舞台「信長の野望・大志 -冬の陣-」製作発表より
舞台「信長の野望・大志 -冬の陣- 王道執行 ~騎虎の白塩編~」の製作発表が行われ、彦摩呂、田中れいな、鶏冠井孝介らが登壇し、11月の舞台への意気込みを語った。
「信長の野望」は、歴史シミュレーションゲームのパイオニア的存在のゲームソフト。2018年5月には渋谷のCBGKシブゲキ!!で初めて舞台化した。その際、Wサイドストーリーとして<SIDE織田>、<SIDE浅井>という二つのバージョンを同期間で上演。お互いの立場から物語が描かれるという斬新な上演スタイルで好評を博した。
今回の「-冬の陣-」でのWサイドストーリーは、<SIDE織田・徳川>と<SIDE武田・上杉>となり、新たな歴史が紡がれていくことになる。
本作の製作発表が行われ、鶏冠井孝介、田中れいな、竹石悟朗、友常勇気、根本正勝、彦摩呂、脚本・演出の久保田唱が登壇した。【動画7分】
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(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ)
2018年9月アーカイブ
11月に上演される舞台『光より前に~夜明けの走者たち~』の、稽古に先がけ行われたワークショップ&取材会の様子をお届けするレポートその②(作品の概要&その①はコチラ)。
本作は、1964年の東京オリンピックで銅メダルを獲得したマラソンランナー・円谷幸吉と、その4年後のメキシコオリンピックで銀メダルを獲得した君原健二という、ライバルであり友人であったふたりのストーリーが初めてドラマ化される舞台です。
前回に引き続き、円谷役の宮崎秋人さん、君原役の木村了さん、円谷のコーチ・畠野洋夫役の和田正人さんが参加した、脚本・演出の谷賢一さんによるワークショップレポートの後編をお届けします!
▲(左から)谷賢一さん、宮崎秋人さん、木村了さん、和田正人さん
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前半は「走る」ことを中心に話した皆さん。後半は、この場で配られた作品のプロット(あらすじのようなもの)をもとにした谷さんのお話がありました。
例えば...
◎選手&コーチの関係性
「調べれば調べるほど、円谷チームと君原チーム、それぞれすごく個性のあるコーチと選手の組み合わせだったなと思う」と谷さん。練習の仕方や、選手とコーチの関係性、そして最終的に離れ離れにさせられてしまう円谷&畠野コーチと、一度離れ離れになるけど再会する君原&高橋コーチ。その2つのチームの違いは、この作品でもたっぷりと描かれそうです。
◎円谷と君原の性格の違い
谷さんが数々の文献を読んで感じる円谷さんは「普段はユーモアもあって人好きのする人だったそうです。でも上官に言われたらなんでも従うところがあった。『こうしろ』『はいわかりました!』でなんでもするような、いきすぎた従順さがあって。それがまた彼が周りの人にかわいがられた要因でもあったのかな」。逆に君原さんについては、谷さんが「著書を読んでいても、なんかちょっとくせのある人なんですよ。はねっかえりみたいなことばっかり書いてあって(笑)」と言うと木村さんも「そうそう!」と笑う真反対のイメージ。谷さんが実際に会いに行っての印象は「腰の低い方だけど、信念がある部分は曲げない感じがあった。ある意味ではすごく強い個人主義だと思う」と語りました。
◎隠されていた事実について
和田さんからの「円谷さんのコーチの左遷や結婚への反対は、当時の感覚だとどのくらいの理不尽だったんですか?」という質問に谷さんは「相当な理不尽だったと思う。最近の資料を読むと、どれも結婚反対について書いてあるけど、これは1976年に書かれた『長距離ランナーの遺書』(沢木耕太郎/短編集「敗れざる者たち」に収録)で初めて掘り起こされたもの(自殺は1968年)。その前まで世間で知られていなかったんですよ。関係者に隠さなきゃいけないという自覚があったんだと思います。実際にその自覚が生まれたのも亡くなった後だと思いますけどね」。
濃厚ですね。しかしこれは全部リアルな話。そして、円谷さんの自殺も、君原さんの活躍も、その後の陸上界に大きく影響を与えました。彼らが身を以て示したことで初めて見直されたことや改善されたことがあり、それが今の陸上界へとつながっているのだそうです。それを初めて描く作品に、まさに今の陸上界で活躍される原晋監督が特別監修で入られることにも、とても大きな意味を感じます!
