2019年12月アーカイブ

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01_D4A3503.jpg写真:シム・ウヒョン

松居大悟が主宰するゴジゲン第16回公演『ポポリンピック』が12月21日に福岡・イムズホールにて開幕した。物語のテーマは2020年東京オリンピック。公式種目に選出されなかったとある種目のプレイヤー、ポポの人生を描く。主演を務めるのは、長らく松居大悟とともにゴジゲンの活動を続けてきた目次立樹
そして奥村徹也東迎昂史郎本折最強さとし善雄善雄と今回もゴジゲン劇団員全員が出演。さらに、客演に劇団献身の木村圭介を迎える。

04_D4A3678.jpg写真:シム・ウヒョン

福岡公演終了後は、2020年1月から2月にかけて東京・こまばアゴラ劇場、札幌・シアターZOO、京都・THEATRE E9 KYOTOと、ゴジゲン最多となる4都市を巡る本公演。開幕に際し、主催の松居よりコメントが届いた。

「福岡でポポリンピックの幕が開けました。生まれ育った町、色んな思い出がある場所で開幕できたこと。地元の親戚や友だちと久しぶりに会ったこと。なんだか、劇ってすごいなと思います。
 怒涛のように開幕したため、今はまだ実感がありません。
 でも見た人たちの言葉を借りるなら、笑いながらも選ばれなかった切なさが届いてるようなそんな感じです。
 これから東京、札幌、京都公演に向けて、調整を重ねていきます。ゴジゲンはいま劇をやっています。
 よかったら遊びにきてください。2020年をいい年にします!(松居大悟)」

02_D4A3686.jpg写真:シム・ウヒョン

また『ポポリンピック』公演記念としてTOKYO CULTUART by BEAMSよりコラボTシャツの発売が決定!大阪を中心に活動する漫画家・イラストレーターの小西彩水さん書下ろしのデザインとなっているので、そちらもぜひ注目してほしい。

また札幌公演ではゲストを迎えたアフターイベントも開催する。

1月25日(土)18:00 ゲスト:納谷真大(ELEVEN NINES)
1月26日(日)13:00 ゲスト:ワタナベシンゴ(THE BOYS&GIRLS)※追加
1月26日(日)18:00 「ゲーム王は俺だ!~北の国だよ!全員集合~」

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ゴジゲン最新作は「僕らの不器用さが生きる作品」

00_D4A3653.jpg写真:シム・ウヒョン

ポポリンピック 表.jpg

ポポリンピック 裏.jpg

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2020年2月に上演されるダブルヘッダー特別公演『おおきく振りかぶって』『おおきく振りかぶって 秋の大会編』の顔合わせが、12月中旬に東京都内で行われました。げきぴあ編集部は、稽古初日となるこの現場に潜入。キャスト・スタッフが一同に会し、疾走感あふれる作品を目指して決意を新たにする様子を取材しました。

ひぐちアサの野球マンガ『おおきく振りかぶって』を舞台化する本シリーズ。"ダブルヘッダー特別公演"を称する今回は、2018年2月に上演された第1弾『おおきく振りかぶって』の再演版と、第3弾となる新作『おおきく振りかぶって 秋の大会編』の2作品が同時上演されます。

脚本・演出は、これまで本シリーズを手がけてきた成井豊さん。既報で「三橋・阿部コンビと、榛名・秋丸コンビの対決を一気にお見せします!」とメッセージを寄せている通り、新作では武蔵野第一高校との激闘が綴られます。主人公・三橋廉を中心とする1年生だらけの西浦高校野球部は今回、どのような活躍を見せるのでしょうか?

*   *   *

顔合わせは、一部のキャスト・スタッフによる挨拶で幕を開けました。レポート第1弾では、初日稽古に参加した一部キャストと成井さんのコメントを紹介します!

西浦高校

■西銘駿さん(三橋廉 / 西浦高校野球部ピッチャー)※1・2作目から続投

西銘さんは「また三橋として2020年もマウンドに立てて、本当に嬉しく思っています!」と出演の喜びをコメント。卑屈で小心者キャラの三橋に自身をなぞらえ、「前々回、前回と先輩方に支えられた場面が多々ありましたが、今回も弱気な三橋をたくさん助けてください!」と呼びかけると、稽古場から大きな笑い声が上がりました。

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■大橋典之さん(阿部隆也 / 西浦高校野球部キャッチャー)※2作目から続投

