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斬新な振付で数多くの話題作を発信し続ける謝 珠栄が手掛けるオリジナルショー『Pukul』。
アジア各国の音楽や民族舞踊の要素を取り入れつつ、星たちの誕生と、美しくも時に脅威ともなる自然を神秘的に描くACT1、そして、馴染みあるジャズやポップスで、この地球で命を授かった人々の人生をスタイリッシュにたどっていくACT2の2幕構成。ミュージカル・ダンス界のトップスター達が様々な"鼓動"(Pukul)をテーマに、歌・ダンスで壮大な時間の旅へ導きます。

先日、構成・演出:謝 珠栄さんのインタビューを掲載しましたが、今回は、謝さんが語っていた世界観を作り上げる、衣装デザイン、装置デザイン、映像を担当するスタッフの皆さんへのインタビューをお送りします。
壮大なスケールで展開する本作。その裏側へとさらに迫っていきます。

​ゴジゲン第14回公演「くれなずめ」⑥

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こんにちは!

ゴジゲンの松居です!

本日、ゴジゲン「くれなずめ」東京公演おわりました!!
ご来場いただいた方、気にかけていただいた方々ありがとうございました!

活動再開からだと最多動員を記録しました。
ありがとうございます、、
この劇は身も心も一回やるだけでボロボロになるやつでして、回を重ねても重ねても何一つうまくやることや要領よくすることができなくて難しくて。あーーーつかれた。。みんな体も動かないし、ノドもガラガラで、あとは気力でした。プロの集団とは思えない僕らです。
生きててよかった。
毎回めちゃくちゃに緊張して、こんなに緊張するのも初めてだった。

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ちらっと場面写真でした。

くれなずめ解説したいですがまだできません!
なぜなら、これで終わるわけではなくですね!
京都北九州にこれから行きます!
11月4、5日に京都公演
11月11、12日に北九州公演
やります!
劇場に合わせて作り直すつもりです!

初の三都市ツアー公演。
西日本の皆さま、ゴジゲンが参ります。
ぜひ思いきって会いに来てください。
そしてもし東京で見逃してしまった方、遠征もありです!めちゃくちゃ優しくします。

本当にありがとうございました!
引き続き頑張ります!!
今年はまだ終わらない!
あと11月2日、ぼくは誕生日です!!!

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ゴジゲン第14回公演「くれなずめ」⑤

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こんにちは!!
ゴジゲンの松居です。

ゴジゲン「くれなずめ」幕あけました!!!

今回は回のお客さん毎に作品の見え方がぐんぐん変わるので、
僕らも必死でついていって、全力です。
昼と夜の狭間、物語と真実の狭間、生死の狭間、笑いと涙の狭間、
いろんな狭間の中で生きるコメディです。

ゴーチの伊藤さんの言葉を借りると、
演劇というメディアが本来持つ、人の死を祀るという機能、
死者の言葉を生の肉体を持った俳優が語ることで生じる絶対的な虚構性と演劇的リアリティ、
そしてその死者の声を聞くために劇場に集う観客。

そんな空間をぜひ体験してほしいです。
美術も祭壇のような祝祭性を帯びてます。

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見にこなきゃわからないですこれは!
チケットの売れ行きあまり良くなくて、、、すごく悔しいです。。
がんばって手売りしてますが、僕らの力じゃ限界で、
どうぞこれを読んだ方、見に来てください!
台風も過ぎ去って晴れますよー!!

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(あなたのために劇をしている奴ら)

駅前劇場でまってます!!
東京は29日まで!!!
京都、北九州もまってます!

