日本が誇るエンターテイナー・玉野和紀と若い才能がつくりあげるショー・ステージ「SHOW HOUSE『GEM CLUBⅡ』」が3月に開幕します。
『GEM CLUB』は、吉野圭吾さんや東山義久さんらが出演するエンターテインメント・ショー『CLUB SEVEN』シリーズ(2003~)のDNAを受け継ぐ新世代のショー・ステージ。
「大人のショー」をコンセプトに掲げる『CLUB SEVEN』に対し、20代を加えた"new MEGA パフォーマンス・ショー"として、若い才能の原石(=GEM)たちが集うショーハウスを舞台に、夢を追い求め、ぶつかり合いながらも切磋琢磨するGEMたちの姿を描きます。
作・演出・振付は『CLUB SEVEN』同様、玉野和紀さん。"GEM CLUB"というショーハウスの総支配人として出演もされます。
2016年春の初演には、本公演にも続投する中河内雅貴さんや、相葉裕樹さん、植原卓也さん、矢田悠祐さんをはじめとする注目の若手メンバーがズラリと出演した本作。2年ぶりの第二弾となる今作の出演者も気になりますよね!?
というわけで、出演者の⽊⼾⾢弥さん、多和⽥秀弥さん、本⽥礼⽣さん、松⽥岳さん、古⽥⼀紀さん、そして玉野さんにお話をうかがいました!
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タップダンスは全員にやってもらう
――早速ですが、今作の内容としてはどのような感じになりそうですか?
玉野 一幕はスケッチ・ミュージカル、二幕はショー形式にしようと思っています。ストーリーとしては、第一弾の続きものみたいにしたいんですよ。前回と同じ"GEM CLUB"というショーハウスでの出来事として描いていきたい。5人は初めての出演なので、新人で入ってくるところから始められたらなと思っています。
――5人は玉野さんの作品には初めての出演ですが、いかがですか?
玉野 ショーってあんまりやったことないよね?
木戸 そうですね。僕はあまり舞台上で踊ったりっていうのも少ないほうだと思います。
玉野 体力、大丈夫かな?
木戸 体力はちょっと...自信ないですけど。
一同 (笑)
――既に準備してることなどはありますか?
多和田 タップダンスは玉野さんが「全員にやってもらう」とおっしゃっていたので、準備しています。僕はほぼやったことがないので、しっかり食らいついていきたいですね。
――古田さんは以前、舞台で披露されてましたよね。
古田 そうなんです。
玉野 得意みたいですよ!
古田 いや...あの......そうですね、得意なんです(笑)。だから僕は今のうちに地力を上げるというか。ダンスレッスンでも、なるべくいろんな先生、いろんな種類のダンスのレッスンを受けるようにしています。なにがあるかわからないので、できるだけ準備をしておきたくて。
松田 僕はタップの話になると思い出すエピソードがあるんですけど。中学校3年生のときにダンス教室に通い始めて、2年目の発表会でタップをやることになったんですよ。そこで初めてやったんですが、全然できなくて。当初、僕はセンターでやらせていただく予定だったのですが、他の子に真ん中を奪われちゃって。発表会のときに「くそー」って。だからタップに関してはジェラシーみたいなものがありますね。
一同 あははは!
松田 今回、死ぬ物狂いでがんばって、あの頃の自分を超えたいです!
本田 僕もタップを始めてから日が浅いので時間があれば練習してます。
――日本でタップといえば玉野さんですから、練習する側も必死ですよね。
玉野 タップって技術なので、"なんちゃって"ではできないものなんですよ。だから敢えて、ちょっとだけでもみんなにタップをやらせたいと思っています。それでいつか何かのときに「やっててよかった」って役に立ったら、それはもう自分の宝ですからね。
かっこいい3割、おもしろい7割で
――皆さん、今の時点で玉野さんに自分をアピールするとしたらどのあたりですか?
玉野 すべて受け付けます!
古田 僕は身体が柔らかいです!
玉野 それはいいよね。武器だ。
多和田 僕...これだっていうのがないですけど。
玉野 185㎝という身長!
多和田 身長は確かに大きいほうなので、踊ると迫力があるというのはいつも言っていただけます。長い手足を使った振りをつけていただいたら嬉しいです!
