2019年12月アーカイブ

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12月7日(土)、新宿FACEにて、本格文學朗読演劇シリーズ「極上文學」第14弾『桜の森の満開の下』~孤独~が開幕した。

極上文學は、"読み師"であるメインキャストの周りを"具現師"が舞い、"語り師"が彩りを添えることで、日本文學の上質な世界観を立体的に表現し、ワンランク上のこだわりのスタイルが人気の朗読劇のシリーズ。マルチキャスティング制により、組合せを日替わりで上演し、変化のある公演も魅力となっている。

第 14 弾となる今作では、第1弾で鈴木拡樹と唐橋 充が出演した『桜の森の満開の下』を上演。「極上文學」シリーズで唯一映像化しておらず伝説的な作品ともいわれたタイトルの、期待の再演だ。

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12月6日(金)、開幕に先駆け公開場当たりとマスコミ向けのフォトセッションと挨拶が行われ、出演者らが意気込みをかたった。

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【語り師】ランズベリー・アーサー

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「今回語り師ということで物語を紡いでいくのですが、本を書いているという感覚もあり読み師を演じられるみなさんともリンクする所があるので、そういった所に注目して楽しんで頂けると嬉しいです。公演を楽しみにしていて下さい。」

【語り師】榊原優希

「先ほどランズベリーさんがおっしゃったように、この語り師という役は物語を紡いでいく、物語を創り出している存在なので、ご来場頂いた皆様に物語をしっかりと楽しんで頂けるように演じたいと思います。」

【語り師】笹 翼

「今回、坂口安吾さんの創り上げた『桜の森の満開の下』という世界観を現代で盛大に作り上げていきたいと思っております。語り師という立ち位置ではございますが、お芝居の中での立ち位置にも注目して観て頂ければと思います。」

【語り師】高坂 知也

「すごく頭の良い役でして、ちょっと頭の良さが追い付かないんですけれども(笑)自分なりに一生懸命、頭の良い人ならではの苦悩や独特の世界観、ちょっと怖いけれども綺麗な雰囲気、そういった物をみなさまにお届け出来ればと思います。頑張ります!」

【読み師】山本誠大

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「この作品はマルチキャスティングということで、役者によって全然アプローチの仕方が違いますので、その場で生まれる役者同士のコミュニケーションなどが毎公演違ってくると思います。そういったところを是非楽しみにしていて下さい。」


【読み師】松本祐一

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「今回僕自身「極上文學」では初の女性役ということで、色々研究して舞台の上に挑もうと思っております。同じ役でも人が変われば、また違った見所が出てくると思いますので、その辺りも楽しみに観劇して下さると嬉しいです。」


【読み師】田渕法明

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「今回マルチキャスティングという事で、毎回組み合わせが違うことによって、劇場内でのセッションのような空気になっておりまして、場がキュッと締まったり和やかな空気になったり、その場その場の空気をお客さまと一緒に感じながら出来上がっていくような作品だと思っておりますので、是非一緒に作品を作り上げるような感覚でご覧頂ければと思っております。」


【読み師】轟 大輝

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「今回、自分自身が座組で最年少ですので先輩たちの胸を借りる気持ちでしっかりと楽しんでいけたら良いなと思います。」

【読み師】田口 涼

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「この頃女性役をやる事が多くなってきたのですが、最初に演じた時に参考にさせて頂いたのがミカシュンさん(三上さん)でして、今回同じ役を演じさせて頂くという事で、ミカシュンさんよりはるかにヘボいなと言われないように(笑)一生懸命頑張りますので何卒宜しくお願い致します。」

【読み師】三上 俊

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「文學作品という事で難しい印象もあるかと思うのですが、今回は"伝える"という事をテーマに皆で作り上げてきましたので、わかりやすく楽しんで頂けるのではないかと思います。あと個人的な話なのですが明日の初日が、スタジオライフという劇団の同期の荒木健太朗と、劇団を辞めて以来初めての共演という事で本当に楽しみしています。是非俺と荒木の回を観に来て下さい!(笑)(一同笑い)」

【読み師】梅津瑞樹

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「この「極上文學」は"本格文學朗読演劇"と銘打たれておりまして、本格文學を朗読する演劇という事なんですけれども(笑)本格文學というとみなさま凄く硬く捉えてしまう部分あると思うのですが、全然そんな事は無くて、読むのが面倒くさいという方でも観て頂ければその世界に入りこめるというのが、今回やる意味での1つの最大の利点だなと思っております。僕も凄く小説が大好きで、今回この作品に携わらせて頂けたことが本当に光栄で仕方ないので、みなさまも是非その現場を目撃しに新宿までいらしてくださると凄く嬉しいです。」

