2015年5月アーカイブ

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2015年9月に初来日公演を行うブロードウェイミュージカル「ピピン」のスペシャルサポーターに女優・米倉涼子が就任した。


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                                   Masahiro Noguchi


スペシャルサポーター 米倉涼子 コメント》

 

すごく楽しかったです。素晴らしい音楽に加えて、ダンスや、歌唱力、衣裳、ライティング、

サーカス要素など、見どころが沢山あって、とにかく満足!です。

 役のピピンの心情が、英語がわからなくても、紙芝居のように、彼が今どんな気持ちでいるのかが良く分かります。もしも私が舞台に立っていたら、えらいこっちゃ、と思って見てました(笑)

 演の方もサーカスをやっているし、歌も、フォッシー・スタイルのダンスも多いし、お話をリードしていかなければならないので、とても大変だなと...

とにかくピピン、凄かったです!


2012年にブロードウェイ公演の「シカゴ」に主演した米倉涼子は、この「ピピン」の大ファンで、2013年のリバイバル版初演時にもニューヨークで観劇している。「シカゴ」とピピン」の共通点は、2作品ともブロードウェイの鬼才ボブ・フォッシーによる名作のリバイバル(再演)であるということ。

ボブ・フォッシーは、自身のキャリアはダンサーから始まり、振付、舞台演出、そして映画「キャバレー」や「オール・ザット・ジャズ」を生んだ映画監督となり、1987年に60歳で他界した。1973年には「ピピン」(初演時)でトニー賞、「キャバレー」でアカデミー賞、「ライザ・ウィズ・ア・Z」でエミー賞の三冠に輝き、舞台芸術と映像の分野で、米エンターテイメント界の伝説となった。

彼の独特な振付「フォッシー・スタイル」は、ブロードウェイやダンス界でもひとつのジャンルとして確立され、世界中の多くの人々を魅了している。米倉もフォッシーの魅力にとりつかれた1人であり、この度の「ピピン」スペシャルサポーターに就任する最大の要因となった。

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2003年に初舞台を踏んで以来、多くのミュージカルに出演し、その存在をミュージカル界に刻んできた知念里奈。世界43か国で上演されている人気ミュージカル『レ・ミゼラブル』(以下、『レ・ミゼ』)では、コゼットを振り出しに、エポニーヌ、そして現在はファンテーヌ役で出演している。作品に対する思いを聞いた。

知念里奈_MG_9388.jpg2005年にコゼットとして初めて『レ・ミゼ』に出演し、物語を体験してきた。「もともとの舞台は罪を犯したジャン・バルジャンが司教に救われ、新たな人生を歩む、宗教的な要素が強い話でしたが、日本に舞台で持ってきたときに、宗教になじみのない日本の観客のために、セリフや演出で宗教的なニュアンスが分かりやすくなるように工夫され、変わっていきましたね。特に最近は同名映画の影響もあり、登場人物が天国に行くシーンがより理解しやすくなりました」と話す。

知念里奈_MG_9233.jpg日本でも上演回数約3000回を誇る『レ・ミゼ』の歴史の中で、3人のキャストを演じてきた女優は珍しいだろう。「哀れな孤児だったコゼットはジャン・バルジャンに救われ、愛する人と結婚して幸せになる。一見、コゼットとは対極の生き方をする、エポニーヌも希望をマリウスに預ける。今、演じているファンテーヌもコゼットに望みを託し、彼女のためだけを思って死んでいく、ある意味で幸せな人」。それぞれの役を通すと、コゼットという希望で繋がり、違う視点で物語が見えるという。「お客さまもそうだと思うんです。少女のときはコゼット、失恋したらエポニーヌ、子どもを持ったらファンテーヌと状況に合わせて共感する役が違う。それが舞台が長い間愛される秘訣なんですね」。自身も9歳の男の子を育てる母親だ。「ファンテーヌを演じるのは今回で3回目ですが、愛する者のために懸命に運命に立ち向かう姿には共感できますし、その強さを尊敬しています」。

ファンテーヌが歌う、名曲『夢やぶれて』は見せ場のひとつ。「今や誰もが知っている曲なので大事な役目だと実感しています。夢はかえらないという歌詞を、夢を諦めないという気持ちを込めて大切に寂しくなりすぎないように歌いたい」。息子も舞台を見に来たそうだが、「娼婦のシーンは目をつぶっていたと(笑)。それに、家で息子に子守唄で『レ・ミゼ』の曲を歌ったら、暗すぎると却下されました(笑)」と幸せそうに明かしてくれた。
 
今後も末長く『レ・ミゼ』の舞台に出演したいという。「次は悪役のマダム・テナルディエしかないねといわれます(笑)。年を重ねて、彼女が演じられるぐらいの容量のある人間になりたい」。今しばらくは、知念の器そのもののファンテーヌを堪能したい。
 
公演は6月1日(月)まで東京・帝国劇場にて上演中。その後、名古屋、福岡、大阪、富山、静岡でも上演される。チケットは発売中。

取材・文:米満ゆうこ
写真:木村正史


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「スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE」
第3弾キャストが発表になりました!
キャストからのコメントをご紹介させていただきます♪

◆花村 輝々役(Wキャスト) TEAM近藤さんコメント◆
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花村輝々役をさせて頂きます、TEAM近藤です!
今回お話を頂いた時はゲームアニメ共に大ファンだったので最高に嬉しかったです!
花村輝々は大好きなキャラクターなので自分なりの花村を、ゲームに負けない花村を演じたいと思います!
一生懸命頑張ります!!
よろしくお願いいたします!!


