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■ミュージカル『王家の紋章』#13■


連載開始から40年を迎える少女漫画の金字塔『王家の紋章』
その、世界初のミュージカル化の舞台の開幕が、いよいよ近づいてきました
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主演は、帝国劇場初単独主演となる浦井健治
脚本・演出=荻田浩一、音楽=シルヴェスター・リーヴァイ
さらに宮澤佐江・新妻聖子、宮野真守・平方元基、伊礼彼方、濱田めぐみ、山口祐一郎...といった、華やかで充実のキャストが、古代エジプトを舞台にした壮大なロマンを、舞台上に描き出します。


楽しみにしていらっしゃる方、絶対に大勢いらっしゃいますよね!!
その稽古場を取材してきました!


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△ 稽古場にようこそ、なポーズを取ってくれた(しかも自主的に...)平方元基さん@イズミル王子


世界初演ですので、このシーンが全体でどのあたりに来るのか...は伏せておきますが、稽古場にお邪魔したこの日、まずやっていたのは現代サイドのシーン
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『王家の紋章』は、現代に住むアメリカ人少女キャロルが、考古学を学ぶ中で、古代エジプト王の墓を暴いたことから古代エジプトにタイムスリップしてしまう物語です。
つまり、古代と現代のふたつの時代をまたにかけ、物語は進みます。


現代サイドでメインになる登場人物はこの人。
キャロルの兄・ライアン=伊礼彼方さん。
ライアンはリード・コンツェルンの若き経営者です。
突然消えた(=古代へタイムスリップしてしまった)妹を、ずっと探し回っていたライアン。
やっと手元に戻ってきた妹を、もうどこへも行かせない、と歌います。
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王政に対する不満を民衆が爆発させ、その怒りを動力に革命を成功させた「フランス革命」。
その革命期のフランスをテーマにしたミュージカルは『レ・ミゼラブル』『ベルサイユのばら』、そして今春上演されたばかりの『1789-バスティーユの恋人たち-』と、日本でも数々愛されていますが、その中でも異色の作品が『スカーレット・ピンパーネル』です。

この作品は、権力を得た民衆側が暴走し、元貴族らを次々と処刑していく中、無実の彼らを救おうと立ち上がったイギリス貴族側の視点で描かれた、いわば"裏から見たフランス革命"の物語

といっても重いテーマを扱った作品というより、身分を隠し人助けをする正義のヒーローの冒険活劇、といった華やかさと爽快さのあるミュージカルで、日本では2008年に宝塚歌劇団星組が初演、好評を得て2010年には月組が再演、さらに2017年にも星組で上演が決定している人気作です。

その作品が、日本では宝塚歌劇団外で初めて上演されます。

時はフランス革命の最中、無実のフランス貴族たちが次々と革命政府により断頭台へ送られていく。
そんな混乱のパリでは、彼らを救い出す謎の集団"スカーレット・ピンパーネル"の存在が話題になっていた。
"スカーレット・ピンパーネル"のリーダーは、実はイギリス貴族のパーシー・ブレークニー。
その正体は誰にも明かさず、そのことから妻マルグリットとの間にも大きな溝ができていた。
一方でマルグリットの元恋人であり、フランス政府特命全権大使のショーヴランはマルグリットに近づき、ピンパーネル団の素性を暴こうと執念を燃やし...。


"スカーレット・ピンパーネル"のリーダーであるイギリス貴族、パーシー・ブレークニーを演じるのは、石丸幹二
その妻マルグリットは、日本初演となった2008年宝塚歌劇星組公演でパーシーを演じた安蘭けい

これ以上にない豪華キャストが、ブロードウェイをはじめ各国で活躍しているガブリエル・バリーの演出のもと、待望の男女混合ミュージカルとしての『スカーレット・ピンパーネル』を上演します!