鋭い観察眼を持ち合わせる阿部のように「今回は2作同時上演ということで、試合シーンが混乱するかと思います」と分析する大橋さん。「でもしっかり乗り越えて、三橋・阿部バッテリーや西浦ナインの成長の過程を描けたらいいですね」と抱負を述べます。

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■渡邊安理さん(百枝まりあ / 西浦高校野球部監督)※2作目から続投

演劇集団キャラメルボックスの渡邊さんは「第2弾から"モモカン"をやらせていただいています」とひと言。初めて取り組む第1弾の再演に「ご経験者の皆さん、特によろしくお願いします!」と元気に挨拶しました。

■白又敦さん(花井梓 / 西浦高校野球部センター・ライト)※1・2作目から続投

シリーズ全作に出演していたものの、「勉強のために芝居から離れていました」と近況報告から挨拶を始めた白又さん。「久しぶりの舞台ですので、初演時の気持ちを思い出しながら取り組めたら」と意気込みます。

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■大野紘幸さん(田島悠一郎 / 西浦高校野球部サード)※今回から初登板

打順は4番、チームの事情から第2捕手も務める田島悠一郎役を演じる大野さんは、シリーズ初参加。「早く皆さんの一員になって、カンパニーに貢献できるようにがんばります」と笑顔で挨拶しました。

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■安川純平さん(泉孝介 / 西浦高校野球部ライト・センター)※1・2作目から続投

息せき切って稽古場に飛び込んできた安川さんが「遅刻したわけではないのに急いで、すでに一試合終わったくらいの汗をかいています」と第一声を発すると、稽古場から笑い声が。「この暑さ(熱さ)を舞台にも活かしていけたら」と笑顔を見せます。

■竹鼻優太さん(栄口勇人 / 西浦高校野球部セカンド)※1作目ぶりに出演

第1弾ぶりにシリーズへ復帰する竹鼻さん。堅実な出塁ぶりでチームメイトや監督からの信頼も厚い栄口勇人役を演じるにあたって、「初演の気持ちを思い出しながら、秋の大会編をがんばっていきたいと思います」と新作に向けて気を引き締めました。

■中村嘉惟人さん(沖一利 / 西浦高校野球部ファースト)※2作目から続投

原作の『おおきく振りかぶって』を愛読しているエピソードを披露した中村さんは「原作ファンが納得できる作品にしたいと思います!」と元気よく挨拶。観客を意識する全方位的な"目配せ"を欠かしません。

■齋藤健心さん(巣山尚治 / 西浦高校野球部ショート)※今回から初登板

齋藤さんは、高校野球の持つ独独の"熱"について言及。シリーズ初参加ながら「観戦するだけで熱くなる試合を舞台上で表現するおもしろさに、チーム一丸となって取り組めたら」とコメントし、視野の広さをうかがわせました。

■亀井賢治さん(西広辰太郎 / 西浦高校野球部ベンチ)※1・2作目から続投

シリーズ全作に出演している亀井さんは、「第1・2弾に参加された皆さん、お久しぶりです!」と明るく挨拶。「第3弾から出演する"初めまして"の方も、みんなで作品を盛り上げていきましょう!」と頼もしく呼びかけました。

■澤田美紀さん(篠岡千代 / 西浦高校野球部マネージャー)※1・2作目から続投

澤田さんはマネージャーとして、部員の動きを言語化する役割。ダブルヘッダー公演ならではの大量な試合シーンに「セリフを間違えないよう、混乱しないようにがんばりたいと思います!」とやる気を覗かせます。

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■筒井俊作さん(志賀剛司 / 西浦高校野球部顧問)※1作目ぶりに出演

カンパニー最年長の筒井さんは、メンタルトレーニングや栄養学に造詣が深い顧問役。西浦高校メンバーの"兄貴分"ながら「精一杯、背伸びして頑張ります!」と謙虚に挨拶すると、キャストから「よろしくお願いしまーす!」と声が上がりました。

武蔵野第一高校

■佐伯亮さん(秋丸恭平 / 武蔵野第一高校野球部キャッチャー)※今回から初登板

新作で西浦ナインの宿敵となる榛名・秋丸バッテリーのうち、捕手を演じる佐伯さんはシリーズ初参加。「中学・高校で原作を読んでおり、秋丸になれることが本当に嬉しいです!」と出演の喜びを語ります。

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■島野知也さん(加具山直人 / 武蔵野第一高校野球部ピッチャー)※1・2作目から続投