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ワークショップではプロデューサーさんから、この作品を書いたきっかけについての質問も。そう、実はこの作品、谷さんが3年前から温めていたものなんです。「円谷幸吉のざっくりした人生と遺書のことは知っていました。でもそこに君原健二の人生がドッキングしたとき、僕の中でドラマとしての魅力が大きくなった。円谷さんの人生の顛末は知ってる人も多いし、彼の人生を聞くとみんな何か反省したり感動したりすることがあると思うんだけれども、そこに性格・走り方・運命・恋人とコーチとの出会いや別れという部分で、本当にきれいな対称形としての人生を送った男がいた。マラソンは最終的には孤独な競技ですが、円谷幸吉から君原健二になにか渡された気がしました。伝える価値のある物語だと思いました」と語りました。
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ふたりの物語が果たしてどのように描かれるのか、気になりますね! 最後に谷さんは、ご自身の人生と照らし合わせてこの物語を語ってくれました。「僕は結婚して、離婚して、もう一回結婚したのですが、離婚したときにひどい精神状態になったんですよ。仕事は途切れることなく来るけど、一体なんのために働いてるのかわからない。歯を食いしばって仕事しているので、全然充実もしないし、そこで手に入れたお金も何に使っていいのかもわからない。落ち込んでしまって、生きてることも、ものづくりにも苦痛しかなくて。
基本的に書くことや演出することは孤独な作業だと思うし、誰かと相談してやるわけではないのですが、でも人生に伴走者がいるっていう時点で絶対やっぱり違うんだな、一人で書いてるみたいで一人で書いてないんだなというようなことを当時考えました。彼らの物語ってまさにそうじゃないですか。円谷さんだって君原さんだってトラックの上では一人で走っているのだけど、本当にたった一人で走ってるかっていうとそんなことでもない気がするんです。いい例としては、君原さんが夫人に出会って人生や走ることにもう一回希望を見出すこと、コーチにもう一回出会い引き上げてもらって二人三脚が再び始まること。そこに希望を感じました」。
→→次回は、ワークショップ後に開かれた取材会の模様です!
公演は11月14日(水)から25日(日)まで東京・紀伊國屋ホール(※14日はプレビュー公演)、11月29日(木)から12月2日(日)まで大阪・ABCホールにて。
11月に上演される舞台『光より前に~夜明けの走者たち~』。谷賢一さんが脚本・演出を手掛ける本作は、1964年の東京オリンピックで銅メダルを獲得した円谷幸吉(つぶらや・こうきち)と、その4年後のメキシコオリンピックで銀メダルを獲得した君原健二(きみはら・けんじ)の物語を初めて作品化する舞台です。
げきぴあでは、主演の宮崎秋人さん、木村了さん、和田正人さんが参加した、谷さんのワークショップと合同取材会の様子を連載でお届けします!
▲(左から)和田正人さん、木村了さん、宮崎秋人さん、谷賢一さん
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早速ワークショップの様子をお届けする、その前に......まずはこの作品で描かれる、円谷幸吉さんと君原健二さんとはどんな方なのかをザックリとご紹介します!
