◆ ビジュアル撮影レポート ◆
2015年6月アーカイブ
プロフィギュアスケーターの織田信成が、この秋、日本に初上陸するミュージカル『TOP HAT』の大阪公演オフィシャルサポーターに決定。6月10日に就任会見が行われた。
黒燕尾服にトップハット(シルクハット)、手にはステッキという"アステア・スタイル"で現れた織田。初めて着たという燕尾服を「すごく格好良くて素敵な衣裳ですね」と気に入った様子で、ステッキの持ち方を変えるなどしてポーズも鮮やかに決めた。「フィギュアスケートの演技にも生かせるので、ダンスやミュージカルを観るのは昔から好きです。アメリカのニュージャージー州に合宿で滞在していた時は、よくブロードウェイにも行きました。このような素晴らしい作品のオフィシャルサポーターを務めることができて、とても嬉しく思います。ぜひ作品の魅力を皆さんにお伝えできるよう頑張りたいです!」と意気込んだ。
ミュージカル『TOP HAT』はフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの共演で大ヒットしたハリウッド映画が原作。80年の歳月を経て初舞台化され、英国内のツアーを経て、2012年ロンドン・ウエストエンドで開幕するや大評判となり、ローレンス・オリヴィエ賞で最優秀新作ミュージカル賞など3冠を達成。今春上演された宝塚宙組公演『TOP HAT』も大いに盛り上がった注目作だ。
映画を観た織田は、「衣裳や小道具の使い方、振付などすべてがオシャレ! 特にデュエットダンスがすごくロマンティックですよね。僕は滑る時はいつもひとりなんですけど(笑)、こういう雰囲気の演目をぜひアイスショーでやってみたいなと思いました」。燕尾服姿のダンサーがズラッと並んで踊る圧巻の群舞には、「格好良くて一緒に踊り出したくなりました。映画はモノクロですが、舞台はカラフルでナマの迫力がすごいと思います。今から来日公演を観るのが楽しみです」。
2013年に現役を退いた後も、華麗なフィギュアスケートの世界を見事なショー演技や的確な解説で支える織田。軽やかなステップ、美しく柔らかなジャンプの着氷、コミカルな持ち味など、どこか映画のフレッド・アステアに通じるところもある。「僕自身コミカルな演技が好きで、以前にはチャーリー・チャップリンをモチーフにしたプログラムも滑りました。ポップでコミカルな要素が満載のミュージカルなので、サポーターに選んで頂けたのかなと思います(笑)。映画ではアステアさんの笑顔と、常に楽しく踊ってらっしゃるのが印象的。それにあのタップダンス、足技には驚きました。"泣けるほど"感動しました!」と、記者陣を笑わせる。
個性的なキャラクターたちが脇を固めるロマンティック・コメディだけに、織田お馴染みの"号泣"とはいかなかったようだが、劇場では現代に鮮やかに甦るダンスや生演奏の音楽に酔いしれ、きっと感動の涙を流すのでは。
公演は9月30日(水)から10月12日(月・祝)まで東京・東急シアターオーブ、10月16日(金)から25日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演。チケット発売中。
取材・文:小野寺亜紀
撮影:奥村達也
この自伝劇で描かれるのは、実にすさまじい家族の関係である。かつては有名なシェイクスピア俳優だった父。過去のつらい出来事から抜け出せずモルヒネ中毒に冒された母。酒に溺れて自堕落な生活をしている兄。そして、肺病を患い引きこもっているエドマンド。この行き場のない4人が、ある日、夜までの長い時間を不協と対立のなかで過ごすことになる。「台本を読んだだけでもキツかったです。これを演じたら現実世界に戻れないんじゃないかと思うぐらい。でも、たぶんこの家族は、愛ゆえにこうなってしまったところがあると思うんです。僕自身も結婚して新しい家族ができたので、家族の愛とは何なのかということを、演じながら考えさせられるんじゃないかなと思っています」。
ユージン・オニールは、この戯曲があまりにも赤裸々な内容のため、死後25年間は発表することを禁じていた。それほど強い思いを持って書いた作品に、作者自身の役として登場するとなればプレッシャーも半端ないだろう。しかし、「プレッシャーよりも、素晴らしい場を与えられたという喜びのほうが大きい」と、満島はきっぱり言う。今回の出演は、彼のデビュー作である『おそるべき親たち』の演出を手がけた熊林弘高から、「当然やるよねという感じで声をかけられて(笑)」決まったものでもある。「デビューから5年。心も体もいろんなものを乗り越えてきた自分として、新たなステージに立てるのが楽しみ」と頼もしい。
母親役にそのデビュー作で親子役を演じた麻実れい、父親役に益岡徹、兄役に田中圭が扮する。この4人で何が生まれてくるのか。「痛いけど、やさしく、きれいな、愛に包まれた空気になるんじゃないかなと思うんです。根本には絶対的な愛情があるから。それに熊林さんが、"こんなことできないって思うようなことも気づいたらやっちゃってる"という演出をなさるので(笑)。きっと本当に家族として生きている感覚になると思います」。その生々しさは、きっと客席をも侵食するに違いない。舞台だからこそ得られる快感である。
東京公演は9月7日(月)~23日(水・祝)までシアタートラム。また大阪公演は9月26日(土)~29日(火)まで梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて上演。ともにチケットは発売中。
取材・文:大内弓子
撮影:福井麻衣子
スタイリスト:伊藤省吾/ヘアメイク:戸田和樹
梅田芸術劇場での宝塚OG公演といえば、<TAKARAZUKA WAY TO 100th ANNIVERSARY>と題した公演が2014年に向けて上演されていたのも記憶に新しいですが、今回もまた素敵なショーが期待できます。
★ ポスター撮影風景レポート ★
★ ポスター撮影風景レポート ★
集英社「週刊ヤングジャンプ」にて連載、累計発行部数1,300万部突破の人気コミックの舞台化で話題となった、舞台『東京喰種トーキョーグール』。
先日公開されたキービジュアル、キャラクタービジュアルはご覧になられましたか?