◆花村 輝々役(Wキャスト) ニ梃木周平さん(ヒマワリ)コメント◆
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花村輝々を演じさせていただきます、ヒマワリのニ梃木と言います。ダンガンロンパシリーズは大好きでこのお話を頂いた時は嬉しくて嬉しくて、てるてる震えました。
みんな個性的なキャラクターばかりですが中でも花村輝々は大好きで、大好きなキャラクターを演じさせていただける事を誇りに思います。
沢山のダンガンロンパファンの方々の期待を良い意味で裏切れるようにスタッフ、キャストの方々と共に素晴らしい舞台にしていきたいです、宜しくお願い致します!

◆公演情報◆
「スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE」
日時:2015年12月3日(木)~2015年12月13日(日)
会場:Zeppブルーシアター六本木


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■『トロイラスとクレシダ』vol.4■


トロイとギリシャが戦ったトロイ戦争のさなか、トロイの王子トロイラスと神官の娘クレシダの間で交わされた愛と裏切り。この愛憎劇は多くの人を巻き込み、戦争にすら影響を及ぼしていく...。
シェイクスピアの問題作と呼ばれる『トロイラスとクレシダ』にこの夏、演出家・鵜山仁と名優たちが挑みます。

げきぴあでは出演する浦井健治、ソニン、江守徹のインタビュー&ビジュアル撮影レポートを掲載しましたが、主人公・トロイラスを演じる浦井さんに、もう少し詳しくお話を伺ってきました。

※ひと足先に掲載した<チケットぴあニュース>での浦井さんインタビューはコチラ


◆ 浦井健治 ロングインタビュー 

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――早くも2度目のインタビューです。まず、物語について。トロイ戦争という紀元前の戦いを舞台にした本作ですが、浦井さんは現代的だ、と仰っていましたね。

「はい。主人公が死んだりするような劇的な悲劇が起こっていない、(物語が終わったあともその世界が)続いていく、それが現代的だなと思っています。ドラマチックな出来事よりも、この作品で描かれているのは人間の心理の移り変わりの早さや、その移り変わりが薄い皮の層を行ったり来たりするような繊細さ。そして情報によって人間は操られますし、この物語の中でもそういう人間の姿は見え隠れしますが、最終的には情報より、愛や憎悪といった"情"で動いてしまう人間の愚かさ、というところが僕にはとても面白く、そして現代でも起こっていることだなと思うんです。"ギリシャ劇"と言うとコロッセウムでの闘いに象徴されるような"肉体対肉体"というイメージがありますが、『トロイラスとクレシダ』でシェイクスピアが描いたのは"人間"。愛や信頼、裏切り、それに男女間の恋愛からくる争いごと。それは3千年前でも400年前でも、現代でも変わらないですよね」


――チラシの扮装も現代的な衣裳でした。

「人間関係や状況など、本当に現代でも起こりうることがこの中で描かれていると思いますし、(演出の)鵜山さんはそういう意図もあってあのビジュアルにしたのではないでしょうか」


――そして前回あまりお伺いできなかったトロイラスのキャラクターについて。現時点での印象を教えてください。

「序盤で「戦いをしたくない」というようなことを言う人なので、それがこの人物に対してとっつきやすい部分かなと思っています。でもこのトロイ戦争の中、王子というポジションの人間がそんなことはなかなか言えないはずなんです。それが彼の面白いところでもあり、ある意味浅はかなところでもある。ただ、それ故にまっすぐで、実は繊細なんだということが、行動やセリフのひとつひとつから浮き彫りになってくるのではと考えています」


――ちなみに彼はトロイの王子ですが...。ミュージカル界のプリンスと呼ばれている浦井さん、実は王子役は久しぶりでは?

「あれ? そうかな...本当だ、そうですね! シャルル(『ZIPANG PUNK~五右衛門ロックIII』、2012年12月~翌年2月)以来です。それなのに"ミュージカル界の王子3人"とか言っちゃってますね(笑)。でもトロイラスのことは王子というより、ひとりの人間として捉えています。王子というとキラキラしているイメージがありますが、最近イギリスのウィリアム王子のニュースなどを目にするにつけ、国の象徴だったり、任務だったり、そういうものを背負いつつ、ひとりの人間なんだよなって感じています。ウィリアム王子はそういう責任感が表情に出つつも人間的に魅力がある方なので素敵ですよね。役を演じる上で学ぶところもあるなあと思っています。トロイラスももちろん国を背負っています。でもなぜ「戦いはイヤだ」と言うかがキモになってくる。恋愛の中で学ぶこともあるでしょうし、それによってどう成長し、変化していくか、興味深いですね」
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ABBAのベニー・アンダーソン、ビョルン・ウルヴァースが音楽を手掛けたミュージカル『CHESS』
その音楽性の高さから熱狂的なファンも多く、世界各国でコンサート版として上演される機会も多い作品です。
日本でも2012年、2013年とコンサート版で上演、実力派揃いのキャストが美しい楽曲をみごとに歌い、大きな評判を呼び、着実に作品のファンを増やしていきました。

