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■ミュージカル『1789』2018年版特集vol.3■

ミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』、稽古場レポートの後半です!
3月上旬、まだ全体稽古が始まったばかりでしたが、非常にテンポよく進んでいく稽古場でした。1789_2018_03_01_1421.JPG1789_2018_03_02_1389.JPG
稽古場レポート、前半はコチラ→★

王妃を助けるためとはいえ、関係のない無実のロナンを投獄させてしまったオランプは、彼を救出しようと動き出します。

一方で王弟アルトワ伯は、事件の真相――本当は王妃マリー・アントワネットと、その愛人のフェルゼンが逢引きしていた――に薄々感付き、オランプを問い詰めます。


オランプ(Wキャスト)神田沙也加さん1789_2018_03_51_1320.JPG
オランプ(Wキャスト)夢咲ねねさん1789_2018_03_12_1417.JPG

オランプは仕える国王一家への忠誠心がありながらも、人としての善悪の判断はしっかり持っている聡明な女性。
神田さんも夢咲さんも、可憐さの中にその聡明さをきちんと作り出しています。

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■『リトル・ナイト・ミュージック』特集vol.4■


ミュージカル界の大巨匠スティーヴン・ソンドハイムの最高傑作と称されるミュージカル『リトル・ナイト・ミュージック』 が4月に上演されます。

19世紀末のスウェーデンを舞台に、年の差夫婦、大女優と元カレ、年下の義母へ恋する息子、愛人の浮気を本妻に調べさせる旦那......などなど、様々な恋と思惑が入り乱れるラブ・コメディ。

主役の大女優デジレに大竹しのぶ、その昔の恋人である弁護士フレデリックは風間杜夫
この、焼けぼっくいに火がつきそうな元カップルを中心に、様々な恋愛模様が入り乱れていくことになりますが......。

フレデリックを演じる風間杜夫さんにお話を伺ってきました。

大竹さんと風間さん、ともに映像のみならず舞台も多数ご出演されているベテラン俳優ですが、意外なことに共演は27年ぶり、舞台に限って言えば初共演とのこと!
作品や役柄について、そして大竹さんとの共演についてなど、たっぷりお話いただいています。
  

 ◆風間杜夫 INTERVIEW ◆

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●吉幾三とソンドハイムには共通点がある?

――ミュージカル初挑戦ということで、今なぜこのオファーを受けられたかをまずはお聞かせください。

「まずは、僕は師匠のつかこうへいに「日本で一番踊ってはいけない役者」と言われていたわけですけど(笑)、今回は踊らなくてもいいっていうことがひとつ。それから、今回のプロデューサーとは一緒にカラオケをしたことがあって、だいたい僕は吉幾三先生の演歌を歌うんだけど、その歌い方でいいと言われたんですよ。それなら、しのぶちゃんと久々に共演できるのも嬉しいし、やってみようかなと。そんな軽い気持ちで受けたから、今「騙された!」と思ってますよ。吉幾三先生とソンドハイムのどこに共通点があるんだ!ってね(笑)。最初から楽曲を聴いていたら、絶っ対に引き受けてなかったと思います。ははは!」


――踊らなくて良かったはずが、ワルツのシーンもあるとか...?

「そうなんですよ。ワルツの稽古を1時間もやるともう足がつっちゃって、昔買った自動按摩器で毎日ウイーンウイーンって揉まなきゃ稽古場に来られない状況です。もう本当に、満身創痍だね(笑)」


――大竹さんとの共演も決め手のひとつだったとのことですが、27年ぶりに一緒の現場で過ごされてみて、あらためてどんな印象をお持ちですか?