<円谷幸吉> 演:宮崎秋人
1940年5月13日福島県に生まれた円谷さんは、長距離・マラソンランナーとして、1964年東京オリンピックに出場。男子10000m6位入賞(※日本男子の陸上トラック競技では戦後初の入賞)、そして男子マラソン銅メダル(※東京五輪の陸上競技において日本が獲得した唯一のメダル)という素晴らしい結果を残した方です。次の1968年メキシコシティオリンピックでの金メダルを宣言しますが、当時の環境やプレッシャー、上官の命令によるコーチ左遷や婚約破棄などさまざまな出来事の末、1968年1月に27歳という若さで自殺し、この世を去りました。その際に残した「父上様母上様 三日とろろ美味しうございました」から始まり、「幸吉は、もうすっかり疲れ切ってしまって走れません」と語る遺書は、聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
<君原健二> 演:木村了
1941年3月20日福岡県に生まれた君原さんは、長距離・マラソンランナーとして、1964年東京オリンピック、1968年メキシコシティオリンピック、1972年ミュンヘンオリンピックと三大会連続で出場。東京オリンピックではメダルを期待されるも8位という結果に終わり、一度は陸上部への退部届を出すほどに落ち込みましたが、コーチ(高橋進さん)の導きや結婚を機に復活。次のメキシコシティオリンピックで銀メダルを獲得します。それからもさまざまな大会で素晴らしい成績をのこし、77歳を迎えられた現在も走り続けていらっしゃる方です。
円谷さんと君原さんはライバルであり友人。谷さんが本作に寄せたコメントで「円谷幸吉と君原健二の人生は、「走る」という共通点だけがあり、それ以外はすべて好対照・正反対でした」と語ったそんなふたりが、ほんの短い時間を共に過ごし生まれた物語です。今まで一度もドラマ化も映画化もされていない「物語のように美しい二人の人生」(谷さん)が今回、初めて描かれます。
▲円谷さんと君原さんを演じるおふたり!
というわけでここからはワークショップのレポートです!
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参加したのは、円谷役の宮崎秋人さん、君原役の木村了さん、円谷のコーチである畠野洋夫役の和田正人さん。
宮崎さんは現在、公演に向け走っているのだそうですが、「走るのは辛いです」と告白。なんと昔から走ることがかなり嫌いで、とにかく走ることを避けてきたんだそうです。「ちゃんと走るのは人生初めて」という宮崎さんが、これからどう変化していくかが楽しみですね。
木村さんはもともと「走るのが趣味」という方。この日は、その経験のなかで公園のランナーに感じる不思議だったり、プロの走りを見て気付いた足の着地の仕方の違いだったり、君原さんの著書から感じたご本人のイメージだったりをお話されていました。常にあらゆることに興味を持っていらっしゃることがすごく伝わります!
和田さんは、ご存知の方も多いかもしれませんが、箱根駅伝などにも出場した元ランナー。本作に特別監修として参加される青山学院大学陸上部の原晋監督と作品を繋いだのも和田さんなのだそうです。「走るということには向き合ってきた」という和田さん。ワークショップでは、実際に走ってきた人にしかわからないような心境や感覚、視点、さらに豊富な陸上界&マラソンの知識を、惜しみなく皆さんに伝えていらっしゃいました!
脚本・演出の谷さんは、君原さんに直接会いに行ったり、原監督とお話したり、原監督が指導する青学陸上部の合宿に密着したりと、さまざまな準備をされている最中です。この日は、そこで話したこと、見たこと、感じたことを皆さんにお話しされていましたよ。
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ワークショップ前半で主に話されていたのは、「走る」ということでした。
例えば...
◎今から走っていてほしい理由
谷さんが、走ることを日常に取り入れておいてほしいと考えた理由は、マラソンランナーの物語をやるうえで"身体の持っている情報量"は大切だという思いから。"走っている人の身体"は稽古が始まってから対応しても間に合わないので、事前に話したかったのだそうです。ちなみに和田さん曰く、見た目が本物に近づくのは体脂肪率5%。「そこまでしぼれば、ぽく見える」そう。5%...。
◎実際に走ってみての発見
前述の通り走ることが嫌いで、走っていても「負の感情しか生まれない」と宮崎さん。和田さんの「目標がないからでは?」という指摘に、宮崎さん以外のおふたりも「なるほど!」と納得されていました。ただ、谷さんが調べたことによると、走っている最中の負の感情というのは円谷さんや君原さんも戦っていた部分なのだそう。「湧いてくる負の感情は、実際に役を立ち上げていくときに繋げてくれる要素じゃないかな」とアドバイスされていました。
◎走りたいと思うのか?