パーシーを演じる石丸幹二さんに、お話を伺ってきました。


◆ 石丸幹二 ロングインタビュー ◆

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●今回は"大人で魅せる『スカーレット・ピンパーネル』"。行き着くテーマは"勇気"です


――石丸さんが「ひとかけらの勇気」(2008年宝塚歌劇星組公演時に書き下ろされた、劇中を代表するナンバー)を色々なところで歌っていらっしゃるのを聴いていましたので、ついに来たか!と思いました。

「『スカーレット・ピンパーネル』はいつか演じてみたいと熱望していました。ブロードウェイ・ミュージカルの翻訳上演として、宝塚歌劇で上演を繰り返していますが、これまで日本では男性が演じたことがなかったので、その"最初に関われる男"になれることが嬉しいです(笑)」


――石丸さんはこの作品、ご覧になっていらっしゃいましたか?

「宝塚星組版を観ました。そのあとブロードウェイ版を映像で観て、さらにヨーロッパではいくつかドラマにもなっているので、DVDを色々と観ました。ヨーロッパでは非常に人気のある物語。やはり身近な歴史だし、何よりテーマが人を惹き付けるのだなと思っています」

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1996年に宝塚歌劇で初演され、今年で20周年を迎えたミュージカル『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』が、トップスター・朝夏(あさか)まなと率いる宙組により上演。7月22日、兵庫・宝塚大劇場にて幕を開けた。

19世紀末に実在したオーストリー=ハンガリー帝国皇后エリザベートの生涯を、黄泉の帝王トート(死)との愛憎を軸に描いた本作。一度聴くと耳から離れないほどに美しい楽曲の数々で彩られた名作で、歌唱での表現力も重要な要素となる。宝塚版ではトートを主役に置き換えたオリジナルの演出がつけられ、歴代のトップスターが上演のたびに新たなトート像を作り上げてきた。9代目のトートとなる朝夏。手足の長い美しいスタイルの朝夏トートは、艶めかしく冷たいオーラを放ち、それでいて情熱的にエリザベートへの愛を見せる。そのバランスが絶妙で、眼差しや指先の動きも、観る者をゾクッとさせるほどに妖しい。

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エリザベートを演じるのはトップ娘役・実咲凜音(みさき・りおん)。活発な少女時代では澄んだ歌声で「パパみたいに自由に生きたい」と、無邪気に歌い上げる。一方で、オーストリー=ハンガリー帝国の皇后となった後は、皇太后ゾフィーの厳しい教育に苦悶。孤独に耐えながら精神的な強さを身に着け、「私のためだけに生きる」と決意したときには凛とした目、佇まいで惹きつける。しかし美貌が衰えることへの焦り、皇帝フランツの不貞...と、精神的に追い詰められていく様は、痛々しさを感じるほどだ。

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さらに真風涼帆(まかぜ・すずほ)が、柔らかな語り口と優しい雰囲気をまとい、皇帝フランツを表現。エリザベートに深い愛を抱く一方で、皇后ゾフィーには逆らえない弱さも。次第にすれ違っていくフランツとエリザベート。想いが届かないもどかしさを丁寧に見せている。そして、狂言回し的な役どころである暗殺者ルイジ・ルキーニを演じるのは、愛月(あいづき)ひかる。鋭い目でルキーニの狂気を表し、軽快なセリフ回しやアドリブで観客の笑いを誘いながら、物語を運ぶ。皇太子ルドルフは澄輝(すみき)さやと、蒼羽(そらはね)りく、桜木みなとの3人が役替わり。この日は桜木みなとが、ルドルフの孤独や寂しさを滲ませながら好演した。

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それぞれに歌唱力が高く、ソロナンバーはもちろん、ハーモニーも心地良く胸に響く。集団でのコーラスや群舞も迫力があり、20周年の『エリザベート』にふさわしい仕上がりになっている。

