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バケツ、デッキブラシ、ゴミ箱のふた、そしてビニール袋。さらにはタイヤチューブや新聞紙など、あらゆるものが楽器となるパフォーマンスショー「STOMP ストンプ」

Photo: Steve McNicholas

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今年8月に開催される13年ぶりとなる来日公演の出演者に、日本出身の櫻井多美衣(さくらい たみい)をはじめとする精鋭揃いのパフォーマーが決定した。

room NB(ソニーミュージックグループ)が藤沢文翁と立ち上げた3.5次元音楽朗読劇ブランド「READING HIGH」の5周年記念公演 第三弾『BASE METAL』(読み方:ベースメタル)が、5月3日(水・祝)から5月7日(日)までの5日間、東京芸術劇場 プレイハウスにて開催され、拍手喝采・満員御礼の中、幕を閉じた。

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キャストは、カリオストロ伯爵役 他の山寺宏一/諏訪部順一、サンジェルマン伯爵役の梶裕貴/細谷佳正/安元洋貴、ジャコモ・カサノヴァ役の蒼井翔太/豊永利行/梅原裕一郎、シャルル・ド・ノルマンディー子爵役 他の井上麻里奈/沢城みゆき 計10名が4名ずつ日替わりで登場。それぞれ独自の表現力と情熱が、書き下ろしの音楽と重なり、心を揺さぶる物語が繰り広げられた。


豪華キャストを迎えて上演された本作『BASE METAL』は、フランス革命前夜の混沌としたベルサイユ宮殿と、そこを根城にしていた詐欺師達の物語。2014年に「A BASE METAL」として上演された作品を元に、脚本のリニューアルと、村中俊之によって書き下ろされた音楽により、新たに蘇った作品で、1月の大阪公演を経て、待望の東京公演となった。


大千穐楽公演では、キャストからの挨拶に加え、スペシャルカーテンコールとしてバンドからの特別演奏が披露され、スタンディングオベーション・拍手喝采の中、5日間・全9公演が無事閉幕した。

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6月14日(水)には、READING HIGH 5周年記念公演 第一弾としてパシフィコ横浜 国立大ホールで上演された「YOUNG WIZARDS 〜Story from 蘆屋道満大内鑑」のBlu-ray/DVDが発売。ぜひご自宅でもREADING HIGHの世界観をお楽しみいただきたい。

■公演概要

<公演概要>
公演タイトル: 『BASE METAL』 (読み方:ベースメタル)
キャッチコピー:あのね・・・もうじき、この世界は終わるんだ・・・。

日時・出演キャスト:
■5月3日(水・祝) 開場17:15 / 開演 18:00
出演:山寺宏一 梶裕貴 蒼井翔太 井上麻里奈

■5月4日(木・祝) 開場12:15 / 開演13:00 開場16:45 / 開演17:30
出演:山寺宏一 梶裕貴 蒼井翔太 沢城みゆき

■5月5日(金・祝) 開場12:15 / 開演13:00 開場16:45 / 開演17:30
出演:山寺宏一 細谷佳正 豊永利行 沢城みゆき

■5月6日(土) 開場12:15 / 開演13:00 開場16:45 / 開演17:30
出演:諏訪部順一 安元洋貴 梅原裕一郎 井上麻里奈

■5月7日(日) 開場11:15 / 開演12:00 開場15:45 / 開演16:30
出演:諏訪部順一 安元洋貴 豊永利行 沢城みゆき

会場:東京芸術劇場 プレイハウス (〒171-0021 東京都豊島区西池袋1丁目8-1)
原作・脚本・演出:藤沢文翁
音楽・音楽監督:村中俊之


制作:ライブエグザム
主催:room NB

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【ストーリー】

今からいう話は、みんなには内緒だよ・・・。
あのね・・・もうじき、この世界は終わるんだ・・・。

フランス革命前夜
ベルサイユ宮殿
滅びの足音が聞こえてくるブルボン王朝の宮殿には
自称 錬金術師を名乗るアヴァンチュリエ達(山師)がひしめいていた。
彼らは生まれる時代さえ間違えなければ、優秀な学者にもなれる才能を持っていた。
しかし、時代が彼らにそれを許さなかった。
優雅な舞踏会と、ドレスに食事、そして音楽を謳歌する貴族たち。
彼らの耳には、いまだ崩壊の足音は聞こえていない。
そんなフランス革命の裏側で、世界に認められなかった錬金術師達が動き出す。
カリオストロ伯爵が・・・
カサノヴァが・・・
サンジェルマン伯爵が暗躍したあの時代・・・
それは、この世界最後の黒魔術・・・・。

原作・脚本・演出
藤沢文翁
【登場人物 / 出演者・出演日 】
<カリオストロ伯爵 ほか>
山寺宏一(5/3,4,5 出演)
諏訪部順一 (5/6,7出演)

<サンジェルマン伯爵>
梶裕貴(5/3,4出演)
細谷佳正(5/5 出演)
安元洋貴(5/6,7出演)

<ジャコモ・カサノヴァ>
蒼井翔太(5/3,4出演)
豊永利行(5/5,7出演)
梅原裕一郎(5/6出演)

<シャルル・ド・ノルマンディー子爵、マリー・アントワネット、ジョゼフ王太子殿下>
井上麻里奈(5/3,6出演)
沢城みゆき(5/4,5,7出演)

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【商品情報】
音楽朗読劇READING HIGH 5周年記念公演
『YOUNG WIZARDS〜Story from 蘆屋道満大内鑑〜』
2023年6月14日(水)発売
Blu-ray:ANZX-10265 8,250円(税込)
DVD:ANZB-10265 7,150円(税込)
https://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?site=S&ima=0830&cd=ANZX000010265
※商品の仕様は予告なく変更になる場合がございます。

オフィシャルHP:https://readinghigh.com/basemetal/
オフィシャルtwitter:https://twitter.com/ReadingHigh

ⓒREADING HIGH

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room NB(ソニーミュージックグループ)が藤沢文翁と立ち上げた 3.5 次元音楽朗読劇ブランド READING HIGH。5周年記念第三
弾『BASE METAL』は今年1月に初めて大阪で上演され、大好評のうちに閉幕し、待望の東京公演初日開幕となった。


初日キャストには、カリオストロ伯爵役 他に、山寺宏一、サンジェルマン伯爵役に梶裕貴、ジャコモ・カサノヴァ役に蒼井翔太、シャルル・ド・ノルマンディー子爵役 他に井上麻里奈という豪華ラインナップで開演、熱量高く演じた。