ストーリーはチェスの世界大会が軸。
アメリカ代表のフレディ、ソ連代表のアナトリーの対決の裏の心理戦、ふたりの間で揺れ動く女性・フローレンスとの三角関係といった人間ドラマのみならず、フレディとアナトリーの戦いを隠れ蓑に火花を散らす、冷戦さなかのアメリカ対ソ連の対決が、ドラマチックに描かれていきます。

現代日本に住む者にとっては少々馴染みの薄い"チェス"というゲーム、さらには"冷戦"というキーワードですが、演出家・荻田浩一の絶妙な手腕がほどこされたコンサート版では、知的でスリリングな展開が観客の心をぐっと掴み、その好評を経てついに2015年、"ミュージカル版"での上演が決定しました。

キャストは、奔放な性格のチェスの天才・フレディに中川晃教、国家を背負いチャンピオンに挑む苦悩のソ連代表アナトリーに石井一孝、自身も複雑なバックボーンを持ち、さらにフレディのセコンドでありながらアナトリーと恋に落ちる女性・フローレンスに安蘭けい...と、コンサート版のメンバーが続投。

そして、チェスの世界を支配する"審判"アービターには、歌唱力に定評のある田代万里生が新たにキャスティングされました!

今回はその新キャスト・田代さんのビジュアル撮影風景を取材、また少しお話も伺ってきました。

ビジュアル撮影レポート


田代アービターはこんなビジュアルです!
アービターは上演国によってかなり印象が変わるキャラクターではありますが、それにしてもコンサート版初演・再演ともまったく異なるイメージで、新鮮です。
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最初に「クールでスタイリッシュに」と言われた田代さん。こんなポーズです。
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ちなみに涼しげな顔で撮影に挑んでいる...ように見える田代さんですが、メガネ着用のため、角度によってはレンズがライトを反射してしまうので、顔の向きなど、かなり細かくカメラマンさんに指定されているんです。大変。

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最終舞台稽古は大盛り上がり!『アラジン』まもなく開幕
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劇団四季の新作ミュージカル『アラジン』がまもなく開幕する。5月20日、東京・電通四季劇場[海]にて最終通し舞台稽古が行われ、報道陣にその全貌が披露された。

『アラジン』は1992年に公開された劇場版長編アニメーションをもとにディズニーが制作、昨年3月にブロードウェイで開幕したミュージカル。今回四季が上演する日本版は世界で米国に続いて2番目というはやさでの開幕だ。物語は砂漠の王国アグラバーが舞台。3つの願いを叶えるおなじみランプの精、貧しい青年アラジンと王国の姫ジャスミンらが、ディズニーのアニメーションさながらのカラフルな世界で、ロマンチックに、コミカルに生き生きと動き回る。ランプをこすると登場するジーニー、空を自由自在に飛び回る魔法のじゅうたんといった不思議な現象もみごとに舞台上に再現され、楽しさいっぱい。舞台稽古という場でありながら、客席からは始終、歓声と笑い声、大きな手拍子が巻き起こっていた。

この日アラジンを演じたのは島村幸大。ピュアな笑顔が印象的で、等身大の男の子といった親しみやすさが、自分自身で幸せを掴みたいと願うアラジンのまっすぐさとリンクしていて好感が持てる。その島村は「とても華やかで、エンターテインメント性が高いステージですが、それだけではなく、ストーリーには深い感動があります。言葉を通して作品のドラマをしっかり伝えられるよう、誠実にまっすぐに役に向き合っていきたいと思います」とコメント。

また、朗々としたバリトン・ボイスと、アニメチックな動きや表情で客席を沸かせていたのがジーニー役の瀧山久志。ジーニーとアラジンを中心に、歌ありダンスありマジックあり、花火も登場する派手なステージングで魅せる1幕の『理想の相棒-フレンド・ライク・ミー-』は必見。キャスト陣が汗を飛び散らせ、笑顔を弾けさせて熱演する約11分のビッグナンバーだ。中でもタップを踏んだかと思えばマジックをし、ラップまで披露するジーニーがやはり光っていた。瀧山は「ジーニーは、場所も時代も超越した異界の魔人です。4月に劇団四季に正式に入団したばかりの私が、このような大役に挑戦する機会をいただき、とても光栄に思うと同時に身が引き締まる思いです。たくさん笑って最後にはほろっとなるこの作品の魅力をしっかりお届けできるよう、精一杯演じたいと思います」とコメントを発表した。