このワークショップで何度も出てきたのは「なぜ走るのか」という言葉。その答えは出ないですが、宮崎さんの「走りたいと思いますか?」という質問に和田さんは「マラソンは基本的に楽しいものじゃない。野球やサッカーみたいなゲームって"楽しい"があるけど、ランニングのレースは基本的に自分の五体を使い、極限まで速く走ることなので楽しくはない」と経験者ならではの言葉。けれど「それを耐えてがんばった先に、ほんの一瞬の光が見える。それを手にした瞬間の喜びがすごい」そう。和田さん自身も、自己ベストのタイムを出したときの喜びに勝る喜びは未だに経験したことがないそうです。「1回それを覚えちゃうと、またそれを手にするためにやる」のだとお話されていました。
おもしろいですねー。このほかにも「レース中にトイレに行きたくなったら?」「何キロ地点から苦しくなる?」「コンマ1秒の差がどうしてうれしいのか」「数ある練習でも『マジか!』と思うものは?」など、笑いも交えながら、みなさんで話して共有されていました。
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→→ワークショップのレポートは次回も続きます!
公演は11月14日(水)から25日(日)まで東京・紀伊國屋ホール(※14日はプレビュー公演)、11月29日(木)から12月2日(日)まで大阪・ABCホールにて。
舞台「LADY OUT LAW!」矢島舞美、味方良介
池田純矢が脚本を手掛けた舞台「LADY OUT LAW!」が9月14日から品川プリンスホテル クラブeXで開幕する。出演は矢島舞美、味方良介、鈴木勝吾など。
体内に高性能の機械をうめこまれた主人公の少女を演じるのはアイドルグループ『℃-ute』(キュート)の元メンバー・矢島舞美。さらに味方良介、鈴木勝吾、小野健斗、松井勇歩、増子敦貴、日比美思、神尾佑が出演する。
脚本は池田純矢の書き下ろし新作。演出は味方良介主演の「熱海殺人事件」、松井玲奈主演の「新・幕末純情伝」、川栄李奈主演の「あずみ」などを手掛けてきた岡村俊一。
本作の公開舞台稽古と囲み取材が行われた。動画は囲み取材を中心に抜粋したもの。一部、矢島舞美の立ち回りシーンを追加した。【動画6分】
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(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ)
『マイ・フェア・レディ』の通し稽古を見学してきました。この日のイライザ役は朝夏まなとさん、ヒギンズ教授は寺脇康文さん。2013年にG2演出になり、訳も演出も一新、より女性の物語として響くようになった気がします。
まず、音楽の豊かさがこの作品の魅力。「じっとしていられない」「だったらいいな」「君が住む街」など、誰もがああ、知ってる!と頷ける名曲揃いです。曲が脳内をぐるぐる回って、帰り道には思わず口ずさんでしまう。日本初演55周年の今年、グランドミュージカルの定番として、長く愛されて来た理由がよくわかりますね。
朝夏さんは、宝塚退団後の初ミュージカルとなりますが、彼女のイライザはのびのびしていてまっすぐ、実にチャーミング。太陽のような朝夏さんの個性がそのまま活きています。特に1幕の冒頭、花売り娘の時は粗野でおてんば、手がつけられないくらいワイルドで思わず笑ってしまったほど。演出のG2さんが「狂犬のように」と話したそうですが、確かに野生の獣感なんですよ!同時にどこか愛らしくて魅力的、目が離せません。それに対して寺脇さんのヒギンズ教授はスマートで自信に満ち溢れた紳士。暴れん坊のイライザを自分なら教育し、手なづけられると確信している様子が見てとれます。
では2幕冒頭から、ちらりとその模様をお伝えしましょう。
↑いよいよイライザが、大使館の舞踏会デビューを果たします。控えの間にて、ピッカリング大佐(相島一之)がヒギンズ夫人(前田美波里)に、人々のイライザに対する反応を報告。イライザのファンになりつつあるヒギンズ夫人は、上手くいっていることを知り、ワクワクを隠せません。ヒギンズ教授と賭けをしている大佐でさえガッツポーズ!二人ともいいお顔。
↑「イライザ・ドゥーリドル」と名前を呼ばれ、突然現れたゴージャスな美女!扇を持つ手も決まっていますね!イライザは花売り娘の頃とはまるで別人、堂々たる立ち居振る舞いです。稽古ですら、プリンセスにしか見えません。
↑トランシルバニア女王(伊東弘美)がイライザの可愛さに惹かれて、「チャーミング!」と思わず頰に触れます。その女王を見上げるイライザの瞳の可憐なこと!