【読み師】太田将熙

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「初めに言いたいのは、これは朗読劇では無いです!という位、本は持っているのですが凄く動いて、朗読劇なのに360度から観て頂けます。本当にみんな一瞬も隙が出来ないくらい熱い作品ですし、坂口安吾さんの書いた文學作品をキムラ真さんの演出と神楽澤さんの脚本によって本当に素敵な世界になっているので、それを僕らがそれぞれ体現していきますので、是非観に来て頂けたら嬉しいなと思います。」

【読み師】宮城紘大

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「僕は「極上文學」シリーズを一度観たことがありまして、その時にこの作品にプレイヤーとして参加したいなと凄く思っていました。今回その願いが届いてこの作品に鼓毒丸役として参加出来て本当に幸せです。稽古を通して、僕にしかできない鼓毒丸があると思いましたし、それぞれその人にしか出来ないみなさんの良さがあるなと思いました。この作品はどの回もみんな違ってみんな良いとお客さまが思えるように、僕たちは全力で板の上で生きたいと思います。是非、三上さんと荒木さんの回だけじゃなく、宮城紘大の回も観に来てください‼(笑)」

【読み師】荒木健太朗

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「荒木の回だけ観に来てください(笑)「極上文學」シリーズはずっと長い間やられてたという事なのですが、僕は今までシリーズものをやる時に、最新作が絶対ベストなんだという事を心に置いてやってきましたし、この作品もそうです。多分僕の鼓毒丸が1番面白いとは思うのですが(笑)...と、いう気持ちで皆それぞれいると思うんです。今日初めましてという人たちもいましたし、そのセッションも楽しんで頂けたらなと思っております。具現師も含めて、怪我も病気もなく全員で千秋楽を迎えられたらなと思っております。」

本格文學朗読演劇極上文學 第14弾『桜の森の満開の下』~孤独~は12月7日(土)から15日(日)まで東京・新宿FACEにて上演。

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方南ぐみ企画公演『伊賀の花嫁 その四「シングルベッド」編』にご出演される町田慎吾さん瀬下尚人さん水谷あつしさん3名よりコメントをいただきました。

― 「シリーズ第四回目となる「伊賀の花嫁」ですが、"伊賀花"の魅力を四文字熟語に例え、その魅力を存分に語ってください。」

①町田慎吾 げきぴあ用.jpg

町田慎吾

伊賀の花嫁。シリーズ四度目の作品になります。

応援してくださる皆さまのおかげで、四作目まで繋がる事ができました。ありがとうございます。

瀬下尚人さん、水谷あつしさんと共に、レギュラーメンバーとして出演させていただけている事に感謝です。

伊賀の花嫁を四文字熟語で例えるならば、【唯一無二】です。

登場する強い個性の人物達、物語の進み方、ラストへ繋がった熱量、全てが伊賀の花嫁ワールドになっているのではと思っています。

初笑いを伊賀の花嫁でしていただきたい。その思いが強いカンパニーです。

初めてご覧になられる方にも必ず楽しんでいただけると思います。

ぜひ唯一無二の、伊賀の花嫁ワールドを体感していただけたら幸せです。

②瀬下尚人_003 げきぴあ用.jpg瀬下尚人(THE CONVOY)

【謹賀新年】

今回で四年目を迎える伊賀の花嫁シリーズ。作、演出の樫田さんの旗振りの元、面倒臭い事はいりません。とにかく「笑い」をと、集まりました。毎年、なり振り構わず振り切ってます。

年明け正月は、笑顔で居られるのが一番です。皆様と共に笑顔で居たいのです。

とにかくこの世界を知らないと損です。今回も強力なラインナップです。

伊賀の魅力にハマる事、間違いありません。

染之助染太郎師匠が、傘の上で色々なものを回したり、マチァアキさんが、あっと驚くかくし芸をしなくなってしまった今の正月。伊賀の花嫁で、あっと驚く「おめでとうございまーす」を体験して下さい。

最後には、舞台客席、会場が一つになり、全員がとびっきりの笑顔。

一緒にその瞬間を楽しみましょう。

③水谷あつし げきぴあ用.jpg

水谷あつし

【粉骨砕身】

『伊賀の花嫁』の魅力は、どのシーンでも役者が生きている。呼吸をしている。

前のめりである。この作品に参加するにはそこが大切で、稽古場から毎回集中して身体を

張って芝居に挑み、それは普通に生活しているより、もの凄く皆

ギラギラしています。

それがラストのフラッシュモブで爆発。

もうね本番では、身体は悲鳴をあげてもそこまでいけると快楽しかありません。

もう限界は稽古場で何度も超えていますから。

今の時代はそこまでやらないでしょうから、伊賀花は貴重です。

昭和の僕ら世代は堪りません。

良い意味でも悪い意味でも。笑笑

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方南ぐみ企画公演『伊賀の花嫁 その四「シングルベッド」編』

2020年1月22日(水)~1月29日(水)に東京・俳優座劇場にて上演。チケットは発売中!