「27年前に映画で共演した時は、僕は30代で、しのぶちゃんは20代。待ち時間になると、ふたりして控室でダラダラゴロゴロしてたことを思い出します。そこはふたりとも、未だに変わっていなくてね(笑)。この間も、しのぶちゃんがソファでゴロっとしながらストレッチをしてたから、「本当はただゴロっとしたいだけなのに、それだと何か言われるかもしれないと思ってストレッチする振りをしてるんでしょ?」って言ったら、「どうして分かるの?」「そんなのお見通しですよ」って(笑)。でも、休憩中はそんな感じなのに、芝居となるとやっぱりすごい。昔も今も、一緒に芝居をするのが楽しい女優さんですね」


――特にどんなところにすごさを感じられるのでしょう。

「立ち稽古の初日から、もちろんセリフは全部入ってますし、すでにデジレっていう女性の目になってるんですよ。パッとスイッチが入った時の芝居の光り方というかね、そういう天才的なところは、若い頃から変わっていないと思います。加えて今は風格も出て、カンパニーをまとめるパワーも持っている。まあそれは、順番的なこともあるのかもしれないですけどね。上の先輩がだんだんいなくなって、最近では僕なんかも"演劇界の重鎮"とか言われちゃってますから。冗談じゃないよ、まだまだチンピラだよって言いたいですよ(笑)」
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■ミュージカル『1789』2018年版特集vol.2■


待望の再演となるミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』顔寄せに続き、稽古場も取材してきました。
そのレポートをお届けします。1789_2018_02_01_1306.JPG

この日の稽古場で最初にあたっていたシーンは、バスティーユ監獄のシーン。
バスティーユといえば、この物語の舞台であるフランス革命前夜の時代には主に政治犯が収容されていた場所。
その彼らを解放しようと市民たちが襲撃した事件、「バスティーユ襲撃」といえばフランス革命の始まりであり、バスティーユ監獄はフランス革命の象徴的アイコンです。

物語の主人公・ロナンは、王妃マリー・アントワネットとその愛人フェルゼン伯の逢引きに遭遇。
王妃の侍女オランプのとっさの機転で、やってきた秘密警察から王妃は逃げることが出来たものの、その騒ぎにまきこまれたロナンはたまたま革命派が印刷したビラを持っていたことから、捕えられ監獄へ入れられてしまったのです。

ロナン(Wキャスト)小池徹平さん1789_2018_02_11_1300.JPG
ロナン(Wキャスト)加藤和樹さん1789_2018_02_12_1327.JPG

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trische_01.jpg 舞台「トリスケリオンの靴音」赤澤ムック・碓井将大・粟根まこと・堤泰之

碓井将大・赤澤ムック・粟根まことの3人が出演する舞台「トリスケリオンの靴音」の公開稽古が行われた。

本作は堤泰之 (プラチナ・ペーパーズ)の書き下ろし作品。プロデューサーがキャスティングした3人の俳優のイメージを元に、物語を作ったという。

本作はとある田舎町が舞台。10年前に亡くなった彫金家の工房を資料館として公開したいと考える建築事務所職員(碓井)、彫金家の弟子だった男(粟根)、彫金家の娘の3人がそれぞれの思惑を持って対峙する。

 
本作の公開稽古が行われ、一部のシーンが報道向けに披露された。動画はこれをダイジェストにしたもの。【動画3分】

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(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ

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romale_03.jpgミュージカル「ロマーレ」花總まり、松下優也

花總まり、松下優也らが出演するミュージカル「ロマーレ」の公開舞台稽古が行われた。

本作は19世紀に描かれたメリメ原作の「カルメン」をベースに、カルメンがロマ族として当時の社会でどのように生き抜いてきたかに注目し、小説やオペラで描かれていない部分をより強く描く。

出演は宝塚歌劇団「激情-ホセとカルメン-」(1999年)でカルメンを演じた花總まりが、今作でもカルメンを演じる。
またNHKの朝の連続テレビ小説「べっぴんさん」に栄輔役で出演した松下優也がホセを演じる他、伊礼彼方、KENTARO、太田基裕、福井晶一、団時朗らが出演する。

演出・振付はTSミュージカルファンデーションの謝珠栄が手掛ける。
 
本作の公開舞台稽古が行われた。動画は劇中曲を中心にダイジェストにしたもの。【動画3分】

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(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ

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■『リトル・ナイト・ミュージック』特集vol.3■


ミュージカル界の大巨匠スティーヴン・ソンドハイムの最高傑作と称されるミュージカル『リトル・ナイト・ミュージック』 が4月に上演されます。

19世紀末のスウェーデンを舞台に、大女優と元カレ、年の差夫婦、年下の義母へ恋する息子、愛人の浮気を本妻に調べさせる旦那......などなど、様々な恋と思惑が入り乱れるラブ・コメディ
主役の大女優デジレに大竹しのぶ、その昔の恋人フレデリックに風間杜夫という、ベテラン俳優の豪華共演も話題です。

3月某日、この物語に出演する蓮佛美沙子さん、安蘭けいさん、栗原英雄さん、ウエンツ瑛士さんの4人にお話を伺ってきました!

蓮佛さんはフレデリックの若妻・18歳のアンLNM2018_03_01_2177.JPG
ウエンツさんはフレデリックの息子である "憂鬱そうな" ヘンリックLNM2018_03_04_0495.JPG
栗原さんはデジレの現在の恋人で "脳味噌は豆粒" と言われてしまうカールマグナス伯爵LNM2018_03_03_0393.JPG
安蘭さんは伯爵の妻であり、アンのクラスメイトの姉でもあるシャーロット
...を、演じます。
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蓮佛美沙子安蘭けい栗原英雄ウエンツ瑛士
INTERVIEW

――『リトル・ナイト・ミュージック』出演の経緯や、出演の決め手となった点などを教えてください。

蓮佛「私は今回初舞台です。2年ぐらい前から舞台をやってみたいなと思っていたんですが、大竹(しのぶ)さんが主演と聞いた瞬間に「やる!」と言ってしまって」

栗原「初舞台、初ミュージカルがソンドハイム! よくチョイスしたなと思う」

蓮佛「選んだつもりはないんです(苦笑)。決め手は大竹さんでした。周りの監督さんとかから「一緒にやってみるといいよ、すごいよ」というお話を伺っていて、同じ空間でお芝居をしてみたいとずっと思っていた女優さんだったので。そうしたら、実はミュージカルだということを後から聞いて、「すごいのを『やる!』って言っちゃった......。でもなんで私にオファーが来たんだろ?」みたいなスタートでした(笑)」

ウエンツ「実際、大竹さんはどう? すごい?」

蓮佛「意外と一緒の空間にいるシーンがなくて......」

ウエンツ「じゃあ、意外とすごくもない?」

蓮佛「そうじゃなくて(笑)! 私が言うのも大変おこがましい話ですけど、やっぱり圧倒されるようなオーラがあります。役に入る瞬間の袖でのオーラの切り替わりだとか、具体的に言葉で表現するのは難しいんですけど、"なんかすごいものを見れちゃっている感" はひしひしと感じています」LNM2018_03_01_2156.jpg

ウエンツ「僕は2、3年前からこの時期にこの作品が上演されるというのは知っていたので、参考になるようなものをいろいろ観たりしていました。一番惹かれたのは、マリア(・フリードマン)が演出っていうこと。マリアについてもいろいろ調べたんです。ジョン・ケアードさんに「彼女は素晴らしいから絶対演出を受けて!」って言われたりもしました。もちろん作品や共演者も重要ですけど、そういう方に演出してもらう機会ってめったにないので、そこが一番にありました」

蓮佛「海外の演出家さんは初めてですか?」

ウエンツ「そう。でも海外のスタッフの方は急に来日できなくなったり、なんてこともあるらしいから、「本当に来てくれるかな」って、蓋を開けるまでドキドキしていたんだけど」

安蘭「私も蓮ちゃん(=蓮佛)と一緒で「大竹さんとならこのミュージカルをやってみたい!」と、出演を決めました。この作品の『Send in the Clowns』という曲は昔から知っていて、すごくいい曲なので自分のコンサートでも歌っていたんです。大竹さんの歌声で、お芝居の中で聴けるのもすごく勉強になるなと思ったし。それに私が演じるシャーロットの曲もすごくいいんですよ」