開演すると同時に、重厚な生演奏で会場全体は包まれ、観客はキャストの声に吸い込まれるように藤沢朗読劇の世界に引き込まれていった。語りかけるような照明と様々な特効の演出は舞台の迫力を更に増し、観る人の想像を更にふくらませ、物語の終盤では観客を涙させた。

READING HIGH がお届けする今までにない 3.5 次元音楽朗読劇の世界。目で観て、耳で聴いて、心で感じて、脳に刺激を与えるエ
ンターテインメントを楽しんでいただきたい。

本作品は 2014 年に「A BASE METAL」として上演された作品がベースですが、READING HIGH 5 周年記念公演として、脚本・音楽
も新たに蘇った作品で、フランス革命前夜の混沌としたベルサイユ宮殿と、そこを根城にしていた詐欺師達の物語です。
READING HIGH 史上最長の 5days となる本公演は、ビデオグラム化の予定が無いため、ぜひ現地でご覧いただきたい作品です。


<ゲネプロ終了後の初日コメントが届きました!>


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山寺宏一
「東京芸術劇場中ホール(現プレイハウス)は 2009年の主演ミュージカル出演以来に立ちます。先ほどゲネプロが終了しましたが、とても素晴らしい舞台で、ワクワクドキドキしました。聞こえてくる音楽や、共演者の声もすごく心地よくて、今回は特殊効果も色々ありますので、そこも見どころの一つになると思います。聴いて観て体感できる素晴らしいエンターテインメントですので、楽しみにしていてください。僕の役は錬金術師を名乗っているけど、実は詐欺師なのですが、果たして僕が声優として、俳優として、錬金術師になれるのか、はたまた、詐欺師やペテン師で終わってしまうのか・・・皆さんの目で確かめてください。錬金術師になれてたらいいな・・・」

梶裕貴
「ただいまゲネプロを終えたばかりですが...最高に痺れています!滾っています!今回の READING HIGH も安定の面白さ。いや、想像以上です。配信やパッケージ化なしの生のエンターテイメント。その場かぎりの興奮と感動を、是非ともに体感しましょう!声優にだからこそできる極上の朗読劇。絶対に後悔はさせません!」

蒼井翔太
「本日無事、初日を迎えることが出来ました。ゴールデンウィークにも関わらず、皆さんの貴重なお時間をお使いいただいて、劇場に来てくださり本当に感謝しております。僕の出演は残り明日の 2 公演ですが、その後も素敵なキャストの皆様がこの物語を繰り広げてくださいますので、可能でしたら何度でもご覧になって頂けると色んなキャストの方との違いを聴けたり、楽しめたりするのではないかと思います。皆さんにとって素敵なゴールデンウィークでありますように。」

井上麻里奈
「ゲネプロであらためて劇場に入り、この素晴らしい音響の中、会場に響く音楽と、声を全身で感じ全力でやり切りました。
稽古の時にはすべてのものと合わせてというのが難しかったので、こうして実際にやらせていただけると本当にその世界の住人になれた気がして、すごく楽しかったです。本番も更に皆様に楽しんでいただけるように、そして会場の皆様と共に一体化出来るように頑張りたいと思います。よろしくお願いします。」

原作・脚本・演出:藤沢文翁

「この物語は2014年に初演を迎え、長く眠りについていた作品です。
それが、この物語の登場人物である錬金術師たちが暗号に使っていた不死鳥がごとく、大阪で蘇り、そしてその熱気をまとったまま東京に舞い降りました。舞台は総合芸術です。全てのアーティストの力を集結したこの不死鳥の炎を体感してください。皆様のご来場をお待ち申し上げております。」

【公演概要】

音楽朗読劇 READING HIGH 5 周年記念公演第三弾
「BASE METAL」

【日程・場所】
2023 年 5 月 3 日(水・祝)〜7 日(日) 東京芸術劇場 プレイハウス

原作・脚本・演出:藤沢文翁
音楽・音楽監督:村中俊之

【登場人物 / 出演者・出演日】

<カリオストロ伯爵 ほか>                                                   山寺宏一(5/3,4,5 出演)
諏訪部順一 (5/6,7 出演)

<サンジェルマン伯爵>
梶裕貴(5/3,4 出演)
細谷佳正(5/5 出演)
安元洋貴(5/6,7 出演)

<ジャコモ・カサノヴァ>
蒼井翔太(5/3,4 出演)
豊永利行(5/5,7 出演)
梅原裕一郎(5/6 出演)

<シャルル・ド・ノルマンディー子爵 他>
井上麻里奈(5/3,6 出演)
沢城みゆき(5/4,5,7 出演)

■オフィシャル HP:https://readinghigh.com/basemetal/
■オフィシャル twitter:https://twitter.com/ReadingHigh
■推奨ハッシュタグ #ベースメタル
■制作:ライブエグザム
■主催:room NB (※ソニー・ミュージックエンタテインメント 100%出資子会社)
■チケットに関するお問い合わせ:https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2342652
■公演に関するお問い合わせ:KM ミュージック 045-201-9999(平日 11:00-13:00/15:00-17:00)

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ダニエル・キイスの同名小説をもとに 2006 年に初演され、これまで4度上演を重ねるほどの人気を博してき たミュージカル『アルジャーノンに花束を』。浦井健治が 9 年ぶりに主演を務めることでも注目を集める本作 が、4 月 27 日(木)に日本青年館ホールで開幕した。

32 歳でありながら幼児並みの知能しかないチャーリイ・ゴードン。「かしこくなりたい」と願う彼は、大学の 先生が頭を良くしてくれるという夢のような話に飛びつく。やがて手術によってチャーリイの知能は飛躍的に 向上していくが、それによって彼は、かつては気づかなかった人の心や世の中の構造を知ることになる――。

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舞台中央には、大きなボックス状の舞台美術。チャーリイと同じ手術を受けた白ネズミ・アルジャーノンの登場場所でもあり、限られた世界で生きざるを得ないチャーリイやアルジャーノンの葛藤を象徴的に表す。今回、演出家が荻田浩一から、振付家でもある上島雪夫にバトンタッチしたことで、舞台はよりダンサブルに。キャストの熱演も相まって、人々の愛と葛藤が織りなす感動作がダイナミックに立ち上がっていた。