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日本を代表する作詞家・森雪之丞が作・作詞・楽曲プロデュースを手掛け、岸谷五朗が演出、屋良朝幸が主演するオリジナルミュージカル『ロカビリー☆ジャック』 が12月5日(木)から東京・シアタークリエにて上演されます。

森雪之丞&岸谷五朗&屋良朝幸は、大ヒットした2013・15年『SONG WRITERS』のゴールデントリオ!
さらにテーマ音楽は斉藤和義が手掛け、さかいゆう福田裕彦が作曲に加わる、日本ポップス界も注目の布陣がクリエイターとして名を連ねています。

物語は、ロカビリー音楽をテーマに、スターになるために悪魔と契約をかわすシンガーを中心に描かれる若者たちの青春エンターテインメント。どんでん返しに次ぐどんでん返しで、最後までまったく予想のつかない内容だとか......!
登場するキャラクターも個性豊かで楽しそう。

悪魔と契約しスターになるロカビリー・シンガー、ジャック=屋良朝幸の前に立ちはだかるラスベガスのクラブの女ボス サマンサ・ロッシ役の平野綾さんに作品の魅力を伺ってきました。
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平野綾 INTERVIEW


●「共演経験のある海宝君、昆ちゃん、圭吾さんも、今まで見たことのない表情やお芝居をしています」
 
―― 平野さんは岸谷五朗さんの演出作品に出演されるのは初めてですね。

「はい、初めてです。岸谷さんのお稽古場の噂は聞いていたのですが、毎日マット運動をし、柔軟して......ってところから始まるんです。まず稽古場にマットがあるということにびっくりしたのですが(笑)、それが岸谷さんの稽古場専用のマットなんです。マットに色々な方のサインが書いてあるんですよ」
 
 
―― なんと。平野さんも書きました?

「書きました(笑)。(自分の名前もここに)刻まれた~! って思いました。毎日誰かしらがサインしていくみたいです(笑)。側転したり、でんぐり返しをしたり......こんなことをやるのは学生時代ぶりです。皆さんすごく軽快にこなしていらして、わたし一人、まだ側転が出来ない(苦笑)。今回の作品自体はそれほどアクションが多いわけではないのですが、何かあったときに日ごろから動いていたら対応が出来るというのと、あとは "床と仲良く" と言われました」
 
 
―― いわゆる"ボールと仲良く"みたいな(笑)?

「そんな感じらしいです(笑)」
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【開幕ニュース】
 
森雪之丞(作・作詞・楽曲プロデュース)、岸谷五朗(演出)、屋良朝幸(主演)という、2013・15年に好評を博した『SONG WRITERS』の強力トリオが放つ、新作オリジナルミュージカル『ロカビリー☆ジャック』。ロカビリー音楽を題材に、悪魔と契約することで成功を手にした歌手の、愛と友情の顛末を描いた本作が、いよいよ本日12月5日(木)、東京・シアタークリエで開幕する。初日前日に行われた、熱気あふれるゲネプロの様子をお伝えしよう。

▽ 写真はすべて初日前日の囲み取材より01IMG_0477.JPG


売れないロカビリー歌手のジャック(屋良朝幸)は、彼を慕いマネージャーとなった昔馴染みのビル(海宝直人)とともに田舎からラスベガスに出てくる。だが既にロカビリーは下火、かつジャックの女癖の悪さが災いして、なかなか目が出ない。ついに小さなクラブさえクビになったジャックの前に、悪魔(吉野圭吾)が現れ、ある契約を持ちかける。それは、シンガーとしての成功と引き換えに、やがて彼の中に"愛"が大きく育った時、その愛と命をもらう、というものだった......。

世に伝わる"クロスロード伝説"(早逝のミュージシャン、ロバート・ジョンソンが悪魔と契約して才能を手に入れたという伝説)を彷彿とさせる設定だが、もちろんおどろおどろしさは皆無で、登場人物たちは皆、欠点を抱えつつも憎めない人間らしさに満ちている。その最たるものが、屋良朝幸演じるジャックだろう。女遊びにうつつを抜かす時もあるが、元来人がよく、ビルの境遇を思いやる優しさや、愛した女性ルーシーの葛藤を受け止める大きさを持ち合わせた、魅力的な男性。屋良の、キュートかつ一本気な個性が大いに生きた配役だ。

▽屋良朝幸02IMG_0518.JPG

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2016年日本初演、今年で4年目を迎える「ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド」。劇場で楽しむクリスマスショーとして、すっかり冬の風物詩として定着している。初演から出演しているゲストスケーターの本田望結とシンガーのサム・ハーヴィーが作品の魅力について語り合った。

