開幕レポートの最近のブログ記事

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【開幕ニュース】

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花屋で働く冴えない青年が手に入れた奇妙な植物。不思議な魅力があるその植物は、水ではなく人間の血を要求してきて......。1960年の同名ホラー映画を『美女と野獣』『アラジン』などを手掛けた名コンビ、ハワード・アシュマン(脚本・歌詞)とアラン・メンケン(音楽)がミュージカル化した人気作『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』が、久々に日本で上演されている。主演をWキャストで務めるのは、鈴木拡樹三浦宏規。今をときめくイケメン若手俳優のふたりが、なんとも冴えない青年をチャーミングに大熱演。新型コロナウィルス感染対策により当初の予定より1週間後ろにずれ、3月20日が初日となったが、ナンセンスなホラーコメディで、鬱屈した空気をパワフルに笑い飛ばしている。
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清水邦夫氏の傑作戯曲『楽屋 -流れ去るものはやがてなつかしき-』 が1月17日より浅草九劇にて上演中だ。

1977年の初演より、様々な演出家・キャストで上演を重ねている"女優4人芝居"を、男優のみで上演する話題の舞台。
これまで数多の名女優たちが演じてきた"女優"役には、伊藤裕一伊勢大貴大高洋夫、そして佐藤アツヒロが挑んでいる。

本作のオフィシャルレポートをお届けします。



男優4人が密やかに大胆に演じる"女優たちの物語"



伊藤裕一、伊勢大貴、大高洋夫、佐藤アツヒロが出演する舞台『楽屋 ―流れ去るものはやがてなつかしき―』が1月17日、浅草九劇で開幕した。演出は西森英行。

"日本で最も上演されている戯曲"とも言われる、清水邦夫の傑作戯曲『楽屋』。誰が数えたかその真偽のほどは定かではないが、2016年には18団体がそれぞれにこの作品を上演する「楽屋フェスティバル」なども開催されるほど、演劇人に愛されている戯曲であることは間違いない。登場するのは、楽屋でブラックな会話をあけすけにしている女優Aと女優B、上演中の舞台作品『かもめ』のヒロイン役の女優C、長年Cのプロンプターを務めていた女優D。つまり、女優4人の会話劇である。これまでも錚々たる女優たちが挑んできたこの作品を、今回はオールメールで上演するというのが注目ポイントだ。

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▽ 伊勢大貴 2BT_0173.JPG
▽ 大高洋夫3GP_0118.JPG

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01_D4A3503.jpg写真:シム・ウヒョン

松居大悟が主宰するゴジゲン第16回公演『ポポリンピック』が12月21日に福岡・イムズホールにて開幕した。物語のテーマは2020年東京オリンピック。公式種目に選出されなかったとある種目のプレイヤー、ポポの人生を描く。主演を務めるのは、長らく松居大悟とともにゴジゲンの活動を続けてきた目次立樹
そして奥村徹也東迎昂史郎本折最強さとし善雄善雄と今回もゴジゲン劇団員全員が出演。さらに、客演に劇団献身の木村圭介を迎える。

04_D4A3678.jpg写真:シム・ウヒョン

福岡公演終了後は、2020年1月から2月にかけて東京・こまばアゴラ劇場、札幌・シアターZOO、京都・THEATRE E9 KYOTOと、ゴジゲン最多となる4都市を巡る本公演。開幕に際し、主催の松居よりコメントが届いた。

「福岡でポポリンピックの幕が開けました。生まれ育った町、色んな思い出がある場所で開幕できたこと。地元の親戚や友だちと久しぶりに会ったこと。なんだか、劇ってすごいなと思います。
 怒涛のように開幕したため、今はまだ実感がありません。
 でも見た人たちの言葉を借りるなら、笑いながらも選ばれなかった切なさが届いてるようなそんな感じです。
 これから東京、札幌、京都公演に向けて、調整を重ねていきます。ゴジゲンはいま劇をやっています。
 よかったら遊びにきてください。2020年をいい年にします!(松居大悟)」

02_D4A3686.jpg写真:シム・ウヒョン

また『ポポリンピック』公演記念としてTOKYO CULTUART by BEAMSよりコラボTシャツの発売が決定!大阪を中心に活動する漫画家・イラストレーターの小西彩水さん書下ろしのデザインとなっているので、そちらもぜひ注目してほしい。