浦井にとっては 20 代で初めて主演を務め、第 31 回菊田一夫演劇賞(2006 年初演時)、第 22 回読売演劇大 賞最優秀男優賞(2014 年再演時)に輝くなど、演技派としての地位を不動のものとした記念碑的作品。「初 演からみんなで紡いできた気持ちを稽古場からたくさん感じて、感無量」と語りながらも、今回は新たな演出 家・キャストとの創作ということで「初めましての役として向き合う感覚。今回バージョンのものを皆で作る 素晴らしさを感じていた」という。

チャーリイの手術を担うストラウス博士役の東山義久、チャーリイを優しく導く教師アリス・キニアン役の北翔海莉は、共に本作初参加。「これまで演じてこられた人たちと全くタイプが違うが、崩さず、自分なりのアプローチができたら」「チャーリイの色々なところを正確にみるぶれない、裏切らない、無償の愛をテーマに。」と、それぞれ役への意気込みを語った。

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浦井も彼らに「二人とも目で包んでくれる」と全幅の信頼を寄せ、東山がムードメーカーとして稽古場を盛り 上げてくれたこと、北翔が時に目に涙を浮かべた芝居で心を動かしてくれたことなどを明かした。また、過去 の上演でアルジャーノン役として共演した故・森新吾の名前も挙げ、森と東山が同じ DIAMOND☆DOGS のメ ンバーということから「(東山が)チャーリイやアルジャーノンを父性のように包む役で参加してくださるこ とが、自分にとってはすごく大きい」と思いを表した。

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「お客様の心にいろいろな色の花束としてメッセージが届くような作品」と本作の魅力を、また「観終わった 後に、元気になるような、希望溢れる作品になれるように」と意気込みを語った浦井。初演から 17 年、混迷の 時代である今こそ必要とされる、不朽の名作だ。

文:羽成奈穂子
撮影:岩田えり
(C)ミュージカル『アルジャーノンに花束を』実行委員会

公演は5月7日(日)まで東京・日本青年館ホール、5月13日(土)、14日(日)大阪・:COOL JAPAN PARK OSAKA WW ホールにて。ぴあでは東京公演の当日引換券、大阪公演の座席指定券を発売中。

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2019年より、さまざまな形で"つながる"をテーマに毎年大阪で開催している 「関西演劇祭」が、2023年11月に開催を予定している関西演劇祭2023の参加劇団を募集中。 今回で5回目を迎え、この演劇祭をきっかけにテレビドラマの脚本を担当、ドラマに出演するなど、 多方面に活躍する役者・クリエイターも多数生まれています。 最終締切は5月8日(月)となりますので、この機会にぜひご応募ください!

詳細は関西演劇祭公式HPをご確認ください( https://kansai-engekisai.com)。 

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フェスティバルディレクター・板尾創路 本人コメント

板尾創路です。
私がフェスティバルディレクターを務める関西演劇祭2023が

今年も11月に開催されます。今回で5年目を迎え、

この演劇祭を経てドラマや映画で活躍する方も増えてきました。

今年も新たな才能に出会えることを楽しみにしています!

開催にあたり現在参加劇団を募集しています。

最終締切は5月8日月曜日です。ぜひ奮ってご応募ください!

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【関西演劇祭2023 参加劇団募集要項】 

◆実施日程   2023年11月 ※日程は確定次第発表いたします

・各劇団3ステージ ・全15公演開催、1公演は2劇団のステージ+ティーチインで合わせて2時間20分の公演となります。

・本番以外の調整時間は、場当り60分、ゲネプロ1回、本番前確認10分ずつとなります。

◆参加内容 ・演劇作品の上演(45分)

※45分を超えると減点対象となる可能性があります

・新作旧作は問いませんが脚本はオリジナル作品、選曲はフリー音源、著作権クリア必須

【旧作】作品の過去映像の提出

【新作】内容のわかるプロットの提出 ・出演予定キャスト(所属・年齢)の提出

◆会場 COOL JAPAN PARK OSAKA SS ホール(大阪府大阪市中央区大阪城3-6)  

◆応募関連   応募締切 第1次締切:4月9日(日) ※終了

          第2次締切:5月8日(月)   出場枠 10劇団を想定、全国から参加を募集いたします。

応募条件

・演劇作品であること。 劇団(カンパニー)として活動実績があること。個人での参加は出来ません。  

・演劇を続けていきたい、実力次第でメジャーになりたい、積極的に宣伝協力していただける団体を広く募集します。  技術関係 舞台美術(素舞台)、音響、照明については共通仕込。リクエストについては交渉可。

・舞台道具、小道具、衣装について・・・劇団側で準備お願いします。

・オペレーター・・・音響照明オペレーターは事務局で準備いたします。

 ただし、きっかけの多い場合はオペレーター手配をお願いします。

・5分ほどで入替ができる舞台美術でお願いします。

・映像オペレーション(使用の場合)やセット転換は各劇団でお願いします。

チケット販売について

・チケット販売は事前発券 「チケットぴあ」にて販売予定。

・各劇団で販売された売上金額から最大20%のキャッシュバックあり。

◆各賞 MVO(Most Valuable Opus) 脚本賞 演出賞 俳優賞 審查員特別賞 観客賞

◆応募方法

1 関西演劇祭HP応募フォームから必須事項を記入エントリー

2 脚本 ・映像の提出

旧作の場合:上演脚本と動画(YouTubeの限定公開・dropbox・ギガファイルなど)       

新作の場合:上演予定作品の詳細プロット

・過去の公演動画(劇団の代表作1作品)  

◆本演劇祭の収録配信 本演劇祭の模様を撮影・収録いたします。

参加劇団は、これらの収録物が本演劇祭または参加劇団の宣伝等の目的で、インターネット配信されることを無償にて承諾するものとします。

なお、収録物のその他の利用については、利用条件を参加劇団との間で協議し決定するものとします。

◆制作スケジュール 選出後は月1回程度の企画ミーティングに出席して頂きます。

◆お問い合わせ 関西演劇祭実行委員会 info@kansai-engekisai.sakura.ne.jp

※詳細は関西演劇祭公式HPをご確認ください。 https://kansai-engekisai.com</p>

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間もなく2023年2月9日~、FUKAIPRODUCE羽衣第27回公演『プラトニック・ボディ・スクラム』が開幕いたします。出演者の土屋神葉さんから、開幕に向けてコメントが到着しました。

【土屋神葉 コメント】

DSC_1691.jpg (1).jpg(撮影:金子愛帆)

表現をしていく人たちの愛だったり、演劇をしていく人たちの愛を思いっきり敷き詰めた作品だと感じています。
観に来てくれた人の中で、何かに夢中になってることがある人たちは勇気づけられたり、特に夢中になることがない人たちには、僕たちのパッションが届いて、何かを探してみたいと思ったり、元気になってくれたら嬉しいな、と思っています。
心に掛かる言葉が必ず何かあって、自分の掌に残った言葉を大切にしてもらえる作品になっていると思いますので、皆さん手ぶらできてくれたらと思います。

【『プラトニック・ボディ・スクラム』 あらすじ】

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日本の劇団羽衣は、東京下北沢の本多劇場で『人体』というタイトルの新作公演を行なっていた。しかしその公演は、次第に謎の存在に乗っ取られていく。
謎の存在とは何か?人体を流れる血か!?人体に潜む愛か!?宇宙人か!?はたまた観客か!?
今、人体たちの大冒険が始まる!FUKAIPRODUCE羽衣の妙ージカル『プラトニック・ボディ・スクラム』開幕!!

