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東京・サンシャイン劇場で上演中のキャラメルボックス2017サマープレミア『スロウハイツの神様』に急遽追加公演が決定!!

辻村深月さんの同名小説を舞台化した本作は、7月5日に開幕すると同時にネットで口コミが広がり、土日の前売り券は早々に完売。

劇場では当日券を販売していますが、こちらにも大勢のお客様が列を作る盛況ぶりで、いよいよチケットの確保が難しくなることが予想されることから、予定には無かったステージを1ステージ追加で上演が決定しました。

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★7月16日(日) 18:30 追加公演決定!!★
チケットぴあにて7月12日(水)18:00より発売開始!

※16日(日)14時の「千秋楽」のステージの後に上演しますが、「千秋楽イベント」は14時のステージのみで、この追加公演は通常ステージと同等の内容で行います。

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チケット情報

■料金(税込み)
一般 7,000円

ユース(24歳以下) 4,000円
小中高生シート 1,000円
OVER60割引 4,000円

■チケットのご予約・お求め方法

【ご予約】

チケットぴあ
Web・スマホ 
◆電話
・一般チケット:0570-02-9999(Pコード:457-920)
・ユースチケット/小中高生シート/OVER60割引(Pコード:457-921)

【店頭販売】
・チケットぴあ 店舗検索 

・セブンイレブン

・サークルKサンクス

【当日券】

開演の30分前からサンシャイン劇場前の受付で販売いたします。

※当日券の準備状況は、当日の朝に劇団公式Twitterアカウントでご案内します。

【ハーフプライスチケット(当日半額券)】
下記のチケットぴあで当日朝までの時点で余ったお席を3,500円でお求めいただけます。
【池袋】チケットポート池袋店(池袋パルコ店6階)
【渋谷】チケットポート渋谷店(渋谷109 2F)
【銀座】チケットポート銀座店(銀座ファイブ 1F

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このチャンスをお見逃しなく!!

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チェーホフの四大戯曲をケラリーノ・サンドロヴィッチが演出するシス・カンパニーの企画第3弾として、『かもめ』『三人姉妹』に続いて『ワーニャ伯父さん』が登場します。KERAが奇をてらうことなく戯曲にじっくり向き合い、チェーホフの面白さをじわじわと引き出している好評のシリーズです。

段田安則の主人公ワーニャの姪、ソーニャを演じるのは黒木華。宮沢りえ扮する美しい義母エレーナを眩しく見つめながら、叶わぬ恋を胸に秘めて働き通しに働いているという、かなり切ない女性を演じます。映像から舞台まで、作品ごとに違う顔を見せてくれる黒木さんに、稽古を前にした心境を伺いました。

051aコピー.jpgくろき・はる 1990年、大阪府出身。舞台『赤鬼』『書く女』『るつぼ』『お勢登場』、映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』『ちょっと今から仕事やめてくる』『海辺のリア』、ドラマ『真田丸』『重版出来!』『みをつくし料理帖』など幅広く活躍。

──黒木さんは高校演劇のご出身ですよね。演劇部時代にチェーホフには触れていましたか?

「当時は日本の現代劇ばかりやっていて、チェーホフもシェイクスピアも経験がないんです。『ワーニャ伯父さん』は戯曲を読んだのも今回が初めてでした」

──読んでみての印象は?

「まずは暗い......と思いました(笑)。時代背景もあるでしょうけど、自分の人生を悲観して諦めている人が多いんです。私が演じるソーニャも『人間、いつか死んだら自由になるのだから、それまでは働いて生きないと』という考え方。みんな常にグチを言っていますし、ケンカしてもなぁなぁで、何も解決していないんじゃない?と思ったり(笑)。でも、みんながちょっとずつ後ろ向きなところが、チェーホフの面白さじゃないかとも思います。未知な分だけ、お客さんの反応も楽しみです」

──KERAさんとは初顔合わせですね。

「お仕事をご一緒するのは初めてですけれど、KERAさんの舞台はよく拝見していて、ナイロン100℃の舞台ももちろん、古田新太さんとの振り切れたシリーズも大好きです(笑)。KERAさんというと音楽や映像、ダンスも加わってお洒落でスタイリッシュな舞台で......という印象ですが、ストレートにチェーホフをなさるのか、ちょっとひねるのか、どちらにしてもきっと面白くなると思います! 稽古場でKERAさんの演出を面白がれるように、私自身はいつでもフラットな状態でいたいです」