兵庫・宝塚大劇場公演は8月22日(月)まで上演中。また、東京宝塚劇場公演は9月9日(金) ~ 10月16日(日)まで。8月7日(日)の一般発売を前にプレリザーブを7月28日(木)11:00から8月3日(水)11:00まで受付。

取材・文/黒石悦子
撮影:三上富之

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劇作家・演出家の土田英生と申します。
げきぴあにもなんども登場させていただいておりますが、私はMONOという劇団をやっております。
現在のメンバーは私を含めて同世代の男性5人。
メンバーを変えずに年に一回の公演を続けてきました。
結成からだと27年、一番新しいメンバーの参加から数えても18年になります。
少し自慢してもいいような数字です。
ですからMONOはできるところまで続けます。
これまでの積み重ねによるアンサンブルの妙はどこにも真似のできないものだと思っていますしね。
 
しかし......このままだと劇団の高齢化は避けられません。
今の社会を物語化し、幅広い観客に届ける作品を創る為にも若返りも必要です。
そんな思いから私は二年前に「土田英生俳優育成講座」というのを開催しました。
全国5箇所で20代限定。
100人と出会うという企画です。
 
参加していたメンバーは翌年上演された土田英生セレクション「算段兄弟」やMONOの公演にも出演してもらっています。
 
高橋明日香、阿久澤菜々、石丸菜奈美も俳優育成講座の参加者です。

この三人が組んだユニットが「歪(いびつ)」です。
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去年、何かやりたいという三人に私は作品を書きました。「ソラミミホンネレソラシド」という作品で、彼女たちへのインタビューを元に20代女性の本音を台本にしました。
カフェで公演し、おかげさまで好評を得ることができました。
 
彼女たちが今年、それを再演したいと言ってきました。
今度はカフェではなく、劇場でやりたいといいます。
どうせなら、私は書き直すことにしました。

MONOから尾方宣久、そして私も出演し、設定などを変えてより普遍的な作品に編み直しました。
タイトルも「夢叶えるとか恥ずかし過ぎる」に変更。
新しい作品として再生します。

小さい劇場で三日間だけの公演ですが、面白い作品になりました。

売れないアイドルたちが、イベント会場の舞台袖で会話バトルを繰り広げます。

嫉妬、不安、そして新しい一歩。誰しも抱える人間の姿が生々しく描かれていると思います。
 
MONOで培った会話のテンポや間は、彼女たちにも確実に受け継がれてきています。
ぜひ、多くのみなさんに観ていただきたいと願っています!


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歪[ibitsu]
第二回公演
「夢叶えるとか恥ずかし過ぎる」

作・演出 土田英生
出演 高橋明日香 阿久澤菜々 石丸奈菜美
尾方宣久(MONO) 土田英生
2016 年 8 月 5 日(金)~7 日(日)
梅ヶ丘 BOX

公式サイト

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90年代、小劇場界で人気を博した関西発の劇団惑星ピスタチオ
白血球といったミクロの世界から大群衆、果ては宇宙までを繊細かつパワフルに描く物語世界、そしてカメラワークを駆使された映像を見ているかのような独特の効果を俳優の肉体と観客の想像力で生み出す演出方法は、当時の演劇界に大きな衝撃を与えた。
その脚本・演出を担当していたのが西田シャトナーである。

シャトナーは2000年の劇団解散後も、舞台『弱虫ペダル』など人気作を数多く手掛けているが、彼の戯曲を上演するプロジェクトが「シャトナー of ワンダー」
これまでも自らの作品を新しく再構築してきたこのシリーズ第4弾は、2009年に初演されて以来、上演を繰り返している代表作『ソラオの世界』に挑む。

なぜ今この物語を上演するのか、2016年版『ソラオの世界』の見どころは、そして自身が求める「一生で一本の作品」とは......。
西田シャトナーに話を聞いた。
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●あらすじ(公式サイトより)