松居

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ゴジゲン第14回公演「くれなずめ」④

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こんにちは!
ゴジゲンの松居です。
不安定な天気の日々が続きますね。
いいやおれたちの方が不安定だ!!!
取り乱しましたすみません。

不安定な僕らは小屋入りをして
舞台を作って、
いろんな仕掛けを確認して、
いよいよ本日からゴジゲン「くれなずめ」の幕があけます!!
下北沢駅前劇場です。
高校でつるんでいたけど、なんとなくバラバラになって、

友人の結婚式で仕方なく再会した男たちが、高校のノリを思い出して余興をやろうとするが、、、

みたいな物語です。

笑いながら泣けたら嬉しいです。
というか普通に楽しんでほしいです。

稽古写真をチラッと紹介します。

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はいここでストップ!
この後は劇場でぜひに。

今回の公演用に物販も作りました。

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ゴジゲンファンの小学生の女の子が描いてくれたイラストで、
Tシャツとクリアファイルです!
生地もとてもいいんです!
こちらも公演ロビーでしか買えないので、
なんなら物販目的で仕方なく劇を見るというのもありとしましょう。

それでは
ゴジゲン第14回公演「くれなずめ」
開幕です!

下北沢駅前劇場でお待ちしております!
全ステージ当日券も発売してます!

松居

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ゴジゲン第14回公演「くれなずめ」③

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こんにちは!
ゴジゲンの松居です!
雨も多いし、寒くなってきましたね。。
つまりは劇場に来てあったまるのがいいんじゃないすかね。

今日でゴジゲン公演「くれなずめ」稽古終わりました。
後半二週間が怒涛すぎて、オフが1日もなくて、体が動きません。
でも全ては来てくれる、あなたのため!
あたたかい物語です。

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今日は最終日のため、水天宮で作品の安産祈願をして、

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ゴジゲン恒例の、
お世話になった稽古場を抱きしめました。
横になっているのではなく、稽古場を抱きしめたんです。

明日から駅前劇場に入ります。

気になった方でも気にならない方でも、とりあえずよければ、来てみてください。
損はさせません!

劇場で待ってます!!

松居

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ゴジゲン第14回公演「くれなずめ」②

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こんにちは!

ゴジゲンの松居です!

19日から始まる「くれなずめ」まであと一週間となりました!
台本はようやく書きあげて、
それでもまだどうしても書けないところがあって、
と、日々試行錯誤しながら劇を作っています。
体はもうみんな限界にきていて、休憩中はほぼ会話ありません。

劇の作り方ってなんなんですかね。
今回は6年ぶりの物語ってこともあって、
どういう風に戯曲を書いていたか忘れてしまいました。
伏線とかどうやって張っていたのかとか、説明台詞をどう自然に言っていたのかとか...。
結局思い出せませんでした。
完全にまっさらな状態で、作っています。
岡本太郎も、生きるのは積み上げるんじゃなくて、積み上げたものを崩すことだ、って言ってましたからね。
もう荒地ですこっちは。
でもきっと、荒地の向こうは見渡せるので、テーマに突き進む物語になってる気がしますが...
劇場でお確かめください!

写真撮ることを忘れていたので、、

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これは今年の7月7日に、
ゴジゲン番外公演のアフターイベントで、
勝った方が負けた方の言うことを聞く、というバトルをして、
僕が勝ったので、みんな劇団員ってことでどうかな、と言った後のシーンです。
断られたらまじ変な空気になるところだったのでよかったです。
劇団に誘う瞬間ってなんかごにゃごにゃしますからね。勢いとお客さんの力を借りました。

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そのあと写真撮ったらなんだかんだいい顔してたのでよかったです。

くれなずめは、そんな、初の劇団員のみの公演なのですね。
前回もこれ書きましたかね。
ストーリー詳しく書こうとするとどこをどう書いてもネタバレみたいになってしまうので、もどかしい!

ぜひ劇場に会いにきてください。
とくに前半日程、とくに初日がオススメです。

笑い泣きさせてやるんや!

松居

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ゴジゲン第14回公演「くれなずめ」

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ご無沙汰してます、ゴジゲンの松居です!