──エレーナ役の宮沢りえさんとはドラマ『グーグーだって猫である』でも共演されていますね。

「はい、りえさんは舞台もたくさんやってらっしゃいますし、こうしてじっくり舞台でお芝居できるのがすごく楽しみです。ソーニャは自分に自信が持てず、エレーナに憧れている役なので、役作りにはあまり苦労しないんじゃないかと思います(笑)」

──ソーニャの報われない恋心も切ないです......

「本当に。私自身も叶わない恋が多かったので、ソーニャの気持ちはすごくよくわかります」

──お、そんな共感ポイントもあるんですね。この作品ではみんなが「辛い」とか「自分は不幸せだ」とかしょっちゅう言っていますが、それについてはどう思いますか。

「意地悪な見方をすれば『ああ、私、こんなにしんどい』という姿をまわりの人に見せたいようにも思えるし、本当にそう言わなければやっていられない、という面も両方ある気がします。私自身は『ご飯がおいしい』とかわりと単純なことで幸せを感じられるタイプなので、あまりそういうことは言わないですけれど。何よりもお芝居がすごく好きなので、いろんな作品に出させていただけることが一番の幸せなんです。お休みがあってもどうしていいかわからなくて、結局お芝居とか映画を観に行っちゃいますし。趣味がお芝居です(笑)」

──うーん、まさに芝居の申し子ですね。凛とした着物姿で幸せそうに料理しているかと思えば、カリスマ的魔性の少女で観る者を震え上がらせたり。黒木さんは作品、役柄によってまったく見せる顔が違って、毎回「もともとそんな人だったんじゃないか?」と思えるのが不思議なんです。

「そう見えるとしたらありがたいです。自分自身を押し出すのがあまり好きじゃないのかもしれないです。自分の中の美学として。もちろん自分がやっているので出てしまいますけど、自我が表に出るのが恥ずかしくて。でも表に出る仕事をしているという、矛盾の中でやっています(笑)。私はいつも『もっとお芝居が上手くなりたい!』と思うんですが......。今回出演される方々も本当に素敵なお芝居をなさる方ばかりなので、私が足を引っぱらないようにしたいです」

(取材・文=市川安紀)

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井上ひさしの幻の名作『イヌの仇討』が7月からこまつ座で上演されます。

本作は、誰もが知る「忠臣蔵」の事件を、井上ひさしが独自の視点で見つめ直し、一般的に"悪役"とされてきた吉良上野介側に立って物語を再検証、日本史の隠された真実を暴き出した物語。

同時に、赤穂浪士の討ち入りの際に上野介が身を隠していた"炭小屋"を舞台にしたワンシチュエーションの会話劇でもあり、井上戯曲の面白さを存分に楽しめる作品です。

1988年の初演以降、上演されていなかった本作が29年ぶりに上演されます。
出演は、大谷亮介、彩吹真央、久保酎吉、植本潤、加治将樹、石原由宇、大手忍、尾身美詞、木村靖司、三田和代
演出は劇団桟敷童子の東憲司。2015年に『戯作者銘々伝』でこまつ座に初参加した東が、初めて井上戯曲に挑むのも話題です。

その中で、大谷亮介さん演じる吉良上野介の側女・お吟を演じるのが彩吹真央さん


宝塚歌劇団を退団後、数々の舞台に出演している彩吹さんですが、こまつ座への出演も、井上戯曲への出演も初。
作品について、演じる役柄について、そして井上戯曲について、お話を伺ってきました。

◆ 彩吹真央 INTERVIEW ◆

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● こまつ座にも出たかったし、時代劇もやりたかった。二重に嬉しいです


―― 彩吹さん、宝塚を卒業してからは、時代物は初でしょうか?