シリーズ全作を経験している島野さんは、いずれも複数役での出演でした。今回もメインの武蔵野第一・加具山直人役以外に、桐青・三星の選手を演じるとあって「この作品に僕は何人登場するんでしょうね」と含み笑いすると、会場から笑い声が上がりました。

桐青高校

■越智友己さん(高瀬準太 / 桐青高校野球部ピッチャー)※今回から初登板

越智さんはシリーズ初参加。「新しい風を吹き込めるようがんばりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします!」と丁寧に挨拶すると、カンパニー全体からあたたかい拍手が送られます。

■永岡卓也さん(河合和己 / 桐青高校野球部キャッチャー)※今回から初登板

実年齢と高校球児役のギャップを、自虐モードたっぷりに紹介する永岡さん。「オファー時、役が決まった時、ビジュアル撮影時に"本当に僕で大丈夫ですか?"と3回確認してOKだったので、自信をもって演じます!」と宣言して、稽古場の笑いを誘いました。

■松本祐一さん(島崎慎吾 / 桐青高校野球部セカンド)※1作目ぶりに出演

初演ぶりにカンパニーへ復帰した松本さんは「お久しぶりの人・初めましての方がいらっしゃることを新鮮に感じています」と挨拶。「今回は4役もあって"オイシイ"ですね!」と笑顔を見せます。

三星学園

■西川俊介さん(叶修吾 / 三星学園野球部ピッチャー)※今回から初登板

西川さんはシリーズ初参加ながら野球経験者。「野球には自信ありますが、芝居は......皆さんの足を引っ張らないようにがんばります!」とあえて言葉を濁し、稽古場の笑いを誘っていました。

■鶏冠井孝介さん(織田裕行 / 三星学園野球部ファースト)※1作目ぶりに出演

初演時と同じ役でキャスティングされた鶏冠井さんは、永岡さんと同じく実年齢と高校球児役のギャップについて言及。「初演以上に"こいつキツい"と思われないようにがんばります!」と貫禄のコメントを残します。

■吉田英成さん(畠篤史 / 三星学園野球部キャッチャー)※1作目ぶりに出演

「身体は大きいですが、機敏なダンスが踊れるようにがんばりたいと思います!」と抱負を述べたのは、シリーズ1作目の経験者である吉田さん。大きな体躯を生かしたパワフルなダンスが期待できそうです!

皆さんのコメントから伝わるように、シリーズ経験組が中心となって和やかな空気を醸し出し、稽古場をリードしている様子が印象的でした。続いて、原作者・ひぐちアサ先生からの応援メッセージが代読されます。届いた内容は以下の通り。

>>>

お久しぶりの方、初めましての方、

今日は参加できずすみません。

なんと第3弾ということで、

まずはおめでとうございます。

現時点での脚本を拝見しましたが、

すごいボリュームでしたね。

この内容を2時間ちょいに

収めてしまうのも驚きですし、

さらに第1弾も再演されるとのことで、

ふたつの舞台をこれから

一つ一つ仕上げていくのは、

さぞや大変なことだろうと思います。

また練習を観に行かせていただきます。

いつも褒め言葉しか言いませんが、

本心から、褒め言葉しか出てこない感動を

いただいています。

スタッフや友人も、皆、

大変楽しみにしています。

どうぞみなさん、健康に気をつけて、

頑張ってください。

ひぐちアサ

<<<

これを受け、脚本・演出の成井豊さんが挨拶に立ちます。

■成井豊さん(脚本・演出)※1・2作目から続投

「第1弾の再演と新作をダブルヘッダーでやりたい──と言われた時は"狂気の沙汰"だと思いました」というコメントで幕を開けた成井さんの挨拶に、稽古場は大爆笑!

2本で"4.5試合"というゲーム数の多さに触れながら「打席のひとつひとつ、実況中継やモノローグではボールカウントをすべて覚える必要があるから、これをノーミスでやり遂げたら"奇跡"ですよ!」と続くと、キャストは次第に真剣な面持ちに。成井さんはそんな彼らを前に「我々はこれから7週間の稽古で全員一丸となって作品を練り上げ、全公演ノーミスを目標に、奇跡を起こしたいと思います」と決意を口にします。

また第1弾の再演にあたって、初演時の映像を確認した成井さん。その感想を「遅ぇな、この芝居!」と一蹴すると、当時の参加メンバーから特に大きな笑い声が上がりました。初演の上演時間を"2時間15分"と振り返ると、同時に「今回はスピード感を意識して"2時間10分"を切れるように!」とさらなるオーダーが。「とにかくスピーディーに。寒い時期の公演ですから、ぜひサンシャインを熱くしましょう!」とカンパニーを鼓舞すると、その場のキャスト全員から「はい!」と元気な返事がかえってきました。

次回は、第1弾の"再演"と第3弾となる"新作"の本読み稽古をレポートします。お楽しみに!