ある日昏睡状態に陥り、自分の夢の中に閉じ込められてしまったソラオ。
普通なら目覚めようと必死になるところだが、人一倍能天気なソラオは、どうせ目覚められないのならと、 夢の中を楽しんで過ごしはじめる。
現実の世界ではテキトーだったバンド活動もメジャーデビューを果たし、 現実の世界では片思いだった年上の女性ヨルダさんとも恋人同士になり、 夢の世界でのソラオの生活は光り輝いてゆく。
だがやがて、この世界の遠い果てから、夢の主を食い殺すほどに凶暴な魔物たちが近づいてくる。 それは所詮、夢の中の出来事にすぎないのか?
それとも夢の中では済まされないほど恐ろしい何かの 始まりなのか?
答えを知りたくないソラオは、最愛のヨルダを連れて、夢のもっと奥深く、誰も来ることのできない海の向こ うの孤島へと逃げようとするのだった。
果たしてソラオに目覚めの日はくるのか...?
我々の住んでいるこの世界も、誰かの見ている夢なのかもしれない――。
人類の永遠の疑問をめぐる、孤独なソラオの冒険譚。

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◆ 西田シャトナー INTERVIEW ◆



――『ソラオの世界』は2009年の初演から数えて、これで5回目の上演ですね。今ふたたびこのタイミングでやろう、と思ったのはどうしてですか?

「実は公演中止になった2008年版というものもありますので、それを入れると6回目ですね。確かに、かなりやっています。でも僕、あまり上演するタイミングを考えたことはなくて。そもそもどんな作品も、常に上演は終わっていないと思っています。もちろんみんなのスケジュールもありますし、劇場がとれている日程で公演は終わりますが、それはビジネス的側面でいったん休止を余儀なくされているだけ。もともとお芝居ってそういうものですよね。今日7時に公演が終わって、明日5時にまた幕が開く、その間休んでいるというのと同じだと思うんです。『ソラオの世界』も僕の中では上演は終わっておらず、上演できるのは第一にビジネス的にやらせてもらえる日が来た、というだけで、僕の心の中ではずっと続いていたんです


――ご自身の中では終わっていなかった。しかも常にどんな作品も、ですか?

「そうです。あらゆる表現形態の中でも芝居の面白いところは、料理と同じで、作り手がここにいる限り、今日も明日も新しいものを作って出すということ。そして作り手とお客さまがその時間、一緒に過ごす。『ソラオの世界』も料理と同じで、注文が来たからお出しできることになりましたし、いつでも出せるよう、磨いていました」
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松岡充(MICHAEL)さんが発案する、新型バラエティ・エンターテイメント『DAYDREAM BABYS*』(略称:DDB*)が7月27日(水) 赤坂BLITZにて開幕しました~!

早速舞台写真が到着しましたので公開いたします!!


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レギュラーキャストには、松岡さん自身の声掛けで集まった荒木宏文さん、平裕一郎さん、五十嵐麻朝さん、真緒さんのレギュラー・キャスト5名が集結。また、構成・演出に、村上大樹さん(舞台「私のホストちゃん」脚本・演出)、そして脚本には、あの鈴木おさむさん(松岡さんとはドラマ「人にやさしく」以来数々作品でタッグ)という豪華クリエイター陣が強力サポート。彼らの人間性俳優力を最も理解するこの2名が、パフォーマンス、コント、お芝居をして、メンバーの等身大の姿を、笑いあり、感動ありのストーリー仕立て描いていきます。

また、アーティストとしても活動する荒木さん、真緒さんはDDB* スペシル・ゲスト・ミュージシャンの恩田快人さん(ex JUDY AND MARY)豊田貴さん(SOPHIA/MICHAEL)の演奏をバックに、ライブを盛り上げます。もちろ松岡さんは、豊田さんと共に活動しているバンドMICHAELのライブを披露。もちろん、ロバート秋山竜次さんをはじめ、バラエティ豊かな日替わりゲスト必見!さらに、新たな試みとして、DDB*メンバーからお客様へのサプイズ企画を用意するなど盛りだくさんです。

