2019年4月アーカイブ

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湖月わたるさんが舞台生活30周年を記念して、2作品連続上演に挑みます。VOL.1『ドキュメンタリー・ミュージカル わたるのいじらしい婚活』(今年7月)、VOL.2『Song&Dance』(今年10月)。この2作について、囲み取材会でのお話をお伝えします。

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まず、ご挨拶をどうぞ。

湖月 私は今年芸能生活30周年を迎えます。長いこと応援してくださった皆様、関係者の皆様、作品で出会った方々、あたたかくご支援くださる皆様、ありがとうございます。今回、記念公演として2作品を異なるコンセプトで上演する、大変幸せな機会をいただきました。

私は作品と向き合う時に目標としているのは、"挑戦と進化"です。VOl.1『ドキュメンタリー・ミュージカル わたるのいじらしい婚活』では今人気の放送作家・竹村武司さんを脚本、新進気鋭の演出家・永野拓也さんを作詞・演出にお迎えし、ドキュメンタリーミュージカルという未知の分野に飛び込みます。自分自身を演じるということで、役者として何かを掴みたいです。VOL.2『Song&Dance』では私を応援してくださる皆様に心からの感謝を込めて、懐かしい曲で歌い踊ります。『ベルサイユのばら45』では14年ぶりにアンドレとフェルゼンを演じました。また現在、3年半ぶりに『雪まろげ』のアンナ役に向き合っています。再挑戦での私の目標は、今の自分にしかできない表現、進化したパフォーマンスをお届けしたいということです。VOL.2では懐かしい曲とともに、今の私をお楽しみいただきます。

私を応援してくださっている方には挑戦&進化する姿を、まだ湖月わたるをご存知ない方にはこんな面白い女優がいる!と思っていただけるように、作品と真摯に向き合い、初日に向かって頑張ります。

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竹村 脚本を担当する竹村武司です。普段は放送作家の肩書で、バラエティ番組や情報番組、ドラマの脚本などを幅広く手がけています。正直、このお話をいただくまで宝塚歌劇を観たことがなく、舞台公演の脚本も経験がないので、初めての打ち合わせで「なぜ僕なんですか?」と心の中の声を含めて100回くらい伺いました(笑)。その答えを聞いて、僕に白羽の矢を立てた冒険心、何か違うことをやりたいという心意気をひしひしと感じました。僕自身も"ここではないどこか"みたいな作品を作り続けたいので、お引き受けしました。

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永野 作詞&演出の永野拓也です。僕も「僕でいいんですか?」と同じことを聞きました(笑)。湖月さんはすでに人気も実績もお待ちで、30周年記念公演として過去を振り返るショーであれば、僕より確実に上手い演出家がいるはず。そこでお受けする前に「湖月さんと直接お話させていただけますか?」とお願いしました。湖月さんとお会いして感じたのは、僕が思っていたある種のスターのイメージとはいい意味で違うこと。非常にチャーミングで、保守的じゃない。そして、この先を見据えて新しいチャレンジをするために僕なのだ、と。それなら「とことんチャレンジしましょう」とお話しして、脚本を竹村さんにお願いすることにしました。怖がりながらもきちんとチャレンジしたいです。

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ドキュメンタリー・ミュージカルになった理由は?

永野 湖月さんが宝塚のトップスターを経て30年、この世界で活躍し続けているのはすごいことです。また、その実人生を作品に生かしたいというオーダーがありました。僕の個人的な考えですが、ミュージカルは虚構性の高い、飛躍しやすい表現方法です。一方ドキュメンタリーは、ああわかる!そう思うよねと共感を得やすい表現方法で、ミュージカルとは対極にあります。この二つが共存し、作品として成立したら面白くなるに違いない。例えば、ふられたら悲しいし、涙を流して救われる曲を聴きたくなる。そんな入り口のミュージカルがあれば、観客の皆さんはより共感しやすいでしょう。そう考えて、このチャレンジをお願いしました。

"婚活"がテーマである理由は?

竹村 テレビ屋の悪い癖に、パンドラの函を開けたがる習性があります。そしてドキュメンタリーはいくらバリアを張っても、必ずその人となりが出てしまうんです。湖月わたるさんのドキュメンタリーとなった時に漂う恋愛ネタのタブー感。そこにテーマを置いて、今までに見たことがないものを作りたいと思いました。また、湖月さんがチャーミングお化けみたいな方なんです。穴という穴からチャーミングが溢れ出している(笑)。そして僕が知るチャーミングな女性の中で一番背が高い!チャーミング含有量が多いんですね。婚活、恋愛はそのチャーミングさを一番引き出せるテーマだと思いました。