↑家政婦のピアス夫人(春風ひとみ)はイライザを心配し、興味津々に大使館の様子を聞きます。ピッカリング大佐、いい表情!
↑イライザの身元を疑い出したハンガリー人の言語学者カーパシーが、正体を暴いてやる!と息巻きますが、イライザは落ち着いたまま。見事に彼を騙し切り、みんなにプリンセスと認められます。
↑踊りつつ、思わず笑みが溢れるイライザ。キラキラして、心から楽しそう。ダンスのキレはさすが、朝夏さん。この先、イライザには輝かしい未来が待っているに違いない!
↑イライザが見事にレディを演じ切ったことで、賭けに勝ったとご満悦のヒギンズ教授。それを祝う大佐と使用人達。美しいコーラスが気持ちよく、最高です!この作品は大人数による重唱と群舞、ステージングが実に上手く、目も耳も幸せ〜になれますね。
↑ところが、浮かれるヒギンズ達に対して、自分は賭けの対象でしかなかったことを悟り、ショックを受け、呆然とするイライザ。ああ、切ないこの表情。稽古場なのに泣けてきました...。
一体、何が起こったのかわからず、訝しむ堅物ヒギンズ。(悔しいけど、寺脇さんがカッコいいです!)
↑なぜイライザが怒っているのか、全く見当がつかないヒギンズはチョコレートをすすめて、なだめてみたり(小さい子供じゃないのよ、と、観ていてイラッ!)。
↑誰のおかげだ!と脅してみたり。このヒギンズの空気の読めなさに、男ってしょーもないっ!と、イライラが徐々に怒りに...。
↑自分がいじめたのかな?疲れたのかな?誰かと結婚すればいいんじゃない?イライザに対して、まるで子供を扱うような態度のヒギンズ。この二人の温度差が半端ない。
↑「お前は猫か!八つ当たりはよせ」と、イライザは再び野生の王国状態。いやー、女心が全く読めないヒギンズめ!(『奇跡の人』ではありません)
↑こんなにイライザが怒っているのに、「何が気に入らないんだ?」と、全くわかっていないヒギンズ。これだから男って!(また言ってしまいました。プンスカ)
↑毅然とした態度で、ヒギンズにもらった指輪を返すイライザ。言葉遣いが丁寧になった分、迫力が増しています。自立したレディに見えますが、心のうちは大失恋?!この後、ヒギンズは寝室へ。イライザは家を出る決心をします...。と、この丁々発止のやり取りだけでも、ゾクゾクするわけですが!
↑登場人物のキャラがそれぞれ際立っているのも、この作品の楽しい点。平方元基さんが演じる青年フレディは、いかにもお坊ちゃんぽい。よく恋愛ドラマで、優しくてイケメンだけど、恋では二番手になってしまう...という切ない役回りがありますが、フレディはまさにそれ!
↑今井清隆さん演じるイライザの父親ドゥーリトル。人の良さそうな下町のお父さん。コメディ部分をしっかり背負い、歌やダンスでバッチリ魅せてくれます。今井さんのステップの軽やかさ、必見ですよ。
ああ、ぜひ神田沙也加さんイライザ&別所哲也さんヒギンズ教授組も観たいなぁ!きっと全然違う雰囲気を楽しめるはず。
ミュージカルの真髄を味わえる名作、ガチおすすめです!