「そうなんです。日本人を演じることはありましたが、時代物、着物を着て演じるのは初めてなんです。時代劇、やりたかったんですよ。もともと日本物が好きで、着物や日舞も好き。特に、色々なミュージカルに出たり、お芝居の経験を重ねてここ数年、「そろそろ着物を着たいな」「ちゃんと、着物を着た日本の女性を演じられる女優になりたいな」と思っていました。こまつ座に出たいという思いも強かったのですが、その初めてのこまつ座が、時代物だとわかった時は二重に嬉しかったです」


―― こまつ座の舞台も、井上ひさし戯曲への出演も初ですね。ご覧になったことは?

「もちろんあります! 時間のある時は必ず拝見しています。こまつ座は、ストーリー全体ももちろん面白いのですが、とにかく井上先生の書かれた戯曲の言葉の美しさが素晴らしいなと思っています。現代の話もあれば、昔の物語もあるのですが、どれも今の時代の私たちにもストレートに伝わるセリフのチョイスで...」


―― 本当に一文字一文字こだわって書かれるとお聞きしたことがあります。「一文字だけ変えた台本の1ページがぺらっと送られてくる」というようなお話も。

「本当にそうなんですよね。一作品一作品、一文一文、一言一言にこだわりをもって作ってらっしゃるのを感じるので、一言も解釈の間違いがないように演じたい。今回私が演じるお吟は架空の人物ですが、なぜお吟はこういう言葉を発するのか、先生がどういう思いでこれを書かれたか、常に想像します。ご存命でしたら直接お伺い出来たのですが、もう出来ませんので、そこは演出の東憲司さんや共演の皆さんとセリフを合わせ、お話させて頂けば、自然と役作りが出来るのではないかな、と思っています」


―― 井上先生にお会いしたことは?

「残念ながら、ないんです。ご存命の間に作品を拝見してはいましたけれど。同じ事務所の井上芳雄さんが、先生が最後に書かれた作品(『組曲虐殺』)に出演されていて、色々とお話を伺ったりはしていましたけれど、実際にお会いしたことはなくて...。こんなに愛されている作家さんもいないですし、多くの俳優さんが、こまつ座に出たいと思っていらっしゃる。劇場によってお客さまの雰囲気は違うものですが、こまつ座の空気は客席に座っていてもほっこりします。もぎりの方が法被を着てらっしゃるのもいいですよね。この作品は29年前に初演をご覧になっている方もたくさんいらっしゃると思います。待望の再演とも言われていますので、その期待を裏切らないようにしないといけませんね」
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こんにちは、暑くなってきてますね。

ご無沙汰してます。ゴジゲンの松居です。

今日はより暑くなるためにお知らせをお届けに参りました!

待っていただろう!お待たせ!!

ゴジゲン番外公演

「なんかすごいSF的なやつ」

7月6~10日に下北沢B1、で上演されます。

再来週です。

自分は関わっていないのですが、なんかすごく盛り上がってるみたいです。

(タイトルをもじった訳ではありません)

その公演は元ザ・プレイボーイズの善雄よしおが脚本、ゴジゲンの目次が演出を手がけ、ゴジゲンでお世話になってるメンバー・やりたかったメンバーが勢ぞろいで、本公演よりもゴジゲンづいているのです。

チラシをよく見たら、ゴジゲンのロゴの濁点の部分がぐちゃぐちゃにしてあり、「コジゲン」と呼んだらいいのか、最強と東も不参加でレギュラーメンバーが半分ということで内部では「ニーテンゴジゲン」とか、逆に「ジュウジゲン」ってパターンもあるだろとか論争が起きてました。まぁ呼び方なんてなんだっていいです。冠もなんだっていい。

稽古場をちょっとだけ覗いたら、そこはシンプルに面白いものを作るために集まった男達、という純粋な空間でした。

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この公演おまえ別に関係ねえじゃねえか、

という熱い彼らの背中がまぶしくて、ただうらやましくて、劇やりてえなぁ、と素直に思いました。

今年3月もやる予定でできなかったから、劇の神さまはいつも僕に厳しいです。

ばかやろう!おぼえとけ!

公演は、アフターイベントもやるみたいで、

7月7日に僕と東と最強も出ます。

◎アフターイベント詳細

7/7()19:00
「戦極ゴジゲンバトル~松居と東と最強の殴りこみ~」


7/8()18:00
「大村まなる生誕祭~最高に祝えるのは誰だ~」


7/9()18:00
「堀善雄プレゼンツ ゲーム王は俺だ!~なんかすごい盛り上がる的なやつ~」

らしいですね!