公演は5月24日(日)に東京・大同生命ミュージカルシアター 電通四季劇場[海]にて開幕。チケットは2016年5月31日(火)公演分まで発売中。



オープニングナンバー『アラビアン・ナイト』は、アラビアンテイストの音楽とダンスで観客を一気にアグラバーへと誘います。
同時に、メインキャストの顔見世的要素もあり、物語の幕が開く、ワクワク感が満載!
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アーロン・ソーキンによる傑作法廷サスペンス『ア・フュー・グッドメン』が6月、天王洲・銀河劇場で上演される。トム・クルーズの同名映画でも知られるこの作品だが、今回上演されるのは、演出の鈴木勝秀により20人に及ぶ登場人物を7人に絞り込んだ日本オリジナル版となる。 

弁護士・ギャロウェイ少佐役には「ミュージカルでは勉強できないような、しっかりと軸のあるストレートプレイの役柄をやってみたかった。お話を頂いた時、自分が変われるチャンスだと思いました」という瀬奈じゅん。検察官ロス大尉には「自分はミュージカル作品の出演が多いのですが、会話劇でありながらエンターテイメントでもあるスズカツ(鈴木勝秀)さんの作品が大好きだったので
、お話を頂いて即快諾でした」という小西遼生。ミュージカル界で活躍するふたりがストレートプレイで顔を揃えたというのも興味深い。 

意外にも? 今回初共演のふたり。しかしインタビューの中ではさまざまな共通点が見えてくる。まずはふたりとも「"法廷もの"が大好き!」
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「法定劇の魅力は、人の言葉から発するすごいエネルギー。また感情とセリフが全然違うことを言っていたりするんですよね」(小西)
「そう、それが面白い。喜怒哀楽を表現するのって楽しいんですけど、喜怒哀楽を隠しながら表現することの楽しさも法廷劇の魅力ですよね。単純じゃない取引というか」(瀬奈)
「あとは自分をコントロールできずに、ウワーってなってしまった状態での言葉のやりとりとか。この作品にはそういう魅力が詰まってる」(小西)
「緻密に積み上げていくから、アドリブが効かない怖さはありますけどね(苦笑)」(瀬奈) 

作品中で裁かれるのは、米海兵隊基地で起きた殺人事件。弁護にあたった法務総監の若きメンバーたちは、事件の背後に軍隊内の"しごき"のための暗黙の制裁があったことを知り、「正義とは?」という問いに苛まれてゆくこととなる。作品のテーマについて語り合っていた際、瀬奈が例えに出したのが「SEKAI NO OWARI」の大ヒット曲『Dragon Night』。 

「あの歌詞じゃないけど、いじめた方にもいじめられた方にも正義があって、理解ができないながらも理解しようとする働きというか......見方によってはなにが正義かわからないことってありますよね」(瀬奈)
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「相反する別のものの真理が似ている、ということもよくあるわけで。あの歌が大ヒットしてるということは、そういうことをみんな感じてるんじゃないかなと。まさにこの作品に通じる主題ですよね」(小西)
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シンプルに答えが出る問題ではないけれど、観た人が色々なことを感じ取ってもらえたら-その想いはふたりとも共通。息詰まる攻防の中に、熱い情熱が息づく作品となりそうだ。 

公演は6月19日(金)から28日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場にて。チケットは発売中。 



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トム・クルーズの同名映画で知られる傑作軍事法廷サスペンス『ア・フュー・グッドメン』。
映画公開より23年の時を経て、日本オリジナル版の上演が決定した。

 

キューバの米海兵隊基地で起きた殺人事件。
その弁護にあたった法務総監の若きメンバーたちは、
軍隊内の落ちこぼれに対する暴力的制裁「コード・レッド」の存在を知り......というストーリー。
元の作品では20人以上の人物が登場するが、今回の上演にあたり演出の鈴木勝秀が脚本を一部改定、
キャストは7人に絞りこまれた。殺人の被疑者として裁かれる若き海兵隊・ドーソンを演じるのは平埜生成。
アミューズ所属の若手俳優で構成される「劇団プレステージ」所属、
昨年は蜷川幸雄演出『ロミオとジュリエット』に出演するなど近年活躍の幅を広げている注目の俳優だ。

 

出演にあたり映画作品を観て「いろんな事を考えさせられた」という。

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法廷ものなんですけど、今よくある法廷ものとは違うんですよね。
けして華やかな演出などではないですし。あくまで法廷が舞台になっているだけというか......
裁判の争点になっているのは軍隊内部での話ですけど、
今でも色々なところにある話だと思うんですよ。
学校とか会社とか、そこでしか生きられない人たちの起こしてしまったこと、
という意味ではどこでも起こりうるなと」

けして単純な「正義対悪」の二項対立ではないこの作品。
それだけに殺人を犯し裁かれるドーソンの存在......"なぜ"彼が罪を犯すに至ったか、
そしていかなる葛藤を持っているか、ということが物語上で大きな意味を持つ。

「多分、登場人物それぞれが"間違ったこと"はしていないというか、
それぞれの正義があるんですよね。ドーソンにはドーソンの正義がある。
それをきちんと演じることで、ラストシーンがより意味を持つのでは、と思っています」