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ベトナム戦争を背景に、命を懸けた究極の愛を描くミュージカル『ミス・サイゴン』が、2年ぶりに上演される。
本作に初参加する、キム役のキム・スハ、ジジ役の中野加奈子。2人は、ロンドンのウエスト・エンドで『ミス・サイゴン』の舞台でそれぞれ今回と同じ役を演じていた経験の持ち主。日本では初舞台となる2人に話を聞いた。

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【チケットぴあニュース】

ミュージカル『マイ・フェア・レディ』が現在、東京芸術劇場 プレイハウスにて上演中だ。映画でオードリー・ヘップバーンが演じたヒロイン・イライザは霧矢大夢(きりや ひろむ)と、真飛聖(まとぶ せい)のWキャスト。霧矢版を観劇したレポートを記す。 
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下町育ちの花売り娘・イライザが、言語学者のヒギンズ教授に正しい言葉と淑女としてのマナーを教え込まれ、レディとして生まれ変わるシンデレラ・ストーリー。名作として名高い1964年の映画でもよく知られているが、元は1956年に"戦後のブロードウェイを代表する大傑作"と賞賛された舞台だ。日本では映画公開に先立ち1963年に初演、これは日本で初めて日本人が日本語で演じたブロードウェイ・ミュージカルとしてミュージカル史に名を刻んでいる。 

▽イライザ役、霧矢大夢
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▽イライザ役、真飛聖
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そんな歴史ある作品だが、今の時代でもまったく古びず、むしろ恋をする高揚感や切なさ、苦しさなどはひりつくほどリアルでフレッシュに伝わってくる。演出のG2は2013年に"リボーン版"を謳い、訳や演出を一新。今回はその3年ぶりの再演だが、それぞれカンペキな人間ではない、だがまっすぐに生きている登場人物たちの愛おしさがさらにパワーアップしている。"きちんとした言葉遣いを習いたい"と素直な気持ちで頑張るイライザを、霧矢は明るくキュートに演じる。その健気な前向きさに、周囲の人々が力が貸すのは納得だ。イライザを教え導く立場ながら、女心を解さず衝突するヒギンズ教授は寺脇康文。前回より"変わり者感"が増し、イライザとヒギンズの関係も、さらにもどかしくなった。教養を身につけ自立していく一方でヒギンズに次第に惹かれ、自分を特別扱いして欲しくなるイライザ。イライザに惹かれながらも、自分のその気持ちにすら気付かないヒギンズ。恋をしたら自分を見て欲しい、ありのままの自分を愛して欲しい......そう思うのは、いつの時代も同じなのだ。そして大人の恋だからこその不器用さは見ていていっそう微笑ましく、観客は彼らの恋に心を寄り添わせ、応援したくなる。それこそがこの作品が永遠の名作であるゆえんだろう。 
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音楽は、初めてこの作品を観る方もどこかで耳にしたことがあるであろう、おなじみの名曲揃い。『踊り明かそう』という名で親しまれている曲が、『じっとしていられない』とタイトルを変えるなど、リボーン版で大胆な手を入れたG2だが、その訳は芝居の中で歌われてこそ光る。芝居と歌の間で感情を途切れさせることなく、気持ちの高ぶりが歌になる。ミュージカルの本来の在り方を再発見し、そしてミュージカルの素晴らしさを改めて輝かせているリボーン版『マイ・フェア・レディ』は、普遍的な良さを、新鮮な感動で包んだ名作だ。 

ほか出演は田山涼成、松尾貴史、水田航生、麻生かほ里、高橋惠子ら。東京公演は8月7日(日)まで。その後8月13日(土)・14日(日)に愛知県芸術劇場 大ホール、8月20日(土)から22日(月)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールで上演。



以上、先週「チケットぴあニュース」でお伝えした公演レポートですが、せっかくですので、げきぴあではもう少し詳しくお伝えします!