松田 僕はパワー型だと思っています。あと、舞台づくりのときにリノリウム(シート/舞台上に敷くマットのようなもの)を敷くのがすごい上手なので、舞台づくりから関わっていきたいなって。
玉野 あはは! 舞台監督が喜ぶね(笑)。
本田 僕はアクロバットです。でもあんまり入ってるとあとで後悔するので...(笑)。
玉野 (笑)。そうだね、公演数考えないと。怪我も怖いし、代わりはいないから。
木戸 なんだろう...お酒、強いです。終わった後にぜひ誘ってください(笑)。
――みんなで飲みに行ったりされるんですか?
玉野 見通しがついたら連れて行ったりしますよ。「玉野会」っていうね...大変なんですよ、みんな食うし(笑)。まあでもそれを楽しみに、目指してやれればね。そのためには稽古をどれだけ進めていくかっていうところですけど。
――玉野さんがみなさんに期待することってなんですか?
玉野 若い面子はエネルギーが宝だから。なんぼ汗かいて、どれだけ必死でやるかっていうところを一番にやってほしいかな。そこが『GEM CLUB』だと思っています。あと、オリジナルを書くときは基本的に「こんな感じかな?」と当て書きで書いているので、稽古場でそれを打ち破ってくれるとありがたいですね。「そうくるんだ、じゃあこうしようか!」っていくらでも変えていくので。もしできないことがあったとしても、そこで「できないから変える」んじゃなくて、必死でやってほしい。その結果、また違う道が見えてきたりもしますから。だから全部出してくれたら、と思っています。
――玉野さんが見たい姿ってどんなものですか?
玉野 体力とか、ガムシャラとか、一生懸命さとか。カッコつけずにね。カッコつけてやるの、大嫌いなんですよ、僕。
――20代はカッコつけたいんじゃないかな、という感じもしますが。
玉野 そうですね、僕がそうでしたから。20代の頃は女装とかも「そんなの俺やらないですよ」だったけど、今は率先して...(笑)。なんのためにやるかっていうのが、わかってきたんですよね。でも若いときってみんなそうなので、この中で成長してくれればいいなって思います、本当に。
――では、「カッコいい」は封印ですか?
玉野 かっこいい3割、おもしろい7割くらいかな。そうすると、3割の「かっこいい」がめっちゃかっこよくなるし、深みも出るので。そういう見せ方がわかってくると、いいですよね。
――最後に意気込みを聞かせてください。
木戸 今回、第二弾ということで、初演を超えるものを、このメンバーと先輩方と一緒につくっていけたらと思います。それで観に来てくださったお客さんが「また観たい」と思ってくれて、第三弾にも繋げられるように、精一杯頑張っていきたいです!
多和田 若い人が一生懸命やる姿はきっとお客様に伝わると思うので、「みんなで一生懸命磨いていくぞ」という気持ちは絶対に忘れずに、本番に挑めたらと思っています。僕たち若いメンバーがやる意味というものを、これから稽古の中で感じていきたいです。
本田 『CLUB SEVEN』と『GEM CLUB』、どちらもふり幅がすごい。笑いの部分は徹底して笑いだし、さっきまで笑わせていた人とは思えないカッコいいパフォーマンスもあって。その"幅"が魅力だなと感じたので、そこはしっかりと受け継ぎつつも、新しいものも出せるようにがんばりたいです。
松田 "エンタメの極み"ですよね。お客様が笑って泣けて、そしてエネルギーをたくさん吸収して、明日に繋いでいけるような、パワーのある作品だと思います。僕もその一つのパワーになって、お客様に届けられたらと思います。
古田 稽古の中で苦しい瞬間もたくさんあると思うんです。「これができない!」とかもあると思うんですけど、そういうときは助け合い...というか助けてほしいです!(笑)厳しい部分もありつつ、なるべく楽しく、本番に向かえたらいいなと思っています。
玉野 普通のお芝居だと基本は"一役"でずっとやるけど、ショーって自分の名前で、本人としてぶつかっていかないといけないので、今まで見たことのないみんなの姿が見られればいいなと思います。いつも通りのカッコよさと、「こんなこともやるの!?」ってことにもチャレンジしてもらいたいので。お客さんにもそれを楽しみにしていただければと思います!
公演は、3月16日(金)から18日(日)の東京・シアター1010でのプレビュー公演を皮切りに、3月24日(土)から4月5日(木)に東京・日比谷シアタークリエ、4月14日(土)・15日(日)に大阪・サンケイホールブリーゼ、4月18日(水)に愛知・日本特殊陶業市民会館にて上演。
(ライター:中川實穂/カメラマン:福井麻衣子)