(取材・文/三浦真紀)
新感線☆RS「メタルマクベス disc2」出演の尾上松也、大原櫻子
尾上松也・大原櫻子らが出演する劇団☆新感線の舞台『メタルマクベス disc2』の公開舞台稽古が行われ、一幕が報道向けに公開された。
「メタルマクベス」は、宮藤官九郎が脚本を担当し、2006年に劇団☆新感線が上演した作品。シェイクスピアの「マクベス」の世界観はそのままに、2206年の廃退した近未来と、空前のバンドブームに沸いた1980年代の日本を二重の構造に置き換えるという大胆なアレンジによって創り上げられた。⇒2006年版「メタルマクベス」DVDはこちら 橋本さとし・濱田めぐみらが出演した「メタルマクベス disc1」は、8月31日に千秋楽を迎えて終演。続いて、今週末 9月15日(土)からは、尾上松也・大原櫻子・原嘉孝らが出演する「メタルマクベス disc2」が開幕する。 本作の公開舞台稽古が行われ、報道向けに一幕が公開された。動画は劇中楽曲を中心に抜粋したもの。【動画3分】
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(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ)
2016年に日本初演され、その年の演劇賞を総なめしたミュージカル『ジャージー・ボーイズ』 の2年ぶりの再演が近付いてきました。
初日を目前にした9月5日、WHITEチーム、BLUEチームの「ザ・フォー・シーズンズ」のメンバーが一堂に会し、演出の藤田俊太郎とともに、囲み取材会を行いました。
そのレポートです。
【2018年『ジャージー・ボーイズ』バックナンバー】
# ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』イン コンサート、熱狂の開幕!
# 2018年版『ジャージー・ボーイズ』本格始動! 稽古場レポート
# 稽古場レポート第2弾! WHITEチームの稽古場に潜入
# 稽古場レポート第3弾! BLUEチーム ピックアップ
<TEAM WHITE>
中川晃教/中河内雅貴/海宝直人/福井晶一(右から順に)
<TEAM BLUE>
中川晃教/伊礼彼方/矢崎広/spi
ミュージカル「ジャージー・ボーイズ」囲み取材
中川晃教らが出演するミュージカル「ジャージー・ボーイズ」の囲み取材が行われ、出演者と演出の藤田俊太郎が登壇し意気込みを語った。
「ジャージー・ボーイズ」は2005年にブロードウェイで開幕し、トニー賞最優秀ミュージカル賞(2006年度)、グラミー賞(2007年度)、ローレンス・オリヴィエ賞(2009年度)など、全世界で57部門もの賞を総なめにした伝説的なミュージカル。
日本では2016年に中川晃教の主演、藤田俊太郎の演出によって初演され、菊田一夫演劇賞、読売演劇大賞などを受賞した。
今回、藤田俊太郎の演出はそのままに、中川晃教を中心とした2チーム制で上演される。
本作の囲み取材が行われ、演出の藤田俊太郎、両チームに出演する中川晃教、チームホワイトに出演する中河内雅貴、海宝直人、福井晶一、チームブルーに出演する伊礼彼方、矢崎広、spiが登壇した。【動画5分】
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(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ)
年々、さまざまな方面から注目が高まるエンタテインメント集団「梅棒」。「最近【梅棒】って名前、よく見るなあ」という方も多いのでは!?これまでもミュージカルから小劇場、2.5次元作品までさまざまな作品で、出演者として、振付として活躍してきた梅棒の面々ですが、最近は劇団☆新感線いのうえひでのりさんの絶賛ツイートや、嵐のコンサートや新曲の振付などでも話題になりました。
そんな梅棒の劇場公演が12月に開幕します。毎回、多彩なゲストを迎え、作・総合演出の伊藤今人さんを中心につくりあげる梅棒のステージは、<ダンス×演劇×J-POP>という独特のかけ合わせ。台詞をほぼ使わずに誰もが知るヒットソングと身体表現で物語を描いていくという、驚きと楽しさがギュギュッと詰まった舞台で、エンタテインメント好きなら一度は体験してほしい!