イライザ役、霧矢大夢さん真飛聖さんとWキャスト)。
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イライザは下町育ちで貧しくはありますが、自分の意思で状況を変えようと行動する女性です。
霧矢イライザは、前回よりひたむきな健気さがいっそう増し、時に一般常識からしたら破天荒に見える行動も愛らしい。彼女自身は自分の足で立っていける女性なのでしょうが、その素直さ、ひたむきさに、周りが自然と手を差し伸べたくなる、応援したくなるのです。
劇中、ヒギンズ夫人が発する「わたし、あの子のファンになっちゃった!」という言葉は、観ている誰もの気持ちでもあるに違いありません。
そして寺脇康文さん扮するヒギンズ教授との"正しい話し方"訓練のシーンのやりとりは、ちょっとした間合いにも可笑しさが溢れ(関西出身の霧矢さんの本領発揮!?)、絶品です!

ミュージカル『キャッツ』大阪公演が開幕!

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7月16日より大阪四季劇場でミュージカル『キャッツ』が開幕した。『キャッツ』は、24匹の個性あふれる猫たちの物語。都会の夜のゴミ捨て場を舞台に、各々のキャラクターが自らの生き様を高らかに謳い上げる。

ここ大阪での公演は13年ぶり4度目。大阪初演は1985年~1986年、旧国鉄の西梅田コンテナヤード跡地(現:大阪モード学園・HAL大阪)に建てられたテント式の仮設劇場「キャッツ・シアター」で、2度目の公演は1992年~1993年、大阪スタヂアム(当時)グランド内に特設された「キャッツ・ドーム」。そして3度目の公演は2001年~2003年「大阪MBS劇場」(当時)にて行われた。

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グリザベラ役の木村智秋は「13年ぶり4度目の『キャッツ』大阪公演がいよいよ開幕しました。大阪初演の場となった西梅田で再びこの作品を上演できるのは大変光栄なことです。作品の感動を、お客様お一人お一人の心へお届けできるよう、出演者一同、全力で取り組んで参りたいと思います」と意気込む。

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劇団四季『キャッツ』大阪公演は現在上演中。11月末までのチケットはほぼ完売。12月~2017年3月末公演分のチケットを発売中。

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ミュージカル界の巨匠であるアンドリュー・ロイド=ウェバーとティム・ライスのふたりが初めてタッグを組んだ伝説のデビュー作、ミュージカル「ヨセフと不思議なテクニカラー・ドリームコート」
欧米では圧倒的な知名度を誇るその名作ですが、今回、初来日したのは、いまブロードウェイで最も注目を集める演出家・振付家であるアンディ・ブランケンビューラーが新たに演出・振付を担当した新バージョン!
巨匠と新進気鋭のコラボレーションとして話題を集めた新しい「ヨセフ~」が、今月13日(水)に東京・東急シアターオーブにて開幕しました!

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撮影:田中亜紀

「ヨセフ~」は聖書を元ネタにした冒険の物語。と言っても、元ネタを知らなくてもわかりやすく、ストーリーはテンポよくどんどん進んでいきます。

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楽曲は多彩でバラードやロカビリー、シャンソン、カントリー等など。楽しさはまさに"テクニカラー(=色とりどり)"!

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演出・振付を手がけているアンディ・ブランケンビューラーといえば、今年のトニー賞で最多11部門を受賞して話題をさらったミュージカル『ハミルトン』の振付を手掛け、自身も『ハミルトン』でトニー賞最優秀振付賞を受賞。名曲ぞろいの『ヨセフ~』ですが、今回は歌と音楽はもちろんのこと、特に演出と振付が斬新!

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難しい振付なのに、そう思わせず軽々と踊るキャストのすごさ。こちらを楽しませようとするサービス精神の高さ!

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最後の「メガミックス」は、まさに作品の良いとこどりの総集編! エネルギッシュで本当にエキサイティングでした!
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