10月になりましたね。
お元気ですか?
こちらは、今月19日から始まるゴジゲン第14回公演「くれなずめ」稽古の真っ最中です。

物語です、6年ぶりの物語なんです。
6年ぶりとか言ってお前らほぼ知らねえよってなりますよね勘弁してください!
稽古最初のほうは、どんな風に物語を作っていいやらと戸惑っていましたが、なんとかこう、ブログを更新できるぐらいまできました。ただいま。
僕の作ってる感じはどうでもいいですねすみません。

なんと今回から、東迎・奥村・最強・善雄がゴジゲンのメンバーになりました。

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(左から時計回りに松居、目次、最強、奥村、善雄ゼンユウ、東迎)

これは先日、同じ誕生日の東迎と善雄を祝ったときの写真です。
つまんなそうな奴らですが、これは稽古場だからです!役に入ったら面白そうな奴らに変貌します!

今回は、初めての劇団員のみの公演となるんです。すごい響きですね、昔はコメディユニットと言ってた頃を考えると。
いわばもうデビュー作ですね、32歳、劇団9年目ですが、デビュー作の気持ちであります。(下からの突き上げが怖い!)

「くれなずめ」は、太陽が沈みそうで沈まない状態の命令形の造語です
毎日悔しくなることやどうしようもないことばかりですが、そんな景色が美しく見える瞬間を
見たこともない感覚へ連れていけるような、優しい物語を作りたいです。
願望なのは現在進行形で台本を書いているからで、そうなんです、本当は台本を書かなければならないのを、ブログを書くことにより時間を稼いでいるのです。
これで明日台本の進みが遅くても「げきぴあでブログ書いてたから...」という免罪符になるでしょう。
ああ全部言ってしまった。手が止まらねえよ。

見にきてよかったと思える劇にしたいです
そのためには、見にきてほしいです。

image2 (1)コピー.jpg(見にきてもらうために毎日電車で稽古場に来て、劇を作っている男たち)

10月19~29日、下北沢駅前劇場
11月には京都と北九州で公演もやります。
チケットはこちらから!

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買えましたか?まだですかね。
今は予定が固まらないというのなら
またブログ更新します。
まってろよぐへへ。

がんばれ!!

松居

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【自己紹介とまえがき】

キャラメルボックス劇団員の多田直人です。入団14年目の男です。
この度はぴあさんからのご依頼により、『光の帝国』初日寸前の模様をレポートすることになりました。

私は日常をすんすんと生きておりまして、日頃「うひょー」とか「げはー」とか思うことがあまりありません。そんな私のテンションが文章にも反映されて、盛り上がりの無い駄文に仕上がりそうで怖いですが、私なりに精一杯お伝えしたいと思います。

それから今回の『光の帝国』の座組はとても若く、いちばん上の劇団員は私より3年後輩の鍛治本大樹(年齢は同い年ですが)。それ故、先輩として偉そうな文言も散見されるかもしれませんが、後輩への期待も込めてのことだとしていただいて、ご容赦くださいませ。

では、始まり始まり~。

 

【ダンス】

まずはダンスの確認です。

いつもの公演ならば大内厚雄、岡内美喜子、原田樹里など、劇団員のなかでもダンスが得意なメンバーがリーダーとなって練習します。
今回は森めぐみがリーダーのようです。昨日行われた通し稽古の映像を踏まえて細かいところを指摘し、みんなで修正していきます。
得手不得手はあるものの、いない人の穴を埋めるうちに実力や責任感を帯びていき、劇団の層が厚くなっていくんですね。それで先輩としては、いつの間にか頼もしい後輩になっていたりするもんだから、うれしょんものです。

ダンスは初演の振り付けを踏襲しているのですが、より舞台全体を大きく使うようなフォーメーションになっていてダイナミックさを感じました。
もともとクールな振り付けですからね。格好いいです。
今は微調整の段階ですが、ここから振り付けの解釈、気持ち、それに伴って表情が乗ってくれば、よりストーリー性を感じられて見応えが増していくのだと思います。

個人的な見どころは関根翔太のこぼれ落ちそうな目ん玉です。
お楽しみに。

hikarikeiko1_350.jpg頼もしい森めぐみの後ろ姿。

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■『レディ・ベス』2017年公演特別連載 vol.4■


『エリザベート』『モーツァルト!』などの作者として知られるミヒャエル・クンツェ(作)&シルヴェスター・リーヴァイ(音楽)による新作として2014年に世界初演されたミュージカル『レディ・ベス』が、3年ぶりに上演されます。