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ーーアメリカではクリスマスショーが盛んだと聞きますね。

サム はい。ホリデイシーズンには、アメリカ中の劇場でクリスマスショーやクリスマス映画を舞台化した作品が上演され、毎年の恒例行事として家族みんなで観に行くことも多いです。僕が初めて観た舞台が、故郷のコロラド州デンバーでやっていたクリスマスショーでした。祖父がチケットを買ってくれて、祖父、母、叔父、叔母、姪、甥など、親戚一同、総勢30人以上で劇場に行きましたね。

ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド』に初めて参加した時も忘れられません。舞台上に巨大なクリスマスツリーがあって、その前で自分が歌っている。子供の時に観て憧れた世界に実際に自分が出ているわけですから、感動しますよね。

ーー望結ちゃんは、『ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド』に初めて出た時、どう思われましたか。

本田 我が家はみんなスケートの練習があるので、家族が集まってクリスマスパーティーをする機会がないんです。でも4年前にこのショーに出演するようになって、舞台にいる時がまさにクリスマスだなぁと実感しています。大きなツリーとプレゼント、サンタさんもいますし。海外のように日本ではクリスマスがすごく特別という感じではない気がしますが、このショーをきっかけにもっと盛り上がったら楽しいのに!ってクリスマスが大好きになりました。

サム ここ4年、毎年クリスマスを渋谷で過ごしていますが、だんだんクリスマスムードが高まってきているように感じます。このショーの影響だったら嬉しいですね。

ーーショーの中で、サムさんは歌、望結ちゃんはスケートを披露しています。パフォーマンスを通して伝えたいことは何でしょう?

サム クリスマスの幸せな気持ちが伝わるよう、頭に描きながら歌っています。小さい頃、クリスマスの朝に興奮して目が覚めたこと、家族や友達、姪や甥のことを考えたり。歌っていると、日本のお客さまの反応が素晴らしいんですよ。一緒に歌ってくれる人、感極まっている人。最後のメガミックスショーでは、みんな踊って歌って、溢れんばかりの笑顔。すごく楽しんでくださっている表情を見ると、僕のハートもハッピーになります。

本田 私がスケートを通して伝えたいのは楽しさです。皆さんにすごいなぁ!って笑顔に、ハッピーになっていただきたいです。

ーー望結ちゃんはステージ上の小さなリンクで、音楽に合わせてジャンプしたりスピンしたり、観ていて驚きしかないです。ステージでスケートをするのはどんな感覚ですか。

本田 通常のリンクではそれほど近くにお客さんがいることはないので、お客さんと目が合うのは初めてで新鮮です。振付は自分で手掛けていて、決め込んではいません。毎回、お客さんの盛り上がりや雰囲気に合わせて、表現を変えているんです。

サム へえ!プロのスケーターでもあの小さいリンクで滑るのは難しいと言っています。その上、その場で変えるなんてすごいなぁ。

このショーでは、子供達もたくさん出演していて、みんなすごく可愛い。毎年出ている子供達は、会うたびに大きくなっているのを見られて楽しみです。

ーーこのショーで好きなシーンは?

サム キャストが一列になって座り、手で膝やあちこちを打ち鳴らす「ジングルベルクラップ」は、思わず笑顔になりますね。袖で観ていて、マネージャーや舞台監督と真似しています。とても複雑で、どうしたらあんなに揃えることができるのか? いつか参加してって言われるんじゃないかとドキドキ(笑)。

本田 私は「ジングルベルクラップ」、めっちゃやりたいです!また、ロケッツがラインダンスで足を上げるのもカッコいいですよね。ショー全体が洗練されていて、まるで海外でクリスマスを過ごしているみたい。私は去年、ナタリーさんが歌っていたマライア・キャリーの〈恋人たちのクリスマス〉が大好きになりました。

サム クリスマスの象徴的な歌ですね。アメリカのデパートに買い物に行くと、この時期必ずかかっていますよ。僕が好きな歌は〈ホワイトクリスマス〉。妻がネブラスカに来た初めてのクリスマスイブに雪が降って、二人で夜中に雪で遊びました。その時、一緒に〈ホワイトクリスマス〉を歌ったのが特別な思い出。

本田 やはりクリスマスは大事な人と過ごしたいですよね。私は家族と過ごすのが幸せですし、みんなそれぞれ大切な人と過ごして欲しい。特にホリデイシーズンの渋谷はイルミネーションが華やか。街を楽しんで、その上このショーを観られたら最高ですね。

ーー最後に、読者の皆さんにメッセージをどうぞ。

サム 観たことのある方も初めての方も、ぜひクリスマスシーズンを一緒に過ごしましょう!僕はクリスマスの曲をたくさん歌いますよ。心に残る曲が絶対にあるでしょうし、笑顔になって一緒に歌っていただけたら嬉しいです。