湖月 "婚活"がテーマだと聞いて、最初は戸惑いました。でも竹村さんが構成したテレビ番組『山田孝之の東京都北区赤羽』で、山田さんがおじさんに叱られるシーンがあって、本当に感きわまるというか、彼自身の葛藤が見えたんですね。あの映像を見て胸が熱くなり、涙が溢れて...。あの作品を手がけた竹村さんが、今の私に興味を持っていただけたことが嬉しかったですし、私を題材に何を引き出してくださるのか。また永野さんが演出した『ツクリバナシ』を映像で拝見したら、目から見える出来事だけでなく、目に見えない心の葛藤や戦い、喜びがダイレクトに伝わってきました。その永野さんが「DDD青山クロスシアターという約200席の密な空間で、嘘の芝居はバレてしまう。本当に心が動くものを」と。その上、女優として挑戦、進化したい私にとって勇気をもられる、お客様にもこれからの私をお見せできる作品になると、確信を持って話してくださいました。そこでお二人の才能に身を委ねて、まっさらな気持ちで作品に飛び込もうと決心しました。

竹村さんの作品は、虚構をあたかも現実のように見せる点が魅力のひとつだと思います。今回は、フェイクと現実がどんな割合で進むのでしょうか。

竹村 それはお楽しみとしかいえないですね。というか、全部本当です!湖月さんは今、絶賛婚活中です。実際、撮影が進行中で、それが実る可能性も。

湖月 私、ずっと仕事に夢中でやってきて、本当に不器用なんです。まさか恋愛の可能性のある公演と出会えるとは!もしかしたら素敵なゴールが待っているかもしれません。私が一番、ハラハラドキドキです。

ミュージカルマニアの永野さんは、湖月さんをこの作品でどう引き立たせたい、料理したいと思っていますか。

永野 僕は『ベルサイユのばら45』を拝見していて、湖月さんは直接お話をしたらチャーミングな方なのですが、ベルばらでは超カッコいいんです!これって面白いなと思って。あれほどチャーミングな人が、舞台に立つと愛を叫びながら死ねる。それを見ているお客さんも、ハラハラと涙を流しているわけです。僕はミュージカルを始めた頃に宝塚を見て、お客さんの熱気に圧倒されて、そんな情熱を生むものは僕にあったかなあ?と考えたことがあって。ドキュメンタリーとミュージカルはいわば2次元と3次元。湖月さんが培ってきた舞台上のかっこよさと、素のめちゃチャーミングで可愛らしいさやそこに賭けよう!と思わせる二面性をドキュメンタリーとして、ミュージカルとして描くことにチャレンジしたいです。

宝塚バウホールで公演することへの思いをお聞かせください。

湖月 宝塚バウホールには退団後、初めて立ちます。大劇場の一画にある劇場で、ふるさとに帰る気持ちです。30周年記念公演を湖月わたるが産声をあげた場所で上演できるのですから、ただただ感謝の気持ちを込めてお届けしたいです。チャレンジする姿を街の皆様にお届けしたいです。

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VOL.1の音楽はどのような形になりますか?

永野 現在、全曲、オリジナルで製作中です。湖月さんがチャレンジする紆余曲折にできるだけハマる音楽にしたい。ものすごくエンタメに寄せるというよりは、心情に寄り添う叙情的な音楽を作りたいと話しています。ジャンルに関しては、クラシカルな曲からポップなものまで、アップテンポなものから心情に寄り添うしっとりとしたバラードまで、幅広く取り入れたいです。

VOL.1の共演者には、宝塚から縁が深い朝海ひかるさん、初共演となる廣瀬友祐さん、迫田孝也さんなど。楽しみなキャスト陣です。

湖月 朝海さんは『ベルサイユのばら45』でも"ワタコムコンビ"と呼んでいただきました。今回は私の相談相手だったり、背中を押してくださる役どころ。

永野 基本、お二人の実生活での関係性がそのまま舞台に上がると思います。

湖月 新たな二人の絆をお見せできることでしょう。私たちの名コンビぶりを楽しみにしていただきたいですね。廣瀬さんは...。

永野 これこそお楽しみに!です(笑)。こうなったらという願いはあるけど、進行の様子でどうなるか。

湖月 私の頑張り次第ということですね。廣瀬さんはミュージカル『ロミオ&ジュリエット』のティボルト役が印象的。大胆な情熱の中に繊細さが漂い、背が高くて素敵な方です。迫田さんは三谷幸喜さんの作品によく出ていらっしゃいますね。

竹村 僕は三谷作品が大好きでよく見ているのですが、迫田さんは達者な方。

湖月 インタビューを拝見したら、人間的にもとても温かい雰囲気が伝わってきて、助けていただこうと思います。 

VOL.2『Song&Dance』では30年間の懐かしい歌や踊りが繰り広げられるわけですね。

湖月 はい。30年のうち18 年間は宝塚で育てていただいたので、宝塚時代の曲も踊りたいと思っています。そして『DANCE LEGEND』で踊ったラスタ・トーマスさん振付のタンゴやフラメンコをはじめ、退団後に出会った色々な役や歌も。今、構成を考えている最中ですが、色々なダンスにチャレンジしたいです。もちろん、今の私の歌とダンスもお見せしたいですし、スペシャルゲストをお呼びしたいと考えています。お楽しみに!