全部たのしそうです!

影では「土田祐太の土田泥まみれ」というイベントも準備してるとかしてないとか。それが一番みてみたいです。

7日のイベントでは、ゴジゲンにまつわる大発表もあるので、ご興味あればぜひお越しください!

来年10周年に向けて、走りだします。

そうなんです、ゴジゲンは来年10周年なんです。

3年間休止してたので心苦しいものもありますが、まあ復活してるのでいいでしょうが!

息子がまだ食べてんでしょうが!

では7月に下北沢B1で!!

松居

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言わずと知れた演歌界のプリンス、氷川きよしさん。2003年に初座長公演の舞台に立って以来、2011年から始まった明治座座長公演『氷川きよし特別公演』でも、「銭形平次」「め組の辰五郎」といった時代劇の名作を上演して、歌い手のみならず、役者としての才能も見せつけてきました。今年の明治座で演じるのは「ねずみ小僧」。昼は職人、夜になると義賊・ねずみ小僧に変身して江戸の町を駆け回るというあの有名な物語にどう挑むのか。氷川さんに意気込みを伺ってきました。

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──稽古が始まりました。今、どんな手応えを感じておられますか。
「次郎吉でいるときと、ねずみ小僧になったときと、今回は二役を演じなければならない感じなので、二面性を上手く表現できればと思っているんですけど、その切り替えにまだ悩んでいるところです。というのも、脚本・演出の市川正先生の書いてくださった次郎吉が、普段ぼんやりしている人で、とくにきれいなものを見るとぼーっとしてしまうっていうところがあるので、あまりやりすぎたら、子供みたいになっちゃうなと思ったりしていて(笑)。今のところは、次郎吉のときは台詞のテンポをゆっくりにして、ねずみ小僧のときはパキパキっと早口で話すのがいいかなとか考えてるんです。ねずみ小僧と言えば、颯爽と走るというイメージがありますから」

──アクションもたっぷりありますね。
「殺陣の稽古はこれからですけど、これまでやってきた時代劇の立ち回りと違って刀を使わないようなので、どんな感じになるんだろうと楽しみにしています。たぶん、今まででいちばん身体を動かすことになるので大変だとは思いますし、基本、身体を動かすのは苦手だったんですけど(笑)。30代に入ってから健康のためにジョギングや水泳はやっているので、頑張りたいなと思っています」

──「ねずみ小僧」は昔からいろんな方が演じてこられてきた演目です。どこに魅力があると感じておられますか。
「正義の味方であるっていう部分が僕は好きですね。盗みはよくないことですけど、悪い人たちのお金を困ってる人たちに配るという心意気とか、弱者にやさしいというところは、やっぱり魅力ですよね」

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──中でも"氷川版"はどんなねずみ小僧になりそうでしょうか。

「今回の脚本は市川先生のお人柄が出ていてすごく"誠実"なイメージがあるんです。だから、次郎吉もねずみ小僧も、いろんな人から慕われかわいがられている感じがするんですね。愛されキャラといいますか。僕自身、親分肌でみんなを引っ張っていくよりは、かわいがっていただくほうが好きなので(笑)、自分には合ってるのかなと思います」

──座長としてもかわいがられる存在ですか。
「そうでありたいです(笑)。やっぱり周りは僕よりもずっと長くやってらっしゃる先輩の方々ばかりですから、勉強させてもらいたいなといつも思っています。たとえば前回も今回もご一緒する曾我廼家寛太郎師匠からは、笑わせるっていうことを学ばせてもらっていますし、やるんだったら中途半端はイヤなので、今回も面白くするところは徹底的に面白く演じられたらなと思っています」

──第二部のコンサートも、明治座ならではの演出があったりするのでしょうか。
「新しいアルバムの曲を中心に歌わせてもらうんですけど、若手の役者さん方に手伝っていただこうかなとかいろいろ考えています。芝居もコンサートも、ステージと客席が一体となって、『いい舞台だったね』と言われるように、努力していきたいと思います」

取材・文:大内弓子

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ここ数年、話題の舞台にこの男あり!