栗原「すーごくいい!」

安蘭「ソンドハイムの曲ってとにかく全部難しくて、1回聴いて耳に残る曲ってなかなかないんですけど、『Send~』とか私の歌う曲は中でもメロディアスで、聴いてすぐに「いい曲だな」と残る曲だと思います」

栗原「(小声で)お上手だからですよ......」

安蘭「大きな声で言って!」

栗原「(笑)。僕は去年『不信』という舞台をやっているときにお話をいただきました。最初どの役かわからなかったんだけど、カールマグナスと聞いて、劇団四季が日本で最初にこの作品を上演したときに鹿賀(丈史)さんがなさった役だなと。役のイメージはわかったんだけど、途中で「待てよ、ソンドハイムだ!」と気づいたとき、マネージャーに「ちょっと考えさせて」って言ったんです。でもそれから顔ぶれがだんだんわかってきて、大竹さんと風間(杜夫)さんが出演されると。このおふたりというと、僕は『青春かけおち篇』(1987年公開)という映画が印象的なんですよね。役者としては、自分も現場に参加して、憧れていた人と芝居のキャッチボールができたら楽しいだろうなって。だから多少のリスクは努力でどうにかして、これはやるべきだなと思ったんです。それでもソンドハイムはやっぱり難しいですけど(苦笑)」
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■『リトル・ナイト・ミュージック』特集vol.2■


ミュージカル界の大巨匠スティーヴン・ソンドハイムの最高傑作と称されるミュージカル『リトル・ナイト・ミュージック』
4月の公演に向けて現在カンパニーは絶賛お稽古中ですが、3月18日、その稽古場の一端が報道陣に公開されました。LNM2018_02_00_2476.JPG

物語は、19世紀末のスウェーデンを舞台に、大女優デジレ(大竹しのぶ)とその昔の恋人フレデリック(風間杜夫)、フレデリックの若き妻アン(蓮佛美沙子)、フレデリックの息子で義母に恋しているヘンリック(ウエンツ瑛士)を軸に、さまざまな恋の鞘当て、ボタンの掛け違い、恋人たちの思惑が絡み合うラブ・コメディ。

夏は白夜で陽が沈まず、冬は一日中暗いというスウェーデンの独特の気候の中、恋に喜び恋に悩む彼ら彼女らの行き着く先は......。


さて、この日披露されたのは1幕ラストの『田舎でウィークエンド』
登場人物全員が出てくる、1幕の幕切れに相応しいビッグナンバーです。
『レ・ミゼラブル』だったら『ワン・デイ・モア』、『ウエストサイド物語』だったら『クインテット』ってところでしょうか!

「田舎」とはデジレの実家、アームフェルト家のこと。
ここではデジレの母であるマダム・アームフェルトと、デジレの娘・フレデリカが暮らしています。
デジレは女優で各地を飛び回っているから、娘を自分の母親に預けている、といった形。

マダムは木野花さん、フレデリカはトミタ栞さん。執事のフリード安崎求さん)もいますね。LNM2018_02_10_2045.JPG

そこにデジレ大竹しのぶさんが帰ってきました。LNM2018_02_11_2105.JPG
マダムは奔放なわが子に苦言を呈していますが、フレデリカは久々に会ったお母さんのことが大好きな様子。
いい笑顔!LNM2018_02_12_2270.JPG

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3月30日(金)に開幕する舞台「Take Me Out 2018」。

アメリカのメジャーリーグのロッカールームを舞台に、その閉鎖性によって浮き彫りになるさまざまな実情を描いた本作(作:リチャード・グリーンバーグ)は、2002年にロンドンで初演され、その後ブロードウェイで上演。2003年のトニー賞で演劇作品賞、演劇助演男優賞も受賞した作品です。日本では2016年12月に初めて上演され、今回はその再演となります。

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(左から藤田俊太郎、味方良介、玉置玲央、Spi)

前回に引き続き、翻訳は小川絵梨子、演出は藤田俊太郎。
出演は、玉置玲央、栗原類、浜中文一、味方良介、小柳心、陳内将、Spi、章平、吉田健悟、竪山隼太、田中茂弘。
玉置さん、浜中さん、陳内さんは今回からの出演です。

始まったばかりの稽古場にて、メイソン役の玉置さん、キッピー役の味方さん、デイビー役のSpiさん、演出の藤田さんにたっぷりお話をうかがいました!