【公演情報】

DDD青山クロスシアター (東京都)
2019/7/5(金) ~ 2019/7/15(月・祝)

宝塚バウホール (兵庫県)
2019/7/19(金) ~ 2019/7/21(日)

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<おまけ>最後にビジュアル撮影の感想を聞いてみました!

湖月 私が雨女ということもあり、夜に雨が降る中での撮影となりました。ポーズをとるというより、物語の中に自分がいるイメージです。使われているビジュアルは道端に立った写真ですが、雨降る公園に佇んだりもしました。そんな暗い公園での撮影は初めての経験でした。

その時に、「雨って狙っても撮れないよね」という話になって。私は雨に濡れることが結構好きなんです。『雨に唄えば』も大好き(笑)。大人になると、傘をささずに雨の中を歩くことってなかなかないでしょ?雨に濡れながら佇んでいると、自分の心と向き合える気がしました。今回。自分の心をさらけ出す作品ですから、それに合う良い写真が撮れたと思います。

ビジュアル撮影の様子はこちらです!

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文:三浦真紀 撮影:南方篤

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野田秀樹が作・演出を務め、2017年8月に歌舞伎座で上演された歌舞伎『野田版 桜の森の満開の下』がシネマ歌舞伎として4月5日より全国公開された。

公開後、ほどなくして東銀座の東劇を訪ねた。

客席は年配の女性を中心に比較的埋まっている。

若い男女や男性の姿も見られ、客層は広い印象だ。

 

 

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本作はもともとは現代劇だ。

坂口安吾の小説『桜の森の満開の下』と『夜長姫と耳男』を下敷きに野田秀樹が書き下ろし、1989年、当時野田が率いていた劇団夢の遊眠社の第37回公演として『贋作 桜の森の満開の下』という題で初演された。

その後、1992年に同劇団が再演、2001年にキャストを一新して新国立劇場で再演、昨年2018年にはNODA・MAP第22回公演として野田が芸術監督を務める東京芸術劇場のほか、パリ国立シャイヨー劇場でも上演されるなど、野田作品の中でも屈指の人気作品だ。

その『桜の森~』をいつか歌舞伎にしようと野田と話をしていたのが十八世中村勘三郎。
勘三郎と野田は1955年生まれの同い年だったこともあり、ふたりが30代のころに出会ってからすっかり意気投合。

野田作品を歌舞伎として上演したいと考えていた勘三郎(当時勘九郎)からの依頼で、野田が初めて歌舞伎の台本を書き下ろしたのが2001年8月に上演した『野田版 研辰の討たれ』だ。

この時の思い出を野田はこう語っている。

 

「勘三郎と私は、突然怖くなった。

浮かれてこの芝居を作ってしまったけれど、本当に大丈夫か?

四十代半ばだ った私たちが突然半分涙目になるほど、大きな犯罪をやってしまった共犯者の気持ちになった。

初日の舞台が終わっ た。

ありえないことが起こった。

かつて歌舞伎座でおこったことのないスタンディングオベイションが起こったのだ。

その時 の興奮を、私たちは今でも忘れない」

(シネマ歌舞伎『野田版 研辰の討たれ』プログラムより一部抜粋)

  

 

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令和元年。松尾スズキが新たなプロジェクトをスタートさせる。その名も「東京成人演劇部」。主宰する「大人計画」とは別に、「演劇部」を立ち上げるというのだ。第1弾は『命、ギガ長ス』を書き下ろし、出演するのは松尾安藤玉恵のみ。二人芝居で全国6都市を回る。期待を膨らませる松尾に、新規計画を語ってもらった。

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――昨年、「劇団を作ります。とりあえず一人で」という仮チラシが配られたときには、驚きました。新しい劇団を作るのですか?

劇団ではなく、「演劇部」です。大人計画は去年30周年だったんですが、劇団員もみんなそれぞれ忙しくて集まるのもままならず、もはや劇団と呼んでいいのか (笑)。大きな劇場でやることも増えて、ビジネスとして成立させなければいけないという責任も大きく、正直プレッシャーもありました。もっと小さなところで、劇団を立ち上げたころのような、ただ芝居ができるのが楽しかった感覚を思い出したいと思ったんです。

――それで、「東京成人演劇部」を立ち上げたのですか?

どういう形がいいか、いろいろ考えたのですが、部長として自分で責任がとれるように、僕個人で企画・プロデュースするのがいいかなと、演劇部を立ち上げることにしました。部員は、僕一人です。

――このプロジェクトの構想はかなり前からあったのですか?