演出は、日本ミュージカル界が誇る鬼才・小池修一郎

『エリザベート』『モーツァルト!』の日本版潤色・演出も手がけ、クンツェ&リーヴァイ作品を日本に根付かせた最大の功労者である小池さんが、ふたりとタッグを組んだ "日本発の新作" として世に送り出したのが、この『レディ・ベス』です。

3年ぶりの上演となる2017年版、カンパニーが改めて作品と向き合い、単なる再演ではなく、ブラッシュアップされたものになるようですが、今回の見どころや変更点、ほぼ全員が続投となるキャストの魅力や期待を、小池さんに存分に語ってもらいました。

前・後編に分けて、お届けします!
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◆ 世界初演となった2014年、創作の苦労は...


「2014年は、作者であるミヒャエル・クンツェさん、作曲を手がけたシルヴェスター・リーヴァイさんのおふたりご自身が来日され、稽古場で机を並べて日々、作業をされていました。ドイツでも(クンツェ氏はハンブルク、リーヴァイ氏はミュンヘン在住)別々の都市に住んでいらっしゃるので、こういうケースは少ないだろうと思います。日本だからそうせざるを得なかったのでしょうが...。

もちろんおふたりが作られた最初のベースはあるのですが、私だけでなく製作の東宝の方や、各スタッフからも色々な意見が出てきますので、それを調整して仕上げる、つまり加筆訂正や削除、添削をしていくような作業です。セリフや歌詞をクンツェさんが書き、それに対してリーヴァイさんが音楽を書く。それをバンバン目の前でやっていらっしゃる。そのことに圧倒されました。エキサイティングな時間でした。

同時に、昨日まであった場面が今日はなくなったり、昨日なかった場面が今日作られたりするので、それに対応していかなきゃならない。これが結構大変でした。予定してた段取りが変わるわけですから。まして、日本語に翻訳するという作業も挟まれる。さらに歌の場合は日本語を音に乗せていかなければいけない。出来上がるものを追いかけてその作業をしつつ、稽古もしなければならない。立体的に作り上げる作業を同時進行でやっていく。プレビューやトライアウトというシステムがある欧米では皆さん慣れているのだろうと思いますが、我々日本人は慣れていませんから、スタッフもですが、俳優さんたちも大変だったんじゃないかと思います。初演ではプレビューを2日間とり、その間にも長かったところを少しずつ削ったりしましたが、一番最後にリーヴァイさんが「これを足したい」と仰ったものがあった。明日初日という中で、しかもただやればいいということではなく、色々新たにしなければならないものもあり、さすがに俳優さんたちも青くなってました(笑)。最後の最後はお願いして諦めてもらいましたが、でもそういう創作意欲、ものの作り方の違いはとても勉強になりました。過去にも外国の方と一緒に創作したことはありますが、自分が作者(脚本)でやっていたりしたので、自分の中で処理が出来るところもあったのですが、今回は脚本・音楽とも別の方ですのでそうもいかない。自分だけの判断では出来ないところもありましたからね」LadyBess17_04_02_8260.JPG

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彩の国さいたま芸術劇場で2006年に設立された高齢者だけの演劇集団、さいたまゴールド・シアター。さまざまな仕事にエネルギーを注いだ故・蜷川幸雄が、晩年となった10年をかけて格闘したのが、演技経験がほとんどない高齢者を俳優として舞台に立たせる取り組みだった。その甲斐あって、2013年以降は世界各地の演劇祭に招聘され、上演地で絶賛を浴びるまでになった。その新作『薄い桃色のかたまり』が開幕。作・演出の岩松了に詳細を聞いた。

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「これまで2作、ゴールドに戯曲を書き下ろしているんですけど、どちらも蜷川さんが演出をしてくれました。今回もその前提で話が進んでいましたが、それが叶わなくなり、僕自身が演出もすることになりました」

