそうですが、「走るのは辛いです」と告白。なんと昔から走ることがかなり嫌いで、とにかく走ることを避けてきたんだそうです。「ちゃんと走るのは人生初めて」という宮崎さんが、これからどう変化していくかが楽しみですね。

IMG_3131_木村了.jpg木村さんはもともと「走るのが趣味」という方。この日は、その経験のなかで公園のランナーに感じる不思議だったり、プロの走りを見て気付いた足の着地の仕方の違いだったり、君原さんの著書から感じたご本人のイメージだったりをお話されていました。常にあらゆることに興味を持っていらっしゃることがすごく伝わります!

IMG_3153_和田正人.jpg和田さんは、ご存知の方も多いかもしれませんが、箱根駅伝などにも出場した元ランナー。本作に特別監修として参加される青山学院大学陸上部の原晋監督と作品を繋いだのも和田さんなのだそうです。「走るということには向き合ってきた」という和田さん。ワークショップでは、実際に走ってきた人にしかわからないような心境や感覚、視点、さらに豊富な陸上界&マラソンの知識を、惜しみなく皆さんに伝えていらっしゃいました!

IMG_3181_谷賢一.jpg脚本・演出の谷さんは、君原さんに直接会いに行ったり、原監督とお話したり、原監督が指導する青学陸上部の合宿に密着したりと、さまざまな準備をされている最中です。この日は、そこで話したこと、見たこと、感じたことを皆さんにお話しされていましたよ。

***

ワークショップ前半で主に話されていたのは、「走る」ということでした。

例えば...

◎今から走っていてほしい理由

谷さんが、走ることを日常に取り入れておいてほしいと考えた理由は、マラソンランナーの物語をやるうえで"身体の持っている情報量"は大切だという思いから。"走っている人の身体"は稽古が始まってから対応しても間に合わないので、事前に話したかったのだそうです。ちなみに和田さん曰く、見た目が本物に近づくのは体脂肪率5%。「そこまでしぼれば、ぽく見える」そう。5%...。

◎実際に走ってみての発見

前述の通り走ることが嫌いで、走っていても「負の感情しか生まれない」と宮崎さん。和田さんの「目標がないからでは?」という指摘に、宮崎さん以外のおふたりも「なるほど!」と納得されていました。ただ、谷さんが調べたことによると、走っている最中の負の感情というのは円谷さんや君原さんも戦っていた部分なのだそう。「湧いてくる負の感情は、実際に役を立ち上げていくときに繋げてくれる要素じゃないかな」とアドバイスされていました。

◎走りたいと思うのか?

このワークショップで何度も出てきたのは「なぜ走るのか」という言葉。その答えは出ないですが、宮崎さんの「走りたいと思いますか?」という質問に和田さんは「マラソンは基本的に楽しいものじゃない。野球やサッカーみたいなゲームって"楽しい"があるけど、ランニングのレースは基本的に自分の五体を使い、極限まで速く走ることなので楽しくはない」と経験者ならではの言葉。けれど「それを耐えてがんばった先に、ほんの一瞬の光が見える。それを手にした瞬間の喜びがすごい」そう。和田さん自身も、自己ベストのタイムを出したときの喜びに勝る喜びは未だに経験したことがないそうです。「1回それを覚えちゃうと、またそれを手にするためにやる」のだとお話されていました。

おもしろいですねー。このほかにも「レース中にトイレに行きたくなったら?」「何キロ地点から苦しくなる?」「コンマ1秒の差がどうしてうれしいのか」「数ある練習でも『マジか!』と思うものは?」など、笑いも交えながら、みなさんで話して共有されていました。

*****

→→ワークショップのレポートは次回も続きます!

公演は11月14日(水)から25日(日)まで東京・紀伊國屋ホール(※14日はプレビュー公演)、11月29日(木)から12月2日(日)まで大阪・ABCホールにて。

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lol_05.jpg 舞台「LADY OUT LAW!」矢島舞美、味方良介

池田純矢が脚本を手掛けた舞台「LADY OUT LAW!」が9月14日から品川プリンスホテル クラブeXで開幕する。出演は矢島舞美、味方良介、鈴木勝吾など。

体内に高性能の機械をうめこまれた主人公の少女を演じるのはアイドルグループ『℃-ute』(キュート)の元メンバー・矢島舞美。さらに味方良介、鈴木勝吾、小野健斗、松井勇歩、増子敦貴、日比美思、神尾佑が出演する。