そうですね。ずっと考えていて、具体的に形が固まってきたのは3年くらい前かな。うち(大人計画)の近藤公園と平岩紙が自主公演で二人芝居(2016年『あたま山心中〜散ル、散ル、満チル〜』)をやったり、ノゾエ征爾くんが、特別養護老人ホームで芝居をしたりしているのをみて、触発されたというのもあります。そういう根源的な演劇の楽しさを僕は忘れていたなと思ったんですね。

――それで、今回も二人芝居なんですね。

セットも美術も作らず、小道具もほとんど使わずに、呼ばれればどこへでも行って上演できるような、ポータブルな舞台にしたいと考えています。大人計画も立ち上げから数年間は、黒幕1枚でセットも組まずないでやっていました。衣装だけ用意して、着替えて別の人物を演じているつもりだったんだけど、演技力がなくて、お客さんには違う人物と認識されていなかったですね(笑)。

――今回、安藤玉恵さんをゲストに迎えられたのは?

安藤さんって演劇部っぽくないですか?(笑) 実際、早稲田大学演劇倶楽部出身だし。大人計画って意外と演劇部出身の人はいないんですよ。まるで演劇未経験か、どこかの養成所にいっていた人たちばかりの集まり。部活って、我を忘れて打ち込むイメージがあるじゃないですか。一緒になって舞台を楽しんでくれるんじゃないかと思っています。

――安藤さんとはNHK BSのドラマ『植物男子ベランダー』で共演されていました。

共演したのはその作品だけですね。連続テレビ小説『あまちゃん』にも出ていましたけど、同じシーンはなかった。ただ、狭い小劇場界なので、お互いの舞台を観たり、楽屋で挨拶などして、昔から知りあいではいました。いつどこで知り合ったのかは覚えていないけれど。舞台での共演は今回が初めてです。

――どんな物語になりそうですか?

認知症のお母さんと、ニートでアル中の息子の二人暮らしで、息子は働かず、お母さんの年金を切り崩しいるという共依存関係と、その親子をドキュメンタリー映像で撮ろうとしている映画学科の女子大生と、指導している大学教授。この4人が入り乱れるような話にしようかなと思っています。

――シンプルな舞台に俳優は二人だけ。演技に魅せられる舞台になりそうですね。

安藤さんも僕も、稽古では追い込まれると思います(笑)。でも、究極の芝居になる気がしています。これまでも二人芝居は作ってきたんですが、コントっぽいことが多かったので、今回は1本の物語で、濃縮したものができたらいいなと。いろんな俳優が繰り返し演じられるような戯曲にしたいんですよね。

――今回は地方公演も数多く予定されています。

旅公演もしたいなと思っていたんです。富山や北海道など、これまで舞台では行ったことのないところにも行きます。

――楽しみにしている地方はありますか?

北九州は地元なので、盛り上がってほしいですね。今年、「北九州市民文化賞」というのを睦A子先生と一緒にいただいたんですよ。だからというわけではないですが、頑張らないとと思っています(笑)。

――『命、ギガ長ス』というタイトルはどういうところから?

内容が深刻な問題に切り込みそうなので、タイトルくらいはふざけようかなと思ったんです。ネット用語にしても、ちょっと古いという。

――「命は長いなあ」と思いますか?

僕はいま56歳ですが、何歳まで働くんだろう? と考えると気が遠くなりますね。観たい海外ドラマが多すぎて、それを片端から観ているうちに人生が終わっちゃうんじゃないか(笑)。まだ『ウォーキング・デッド』にも手をつけてないので。

――「東京成人演劇部」は第2弾以降も続くのですか?

まず、第1弾をやってみてからですね。楽しければ、次もあるかな? 楽しくないことはやりたくないので。でも、東京成人演劇部をやって、自分の意識が変わるんじゃないかという期待はすごくあります。いまは、部員は僕一人だけれど、成功したら、部員を募集して、本格的な部活が始まるのかもしれません(笑)。

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ライター:黒瀬朋子
カメラマン:大橋仁
ヘアメイク:大和田一美
スタイリング:髙木阿友子

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スペシャルサポーターの武田真治、小島瑠璃子が登場!
武田真治は東京公演初日への出演も決定!

4月10日(水)都内にて、「ブラスト!:ミュージック・オブ・ディズニー」製作発表記者会見が行われ、「ブラスト!」出演者の石川直、米所裕夢、リサ・ライザネック・チャペル、スペシャルサポーターの武田真治、小島瑠璃子が登壇した。

今夏のツアーをもって「ブラスト!」メインキャストからの卒業を発表したパーカッションの石川は、「台詞もなく音楽とパフォーマンスだけで感情や情熱、喜びが伝えられるのが『ブラスト!』。その魅力に取りつかれた自分がいる、魔法にかかったような時間。ディズニーは魔法の最高峰。相性は抜群」と、「ブラスト!」とディズニー音楽が融合することの魅力を伝えた。