 

近年劇団以外の作品も目立ってきた彼だが、
今は「舞台に出るのが楽しくて仕方ない」という。
それは昨年の『ロミオとジュリエット』で、蜷川演出の強烈な洗礼を受けたことが大きいようだ。

「本当にきつかったです(苦笑)。でもボロボロになって
『今の自分には価値がない』ということに気付かされたから、
今"演じる"ことがどんどん面白くなってます」

物語上のキーマンともいえる役柄に抜擢されたことで、やはりプレッシャーもある模様。「ドキドキですよ(笑)」と語るが、新たな出会いがもたらす刺激への期待が上回っているようだ。さらなる成長を遂げた姿を舞台上で観られるのも楽しみに待ちたい。

公演は6月19日(金)から28日(日)まで天王洲・銀河劇場で上演される。

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キレのあるダンスと、エレガントなタップで「アステア・バイ・マイセルフ」「ミー&マイガール」など数多くのミュージカルに出演し、演出・振付家としても活躍する、本間憲一。フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースが主演した映画「TOP HAT」を原作にした宝塚歌劇・宙組公演の同名舞台ではタップの振付を手掛けた。今年の秋は、英国版の舞台「TOP HAT」が日本に初上陸する。彼に作品やタップダンスの魅力、日本のタップダンス界事情など多岐にわたって語ってもらった。

本間憲一_MG_9665.jpg――はじめに、本間さんとフレッド・アステアとの出会いを聞かせて下さい。
 
高校生のとき、「奥様洋画劇場」というテレビ番組で放映していた映画「足長おじさん」で初めてアステアを見ました。アステアがレスリー・キャロンと共演した作品です。僕は、ミュージカルに何の興味も持っていなかったのですが、出てきたのが彼。その中の曲「ドラム・クレイジー」でドラムを叩きながら、床にドラムスティックを投げ、タップを踏むシーンがあったんですよ。タップというより、エンターテインメントだったんです。それを見て、何じゃこりゃ!と思って。それがきっかけで、フレッド・アステアの名前がインプットされ、これはタップをしなきゃいけないと。それまで、表現するなんて全く興味がなかったのに。当時、「フレッド・アステアダンス学校」という教室(笑)が東京の赤坂にあって、そこに通うことになりました。だから、アステアでこの世界に入ったといっても過言ではないですね。当時の僕の師匠はアステアとジンジャー・ロジャース、ジーン・ケリーが大好きで、ビデオがない時代だから、映画館で映画を一日中見て、踊りを盗んだというすごい方です。

今回宝塚で「TOP HAT」の振付をしてみて思ったのは、個人プレーが多いんですよ。エンターテインメントをできる人がやらないと、群舞でごまかせるものではない。非常にハードルの高い作品なんです。出演していた宙組の皆さんはすごく大変だったと思う。本当によくやってくれました。
 
――アステアの偉大さはどこにあると思いますか?
 
やればやるほど遠い存在に感じるんです。僕も30年近くタップをやっていますし、タップダンサーのHIDEBOHさんとも話しますが、神様ですよ。アステアの振付を盗んで、踊ったりしますが、やればやるほど距離を感じる人。ただ、僕らの栄養源でもあるから、落ち込んだときは「TOP HAT」を見ますね。そこで、"ああ、やっぱり本物はこうだよな"と思う。偽物ではない、本物とは何かを教えてくれた人ですね。僕の師匠は「俺を師匠と思うな。師匠はここにいるだろ」といっていた。それは、アステアだったり、ボージャングル(ビル・ボージャングル・ロビンソン)だったりするんですよね。

本間憲一_MG_9587.jpg――宝塚の「TOP HAT」の振付をされることになったのは、先方からオファーがあったのでしょうか。
 
そうです。でも、僕は手を挙げてでもやりたかったんです。実は、「TOP HAT」をロンドンで見た僕の生徒から「本間先生、この作品をぜひ、観に行って下さい」と言われていて。分かった、行く!と行ったときにはもう終わってたんですよ(笑)。そんなときに、宝塚歌劇団から話をいただいて、何がなんでもやらせて下さいという気持ちでした。僕が過去に宮本亜門さんのミュージカル「アステア・バイ・マイセルフ」に出演していたこともあったからかと思います。アステアとは節々に縁があるのですよね。この世界でやろうと思ったのも、亜門さんがアステアの作品を作るから出ないかと言われたのが始まりです。宝塚公演の振付をするのは、楽しかったですよ。出演者の皆さんはタップの経験値は少ないから最初は緊張していましたが、楽しんでいたと思います。
 
――宝塚の出演者の方たちも、プレッシャーがあったでしょうね。アステアとロジャースがやった役を演じるのですから。
 
僕らにとってもあの二人は触れてはいけない神のような存在です。それはでも、英国版「TOP HAT」に出演する人も同じだと思う。世界中のダンサーにとってそうでしょう。
 
――振付されるにあたって、英国版「TOP HAT」の映像はご覧になられたのですか?
 