脚本は池田純矢の書き下ろし新作。演出は味方良介主演の「熱海殺人事件」松井玲奈主演の「新・幕末純情伝」川栄李奈主演の「あずみ」などを手掛けてきた岡村俊一。

 
本作の公開舞台稽古と囲み取材が行われた。動画は囲み取材を中心に抜粋したもの。一部、矢島舞美の立ち回りシーンを追加した。【動画6分】

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(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ

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『マイ・フェア・レディ』の通し稽古を見学してきました。この日のイライザ役は朝夏まなとさん、ヒギンズ教授は寺脇康文さん。2013年にG2演出になり、訳も演出も一新、より女性の物語として響くようになった気がします。

 まず、音楽の豊かさがこの作品の魅力。「じっとしていられない」「だったらいいな」「君が住む街」など、誰もがああ、知ってる!と頷ける名曲揃いです。曲が脳内をぐるぐる回って、帰り道には思わず口ずさんでしまう。日本初演55周年の今年、グランドミュージカルの定番として、長く愛されて来た理由がよくわかりますね。

朝夏さんは、宝塚退団後の初ミュージカルとなりますが、彼女のイライザはのびのびしていてまっすぐ、実にチャーミング。太陽のような朝夏さんの個性がそのまま活きています。特に1幕の冒頭、花売り娘の時は粗野でおてんば、手がつけられないくらいワイルドで思わず笑ってしまったほど。演出のG2さんが「狂犬のように」と話したそうですが、確かに野生の獣感なんですよ!同時にどこか愛らしくて魅力的、目が離せません。それに対して寺脇さんのヒギンズ教授はスマートで自信に満ち溢れた紳士。暴れん坊のイライザを自分なら教育し、手なづけられると確信している様子が見てとれます。

 では2幕冒頭から、ちらりとその模様をお伝えしましょう。

16_0006+.jpg↑いよいよイライザが、大使館の舞踏会デビューを果たします。控えの間にて、ピッカリング大佐(相島一之)がヒギンズ夫人(前田美波里)に、人々のイライザに対する反応を報告。イライザのファンになりつつあるヒギンズ夫人は、上手くいっていることを知り、ワクワクを隠せません。ヒギンズ教授と賭けをしている大佐でさえガッツポーズ!二人ともいいお顔。

16_0431.jpg↑「イライザ・ドゥーリドル」と名前を呼ばれ、突然現れたゴージャスな美女!扇を持つ手も決まっていますね!イライザは花売り娘の頃とはまるで別人、堂々たる立ち居振る舞いです。稽古ですら、プリンセスにしか見えません。

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↑トランシルバニア女王(伊東弘美)がイライザの可愛さに惹かれて、「チャーミング!」と思わず頰に触れます。その女王を見上げるイライザの瞳の可憐なこと!

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↑家政婦のピアス夫人(春風ひとみ)はイライザを心配し、興味津々に大使館の様子を聞きます。ピッカリング大佐、いい表情!

16_0814.jpg↑イライザの身元を疑い出したハンガリー人の言語学者カーパシーが、正体を暴いてやる!と息巻きますが、イライザは落ち着いたまま。見事に彼を騙し切り、みんなにプリンセスと認められます。

16_0457.jpg↑踊りつつ、思わず笑みが溢れるイライザ。キラキラして、心から楽しそう。ダンスのキレはさすが、朝夏さん。この先、イライザには輝かしい未来が待っているに違いない!

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↑イライザが見事にレディを演じ切ったことで、賭けに勝ったとご満悦のヒギンズ教授。それを祝う大佐と使用人達。美しいコーラスが気持ちよく、最高です!この作品は大人数による重唱と群舞、ステージングが実に上手く、目も耳も幸せ〜になれますね。

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↑ところが、浮かれるヒギンズ達に対して、自分は賭けの対象でしかなかったことを悟り、ショックを受け、呆然とするイライザ。ああ、切ないこの表情。稽古場なのに泣けてきました...。

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一体、何が起こったのかわからず、訝しむ堅物ヒギンズ。(悔しいけど、寺脇さんがカッコいいです!)