そんな言葉が決して大げさではない。注目の舞台へ次々と出演し、めざましい活躍を見せる成河

 

昨年末から今年1月にかけては『わたしは真悟』で自我に目覚めた産業用ロボット・真悟を体現したかと思えば、3月より上演中の劇団☆新感線の『髑髏城の七人』 Season花では、"悪の華"とも言える天魔王を凄まじいまでの存在感をもって熱演し、称賛を浴びています。 

 

そんな成河さんが「僕にとって、この15年ほどやってきたことの"総決算"になる」と並々ならぬ覚悟で臨むのが野村萬斎の演出による舞台『子午線の祀り』です。

 

「平家物語」を題材に、歴史に名高い源平の合戦を描いた木下順二の傑作戯曲が、萬斎さんの下で新たな物語として生まれ変わります。成河さんが演じるのは、過去に萬斎さんの父・野村万作さんや市川右近さん(現:市川右團次)ら演じてきた源義経。「いまは恐怖のどん底にいますよ」──そう苦笑しつつも、新たな挑戦を前に目を輝かせる成河さんに話を伺いました。

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 21日に開幕した岩松了の新作、M&O playsプロデュース「少女ミウ」は、若手中心の俳優10名で繰り広げる青春群像劇。岩松が200席規模のザ・スズナリで作品を発表するのは6年ぶりとなる。タイトルロールのミウを期待の20歳・黒島結菜が、ミウに惹かれていくTVキャスター広沢役を24歳の堀井新太が演じている。

miu02.JPG  作品について予備知識がほぼなかった筆者の耳に"ヒナンシジクイキ""センリョウ"という語句が飛び込んできた。岩松が今回、東日本大震災をモチーフにしたことは大きな注目点であるだろう。"あの会社"の社員で賠償問題の責任者だった人物を父に持つ中学生のミウ(黒島)。6年前、母、妊娠中の姉とその夫、そしてミウの一家は「社会的な制裁」であるかのように避難指示区域に住んでいたが、父はその3ヶ月前に家族を残して失踪。またミウは、自分と同じ歳の異母姉妹がいることを知らされる。その少女が一家を訪れた日、家族はミウだけを残して心中する。そんな衝撃の幕開け。かくして少女ミウは隔離された場所から一人、社会という野へと放たれる。

miu03.jpg  スズナリの小さな演技スペースを2段に分けて使い、一段降りるとそこは6年後のテレビ局である。とある番組が、震災被害者である2人の少女の復興への軌跡を長期間に渡って追うという企画を立て、その"2人の少女"こそ、ミウとあのときの少女・アオキユーコ(金澤美穂)であった。その番組の敏腕パーソナリティー・広沢(堀井)はやがて、2人の少女の間で揺れ動く。奥底にどこか野性的なものを感じさせながら純粋な処女性を放つミウと、やや鼻にかかった声や大人びた言動が蠱惑的な印象を与えるユーコ――二つで一つであるようで対照的な彼女たちの魅力に、広沢同様、観客も幻惑されてゆく。

miu04.JPG miu05.JPG  2段の舞台はそれぞれ、避難指示区域にあったかつてのミウの家とTV局(スタジオ、控え室)として使用。それらを分かつ灰色の幕は、硬質なシャッターを思わせる。場面もシームレスに入れ替わり、6年前と現在が行ったり来たり。なお6年前の場面は、新しいものから古いものへ時間が逆に流れている。そしてキャストの大半は、6年前と現在でそれぞれ別の2役を演じている。そんな少々トリッキーな作りは、まさにこの作品が描く"虚実"を表すにふさわしい。被災地の状況に対して真の実感を持てない首都圏、ドキュメンタリーとして出発するも徐々に練られたフェイクへと変化させていくメディアなど、現代の虚実にまつわる問題をビシッと突いてくる脚本でもある。

miu06.JPG miu07.JPG  ミウとユーコ、そして広沢の三角関係が、全く別の男女の三角関係とリンクしている終盤の展開には痺れた。物語はメビウスの輪のように円環をなし、再び紡がれるだろう。虚から実、そしてまた虚へ。震災や原発といういつになくリアリティあるモチーフを用いて、岩松ならではのファンタジーに仕上がった。

取材・文:武田吏都


<公演情報>
M&Oplaysプロデュース「少女ミウ」
公演期間:2017/5/21(日)~6/4(日)
会場:ザ・スズナリ(東京・下北沢)

チケットは好評発売中!