スペシャルサポーターに就任し、サックスプレイヤーとしても活躍する武田は、「音楽は筋肉の叫び。『ブラスト!』は数あるエンターテインメントの中でも、情熱の部分が最も凝縮されたライブパフォーマンスができる集団。今回、こういった形でサポートさせていただけることにとても興奮しております」とコメント。
学生時代にテナーサックスなどの楽器経験がある小島は「飛び上がるほど嬉しかったです。もともと吹奏楽部、小学校の時はブラスバンドでマーチングもやっていたので。『ブラスト!』は最高峰。吹奏楽部の友達と一緒に観に行きたい」と話した。

会見では、この日のために用意された「ブラスト!:ミュージック・オブ・ディズニー」メドレーを披露。石川は「『ブラスト!』の魅力を3人で、2分半ほどで伝えるのは難しい」、アレンジを担当したトランペットの米所は「ディズニーの音楽はどれも印象的なものが多いので、短くすることで印象が薄れないようにアレンジしました」と話したが、目の前でパフォーマンスを体感した武田は「3人でこの迫力だけど、公演では35人ですから」と興奮気味。小島は「素晴らしい!楽器一つひとつの音が繊細で、一つひとつ丸い。吹奏楽をやっている人にも観てほしいですし、そうでない人もディズニーを入り口に観てほしい」と感想を述べた。

また、武田が「ブラスト!」東京公演初日にゲスト出演することがこの日発表された。武田は「涙が出る思いです。『ブラスト!』の皆さんの胸を借りて、世界の音楽を体験したい」と本番を待ち望んでいる様子だった。

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「ブラスト!:ミュージック・オブ・ディズニー」は7月10日の山形公演を皮切りに、9月16日の福岡公演まで全国32会場59公演。
東京公演は8月20日から9月1日まで渋谷・東急シアターオーブにて開催。東京公演初日には武田真治がゲスト出演。
チケットは先行販売中。4月13日(土)よりチケット一般発売開始。

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歌、ダンス、芝居、ミュージカル、スケッチ(コント)が盛りだくさんのエンターテイメントショー"CLUB SEVEN"!

2003年の初演以降、大人気のシリーズですが、その最新作となる『CLUB SEVEN ZERO Ⅱ』が6月15〜30日にシアタークリエで上演されます。シリーズ12弾となる今作は、前作『CLUB SEVEN ZERO』に続き、レジェンドメンバーとも言われる玉野和紀、吉野圭吾、東山義久、西村直人が出演。そこに2度目の参加となる大山真志と、初参加の北翔海莉、沙央くらまが加わります。

008.jpg「よぅし!」と言いながらインタビューの場にやってきたのは、出演者の男性5名。さっそく写真撮影がはじまりますが、レジェンドたちは2年ぶりに集まったそうでとても楽しそうです(笑)。カメラマンが「では好きなポーズで!」と言えば、吉野さんがクールな真顔で片足だけをお茶目に上げ、西村さんは後ろの壁を向いてだるまさん転んだのポーズになり、東山さんがそれにツッこみ、大山さんが困り果て、玉野さんがそんなみんなを見て嬉しそうに笑う......とバラバラかと思えば、「こんなのどう?」と玉野さんの座るイスを全員で御神輿のように持ち上げたり、息の合った一体感です。

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和気あいあいとした5名は撮影を終え、「チャッチャッチャ〜」と陽気に歌いながらインタビューが始まりました。

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----ひさびさの共演、いかがですか?

玉野「見てのとおりの感じです(笑)"CLUB SEVEN"の原点に立ち返って「少人数でがんばろう、おじさんたち!」という感じ。16年一緒にやってきた4名は、一を言えば十わかってくれるのでやりやすい人たちです」

----「やっぱりこのメンバーだな」という魅力は?

西村「それぞれのポジションが決まっていて、どう反応するのかわかるので、まかせられます。それに乗っかって、自分もどう動くか考えられる。あまり考えなくても、互いを認め合うという段階はとうに過ぎているので、不安もないし、気負わなくていい。新しい人が入ると流れが変わるけど、この四人でいると、出口はお客さんが喜んでくれる方にいけると自信がある。家族みたいな感じです」

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玉野「お互いにリスペクトしているから、任せられるし、自分が前に出なきゃいけない時も出られるんです。"CLUB SEVEN"では自分のキャラのイメージを一回壊して、踊りも、歌も、コントも、芝居も、なんでもやる。自分のキャラに合わなくても、じゃあどうするのかともがくことで引き出しが増えていく。舞台人として原点に立ち返る作品なのかなぁ」
吉野「必死ですけど、たくさん刺激がもらえるし、新たな引き出しもできる。みんなすごいなって思うんです。でもとにかく、必死!成長しますね」

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東山「バカなこともやってるけど、安心して見れて楽しい。他の現場ではリーダー的な立場になったりすることもありますが、ここでは関係ない。かっこつけず、全部さらけ出しているので、僕も「裸で温泉に入ろう」という気分になります。隠すことがない」
大山「僕も楽しみでしょうがないです。この作品は、おもちゃ箱みたいな、いろんなものが飛び出してくる作品なので、僕もその仲間に戻ってきて、自分の持っているものを出せるのは楽しみでしょうがないですね」

----大山さん出演の決め手は?