*   *   *

公演は、2020年2月14日(金)から24日(月・祝)まで東京・サンシャイン劇場にて。チケットぴあでは現在、前方席確約と非売品特典付きの「特別観戦シート」と、通常の「一般観戦シート」を発売中。

再演&新作チケットのセット購入者には「ダブルヘッダー特別公演記念特典」として原作者ひぐちのサイン入り描き下ろしミニ色紙が贈呈されます。主役校"西浦高校バッテリー"と新作の対戦相手"武蔵野第一高校バッテリー"の2バージョンを揃えてみては。

取材・文:岡山朋代

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ダブルヘッダー特別公演『おおきく振りかぶって』『おおきく振りかぶって 秋の大会編』

2020年2月14日(金)~24日(月・祝)

サンシャイン劇場

[原作]ひぐちアサ「おおきく振りかぶって」(講談社「アフタヌーン」連載)

[脚本・演出]成井豊

[キャスト]

西浦高校

三橋廉:西銘駿

阿部隆也:大橋典之

百枝まりあ:渡邊安理

花井梓:白又敦

田島悠一郎:大野紘幸

泉孝介:安川純平

栄口勇人:竹鼻優太

沖一利:中村嘉惟人

水谷文貴:湯本健一

巣山尚治:齋藤健心

西広辰太郎:亀井賢治

篠岡千代:澤田美紀

志賀剛司:筒井俊作

武蔵野第一高校

榛名元希:神永圭佑

秋丸恭平:佐伯亮

加具山直人:島野知也

桐青高校

高瀬準太:越智友己

河合和己:永岡卓也

島崎慎吾:松本祐一

三星学園

叶修悟:西川俊介

織田裕行:鶏冠井孝介

畠篤史:吉田英成

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日本オリジナルミュージカルの金字塔『シャボン玉とんだ 宇宙(ソラ)までとんだ』が2020年1月に上演されます。
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1980年代から数々のオリジナルミュージカルを発信している「音楽座ミュージカル」
『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』はその旗揚げ作品として1988年に初演、その後も幾度となく上演を重ねている名作中の名作。

子どもの頃、思春期の頃に観たというミュージカルファンも多いと思いますし、
現在活躍中のミュージカル俳優の中にも、『シャボン玉~』を観たことがきっかけでその道に進んだ、と公言する人も少なくありません。
日本ミュージカル界のDNAに刻まれている、そんな作品なのです。

ミュージカルというジャンルが大きな盛り上がりをみせている近年、良質な海外産の輸入もいいけれど、日本オリジナル作品を生み出したい! という機運も高まっています。
昭和63年に初演され、いまなお愛されている『シャボン玉~』こそ、日本オリジナルミュージカルの原点のひとつであるのかもしれません

その、昭和から続く名作が令和の時代に、新たなプロダクションで上演されます!
しかも、ミュージカル界きっての大スター井上芳雄が主演。
さらに初演でヒロイン・佳代を演じていた『シャボン玉』の代名詞たる土居裕子をはじめ、畠中洋吉野圭吾、濱田めぐみといったかつて音楽座で本作に出演していたレジェンドキャストも出演!
...という、新しい世代も喜び、オールドファンは感涙する超豪華キャストです!

大注目の新生『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』の稽古場を取材しました。
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物語は、筒井広志による小説『アルファ・ケンタウリからの客』が原作。
作曲家を志すちょっと頼りない青年・悠介と、スリで生計を立てている少女・佳代というふたりを主人公に、宇宙規模の壮大な視点で描かれていくSFであり、愛をいつくしむ普遍的なラブストーリーでもあります。
宇宙人が登場するあたり、80-90年代の小劇場らしいファンタジックさも。

作曲家志望の青年・三浦悠介=井上芳雄さん
ミュージカル界が誇るプリンスオブプリンスが、頼りないユーアンちゃん!? どうなるんだろう!
...と思いきや、いい感じに人の良さそうで、でも愛情深そうな青年になっています!さすが。
井上さんもこの作品について「舞台中継を録画したビデオは何度も何度も見ました。どの曲も歌えるくらいです」というコメントを発表しています。sabon1-11IMG_0766.JPG