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世田谷パブリックシアター開場を飾ったオープニング・シリーズの一つとして、1998年に初演された『ABSOLUTE ZERO』が、同劇場の開場20周年記念公演として6月に再演されます。

勅使川原三郎の構成・美術・照明・出演により初演時に話題を呼んだ本作。
初演の翌年、1999年に同劇場で再演後、2001年までイギリス、オランダ、イタリア、フランス、ドイツ、台湾、オーストリアの各国をまわり、高い評価を獲得しました。
80年代から日本のダンスシーンを牽引し、現在に至るまで国内外の観客の圧倒的な支持を集め続けている勅使川原三郎の<究極のダンス>が、約20年ぶりに、誕生の地・世田谷パブリックシアターで甦ります!

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5月17日の稽古場より勅使川原さんのコメントが到着しました。

「アブソルートゼロ 絶対零度」と共に
       
1998年の世田谷パブリックシアターでの初演以来、数多くの国、都市を巡り、約20年ぶりの世田谷での再演です。創作した作品は作られた時に持った力や価値が、公演を重ねることによって様々な経験を経て成長し成熟していくものです。人間のように。初演当時、ダンスキャリアが始まったばかりの佐東利穂子は今や世界最高レベルのダンサーとして成長していますが、彼女が作品をより高度に推し進めることは間違いありません。彼女の特異な身体制御が生み出す美しく際どいダンスは今までに無かった価値を与えるはずです。「アブソルートゼロ」が新たな生を得て活き活きと世田谷に帰っきます。しかし再演というより新作公演の心意気で今準備しています。
初演の清々しい呼吸を基に、矛盾を恐れずに私たちは調和を踊ります。                        

勅使川原三郎

公演は6/1(木) ~ 6/4(日)まで世田谷パブリックシアター (東京都)にて上演。

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稀代の女盗賊・黒蜥蜴と、彼女を追う名探偵・明智小五郎との対決を描いた江戸川乱歩の傑作『黒蜥蜴』
これまで幾度となく舞台、映画、テレビなどで上演、上映されてきた傑作ですが、新派版として6月に三越劇場で上演されます。

新派版『黒蜥蜴』は、新派文芸部の齋藤雅文さんが出演者に当てて新たに書き下ろしたオリジナルストーリー
出演は、明智を喜多村緑郎さん、黒蜥蜴を河合雪之丞さん、宝石商の娘早苗を春本由香さん、黒蜥蜴の手下・雨宮潤一を劇団EXILEの秋山真太郎さん、そして刑事の片桐を永島敏行さんが演じます。

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左から齋藤雅文さん、春本由香さん、河合雪之丞さん、喜多村緑郎さん、永島敏行さん、秋山真太郎さん

ちなみに、昭和37年に『黒蜥蜴』が初めて舞台化された際、黒蜥蜴役を演じたのが初代水谷八重子さんなんだとか。新派としての上演は初めてだそうですが、こんな繋がりがあったのですね。

5月某日に行われた記者会見では、出演者の皆様と脚色・演出を担う齋藤さんが意気込みを語りました。


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■喜多村緑郎さんのコメント
今回の演目をどうしようかと考えていたとき、自分を含め、雪之丞さんも春本さんも古典の基礎がまだできていないので、当初は古典をやりたいと考えていました。そんな中で縁あって『黒蜥蜴』をやることになりました。『黒蜥蜴』は以前、自分で原作から脚本を書いたことがありましたので、いつかやりたいとは思ってましたから、今回実現できて嬉しいです。僕は小学生の頃、ルパン三世が大好きでして、台本を書きながら、ルパン三世にどっぷり浸かっていた子どもの頃を思い出しました。齋藤さんの書いた台本が素晴らしくて、つくづく新派に入ってよかったなと思いました。市川猿翁の下で培ったDNAを活かして、また共演の皆様方のお力を借りて、フレッシュな顔ぶれでやる"新"新派の意気込みでやっていきたいと思います。