また札幌公演ではゲストを迎えたアフターイベントも開催する。

1月25日(土)18:00 ゲスト:納谷真大(ELEVEN NINES)
1月26日(日)13:00 ゲスト:ワタナベシンゴ(THE BOYS&GIRLS)※追加
1月26日(日)18:00 「ゲーム王は俺だ!~北の国だよ!全員集合~」

【ポポリンピック 関連記事】

ご無沙汰してます、ゴジゲンの松居です。 ゴジゲン第16回公演「ポポリンピック」
寒さが厳しいからこそ、暖かな気持ちをお届けします・今週末開幕・ゴジゲン第16回公演「ポポリンピック」
ゴジゲン最新作は「僕らの不器用さが生きる作品」

00_D4A3653.jpg写真:シム・ウヒョン

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屋良朝幸主演ミュージカル『ロカビリー☆ジャック』 が現在シアタークリエにて好評上演中です。
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ロカビリーに魅せられた売れない歌手ジャック(屋良)が、スターになることと引換えに悪魔と契約を交わす、いわゆる "クロスロードの伝説" を彷彿とさせる内容から、物語は意外な方向へ...!?
若者たちの成功への夢や友情、恋にまつわるドタバタなどがポップに展開していく、明るく楽しいコメディ・ミュージカル。パワフルな登場人物たちに前向きな気持ちをもらえるので、一年の "観劇納め" にも良さそうですよ!!

【『ロカビリー☆ジャック』バックナンバー】
# 開幕レポート
# 平野綾さんインタビュー

 
すでにご観劇された方はご存知かもしれませんが、本作、クリスマスシーズンにもぴったりの内容!
そして本日からはさらにクリスマス気分を盛り上げる《クリスマスウィーク》が開催されます。
クリスマススペシャルカーテンコールでは、クリスマスソング数曲をキャストが歌い継いでいくそうですので、あの人やあの人の美声で歌われるお馴染みのあの曲が聴けるかも...!?

 

《クリスマススペシャルカーテンコール》
12月19日(木)13時/18時
12月20日(金)13時
12月24日(火)13時/18時
12月25日(水)13時


《特製マスキングテーププレゼント》
12月24日(火)13時/18時
12月25日(水)13時

 
舞台写真も到着しましたのでご紹介...。

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12月7日(土)、新宿FACEにて、本格文學朗読演劇シリーズ「極上文學」第14弾『桜の森の満開の下』~孤独~が開幕した。

極上文學は、"読み師"であるメインキャストの周りを"具現師"が舞い、"語り師"が彩りを添えることで、日本文學の上質な世界観を立体的に表現し、ワンランク上のこだわりのスタイルが人気の朗読劇のシリーズ。マルチキャスティング制により、組合せを日替わりで上演し、変化のある公演も魅力となっている。

第 14 弾となる今作では、第1弾で鈴木拡樹と唐橋 充が出演した『桜の森の満開の下』を上演。「極上文學」シリーズで唯一映像化しておらず伝説的な作品ともいわれたタイトルの、期待の再演だ。

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12月6日(金)、開幕に先駆け公開場当たりとマスコミ向けのフォトセッションと挨拶が行われ、出演者らが意気込みをかたった。

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【語り師】ランズベリー・アーサー

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「今回語り師ということで物語を紡いでいくのですが、本を書いているという感覚もあり読み師を演じられるみなさんともリンクする所があるので、そういった所に注目して楽しんで頂けると嬉しいです。公演を楽しみにしていて下さい。」

【語り師】榊原優希

「先ほどランズベリーさんがおっしゃったように、この語り師という役は物語を紡いでいく、物語を創り出している存在なので、ご来場頂いた皆様に物語をしっかりと楽しんで頂けるように演じたいと思います。」

【語り師】笹 翼

「今回、坂口安吾さんの創り上げた『桜の森の満開の下』という世界観を現代で盛大に作り上げていきたいと思っております。語り師という立ち位置ではございますが、お芝居の中での立ち位置にも注目して観て頂ければと思います。」

【語り師】高坂 知也

「すごく頭の良い役でして、ちょっと頭の良さが追い付かないんですけれども(笑)自分なりに一生懸命、頭の良い人ならではの苦悩や独特の世界観、ちょっと怖いけれども綺麗な雰囲気、そういった物をみなさまにお届け出来ればと思います。頑張ります!」

【読み師】山本誠大

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「この作品はマルチキャスティングということで、役者によって全然アプローチの仕方が違いますので、その場で生まれる役者同士のコミュニケーションなどが毎公演違ってくると思います。そういったところを是非楽しみにしていて下さい。」