ツアーバージョンの映像はいくつか拝見しました。でも、僕は、アステアのオリジナルバージョンのエッセンスを宝塚公演で入れたかった。
 
――大変ではありませんでしたか?

僕は「アステア・バイ・マイセルフ」で自分のネタでやっていて、全部のナンバーが体に染みついている。ただ、それを舞台でやるのは難しいんですよ。それに、タップだけではなく、ステッキや帽子などの小道具も使う。それもエンターテインメントの一部なんです。なかなか女性でそれをこなせる人はいないんですが、宝塚の「TOP HAT」でアステアが演じた役(ジェリー・トラバース)の朝夏まなとさんは、本当によくやってくれたと思います。
 
――映画で、アステアが、ロジャースが眠る寝室の真上の部屋でタップを踏むシーンは面白いですね。あの場面は、本間さんも振付された宝塚公演でも、忠実に再現されていました。
 
あのアイデアはいいですよね。僕も面白いことするなと思いました。英国版でもあのシーンは忠実に再現されるのではないかと思います。
 
――本間さんが英国版「TOP HAT」に期待されることは何でしょうか。

アステアとロジャースがやった主役の二人はもちろん注目ですね。去年、日本で来日公演があった、アダム・クーパー主演の「SINGIN'IN THE RAIN 雨に唄えば」も、アダム・クーパーが、オリジナルのジーン・ケリーと比べられてしまう。それと同じですよね。宝塚公演とはまた違い、オリジナルの男性と女性が混じっているわけですから、そのクオリティーはどうなのか楽しみですね。宝塚は彼女たちしかできない宝塚の美学がある。英国版はまた違う魅力があるでしょうね。

――ちなみに、アダム・クーパーの「雨に唄えば」は私も拝見しましたが、いかがでしたか?

良かった...。泣いちゃった。情けないぐらい(笑)。川平慈英君と観ていて、おううっと二人で嗚咽をもらした(笑)。
 
――分かります! あれは素晴らしかったですよね。

「雨に唄えば」のほうが日本では有名でしょうね。ミュージカルファンではなくても映画を知らない人はいないぐらい、シンボリックな作品だから。それにしても舞台版は良かったです。「ピーコ&兵動のピーチケ・パーチケ」でご一緒したピーコさんもおっしゃっていたのですが、「TOP HAT」の内容はとてもシンプル。男女の勘違いから起こるコメディはこの時代のパターンです。オーソドックスなコメディのセンスをどう出してくるのか、お芝居としての興味もありますね。なかなかそういう軽い笑いは、日本人がやるのは難しいんですよ。コテコテのものは得意でも。
 
――皆で燕尾服を着てタップで踊るのが圧巻の「TOP HAT」のシーンは見せ場の一つですね。
 
あのシーンは映画のタイトルにもなっているナンバーですからね。それは大事な場面です。自分でもやりましたが、非常に難しくもあり、あんまり頑張ってはいけないんですよ。
 
――なるほど。そうなんですか。
 
エンターテインメントは汗かいて、頑張ってまーす!というところがあるから。でも、アステアやジーン・ケリーはエレガントだから、どんなに大変でも楽に見えるように、力技ではないように見せなくてはいけないんですよ。

本間憲一_MG_9430.jpg――本間さんから見て、いいタップダンサーとは、どういうところをチェックされるのですか?
 
タップダンサーという見方よりも、エンターテイナーかどうかですね。タップの技術がすごいという人は若手でもいるけれど、タップ以外の付加価値のほうが大事だと思う。エンターテイナーとして、タップ以外に何ができるかというほうが僕は興味がありますね。英国版「TOP HAT」の出演者の皆さんもタップダンサーではないわけです。歌も芝居も、小道具の扱いもすべてしなきゃいけない。
 
――ほかはどこが魅力でしょうか。
 
アーヴィング・バーリンの曲。「Puttin'on the Ritz」をはじめ、楽曲が全部いいですね。2幕の最後の「Let's Face the Music and Dance」も。観劇中に、たとえ寝ちゃったとしても、ああ、いい音楽だなと思うでしょう(笑)。
 
――曲がいいから振付しやすいというのはあるのですか?
 
いやー、難しいんですよ。例えば「TOP HAT」は、「タッタッタララッタ...」と続くから、どこで切ったらいいのか。ただ、一回聞いたら忘れられないので、すごく印象には残ります。この時代のミュージカルは、作曲家のバーリン、アステア、振付家のハーミズ・パンという巨匠たちが同じ空間にいて、一緒に「せーの!」で作り上げたものなんですよ。ちょっとここのフレーズ短くしてよなんて会話してたんでしょうね。
 
――はじめに曲ありきではないんですね。
 
すべて同時進行なわけです。
 
――今だと、ブロードウェイやウエストエンドでされているミュージカルの制作の方法なのですね。
 
そうですね。きっと現場ではアステアのために作っていたんでしょうね。
 
――歌いながらあのタップを踏むのも大変だと思われます。
 
難しいですよ。でも映画だと、後からアステアが音を入れている。この時代は、同時録音ではない。タップシューズにもチップは付いていないんです。唯一、チップが付いていて同時録音だった映画が「踊るアメリカ艦隊」。でもそれは、ノイズが入ってしまっている。そういう意味で、舞台で「TOP HAT」をやるのはとてもハードルが高い。歌もごまかしがきかないし、タップの音を聞かせなくてはいけない。
 