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テキスト: 嶋田真己

モーツァルトの3本の傑作オペラの台本を書いたイタリアの詩人、ロレンツォ・ダ・ポンテの"逃げる"人生を鋭く描く、音楽劇『逃げろ!』~モーツァルトの台本作者 ロレンツォ・ダ・ポンテ~が、2023年2月10日(金)~3月1日(水)まで、福岡、大阪、東京で上演される。上演台本・演出の鈴木勝秀が、史実をもとにロックアレンジされた疾走感あふれる音楽にのせて、"ROCKバカ芝居"の集大成に挑む本作で、自称天才のダ・ポンテを演じるのは、橋本良亮(A.B.C-Z)。そして、モーツァルトを佐藤流司が務める。本番まで1カ月を切った1月某日、熱のこもった稽古を続ける稽古場を見学。その模様をレポートする。

 

稽古場に入ると目に飛び込んでくるのは、生バンドのセットだ。今回のバンド編成について、音楽を担当する大嶋吾郎は「今回は管楽器、ギター、ドラムの変則トリオ。要するにベースレス、ピアノレスです。でも、それが素晴らしいバンドサウンドになっています。ありきたりなものではありません」と説明。稽古中も、キャストたちの稽古に合わせて、アレンジを変えてブラッシュアップしていく姿が見られた。

 

この日は、鈴木が「やることの方向性を確認していこう」と稽古が始められ、物語の初めからシーンごとに細かな動きやセリフの確認を行った。ダ・ポンテを取り巻くカサノヴァ(細見大輔)、ココ(渡邉美穂)、バレッラ(弓木大和)は、物語の進行役も務めるため、冒頭からセリフの掛け合いが続く。コミカルな動きや合いの手を入れることで緩急をつけており、グッと引き込まれた。さらにこの日の稽古では、鈴木は「そこはもうちょっと大きく動いてみようか」「ここ(の合いの手)は1回にしよう」など、一つひとつ丁寧に演出をつけていき、最適を探っていた。

 

今回の演出について大切にしていることを鈴木に尋ねると、「いつものことですが、演劇を音楽として作ること。今作に限って言えば、あらゆる意味で"さらけ出す"ということです。そして、(この作品の時代的背景にあるフランス革命の理念であり、モーツァルトの理想でもある)『自由』『平等』『友愛』(笑)」と教えてくれた。

 

これまでのインタビュー等で、橋本と佐藤は、鈴木の演出について「あまり細かいことを言わない」「自由に演じさせてくれる」と口を揃えて話していたが、それはまさに、鈴木が音楽のように作品を捉え、どう盛り上げるのか、どう観客を飽きさせずに見せるかに注力しているからなのだろう。この合いの手や動きもまさにその一つ。役作りは信頼する役者たちに任せているのだ。

 

また、橋本は「スズカツさんとは3回目ですが、これまでの2回は朗読劇だったので、今回はじっくりと稽古期間があります。でも、稽古中、スズカツさんは僕に何も言わないから、これで合っているのかなという不安はあります。ダメ出ししてくれとも思うのですが、でもだからこそ、自分の反省点を自分自身で考えたり、次はこうしてやろうとアイディアを持って現場に臨むことができている。スズカツさんは、それが狙いなのかもしれません(笑)」とこれまでの稽古を振り返った。

 

さて、その橋本だが、今回演じるのは、詩人で、女好き、ギャンブル好きのダ・ポンテ。ヴェネツィアを追われ、ウィーンに逃げ出してきて、アタマの回転の速さと口のうまさでコネを築き上げていく。こうして肩書きを書くと、いかにもダメそうな男だが、実際にそれを橋本が演じると、非常にスマートな男に見える。橋本のもつ清潔感と爽やかさのなせる技だろう。

 

一方、稀代の天才で、神聖ローマ帝国皇帝ヨーゼフ2世からの信頼も篤いモーツァルト役を演じる佐藤は、天才らしい飄々とした空気感を持ちながらも、人に好かれる愛らしいキャラクターを作り上げていた。この日は、サリエリ役の篠井英介とのやりとりを見学したが、"真面目で堅物"なサリエリとの掛け合いが絶妙で、稽古場でも笑いが起こっていた。

 

さらに、作品の見どころの一つでもある、モーツァルトのオペラをロックテイストにアレンジした楽曲の数々にも触れておきたい。クラシックとロックは一見、真逆のものに思うが、大嶋は「クラシック音楽と、いわゆるロックと呼ばれる音楽とは、リズムやビート感、サウンドの違いがありますが、クラシックにも『ロックを感じる』ことがあります。『ありきたりなものではない』ことはとてもロックだと思います」と話す。そして、「(スズカツさんの)台本は必要な曲の質感や温度感が必ず感じられるので、そのまま作曲し、デモを作った」という。モーツァルトというと身構えてしまう人もいるかもしれないが、きっと「どこかで聴いたことある」「なんとなく知っている」という曲が多いと思う。そうして、それらがポップにロックにアレンジされているため、肩肘を張らずに楽しめるだろう。

 

鈴木も本作における音楽の重要性について言及しており、「稽古の初日から参加してくれている、ミュージシャンが作品を引っ張ってくれています。それに応えるように、キャストもスピード上げて取り組んでいるので、稽古場がまったく停滞せずに、毎日進んでいる感じです。しかもキャリアに関係なく、若手とベテランが同じ土俵でしっかりぶつかり合っているので、とてもいい状態だと思います」と明かしてくれた。

 