*****

●今回は"2003年"を意識したい

――稽古が始まってまだ二日目ではありますが、今、どういうふうに感じているかを教えてください。

Spi:これ、内緒なんですけど......玲央くんがよくて!

玉置:ちょっと...!?

Spi:(笑)いやもうよくて!なんて言うんだろう...「そうそう、そうなんだよな!」っていう。

味方:わかる。

Spi:なんかこう、完璧なんだよな。楽しみなんですよ、それが。それにミカティ(味方)もやっぱミカティにしかできない感じで遊びだしたりしてて。「楽しみだな、僕もがんばんなきゃな」って思っている最中です。

味方:約1年半ぶりでけっこう早い段階での再演だと思うんですけど。稽古が始まって藤田さんの話を聞いて思っているのは、"再演であって再演ではない"ということで。また新たなものをつくりだしていくのかな思うと今からすごく楽しみです。

玉置:僕は(新キャストとして)まだ右も左もわからないまま稽古しているところです。でも自分の中で、"できあがってる座組"に入ってるっていう意識やイメージはないので。当たり前ですが、僕にできることをきちんと探らなきゃなって思ってます。それも"自分が"できることと言うよりは、"自分と共演者で"何ができるかを探らないと、自分が今回の座組に参加させていただいている意味がないと思うので今はそこを探っているところですね。

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玉置玲央

――再演で、期間もさほどあいてなくて、ほとんどが続投キャストの中に入る、というのは不安な部分もありましたか?

玉置:メンバーもそこまで変わってないので、きっと残留思念みたいなものがあるはずだと思ったんですよ、初演のときの。そこに後から入っていくのはやっぱりやりづらいんですけど。でも全然そんなことなかったので。こんなに柔らかい現場なんだなと思って。だからこそ、その中で自分がやれることをきちんと探そうと思いましたね。


――藤田さんは演出の目線ではいかがですか?

藤田:僕は新作だと思ってます。1年半"しか"経ってないという見方もできるんですけど、僕は1年半"も"経ったと思っていて。その間に自分自身もすごく変わったし、あらゆる価値観や物事も変わってますし。その中で「Take Me Out 2018」をどうやろうかなって毎日考えてきての今、という感じなので。


――今回はどうしたいと考えていらっしゃいますか?

藤田:この作品は2003年にアメリカのブロードウェイで上演された作品なのですが、今回はその時代をきちんと見つめようと思っています。

――2003年って?

藤田:2001年アメリカ同時多発テロ事件があったあと、イラク戦争が開戦した年でもあります。物語に直接的に関わっているわけではないのですが、イラク戦争が3月に開戦した状況の中、この作品はブロードウェイで上演された。前回日本初演は解釈を、"2016年の今"でいいと思っていたんですけど、今回は「これは2003年のシーズンのメジャーリーグのロッカールームの話なんですよ」ということをまずはお客様にちゃんと渡そう、と。そうすると、言葉、状況、あらゆるものに一本筋が通るし、これはいつの時代の話なのだろう、という疑問をお客様にいだかせないようにしたいと思っています。


――演出的にはどう変わりますか?

藤田:美術や音楽など大きくは残っているのですが、それをベースにしながら、今回、言葉を大事にしたいです。きちんと"言葉の演劇"をやりたい。台本がどういう意味を持って、どういうシニカルさがあって、なぜこの言葉を選ぶのか、なぜこの状況をつくったのか、そこをきちんと理解して。それでじゃあ日本語だったらどういう表現が近いのか、ぴったりなのかをきちんと選び、役者の生々しい言葉としてつくりたいです。それがちゃんとお客様に届き、作品のテーマを伝えたいと思っています。

●この作品は「ポップ」「無常」「わからない」

――いろんな見方ができる作品だと思いますが、皆さんは個人的にどういう作品だと思われていますか?