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↑なぜイライザが怒っているのか、全く見当がつかないヒギンズはチョコレートをすすめて、なだめてみたり(小さい子供じゃないのよ、と、観ていてイラッ!)。

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↑誰のおかげだ!と脅してみたり。このヒギンズの空気の読めなさに、男ってしょーもないっ!と、イライラが徐々に怒りに...。

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↑自分がいじめたのかな?疲れたのかな?誰かと結婚すればいいんじゃない?イライザに対して、まるで子供を扱うような態度のヒギンズ。この二人の温度差が半端ない。

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↑「お前は猫か!八つ当たりはよせ」と、イライザは再び野生の王国状態。いやー、女心が全く読めないヒギンズめ!(『奇跡の人』ではありません)

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↑こんなにイライザが怒っているのに、「何が気に入らないんだ?」と、全くわかっていないヒギンズ。これだから男って!(また言ってしまいました。プンスカ)

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↑毅然とした態度で、ヒギンズにもらった指輪を返すイライザ。言葉遣いが丁寧になった分、迫力が増しています。自立したレディに見えますが、心のうちは大失恋?!この後、ヒギンズは寝室へ。イライザは家を出る決心をします...。と、この丁々発止のやり取りだけでも、ゾクゾクするわけですが!

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↑登場人物のキャラがそれぞれ際立っているのも、この作品の楽しい点。平方元基さんが演じる青年フレディは、いかにもお坊ちゃんぽい。よく恋愛ドラマで、優しくてイケメンだけど、恋では二番手になってしまう...という切ない役回りがありますが、フレディはまさにそれ!

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↑今井清隆さん演じるイライザの父親ドゥーリトル。人の良さそうな下町のお父さん。コメディ部分をしっかり背負い、歌やダンスでバッチリ魅せてくれます。今井さんのステップの軽やかさ、必見ですよ。

ああ、ぜひ神田沙也加さんイライザ&別所哲也さんヒギンズ教授組も観たいなぁ!きっと全然違う雰囲気を楽しめるはず。

ミュージカルの真髄を味わえる名作、ガチおすすめです!

(取材・文/三浦真紀)

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mmd2_01.jpg 新感線☆RS「メタルマクベス disc2」出演の尾上松也、大原櫻子

尾上松也・大原櫻子らが出演する劇団☆新感線の舞台『メタルマクベス disc2』の公開舞台稽古が行われ、一幕が報道向けに公開された。

「メタルマクベス」は、宮藤官九郎が脚本を担当し、2006年に劇団☆新感線が上演した作品。シェイクスピアの「マクベス」の世界観はそのままに、2206年の廃退した近未来と、空前のバンドブームに沸いた1980年代の日本を二重の構造に置き換えるという大胆なアレンジによって創り上げられた。⇒2006年版「メタルマクベス」DVDはこちら 橋本さとし・濱田めぐみらが出演した「メタルマクベス disc1」は、8月31日に千秋楽を迎えて終演。続いて、今週末 9月15日(土)からは、尾上松也・大原櫻子・原嘉孝らが出演する「メタルマクベス disc2」が開幕する。 本作の公開舞台稽古が行われ、報道向けに一幕が公開された。動画は劇中楽曲を中心に抜粋したもの。【動画3分】
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2016年に日本初演され、その年の演劇賞を総なめしたミュージカル『ジャージー・ボーイズ』 の2年ぶりの再演が近付いてきました。
 
初日を目前にした9月5日、WHITEチーム、BLUEチームの「ザ・フォー・シーズンズ」のメンバーが一堂に会し、演出の藤田俊太郎とともに、囲み取材会を行いました。
そのレポートです。
 

【2018年『ジャージー・ボーイズ』バックナンバー】
# ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』イン コンサート、熱狂の開幕!
# 2018年版『ジャージー・ボーイズ』本格始動! 稽古場レポート
# 稽古場レポート第2弾! WHITEチームの稽古場に潜入

# 稽古場レポート第3弾! BLUEチーム ピックアップ
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<TEAM WHITE>
中川晃教/中河内雅貴/海宝直人/福井晶一(右から順に)11WHITE_7888.JPG
 
<TEAM BLUE>
中川晃教/伊礼彼方/矢崎広/spi12BLUE_7886.JPG

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jb_01 (1).jpg ミュージカル「ジャージー・ボーイズ」囲み取材

中川晃教らが出演するミュージカル「ジャージー・ボーイズ」の囲み取材が行われ、出演者と演出の藤田俊太郎が登壇し意気込みを語った。

「ジャージー・ボーイズ」は2005年にブロードウェイで開幕し、トニー賞最優秀ミュージカル賞(2006年度)、グラミー賞(2007年度)、ローレンス・オリヴィエ賞(2009年度)など、全世界で57部門もの賞を総なめにした伝説的なミュージカル。