<キービジュアル>
<キャラクタービジュアル>
☆金木 研(小越勇輝さん)
☆霧嶋董香(田畑亜弥さん)
☆左上から、西尾 錦(鈴木勝吾さん)、永近英良(宮﨑秋人さん)、
神代利世(浜田由梨さん)、ウタ(村田 充さん)
☆左上から、四方蓮示(吉田友一さん)、ヤモリ(山神佳誉さん)、
亜門鋼太朗(君沢ユウキさん)、笛口アサキ(奥野正明さん)
☆左から、真戸呉緒(有馬自由さん)、芳村(加藤忠可さん)
©石田スイ/集英社 ©舞台『東京喰種トーキョーグール』製作委員会
⇒大きなサイズでキャラクタービジュアルをご覧になられたい方は、 ぴあWEBニュースへどうぞ!
本作で主演のカネキこと金木研を演じる、小越勇輝さんに話を聞きました。
小越さんは今年3月に初演からの動員累計200万人を数えた、ミュージカル『テニスの王子様』の 2ndシーズンで4年間、全作品で主人公の越前リョーマを演じきった、注目の若手俳優です。
★ 小越勇輝 ロングインタビュー ★
----カネキをはじめ、キャラクタービジュアルが話題になりました。撮影はいかがでしたか?
「初めてキャラクターになって......すごく新鮮でした。髪型のせいもあるとは思うんですが、幼くなったなー、顔が丸いなー、とか思って見てました(笑)。そんなふうに思う自分の感覚も含めて、新たな役で新しいことが始まっていくんだと実感しました」
----年齢に近い、等身大の役は初めてではないでしょうか。
「5月まで出演していた舞台の役も近い年齢で作ってもらっていましたが、ごく普通の大学生の役、という意味ではそうですね。衣裳もほかのキャラクターに比べたらだいぶおとなしい感じです。きっと楽しく友人と大学生活を送って平凡に過ごしていくと思っていたのが、思わぬ事故で半喰種(グール)になってしまう......未だにちょっと想像できません。でも、カネキもそんなことになるなんて思ってもみなかっただろうからその不安や恐怖を考えたりして原作を読み返したりアニメを観たりしています」
----共演者の方々とはお会いになりましたか?
「これからですが、亜門鋼太朗役の君沢ユウキさんはミュージカル『テニスの王子様』で、ウタ役の村田充さんも以前に少しだけ共演したことがあります。ほかは皆さん、ほぼ初めましての方々なので、どんなカンパニーになるのか、どんなふうに東京喰種の世界に染まっていくのか、このメンバーが集まったからこその空気感があると思うので、今から楽しみです」
----演出は前作に続き茅野イサムさんです。
「とても愛をもって演出してくださる方でいい関係を作らせていただきました。今回もいろんなアドバイスをもらいながらさらに一緒に前に進んでいきたいです。前の作品からまちがいなく成長できた部分があって、僕が選んだこの道は終わらない道だし、すべてが勉強だと思っていて、ひとつの公演が終わるたびにその一部をわずかだけれど必ず手に入れることができているはずなんです。その新たに手に入れたものを握りしめて次の作品に挑みたいし、そこでぶつかる新たな課題を茅野さんやいろいろな方の助けを借りて乗り越えていきたいです」
----そして、実は初のストレートプレイです!