その最新作となる今作のタイトルは...
梅棒 9th "RE"ATTACK『超ピカイチ!』。
今回は2017年上演の梅棒 7th ATTACK『ピカイチ!』のバージョンアップ版で、生徒会長の座...いや、ヒロインの◎◎◎を懸けた戦いを繰り広げる学園モノですが、【全日制ver.】と【定時制ver.】の2バージョンで上演。「ただの再演じゃないですよ!」感が滲み出てますね!
一体どんな感じなのか気になる...ということで、げきぴあは、初演に続きメインキャストのw-inds.の千葉涼平さん、梅棒メンバーの鶴野輝一さんと塩野拓矢さんのビジュアル撮影に潜入!意気込みやお互いの印象も聞いてきましたので、ぜひご覧ください~!
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取材時に撮影されていたのは、【全日制ver.】の千葉さん、鶴野さん、塩野さんの3ショット。【全日制ver.】では、皆さん『ピカイチ!』と同じ役を演じるそうで、この3人は生徒会長に立候補する人たちです。
↑(左から)塩野さん、千葉さん、鶴野さん。千葉さんはイケメン転校生の豪徳寺孟、鶴野さんはヒロインに思いを寄せる道玄坂光徳、塩野さんは甲子園を夢見る硬派なエース・権田原孫八を演じます。ちなみに【定時制ver.】(※一部出演者も違います)の役柄がどうなるかはお楽しみに!
↑写真を撮っているのは、梅棒メンバーの飯野高拓さん。普段はフォトグラファーとしても活躍されている方です。再演ということで既にチームワークができあがっていることと、飯野さんの腕がよすぎて、撮影はなんと5分ほどで完了。はやい...。
↑3人の手にもご注目いただきたい~(1枚目の写真でも確認できます!)。初演をご覧になった方はピンとくるやつですよ!本当にあっという間の撮影でしたが、撮影中は、隙をみてダンスする千葉さんが素敵でした。スタッフから「踊りを思い出してる!」と指摘され、ニッコリと笑顔を返していましたよ。
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というわけで、撮影の合間に3人にお話をうかがいました!
――まずは今作への意気込みをお聞かせください。
千葉:一応再演ということですが、一度観た方にはさらにパワーアップした『超ピカイチ!』を観ていただけると思いますし、前回観られなかったという方は今回がチャンスなので、ぜひいらしてほしいなという思いでおるんですが。
――千葉さんは初演で初めて梅棒の作品に参加されましたが、今回楽しみにしていることは?
千葉:これから起こる大変な部分を、いかに楽しめるところまでもっていけるかが楽しみです。全く同じことをやるわけじゃないですし、やっぱりつくる段階は大変な部分も多いので。がんばります!
――塩野さんはいかがですか?
塩野:今回、2バージョンでの上演になりますが、みんながイメージしているであろうものと全く違うことになっていくと思いますよ。「一体どうなるんだろう」と思っているその上をいって、みんなのビックリした顔を見るのが楽しみです。ただ、2バージョンあるということは、倍近い振り付けを覚えることになるので、そこはみんなで一緒にがんばりましょう!
――課題にしてることはありますか?
塩野:やっぱり今回、【定時制ver.】があるということで、初演とはまた違うキャラクターを演じられるのは楽しみですが、「演じ分け」は課題でもありますね。新キャラの詳細は言えませんが、「演じる」で合ってるのかわからない...そんなキャラなので(笑)。おもしろいと思います。
――鶴野さんはいかがですか?
鶴野:僕は『ピカイチ!』がすごく好きなんですよ。体力的には、今までやってきたなかでも一番しんどい作品なんですけど、でもすごく好きなので。それをまたやれることを楽しみにしています。初演もたくさんの方(12,500人超)に観ていただいたのですが、日本の人口は1億2000万人以上なわけですから、ほとんどの方が観れてないわけですよね?