日本では2016年に中川晃教の主演、藤田俊太郎の演出によって初演され、菊田一夫演劇賞、読売演劇大賞などを受賞した。

 
今回、藤田俊太郎の演出はそのままに、中川晃教を中心とした2チーム制で上演される。

本作の囲み取材が行われ、演出の藤田俊太郎、両チームに出演する中川晃教、チームホワイトに出演する中河内雅貴、海宝直人、福井晶一、チームブルーに出演する伊礼彼方、矢崎広、spiが登壇した。【動画5分】

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年々、さまざまな方面から注目が高まるエンタテインメント集団「梅棒」。「最近【梅棒】って名前、よく見るなあ」という方も多いのでは!?これまでもミュージカルから小劇場、2.5次元作品までさまざまな作品で、出演者として、振付として活躍してきた梅棒の面々ですが、最近は劇団☆新感線いのうえひでのりさんの絶賛ツイートや、嵐のコンサートや新曲の振付などでも話題になりました。

そんな梅棒の劇場公演が12月に開幕します。毎回、多彩なゲストを迎え、作・総合演出の伊藤今人さんを中心につくりあげる梅棒のステージは、<ダンス×演劇×J-POP>という独特のかけ合わせ。台詞をほぼ使わずに誰もが知るヒットソングと身体表現で物語を描いていくという、驚きと楽しさがギュギュッと詰まった舞台で、エンタテインメント好きなら一度は体験してほしい!

その最新作となる今作のタイトルは...

梅棒 9th "RE"ATTACK『超ピカイチ!』。

今回は2017年上演の梅棒 7th ATTACK『ピカイチ!』のバージョンアップ版で、生徒会長の座...いや、ヒロインの◎◎◎を懸けた戦いを繰り広げる学園モノですが、【全日制ver.】と【定時制ver.】の2バージョンで上演。「ただの再演じゃないですよ!」感が滲み出てますね!

一体どんな感じなのか気になる...ということで、げきぴあは、初演に続きメインキャストのw-inds.の千葉涼平さん、梅棒メンバーの鶴野輝一さんと塩野拓矢さんのビジュアル撮影に潜入!意気込みやお互いの印象も聞いてきましたので、ぜひご覧ください~!

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取材時に撮影されていたのは、【全日制ver.】の千葉さん、鶴野さん、塩野さんの3ショット。【全日制ver.】では、皆さん『ピカイチ!』と同じ役を演じるそうで、この3人は生徒会長に立候補する人たちです。

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↑(左から)塩野さん、千葉さん、鶴野さん。千葉さんはイケメン転校生の豪徳寺孟、鶴野さんはヒロインに思いを寄せる道玄坂光徳、塩野さんは甲子園を夢見る硬派なエース・権田原孫八を演じます。ちなみに【定時制ver.】(※一部出演者も違います)の役柄がどうなるかはお楽しみに!

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↑写真を撮っているのは、梅棒メンバーの飯野高拓さん。普段はフォトグラファーとしても活躍されている方です。再演ということで既にチームワークができあがっていることと、飯野さんの腕がよすぎて、撮影はなんと5分ほどで完了。はやい...。

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↑3人の手にもご注目いただきたい~(1枚目の写真でも確認できます!)。初演をご覧になった方はピンとくるやつですよ!本当にあっという間の撮影でしたが、撮影中は、隙をみてダンスする千葉さんが素敵でした。スタッフから「踊りを思い出してる!」と指摘され、ニッコリと笑顔を返していましたよ。

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というわけで、撮影の合間に3人にお話をうかがいました!

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――まずは今作への意気込みをお聞かせください。

千葉:一応再演ということですが、一度観た方にはさらにパワーアップした『超ピカイチ!』を観ていただけると思いますし、前回観られなかったという方は今回がチャンスなので、ぜひいらしてほしいなという思いでおるんですが。

――千葉さんは初演で初めて梅棒の作品に参加されましたが、今回楽しみにしていることは?

千葉:これから起こる大変な部分を、いかに楽しめるところまでもっていけるかが楽しみです。全く同じことをやるわけじゃないですし、やっぱりつくる段階は大変な部分も多いので。がんばります!

――塩野さんはいかがですか?