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劇団四季が上演しているミュージカル『ライオンキング』が12月20日、日本初演から21周年を迎えた。1998年12月20日に旧四季劇場[春]のこけら落とし公演として開幕以来、東京では日本演劇史上初の無期限ロングランを継続中(現在は四季劇場[夏]にて上演中)。観客動員数はのべ1260万人を超えるというから、日本人の約10人にひとりは観劇している計算になる。
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作品はアフリカのサバンナを舞台にした、ライオンの子シンバの成長物語。"生命の連環"という深遠なテーマを内包する壮大なストーリーが、インドネシアの影絵や日本の歌舞伎・文楽などアジアの伝統芸能要素を盛り込んだ美術、アフリカンビートが力強い印象を残す楽曲で描かれていく。目にも耳にも刺さる独創的なミュージカルで、世代問わず幅広い層に受け入れられている、まさに"ミュージカルの王者"だ。
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2016年3月に初演、2017年12月に第二夜、2019年4月に第三夜を上演した人気シリーズ・浪漫活劇譚『艶漢』 第四夜が、2020年2月上演されます。詳しくはコチラ

原作は、「ウィングス」(新書館)で連載されている尚 月地の人気漫画。ノーフン(フンドシをはいていないってこと!)がちで柳腰の美少年で傘職人の吉原詩郎と、熱血正義感の巡査殿・山田光路郎、詩郎の兄貴分で無敵な色気を放つ吉原安里の物語を軸にした、エログロナンセンスな昭和郷愁的アンダーグラウンド事件簿です。

舞台版は、ストレートプレイの「浪漫活劇譚」と、歌謡エンターテインメントショーの「歌謡倶楽部」(いずれも同キャスト)が展開されており、今回の「浪漫活劇譚」で脚本・演出を手掛けるのは、ほさかよう氏。

初演から出演する主人公・吉原詩郎役の櫻井圭登さん、山田光路郎役の末原拓馬(おぼんろ)さんにお話をうかがいました。


*****

――前作の第三夜では、詩郎の過去が描かれましたね

櫻井 そうですね。コミックスで言うと、第二夜までは1~3巻だったのが、第三夜で一気に9巻まで飛んだっていう感じだったので。それぞれの関係性も変わりましたし、新たな『艶漢』をお見せできたのかなと思いました。第四夜ではまた前半のエピソードに戻るのですが、そこは第三夜の流れを踏まえて演じたいなと思っています。
末原 ただ詩郎と光路郎の関係性に関して言えば、第一夜で「合わない」っていうところから無理矢理仲良くなって、第二夜は春澄の登場によって光路郎が「(詩郎には)俺にはわからない何かがあるんだ」ということを知って、第三夜ではキープだったからね。
櫻井 そうですね。
末原 ただ、第二夜までは向き合ってないといけなかったけど、第三夜は同じ方向を見るみたいなメンタルでやれたのが楽しかった。第四夜は、コミックスは遡るけど、光路郎と詩郎の関係性は先にいきたいよね。
櫻井 なんか本当にだんだん夫婦みたいな感じになってますよね。それぞれ別の行動をしていても、戻ってくる場所は一緒みたいな。
末原 でもその絆みたいなものは、もしかしたら生身だからこその蓄積があるかもしれないね。
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12月13日(金)、東京国際フォーラム・ホールCにて、ミュージカル「サタデー・ナイト・フィーバー」が開幕。

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ディスコに青春を捧げていたDJ KOOとアン ミカのふたりが公式サポーターに就任したことでも注目を浴びていたが、公演初日を目前に行われた公開リハーサルには、多くの報道陣が集まり、改めてその注目度の高さを示した。

さて、本公演は1977年に劇場公開された同名映画のミュージカル版。日本のディスコブームの火付け役としてあまりにも有名であり、主演のジョン・トラボルタや主題歌を歌うビー・ジーズには、社会現象を巻き起こすほどの熱狂的なファンが続出した。

DJ KOOもそのひとり。映画をみてディスコに憧れを抱き、DJを目指したという経歴を持つ。そんな彼が公開リハーサル直後に語った言葉はこうだ。

「映画を観た世代にとっては忠実さに感動!」

原作の熱狂的なファンほど、リバイバル作品や舞台・ミュージカル公演に厳しい意見をぶつけるものだが、彼は違っていた。トレードマークのサングラス越しにも見て取れる満面の笑み。公式サポーターという立場を超えて興奮をあらわにしていた。