本田 子供はもちろん、大人の方もめいいっぱい楽しめるショーです。ご家族はもちろん、お友達と一緒でも楽しめます。歌、踊り、スケートとバラエティに富んでいて、キャストと観客の皆さんとの一体感は特別です。ぜひ私たちと一緒にクリスマスを祝いましょう!

pic_sammiyu_01.pngぴあにてチケット発売中。

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演出・小川絵梨子、出演・成河×亀田佳明の二人芝居『タージマハルの衛兵』が、東京・新国立劇場 小劇場にて12月2日(月)・3日(火)にプレビュー公演が、12月7日(土)から23日(月)まで本公演が上演されます。その稽古場におじゃましてきました!

『タージマハルの衛兵』は、新国立劇場で 2015 年 12 月に上演された『バグダッド動物園のベンガルタイガー』の作家であるラジヴ・ジョセフが同年6月に初演した作品。今回が日本初演となります。

登場人物は、建設中のタージマハルを夜通し警備するフマーユーン(成河)とバーブル(亀田)のふたりだけ。幼馴染で親友の彼らの会話は時間が経つにつれてスリリングになり、やがてバーブルが不用意に発した一言を発端に、ある状況に追い込まれる――というストーリーです(翻訳は小田島創志さん)。詳しくはコチラ→https://www.nntt.jac.go.jp/play/guards_at_the_taj/

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この作品は、新国立劇場「ことぜん」シリーズの3本目でもあります。「ことぜん」とは"個と全"という意味合いで、「一人の人間と一つの集合体」の関係がテーマのシリーズです。

(詳しくはコチラ→https://00m.in/4aLWr)

*****

稽古が始まって3週間ほどというこの日、行われていたのは終盤~ラストの稽古でした。「このシーンは、演劇としてのドラマチックなトラップだらけ」と小川さんがふたりに話したように、戯曲に書いてある文字の奥にあるものがたくさん散りばめられている場面。それが届くように、演出の小川さんはひとつシーンを通す度に、成河さんと亀田さんの側に行き「ここの切り替えを丁寧にいきたい。いくらでも間(ま)があいていいので」「台詞の中で葛藤を感じるタイミングを少しずらしたい」「ここは目を見て話すバージョンも試してみたい」「この行動は、自分ですらいつそうするのかわからない」などなど、まさに一言一句という感じで、丁寧に演出をつけていきます。

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そんな小川さんに対して、積極的に言葉を返す成河さんと、静かに聞いて応える亀田さん。おふたりの反応は役と真逆です。成河さん演じるフマーユーンは寡黙、亀田さん演じるバーブルはおしゃべりな人物なのです。そんなふたりは幼なじみという間柄。小さい頃から一緒にいた友人同士の気の置けないやりとりと、タージマハルの衛兵としての立場のあるやりとりが混じり合いながら物語は進んでいきます。見ていると、人物としても会話の内容としても、それぞれがそれぞれを引き立てるような巧妙な戯曲と芝居だと感じました。

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稽古が進みラストシーンに差し掛かると、ふたりがジャングルで隊列からはぐれ、(見張り台のような雰囲気のオープンな)基地に避難してのんびりと語り合う場面に。そこで交わされる言葉から、ふたりの過ごしてきた長い時間、だから親友なんだろうなと自然と納得する空気、そしてこの物語の結末の理由まで感じられます。小川さんは「ここは大切なやりとり」「ここで出合う何かがないといけない気がする」と言い、3人でしっかり話しながら演出をつけていました。和やかで、けれど全く緩まない稽古場の雰囲気です。

ちなみにここは、基地で語り合うふたりが目の前に広がる自然に感動するシーンなのですが、稽古場には当然剥き出しのセットしかないのに、ふたりの台詞や表情で、そこに雄大な自然が生まれ、白檀の香りが漂い、鳥の群れが飛び立つ......演劇の素晴らしさを強く感じる場面でもありました。

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そしてついにたどり着いたラストシーン。ずっと大量の会話を交わしながら進んできたのに、ラストは台詞がなく、けれどどんな言葉よりも強いものが客席に流れ込んでくるようでした。小川さんも「素晴らしい!そう、ここに向かうんです!」と絶賛されていましたが、ここを観ただけでも、絶対に劇場で観たいと思わせる、胸を打たれるシーンでした。

戯曲も、演出も、演者もとても魅力的で、演劇の面白さを存分に楽しめる作品。ストレートプレイは好きだけど海外戯曲が苦手だという方にも観てほしいなと思います!ぜひ!!