塩野:今回、2バージョンでの上演になりますが、みんながイメージしているであろうものと全く違うことになっていくと思いますよ。「一体どうなるんだろう」と思っているその上をいって、みんなのビックリした顔を見るのが楽しみです。ただ、2バージョンあるということは、倍近い振り付けを覚えることになるので、そこはみんなで一緒にがんばりましょう!

――課題にしてることはありますか?

塩野:やっぱり今回、【定時制ver.】があるということで、初演とはまた違うキャラクターを演じられるのは楽しみですが、「演じ分け」は課題でもありますね。新キャラの詳細は言えませんが、「演じる」で合ってるのかわからない...そんなキャラなので(笑)。おもしろいと思います。

――鶴野さんはいかがですか?

鶴野:僕は『ピカイチ!』がすごく好きなんですよ。体力的には、今までやってきたなかでも一番しんどい作品なんですけど、でもすごく好きなので。それをまたやれることを楽しみにしています。初演もたくさんの方(12,500人超)に観ていただいたのですが、日本の人口は1億2000万人以上なわけですから、ほとんどの方が観れてないわけですよね?

――そうですね(笑)。

鶴野:前回観ていただいた方にはもう一回あの空気を思い出してほしいですし、残りの1億1999万人の方にもぜひ一緒に体験していただきたい。それとたっくん(塩野)も言いましたが【定時制ver.】もね!これは、かつ丼とラーメンとピザと寿司、みたいな感じですから。「美味しいもの×美味しいもの×美味しいもの=きっと美味しい!」っていう考えでつくっているので。楽しみにしていてほしいです。

――『ピカイチ!』のどういうところが好きなのですか?

鶴野:めちゃくちゃいっぱいありますけど、青春感がいいですよね。いい曲をいっぱい使っているというのもありますし、それと......

あーでもあんま言っちゃうとなあ!(←楽しそう)僕の一番は、最後の下校シーンです。あのシーンは何回もやりたいなって思っちゃいます。

――では最後に、隣の人の魅力を教えてください!

<鶴野→塩野>

鶴野:え...いいとこですか?

塩野:(笑)なんかあるだろ!

鶴野:たっくんは、なんだかんだ言ってカッコいい、多彩、面白い...。

塩野:無理してるな。

千葉:(笑)

鶴野:......根がいい人ではない!

塩野:やめとけ!

一同:あはは!

<塩野→千葉>

塩野:真っ直ぐで正直者。踊りも正直です。それが多分お客さんにも伝わってると思う。やってきたものしか出ない、誤魔化さない。言い訳しない踊りが好きです。

千葉:ありがとうございます!

<千葉→鶴野>

千葉:鶴さん...鶴さん...

鶴野:なんかあるでしょ!(笑)

千葉:鶴さんの踊りの世界観が好きです。しなやかで美しい瞬間があるんですよね。僕はそこにすごく魅力を感じます。

鶴野:嬉しい!

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梅棒 9th "RE"ATTACK『超ピカイチ!』は、<東京公演>12月15日(土)から29日(土)まで東京グローブ座、<大阪公演>2019年1月5日(土)・6日(日)に森ノ宮ピロティホール、<愛知公演>2019年1月9日(水)・10日(木)にアートピアホールにて上演。

ぴあプレイガイド最速先行(抽選)が9月6日(木)より受付開始。

文:中川美穂 撮影:石阪大輔

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ご無沙汰してます。
ゴジゲンの松居です。

げきぴあの!ブログを更新しにやってきました!
そうです、告知があると言うことです。
今までで1番大事なやつです。

僕はゴジゲンという劇団をやってます。
今年はその結成10周年で!!
来月の10月に東京・ちょっと京都・北九州で、
10周年記念公演があるのです!!

今年の7月に監督した映画「君が君で君だ」がありまして、それをリブートした、と言いながらもう完全に新作で、タイトルだけ借りて「君が君で君で君を君を君を」という第15回公演をやります!!
男6人のラブストーリーです。
先週から稽古が始まりました。
いま台本は0文字で。
「再演だと思ったー」「いやいや、新作なんですよー」って会話を本番中に100回ぐらいすると思うので事前に言っておきますけどもね。新作ですからね。絶対言わないでくださいね。みんなにも言っておいてくださいね。ラブストーリー、という要素しか引き継いでません。
戻りますと台本はまぁ0文字で。
稽古は日々するわけで。

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とりあえず話す一同。

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とりあえず立ってみる一同。

誤解される前にいうと、出しては没にして出しては没にして、ってなってるんですよ今。
もうほんと、1場がね...。
1場が...難しくて...。
1場って、芝居始まって最初のシーンね...。
ゴジゲンは毎回そうなんすけど、
もう1場なんですよ、鬼門は。
1場2場3場ですかね、そこ越えたら10場ぐらいまでバーっといけると思ってるんですが。
いやー、1場!!!
ほんと1場が憎いよ。
1場なんてなくて、2場から始まればいいのに。
そしたら2場が1場になっちゃうのか!
1場がおれを苦しめる!!!
いちばぁー!!!!!