――舞台で聞くタップの音は迫力があります。
 
これも大変でした。歌のために頭部に付けるワイヤレスマイクのほか、右足、左足にもワイヤレスマイクを付けましたが、ガサガサッと衣擦れの音が入ってしまって。どうやったら心地いい音になるのか試行錯誤の連続でした。生のオーケストラとのバランスも大切ですし、すごく難しかった。大人数がマイクを付けてるから、どうしてもハウリングしてしまう。なかなか大勢でタップを踊るショーは少ないからスタッフで経験がある人もあまりいないんです。
 
――それは大変だったのですね。ところで、英国版の「TOP HAT」の振付家もアステアのオリジナルの振りは入れているのでしょうか。
 
「Puttin' on the Ritz」「TOP HAT」をはじめすべて入れていましたね。大事な部分は全部。ブロードウェイもそうだけど、欧米の人たちはリニューアルがうまい。オリジナルの振付を壊さない。いいところは残しつつ、全部アレンジする。アダム・クーパーの「雨に唄えば」もそうでした。ガラっと変えることはまずないんです。この時代のいいところは変えないで別物にはしない。
 
――それなら、アステアファンも、アステアを知らない人も両方楽しめるわけですね。それに、ミュージカルでタップだけで見せるショーは日本では少ないですからね。
 
僕も長年やってきて、5本もないです。とくにこれだけの大人数だと。
 
――今の若い人はタップダンスを見たことがない人もいるわけです。
 
ただね、逆にいうと、タップの人口は増えている。ストリートでやる、リズムタップ。黒人がやる、HIDEBOHさんや熊谷和徳さんがされているタップです。
 
――現代の黒人スタイルのタップの神様、セヴィアン・グローバーが世に広めたタップですね。
 
そうそう。テクニシャンは増えているんです。でもアステアやジーン・ケリーのシアターダンス系のタップを踊れる人はいない。だから、僕らぐらいの年齢になった人がやるしかないというのが現状です。
 
――本間さんから見て、セヴィアンのタップはどう思われますか?
 
スタイルとしてはすごいです。ただ、ダンスの踊り手としては、アステアやジーン・ケリーとは違う。彼は、上半身で踊っているわけではないから。セヴィアンのキャラクターとしてのダンスが成立しているんです。燕尾服を着て踊るのとは違いますね。アステア系のシアターダンスは、踊りができることが基本で、次にタップができるかなんです。
 
――今の若い人は、マイケル・ジャクソンやストリートダンスで、ダンスを始めた人が多いそうですね。もう少し前の世代ですと、本間さんのようにアステアにガーンときて、始めた人が大半なんでしょうね。
 
YouTubeにマイケル・ジャクソンがタップを踏む映像がアップされているんですよ。オーソドックスに「アイ・ガット・リズム」なんかをやっている。若い頃です。感動しますよ。彼はアステアが大好きで、映画「バンド・ワゴン」の衣装をコピーしたり、アステアへのオマージュもしている。マイケルもタップを踏むんだよと、そういうところからタップの良さを知ってもらえればうれしいですね。

本間憲一_MG_9647.jpg――本間さんが振付されたとき、アステアの良さを出すために心がけたことはありますか?

宮本亜門さんにいわれたのが、「見せるな」と。その通りなんです。いわゆるレビューやショーはビッグスマイルでガーッと笑って"顔踊り"みたいなところがあるでしょう(笑)? アステアはそれとは違う。ジーン・ケリーはどっちかというと、"顔踊り"の要素があるんです(笑)。アステアは自分で楽しんでるのが、見ていてもカッコいい。そのニュアンスは共感できますね。「ハーイ!イェーイ!」ではない。自分がやっていることを俯瞰して見るのが美しいというのがアステア流です。そういうエンターテインメントができる人はなかなかいない。英国はソーシャルダンスの歴史もあるし、彼らは無意識のうちにそういう美学が備わっている。だから英国版「TOP HAT」のキャストも自然にそれはできるのだと思いますよ。朝夏まなとさんも、そこはよく理解してくれて、アステア流に踊ってくれました。川平君にはできなかったのに(一同爆笑)。英国版「TOP HAT」のチラシを見ても統一感があるでしょう。アンサンブルは群舞に徹することに美学があるんだから。良くいえば存在感があるんです。「TOP HAT」では、存在感をいい意味で殺さなくてはいけない。
 
――アステアが演じた主役の人も「オレオレ」ではダメなんですね。
 
そういう人はまず選ばれないです(笑)。まぁ、ジーン・ケリーはガーッといきますけどね。
 
――アステアは本間さん寄りですね。
 
そうですね(笑)。すごいレベルの話になってきましたね(笑)。
 
――ところで、「TOP HAT」を見た後に、タップを習いたいと思う人もでてくると思います。どうしたら踊れるようになりますか?
 