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それも納得。映画とはセットも背景も違うのだが、大スクリーンに映し出されたアメリカの景色と、2つの大階段を使った立体感のあるステージ演出のおかげで、まるで映画の舞台である70年代のブルックリンの喧騒に飛び込んだような臨場感を味わえる。内容も原作を忠実になぞってあるため、時折登場するミュージカルならではの斬新な味付けさえ抵抗なくスッと入ってくるのだ。

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舞台構成は、主役トニーの魅力をふんだん散りばめたACT1と、青年特有の葛藤を描いたシリアスなACT2。前半ではトニーの日常と一つとして華麗なディスコシーンが繰り返し登場し、主演リチャード・ウィンザーの美しい舞姿に釘付けにされる。トラボルタが踊るオリジナルのディスコダンスは、どこか垢抜けない若者らしい大胆さと、可愛らしくも見える大きく腕を上下させる振り付けこそが魅力だが、さすがバレエダンサーのリチャード。振り付け自体は大きく変わっていないのだが、指先、つま先、視線の送り方など細かな所作がバレエを感じさせる優雅さと気品を備えている。彼の踊りを見ていると、ディスコ=社会に反発した不良のたまり場というイメージは完全に払拭され、踊りに対する純粋な情熱がひしひしと伝わってくるというのが、率直な感想だ。

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ACT2では、親との確執、親友とのすれ違い、叶わぬ恋に加えて、差別問題などのシリアスなテーマがメインとなる。これに対して「自分はディスコ第二世代です」と話すアン ミカはこう語った。

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「映画はリアルタイムの世代ではありませんが、今回、目の前で観たことで、日本でもアメリカでも悩んでいることは同じなんだと実感しました。職場の問題、地域格差、青年の葛藤とか。その中にディスコという存在があって、自分の居場所があるという話は時代を超えて共感できます!」

ちなみにACT2でもリチャードのダンスは冴え渡る。ソロで踊る「イモータリティ」は、彼自身が振り付けをしたという意欲的なダンス。どこか悩ましくセクシーな魔力を放ち、男性であるDJ KOOも絶賛の声をあげた。

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さて、今回のミュージカルの魅力はそれだけではない。またもやDJ KOOが興奮気味に語った。

「演奏がすごく聴き心地がいいんです。生だからね。ACT2ではシリアスな場面があるんだけど、そこではビー・ビーズの歌詞がより心に入ってくるんですよ」(DJ KOO)

「ビー・ジーズがね、3人のキャラを再現してましたよね。すごくいいの!」(アン ミカ)

そう、ステージの上。テレビ的には「天の声」とでもいうだろうか。ステージの上空に、ビー・ジーズに扮した3人のシンガーが並び、メインテーマのステイン・アライブを始め、愛はきらめきの中になど往年のファンが涙する名曲を生演奏で歌い上げる。ミュージカルでありながら、ミュージシャンのライブを鑑賞している気分にもなれるという、贅沢すぎる演出もまた興奮を否応なく掻き立てる。

また、そんないきすぎた興奮をすぐに発散させてくれるというのも本公演の魅力である。本来ならキャストに拍手喝采を送るカーテンコールで、なんとキャストたちと一緒にディスコダンスを踊ることができるのだ。

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「女性の皆さんは、今年はまたスパンコールが流行ってるから、ぜひ私みたいなスパンコールのドレスでいらしてください!」(アン ミカ)

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なるほど。歌舞伎を堪能するために和服を着る女性が増えている。ディスコミュージカルを堪能するにはディスコファションに身を包む。そして思いのままに踊る! いいじゃないか!!

かつてディスコとは、めまぐるしい現代社会の中、心の行き場をなくした若者が思いの丈をぶつけた場所。40年が過ぎた今もめまぐるしさは変わらないが、今度はそんな若者が親となり、子どもたちの手をとって、着飾り、共に踊って大いに楽しむ。時代を超えて人をつなぐ物語、音楽、ダンス...and more。新生ミュージカル「サタデー・ナイト・フィーバー」には、映画にはない愉楽が詰まっている。

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写真:ヒダキトモコ

公演は東京国際フォーラムホールCにて、12月29日(日)まで。全編英語での公演だが、日本語字幕が表示されるので、大人から子供まで楽しむことができる。チケットはぴあにて発売中。

(取材・文=浅水美保)

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屋良朝幸主演ミュージカル『ロカビリー☆ジャック』 が現在シアタークリエにて好評上演中です。
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ロカビリーに魅せられた売れない歌手ジャック(屋良)が、スターになることと引換えに悪魔と契約を交わす、いわゆる "クロスロードの伝説" を彷彿とさせる内容から、物語は意外な方向へ...!?
若者たちの成功への夢や友情、恋にまつわるドタバタなどがポップに展開していく、明るく楽しいコメディ・ミュージカル。パワフルな登場人物たちに前向きな気持ちをもらえるので、一年の "観劇納め" にも良さそうですよ!!