そんなわけで、本番にはその1場も書けてると思います。
ぜひ劇場に来てください。
いいや、来るべきだ!

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お饅頭と共に待つ一同。

おまちしてます!
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松居

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sakuranomorino_03.jpg 野田地図「贋作 桜の森の満開の下」妻夫木聡、深津絵里、村岡希美、野田秀樹

妻夫木聡、深津絵里、天海祐希、古田新太らが出演する野田地図「贋作 桜の森の満開の下」が9月1日から東京芸術劇場プレイハウスで開幕した。

「贋作(にせさく) 桜の森の満開の下」は坂口安吾の小説『夜長姫と耳男』、『桜の森の満開の下』を下敷きに、野田秀樹が書き下ろした作品。
夢の遊眠社、新国立劇場、歌舞伎版として上演されてきた本作が、妻夫木聡、深津絵里、天海祐希、古田新太、秋山菜津子、大倉孝二、藤井隆、村岡希美、門脇麦、池田成志、銀粉蝶、野田秀樹という豪華な俳優陣の出演で上演される。

 
本作の公開ゲネプロが行われ、報道向けに公開された。動画は印象的だったせりふを中心に抜粋したもの。【動画2分】

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(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ

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皆さんは東京オリンピックで銅メダルを獲得した円谷幸吉さんをご存知でしょうか。

彼はメダル獲得後、挫折や苦悩を経て最終的には自殺という道を選ばれました。

そして彼が東京オリンピックで銅メダルを獲得した四年後にメキシコオリンピックでライバルでもあり友人でもあった君原健二さんが銀メダルを獲得しました。

孤独に走るマラソンという競技の中で無言のうちに手渡されたバトン。そして物語のように美しい二人の人生を多くの人に伝えたいという谷賢一さんの思いを形にするべく「光よりも前に~夜明けの走者たち~」という舞台の脚本・演出に挑戦することになりました。

今回、ランナーのリアルを取材するべく本公演の陸上特別監修である原晋さんが監督を務める青山学院大学の合宿先を訪れました。そこで谷賢一さん感じたことを日誌にして「げきぴあ」で特別に公開させていただきます。ぜひご覧下さい。

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【左から谷賢一、原晋】

『光より前に』取材日誌 筆:谷賢一

□8月上旬某日、ジョグ練習

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青山学院大学の合宿先、長野県・菅平に到着。東京の蒸し暑さに比べるとひんやり涼しく、風も爽やかに感じる。気温も10度は低いらしい。練習場へ向かう道すがら、すれ違うのは真っ黒に日焼けしたTシャツ姿の逞しい青年たちばかり。みな陸上、ラグビー、テニスなどの選手たちだ。他にチャラチャラした観光客の様子などはほとんど見えず、この高山の集落一帯がすべて「特訓」のための前線基地になっているようだ。

 原監督との待ち合わせ場所へ向かうと、青学の若き走者たち40名ほどが入念にアップをしている。30分近くかけて筋を伸ばしたり関節を回したり。「こんなに時間をかけるんですね?」と私が尋ねると、原監督はこう返した。

「うちほどじっくりやるとこはないですよ。故障したらどうしようもないですから。一日ステーキ食ったって成長しないでしょう? 同じです、鍛錬期の練習は毎日やらにゃあかんですから」

 青学は故障率が低い「青トレ」メソッドで特に有名である。さっそく青学らしさが目に見えて面白い。

 少し移動し、トレーニング用のトラックに入る。今日の練習は24kmの「軽いジョグ」。24kmの何が軽いものかねとすっかり私は当惑するが、「今日はあくまで基礎練習だから。競い合わず、基礎をつける。ゆっくりのペースで24キロ」と原監督。短く挨拶を交わすと選手たちは颯爽と駆け出した。

