■『レ・ミゼラブル』の魅力(3)■
現在公演中の『レ・ミゼラブル』にマリウス役でご出演中の原田優一さんからメッセージが届きました!
子役時代にガブローシュとして出演し(1994年)、前回公演(2007-2009年)はアンジョルラスとして出演していた原田さん。
「念願のマリウス」だと話していらっしゃいます。
どうぞ。
★★★かねこのぶろぐ★★★
「わが星」は、2009年に三鷹で初演された柴幸男主宰の"ままごと"旗揚げ公演。この作品が2010年の岸田國士戯曲賞を受賞し、大変な話題となったのは記憶に新しいところ。
さて、今回待望の再演が決定し、東京公演は大盛況のうちに終わりましたが、この後、三重、名古屋、北九州、伊丹と全国を回ります!
観た人たちを次々と魅了する「わが星」はいったいどのように作られたのでしょう?
作・演出の柴幸男さんと、音楽を担当している□□□(クチロロ)の三浦康嗣さんのお二人に、音楽の視点から貴重なお話を伺いました。
-「わが星」の楽曲は柴さんが三浦さんにお願いして実現したと聞きましたが-
柴:僕って言うより制作の宮永が三浦さんに「テーマ曲をお願いしたいんですけど」って、僕の知らないうちに。
三浦:知らないうちだったんだ!俺、いまそれ知った(笑)
柴:いつかやってもらえたらいいかもねと言う話はしてたんですけど。そしたら次の公演で□□□テーマにいけるんで、と言う話がきて。
三浦:そうだったんだ。僕は、柴くんが"toi"と言うユニットでやってた「四色の色鉛筆があれば」の短編を観たりしてたんですけど、柴くんの劇団を立ち上げる第一弾で長編の作品を作るので、それのテーマ曲を作って欲しいって言われた。
-おふたりは旧知の中だそうですが-
柴:いやいや、あれは嘘です。幼なじみみたいになってるけど、旧知ではないです。2008年の暮れくらいですね、初対面したのは。僕はもともと□□□を聞いてたんですけど。招待状をキッカケに知り合ったので、たかだか3年か4年くらいなんで、旧知ではないです。
三浦:まぁでもモノは言いようかなと。
柴:確かにこの企画でセッティングされた人ではないんで、もともと知っていたと言えば旧知なんですけど。
三:僕は演劇人脈とか、柴くんは音楽人脈とかそんな昔からなかったからね。
柴:ないです、ないです。
-三浦さんが今回参加しようと思ったのはどんなところからですか?-
三浦:もともと友達に紹介してもらった時に柴くんから、「反復かつ連続」って作品のDVDをもらったので、見てすごい面白いなと思って。その後、2010年1月の終わりにシアタートラムでやってた「四色の色鉛筆~」を観に行って、面白かったからお疲れ会しようよ、と。ウチでご飯作って飲もうよみたいな感じで。
柴:その時系列だったんですね。
三浦:その時系列で間違ってないと思うよ。それで仲良くなって、その流れで頼まれたから。しかも柴くんの芝居って基本的に音楽を使ってないんですよ。舞台美術やセットもほとんどなくて、逆にないのがいいなと。下手にあるとダサくなっちゃう。いい感じにならなかったりするんで。はじめは、映画のエンディング曲みたいなイメージで作ってと言われたんだけど、それだとあまりオモロくないなと思って。丁度その時デモで制作中だった「00:00:00」と言う□□□の楽曲で2、3分の歌詞が入ってないインストバージョンがあって。時報があってそれにメロディとかビートとかそういうのが被さって音楽になるって感じだから、これを分解して柴くんが自分で音楽ソフト使って作れればいいかなと。
柴:「反復かつ連続」は全部僕が自力で編集してやってたんで。楽器は使えないですけど音を編集したりはしてたんです。
三浦:(柴くんは)構造的にものを考えて劇を作る人だから、ドラムならドラムだけのパート、ギターならギター、ベースならベースと言うように音だけバラバラに渡して出来るんじゃないかなと。あとは柴くんが構築して劇を作って、本番も柴くんが演奏するんでいいかなと。結果、いま二人で演奏はやっているんですけど。
柴:その予想どおりの作品ができたから面白かったですね。全編音がないか、全編流しっぱのどっちかですね、きっとぼくの芝居は。今まで音響を使わない作品が多かったけれども今回はほとんどずっ鳴ってる状態で、その状態でどうするかっていう作品になったんだと思います。
三浦:逆にずっと音楽鳴ってたらウルサイじゃん。だけど時報って音楽なのかどうなのか微妙なとこだから。この作品の場合音楽に聞こえるじゃん、時報って。そこが面白いね。最初の時点でずっと時報が鳴ってるくらいがいいかもって言ってたの、覚えてる?