『タージマハルの衛兵』は、12月2日(月)・3日(火)にプレビュー公演、12月7日(土)から23日(月)まで本公演を東京・新国立劇場 小劇場にて上演。

(取材・文 中川實穗

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b_0066d.jpg撮影:宮川舞子

日本文学の先達への憧れとリスペクトを込め、シス・カンパニーと劇作家:北村想が新作戯曲をお届けするシリーズ「日本文学シアター」。斬新かつ繊細な北村想独特の感性から紡がれる言葉のきらめきで、多くの演劇ファンをうならせてきた人気シリーズです。その待望の第6弾『風博士』東京公演が、11月30日(土)に東京・世田谷パブリックシアターにて開幕した。

本作は題名の通り、坂口安吾の短編「風博士」や「白痴」等が創作のインスピレーションだが、そこは大胆不敵な劇作で知られる北村想のこと。原作の舞台化とは全く意味合いが異なる、100%オリジナルの物語が展開します。しかし、全編に流れるのは、まさしく坂口安吾へのリスペクトそのものだ。観客は、その美しい言葉の数々に涙し、時にはミステリアスで、時にはユーモラスな展開に笑いながら、この世界を旅していくことになるだろう。また本作は、音楽劇やミュージカルとは銘打っていないものの、出演者全員がその心情を歌で紡いでいくところも見どころ。

b_0360d.jpg撮影:宮川舞子

<あらすじ>
戦況が厳しくなったある大陸。果てしなく広がる青空の下、とある商売を営むフーさんという男がいた。風を読み、風を知り、風を歌い、はるかな大陸をただ生きるこの男...。どうやら、もともとは風船爆弾を研究する科学者だったらしい。そのためか、「風博士」と呼ばれるフーさんの周りには、不思議な人々が集まり、心を通わせながら、彼らもまた生き抜いていた。日々のささやかな喜びも苦しみも悲しみも、すべては吹き抜ける風まかせ......。そして、戦況は悪化の一途をたどり、果たして彼らの運命は...?

b_1684d.jpg撮影:宮川舞子

初日を終えたキャスト陣のコメントはこちら。

中井貴一
稽古に入ってから、こんなに泣ける芝居だったのか、、、と驚かされました。戦時中の話ですが、反戦を声高にうたっているのではなく、必死にその時代をただ生き抜く人たちが描かれています。つくづく、北村想さんは文学をエンターテイメントにするさじ加減をよくご存じの方だなあ、と思いました。戯曲の捉え方は人それぞれでしょうが、お客様がさまざまに想像できる余韻を残せたら、と思っています。

段田安則
過去に出演したシリーズ3作も、原作とは違う世界が広がって楽しかったんですが、今回も、原作とは全く別モノで戦時中のお話です。戦争は兵隊だけでなく、その周りの人も悲惨な目に遭わせます。そんな時代に、どんな人がいて、どう生きてきたのか...。皆様には、北村想さん独特の「それ無茶苦茶では?」という破天荒な展開を楽しんでいただきつつ、心に響く何かを感じ取っていただきたいと思っています。

吉田羊
北村想さんの戯曲は言葉遊びに満ち魅力的で、寺十さんの遊び心に溢れた演出で、キャラクターたちが生き生きとしてくるのには目を見張りました。死と隣り合わせの環境の中、それでも全力で生き抜く人たちを明るく軽やかなタッチで描いていますが、その明るさが逆に悲しくもある...。お客様には、笑いながらも、その背中合わせにある悲しみや怒りといった感情を汲み取っていただけたら嬉しいですね。

渡辺えり
北村想さんは同世代の演劇人ですが、その作品を役者として演じるのには、いつも難しさを感じて、今回も悩みながらの稽古でした。最初に、この台本を読んだときに反戦への思いを強く感じました。私が演じる梅花のように、実際に大陸に渡った女性たちの真情を思うと切なくなります。彼女たちの存在を「なかったこと」にしないためにも、当時の女性たちのリアルさを出せるようにしたいと思っています。



<公演情報>
【東京公演】
2019年11月30日(土)~12月28日(土) 世田谷パブリックシアター
【大阪公演】
2020年1月8日(水)~1月13日(月・祝) 森ノ宮ピロティホール
【作】北村想
【演出】寺十吾
【音楽】坂本弘道
【出演】
中井貴一 段田安則 吉田羊 趣里 林遣都 松澤一之 渡辺えり 内藤裕志 大久保祥太郎





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声優、俳優、タレントとして幅広く活躍中の山寺宏一さんと水島裕さん、そして演出家の野坂実さんがコメディをやるために2015年に立ち上げた演劇ユニット「ラフィングライブ」。

その第五回公演「Out of Order」が、11月28日(木)から12月2日(月)まで東京・三越劇場にて上演されます。

今回もレイ・クーニーのワンシチュエーションコメディを小田島恒志さんの翻訳で上演。

山寺さん、水島さん、そしてお馴染みキャストに加え、『美少女戦士セーラームーン』月野うさぎ、『新世紀エヴァンゲリオン』葛城ミサト役等の声優を務める三石琴乃さん、『ハイキュー!!』清水潔子、『交響詩篇エウレカセブン』エウレカ等の声優を務める名塚佳織さん、俳優・声優等マルチに活躍する岩尾万太郎さんが初参戦します。

げきぴあは稽古場におじゃまし、山寺さん、水島さん、野坂さんに寿さんも交え、お話をうかがいました。

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*****

――お稽古が始まっていかがですか?