まず、詳しくは、僕が出演する関西テレビの番組「ピーコ&兵動のピーチケ・パーチケ」(5月20日(水)25時25分~放送予定、再放送予定5月23日(土)5時10分~)を見てください(笑)。
それはさておき、イロハのイで、靴はいて、トントントンと、音に合わせる。難しいことをやるんではないんです。最初からハードルを上げるのではなく、シンプルなことから入っていけば。そうして1曲踊れて、皆に披露できるように、まずは忘年会を目標にしてください(笑)。タップは楽器と一緒です。僕は、歌と踊りにタップができるといつもいっています。踊りの中にタップを入れない。芸事の一つです。別物の楽器なんです。そういう楽しみ方もできる。
 
――本間さんは踊るときどんなことを考えているのですか?
 
いろんなことを考えます。次の仕事のこととか。無になる? なれませんよ。無になれたら楽しいでしょうね。いつか、無になれたらいいなぁ...。
 
――アステアはどういうことを考えて踊っていたのでしょうね。
 
本で読んだのは、一つのテクニックを、例えば、ステッキを投げて遠くに入れるのを、100発100中なのに、「NO」と言って何回も練習していたらしいです。ボブ・フォッシーでさえそれを見て、何がNOなのか分からなかったみたい(笑)。そこが普通ではない。超完璧主義者なんです。飲んでる最中に素振りに行くイチロー選手と一緒ですね。次元が違う。僕は踊りながら、お腹すいたなーとか考えてしまう。踊りながら眠いと言ったら、皆、大笑いするんですが(笑)。僕ぐらいになると、踊りながら眠れるよ(笑)。心地いいんだから。違いはそこですかね(笑)。
 
――アステアに思いを馳せながら、英国版「TOP HAT」を観劇するのもいいですね。来日公演にますます、期待が高まります。
 
映画を見たことがない人でも、予備知識はなくてもOKだと思うんです。字幕もありますから。とにかく、観に行って、素晴らしい音楽と、古き良き時代の空気に浸ってもらいたい。靴どうなってんの? どこで音が鳴ってんの? というところから始まってもいい。燕尾服やドレスなど紳士淑女の華やかな衣装も楽しめます。そして、僕らより先輩のアステアやロジャースを知っている世代の方もぜひ、行っていただきたいですね。あの時代を懐かしんでもらえれば。その後に映画を見るのもいい。でも、舞台を一回見たら、何度でも見たくなると思いますよ。僕はお金の許す限り、何回でも見に行くつもりです!

ミュージカル「TOP HAT」は9月30日(水)から10月12日(月・祝)まで東京・東急シアターオーブ、10月16日(金)~25日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演。5月30日(土)のチケット一般発売に先駆け、5月25日(月)まで先行先着「プリセール」を実施中。

取材・文:米満ゆうこ

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★本間憲一さん出演情報★

関西テレビ放送(8ch)
「ピーコ&兵動のピーチケ・パーチケ」
にて本公演特集を放送!

出演者によるタップダンス挑戦!?
■放送日
5月20日(水)25:25~25:55 放送予定
■再放送
5月23日(土)朝5:10~5:40 放送予定

※関西テレビ放送 受信エリア外にお住まいのお客様はご視聴いただけませんので、予めご了承ください。
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劇団四季の新作ミュージカル『アラジン』の開幕が近づいてきました!
本日は5月18日に開催された、『アラジン』作曲家アラン・メンケン取材会レポートをお届けします。

『アラジン』公開稽古の様子はコチラ→前編 後編
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ミュージカル『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』の作曲家として一気に脚光を浴びたアラン・メンケン
ディズニー映画の音楽を数多く手掛け、日本でもおなじみの『美女と野獣』『リトルマーメイド』『ノートルダムの鐘』なども彼の作品。
アカデミー作曲賞、アカデミー歌曲賞の受賞・ノミネートも数多い、ミュージカル界の大巨匠です!

ちなみに『アラジン』を代表するナンバー『ア・ホール・ニュー・ワールド』もアカデミー賞の歌曲賞を受賞(1992年)。メンケン氏にとっては、前年の『ビューティー・アンド・ザ・ビースト』(『美女と野獣』)と2年連続の同賞受賞となりました。

この日、通し舞台稽古を観終えて会見場にきたメンケン氏。
まず感想を
「いま舞台を観させていただき、とってもとっても喜んでいます。見た目も美しいですし、今までも日本で自分の関わった作品をたくさん観ていますが、その中でも特に日本にぴったりの作品だなと思いました。本当に興奮していますし、とてもワクワクしています。とってもハッピーです」と絶賛の言葉で語りました。


――日本にぴったりというのは具体的にはどういった点が?

「自分の直感でしか語れませんが、観ていて本当に、皆さんがとても自然にそこに存在している、キラキラ輝いていると感じました。おそらく日本の皆さんがご覧になった方が、どういったところがぴったりかというのは感じていただけるかと思いますが、皆さんがとても自然にこの作品を受け入れてくださって、とても自然にそこに存在していたという点だと思います」

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