橋本と佐藤のソロ楽曲も楽しみだが、2人のハーモニーが聞けるのは嬉しい。美しい歌声でポップに歌い上げる橋本は「ハイトーンが素敵」と大嶋。また、グルーヴ感たっぷりにロック色強く歌う佐藤は「声の成分がすごく良い」と評す。鈴木も「2人のコンビネーションは、予想以上に素晴らしいです。この段階でこのレベルですから、今後の稽古でさらに意思の疎通が高まり、最後に到達するダ・ポンテとモーツァルトの関係のあり方が、はっしーと流司の関係性とリンクして見えてくると、個人的には面白いと思います」と期待を寄せる。

開幕まであと少し。はたしてどんな世界をステージ上に作り上げるのか。楽しみにしたい。

 

最後に、ダ・ポンテ役の橋本良亮、モーツァルト役の佐藤流司、ココ役の渡邉美穂から、開幕に向けたメッセージが到着した。

 

ダ・ポンテ役:橋本良亮

朗読劇でスズカツさんとご一緒した時に、「次は音楽を入れた芝居をやらせてほしい」とご本人にお願いしていました。なので、今回、このような形で夢が叶って本当に嬉しいです。モーツァルトの楽曲がロックバージョンにアレンジされているので、お客さまも絶対に盛り上がると思います。歌っていても気持ちがいいんです。それに、流司くんの声も最高です。僕は、自分で言うのもなんですが、どちらかと言うときれいな声で歌っていますが、流司くんはきれいな声も出せれば、ドスが効いた声も出せる。それが"天才"モーツァルトに合っていると思いました。約1カ月の公演になりますが、1公演1公演を大事にし、お客さまが幸せな気持ちで帰っていただけるように、芝居も歌もお届けしたいと思います。どうぞ、気を張らずにご覧いただけたらと思います。

 

モーツァルト役:佐藤流司

今回は、音楽劇で、しかもロックミュージックですので、自分なりのロックなモーツァルトを演じていこうと思っています。たくさん勉強させていただける豪華なキャストの皆さんに囲まれて稽古させてもらっています。そうした豪華キャストの皆さんも見どころの一つですし、クラシックやオペラ、交響曲をロックアレンジした楽曲もかっこいい。笑いも熱いシーンもあります。舞台セットが少ないために、役者の力量がしっかりと見える舞台にもなっているので、そこも見どころです。はっしーくんとは、良いディスカッションができていますし、お互いに毎日、新しい気持ちで稽古に臨めています。きっと良いものをお届けできると思います。皆さまのご来場をお待ちしております。

 

ココ役:渡邉美穂

私が演じるココは、訳ありな、自由奔放なイタリア人女性です。その言葉通り、かなり自由に演じさせていただいています。強いところもありながらも、かわいらしい部分もある、かっこいい女性になっていると思います。音楽も素晴らしく、キャストの皆さまの表現力も抜群で、思わず引き込まれてしまう音楽劇になっていると思うので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。

 

 

<公演情報>

音楽劇『逃げろ!』~モーツァルトの台本作者 ロレンツォ・ダ・ポンテ~

 

☆福岡公演=2/10(金)~2/12(日)キャナルシティ劇場

☆大阪公演=2/17(金)~2/19(日)梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

☆東京公演=2/21()3/1() 新国立劇場 中劇場

 

脚本・演出:鈴木勝秀

音楽:大嶋吾郎

 

出演:   橋本良亮(A.B.C-Z) / 佐藤流司

渡邉美穂 弓木大和 内河啓介 細見大輔

篠井英介 / 村井國夫

 

ミュージシャン:大嶋吾郎(Vo,G,Syn) YOKAN (Reeds,Brass) GRACE (Dr,Per,Vo)

 

公式サイト:https://nigero-stage.com/

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1月7日より大阪で『「進撃の巨人」-the Musical-』が幕を開ける。

 

2009~2021年に『別冊少年マガジン』(講談社)で連載された諫山創による漫画『進撃の巨人』。コミックス全34巻の発行部数は世界累計11千万部を越え、日本のみならず海外でもセンセーションを起こし、TVアニメ化をはじめ様々なメディアミックスが行われた。

 

連載終了後の現在も絶大な人気を誇るこのダークファンタジー作品をミュージカル化した本作。原作の世界観はどこまで再現するのか、巨人の出現はどのように描くのか...など、多くの関心を呼び、謎のベールに包まれた舞台がいよいよ、白日の下にさらされる。そこで初日前日に行われたゲネプロの模様をレポートする。

 

会場に入ると舞台にはタイトルロゴが描かれた幕が下りており、その向こうに何があるのか客席からはまだ見えない。木々のざわめき、小鳥のさえずり、そして時折、地鳴りのような大きな足音が聞こえてくる。早くも壁の中の世界へと迷い込んだようだ。

 

時は来た。徐々に会場の明かりが落とされ、闇に包まれた。ワイヤーアクションも飛び出すオープニングを経て、物語はウォール・マリアに護られたシガンシナ区から始まる。まだあどけなさを残すエレン・イェーガーとミカサ・アッカーマン、アルミン・アルレルトたちが登場。エレン役の岡宮来夢、ミカサ役の高月彩良、アルミン役の小西詠斗がみずみずしい存在感で惹きつける。エレンを演じた岡宮は巨人に憎悪を募らせ「駆逐してやる」と誓った瞬間、目に獰猛な光を宿し、幼さを脱ぎ捨てる。高月は冷静なミカサを、佇まいで表す。ただそこにいる、という難しい場面も力強く描き切った。小西はあらゆる感情を引っ張り出して、頭脳明晰ゆえに恐怖心も人一倍強いアルミンに姿を重ねる。

 

そんな彼らを筆頭に、原作に忠実なキャラクターが次々と登場する。ビジュアル、衣装、話し方まで、まるで原作から抜け出たようだ。エレンやミカサを幼いころから知るハンネス役の村田充は、ちょっとお茶目な一面も持つ彼を好演。第104期訓練兵団の鬼軍曹、キース・シャーディスを演じる林野健志は195センチという長身を生かし、威圧感をビシビシと放つ。松田凌はリヴァイの冷酷さを表情に影を落として見せるも、優しさを併せ持つ面を声色や仕草で表した。訓練生であるジャン・キルシュタイン役の福澤侑、マルコ・ボット役の泰江和明、コニー・スプリンガー役の中西智也、サシャ・ブラウス役の星波も、怖いもの知らずの若者たちを、若さ特有の高揚感を湛えて熱演した。

 