――そうですね(笑)。
鶴野:前回観ていただいた方にはもう一回あの空気を思い出してほしいですし、残りの1億1999万人の方にもぜひ一緒に体験していただきたい。それとたっくん(塩野)も言いましたが【定時制ver.】もね!これは、かつ丼とラーメンとピザと寿司、みたいな感じですから。「美味しいもの×美味しいもの×美味しいもの=きっと美味しい!」っていう考えでつくっているので。楽しみにしていてほしいです。
――『ピカイチ!』のどういうところが好きなのですか?
鶴野:めちゃくちゃいっぱいありますけど、青春感がいいですよね。いい曲をいっぱい使っているというのもありますし、それと......
あーでもあんま言っちゃうとなあ!(←楽しそう)僕の一番は、最後の下校シーンです。あのシーンは何回もやりたいなって思っちゃいます。
――では最後に、隣の人の魅力を教えてください!
<鶴野→塩野>
鶴野:え...いいとこですか?
塩野:(笑)なんかあるだろ!
鶴野:たっくんは、なんだかんだ言ってカッコいい、多彩、面白い...。
塩野:無理してるな。
千葉:(笑)
鶴野:......根がいい人ではない!
塩野:やめとけ!
一同:あはは!
<塩野→千葉>
塩野:真っ直ぐで正直者。踊りも正直です。それが多分お客さんにも伝わってると思う。やってきたものしか出ない、誤魔化さない。言い訳しない踊りが好きです。
千葉:ありがとうございます!
<千葉→鶴野>
千葉:鶴さん...鶴さん...
鶴野:なんかあるでしょ!(笑)
千葉:鶴さんの踊りの世界観が好きです。しなやかで美しい瞬間があるんですよね。僕はそこにすごく魅力を感じます。
鶴野:嬉しい!
梅棒 9th "RE"ATTACK『超ピカイチ!』は、<東京公演>12月15日(土)から29日(土)まで東京グローブ座、<大阪公演>2019年1月5日(土)・6日(日)に森ノ宮ピロティホール、<愛知公演>2019年1月9日(水)・10日(木)にアートピアホールにて上演。
ぴあプレイガイド最速先行(抽選)が9月6日(木)より受付開始。
文:中川美穂 撮影:石阪大輔
ご無沙汰してます。
ゴジゲンの松居です。
げきぴあの!ブログを更新しにやってきました!
そうです、告知があると言うことです。
今までで1番大事なやつです。
僕はゴジゲンという劇団をやってます。
今年はその結成10周年で!!
来月の10月に東京・ちょっと京都・北九州で、
10周年記念公演があるのです!!
今年の7月に監督した映画「君が君で君だ」がありまして、それをリブートした、と言いながらもう完全に新作で、タイトルだけ借りて「君が君で君で君を君を君を」という第15回公演をやります!!
男6人のラブストーリーです。
先週から稽古が始まりました。
いま台本は0文字で。
「再演だと思ったー」「いやいや、新作なんですよー」って会話を本番中に100回ぐらいすると思うので事前に言っておきますけどもね。新作ですからね。絶対言わないでくださいね。みんなにも言っておいてくださいね。ラブストーリー、という要素しか引き継いでません。
戻りますと台本はまぁ0文字で。
稽古は日々するわけで。
とりあえず話す一同。
とりあえず立ってみる一同。
誤解される前にいうと、出しては没にして出しては没にして、ってなってるんですよ今。
もうほんと、1場がね...。
1場が...難しくて...。
1場って、芝居始まって最初のシーンね...。
ゴジゲンは毎回そうなんすけど、
もう1場なんですよ、鬼門は。
1場2場3場ですかね、そこ越えたら10場ぐらいまでバーっといけると思ってるんですが。
いやー、1場!!!
ほんと1場が憎いよ。
1場なんてなくて、2場から始まればいいのに。
そしたら2場が1場になっちゃうのか!
1場がおれを苦しめる!!!
いちばぁー!!!!!
そんなわけで、本番にはその1場も書けてると思います。
ぜひ劇場に来てください。
いいや、来るべきだ!
お饅頭と共に待つ一同。
おまちしてます!
チケットはこちら!!!
松居