【読み師】松本祐一

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「今回僕自身「極上文學」では初の女性役ということで、色々研究して舞台の上に挑もうと思っております。同じ役でも人が変われば、また違った見所が出てくると思いますので、その辺りも楽しみに観劇して下さると嬉しいです。」


【読み師】田渕法明

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「今回マルチキャスティングという事で、毎回組み合わせが違うことによって、劇場内でのセッションのような空気になっておりまして、場がキュッと締まったり和やかな空気になったり、その場その場の空気をお客さまと一緒に感じながら出来上がっていくような作品だと思っておりますので、是非一緒に作品を作り上げるような感覚でご覧頂ければと思っております。」


【読み師】轟 大輝

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「今回、自分自身が座組で最年少ですので先輩たちの胸を借りる気持ちでしっかりと楽しんでいけたら良いなと思います。」

【読み師】田口 涼

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「この頃女性役をやる事が多くなってきたのですが、最初に演じた時に参考にさせて頂いたのがミカシュンさん(三上さん)でして、今回同じ役を演じさせて頂くという事で、ミカシュンさんよりはるかにヘボいなと言われないように(笑)一生懸命頑張りますので何卒宜しくお願い致します。」

【読み師】三上 俊

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「文學作品という事で難しい印象もあるかと思うのですが、今回は"伝える"という事をテーマに皆で作り上げてきましたので、わかりやすく楽しんで頂けるのではないかと思います。あと個人的な話なのですが明日の初日が、スタジオライフという劇団の同期の荒木健太朗と、劇団を辞めて以来初めての共演という事で本当に楽しみしています。是非俺と荒木の回を観に来て下さい!(笑)(一同笑い)」

【読み師】梅津瑞樹

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「この「極上文學」は"本格文學朗読演劇"と銘打たれておりまして、本格文學を朗読する演劇という事なんですけれども(笑)本格文學というとみなさま凄く硬く捉えてしまう部分あると思うのですが、全然そんな事は無くて、読むのが面倒くさいという方でも観て頂ければその世界に入りこめるというのが、今回やる意味での1つの最大の利点だなと思っております。僕も凄く小説が大好きで、今回この作品に携わらせて頂けたことが本当に光栄で仕方ないので、みなさまも是非その現場を目撃しに新宿までいらしてくださると凄く嬉しいです。」

【読み師】太田将熙

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「初めに言いたいのは、これは朗読劇では無いです!という位、本は持っているのですが凄く動いて、朗読劇なのに360度から観て頂けます。本当にみんな一瞬も隙が出来ないくらい熱い作品ですし、坂口安吾さんの書いた文學作品をキムラ真さんの演出と神楽澤さんの脚本によって本当に素敵な世界になっているので、それを僕らがそれぞれ体現していきますので、是非観に来て頂けたら嬉しいなと思います。」

【読み師】宮城紘大

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「僕は「極上文學」シリーズを一度観たことがありまして、その時にこの作品にプレイヤーとして参加したいなと凄く思っていました。今回その願いが届いてこの作品に鼓毒丸役として参加出来て本当に幸せです。稽古を通して、僕にしかできない鼓毒丸があると思いましたし、それぞれその人にしか出来ないみなさんの良さがあるなと思いました。この作品はどの回もみんな違ってみんな良いとお客さまが思えるように、僕たちは全力で板の上で生きたいと思います。是非、三上さんと荒木さんの回だけじゃなく、宮城紘大の回も観に来てください‼(笑)」

【読み師】荒木健太朗

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「荒木の回だけ観に来てください(笑)「極上文學」シリーズはずっと長い間やられてたという事なのですが、僕は今までシリーズものをやる時に、最新作が絶対ベストなんだという事を心に置いてやってきましたし、この作品もそうです。多分僕の鼓毒丸が1番面白いとは思うのですが(笑)...と、いう気持ちで皆それぞれいると思うんです。今日初めましてという人たちもいましたし、そのセッションも楽しんで頂けたらなと思っております。具現師も含めて、怪我も病気もなく全員で千秋楽を迎えられたらなと思っております。」

本格文學朗読演劇極上文學 第14弾『桜の森の満開の下』~孤独~は12月7日(土)から15日(日)まで東京・新宿FACEにて上演。

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【開幕ニュース】
 
森雪之丞(作・作詞・楽曲プロデュース)、岸谷五朗(演出)、屋良朝幸(主演)という、2013・15年に好評を博した『SONG WRITERS』の強力トリオが放つ、新作オリジナルミュージカル『ロカビリー☆ジャック』。ロカビリー音楽を題材に、悪魔と契約することで成功を手にした歌手の、愛と友情の顛末を描いた本作が、いよいよ本日12月5日(木)、東京・シアタークリエで開幕する。初日前日に行われた、熱気あふれるゲネプロの様子をお伝えしよう。