 一周、二周、三周と、他校・他大学の選手たちに混じって次々と駆け抜けていく。ぐっと歯を食い縛り、眼光鋭く前を見据え、引き締まった身体に汗でぴったりトレーニングウェアを張り付けて走る選手たち。原監督が選手のフォームについて話してくれた。「うちの選手はフォームが綺麗でしょう? 肩胛骨がぐっと浮き出して、手をこう、根本から大きく振ってね」。トラック内にはすっかり息が上がってしまった選手や高校生も混じっており、そういった......言い方は悪いが「ダメな」フォームと比べると、青学勢のフォームの良さは確かに際立っている。腰が落ち、顎が前に出てすっかりフォームが崩れてしまった選手を見て、原監督は「あんな風になるくらいなら走らない方がいい」「逆効果だ」とさえ断言する。正しい・美しいフォームで走り続けることで、正しく美しい筋肉をつけなければならないからだ。

 原監督やスポーツ報知のT記者らに長距離走のことや駅伝のことなど解説して頂きつつ、じっと選手を眺める。

 ......練習をただ2時間半、見ているだけで気持ち悪くなってしまった。何も炎天下にやられたとか残っていた昨夜の酒がとか、そんな理由ではなく、選手たちの走りがあまりに壮絶で信じられず、理解を超えていて、気持ちが悪くなってしまったのだ。500mにつき1分40秒くらいのペースで、これがどれくらい速いのか遅いのか、私にはちょっとわからない。非常にざっくり例えると、街中で見かけたら目を奪われるレベルの速さ、ママチャリより早くて原付きよりは遅い程度の速さ、紙飛行機が飛ぶくらいの速さ......伝わるだろうか、この例え。彼らにとっては「ジョグ」のレベルらしいが、素人目にはかなり速いペースに見える。

 そんな速度で走り続けて、全く息が乱れない。疲れた様子も、苦しそうな様子も見えない。ただ淡々と約1時間半、前だけを見て走り続ける。表情はほとんどなく、きりっと口を結んで前を見据えて走るその姿は、修行僧のような印象を私に与えた。

 私はてっきり、こう想像していた。徐々に弾んでいく息、歪んでいく顔、脱落する選手も出始め、それぞれが死力を尽くし......。そんなことは全くなく、ただ毎週1分40秒のペースで延々、淡々と走り続ける。私はそれを、ずっと見ている。徐々に目の前の光景が信じられなくなってきて、最後の方では「ゴールしたらきっと」と期待していた。きっとみんな、緊張の糸が切れたようになり、地面に倒れ込む者や頭から水を浴びる者などが出て、ぜいぜいと肩で息をしている、そうに違いない!

 しかし期待は裏切られ、ほぼすべての選手がゴールしても表情一つ変えず、「脈取りまーす」というマネージャーの声に従い頸動脈に手を当てて脈拍を取り始めた。疲れた様子はほとんど見えない。トップレベルになると、こういうことになるのか。

 陸上をやっていた俳優の友人が「10キロくらいなら息を切らさず楽々走れる」とか言っていたのを聞いたことはあったが、いざ目の前にしてみると恐ろしい光景だった。

 もっとも、こんなものは彼らにとっては当然すぎることなのだろう。演劇やっててお客さんに「よく台詞覚えられますね」と言われるのと同じようなことだろう。ジョグで24kmを走るというのは。

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□朝練習 坂道TT

青山学院大学・合宿名物だという坂道タイムトライアル、略して「坂道TT」。集合時間は朝の五時半。......不健康が売りの演劇人代表としては、この時間に集合するだけで一苦労だ。ましてやこの時間から走るなんて!

 監督曰く「この時間から」走ることに意味があるのだという。まだ身体が起き切っていない朝の早い時間に走るという負荷をかけることで、坂道への適性があるかどうかが見えてくるのだと言う。そして「坂道適性」のある新入部員は、将来に箱根の坂を走る「坂道候補生」として先を見据えた特訓が始まる。坂を制す者は箱根を制す、というのは本当だそうで、このように入念な対策もとるのだという。

 五時半に集合し、青学らしく念入りに45分かけてアップが行われる。関節を伸ばし、筋肉をほぐし、軽く坂道をジョグして体を慣らす。監督やコーチが目を光らせているわけでもないのに自発的にアップは行われ、驚くほど私語が少ない。それぞれが己の調整に余念がない。あくびをかみ殺し落ちてくる瞼をこすっているのは私だけで、全員の瞳に静かな闘志がみなぎっている。