味方:僕は2016年にやったときは、けっこうヘヴィーなイメージを持ちました。でも改めて台本を読んでみて、自分たちがヘヴィーな方向に持ってかれるとちょっと違うんじゃないかなと思いました。別に時代として暗いわけでもないし。ダレンの告白も別に暗いことではないと思うんですよ。だからもうちょっとポップというか。舞台を覗き見る感覚がある作品ですが、そこももっと「あ、見えてるな」くらいで観れる作品になればいいなと思いましたね。

Spi:僕は、コメディで無常さもあったりして、「ああ、そうだよなあ...」みたいな。

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Spi

――どういう「そうだよなあ」ですか?

Spi:なんだろう。ペットが死んだときの感じ。「あ、そっか。もうこの子の時間はここで止まるけど、俺はどうしようもないんだ。なんにもできないんだ、そっか」みたいな。無常を感じる。「けど、まあそうだよな」みたいな。そういうのもあって、楽しいこともあって、悲しいこともあるよな、生きるのは、っていう。そういう感じですね。

玉置:僕は、この初演がお客様にどう迎え入れられていて、今回どう迎え入れていただけるのかが、ちょっとわかんないなと思っていて。「この作品を観たとき、お客様が最後に『こうだったな』と印象強く残るのはなんなんだろう」っていうのが、わからないんですよ。それは台本を読んでいても思いましたし、立って喋ってみてもまだわからなくて。今はそこに興味がありますね。

藤田:僕は無常も幸せも同時にあると思っています。このロッカールームって例えば、映画『裏窓』(ヒッチコック)みたいな感じだと思っていて。外からアパートの窓を覗くと、きっといろんな情景がありますよね。すごく楽し気な家族がいたり、ペットが亡くなって悲しんでる人がいたり。一室一室で全部違う。このロッカールームの中にもそれぞれのストーリーや人生があって、だけどひとつの野球チームの名のもとに、会計士(メイソン)も含めたメンバーが、前に進もうとしている、勝利を掴もうとしている。それは仕事としてもですし、自分の存在証明をかけても戦っている、というのがこの作品で。いろんな価値観や幸せや無常が同時に存在しているんですよね。物語の最後に残る印象は、「愛」とかかすかな希望だと思っています。

●出会わなかった人たちが出会うのが、ロッカールームでありアメリカ

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(左から藤田俊太郎、味方良介、玉置玲央、Spi)

――皆さんの役柄のこともお聞きしたいです。玉置さん演じるメイソンは、スター選手・ダレン(章平)の会計士ですね。

玉置:すごくかわいらしい人なんだろうなと思っています。メイソンは主にダレンと関わっていく役ですが、そこにはクラス(階級)という考え方があって。クラスって日本に置き換えると"役職"とかのイメージだと思うんですけど、ダレンとメイソンの関係性って野球選手と会計士で、クラスが違うんですよね。それがメイソンのそのかわいらしさを邪魔したり、枷になったり。ある共通の認識を持っているにも関わらず歩み寄れなかったり。逆にその立場のおかげでの距離感もあったりするんですけど。僕は、その機微の部分に面白いものがあると思うんです。作品のチラシに「LGBTなどの社会的マイノリティに深く切り込み」って書いてありますし、そういう部分もあるんですけど、僕個人としては、さっき言ったような"お客さんがピンとこないであろう部分"をほじくりかえして伝えたほうが、面白いものを持ちかえっていただけるんじゃないかなと思っていて。そういうところから、純粋無垢という意味じゃなく"人間としてかわいらしいメイソン"が立ちあがればいいなと思いますね。

