音楽劇『ライムライト』顔寄せレポート

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■音楽劇『ライムライト』vol.1■


世界のコメディアンであり、脚本家・作曲家など様々な顔を持つチャールズ・チャップリン
"喜劇王"と呼ばれる彼はたくさんの名画を残していますが、中でも『ライムライト』は映画史に残るチャップリンのコメディシーンなどもありながらも、人生の悲哀や美しい恋などが描かれ、晩年の傑作と呼ばれています。

その名作映画を、音楽劇『ライムライト』として世界初の舞台化。
チャップリンが演じた老芸人カルヴェロは劇団四季の看板俳優として活躍、劇団退団後は舞台のみならずドラマや映画でもひっぱりだこの石丸幹二
カルヴェロと心を交わす、若きバレリーナ・テリーは、こちらも宝塚でトップ娘役として活躍したのち、映像の世界でも注目を集めている野々すみ花が演じます。

演出は、美しく繊細な世界を描き出すことに定評のある、荻田浩一

『ライムライト』という、美しさと物悲しさ、そしてアイロニーも少し混ざった、ノスタルジックな物語を紡ぐのに、最強の布陣が揃いました!

6月初旬、本作のキャスト・スタッフが顔を揃える顔寄せの現場を取材しました。
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出演者は8人だけ。
少数精鋭のカンパニーですが、それでも顔寄せとなるとさすがに結構な人数ですね。
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カルヴェロを演じるのは、石丸幹二さん。
まだ若い石丸さんが"老芸人"をどう演じるのかにも注目。
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石丸さんは「世界初演のこの『ライムライト』舞台版です。皆さんの期待にどうやって応え、またそれをどうやって超えて良いものにしていくか...。ひとつひとつに心を決めて挑みたいと思います。人数は少ないですが、チームワークで、千秋楽まで無事に乗り切れたらと思います。身体に気をつけて、そしてより良い舞台になりますように力を貸してください。よろしくお願いいたします」と丁寧な挨拶をされていました。
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バレリーナのテリーを演じるのは野々すみ花さん。
宝塚時代は「宝塚の北島マヤ」とも呼ばれていた演技派の野々さん。
今年下半期のNHK連続テレビ小説「あさが来た」への出演も発表されましたね!
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テリーがかつて淡い恋心を抱き、その後テリーに思いを寄せるようになる作曲家ネヴィルは、良知真次さんが演じます。
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そして、良知さん含め、石丸さん・野々さん以外の皆さんは様々な役を演じていくとのこと。

吉野圭吾さん
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植本潤さん
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保坂知寿さん
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佐藤洋介さん
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舞城のどかさん
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こちらは、上演台本を担当した大野裕之さん。チャップリン研究家としてのお顔も有名です。
長い間チャップリン家と交渉し世界初の上演となったことや、今回の舞台では映画『ライムライト』の前にチャップリンが書いた原作に相当する小説『フットライツ』からのエピソードも盛り込んであることなどが話され、「映画にはない、また新しい『ライムライト』を」という期待が語られました。
(なお、ライムライトとは電球普及前に使われていた舞台用の照明器具のこと。フットライトも舞台照明ですね)
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そして、大野さんは映画でテリーを演じたクレア・ブルームさんからメールが届いたとのことで、
「...初日の日は親戚のジュリエッタが最初に教会に行く日なので行けなくて残念だと(笑)。でもあらゆる成功を祈っていますとメッセージが届きました」とキャストの皆さんに伝えていらっしゃいました。


最後に演出の荻田浩一さんから
「石丸さんがおっしゃったように世界的な名作。これをやるということで、すごく緊張して今日を迎えました。でも本当に古典的な名作ですので、その古典の良さをたっぷりと作りこみたいなと思っています。でもやっぱりクラシカルな話なので、それを現代のお客さまに見せるために、色々手を変え品を変え、わかりやすいよう試行錯誤していきたいと思います。
現代からみたらクラシカルな作品であるからこその情の細やかさと、クラシカルであるからこそのファンタジックさをお客さまに喜んでいただきたいなと思っています」との意気込みが語られました。
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ちなみに荻田さんの奥に写っているのは音楽・編曲担当の荻野清子さん
『ライムライト』といえば、アカデミー作曲賞も受賞した主題歌『テリーのテーマ(エターナリー)』が超・有名ですが、そのチャップリンが作った楽曲(音楽もチャップリンが作ってるんですよ!)に加え、荻野さんが作る曲も織り交ぜて舞台は進むようです。音楽劇ですからね。
そのあたりも注目です。


この公演、げきぴあでは開幕までもう少し深く探っていきたいと思います!
乞うご期待!!


●物語●
かつて一世を風靡した老芸人は、人生を悲観し自殺をはかった若いバレリーナを助け、再び舞台に立たせる。しかし、スターに上り詰める若者と入れ替わるように、老芸人は人生の舞台から退場しようとしていた...。


【公演情報】
7月5日(日)~15日(水) シアタークリエ(東京)
7月18日(土)~20日(月・祝) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ(大阪)
7月23日(木) 福岡市民会館 大ホール
7月24日(金) アルカスSASEBO 大ホール(長崎)
7月26日(日) 宝山ホール(鹿児島)
7月28日(火)・29日(水) 愛知県芸術劇場 大ホール
7月31日(金) 富山県民会館 ホール
8月1日(土) ホクト文化ホール 中ホール(長野)

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宝塚で、同じ時期に同じ花組で過ごしていた野々さんと舞城さん。
ふたりが仲良くお話ししているところに石丸さん「なるほど、ここは宝塚同士なんだね~」。
そして8学年差だと聞き「僕と保坂さんと同じくらいだ!」と話す石丸さんでした。
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保坂さんと良知さんは、なんと『マンマ・ミーア!』以来の共演とのこと!
そんな話で盛り上がっているのも、稽古初日らしい風景です。
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取材・文・撮影:平野祥恵(ぴあ)

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