柴:あ、でもオンオフが難しくなるなーと思ってたんで。だったら時報だけがずっと流れてたりしたら面白いかもって思ってました。
三浦:(時報が)消えるとそこにまた違う意味が生まれちゃうからね。
柴:鳴らしたら流しっぱです。
三浦:すんごーい(音を)小ちゃくしたりとかして。あと実は時報には三種類あって、本物の時報と、ピアノの時報とシンセの"ポ・ポ・ポ・ポーン"だけ抜き出した三種類。 実はみんな気づいてないと思うけど。
柴:使い分けているんですけどね。飽きがこないように。結構気づかないんでしょうね。こだわってやっているところとか。
おかげさまで無事全日程終了いたしました!
全日程完売状態、満員御礼!
このような状況の中、ご来場いただいた皆様にはただただ感謝です。
原作が重松清さんということで初めて舞台を観たというお客様が多かったのが印象的でした。
アンケートも概ね好評だし。よかったよかった。
そんなこんなで『カシオペアの丘で』ブログはこれにて終了!
また機会があれば今度は毎日書いてやるんだからっ!
それではよいGWをお過ごしください。
また会う日まで~~
撮影:宮内勝
第15回:アンケート・ウィズ・ヴァンパイア
こんにちは。
ゴールデンウィークしてますか。
もはや完全に「短期集中」ではなくなっているこのブログ。
げきぴあさんに「公演後も続けてもらっていいですよ」と言われて調子に乗り、
「短期集中」から「長期ダラダラ」へと変貌を遂げようとしています。
話したいことはね、いくらでもあるんです。よー。
ちなみに僕と劇団員の久保貫太郎とラジオ番組やってるんですが、
そのタイトルが「死ぬまでにしゃべりたい7万のこと」といいます。
どんだけしゃべりたいんや。
今回は公演の際に皆さんに書いて頂いているアンケートのこと。
沢山の感想やご意見をもらえるアンケート、
これが僕大好きなんです。
公演中は誰よりも貪り読みます。
読み尽くします。
吸い尽くします。
アンケート吸血鬼です。
今はネットで沢山の感想は見れますが、
公演観た直後の、手書きの...
そう手書き!
その人の気持ちのよくわかる手書きなのが好きなんです。
元々手紙好きってのもあるんですが。
公演の時の差し入れも、
色んなおいしいもの面白いもの頂いてとても嬉しいんですが、
実はその差し入れに添えられている手紙が一番嬉しかったりします。
貪り読みます。
血となります。
肉とならず血となります。
吸血鬼ですから。
●ヒラノの演劇徒然草●
4月25日、第36回菊田一夫演劇賞の授賞式が行われました。
菊田一夫演劇賞とは、菊田一夫の業績を伝えるとともに、演劇の発展のために大衆演劇の舞台ですぐれた業績を示した人々を表するもの。
菊田一夫とは数々の舞台の原作・脚本・演出を手がけた、昭和を代表する演劇人です。
森光子の『放浪記』の脚本・演出や、『風と共に去りぬ』の脚色、宝塚歌劇団で今も再演を繰り返す名作の数々など、彼が手がけた作品は枚挙にいとまがありません。
今回、第36回の受賞者は下記の方々。
【演劇大賞】
平幹二朗(ミシマダブル「サド侯爵夫人」のモントルイユ夫人、「イリアス」のプリアモス王の役の演技に 対して)
【演劇賞】
山崎育三郎(「モーツァルト!」のヴォルフガング・モーツァルトの役の演技に対して)
大塚千弘(「レベッカ」の『わたし』、「ゾロ ザ・ミュージカル」のルイサの役の演技に対して)
山路和弘(「宝塚BOYS」の池田和也、「アンナ・カレーニナ」のニコライ・カレーニンの役の演技に対して)
マキノノゾミ(「ローマの休日」の演出・脚本の成果に対して)
【特別賞】
大地真央(600回を超える「マイ・フェア・レディ」のイライザ役での輝かしい舞台の成果に対して)
●ヒラノの演劇徒然草●
昨日4月27日に、宝塚歌劇花組『ファントム』の制作発表が行われました。
げきぴあでは、ニュースではお伝えできなかった話題をお伝えいたします。