――Spiさんの演じるデイビーは、他チームに所属するダレンの親友です。

Spi:デイビーは、お客さんから見ると、いわゆるステレオタイプの"ダレンとわかりえあえなかった友達"。「いるよね、こういう人」っていう立ち位置にいると思います。でも俺から見たデイビーは、ものすごくデッドエンド(行き止まり)な人だなって。というのは、デイビーは聖書に基づいて生きてるんですよ。人類としては、聖書に基づいて生きたほうがラクなんですよね。教科書通りに生きることになるので、考えなくていいし。みんなで(聖書を)守っていれば、摩擦も少ないし。でも今ってもうちょっと"脳みそを広く""マインドをフリーに"みたいなところがあって。そういう意味では、僕から見たダレンって"フリーな人"なんですよ。ものごとをジャッジしない。「俺は男とセックスしたいけど、野球もしたいし」みたいな。その、「そんなふんわりした状態で生きててもいいんだ」という感じが、デイビーにとっては怖いのか、やったことがないからなのか、先入観なのか...そこで思考が止まっちゃうっていうもので。だから対面したときにどうしたらいいかわからないし、それで結局...ものすごく人間的になっちゃう。価値観を押し付けて。なんか...そんな感じです!(笑)

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味方良介

――味方さんが演じるキッピーは、ダレンのチームメイトです。

味方:僕は正直わからないんです、キッピーっていう人物が。偽善的で、実はすごく差別心も持ってるだろうし、人をすごく見下すし。言葉にせずとも、居方だったり、ダレンとの関係値だったり、ダレンといることで自分が優位であることを示したりするし。もうね、やればやるほどわからなくなっていきますね。シェーン(栗原類)に対しても「俺だけがこいつを理解できるんだ」と"思ってるけど言い切らない"。ズルいですよね。は?って感じです。

藤田:(笑)。

味方:断定しないズルさ。

――いますね、この世界にも。

味方:そう、たくさんいるんですよ、この世界にも。

藤田:多くの人がキッピーの要素を持っている。

味方:うん。だからこそすごくやりにくいし。僕は気持ちの中ではすごく不快なんですよ、キッピーという人間が。でもそれが不快に見えないのもキッピーなんです。「こいつになら何かを任せられるかもしれない」「こいつならどうにかしてくれるかもしれない」と思われてるからこそ、監督も「キッピー、お前がどうにかしてくれ」みたいな。バランサーであるという自負があるから。やりにくい役です(笑)。

玉置:キッピー、やばいヤツだよね。

味方:やばい!善の皮をかぶった悪魔だと思うので。でもお客さんに、「なんかキッピーかわいそう」と思われたら勝ちなのかもしれないとも思っていて。まあでも恐怖な存在ですけどね。だから難しいです。

藤田:おもしろいですね。この作品にはこれだけ違う人がいるんですよ。デイビーは、新しい価値観を持った人もいる中でまっとうにキリスト教を信じているアメリカ国民。キッピーは白人で、知性があって高学歴WASP。言語バラバラの選手チームの中にいてその間に入って"通訳"していく様な存在、正義論を振りかざす。メイソンは作者に近い存在。ユダヤ人で同性愛者。だからこの作品は、メイソンの目線で描かれた人たちっていうふうにも読み解けるんですよ。キッピーが語り部として語ることからはじまる芝居は実はもう一人の語り部として俯瞰で見てたユダヤ人がいたっていう構造で。南部出身の白人がいて、日本人がいて、ドミニカ人がいて。でもこのもしかしたら"出会わなかった人たちが出会う"ってことこそが、メジャーリーグの日常だし、アメリカだって言えるわけですよね。

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藤田俊太郎

――話を聞いていて、登場人物一人ひとりを追いたくないました。

藤田:役の話をするとき、3人とも演技者としてすごく誠実だなと思ったのは、みんな答えに悩んでいたことです。それはなぜかというと、この作品って一つ肯定したものを次の瞬間に壊すんですよ。この人はこうだけど、違う価値観で見たらまた違う。一方から見たらまっとうでかわいらしいのに、違う方向から見たら完全に悪魔だというものが作品に内在してる。それが、演劇の本質にあるなにかに引っかかる気がするんですよ。ものの見方は一つではない。あなたは何を信じて生きて、この言葉にはどんな本質と裏側、本物と偽物がありますか?って。だからこの芝居の座席は対面式だし、覗きこめるし、何度観てもあらゆる価値観を体感できる......という作品を今、必死でみんなでつくっている現場です!

一同:おおー(拍手)。

――ありがとうございました!