水島 大変だろうと思っていましたが、もっと大変でした。

山寺 (笑)。想像以上だったということですね。

水島 そういうことです!

山寺 大変じゃないと「ラフィングライブ」じゃないからね。

野坂 そうだね。

山寺 ときどき「あと◎日だ!」と思って眠れなくなることもありますけど。まあ、7分後には寝てますけどね。

一同 (笑)

水島 僕は夜中にこむら返りで目が覚める。肉体的な疲労で(笑)。

――寿さんは3度目の参加ですが。

寿 そうです、ありがたいことに。過去を振り返っても、今作はかなり‥‥ですね。役柄的にも、今までは騙される側だったのですが今回は違うので、面白いなと思いながら稽古をがんばっています。

水島 寿さんが演じるジェーンはちょっと天然みたいな感じの役だよね。寿さんの中にその要素ってあるの?

寿 あると思います。

山寺 「年の割にしっかりしてる」というイメージだけど、天然っぽいとこあると思うんだよね。

寿 自分で気付いてないんですけどね。

山寺 それ、周りも気付いてないから、それ、ないんじゃない?

一同 (笑)

野坂 でも普段お喋りしてても、ちょっと抜けてる瞬間はある。

寿 (笑)

山寺 さすが演出家は見抜いてるんだね。「抜けてんな」と思ってたんだね。

一同 (笑)

――野坂さん、山寺さんと水島さんはどんな印象ですか?

水島 怖いこと聞きますね!

一同 (笑)

野坂 おふたりって役者としてすごく違うように見えると思うのですが、根っこが同じなのがおもしろい。山寺さんは基本的には真面目ですし、水島さんは不真面目なような見せ方してて真面目です。

水島 (笑)

野坂 どこかで「最終的には自分でやらなくちゃいけない」ということをわかっていらっしゃるので、自分の場所はしっかり自分でやるよという覚悟がある。でもタイプが違うので、「ラフィングライブ」はうまくいってるような気がします。

水島 本番まであと「20日ある」と思うか、「20日しかない」と思うかの違いがあるね。山ちゃんは「20日しかない」のタイプかな?

山寺 俺、2か月前から焦ってますからね(笑)。

野坂 そしておふたりは、"最終的な目標"は同じだけどアプローチの仕方が全く違うんですよね。なのに一緒にお芝居してると、アドリブかのような台詞回しになる。それが僕はおもしろいなと思います。遊ぼう遊ぼうとしますからね。クリエイトするほうの遊び。それに夢中になってる。

山寺 掛け合いおもしろいよね。

水島 うん、おもしろい。出演者みんなそうなんですけど、根本に持ってるリズム感とか、それが大体みんな一緒のような気がする。

野坂 「ラフィングライブ」は、最初からふたりのテンポ感がとってもいいので、なんとなくそれがベースになって、客演の方々が「このテンポに合わせとこう」という感じになっていった。それは大きかったです。そのテンポが"僕らのテンポ"になって、つくられている感じ。


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――「ラフィングライブ」は毎回レイ・クーニーの作品を上演されていますが、今作はいかがですか。

山寺 今作は、僕が演じるリチャードが自分の保身のためにみんなを巻き込むのですが、今までに比べて、よりひどい人だよね(笑)。今までは倫理的には道をはずれても法は犯してなかった気がするんですけど。しかも巻き込む人(水島演じるジョージ)も今回は部下だから。言いたい放題言う。だからそこが心地いいですね!

一同 (笑)

山寺 大先輩(水島)に言いたい放題。

水島 俺に言ってるわけじゃないから許す(笑)。

野坂 今まではクーニー作品の中でも「無駄なものが削ぎ落された作品」をやってきたのですが、今回は、少し無駄だなって思うものもついてきてる脚本なんですよ。そのぶん下世話な部分も増えている。それが「ラフィングライブ」色にどう変化できるか、というのは新しい試みだと思っています。


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――無駄にみせるものこそ。

水島 ちょっと無駄だなって思える台詞が、より深みを増すための台詞にできればいいなと思って。そこはすごく悪戦苦闘しながら「ここはもしかしていらないんじゃない?」という部分があったほうが、より人間描写が深くなってたりするように持っていこうとしています。

寿 私はレイ・クーニー作品は「ラフィングライブ」で出合ったものしか知らないのですが、今まで演じてきた第二回公演「Run for Your Wife」、第四回公演「パパ、アイ・ラブ・ユー!」って、メインの道がしっかりあって、そこにちょっとずつ参加してくる誰かがいるようなイメージだったんですけど。今作は、野坂さんがおっしゃったように、もちろん軸はあるんですけど、入り乱れる感じ。それがどんどん"天丼"になって‥‥

水島 天丼!?