玉野「若いけど、このメンバーに入っても引けをとらない。考え方も大人だし、若手というか中堅以上になっているんだろうな。一線に並べると思いますよ。出すぎたらガーンとやられるけどね(笑)」
大山「嬉しいです。第一線で戦ってきているメンバーのなかに僕もいられて本当に幸せです」

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吉野「(大山君は)すごく出演してるイメージあるなあ」
東山「そう言うけど、圭吾さんまだ共演したことないでしょ(笑)」

大山「10thで出演させていただいたんですが、今回2度目の出演です。」

玉野「キャラクー的にすごく助かっています。踊れるデブって最高ですよ」

大山「あはははは、そうですね、前回出演よりまた太りました」

玉野「もうちょっと太ってほしいなあ」

大山「勘弁してください!(笑)」

----公演はAとBの2バージョンありますね。内容は違いますか?

玉野「一番大きな違いは、3つあるスケッチの内容が変わりますね」
西村「衣装もぜんぜん違うでしょう。前回のスケッチはタイツ履いたなあ」

東山「僕が出演した時も女装しましたよ。本番前はまず網タイツの仕込みからだよね(笑)」

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----宝塚の元男役のふたりが出演しますね。彼女たちも男装を?

玉野「どうでしょうね(にやり)。ふたりのダンスもあるかもなぁ」

----今回は『ZERO Ⅱ』ですが、『Ⅱ』ならではの見どころは?

玉野「今までやってきたことが進化して、これまで『CLUB SEVEN』をご覧になった方も、初めての方も楽しんでいただけると思います。構成的には前回の『ZERO』と同じで、1幕はオープニング、二曲目、スケッチ、ダンス、ソング。2幕はミニミュージカル、五十音ヒットメドレー......でもやる内容が違う。スケッチは新しいバージョンを考えていますけど、まだ言えないんですよねぇ〜」

みんな「おお〜。なにやるんだろう!」

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東山「"CLUB SEVEN"のいいところは、出演者からインスピレーションを受けた僕たちがアンサンブルにもなったり、真ん中に立ったりして、ミックスアップしていく。出演者が変わるとぜんぜん違いますよね」

玉野「このメンバーならではの"CLUB SEVEN"をお届けしたいので、どうぞお楽しみに!」

【公演情報】

シアタークリエ 2019/6/15(土) ~ 2019/6/30(日)

日本特殊陶業市民会館 2019/7/3(水)

梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 2019/7/5(金) ~ 2019/7/7(日)

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取材・文:河野桃子

撮影:源賀津己

ヘアメイク:福島久美子 後藤満紀子

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ミュージカル「笑う男」が4月9日、日生劇場で開幕した。出演は浦井健治、夢咲ねね(Wキャスト)、衛藤美彩(Wキャスト)、朝夏まなと等。

本作は、『レ・ミゼラブル』で知られるヴィクトル・ユゴーの小説『The Man Who Laughs』を原作としたミュージカル。脚本はロバート・ヨハンソン、音楽と歌詞はフランク・ワイルドホーンとジャック・マーフィー。
2018年初夏に韓国で初めて上演された本作が、この度日本で上演される。

出演は浦井健治、夢咲ねね(Wキャスト)、衛藤美彩(Wキャスト)、朝夏まなと、宮原浩暢、石川禅、山口祐一郎など。翻訳・訳詞・演出は上田一豪が手掛ける。

 
本作の公開舞台稽古が行われ、一幕が報道向けに公開された。動画は歌唱シーンを中心に抜粋したもの。【動画3分】

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(撮影・編集・文:森脇孝/エントレ

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■音楽劇『ライムライト』vol.4■
 

【開幕ニュース】人生の哀愁を温かく照らす――音楽劇『ライムライト』開幕レポート

 

石丸幹二が主演する珠玉の音楽劇『ライムライト』が4月9日、東京・シアタークリエで開幕する。喜劇王チャールズ・チャップリンが晩年に監督・主演・音楽などを手掛けた名作映画をもとに、2015年に同劇場で世界初演された感動作だ。チャップリン生誕130年に当たる今年、装いも新たによみがえる。limelight2019-4-01_6684.JPG

客電が落ち、チャップリン作曲の名ナンバー『エターナリー』のメロディが流れ始めるや、"ライムライト(舞台上を照らすための器具/「名声」の意も持つ)" の光にいざなわれるかのように物語の世界へ――。limelight2019-4-12_6444.JPG

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■音楽劇『ライムライト』vol.3■


チャップリン晩年の傑作映画として名高い『ライムライト』
その名作を2015年に世界で初めて舞台化、好評を博した作品が、4年ぶりに上演されます。
 
映画でチャップリンが演じた老芸人カルヴェロに扮するのは、初演に引続き石丸幹二
カルヴェロと心を通わすバレリーナ テリー実咲凜音、テリーに想いを寄せる作曲家ネヴィル矢崎広が演じます。

ノスタルジックで美しく、切ない物語。
この作品に今回の再演から参加するネヴィル役、矢崎広さんにお話を伺ってきました!