印象的な場面も幾度となく訪れる。立道梨緒奈演じるハンジ・ゾエから巨人について学ぶシーンでは、机を前にして一列になって椅子に座る訓練生は宗教画のように美しい。訓練生たちの特長を一人一人、紹介する場面ではトランポリンを使ったウオールアクションもあり、サーカスを見ているような面白さもあった。寮内でジャンを中心にダンスするシーンは音楽のライブさながらで、ついつい体がリズムを取る。

 

臨場感を醸成しているのは、Blade Attackersの存在も大きい。彼らは恐怖や喜怒哀楽をアクロバットや様々なダンス、そして力強い歌声で表現し、訴求する。巨人に襲われ、逃げ惑う人々も身体表現で魅せ、ステージ上に大小の渦を作り、混乱を起こした。

 

キャスト達の歌声も注目だ。岡宮は時に力強く、時に優しく、エレンの気持ちを歌に乗せる。小西との掛け合いでは、低音の岡宮と高音の小西のハーモニーが実に心地よく、息もぴったり。幼馴染のエレンとアルミンという関係性を歌声でも丁寧に描いた。高月も凛とした強さが印象的なミカサの心のうちを歌に込める。エレンという光を求めるミカサ、その気持ちが痛いほど伝わってくる。調査兵団第13代団長のエルヴィン・スミスを演じる大野拓朗も圧倒的な存在感を見せた。会場を包み込むような朗々とした歌声に、エルヴィンのカリスマ性が全身からにじみ出ているようだ。

 

100年の沈黙を破り、突如現れた超大型巨人と、人をむさぼり食う巨人たち。それは、最新の映像技術とアナログの技法を用いて魅せた。映像と舞台上のキャストの動きをリンクさせ、巨人の非道ぶりを描く一方で、人力でも超大型巨人の顔や手を動かし、ダイナミズムを発揮する。客席まで巨人の手が届きそうな瞬間もあり、前方の座席では思わず体がのけぞってしまうかもしれない。様々な技法を駆使して表される巨人は、舞台人の叡智の結晶でもあり、息を飲む迫力に圧倒されながらも、そのアイデアや見せ方に感動を覚えた。

 

原作から支持されている各キャラクターの名台詞がどのように発せられるか、どの場面を取り込んでいるのか、目が足りない!と思うほど隅から隅まで見どころばかり。あっという間にエンディングを迎え、ハッと我に返る。エンディングのキャスト全員によるパフォーマンスも躍動感があり、時間を忘れるほどの没入感を満喫した。

 

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本作は19()まで大阪・オリックス劇場で公演後、114()から24()まで東京・日本青年館ホールで上演される。

(取材・文:岩本和子)

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SHOW-ism XI『BERBER RENDEZVOUS』 稽古場レポート

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演出家・小林香が2010年より作り続けているショー・ステージ「SHOW-ism」シリーズの最新作『BERBER RENDEZVOUS』が11月20()から上演される。歌とダンスをふんだんに盛り込みながらも、単なるコンサートあるいはミュージカルでは終わらせず、ストーリー性のあるショーの中で俳優自身の持つ輝きを一層際立たせ、好評を博してきた当シリーズ。第11弾となる今回は、柚希礼音、美弥るりかをはじめとする11名のレギュラーキャストと豪華日替わりゲスト、オールフィメールで挑む新作。内容は"映画愛"に満ち満ちたものになりそうで......11月某日、その稽古場を取材した。

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物語は、新作映画を撮るために11人の女性が集められたところから始まる。パリで撮影のはずが、気付いたらそこはサハラ砂漠。彼女らに課せられたミッションは、2週間で「人間とは何か」をテーマにした映画を1本撮ること。タイトルは『ベルベル・ランデヴー』。報酬は超高額。初対面の者、面識のある者、一方的に銀幕で見ていた者、関係性はそれぞれだがお互いをコードネームで呼び合い、急ごしらえのチームとしてこの仕事に取り掛かることに......

 

この謎めいたミッションの目的は一体何? というハテナもこの物語を貫く大きな軸なのだが、なんと取材日の稽古はその謎が明かされるシーンど真ん中。演出の小林からは「(ネタバレしないように)うまいことレポートお願いしますね!」と、こちらまで重大ミッションを課せられてしまった。おそるおそるレポートを進めてみよう。舞台面にあたる場所にはホリゾント幕になるのだろうか、白い大きな幕が設置されているだけのシンプルなセット。あるいはこれが銀幕になったりもするのかしら......? 「SHOW-ism」シリーズは演劇作品としてはかなり早い段階でプロジェクションマッピングを取り入れたりと、映像の使い方も印象に残るものが多い。そのため想像は膨らむが、答え合わせは本番の楽しみにとっておこう。

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どうやら彼女らが撮る映画は、オムニバスで様々な人間の姿を描いていくものになっている模様。この日、まず稽古にあたっていたのはその短編映画のひとつ、柚希、美弥、原田薫、JKim(この日の稽古は欠席)の4人を中心としたドラマ。祖母、娘、孫の三世代の歴史と思いが紡がれる内容だ。劇中劇シーンは華やかに魅せるものも多いが、ここはずいぶん"芝居"に寄った一幕だ。祖母役の原田が、孫娘役の柚希の背中を送り出すように押す、というアクションひとつとっても、どういう気持ちからその行動をとったのかを原田と小林が丁寧に話し合っている。柚希の演技からも抑えた中に温もりが伝わってくるし、娘役の美弥も愛情あふれる優しい目で母と我が子を見つめている。そんな積み重ねの結果、浮かび上がったのは「人生は美しい」という壮大な、しかしシンプルなテーマ。俳優たちの演技力と美しい音楽の力で、星々と小さな人間を対比させるような美しい情景が見えてくるようで、なんだか稽古の段階なのにすでに泣きたくなるような気持ちになってしまった。一方で、表舞台から退いている柚希演じる"ベラッジョ"が意を決して台詞を口にする、というような、劇中劇の外側の演出もつけられている。本番ではぜひそのあたりも注目してほしい。

 

その後、キャストが勢揃いし、この映画の真の目的が明かされるシーンへ。しんみり、じんわりした前のシーンとはうってかわって、"大・団・円!"といった賑やかさ。キャラクターたちの個性も際立っていて楽しい。柚希の"ベラッジョ"は言葉数は少ないながらもいつのまにか場の中心にいるような求心力があるのがさすがだし、ここまで少しひねた面も見せていた美弥の"ハロッズ"は映画愛を吐露し素直な表情を見せているのがチャーミング。セレブ設定の佐竹莉奈の"オルセー"も普通の女の子らしい明るい笑顔が可愛らしいし、"トキオ"役の鈴木瑛美子は返すたびに変わるコミカルなポーズも楽しく、イマドキの調子の良い女の子といった空気がぴったり。"ソーホー"宮本美季もまたインテリ風な台詞がハマっているし、フラメンコ劇団を率いているという"サグラダ"原田のパワフルさもこの人ならではの魅力だ。小林による"究極の当て書き"とでも言えるような役柄に、俳優たちがさらにその個性と魅力を注ぎ込み輝かせている。慣れ合わない、べたべたしない、しかしたまに意気投合して盛り上がることもある。何よりも仕事はきちんとやる女たち。それはこの登場人物たちの姿でありながら、きっとこのキャストたちの姿でもある。......もう「カッコいい!」としか言いようがない!!