▽ 写真はすべて初日前日の囲み取材より01IMG_0477.JPG


売れないロカビリー歌手のジャック(屋良朝幸)は、彼を慕いマネージャーとなった昔馴染みのビル(海宝直人)とともに田舎からラスベガスに出てくる。だが既にロカビリーは下火、かつジャックの女癖の悪さが災いして、なかなか目が出ない。ついに小さなクラブさえクビになったジャックの前に、悪魔(吉野圭吾)が現れ、ある契約を持ちかける。それは、シンガーとしての成功と引き換えに、やがて彼の中に"愛"が大きく育った時、その愛と命をもらう、というものだった......。

世に伝わる"クロスロード伝説"(早逝のミュージシャン、ロバート・ジョンソンが悪魔と契約して才能を手に入れたという伝説)を彷彿とさせる設定だが、もちろんおどろおどろしさは皆無で、登場人物たちは皆、欠点を抱えつつも憎めない人間らしさに満ちている。その最たるものが、屋良朝幸演じるジャックだろう。女遊びにうつつを抜かす時もあるが、元来人がよく、ビルの境遇を思いやる優しさや、愛した女性ルーシーの葛藤を受け止める大きさを持ち合わせた、魅力的な男性。屋良の、キュートかつ一本気な個性が大いに生きた配役だ。

▽屋良朝幸02IMG_0518.JPG

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b_0066d.jpg撮影:宮川舞子

日本文学の先達への憧れとリスペクトを込め、シス・カンパニーと劇作家:北村想が新作戯曲をお届けするシリーズ「日本文学シアター」。斬新かつ繊細な北村想独特の感性から紡がれる言葉のきらめきで、多くの演劇ファンをうならせてきた人気シリーズです。その待望の第6弾『風博士』東京公演が、11月30日(土)に東京・世田谷パブリックシアターにて開幕した。

本作は題名の通り、坂口安吾の短編「風博士」や「白痴」等が創作のインスピレーションだが、そこは大胆不敵な劇作で知られる北村想のこと。原作の舞台化とは全く意味合いが異なる、100%オリジナルの物語が展開します。しかし、全編に流れるのは、まさしく坂口安吾へのリスペクトそのものだ。観客は、その美しい言葉の数々に涙し、時にはミステリアスで、時にはユーモラスな展開に笑いながら、この世界を旅していくことになるだろう。また本作は、音楽劇やミュージカルとは銘打っていないものの、出演者全員がその心情を歌で紡いでいくところも見どころ。

b_0360d.jpg撮影:宮川舞子

<あらすじ>
戦況が厳しくなったある大陸。果てしなく広がる青空の下、とある商売を営むフーさんという男がいた。風を読み、風を知り、風を歌い、はるかな大陸をただ生きるこの男...。どうやら、もともとは風船爆弾を研究する科学者だったらしい。そのためか、「風博士」と呼ばれるフーさんの周りには、不思議な人々が集まり、心を通わせながら、彼らもまた生き抜いていた。日々のささやかな喜びも苦しみも悲しみも、すべては吹き抜ける風まかせ......。そして、戦況は悪化の一途をたどり、果たして彼らの運命は...?

b_1684d.jpg撮影:宮川舞子

初日を終えたキャスト陣のコメントはこちら。

中井貴一
稽古に入ってから、こんなに泣ける芝居だったのか、、、と驚かされました。戦時中の話ですが、反戦を声高にうたっているのではなく、必死にその時代をただ生き抜く人たちが描かれています。つくづく、北村想さんは文学をエンターテイメントにするさじ加減をよくご存じの方だなあ、と思いました。戯曲の捉え方は人それぞれでしょうが、お客様がさまざまに想像できる余韻を残せたら、と思っています。

段田安則
過去に出演したシリーズ3作も、原作とは違う世界が広がって楽しかったんですが、今回も、原作とは全く別モノで戦時中のお話です。戦争は兵隊だけでなく、その周りの人も悲惨な目に遭わせます。そんな時代に、どんな人がいて、どう生きてきたのか...。皆様には、北村想さん独特の「それ無茶苦茶では?」という破天荒な展開を楽しんでいただきつつ、心に響く何かを感じ取っていただきたいと思っています。