「そういった意味でも大きな挑戦なんですが......どんな感じになるんだろうな......。きっと稽古に入ったらものすごく不安になることや、わからないこともたくさんあるんだと思いますが、今はそういったことを考えずに、ただ楽しみにしています」
----考えこまずに飛び込むタイプでしょうか。
「いや......そうでもないし、悩むだろうし、きっと苦しむと思います。ただ、稽古が始まったらなるようにしかならないし、周りも手を差し伸べてくれるだろうし、わからないことは教えてもらえると思うし、それを信じてやっていくしかないので、ぼくがやれることを全部やります」
----とても頼もしい言葉です。ともすれば、新たな試みがたくさん詰まった舞台になりそうです。
「それは僕も感じています。ことさらに『2.5次元』というジャンルでくくらなくても、舞台にはいろいろな可能性があって新しい試みも映像による演出もたくさん出てきているので、きっと観ていて楽しい、おもしろい舞台になると思っています。『喰種(グール)なんていったいどうやって表現するんだろう......』と思う方もいるかもしれませんが、『あ、こんな方法があるんだ!』とか驚いたり、発見してもらえたらうれしいし、そういったところは僕自身も楽しみだし、まるでその世界が目の前にあるような空間をみんなで創りあげたいと思うので、(期待して)待っていてください」
----舞台のたびに新たなことを習うことも役者の仕事のおもしろさだと感じます。
「アクションがあるんじゃないかな......と、いってもきっと、僕はやっつけられるばかりだと思いますが(笑)。ただ、殺陣や現代アクションを習ったことはありませんが、身体を動かすことは得意なので、もしあったとしたらしっかり教わりながら、楽しくふっとばされたいです!」
----ミュージカル『テニスの王子様』 、ロック☆オペラ『サイケデリック・ペイン』と主演舞台が続いていますが、先ほど「終わらない道」で「ずっと勉強だ」という言葉がありました。真ん中に立つ覚悟や続けいていこうという意思が感じられます。
「それはずっと心にあります。......もちろん。やるからには責任はありますし、背負っていかなければならないものがあって、僕自身、上へ上へと行くことを目指していきたいから。たぶん僕はとても恵まれていて、こうして機会を与えていただけることに感謝もしているし、すごく幸せなことなのでそれを無駄にはしないよう吸収できることは吸収して、出せることは出していって観に来てくださる方になにかを届けたり、残してもらえるような役者で在りたいです」
----断言することが潔(いさぎよ)いです。それらの覚悟はいつ、できたのでしょう。
「物心ついたころからこの仕事をしていたので、最初のころはやっているのが当たり前でした。でも、だんだんと心や気持が発達していろいろなことを考えるようになって中学生のときに『ああ、演じていきたいなあ』と思いました。なので、高校もそういった方面の学校を選んだし、この仕事で食べて行きたい、いや、食べていこうと決めました」
----そう決めて、実際に続けていることが尊(たっと)いです。
「それは、ありがたいことにやらせてもらえているからです。それに、やっぱり楽しいんです。でも、僕にはものすごく突出した部分があるわけではないし、普段暮らしていても思うけどなんてことのない人間なんです。ですが舞台上で輝きたいし、その輝きを届けるために一生懸命、稽古するし僕が演じている、その『役』がきらきらしていたらすばらしいことだし、そうあるべく目指していきます」
----今年、5月5日のご自身の公式ブログで、その時の出演作品を手がけた森雪之丞さんの『人間達が"奇蹟"と呼ぶに相応しいショウ』という言葉を掲げていましたが、もしかしたら舞台はすべてそうなのかもしれなくて、観客は毎日、奇跡を見せてもらっているのかもしれないと感じました。
「それはもちろん舞台だけでなく、映像も漫画や小説といった創作物はすべて、奇跡を見せてもらっていると思っています。現実ではありえない世界が本当にそこにあるんじゃないかと思わせてくれて、ひたらせてくれる、それはとてもすてきなことで、届けることができるところに僕はいる。光栄で幸せなことなので、これからもこういった舞台を......この言葉を借りるなら『ショウ』を届けたいと思います」
----ところで同じく今年、5月17日の公式ブログで「ほしいものができた」とありました。これがとても気になっているのですが......。
「ほしいものはいつもあるんですが、あのときは靴がほしかったんです。僕、買い物が好きなんです。稽古中や本番中は行かないし、なんかもう、服とかもいらないかなと思ったりするんですが、やっぱり買いにいくと、いろいろ買っちゃう(笑)」
----公演が終わったら「ご褒美に、あれ買おう」といったこともあるのでしょうか。
「......あるんでしょうね。ああー、きっと買っちゃうんだろうなあ」
----最後に、この公演が終わったらなにを買いましょう。ぜひ、読者に明かしてください。
「千秋楽は7月だから、夏ですよね。なんだろう、もう夏物はいいかなと思うので、指輪かレザーを買いますね、きっと(笑)」
----ありがとうございました!
取材・文/おーちようこ
撮影/石阪大輔
★大好評につき、舞台『東京喰種トーキョーグール』シアター上映が決定!★
チケットぴあでは~6/21(日)23:59まで、プレリザーブ(WEB抽選)申込受付中です!