【『ロカビリー☆ジャック』バックナンバー】
# 開幕レポート
# 平野綾さんインタビュー

 
すでにご観劇された方はご存知かもしれませんが、本作、クリスマスシーズンにもぴったりの内容!
そして本日からはさらにクリスマス気分を盛り上げる《クリスマスウィーク》が開催されます。
クリスマススペシャルカーテンコールでは、クリスマスソング数曲をキャストが歌い継いでいくそうですので、あの人やあの人の美声で歌われるお馴染みのあの曲が聴けるかも...!?

 

《クリスマススペシャルカーテンコール》
12月19日(木)13時/18時
12月20日(金)13時
12月24日(火)13時/18時
12月25日(水)13時


《特製マスキングテーププレゼント》
12月24日(火)13時/18時
12月25日(水)13時

 
舞台写真も到着しましたのでご紹介...。

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こんにちは!ゴジゲン松居です。

いつのまにか12月も中盤に差し掛かりましたね。
忘年会?大掃除?年賀状?それもありますが、あの時期ですね。
ポポリンピックの時期ですね。

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そんなわけで、今週末から福岡で幕を開けます、
ゴジゲンの新作舞台、ポポリンピック、
稽古が終わりました!!!
怒涛のようで、撮れる写真もないぐらい、一言で言うなら惨劇でした。。
こうして生きていてよかったです。
きっと今までで一番ちゃんと、恥ずかしげもなく、稽古した。
それもこれもコメディを、見に来たあなたに、楽しんでほしいからです!

稽古最終日は、作品の安産祈願を願って、お参りをしました。

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稽古が終わると、立て込んでいた美術装置を片付けて(今回の美術面白いのでそれだけでも見てもらいたい!たくさん動きます!)
流れていた汗と涙を綺麗に拭いて、
ゴジゲン恒例の稽古場を抱きしめる儀式
巷では、稽古場に抱きしめられているのでは、との意見もありますが、まあ互いに抱きしめあっていると言うことでしょう。

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image2 (1).jpeg

image5.jpegのサムネイル画像

写真がバラバラなのは、片付けの担当が違ったからであって、決して喧嘩しているわけではありません。

そんなわけで開幕都市の福岡に着いたところです。
僕のふるさとです。
どう届くだろうか...緊張するなあ...

見た方それぞれに感じ方が違う、
だけれど何か大事なものが見つかるようなそんな劇になっていると思います。
劇場に来ないと劇は見れません。
行くまでにハードルがありますし、見たことない劇団なんて、と思うかもしれませんが、大丈夫です。

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では劇場で会いましょう!スポポーン!

松居

ゴジゲン第16回公演「ポポリンピック」
福岡:2019年12月21日(土)~22日(日) イムズホール
東京:2020年1月3日(金)~21日(火) こまばアゴラ劇場
札幌:2020年1月25日(土)~27日(月) 扇谷記念スタジオ シアターZOO
京都:2020年2月8日(土)~9日(日) THEATRE E9 KYOTO

作・演出:松居大悟
出演:目次立樹 奥村徹也 東迎昂史郎 松居大悟 本折最強さとし 善雄善雄 木村圭介(劇団献身)

ゴジゲン公式HP

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好評開催中!特別なクリスマス体験

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『ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド2019』が渋谷ヒカリエ11階東急シアターオーブにて開幕した。今年で上演4年目となる本公演は歌やダンス、スケーティングで構成される"楽しくてハッピー"なクリスマスショーだ。ステージは巨大ツリーやステンドグラスなどクリスマス一色に彩られ、大人から子供まで楽しめる特別なクリスマスが体験できる。

印象的な楽曲の一つ、『ジョイフル ジョイフル』はシンガーのショーンテ・マサールを中心に展開していくゴスペルソングで、全シンガー、全ダンサーが総出演する楽曲。特に、外国人シンガーによるパワフルな歌唱やダンサーによるラインダンスは見所満載だ。