吉田羊
北村想さんの戯曲は言葉遊びに満ち魅力的で、寺十さんの遊び心に溢れた演出で、キャラクターたちが生き生きとしてくるのには目を見張りました。死と隣り合わせの環境の中、それでも全力で生き抜く人たちを明るく軽やかなタッチで描いていますが、その明るさが逆に悲しくもある...。お客様には、笑いながらも、その背中合わせにある悲しみや怒りといった感情を汲み取っていただけたら嬉しいですね。

渡辺えり
北村想さんは同世代の演劇人ですが、その作品を役者として演じるのには、いつも難しさを感じて、今回も悩みながらの稽古でした。最初に、この台本を読んだときに反戦への思いを強く感じました。私が演じる梅花のように、実際に大陸に渡った女性たちの真情を思うと切なくなります。彼女たちの存在を「なかったこと」にしないためにも、当時の女性たちのリアルさを出せるようにしたいと思っています。



<公演情報>
【東京公演】
2019年11月30日(土)~12月28日(土) 世田谷パブリックシアター
【大阪公演】
2020年1月8日(水)~1月13日(月・祝) 森ノ宮ピロティホール
【作】北村想
【演出】寺十吾
【音楽】坂本弘道
【出演】
中井貴一 段田安則 吉田羊 趣里 林遣都 松澤一之 渡辺えり 内藤裕志 大久保祥太郎





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平間壮一主演のColoring Musical『Indigo Tomato』 の再演が現在、いわき公演を皮切りに全国で上演中です。
昨年初演され、好評を博した小林香 作・演出のオリジナルミュージカル
開幕レポートも先日お届けしていますが、独自取材の公演レポートも掲載します!
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物語は自閉症スペクトラムなどの障害がある一方で、数学や記憶に突出した才能を持つサヴァン症候群の青年タカシが主人公。
その才能に目をつけたテレビマンにクイズ番組への出演を誘われたことをきっかけに、タカシが一歩踏み出し、また彼を取り巻く人々にも少しの変化が生まれていくさまを、優しく描いていく作品です。

革命や戦いといったドラマチックな出来事はおこりませんが、日常にあるありふれたものが持つきらめきに改めて気付かせてくれるような、そんな素敵なミュージカル
たった5人のキャストが存分にその魅力を発揮し、オリジナルの美しい楽曲(特に中盤の『青い星座』は名曲!)もとても印象的です。

主人公タカシ=平間壮一さん は、初演時もその熱演が絶賛されていましたが、今回はさらに自然に、タカシ君が"そこ"にいます。
タカシは自閉症スペクトラムで、毎日きまった行動を繰り返すことに安心をする。突発的なことが苦手。そして数学の天才、共感覚の持ち主。
自分の世界に閉じこもりがちだった彼ですが、家族を思う気持ちから、一歩社会に踏み出すことを決意します。
好きなものは、トマトジュース。
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累計発行部数770万部(紙・電子含む)の大人気コミックが原作の舞台『暁のヨナ~烽火の祈り編~』が11月16日(金)開幕した。今作は、昨年上演された舞台『暁のヨナ~緋色の宿命編~』の続編。W主演をつとめるのは、前作に引き続き、女優として舞台、ドラマ、そしてバラエティでも活躍する生駒里奈と、ダンスロックバンドDISH//のメンバーとして活躍しながら様々な舞台に出演する矢部昌暉。さらに前作に引き続き、陳内将が出演し、新たなキャストとして、M!LKから塩﨑太智、曽野舜太、山中柔太朗の3人と、堀海登、熊谷魁人という、フレッシュなキャストが色を添える。

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 ゲネプロの直前に行われた会見で生駒は、「ヨナが様々な人たちとの出会いを通じてさらに成長していくところを見てもらいたい」と話し、矢部は「前作はヨナを守るために戦うシーンが多かったんですが、今回は戦いだけでなく、ハクの人間らしい部分が見られると思います」とコメント。陳内は、「スウォンは、僕の持っていないものを持っている役柄なので、陳内を消すのが大変でした」と役作りの苦悩を告白。さらに、M!LKの3人がそれぞれどれだけ緊張しているかを話すなど初々しさを見せたあと、熊谷が「今日まで座組一丸となって頑張ってきたので、初日はご褒美だと思っています。みんなと楽しみながらいい初日を迎えられたら」と話すと、他のキャストから「いいコメント!」と絶賛されていた。

