2014年5月アーカイブ
京都を拠点に活動の幅を広げている悪い芝居の山崎彬さんがオーディオドラマに挑戦します。
NHK大阪局が制作したドラマだけに、キャストの顔ぶれも東西の小劇場界で活躍している面々が集結!
演劇ファンには楽しみなドラマになりそうです。
放送に先駆け、担当ディレクターよりコメントが到着しました!
NHK FMシアター「春はこない」は京都の劇団「悪い芝居」の山崎彬さん作です。
京都の町屋を舞台にした20代の男女の恋愛劇です。
30代の作家が、等身大の恋愛を赤裸々な台詞で書いております。
あくまで主観ですが、山崎さんは大層カッコイイ。
スタイルも良いし、何せ、カラーパンツとかをナチュラルに穿きこなしています。
声色もニヒルだし、太宰治が題材の芝居を作ったのも、さもありなんなのです。
そんなカッコイイ山崎さんだが、ドラマに出てくる男女はちゃんとリアルにカッコ悪い。
カッコイイ山崎さんがこんなことを考えているのか、
こんなことひょっとして経験したのかなあ、とか想像すると面白い。
というようなことを言うと、作家は恥ずかしがる。
ちゃんとマジで書いているからなのでしょう。
意地の悪い話ですが、その照れる様が、笑えてしまう。
カッコイイ人が書いたカッコ悪い恋愛を、身につまされるもよし、
笑ってしまうのもよし......というドラマになっているはずです。
出演者はたった6人
「悪い芝居」の呉城久美さん、「子供鉅人」の益山寛司さん、
関西の舞台で客演しまくりの若き名バイプレーヤー大塚宣幸さん、
連続テレビ小説「ごちそうさん」でヒロインの友人役も好演した宮嶋麻衣さん。
最近は舞台ばかりか映像でも活躍が目立つ、梅舟惟永さんと川島潤哉さんに東京から参戦してもらいました。
音楽は悪い芝居、クロムモリブデン、アマヤドリなど、様々な劇団の舞台で劇伴提供をしている岡田太郎さんにお願いしました。
そんな演劇色満載なスタッフキャストでお送りするFMシアター「春はこない」。
放送はNHK-FM5月10日(土)午後10時からです。
演劇好きの皆さま、時には土曜の夜をオーディオドラマで過ごしてみてはいかがでしょうか。
概要はHPにて■公式サイトはこちら
左から:川島潤哉・山崎彬・益山寛司・呉城久美・宮嶋麻衣・梅舟惟永・大塚宣幸
【写真提供:NHK】
げきぴあブログをご覧のみなさま、こんにちは&こんばんは。
FUKAIPRODUCE羽衣です。
出演者紹介の第三弾、FUKAIPRODUCE羽衣メンバーの鯉和鮎美がご紹介するのは、金子岳憲さん!
初演に引き続いて、ご出演いただきます。
金子さんと鯉和がメインのあるシーン、初演時に、大変人気を博しておりました。
未見の方はもちろんのこと、初演をご覧いただいた方にも、またぜひ、ぜひご覧いただきたいです。
「耳のトンネル」のチケットは絶賛発売中です!
「明治座 五月花形歌舞伎」が5月2日に開幕しました。
今年の明治座歌舞伎は市川染五郎さんの大奮闘公演といってもよいほどの活躍ぶり。
昼の部では『釣女』太郎冠者と『邯鄲枕物語』艪屋清吉の2役を、夜の部では『伊達の十役』に初役で挑んでいます。
さっそく見どころと観劇レポートをお届けします。
まずは昼の部『鳥居前』から。
平成生まれの若手が活躍するこの場面では、荒事の典型的な役どころである忠信を演じる中村歌昇さん、静御前を演じる中村米吉さんに注目です。
前半は静の見せ場。
愛する義経と離れたくない静は、西国への供に自分も加えて欲しいとせがみますが、許されません。
米吉さんの静はしぐさがいじらしく、愛らしいです。
後半、歌昇さんの忠信が登場します。
荒事特有の衣裳、鬘、隈取をした勇ましい姿は「ザ歌舞伎」の世界。
見ているだけでも楽しめる初心者にもオススメの舞台です。
歌昇さんは忠信という大きな役をやることに身の引き締まる思いだと伺いましたが、思い切りのよい芝居でスカっと演じていたようにみえました。
忠信は、実は狐の化身なので、幕切れ花道での引っ込みは狐六法で入るのもみどころです。
ほかに中村隼人さんの義経、中村種之助さんの武蔵坊弁慶。中村吉之助さんが早見藤太を好演していました。
続いて歌舞伎舞踊『釣女』。
ここから染五郎さんが出ずっぱりとなります。
内容は妻を娶りたいと願う大名が太郎冠者と一緒に縁結びの神様に参詣すると、一本の釣竿が落ちていたので、それを使って妻を釣り上げるという単純なお話。
お約束どおり、最初に大名が美しい妻を見事釣ると、太郎冠者も「ならば自分も」と勢い込んで釣るのですが...。
染五郎さん演じる太郎冠者の"お相手"は中村亀鶴さんです。
かなり凝った拵え(?)なので、ここはお楽しみポイント。
女性に言い寄られて困る太郎冠者を染五郎さんがやると、いい意味でリアルにみえるところが面白いです。
昼の部ラストは『邯鄲枕物語』(通称『艫清の夢』)。
こちらも『伊達の十役』同様、長らく上演が途絶えていたのを、平成5年に九世澤村宗十郎が「宗十郎の会」で復活上演。
この時の舞台を染五郎さんが見ていて、今回明治座での上演が実現したそうです。
お話は借金に苦しむ清吉が「金が欲しい...」と言いながら寝入ってしまうと、夢の中では金を使わなければ罰せられる世界になっていて、今度は金が使いきれずに途方にくれる...という、現実と夢での価値観が"あべこべ"になるところがミソ。
『忠臣蔵』の定九郎や『廓文章』の伊左衛門などなど、歌舞伎ファンにはお馴染みのキャラクターや設定がパロディで出て来るのもみどころ。
中村壱太郎さんが清吉女房おちょうと梅ヶ枝で出演。
染五郎さんとも雰囲気がぴったり合う感じではんなりした気分になりました。
大道具の"早替り"(?)もあったりと、俳優だけでなくスタッフも腕の見せどころですね。
染五郎さんはブログの中で「鱸清に関しては、演出を含めて日々進化しています」という書き込みをされているので、もしかしたら中盤、後半と変化する可能性があるかもしれませんよ!?
いろいろとツイておらず自殺まで試みた貧乏役者・桜井武史。