 その2作とは、ゴールドの本格始動となった2007年の『船上のピクニック』と、2011年の『ルート99』。ゴールドは、主に日本の現代劇作家の戯曲を上演してきたが、書き下ろし作を複数という形で関わったのは岩松のみ。自身以外の作品でも、公演がある度に足を運ぶなどして、メンバーについては少なくない知識がある岩松は、ごく自然に、今回の演出も引き受けることになったという。

「ゴールドの魅力は......極端な言い方をすると、ルール違反だと思っているんですよ(笑)。たとえば僕の最近の仕事で言うと『少女ミウ』という作品があって、それは若い俳優が中心だったんですが、役者たちはみんな純粋なんです。せりふに必死に取り組むし、作品全体が成功するように全力で向かっていく。そうしなければ殴られるぐらいの緊張感があったわけで、まあ、普通はそれが舞台をつくるということなんですけど。でもゴールドではその方法は通じない。せりふを覚えられない人、スムーズに動けない人が大半というのが前提になっていますから」

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やる気の問題ではなく、自然の摂理として、人間は老いると体の可動範囲が狭くなり、声も出にくくなり、記憶力が低下する。過去の公演でも、せりふが出てこなくなった時のため、客席に蜷川を筆頭にしたプロンプターが控え、メンバーをサポートしたことがあったが、不思議なことに全体の印象が損なわれることはなく、むしろそれは些細なことだと思える大きな感動が、ゴールドを観たあとは残った。

「そう、それを考えると、純粋なものばかりが演劇とは言えないと気付かされるんです。不純もまた演劇だと考えていくと、こっちがそれを許容できるかどうかという問いになって返ってくる。言ってしまうと、そもそも演技が下手なんです。でも、上手くて不純な俳優はたくさんいて、そういう人は技術が鼻について"もういいよ"という気分になりますけど、ゴールドは下手で不純だから、むしろある瞬間にすごいおもしろみが生まれる。逆転の可能性があるわけです。もちろん稽古中にもそれは生まれていて、そういうのを観ていると、下手だから意味があるんじゃないかとさえ思えてくるんですよ(笑)」

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『薄い桃色のかたまり』は、避難指示が解除された福島のある区域を舞台に、重く速度を増していく世間の無理解と無関心、人間がいなくなった町を侵食する自然、協調することに疲れた地元の人々、それらの不協和音に翻弄される若者の恋などが描かれる。

「『少女ミウ』も被災地の話でしたけど、テレビ番組が出てきたり、もうちょっと抽象的でした。この作品は、地震で途切れた線路をつくる人たちがいて、町があって、そこに暮らす人の家があってと、より地面を踏まえて書いている感覚があります。その違いは、蜷川さんとの仕事ということが影響しています。というのは、蜷川さんは人間がどこに立たされているかという、場所に対する強い意識を持っていた。逆に自分はそこが曖昧で、人間関係の過激さに走る傾向がある。それを考えた時に、具体的な土壌、社会問題をはらんでる土地に立っている人たちの物語を蜷川さんに託そうという思いがありました」


 執筆のために2度、福島に取材に出かけ、地震から何年も経つのに、津波でひしゃげた家がそのままだったり、かつて桜の名所だった通りに行っても、満開なのに地元の人がほとんどいなかったりという光景を目にして、帰ってきたくても帰れない人が多数いることを実感した。「入ってくる情報が生々しく、それらにリアクションする形で、話を書き進めていった」という。

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かつては、理由を言わず何時間も同じせりふを繰り返させた鬼の演出家は「僕もだんだん体力が無くなってきて、そうそう厳しい演出はできなくなりました。こっちの老いと彼らの老いが、2本の川がひとつになるようにうまく出合ったのかも。老老介護ですよ」と笑った。

 多くの人が、遅かれ早かれ経験する老い。この厄介なものの正体を、演劇を通して過激かつチャーミングに教えてくれるさいたまゴールド・シアター。66歳から91歳までのメンバーが、岩松の舵取りでどこまで行き、私たちにどんな光景を見せてくれるのだろうか。

めぐろはづき

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