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 今作は、謀反により父王を初恋の相手であるスウォン(陳内)に殺された王女・ヨナ(生駒)は、専属護衛のハク(矢部)とともに城を追われるが、その途中に神官に仕えるユンと出会い、伝説の四龍といわれる仲間が集結し、国を守る決意をする物語。

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重税による食糧不足に苦しめられている火の部族の民と出会い、奮闘する中で、本当の正義とは何なのか、そして、ヨナとハクの繊細な想いなどが描かれ、熱い物語とともに、涙も誘う展開となっている。ヨナとハクのお互いを想いやる気持ちや、四龍やユンなど旅の一行のコミカルな交流など、前作よりもより暖かみや笑いなどを楽しむことができる。なかでも、ヨナが祭りで披露することになった美しい剣の舞や、全員が激しく剣を交えるアクションシーンなど、見どころはたくさん。見終えた後、さらなる冒険に立ち向かっていく彼らの姿をまた見たくなることだろう。

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舞台『暁のヨナ~烽火の祈り編~』は11月23日(土)まで、EXシアター六本木(東京・六本木)にて上演される。チケットぴあでは各公演の前日まで当日引換券を発売中。

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平間壮一が主演するミュージカル『Indigo Tomato』 のプレビュー公演が11月10日、福岡・いわきアリオス小劇場で開幕した。昨年5月に初演され、観た人の心にあたたかな気持ちが広がると評判になった作品が、好評を得て早くも再登場。新キャストも加わり、さらに優しさと繊細さに磨きがかかった新鮮な『Indigo Tomato』の世界になっている。作・演出は小林香
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物語は、自閉症スペクトラムなどの障害がある一方で、数学や記憶に突出した才能を持つサヴァン症候群の青年タカシが主人公。その才能に目を付けたテレビマンによってクイズ番組への出演を誘われた彼が、さまざまな人との出会いによって自分の殻を破っていく過程を、繊細な筆致で描いていく。

タカシを演じるのは、初演時も絶賛された平間壮一。自閉症スペクトラム障害を持つ青年を真摯に、丁寧に演じる。さらに"数字に強い"という彼の個性を表現する必要もあり、実際、円周率を200桁近く暗誦するシーンもある。それらの挑戦も、並大抵の努力では成し得なかっただろう。だが何よりも素敵なのは、数字との格闘より、タカシの持つピュアさを自然に出しているところ。しかも喜びや嬉しさといった感情をあまり表に出さないタカシの心情を、表情ではなく全身で表しているのが素晴らしい。平間にとってもタカシ役は当たり役になったに違いない。
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タカシを支える弟マモルには長江崚行が新たに加わった。彼もまたまっすぐ役と向き合い、気持ちの良い印象を残す。苦労を重ね、時に絶望もするタカシとマモルの兄弟だが、平間と長江が嫌味なく素直に演じていることで、作品全体に爽やかな風が吹く。彼らを取り巻く人々もカラフルだ。タカシをテレビの世界へ誘うユーゴを演じる川久保拓司大山真志とのWキャスト)はタカシを利用しようとする野心と、彼自身自分の居場所に違和感を持っている屈折した感情をうまくブレンド。タカシとマモルの行きつけの公園のカフェ店員あやを演じる安藤聖の朗らかさも作品を象徴するかのよう。さらに剣幸彩吹真央とのWキャスト)が演じ分ける5つの役は、それぞれのキャラクターを通して世間の様々な顔を表現し、タカシに深い影響を与える。5人のキャストが生き生きと息づき、出演者がわずか5人とは思えない豊かな世界を作り出した。また堀倉彰が手掛けた音楽も美しく耳に残る。作品全体を通して伝わるキラキラした輝きは、音楽の美しさが担う力も大きいだろう。
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タカシにとって社会は厳しく、時には好奇の眼差しを向けられることもある。自身のことを異星人と表現し、"ふつう"になりたかったとタカシは言うが、最後には自分は"ふつう"じゃないけれどこのままでいい、と話す。本当は"ふつう"というのは人それぞれなのだ。それを自然のものとして受け入れる気持ちを一人ひとりが持つと、世界はより豊かに、美しく色づいていくのだと気付かせてくれる、珠玉のミュージカル。きっとこのミュージカルを観終わったあとあなたも、まわりの人に優しく接したいと思うはずだ。

公演はこのあと札幌、大阪、福岡、石川を経て、12月4日(水)から10日(火)まで東京グローブ座で上演される。
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