コピット&イェストン版『ファントム』は、怪人=エリックの幼少時代や心の葛藤などを掘り下げ、人間・ファントムを描いているのが特徴的。
日本での初演は2004年の宝塚宙組での上演でしたが、その後2006年に花組で再演、また大沢たかお主演でも上演され好評を博しています。
■『レ・ミゼラブル』の魅力(2)■
4月22日に行われた、『レ・ミゼラブル』上演回数2500回達成の特別カーテンコールの後には、《バリケード解説講座》という特別企画が開催されました。
客席から舞台を観ているだけではわからない、舞台機構の解説や、俳優さんたちの苦労など、作品の裏側が垣間見れたこの講座。ほとんどのお客様も帰らず興味深げに見入っていました。
解説はジャベール役・岡幸二郎。この日は出演していなかった岡さん、わざわざのご登場です。
「この、ロンドンオリジナルバージョンでの演出は今回で最後となってしまいます。舞台上に出ている私たちが、こういうセット、こういう照明で演じているという誇りをみなさんにみていただきたいと思って、今回の企画となりました」とご挨拶。
第14回:「裸の女を持つ男」ギャラリー
さてさて今日は「裸の女を持つ男」にまつわる写真たちをお届けします。
まずは今回最も胡散臭かった久保貫太郎。
キャラは胡散臭かったですが、帽子はかわいかったですね。
何人だかわからないキャラでしたが、
毎日「今日は台湾寄り」「今日はイランを入れる」と、
微妙なマイナーチェンジがあったみたいです。
こちらは2年振りに帰って来た板倉チヒロ。
この頭が地毛だというのだから驚きです。
雨の日はゴワつきが半端なかったです。
【演劇ニュース】
人気のコント3人組、東京03が5月から単独ライブの全国ツアーをスタートする。東京03は、豊本明長、飯塚悟志、角田晃広のお笑いトリオで、2009年にはキングオブコントで優勝も果たしている実力派。テレビのみならず、舞台でも精力的に活動しており、単独ライブも今回が12回目。『燥ぐ、驕る、暴く (はしゃぐ、おごる、あばく)。 』と題して、5月18日(水)の東京公演を皮切りに全国17か所で公演を行う。
また、ツアー初日同日、5月18日(水)には新作DVD『正論、異論、口論。』もリリース。2010年の単独ライブツアーをDVD化したもので、音声特典として、3人によるコメンタリーも全編収録。前回ライブを観てない人も、これで復習はバッチリだ。
6月11日(土)からは全国各地を巡演。秋田、青森、石川、新潟、愛知、京都、大阪、福岡、長崎、熊本、広島、岡山、鳥取、北海道、大阪、宮城で公演を行う。全国公演のチケットは4月29日(金・祝)より一般発売開始。
【演劇ニュース】
2008年の『幸せ最高ありがとうマジで!』でパルコ劇場初登場を飾った本谷有希子が、3年ぶりに同劇場へと帰ってくる。ヒロインを演じるのは、これが初舞台の長澤まさみ。本谷はこれまで永作博美や小池栄子、りょうなど名立たる女優陣と共に舞台を作り上げてきた。しかも彼女が描くのは、同じ女性から見ても非常に面倒くさい――男性にとっては時に非常に愛おしくもある――女の姿。そんな女を演じた時、すべての女優はこれまでとはまた違う一面を見せる。それだけに長澤まさみという女優にいかなる化学変化が起こるのか。リリー・フランキーに成河(チョウソンハ改めソンハ)、安藤玉恵、吉本菜穂子ら共演者の顔ぶれと共に、非常に期待は高まる。
そんな本谷待望の新作舞台『クレイジーハニー(仮題)』だが、実は出演者はこれだけではない。大規模なオーディションを実施し、その応募総数は約1000 名。1次審査で200名に、2次審査で24名にまで絞られ、ワークショップオーディションという形でここから約10名が選出されることになったのだ。
本谷有希子の新作舞台で共演。長澤まさみ、リリー・フランキー((C)Hiroshi Nomura)