 

◆ 矢崎広 INTERVIEW ◆

limelight2019-03_c_SSS0414.JPG●映画『ライムライト』と、今回の舞台『ライムライト』
 
―― お稽古もかなり進んでいるかと思いますが、現在の稽古場はどんな雰囲気でしょう。

「いい緊張感があります。張りつめた空気がありながら殺伐としているわけではない、すごく良い雰囲気ですよ。本当に『ライムライト』の空気感という感じでしょうか。ゆったりと、でも繊細に...みたいな感じです」


―― 稽古が始まる前に原作であるチャップリンの映画をご覧になったと伺いました。どんな印象を受けましたか?

「70年近く昔の映画ですが、今見てもすごく面白い。というより、年齢を重ねるごとにどんどん響く作品になっていくのだろうと思いましたし、今の自分にも響くところがたくさんありました。僕も役者をやっているので、芸人カルヴェロの生き方、バレリーナとして再起するテリーの姿に感じ入るところがありますし、僕の演じる作曲家ネヴィルの姿にも、演じ手として共感するメッセージ性があります。それに、主人公は芸人ですが、どんな職業の方にも当てはまることが描かれているんじゃないかなとも思います。時代の移り変わりによって、今までの技法が通用しなくなっていく。身近なところでいえば、紙ではなくどんどんWEBに移行する世の中で、コンテンツをうまく使っていくにはどうすればいいのか。僕はツイッターやブログ、最近ではインターネットラジオなどもやっていますが、何が新しいのか、何がユーザーにひっかかるのか、そんな "ついていけてなさ" を感じることもあります。この作品は、何を大切にしてお仕事と向かい合っていけばいいのか。何が愛なのか。何を支えに人は生きていくんだろう? そんなことを色々と考えさせられる話だなと思いました」


―― 稽古場で拝見して、初演からずいぶん変わった部分もあるな、と思いました。

「今回は演出の荻田(浩一)さん、脚本の大野(裕之)さんとで構成を新たにされていますし、音楽の入り方など編成を変えている部分もあります。ご覧になる方にとって感じる部分が変わってくるんじゃないかなと思います。観やすくなり、かつ真に迫るものになったというか。映画『ライムライト』の世界観を大事にするという部分は変わっていないのですが、初演で抽象的に時代の説明をしていた部分を"省く"というのではなく、"他のシーンを綿密に"したという感じです。『ライムライト』らしさがより濃くなった」


―― 『ライムライト』らしさ。

「それはつまり、カルヴェロですよね。カルヴェロというひとりの人物をフィーチャーした。チャップリンの映画である『ライムライト』をやろうとしているのではなく、カルヴェロの物語......彼とテリーの心を追った物語になっていると思います」limelight2019-03_SSS0208.JPG

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■音楽劇『ライムライト』vol.2■


チャップリン晩年の傑作映画として名高い『ライムライト』
その名作を2015年に世界で初めて舞台化、好評を博した作品が、4年ぶりに上演されます。
出演は石丸幹二、実咲凜音、矢崎広ら。

その稽古場レポート、後半をお届けします。limelight2019-02-01_5956.JPG

物語は、かつては人気だったが今は落ちぶれた老芸人カルヴェロと、足が動かなくなってしまったバレリーナ・テリーが出会い、心を通わせ、お互いを思いやるがゆえにそれぞれの決意をしていく過程を、人間の優しさと社会の厳しさの中で描いていくもの。

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カルヴェロ=石丸幹二さん、テリー=実咲凜音さんは "通し役" ですが、ほかの方々はシーンによって様々な役を演じていくのも楽しいところ。
 

矢崎広さんは、テリーがかつて恋心を抱いていた作曲家・ネヴィル役。
淡い思い出だけだったふたりですが、才能を開花させた若者たちはのちに再会を果たします。limelight2019-02-15_SSS0407.JPG

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■ミュージカル『SMOKE』2019年版 vol.1■
 
 
昨年日本初演され、その濃密な世界観と美しい音楽でたちまち話題となり、多くの熱狂的ファンを生み出したミュージカル『SMOKE』
20世紀初頭に生きた韓国の天才詩人、李箱(イ・サン)の遺した詩と彼の人生にインスパイアされたミュージカルで、たった3人のキャストが、ミステリアスで奥深い世界を作り上げていきます。

このミュージカルが早くも今年、再演されることになりました!

しかも今回は、昨年出演したキャストを中心としたバージョンを7~8月、
そしてニューキャストバージョンを6月と、
<ふたつのSMOKE>が上演されます!
 