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クリスマスソングをメドレー形式で披露する『クリスマス・メガミックス』は誰もが知っている楽曲で構成され、ファミリーからカップルまで楽しめる一曲。サンタクロースが現れ客席に降り立つ場面は、観客と一緒に盛り上がれる必見のシーンである。最後にはステージ上に大きなクマのぬいぐるみや子役も登場し、ステージは一段とにぎやかに、かつ華やかに彩られていく。最初から最後までワクワクの楽曲だ。

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4年連続で応援サポーターとゲストスケーターを務める本田望結も、一部の日程で登場。公開中のディズニー映画『アナと雪の女王2』より『イントゥ・ジ・アンノウン』を披露するが、これはステージ上に設置された特殊ボードの上をスケーティングで演技するというもの。アナをイメージした紫のマント姿で登場する本田は、曲の最中でマントを脱ぎ捨て髪をほどくと、エルサをイメージした真っ白のドレス姿へと変身。実はこの楽曲は本田自らが衣装、振り付け、演出を担当した特別な楽曲で、この"変身"も本田が提案したものだ。「強い女性をイメージした」と語るそのスケーティングも迫力満点。本田が登場するのは12月14日の11:00~と15:00~、23、24、25日の14:00~となっている。

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TH3_2200.JPG今回紹介した楽曲は12日のプレスコールで行われた3曲のみだが、実際の公演は『きよしこの夜』、『赤鼻のトナカイ』など日本人にもなじみのあるクリスマスソング17曲が披露される。公演パンフレットはもちろん、クリスマスをモチーフにした限定グッズはホリデーシーズンの思い出にぴったり。ポップスからゴスペル、ラインダンスからタップダンスにスケートまで、見所盛りだくさんの本公演は理屈抜きに楽しめるだろう。きっとアナタのクリスマスを笑顔にしてくれるはず。チケットはぴあにて発売中。

(文:佐々木 翠)

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写真:ヒダキトモコ

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歌舞伎座「十二月大歌舞伎」昼の部観劇レポート

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令和元年も残すところあと一ヶ月。

今年の掉尾を飾る「十二月大歌舞伎」が東京・歌舞伎座で上演中です。

その昼の部を観劇してきました。

 

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今月は坂東玉三郎を中心とした座組です。

次世代を担う若手にも大役を勤める機会をと、昼の部は演目や出演者が日にちによって替わる構成になっています。(Aプロ・Bプロ)

ひとつ目の『たぬき』は両方のプログラム共通です。

ふたつ目は、【Aプロ】『村松風二人汐汲』【Bプロ】『保名』となります。

 

▼写真は『村松風二人汐汲』

(左から)村雨=中村児太郎、松風=中村梅枝

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3つ目の『阿古屋』は【Aプロ】が玉三郎、【Bプロ】では中村梅枝中村児太郎が日替りで勤めます。

 

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『たぬき』は1953年に初演された、大佛次郎作の新作歌舞伎。

前回の上演から約5年ぶりで、今回新たに石川耕士が演出を手掛けました。

物語は、コレラが大流行している江戸を舞台に、死んだと思った男が火葬場で生き返り、思案あって元の生活には戻らず、過去と決別して別人として第二の人生を歩むが......というお話。

主人公の男・柏屋金兵衛を演じるのは、これが初役となる市川中車(香川照之)。

金兵衛は、柏屋の婿養子に収まったものの、放蕩三昧でお世辞にも良い夫、良い父とは呼べないような男。

焼かれる寸前に生き返ったものの、自宅へ帰っても妻からは歓迎されないだろうと思い、それならいっそ、若い妾と楽しく暮らす人生も悪くないな、と考えた金兵衛。

ところが、この妾にも裏切られていたとわかり、失意のどん底に落ちていきます。

前半はコミカルな場面もあり、喜劇としても楽しめます。

後半は名前を変え、別人として生きてきた金兵衛が、以前の知り合いにあったことから、ある決断をするまでが描かれています。

 

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▲『たぬき』(左から)太鼓持蝶作=坂東彦三郎、柏屋金兵衛=市川中車

 

この作品は、喜劇というより、シニカルな視点や親子の情愛といった人間の本質を突いた深さがあり、演劇的な視点で観ても面白いなと思いました。

中車は、緩急交えた芝居で場面ごとに違う顔をみせ、複雑な男の心情を表現していました。

また、金兵衛との絡みが多い太鼓持・蝶作を坂東彦三郎が好演、その妹で妾お染を中村児太郎という配役です。

 

ところで、『たぬき』というタイトル、響きは可愛いですが、人間を「化けの皮を被って化かし合いをしているたぬき」に見立てて付けたようで、なんとも皮肉が利いていますね。

 

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