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さらに日替わりゲストが演じる"ノーウェア"の意外な正体も明かされ、ワチャワチャと賑やかな、そして女性らしい華やかな雰囲気も満開に。この日の稽古場には花乃まりあが参加。キュートで愛らしい"ノーウェア"をお茶目に演じていたが、柚希・美弥らとのコミカルな絡みなどはゲストによって内容も変わりそうで、必見だ。しかも、楽しいだけでなく昨今の世界情勢に目を向けるようなテーマ性もうっすら伝わってくるのが小林ワールドだし、映画ファンはそこここに潜む"映画愛"にも、ニヤリとするだろう。取材時は「SHOW-ism」の大きな魅力であるショーシーン、歌とダンスはほとんど見られなかったが、それでもこんなに見どころがいっぱい、キャストの魅力も溢れんばかり。すでに大満足の気分ではあるが、制作チームによれば「作中で撮影されるほかの短編映画には、男性役の柚希が美弥とのデュエットダンスを披露する、フィルム・ノワール風に描いた『常夜灯』や、殺陣を交えながらアクションや激しいダンスで踊り歌う『ハイヒールズ』など、それぞれ全くテイストの異なった5つのオムニバスに仕上がっているので、ぜひいろいろな角度から楽しんでいただけたら」とのこと。完成形を目にするのが楽しみである。

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(取材・文:平野祥恵)

<公演情報>
11/20(日)~12/5(月) シアタークリエ (東京都)

メイキング映像はコチラ!>

『BERBER RENDEZVOUS』(ベルベル・ランデヴー)メイキング映像

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役者としてデビュー10周年を迎えた木村達成。2022年を振り返っても『SLAPSTICKS』、『四月は君の嘘』、『血の婚礼』と舞台に立ち続け、現在は11月18日(金)から紀伊國屋ホールで開幕する『管理人』の稽古真っ最中だ。年末の12月29日(木)、30日(金)には自身の10周年コンサートも開催される。

木村達成の「現在地」をざっくばらんに語ってもらった。

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ーー『管理人』のお稽古はいかがですか。

木村達成(以下、木村)」:最初に『管理人』に関するインタビューを受けたときは「すごく難解で......」と言っていたんですけど、実は紐解いていくと、人間らしいなと感じる部分もあって。不条理劇ではあるけど、「その感情あるよね」と思える瞬間が思いの外多かったんですよね。

 

ーーいい意味でギャップがあったわけですね。取り組みやすいという感覚ですか。

木村:いや、何だろうな......この作品は物事が大きく動くわけではないんですけど、例えば、余計なことを言ってみたりするんですよね。そのことにあんまり深い意味はないのだけれども、そういう感情に至るときってあるよね、と。そういうことがたくさん描かれている。とてつもない人間らしさが詰まっているなという印象です。

 

ーー3人芝居ということで、その分濃密なお稽古なのではないですか。

木村:そうですね。僕は前半はなかなか出てこないので、デーヴィス(演:イッセー尾形)とアストン(演:入野自由)、そして(演出の)小川(絵梨子)さんの会話をずっと聞いていて、一緒に物語を読み解いている最中です。

 

ーー小川さんの演出は初めてですよね。印象などがあればぜひ教えてください。

木村:とてもわかりやすく説明してくださいます。まだ立って稽古をしているわけではないので、これからどうなるかは分からないですが、親身に向き合ってくださる素敵な演出家だなと思いました。

 

ーー本読みの時間を長めにとっていらっしゃるんですね。

木村:今は本読みをやらせていただいてます。翻訳されたものと原文を照らし合わせながら、翻訳をされてる小田島(創志)さんと、小川さんと、役者のみんなで話し合って、「この言い方はこうした方が適切なのではないか」といった作業をしています。

 

ーー貴重な時間ですね。

木村:そうですね。海外の戯曲をやる上では、やはり翻訳家の方も交えて、意味の解釈を紐解いていくことはすごく大切な作業だと思うので、有意義な時間を過ごしています。

 

ーー演じられるミック役に関してはどうでしょうか。「こういう役にしていきたい」など、構想があれば。

木村:兄に対する思いやデーヴィスを利用する気持ちなど、言葉にしているセリフの中ではなかなか読み取れないものがたくさんあるんです。それらを、言葉だけではない、何かしらの表現でお客様に伝えることができれば、この作品はもっと深みも増すと思います。

 

ーー「不条理劇」自体はどうでしょう。ご自身の中のイメージなど、不条理劇というジャンルに対して思うことはありますか。

木村:今の世の中「不条理」だらけですし、その言葉だけを聞くと、あんまり観る気持ちにはならないと思うんです(笑)。自分も「不条理劇」はあまり聞いたことがなかったんですけど、まぁ、あえて知らない方が得なのかなとも思って。知っていくと、どんどんドツボにはまってしまう気がするので、あまり深く考えず、いい意味で能天気に頑張っていきたいと思います。

 

ーー続いて10周年コンサートについてもお話を伺いたいと思います。まずは、10周年を迎えたお気持ちを教えてください。

木村:もう10年か。長いようで早かったし、早いようで長かったという感じですね。舞台作品に熱中していると、3ヶ月なんてあっという間に過ぎてしまう。それだけ濃密な3ヶ月を過ごしているにも関わらず、あっという間ってちょっと残念(笑)。集中しすぎてあっという間に終わることが続くと、1年ってこんなに短かったんだと思い知ります。