山寺 お笑い用語で、同じパターンをかぶせていくことです。

水島 え、これ、わかんないの俺だけ?ごめんごめん!

山寺 急にお腹すいたのかなと思った。

一同 (笑)

寿 そうやって重なってくる面白さだったりするので。だから観終わった後、お客様がどんな感覚になるのか未知数だなって思ってます。私も脚本を読みながら毎回感じ方が違って、発見があるので。

水島 それ、まとめると「3回観たほうがいいよ」ってことね。

山寺 そうね!

――水島さんは今作についてどう感じていらっしゃいますか?

水島 「おじさん二人がひっちゃきになる」というのは、「ラフィングライブ」が今までキープしてきたところですし、僕も「あーラフィングライブやってるな」と感じます。でも今作は初めてラブシーンがあるんですよ。それがね、辛くて辛くて。俺、下手なんだよね。

山寺 あれ、ラブシーンっていうの?(笑)

水島 ひどいラブシーンだよ。悩んでます。でもあと20日ありますからね。

山寺 もう20日もないよ。

水島 まあ、20日近くあるからね!

一同 (笑)


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――先ほど野坂さんがおっしゃった「ラフィングライブ」色ってどんな色ですか?

野坂 レイ・クーニーの戯曲って、意地悪のように、ト書きがちょこっとだけあるんですよ。「〇〇が下手(しもて)にいる」とか。しかもそれが整合性がつかないんです、なかなか。なので他のカンパニーだと「まあいいや」となっちゃってたりもします。でも僕らはそこに真っ向勝負しようとしている。このセットもレイ・クーニーがやってるまんまなんですよ。

――すべて。

野坂 すべて。「これは予算的に難しい」とか「これはギミック的に難しい」とかじゃなくて、僕らはあくまでもレイ・クーニーがやっていたものをやる。そのうえでブラッシュアップして、クオリティの高いものをやろうとしています。台詞の掛け合いも細かく細かくつくっている。"なり"でやったりはしない。だから気が狂いそうになる時が多いですね(笑)。

山寺 うん、気が狂う感じだよね。

寿 (笑)

山寺 ちなみに今「僕ら」と言ってますけど、野坂実が言ってるんですよ。「ラフィングライブはレイ・クーニーと一緒じゃなきゃダメだよ」とか言ったことないですから。

一同 (笑)

山寺 でも彼に言われた通りやると、ちゃんとウケるし、お客さんが喜んでくれる。それを今まで実感してるから。しょうがないなって。だから毎回言ってるけど、野坂塾に通ってるんです(笑)。

水島 脚本読んでて「これ、どうやってやるんだろう」ってところとかあるよね。それでも考えて、ちゃんと成立させるから凄い。

野坂 それと、キャストは声優さんで構成されていますが、僕は舞台ってマイクを入れるのではなく生声でやっていくものだと思っているので、声はかなり大事な要素になってくるんです。なので、その部分は僕らの強みなんだと思っています。声優さんは身体も動く方が多いですし。

山寺 そんなこと言って大丈夫ですか。昨日、劇団四季を観たばかりなので‥‥。

一同 (笑)

水島 しかも『キャッツ』観てるから(笑)。

山寺 僕は初演で肉離れした男なので‥‥。

一同 (笑)

山寺 あと、これはぜひ書いていただきたいんですけど、寿美菜子さんがね、来年からイギリスに行くでしょ。そのきっかけのひとつがこの「ラフィングライブ」だと聞いた。

寿 そうです。

水島 え、本当?

寿 ここでレイ・クーニーの戯曲と出合って、やっぱイギリス演劇っておもしろいなと思ったので。

山寺 嬉しいですよね。我々は行く気ないけど(笑)。

寿 なんでですか(笑)。

水島 遠いもの。

一同 (笑)

野坂 イギリスに行く前の舞台はこれが最後なの?

寿 そうです!

山寺 戻ってきたときはまたフィードバックしてほしいよね。

寿 呼んでいただけたらいつでも!


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「今回のパンフレットにもCDがついて、出演者のみんなでラジオドラマみたいにして演じています。僕が適当な話を書いて」(山寺)というラフィングライブ第五回公演「Out of Order」は、11月28日(木)から12月2日(月)まで東京・三越劇場にて上演。

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