◆ about『SMOKE』 ◆

李箱(イ・サン)の作品「烏瞰図 詩第15号」にインスパイアされ、その詩のみならず彼の人生やその他の作品群の要素も盛り込み作られたミュージカル。
イ・サンは、才気ほとばしる作風が讃えられる一方で、その独自性と難解さゆえに酷評もされた、両極端の天才詩人。結核をわずらった後、日本に流れつき、そのまま異国の地・東京で27歳の若さで亡くなります。

このミュージカルでは、彼の精神世界を謎めいた筆致で描き、誰も想像できなかった物語が繰り広げられます。
登場人物は、
 詩を書く男「(チョ)」、
 海を描く者「(ヘ)」、
 心を覗く者「(ホン)」
の3名のみ。 俳優の実力も問われる、スリリングな作品です。

 
まず最初に登場するのは〈NEW CAST〉バージョン
こちらは石井一孝藤岡正明彩吹真央という、いまのミュージカル界を支える実力派が出演します。

さっそく3人にお話を伺ってきました。
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★ 石井一孝×藤岡正明×彩吹真央 INTERVIEW ★

 
―― 昨年の日本初演版を、彩吹さんはご覧になったそうですね。どんな印象を抱きましたか?


彩吹「まず最初に、タイトルがどうして『SMOKE』なのかなと思ったんです。そしてモチーフであるイ・サンのことを私は存じ上げず、「難しいかもしれない」と思いながら観に行きました。この作品から私はどんなインスピレーションを得られるんだろう、と思いながら観ようとしたのですが、実際に劇場に入ったら、そんなことを途中で忘れてしまうくらいに作品の世界にのめりこみました。去年の上演は浅草九劇だったのですが、客席が四方をぐるりと取り囲んだステージで、とても密な空間だったということも相まっていたのかもしれません。映像や実際のスモークを使った演出も素晴らしく、エンタテインメントとしてすごく贅沢だな、という印象です。あとは、音楽の素晴らしさですね。感動しました。だから今回、出演のお話をいただいたときはまず、あの数々の歌を歌わせていただくんだということに喜びを感じました」


―― まだお稽古も始まっていない段階ですが、石井さんと藤岡さんは現時点で作品について、どんな印象でしょうか。

藤岡「台本を読みましたが、悪い意味ではなく "ぶっとんで" いる。感情を辿っていこうとしても跳んでしまう、線で繋ぐのが難しいというか。芸術ってある種、そういうものかもしれません。3×4が1になったりマイナス5になったりすることが起こりうる、理屈で説明できない作品なのかなと思いました。世の中にはサイケデリックなことや前衛的なことをやればスゴイ、という風潮ってあるじゃないですか。たまにそれを気取った舞台作品に出会うこともあって、そういうのって僕はシラケるんですが(笑)、『SMOKE』はそうではなく "本物" になるんじゃないのかなと思いました。なんか妙な説得力を感じたんです」

石井「僕もまだ語れるほどではないのですが、台本や資料をあたった感想だと、難しいところもあるのかなって思うんです。ただこの物語、最初は犯罪劇のように始まり、だんだん心の葛藤の物語になっていく。登場人物3人の謎を解き明かしていく中で、イ・サンという人の悲しみや、背負ってきた十字架がわかってくる。素晴らしい着眼点で描かれた戯曲だと思います。あと、最初から今回のキャストを聞いていていたんですよ。トーマス(藤岡)が<海>で、ゆみちゃん(彩吹)が<紅>だって。だから、トーマスだったらこう来るだろうな、ゆみちゃんだったらこうやるだろうなって想像しながら読んで楽しかった! そこにさらに、菅野こうめいさんの熱い演出でどうなっていくのか。初演メンバーの『SMOKE』とはまた違う『SMOKE』を作っていけるんじゃないかなと、楽しみにしています」

▽ 石井一孝SMOKE2019-01-31-2C0A9186_re.JPG


―― ......藤岡さんのことをトーマスと呼んでいるんですか?

石井「(そう呼ぶのは)業界オンリーですね! 機関車トーマスから?」

藤岡「違いますよー。10代の頃、なぜかわからないのですが、当時のレコード会社のスタッフたちと、外国風の名前をつけるとしたら(藤岡さんは)トーマスっぽいよね、と言われたんです。で、カズさん(石井)と最初に『レ・ミゼラブル』でご一緒させていただいたとき「何て呼べばいい?あだ名は?」と聞かれて、「何ですかねえ、よく"マサ"って呼ばれてますが」と答えたら、「マサはなぁ......ほかにないの?」「10代の頃にちょっとだけトーマスって呼ばれてました」と言ったら「それもらった!」と(笑)。カズさんしかそう呼ばないですよ!」

彩吹「呼びましょうか」

藤岡「いいですよ、今更変えなくても(笑)」SMOKE2019-01-02-2C0A9297_re.JPG

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