 そして、

「菅平の坂もきついですから。走り出したら、昨日とはまったく違う表情が見れますよ」

 と不敵に笑う原監督。

 六時半と同時にスタートの号令がかかる。40人からなる選手団が一斉に菅平の高地を駆け下り始めた。ジョグのときと比べれば1.5倍は速いのではないかと思われるスピード感。ほとんどダッシュと言っていい。見る見る遠ざかっていく選手たちの背中を、我々取材クルーはバンで、原監督は自転車で追いかける。

 標高1500mはあるという高台の上の合宿所から、まず長い長い坂を駆け下りて、街の中心の平地部を二周し、再び坂を登り戻ってくるというコースだ。40人の選手団が一糸乱れぬ一団となって菅平の高原を駆け下りていく。視界には濃いもやが真っ白く立ち込め、ほんの30m先の様子が見えない。選手たちが対向車とぶつかるんじゃないか......そんな心配さえ頭をよぎるほどもやは濃く、選手たちは速い。時折停車したバンからマネージャーたちの一団が素早く駆け下りて選手たちに併走しながら、水分補給用のボトルを手渡してやる。

 昨日までのジョグとは打って変わって速いペースだ。20.8kmを1時間10分程度で走り切るという。最初の10kmは40人全員がきれいにまとまって走っていたが、平地部の二周目に入った頃から一人、また一人と集団から落ちこぼれる走者が出始める。

「どうした! まだ始まってもいないぞ!」

 監督の檄が飛ぶ。原監督にしては珍しい。昨日は「私は滅多に怒鳴りません。怒鳴ってタイムが縮まるなら、楽なもんですよ」と怒声の効果をディスカウントして見せた監督だが、早すぎる脱落には見るに見かねて激励の声を飛ばした。「始まってもいない」とはこのタイムトライアルの最後の山場、坂道登りにさえ入っていないということだ。最後の坂道で脱落していくのならまだしも、そこに差し掛かる前に後れをとってどうすると、そういう意味だろう。

 いよいよ最後の坂道に差し掛かった。選手たちはもう一時間近く走っている。早朝。標高1500m。そして猛烈な坂道......。はっきりと選手の顔が歪み、ありありと苦痛が浮かび始める。眉間に皺が寄り、脂汗が浮かび、口は歪んで、あるいはだらしなく開き、フォームが崩れて体中の動きがバラバラになっていく。空中を泳ぐようにみっともなく手足を振り回しながら、一歩ずつ坂を駆け上っていく者もいる。ギュッと腹を押さえて歯を食いしばっている者もいる。昨日までの「眉一つ動かさないジョグ」とは打って変わって、表情と身体の全てがありありと苦痛を物語っている。地獄の沼から這い上がろうとしている亡者たちを絵に描いたら、きっとこんな表情をしているだろう。

 バンは後続集団を追い越して先頭集団に並んだ。不思議なことに、いや当然のことなのだろうか? 先頭集団はフォームも美しく、表情も歪んでいない。みな顎を引き、キリッとした表情を維持したまま大きく腕を振って走り続けている。ペースを維持するというのはこういうことか。しかし、とんでもない急な坂道なのだ。サイドブレーキを引かなければあっという間に車が落ちていくくらい急な坂を、ぐいぐいと上っていく。それなのに先頭集団はフォームも表情も美しく、覇気に満ちており、凛々しくさえ見える。さっきの「地獄の亡者たち」と比べると雲泥の差だ。

 ゴールの瞬間にもその差は歴然と光った。一位でゴールした走者は何と笑いながら、両手で大きくガッツポーズをしながら......ほとんど「ひょうきんに」とさえ言えるような様子でゴールしたのだ。彼は勝ったのだ、この坂道TTに。そして勝利の喜び、完走の充実を全身全霊で表現している。一方、下位グループの中にはゴールと同時に地面に倒れ込み、白目を剥いて痙攣するような者もあった。あわてて監督やコーチが安否確認に赴き、様々な応急処置を施していく。ここまで、早朝の練習でここまで己を追い込まなければならないのか。時刻はまだ、午前八時にもなっていない......。

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<公演情報>

⑦B【光より前に】WEB用ビジュアル350.jpg[東京]2018年11月14日(水)~11月25日(日)紀伊國屋ホール

[大阪]2018年11月29日(木)~12月2日(日)ABCホール

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