舞台「Take Me Out 2018」は、3月30日(金)から5月1日(火)まで、東京・DDD青山クロスシアターにて上演。

ライター:中川實穂
写真:石阪大輔

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今日3月19日は、『音楽の日』。

「ミュー(3)ジック(19)」の語呂合わせから決まったそうです。

ということで、とあるスタッフの偏見で送る、今期の音楽が印象的な舞台etcを駆け足でご紹介します。




①ブロードウェイミュージカル「コーラスライン」

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 ミュージカルの金字塔、コーラスライン。コーラスラインといえばこの「ワン」ですよね!

 引き立て役の「コーラス」、その座をかけて多くの若きダンサーがそれぞれの色をもって輝こうとする本作。

 ビールのCMにも起用されたことのある曲なので、観たこと無い人を誘うのもお手軽かもしれません。




 ▼参考動画




 ▼TVCM動画





②レント来日公演

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 Twitterでも紹介しましたこちらの曲は、レント第一幕終盤で盛り上がる楽曲「ラ・ヴィ・ボエーム」。

 ヴィ(vie)は人生、ボエーム(bohem)はボヘミアンという意味(ラ(la)は冠詞)で、

 自分たちらしい自由な人生を表現したRENTいちエネルギー溢れるナンバー!

 ▼動画そのものは"こちら":https://twitter.com/gekipia/status/975649991162134528!

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③ウエストサイド・ストーリー

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 現代版「ロミオとジュリエット」といわれる本作。

 しかも今年はバーンスタイン氏生誕100年というアニバーサリーイヤー。

 彼を恩師にもつ佐渡裕氏指揮のシネマティック・フルオーケストラ・コンサートも開かれますよ

 ▼参考動画





④オペラ座の怪人

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⑤ノーム・ルイス

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『リトル・マーメイド』(2008)の初演では、オリジナルキャストとしてトリトン王を演じ、
ガーシュインの『ポーギーとベス』(2012)ではついにトニー賞主演男優賞にノミネートされ、その実力を知らしめた彼。
初のアフリカ系アメリカ人によるオペラ座の怪人 怪人役を演じたノーム・ルイスが今年4月、日本でのソロコンサートをするのだそう!
プレミアム感たっぷりのコンサート、残りわずかです。



 ▼参考動画





また夏にはオペラ座の怪人ケン・ヒル版がやってくる...!
こちらは先週最速先行が始まったばかりです。

さて、いかがでしょう?

今日はこの先の鑑賞予定を音楽を聴きながら品定めしても面白そうですね♪

 

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■ミュージカル『1789』2018年版特集vol.1■


フランス生まれ、日本では2015年に宝塚歌劇団で初演され、翌2016年には東宝版として新たに上演されたセンセーショナルなミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』
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『ベルサイユのばら』や『レ・ミゼラブル』など、ミュージカルではお馴染みの「フランス革命」を時代背景に、打ち込みなども多用された斬新なサウンド、ファッションショーのような美しい衣裳、迫力の演出と、今までのミュージカルの価値観を破り「革命を起こした」と呼ばれるこの作品。

多くの熱狂的なファンも獲得し、初演ではチケットが完売となったことも、記憶に新しいです。
そんな本作が、2年ぶりに帝国劇場に帰ってきます!

初演時もその創作過程を追ったげきぴあ、今回も3月上旬の某日、キャスト・スタッフが一堂に会する「顔寄せ」の場を取材しました。
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【『1789』2016年公演バックナンバー】

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【『1789』2018年公演バックナンバー】

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メインキャストでは2名がニューフェイスに。
そのほかは、好評だったオリジナルキャストが再集結!

主人公のロナンはWキャスト。
こちらは小池徹平さんIMG_1239.JPG

こちらは加藤和樹さんです。02加藤和樹_1187.JPG

ロナンは農夫ですが、父を貴族に殺されたことがきっかけで、革命運動に身を投じていきます。
俳優として、タイプも印象も異なる小池さんと加藤さんのダブルキャストは、初演時にも話題でした。ぜひ両ロナン、見比べて欲しい!

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