若い頃はいろいろな初体験を重ねていくので、1年がすごく長く感じる。だから僕もこれからもたくさん初めての体験を重ねて、1年をもっともっと長く活用していきたいなと思うんです。「慣れ」が出てきてしまいそうなときもあるけれど、初めましての人と初めての会話を新鮮に楽しんでいける人間でありたいですね。

 

ーー明かせる範囲で構いませんが、コンサートの構想を教えてください。

木村:もちろん皆さまからリクエストがあった曲も照らし合わせながら、盛り上がるコンサートにしたいですね。「ミュージカル俳優」というのではなく、「役者・木村達成が歌う歌」でありたいんですよね。

綺麗に歌うところもあるかもしれないし、ソウルな感じで歌うところもあるかもしれないんですけど、僕が10周年のコンサートに歌う歌は、一節一節の歌詞に意味があって、なぜ今ここで僕がこの曲を歌うのかということも考えてもらえるようなコンサートになる気がしています。

 

ーー楽しみですね。ちなみに副題の「Alphabet Knee Attack」はご自身で作られたんですか。

木村:はい、自分でつけました。

 

ーーどういう思いを込めたのですか。

木村:理由はあんまり明かしていないので(笑)、いろいろと考察なさってください。

ーーぱっとひらめいた感じですか?それもいろいろ悩まれた?

木村:いや、結構前からこの言葉は自分の中にあって。ダサかっこいい感じというか、中2病みたいな感じが自分らしいかなと思ったんですよね。別に「ドルフィン・アタック」でもよかったんですよ?(笑)でも「Alphabet Knee Attack」は、ちょっと擦れている感じもあるし、キャッチーだし、いいかなと。

 

ーーゲストも豪華です。12月29日は加藤和樹さん。何度も共演経験がある加藤さんの印象を教えてください。

木村:初めてご一緒した作品で彼のことを分かったような気ではいたんですけど、全然そんなことはなくて。また別の作品で出会うと、最初に会ったのとは違う加藤和樹さんがいて。どんどん惚れていきますよ。僕なんかがコンサートをできるとは思ってなかったので、ちょっと手を貸してくださらないかな〜と思って、お声がけしました。

ーー木村さんと加藤さんは仲がいいイメージですが、いろいろ相談をされることも?

木村:そうですね。兄貴ですね。初日にいつもお水をいただくんですけど、「初日に加藤和樹からもらうお水」は、僕の中で結構大切なものです。

 

ーー飲んでパワーが出てくる......みたいな(笑)。

木村:「和樹水」は普通の水なんですけどね(笑)。かーくん(※加藤和樹の愛称)からもらったお水は、特別です。

 

ーー12月30日のゲストは柿澤勇人さん。柿澤さんについてはいかがでしょうか?

木村:かっきーさん(※柿澤勇人の愛称)は、共演が現実には叶わなかったんですけど.....(注:2020年4月1日〜5月31日に上演する予定だったブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』Season3。柿澤はトニー役、木村はリフ役で出演する予定だったが、緊急事態宣言の影響で公演中止となった)。でも当時はインタビューを一緒に受けたり、稽古を一緒にしていたりしました。話を聞いていて、格好いいなと思うんです。考え方が近いところもあって、信じられる人だなと思っています。

舞台での共演が果たせてない分、このコンサートで一緒に何かを作ることができるのであれば、僕も嬉しい。そう思って、出演をお願いしました。

 

ーー2022年ももうすぐ終わりますが、木村さんにとってどんな1年でしたか。

木村:とんでもないような汗をかきながら、ひたむきに走った2022年でした。もちろんその中には、上を向いて太陽の光を浴びながら走ったこともあったし、逆に下を向きながら走ったこともあった。もう駄目になったなという瞬間もあった。

でもそれは、この2022年だけではなく、デビューしたときからずっとそう。走り続けて、やっと花が咲いてきている気がするんです。まだまだこの花を枯らすつもりはないです。ここからとんでもない......花園を作るつもりです(笑)

 

ーー今年もいろいろな作品に出演されましたが、役幅も広かったですね。

木村:同じような役をやらせてもらえないんですよね(笑)。普通はその人がはまった役柄をやり続けて、やっと他の役に挑戦する切符を渡されるじゃないですか。でも、僕は突き詰める前に、いろいろな行き先の切符を渡されて、それにホイホイ乗ってきたので、固定した自分の得意技があんまりないと感じています。

......でもまぁそっち方が面白いっすよね(笑)。僕はそっちの生き方でよかったなと思ってます。

 

ーーぜひ来年に向けての抱負を教えてください。

木村:来年のことを全く考えてなかった(笑)。正直僕は、お仕事の目標みたいなものはあまりないんですね。向上心はもちろんあるし、今のままじゃ駄目だと思うし、もっとやらなきゃいけないなと思うし、今できる限りのことをやっているんですけど、「こういう作品に出たい」というのはあまりなくて。

来年も上を見ながら走るときもあるし、下を見ながら走るときもあるんだろうな。止まりたくなるときもあるかもしれないけど、完全には止まらないで、徐行で進んでいる状態を保てたらいいですよね。それで楽しく笑っていられる環境が自分の周りにあって、おいしくお酒を飲めたらいいなと思います。

 

ーー最後に、ファンの皆さまにメッセージをお願いします!

木村:『管理人』に関しては、観たらすごく引き込まれると思いますね。いろいろな解釈を生む作品だと思います。僕らも1パターンしか回収できないようなパターンではやらないし、本当に見応えある舞台になると思うので、皆さまぜひ劇場で観に来てください。

コンサートに関しては、自分自身の初コンサートではあるんですけど、実はこのコンサートの前にホリプロのコンサートに出てしまうんですね(笑)。でもホリプロのコンサートは歌っても数曲だけなので、慣れることもないでしょう。なので、10周年のコンサートはすごく新鮮な気持ちで迎えられると思う。

お客様も多分当日は緊張すると思うんですけど、一番は楽しむことですから。一緒に木村達成と10周年を迎えたことの喜びを爆発させようぜ!の会なので(笑)。あんまり緊張しないで、自分の殻を破って、全力で楽しんでほしいですね。

取材・文:五月女菜穂

【公演情報】

<「管理人/CARE TAKER」>
11/18(金)~11/29(火) 紀伊国屋ホール(東京都)

チケット情報はこちら

<「木村達成 10周年コンサート -Alphabet Knee Attack-」>

12/29(木) 17:30開場/18:00開演 ヒューリックホール東京

12/30(金) 12:30開場/13:00開演 ヒューリックホール東京

チケット情報はこちら

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