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■河合雪之丞さんのコメント
30年間市川春猿という名前を使わせていただいておりましたが、最近はようやく河合という名前に慣れてきました。三越劇場は役者人生の中で転機になるキッカケの劇場でして、初めて個人で舞踊リサイタルを催したのもこの劇場でしたし、新派に移籍した時もそうでした。そして6月は新派の新しい作品の幕開けになります。本当に深いご縁を感じる劇場でございます。黒蜥蜴は過去、様々な方が演じていらっしゃいますが、私も、新しい黒蜥蜴を皆様にお見せできればと思います。また、よく皆様から「スーパー歌舞伎があるんだからスーパー新派があってもいいんじゃないの?」と言われることがあります。八重子さん、久里子さんのお力を借りながら、これからの新派を我々若い世代が古典の継承と、埋もれた名作の復活、そして新しい作品を新しい形にする、この3本を柱に新派の未来へ繋げてゆきたいと考えております。

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■春本由香さんのコメント
今回で3回目の舞台になります。初舞台は昨年9月に『婦系図』で兄の尾上松也と共演致しまして、妙子という役をやらせていただきました。今回の役はちょっとわがままなお嬢様の役でして、妙子と少し似ているところもありますが、時代背景も違いますし、試行錯誤しながら頑張ってまいります。

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4月 26 日(木)に開幕する、A.B.C-Z塚田僚一さん主演の舞台『サクラパパオー』。
夜の競馬場で起きる小さな奇跡を描いたワンナイト・コメディで、脚本の鈴木聡さんが主宰する劇団「ラッパ屋」が1993年に初演、95年に再演、2001年にはパルコ・プロデュースとして上演してきた人気作です(すべて作・演出は鈴木聡さん)。
16年ぶりの上演となる今回は、主演・塚田僚一さん×演出・中屋敷法仁さん×脚本・鈴木聡さんという、これまでにない組み合わせが実現。個性豊かなキャストも揃い、果たしてどのような舞台になるのか...期待が高まります!

稽古後に、塚田僚一さん、中島亜梨沙さん、黒川智花さん、片桐仁さんの4人に稽古の様子を語っていただきました。


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稽古場の様子。手前は片桐仁さん、奥は永島敬三さん。


――稽古が始まって8日目ですが。

片桐 8日目で台本置いて通し稽古って...ねえ?
全員 あははは!
片桐 狂気の沙汰ですよ。今、カーテンコールまでやりましたからね! (演出の中屋敷さんは)なんか狙ってるんじゃないかと思うんですよ、僕は。普通ではやらせません、みたいな。
中島 怖いですね(笑)。
塚田 開幕の頃には違うものになってるかも...。

――稽古場で実際に演じ始めていかがですか?

黒川 すごくスピードが早いんですけど、ついていけるように、そして自身も進化できるようにと思ってやっていますね。
片桐 僕もまだ本が入りきれてなくて、やっと今日(芝居中に)人の話を聞けたくらいで。頭の中で段取りを踏まえて台詞を言っているような段階ですけど、先輩たち(伊藤正之さん、広岡由里子さん、木村靖司さん、市川しんぺーさんのベテラン勢)はどんどん先行っちゃうから!
塚田 (しみじみと)そうそうそう...。
黒川 もう細かいこともやってらっしゃいますよね...。
片桐 自由自在なんですよ。

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中島亜梨沙さんと伊藤正之さん

――中島さんは数日ぶりに稽古に参加されたそうですが、何か違いは感じましたか?

中島 "飲みニケーション"があったなって(笑)。
片桐 あ! この前、来れなかったから。
中島 その雰囲気は感じましたね!
黒川 行きましょう!
塚田 行きましょう!!
中島 ふふ。その雰囲気にも乗っかって、試行錯誤しながら最後までやっていきたいです。

――塚田さんはどうですか?

塚田 今は細かく...。

――細かくというのは?

塚田 (自身が演じる)タバラって、「大丈夫」って言ってるんだけど大丈夫じゃないような、言ってることと思ってることが違う人間なので。その細かい認識を中屋敷さんに言っていただいたり、自分でもまだまだ考えている段階ですね。

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